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K 5701-2 : 2000  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。この規格は国際規格ISOを翻訳し,JISの構成としたものである。 

JIS K 5701-2には,次に示す附属書がある。 

附属書1(規定) 光学試験用標準用紙 

附属書2(参考) 平版プロセスインキ展色物の分光反射率値 

附属書3(参考) 幾何学条件及び標準光源が異なる場合の色特性 

附属書4(参考) 実例を含む試験手順の詳細説明 

JIS K 5701は,次の部によって構成される。 

第1部:試験方法 

第2部:プロセスインキの色及び透明性 

K 5701-2 : 2000  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 定義 ······························································································································ 2 

4. 試験方法 ························································································································ 2 

5. 色特性,透明性及びインキ膜厚の必要条件 ··········································································· 3 

附属書1(規定) 光学試験用標準用紙 ···················································································· 5 

附属書2(参考) 平版プロセスインキ展色物の分光反射率値 ······················································ 6 

附属書3(参考) 幾何学条件及び標準光源が異なる場合の色特性 ················································ 9 

附属書4(参考) 実例を含む試験手順の詳細説明 ···································································· 10 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 5701-2 : 2000 

平版インキ−第2部: 

プロセスインキの色及び透明性 

Lithographic Inks−Part 2:Colour and transparency of 

ink sets for four-colour-printing 

序文 この規格は,1997年に発行されたISO/ISO 2846-1 : 1997, Graphic technology−Colour and transparency 

of ink sets for four-colour-printing−Part 1:Sheet-fed and heat-set web offset lithographic printingを翻訳し,技術

的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線を施してある箇所は,対応規格にない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,平版のプロセス印刷に用いられるプロセスインキの特定の条件,特定の用紙

及びプリンタビリティーテスターを用いて展色したときの色特性及びプロセスインキの透明性について規

定する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO/ISO 2846-1 : 1997 Graphic technology−Colour and transparency of ink sets for 

four-colour-printing−Part 1:Sheet-fed and heat-set web offset lithographic printing 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの

規格の規定を構成するものであって,その後の改正年・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付

記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

ISO/ISO 2846-1 : 1997 Graphic technology−Colour and transparency of ink sets for four-colour-printing−

Part 1:Sheet-fed and heat-set web offset lithographic printing 

ISO 535 : 1991 Paper and board−Determination of water absortiveness, Cobb method 

ISO 536 : 1976 Paper and board−Determination of grammage 

ISO 2144 : 1997 Paper and board−Determination of ash 

ISO/DIS 2834 : 1999 Graphic technology−Printing inks−Test print preparation for offset and letterpress 

inks 

ISO 6588 : 1981 Paper, board and pulps−Determination of pH of aqueous extracts 

ISO/DIS 8254-1 Paper and board−Measurement of specular gloss−Part 1:75° gloss 

ISO 8791-4 : 1992 Paper and board−Determination of roughness/smoothness (air leak methods) −Part 4:

Print-surf method 

ISO 13655 : 1996 Graphic technology−Spectral measurement and colorimetric computation for graphic arts 

K 5701-2 : 2000  

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images 

ISO/CIE 10526 : 1991 CIE standard colorimetric illuminants 

ISO/CIE 10527 : 1991 CIE standard colorimetric observers 

CLE Publication 15.2 : 1986 Colorimetry 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

a) 標準インキ 平版プロセス印刷用のインキで,規定された一定範囲内のインキ膜厚で標準用紙に展色

されたとき,この規格に適応できるインキ。 

b) 標準インキセット 黄,紅,藍(以下あいとする),墨の標準インキからなるセット。 

c) 一次色 黄,紅,あいインキそれぞれの展色物の色。もし,それらの展色物が,この規格に合致する

ならば,それらは標準的な一次色である。 

d) 二次色 黄,紅,あいインキのうち2色の重ね刷りで得られる色。 

e) 透明性 インキ皮膜の散乱光を除く透過と吸収の能力。 

f) 

透明性評価値 墨インキの上に色インキを重ね刷りしたものと,墨インキとの色差をインキ膜厚の変

化に対して求めた回帰直線の傾きの逆数。 

4. 試験方法 

4.1 

要旨 試験インキを,附属書1に示される用紙に種々のインキ膜厚で展色する。 

その展色物を測色計で測定し,一つ又は多くの展色物が,この規格の色の許容範囲内にあり,透明性も

規格内であれば,試験インキは,この規格に適合していると判断する。 

透明性は,墨インキを展色した用紙に,3原色インキを種々の膜厚で展色して評価する。色インキの展

色箇所と墨インキの展色箇所の色差をはかり,インキ膜厚と色差の関係から各々のインキについて回帰係

数(回帰直線の傾き)を計算し,その逆数を透明性評価値とする。 

4.2 

展色試料の作成 

4.2.1 

色評価用の展色試料作成 試験インキを評価するために,プリンタビリティーテスターを用い,イ

ンキ膜厚の異なる種々の展色試料を,次の方法で作製する。展色試料作製に用いる用紙は,附属書1に規

定する標準用紙とする。 

a) インキ付けローラーの温度は24℃±1℃になるようにし,インキピペットを用いて必要量のインキを

インキ付けローラーに付け,均一に分散させる。ただし,ヒートセットインキは,分散時間が20秒を

超えないようにする。 

b) インキが均一に分散後,印刷速度1±0.1m/s,印刷線圧225±25N/cmで展色を行う。 

c) 展色後,インキ付けロ−ラーと印刷版を,溶剤をしみ込ませたけばのない布で洗浄する。 

備考 溶剤は,印刷版に浸透する可能性があるので,確実に溶剤が揮発するまで待つか,二つの印刷

版を交互に使うことを勧める。 

d) 用紙へのインキ転移量は,展色前後の印刷版の質量差から求め,インキ膜厚は,インキ密度と展色面

積とから計算して求める。 

4.2.2 

透明性評価用の展色試料作製 透明性評価のための展色試料は,墨インキの上に試験インキを展色

することによって作製する。墨インキ展色物の明度(L*値)は6以下でなければならないが,それを満足

する市販の用紙でもよいし,標準用紙又はそれに類似の不透明のコート紙に墨インキを展色して作製する

こともできる。 

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K 5701-2 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

色インキの透明性を評価するには,色インキが墨インキ上に展色された箇所と,そうでない墨インキ展

色の箇所の色特性値が必要となるため,あらかじめ色インキを展色する前の測色を行う必要がある。 

試験インキを墨インキ展色物に,4.2.1に規定する方法で展色する。展色するときのインキ膜厚は,5.3

に規定されている0.7μmから1.3μmの範囲とする。 

4.2.3 試験展色試料の乾燥 試験インキ展色試料の測色に先立ち,すべての展色試料は完全に乾燥させる。

酸化型重合型インキは24時間放置し,放射線硬化型インキは適切な放射線によって硬化させ,ヒートセッ

ト輪転インキは適切な乾燥装置によって乾燥させる。 

4.2.4 

ヒートセットインキに対する追加事項 インキ転移の問題か起こるとすれば,ヒートセットインキ

中の揮発しやすい鉱物油によるが,このような場合は前もって少量の油(乾性油)を加えてもよい。油の

添加量は5%以内とし,その添加量(体積)をはかり,インキ膜厚を修正する。 

4.3 

測色法 試験展色試料は,白バックとし,3枚以上重ねた展色されてない白紙の上で側色する。 

側色は及び計算は,ISO 13655に規定されている,0°照明/45°受光又は45°照明/0°受光の幾何学条件

で行い,D50標準光源を用い,2度視野での三刺激値とL*a*b*値を計算する。 

参考 この側色と計算に関する規格ISO 13655に対応するものとして,JIS Z 8722(色の側定方法−

反射及び透過物体色)及び,JIS Z 8729(色の表示方法−L*a*b*表色系及びL*a*b*表色系)が

あり,三刺激値計算に用いる重荷係数が極微小異なっているたけであり,実用上はこれらを用

いても差し支えない。 

5. 色特性,透明性及びインキ膜厚の必要条件 試験インキが,この規格に適合するには,インキ膜厚が

5.3に規定した範囲内で,5.1による色特性の仕様及び,5.2による透明性の仕様を満たさなければならない。 

5.1 

色特性値 試験インキが,規定のインキ膜厚範囲内で展色されたとき,その色特性値は,表1に示

されたL*a*b**値の許容範囲に入らなければならない。 

表1 色特性値(0°/45°光学系,D50標準光源,2度視野) 

インキ 

三刺激値 

CIELAB値 

許容範囲 

L* 

a* 

b* 

∆Eab* 

∆a* 

∆b* 

∆L* 

黄 

73.21 

78.49 

 7.40 

91.00 

 −5.08 

  94.97 

4.0 

− 

− 

− 

紅 

36.11 

18.40 

16.42 

49.98 

  76.02 

 −3.01 

5.0 

− 

− 

− 

あい 

16.12 

24.91 

52.33 

56.99 

−39.16 

−45.99 

3.0 

− 

− 

− 

墨 

 2.47 

 2.52 

 2.14 

18.01 

   0.80 

 −0.56 

− 

±1.5 

±3.0 

≦180(1) 

注(1) 墨インキのL*値については,許容範囲ではなく最大値である。 
備考1. この規格に適合するインキの代表的な反射率を附属書2に示す。 

8°照明/拡散光受光又は拡散光照明/8°受光(正反射光を含む。)の測色条件における反射率も同様に示

す。 

2. 0°/45°光学系,2度視野,D65光源下の三刺激値を附属書3に示す。 

8°照明/拡散光受光又は拡散光照明/8°受光(正反射光を含む。)の測色条件におけるD50及びD65標

準光源下での三刺激値も同様に示す。 

5.2 

透明性評価値 試験インキが4.に記載した要旨及び手順に従って評価されたとき,その透明性評価

値Tは表2に示された値より大きくなければならない。 

表2 透明性の下限値 

インキ 

透明性評価値T 

黄 

0.08 

紅 

0.12 

あい 

0.20 

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K 5701-2 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考1. 透明性の高いインキ(通常はあいインキ)の直線の傾きは,おそらくゼロかマイナスになる。そのような場

合,透明性評価値は無限大に近づくと考えられる。 

2. この規格では,8°照明/拡散光受光又は拡散光照明/8°受光(正反射光を除く。)測色条件で測定されたイン

キの透明性データについては,色特性値のような有効な記述ができない。これは,附属書4に規定している
ように,表面状態に関係するブロンズ及び光沢の変化が測色器に影響を与えるためである。 

しかしながら,積分球(正反射光を除く。)による方法は,同程度の光沢のインキの順位付けには有効なの

で,附属書4に規定する。 

5.3 

インキ膜厚 乾燥方式の異なる試験インキのインキ膜厚 (μm) 範囲を表3に示す。 

表3 インキ膜厚の範囲 (μm) 

インキタイプ 

黄 

紅 

あい 

墨 

酸化重合形 

0.7−1.1 

0.7−1.1 

0.7−1.1 

0.9−1.3 

放射線硬化形 

0.7−1.3 

0.7−1.3 

0.7−1.3 

0.9−1.3 

ヒートセット形 

0.7−1.3 

0.7−1.3 

0.7−1.3 

0.9−1.3 

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附属書1(規定) 光学試験用標準用紙 

この規格に用いる用紙は,耐光性があり,蛍光増白剤を使用していないグロスコート紙で,次の仕様の

ものとする。 

1. 色特性 

三刺激値 

CIELAB値 

X=85.32 

L*=95.46±2.0 

Y=88.71 

b*=−0.40±1.0 

Z=67.96 

b*=4.70±1.5 

方法: 測色の幾何学条件は0°/45°とし,測色試料の裏側にこの附属書に規定の用紙を重ねて測色する。

光源は,D50標準光源,2度視野でL*a*b*表色系を用いて計算する。 

2. 吸水度 

特性値: Cobb10 2g/m2〜5g/m2 

方 法: ISO 535 : 1991,紙と板紙−Cobb法による吸水量の測定による。 

3. 光沢度 

特性値: 70%〜80% 

方 法: ISO/DIS 8254-1,紙と板紙−光沢の測定 Part 1:75°光沢による。 

4. 坪量 

特性値: 150g/m2±3g/m2 

方 法: ISO 536 : 1976,紙と板紙−坪量の測定による。 

5. 灰分 

特性値: 20%〜30% 

方 法: ISO2144 : 1997,紙と板紙−灰分の測定による。 

pH 

特性値: 8〜10 

方 法: ISO 6588 : 1981,紙,板紙とパルプ−水抽出物のpHの測定による。 

7. 表面粗さ 

特性値: 圧力1N/mm2の条件下で0.9μm〜1.1μm 

方 法: ISO 8791-4 : 1992,紙と板紙−粗さ・平滑度の測定(空気漏出法)−Part 4:Print surf法による。

参考 この条件を満たす用紙は,次の一種類である。 

ドイツのLenningen 7352にあるScheufelen社のPhoenix Imperial APCOII/II 

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附属書2(参考) 平版プロセスインキ展色物の分光反射率値 

分光反射率データは,異なる視野や光源での三刺激値を計算できるので有用である。インキの製造及び

インキの特性改良を伴うインキの開発を,かなり制限することになるので,このようなデータを標準化す

ることはしなかった。しかしながら,次のデータは,日本・ヨーロッパ・アメリカのインキの色特性値を

平均化させた値から得られた,“代表的なもの”となるであろう。ほとんどのインキは,同じ顔料を使用し

ているので,現在では色相の大きな違いはないと思われる。標準化の目的でインキをこのデータへ近づか

せるようにすることはできないが,この規格の記載になくても,このデータは有益である。このデータは,

標準用紙上に展色物を載せて測定された値から得られた反射率値である。 

附属書2表1には0°照明/45°受光の測色条件,附属書2表2には8°照明/拡散光受光(正反射光含む)

のデータを示す。これらのデータは附属書2に示す三刺激値を算出するために使用されている。 

備考 0°照明/45°受光と45°照明/0°受光の測色条件は,お互いに同等であると同様に,8°照明/拡散

光受光と拡散光照明/8°受光(正反射光を含む条件,正反射光を含まない条件を含む)の測色

条件も,お互いに同等である。したがって,それぞれ両方に対応できる値として,一方の測色

条件を表に明記する。 

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K 5701-2 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2表1 この規格に適合する0°/45°測色条件での平版プロセスインキの典型的な分光反射率データ 

波長 

反射率 

nm 

黄 

紅 

あい 

墨 

用紙 

380 

0.113 

0.245 

0.094 

0.0197 

0.720 

390 

0.087 

0.219 

0.200 

0.0202 

0.741 

400 

0.067 

0.206 

0.312 

0.0208 

0.759 

410 

0.053 

0.208 

0.409 

0.0229 

0.773 

420 

0.044 

0.214 

0.452 

0.0247 

0.787 

430 

0.041 

0.228 

0.522 

0.0251 

0.799 

440 

0.041 

0.242 

0.606 

0.0255 

0.808 

450 

0.045 

0.237 

0.664 

0.0259 

0.819 

460 

0.056 

0.213 

0.690 

0.0261 

0.828 

470 

0.060 

0.181 

0.699 

0.0263 

0.834 

480 

0.082 

0.148 

0.695 

0.0265 

0.840 

490 

0.168 

0.119 

0.679 

0.0268 

0.847 

500 

0.348 

0.092 

0.647 

0.0269 

0.869 

510 

0.584 

0.068 

0.597 

0.0269 

0.871 

520 

0.741 

0.047 

0.525 

0.0265 

0.880 

530 

0.803 

0.038 

0.436 

0.0257 

0.883 

540 

0.831 

0.035 

0.341 

0.0250 

0.886 

550 

0.848 

0.029 

0.245 

0.0243 

0.888 

560 

0.856 

0.022 

0.158 

0.0237 

0.892 

570 

0.864 

0.018 

0.102 

0.0235 

0.894 

580 

0.869 

0.039 

0.072 

0.0235 

0.894 

590 

0.874 

0.177 

0.057 

0.0241 

0.895 

600 

0.877 

0.431 

0.047 

0.0248 

0.898 

610 

0.881 

0.653 

0.041 

0.0256 

0.898 

620 

0.885 

0.789 

0.040 

0.0264 

0.899 

630 

0.889 

0.852 

0.041 

0.0276 

0.900 

640 

0.895 

0.880 

0.043 

0.0289 

0.900 

650 

0.900 

0.895 

0.051 

0.0302 

0.901 

660 

0.904 

0.903 

0.062 

0.0316 

0.901 

670 

0.906 

0.907 

0.068 

0.0329 

0.902 

680 

0.907 

0.910 

0.065 

0.0341 

0.903 

690 

0.909 

0.914 

0.060 

0.0355 

0.903 

700 

0.912 

0.918 

0.048 

0.0373 

0.903 

710 

0.914 

0.921 

0.043 

0.0397 

0.901 

720 

0.914 

0.923 

0.053 

0.0423 

0.899 

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K 5701-2 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2表2 この規格に適合する8°/拡散光(正反射光含む)の測色条件での 

平版プロセスインキの典型的な分光反射率データ 

波長 

反射率 

nm 

黄 

紅 

あい 

墨 

用紙 

380 

0.187 

0.271 

0.137 

0.088 

0.730 

390 

0.159 

0.247 

0.249 

0.090 

0.750 

400 

0.137 

0.234 

0.360 

0.091 

0.767 

410 

0.120 

0.233 

0.454 

0.095 

0.781 

420 

0.108 

0.238 

0.498 

0.099 

0.795 

430 

0.105 

0.250 

0.565 

0.101 

0.806 

440 

0.105 

0.261 

0.644 

0.102 

0.815 

450 

0.112 

0.258 

0.696 

0.104 

0.826 

460 

0.127 

0.240 

0.717 

0.104 

0.835 

470 

0.133 

0.213 

0.723 

0.104 

0.841 

480 

0.161 

0.186 

0.714 

0.104 

0.848 

490 

0.257 

0.164 

0.691 

0.106 

0.855 

500 

0.432 

0.145 

0.652 

0.108 

0.876 

510 

0.640 

0.122 

0.598 

0.108 

0.879 

520 

0.774 

0.099 

0.530 

0.108 

0.889 

530 

0.826 

0.088 

0.451 

0.107 

0.893 

540 

0.850 

0.085 

0.368 

0.106 

0.896 

550 

0.866 

0.076 

0.280 

0.104 

0.900 

560 

0.875 

0.066 

0.197 

0.103 

0.905 

570 

0.883 

0.058 

0.141 

0.102 

0.909 

580 

0.887 

0.091 

0.111 

0.104 

0.908 

590 

0.890 

0.253 

0.096 

0.112 

0.908 

600 

0.893 

0.503 

0.086 

0.120 

0.909 

610 

0.895 

0.705 

0.079 

0.126 

0.909 

620 

0.898 

0.825 

0.079 

0.130 

0.909 

630 

0.902 

0.880 

0.080 

0.133 

0.910 

640 

0.906 

0.904 

0.083 

0.136 

0.910 

650 

0.911 

0.917 

0.094 

0.138 

0.911 

660 

0.914 

0.924 

0.107 

0.141 

0.910 

670 

0.915 

0.927 

0.114 

0.143 

0.911 

680 

0.916 

0.930 

0.111 

0.145 

0.912 

690 

0.918 

0.934 

0.105 

0.148 

0.912 

700 

0.920 

0.939 

0.089 

0.151 

0.913 

710 

0.922 

0.942 

0.083 

0.155 

0.911 

720 

0.922 

0.942 

0.096 

0.159 

0.908 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書3(参考) 幾何学条件及び標準光源が異なる場合の色特性 

この附属書では測色での幾何学条件及び標準光源が異なる場合の平版プロセスインキの色特性について

記す。この規格では,8°照明/拡散光受光と拡散光照明/8°受光とでは,互いに同等であるとみなしてい

る。したがって,両方に対応できる値として一方の測色条件の値を表1に示す。もちろん,正反射光を含

む測定方法を用いて得た値は,正反射光を含まない測定方法を用いて得たものとは異なる。 

なお,表1及び表2の値は,附属書2に記載の分光反射率から計算している。 

附属書3表1 D50標準光源,8°/拡散光(正反射光含む)の測色条件の色特性値 

インキ 

三刺激値 

CIELAB値 

L* 

a* 

b* 

黄 

75.44 

81.03 

13.13 

92.15 

−5.41 

78.08 

紅 

40.46 

23.32 

18.76 

55.40 

66.57 

1.04 

あい 

19.70 

27.88 

54.72 

59.78 

−32.15 

−43.75 

墨 

11.17 

11.02 

8.53 

39.61 

4.03 

2.02 

用紙 

86.39 

89.83 

68.56 

95.93 

−0.42 

4.96 

附属書3表2 D65標準光源,8°/拡散光(正反射光含む)測色条件での色特性値 

インキ 

三刺激値 

CIELAB値 

L* 

a* 

b* 

黄 

70.53 

79.78 

16.57 

91.59 

−11.06 

78.71 

紅 

37.27 

21.82 

25.02 

53.84 

64.95 

−2.09 

あい 

22.24 

29.50 

71.80 

61.22 

−24.74 

−40.94 

墨 

10.88 

10.97 

11.23 

39.53 

3.42 

1.95 

用紙 

84.72 

89.70 

90.26 

95.87 

−1.01 

5.01 

附属書3表3 D65標準光源,0°/45°測色条件での色特性値 

インキ 

三刺激値 

CIELAB値 

L* 

a* 

b* 

黄 

68.06 

77.10 

9.03 

90.37 

−11.16 

96.17 

紅 

33.06 

16.90 

22.01 

48.13 

75.20 

−6.80 

あい 

18.74 

26.62 

68.54 

58.62 

−30.63 

−42.75 

墨 

2.42 

2.52 

2.81 

18.01 

0.5 

−0.47 

用紙 

83.69 

88.60 

89.47 

95.41 

0.99 

4.76 

備考 附属書2表1の分光反射率から計算した数値である。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書4(参考) 実例を含む試験手順の詳細説明 

1. 色特性の検定 平版プロセスインキの色特性が,この規格に適合するか評価するため,5.3に示したイ

ンキ膜厚の範囲で,インキ膜厚が既知の多数の展色試料を作製する必要がある。これらの展色試料は,プ

リンタビリティーテスターで作製する。インキの密度が既知であれば,展色面積を測り展色前後の印刷版

の重量の差から転移量を求め,用紙上のインキ膜厚は,次の式によって算出する。 

インキフィルム膜厚=転移量/(密度×展色面積) 

インキユニットを洗浄後,インキ量を変えて規定されたインキ膜厚範囲での展色作業を繰り返す。 

乾燥後,展色試料を未展色用紙を3〜4枚重ねた上に載せ測色する。 

各展色試料と表1に示す規格値との色差(2°視野,D50光源下)を計算し,図1で示したようにインキ

膜厚の関数としてプロットする。 

もし,この規格で規定したインキ膜厚の範囲で表1に示す色差の許容範囲以下あれば,試験に用いたイ

ンキは,この規格に適合する。 

例として,附属書4図1に黄の酸化重合型タイプのインキについて示す。色の許容範囲に対し,曲線1

は,この規格に適合しているが,曲線2及び曲線3のインキは適合していない。曲線2は,おそらく色相

の違うインキであり,曲線3は色相は合っているものの濃度が異なるインキである。 

附属書4図1 印刷インキがこの規格に適合するか否かを示した1例 

備考 曲線1:この規格に適合したインキ 

曲線2:色の違いでこの規格に不適合のインキ 

曲線3:色は合っているが,濃度が異なりこの規格に不適合のインキ 

2. 透明性の検定 前述の1.と同じ方法を用いて展色試料を作製する。少なくとも本体の5.3で規定した

インキ膜厚の範囲をカバーし,望ましくは高精度で作製する必要がある。この検定で用いる用紙は,十分

に不透明なグロスコート紙で,L*値が6以下となるように墨インキを展色したものとする。 

このL*値6以下を満足する市販のものを購入してもよいし,又はグロスコート紙に墨インキを2回以上

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K 5701-2 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

展色し十分乾燥することによって用意できる。 

あらかじめ,墨インキを展色した部分の色を測定する。次に,本体の5.3で規定した範囲の膜厚で,試

験インキをこの墨インキを展色した箇所に印刷し,乾燥後その墨インキと重なった部分の色を測定する(3.

に記載の墨インキ展色物と試験インキ展色試料の測色値についての考察を参照)。 

墨インキ単色と墨インキと試験インキの重ね刷り部分の色差を測定し,インキ膜厚の関数として附属書

4図2のようにグラフにプロットする。これらの点を直線で回帰,その傾きを計算し,その逆数を透明性

評価値Tとする。附属書4図2を用いれば,T値は次の式によって直接計算される。 

T= (S1−S2) / (∆E*ab1−∆E*ab2) 

ここに 

  

  

T: 透明性評価値 

S1: 膜厚が厚いときのインキ膜厚 

S2: 膜厚が薄いときのインキ膜厚 

∆E*ab1: 膜厚S1のときの色差 

∆E*ab2: 膜厚S2のときの色差 

附属書4図2 透明性の評価例 

この評価例では,T値が附属書4表2に規定した値より大きく,インキの透明性は適合している。完全

な透明インキ又はそれに近いインキは,その傾きがゼロかマイナスになるが,このような場合も適合して

いる。 

3. 透明性評価に用いる展色試料の準備及び測色時の留意点 

3.1 

墨インキの選定及び展色 

透明性評価に用いる墨インキの選択に注意を払う必要がある。すなわち,展色後にブロンズが,ほとん

ど又は全く発生しないこと,試験インキを重ね刷りをしても同等の光沢となることを考慮して墨インキを

選ばねばならない。 

もし,光沢変化が著しければ,墨インキが先刷りしてある市販用紙であっても,異常な結果となるであ

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ろう。光学的測定方法による透明性の測定は,表面状態に左右されるため,できるだけ影響を受けないよ

うな材料を選択する必要がある。そうしなければ正確な結果は得られないし,厳しい場合は,測色条件が 

0°/45°又は45°/0°のとき,異常が発生し,目視評価でも明らかである。 

透明性の高いインキを重ね刷りをすると,墨インキだけの場合よりも反射光が減少するときがあるが,

これは墨インキと試験インキが各々,光を吸収するためである。 

透明性の高いインキを附属書4図2のようにグラフ化すると,直線の傾きがマイナス又は0となる。し

かし,実際に,ほとんどのインキ(特に黄色や紅)は,ある程度の光の散乱があるので,傾きが0やマイ

ナスになることはあり得ない。したがって,このような結果となった場合は,注意が必要である。 

“超透明性”(試験インキで上刷りをした方が,墨インキだけよりも黒く見える状態)の現象やインキが

極端に不透明に見える現象は,墨インキと上刷り試験インキの表面状態の差によって生じた光沢やブロン

ズの影響によるものと考えられる。 

もし,予想し得ない結果となったときは,その現象を発生させた要因を明らかにするため,墨インキ展

色物や試験インキ展色試料の性質を調べる。一般に目視による評価方法で,試験インキが実際に傾きから

予想される透明性の高いものか,又は不透明なのかを確認し,もし違っていればその原因を明らかにすべ

きである。 

3.2 

透明性測定における積分球方式測色計の使用 

積分球方式で色差を測定し,その直線回帰によって得られた透明性評価値Tは,0°/45°光学系で得られ

た値とは大差がないと評価される。したがって,この方法は,0°/45°光学系で得られた予測できない課題

に対しては有効である。 

平版インキ工業標準原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員) 

高 橋 恭 介 

東海大学工学部 

甘 利 武 司 

千葉大学工学部 

西 出 徹 雄 

通商産業省基礎産業局 

大豆生田  章 

大日本印刷株式会社技術本部 

長 沼   勉 

凸版印刷株式会社生産・技術開発部 

尾 林 多 郎 

共同印刷株式会社技術本部技術第1部 

藤 田 誠 治 

毎日新聞東京本社製作技術局 

中 塚   毅 

大日本インキ化学工業株式会社総合研究所研究推進室 

相 良 俊 治 

サカタインクス株式会社印刷製版機材事業部・新聞事業部 

高 尾 道 生 

株式会社第一生産本部平版インキ技術部 

大 島 壮 一 

東洋インキ製造株式会社グラフィックアーツ事業本部 

白 井 義 之 

東洋インキ製造株式会社品質管理課 

鈴 木 司 郎 

大日精化工業株式会社グラビアインキ応用技術部 

高 橋 文 貴 

大日精化工業株式会社オフセットインキ事業部 

星 野 彰 一 

ザ・インクテック株式会社新聞開発技術部 

朝 倉 素 晴 

日本新聞インキ株式会社東京工場管理部 

斎 藤 三 夫 

株式会社T&K TOKA技術管理室 

(オブザーバー) 

大 嶋 清 治 

通商産業省工業技術院標準部材料規格課 

有 井 敏 力 

スガ試験機株式会社 

三 原 観 治 

株式会社東洋精機製作所 

寺 内 公 一 

ミノルタ株式会社計測機器技術部 

(事務局) 

大 野 喜 生 

印刷インキ工業会