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K 5601-1-1 : 1999  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。 

なお,この規格の制定後3か年を経た2002年4月をもって,この規格に対応するJIS K 5407(塗料成分

試験方法)は廃止され,この規格に置き換わる予定であるので,なるべくこの規格によるとよい。 

JIS K 5601は,次に示す部編成となっている。 

JIS K 5601-1-1〜1-2 通則 

JIS K 5601-2-1〜2-4 溶剤可溶物中の成分分析法 

JIS K 5601-3-1 溶剤不溶物中の成分分析法 

JIS K 5601-1は塗料成分試験方法−通則として,次に示す各節によって構成する。 

JIS K 5601-1-1 第1部−第1節:試験一般(条件及び方法) 

JIS K 5601-1-2 第1部−第2節:加熱残分 

JIS K 5601-1-2には,次に示す附属書がある。 

JIS K 5601-1-2 附属書A(規定) 必要な補足情報 

附属書B(規定) 試験条件 
附属書C(規定) 乾燥器中の空気流速 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 5601-1-1 : 1999 

塗料成分試験方法− 

第1部:通則− 

第1節:試験一般(条件及び方法) 

Testing methods for paint components Part 1 : General rule− 

Section 1 : Common test conditions for paint components 

序文 この規格は,国際整合化の一環として作成した日本工業規格である。この規格と対応するISO規格

は現存しないが,塗料製品規格の改正に当たって必要なので,一連の規格として追加して作成したもので

ある。 

1. 適用範囲 この規格は,塗料成分試験方法の共通の事項について規定する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの規格は,その最新版を適用する。 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0113 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則 

JIS K 0114 ガスクロマトグラフ分析通則 

JIS K 0115 吸光光度分析通則 

JIS K 0117 赤外分光分析方法通則 

JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水 

JIS K 8001 試薬試験方法通則 

JIS K 8005 容量分析用標準物質 

JIS K 8101 エタノール (99.5) (試薬) 

JIS K 8102 エタノール (95) (試薬) 

JIS K 8103 ジエチルエーテル(試薬) 

JIS K 8107 エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬) 

JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬) 

JIS K 8180 塩酸(試薬) 

JIS K 8247 過マンガン酸カリウム(試薬) 

JIS K 8355 酢酸(試薬) 

JIS K 8359 酢酸アンモニウム(試薬) 

JIS K 8371 酢酸ナトリウム三水和物(試薬) 

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JIS K 8403 三塩化よう素(試薬) 

JIS K 8541 硝酸(試薬) 

JIS K 8550 硝酸銀(試薬) 

JIS K 8563 硝酸鉛 (II) (試薬) 

JIS K 8574 水酸化カリウム(試薬) 

JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬) 

JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬) 

JIS K 8637 チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬) 

JIS K 8643 チモールブルー(試薬) 

JIS K 8659 でんぷん(溶性)(試薬) 

JIS K 8780 ピロガロール(試薬) 

JIS K 8799 フェノールフタレイン(試薬) 

JIS K 8830 ウラニン(試薬) 

JIS K 8842 ブロモチモールブルー(試薬) 

JIS K 8844 ブロモフェノールブルー(試薬) 

JIS K 8847 ヘキサメチレンテトラミン(試薬) 

JIS K 8893 メチルオレンジ(試薬) 

JIS K 8896 メチルレッド(試薬) 

JIS K 8897 メチレンブルー(試薬) 

JIS K 8913 よう化カリウム(試薬) 

JIS K 8920 よう素(試薬) 

JIS K 8951 硫酸(試薬) 

JIS K 8979 硫酸アンモニウム鉄 (II) 六水和物(試薬) 

JIS K 8982 硫酸アンモニウム鉄 (III) ・12水(試薬) 

JIS K 9000 チオシアン酸アンモニウム(試薬) 

JIS K 9001 チオシアン酸カリウム(試薬) 

JIS K 9005 りん酸(試薬) 

JIS K 9563 キシレノールオレンジ(試薬) 

JIS P 3801 ろ紙(化学分析用) 

JIS R 1301 化学分析用磁器るつぼ 

JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 

JIS R 3505 ガラス製体積計 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

3. 共通事項 共通事項は,次のとおりとする。 

3.1 

一般事項 

3.1.1 

通則 塗料の成分試験において,特に規定のない場合は,化学分析に共通する一般事項はJIS K 

0050,滴定液・指示薬・緩衝液の調製に共通する一般事項はJIS K 8001及びJIS K 8005,電位差滴定方法

に共通する一般事項はJIS K 0113,ガスクロマトグラフ法に共通する一般事項はJIS K 0114,吸光光度法

に共通する一般事項はJIS K 0115,赤外分光法に共通する一般事項はJIS K 0117による。 

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K 5601-1-1 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.1.2 

ろ紙 JIS P 3801に規定するものを用いる。 

3.1.3 

器具類 分析に用いるガラス器具類は,JIS R 3503,ガラス体積計は,JIS R 3505,磁器器具は,

JIS R 1301に規定するものを用いる。ただし,特殊な器具を使用する場合は,それぞれの項目にその例を

図示又は説明する。また,加熱操作を伴う場合の器具は,JIS R 3503のほうけい酸ガラス−1を用いる。 

3.1.4 

試薬 試薬は,次のとおりとする。 

a) 試薬は,JISマーク表示のものを用いる。JIS表示許可品として指定されていない場合の試薬は,試験

に支障のないものを用いる。滴定液類の標定には,JIS K 8005に規定する試薬を用いる。 

b) 試薬類の調製において,溶液名の後に ( ) で示される濃度は,およその濃度であることを意味する。

例えば,水酸化カリウム−エタノール溶液 (0.5mol/l) は,約0.5molの水酸化カリウムをエタノールに

溶かして1lとするときの濃度であることを示す。また,溶液名の前に示される濃度は,正確な濃度を

意味する。ただし,一般には,端数のない数値で示し,別にファクターを求めておく。 

c) 試薬類の調製に規定する水は,3.1.5の水とするが,キレート滴定法の場合は,イオン交換水を用い,

それぞれの項目中で規定されている場合には,それに従う。 

d) 標準原液を薄めて標準液を調製する場合には,10ml以上を全量ピペットで取る。 

3.1.5 

水 JIS K 0557に規定するA-2又はA-3の水による。 

3.1.6 

二酸化炭素を含まない水 水を平底フラスコに入れ,約5分間沸騰させた後,図1に示す水酸化カ

リウム溶液 (25w/v%)(1)を入れたガス洗浄瓶を取り付け,空気中の二酸化炭素を遮断して放冷したもの。こ

の水は使用時に作る。 

3.1.7 

溶存酸素を含まない水 水を平底フラスコに入れ,約5分間沸騰させた後,図1に示すガス洗浄瓶

に水酸化カリウム溶液 (25w/v%) 又はアルカリ性ピロガロール溶液(2)を入れたものを取り付け,空気中の

酸素を遮断して放冷したもの。この水は使用時に作る。 

図1 二酸化炭素又は溶存酸素を含まない放冷及び保存(一例) 

注(1) JIS K 8574に規定する水酸化カリウムを用いて調製する。 

(2) JIS K 8780に規定するピロガロール10g,JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウムを用いて調

製した30w/V%溶液を加えて100mlとしたもの。 

なお,この溶液は使用時に作る。 

3.1.8 

液体試薬の薄め方 液体試薬を薄めて用いる場合,例えば,“塩酸 (1+2)”は塩酸1mlに対し水2ml

の割合で加えて調製したものである。 

3.1.9 

溶液中の溶質の含有率 溶液100ml中の溶質(無水物換算)のg数を示すには,w/V%の記号を,

また,ml数を示すには,V/V%の記号を用いる。 

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3.1.10 正確に量り取る “正確に量り取る”とは,質量の場合は,原則として0.1mgまではかり取る。た

だし,分析値の表示けた数を考慮して必要なけたまではかり取ってもよい。また,体積の場合は,全量ピ

ペット,メスピペット又はビュレットを用いて量り取る。 

3.1.11 滴数 溶液量を滴数で示す場合は,約1/20mlを1滴とする。 

3.1.12 溶液の酸性,中性,アルカリ性 溶液の酸性,中性,アルカリ性は,特に指定のない場合は,リト

マス試験紙を用いて調べる。 

3.1.13 溶液のpH値の調整 溶液のpH値の調整は,特に規定のない場合は,pH試験紙を用いて行う。 

3.1.14 恒量 “恒量になるまで加熱する”とは,引き続き,さらに30分間加熱又は強熱し,デシケータ

ー中で放冷したときの前後の質量差が,化学はかりを用い,原則として1.0mg以下となった場合をいう。 

3.1.15 乾燥 “乾燥する”とは,特に規定のない場合は,試験温度±2℃の温度を保持できる電気恒温器

で規定時間乾燥する。 

3.1.16 デシケーターの乾燥剤 特に規定のない場合は,シリカゲルを用いる。 

3.1.17 遠心分離機による分離 特に規定のない場合は,沈殿管はガラス製又はステンレス鋼製とし,底が

丸い容量約50mlのもので,3 000〜15 000rpmの条件で行う。 

3.1.18 粉砕 試料又は試薬をすりつぶして均一にするときは,特に規定のない場合はめのう製乳鉢を用い

て行う。 

3.1.19 放冷 特に規定のない場合は,自然に放置して室温まで温度を下げる。 

3.1.20 冷却 特に規定のない場合は,冷水などを用いて室温まで温度を下げる。 

3.1.21 水浴上加熱 特に規定のない場合は,沸騰している水浴上で加熱する。 

3.1.22 水浴中加熱 特に規定のない場合は,沸騰している水浴中で加熱する。 

3.1.23 温水 温度が40〜60℃の水をいう。 

3.1.24 熱水 温度が60℃以上の水をいう。 

3.1.25 室温 試験室の雰囲気の温度をいい,5〜35℃とする。 

3.1.26 有機溶剤を蒸留して除く 三角フラスコに沸騰石を入れ,ト字形管及びリービッヒ冷却管を接続し

て,蒸留する有機溶剤の沸点より10〜20℃高い温度に調節した水浴上又はマントルヒーターに,三角フラ

スコを置いて加熱し,蒸留して有機溶剤を除く。共通すり合わせのガラス器具を用いると操作しやすい。 

3.1.27 数値の丸め方 測定結果の数値は,有効数字の次のけたまで求めて,JIS Z 8401によって丸める。 

3.1.28 図,表,注及び備考 図及び表は,全体を通した一連番号とする。注及び備考は各項日ごとの一連

番号とする。 

3.2 

安全に関する注意事項 

a) 有害又は刺激性ガスの発生がある場合は,排気装置のある場所又はドラフト内で操作する。 

b) 試験に用いた後の廃棄物などの取扱いは,関係法令・規則などに従って十分に注意する。 

3.3 

滴定液・指示薬・緩衝液の調製 滴定液・指示薬・緩衝液の調製は,次のとおり行う。 

3.3.1 

滴定液の調製 

3.3.1.1 

0.1mol/l (0.1N) エタノール性水酸化カリウム溶液 (5.611gKOH/l) 

a) 調製 JIS K 8574に規定する水酸化カリウム7gを量り取り,できるだけ少量の二酸化炭素を含まない

水に溶かし,JIS K 8102に規定するエタノール (95) を加えて1lとし,ポリエチレン瓶に入れる。二

酸化炭素を遮って数日間放置した後,上澄み液を取る。 

b) 標定 3.3.1.15の0.05mol/l硫酸25mlを,コニカルビーカー200mlに正確に量り取る。二酸化炭素を含

まない水50mlを加える。指示薬として3.3.2g)のフェノールフタレイン溶液2滴を加え,0.1mol/lエタ

K 5601-1-1 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ノール性水酸化カリウム溶液で滴定し,液のうすい紅色が10秒間消えなくなったときを終点とする。

標定は,使用の都度行う。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

V

F

F

2

1

25×

=

ここに, F1: 0.1mol/lエタノール性水酸化カリウム溶液のファクター 
 

25:  0.05mol/l硫酸の量 (ml) 

F2: 0.05mol/l硫酸のファクター 

V: 滴定に要した0.1mol/lエタノール性水酸化カリウム溶液の量 

(ml) 

3.3.1.2 

0.05mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液 (18.61gC10H14O8N2Na2・2H2O/l) 

a) 調製 JIS K 8107に規定するエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物18.6gを量り取り,水に

溶かして1lとし,ポリエチレン瓶に入れて保存する。 

b) 標定 0.05ml/l亜鉛溶液(3)25mlを,コニカルビーカー200mlに正確に量り取り,水を加えて100mlと

する。JIS K 8847に規定するヘキサメチレンテトラミンを加えてpH値を約5.0に調整する。指示薬と

して3.3.2b)のキシレノールオレンジ溶液 (0.1w/v%) 0.3mlを加え,0.05ml/lエチレンジアミン四酢酸ニ

ナトリウム溶液で滴定し,液の色が赤紫からだいだい(橙)色を経て黄色に変わったときを終点とす

る。 

注(3) JIS K 8005に規定する亜鉛をJIS K 8180に規定する塩酸を用いて調製した塩酸 (1+3),水,JIS 

K 8101に規定するエタノール (99.5),JIS K 8103に規定するジチルエーテルで順次洗う。直ちに

過塩素酸マグネシウムを入れたデシケーターの中に移し12時間以上放置する。その中から約

1.7gを正確に量り取り,コニカルビーカー200mlに移す。水25mlとJIS K 8541に規定する硝酸

で調製した硝酸 (1+1) 20mlとを加え,時計皿で覆い,水浴上で加熱し溶解する。煮沸して窒

素酸化物を除いた後,放冷し,全量フラスコ500mlに移し,水を標線まで加えて,0.05mol/l亜

鉛溶液を調製する。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

100

270

003

.0

500

25

A

V

m

F

×

×

×

=

ここに, 

F: 0.05ml/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液のフ

ァクター 

m: 亜鉛の質量 (g) 

500

25: 0.05ml/l亜鉛溶液の分取比 

A: 亜鉛の含量 (%) 

0.003 270: 0.05ml/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液1ml

に相当する亜鉛の質量 (g) 

V: 滴定に要した0.05mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナト

リウム溶液の量 (ml) 

3.3.1.3 

0.01mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液 (3.722gC10H14O8N2Na2・2H2O/l) 

a) 調製 JIS K 8107に規定するエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物3.8gを量り取り,水に溶

かして1lとし,ポリエチレン瓶に入れて保存する。 

b) 標定 3.3.1.2b)による。この場合0.01mol/l亜鉛溶液は,亜鉛約0.33g,硝酸 (1+1) 5mlを用いて調製

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

する。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

100

9

653

000

.0

500

25

A

V

m

F

×

×

×

=

ここに, 

F: 0.01ml/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液の

ファクター 

m: 亜鉛の質量 (g) 

500

25: 0.01ml/l亜鉛溶液の分取比 

A: 亜鉛の含量 (%) 

0.000 653 9: 0.01ml/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液

1mlに相当する亜鉛の質量 (g) 

V: 滴定に要した0.01mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナ

トリウム溶液の量 (ml) 

3.3.1.4 

0.1mol/l (0.2N) 塩化よう素−酢酸溶液 JIS K 8920に規定するよう素8.7gを量り取る。JIS K 8355

に規定する酢酸500mlを水浴上で加熱しながらよう素を加えて溶かす。別に,JIS K 8403に規定する三塩

化よう素7.9gを量り取り,酢酸400mlに溶かす。両方の溶液を混合し,さらに酢酸を加えて1lとし,褐

色瓶に入れて,暗所に保存する。 

3.3.1.5 

0.002mol/l (0.1N) 過マンガン酸カリウム溶液 (3.161gKMO4/l) 

a) 調製 JIS K 8247に規定する過マンガン酸カリウム3.2gを三角フラスコ2 000mlに量り取る。水1 

050mlを加えて1〜2時間静かに煮沸した後,一夜暗所に放置する。あらかじめ煮沸した水で洗浄後,

乾燥したガラスろ過器(17G4又は25G4)で上澄み液をろ過し,約30分間水蒸気洗浄した褐色瓶に入

れて暗所に保存する。 

b) 標定 JIS K 8005に規定するしゅう酸ナトリウムを温度約200℃で1時間加熱し,過塩素酸マグネシ

ウムを入れたデシケーター中で放冷する。その中から0.20〜0.24gをコニカルビーカー500mlに正確に

量り取り,水200mlに溶かす。JIS K 8951に規定する硫酸を用いて調製した硫酸 (1+1) 20mlを加え

る。液温を25〜30℃にし,静かにかき混ぜながら,0.02mol/l過マンガン酸カリウム溶液で滴定する。

滴定所要量の約2ml手前までビュレットのコックを全開にして加え,液の紅色が消えるまで放置する。

次に,温度55〜60℃に加熱し,引き続き滴定し,薄い紅色が30秒間以上持続するときを終点とする。 

別に,水200mlに硫酸 (1+1) 20mlを加えた液を,温度55〜60℃に保ちながら空試験を行う。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

100

)

(

700

006

.0

2

1

A

V

V

m

F

×

×

=

ここに, 

F: 0.02mol/l過マンガン酸カリウム溶液のファクター 

m: しゅう酸ナトリウムの質量 (g) 

A: しゅう酸ナトリウムの含量 (%) 

0.006 700: 0.02mol/l過マンガン酸カリウム溶液1mlに相当するし

ゅう酸ナトリウムの質量 (g) 

V1: 滴定に要した0.02mol/l過マンガン酸カリウム溶液の量 

(ml) 

V2: 空試験に要した0.02mol/l過マンガン酸カリウム溶液の

量 (ml) 

3.3.1.6 

0.1mol/l (0.1N) 硝酸銀 (I) 溶液 (16.99gAgNO3/l) 

K 5601-1-1 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 調製 JIS K 8550に規定する硝酸銀17gを量り取り,水に溶かして1lとし,褐色瓶に入れて保存する。 

b) 標定 JIS K 8005に規定する塩化ナトリウムを白金るつぼに入れて,温度約600℃で1時間加熱し,

過塩素酸マグネシウムを入れたデシケーター中で放冷する。その0.14〜0.17gをコニカルビーカー

200mlに正確に量り取り,水50mlを加えて溶かす。指示薬として3.3.2a)のウラニン溶液3滴を加え,

0.1mol/l硝酸銀 (I) 溶液で滴定し,液の色が赤みを帯びたときを終点とする。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

100

844

005

.0

A

V

m

F

×

×

=

ここに, 

F: 0.1mol/l硝酸銀 (I) 溶液のファクター 

m: 塩化ナトリウムの質量 (g) 

A: 塩化ナトリウムの含量 (%) 

0.005 844: 0.01mol/l硝酸銀 (I) 溶液1mlに相当する塩化ナトリウ

ムの質量 (g) 

V: 滴定に要した0.1mol/l硝酸銀 (I) 溶液の量 (ml) 

3.3.1.7 

0.01mol/l (0.01N) 硝酸銀 (I) 溶液 (1.699gAgNO3/l) 

a) 調整 JIS K 8550に規定する硝酸銀1.7gをはかり取り,水に溶かして1lとし,褐色瓶に入れて保存す

る。 

b) 標定 JIS K 8005に規定する塩化ナトリウムを白金るつぼに入れて,温度約600℃で1時間加熱し,

過塩素酸マグネシウムを入れたデシケーター中で放冷する。その0.14〜0.17gを正確に量り取り,水に

溶かして全量フラスコ250mlに移し,標線まで水を加える。この溶液から正確に25mlをコニカルビ

ーカー200mlに分取し,水25mlを加える。指示薬として3.2.3.2a)のウラニン溶液3滴を加え,0.01mol/l

硝酸銀 (I) 溶液で滴定し,液の色が赤みを帯びたときを終点とする。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

100

4

584

000

.0

250

25

A

V

m

F

×

×

×

=

ここに, 

F: 0.01mol/l硝酸銀 (I) 溶液のファクター 

m: 塩化ナトリウムの質量 (g) 

250

25: 塩化ナトリウムの分取比 

A: 塩化ナトリウムの含量 (%) 

0.000 584 4: 0.01mol/l硝酸銀 (I) 溶液1mlに相当する塩化ナトリウ

ムの質量 (g) 

V: 滴定に要した0.01mol/l硝酸銀 (I) 溶液の量 (ml) 

3.3.1.8 

0.05mol/l硝酸鉛 (II) 溶液 [16.56gPb (NO3) 2/l] 

a) 調製 JIS K 8563に規定する硝酸鉛16.6gを量り取り,水に溶かして1lとする。 

b) 標定 コニカルビーカー200mlに3.3.1.2の0.05mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液30ml

を正確に量り取り,水65ml,3.3.3の酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH値5)5mlを加え,指示薬と

して3.3.2b)のキシレノールオレンジ溶液 (0.1w/v%) 0.4mlを加える。0.05mol/l硝酸鉛 (II) 溶液で滴定

し,溶液の黄色がわずかに赤みを帯びたときを終点とする。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

V

F

F

30

2

1

×

=

K 5601-1-1 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ここに, F1: 0.05mol/l硝酸銀 (II) 溶液のファクター 
 

F2: 0.05mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液のファク

ター 

30: 0.05mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液の量 (ml) 

V: 滴定に要した0.05mol/l硝酸鉛 (II) 溶液の量 (ml) 

3.3.1.9 

0.01mol/l硝酸鉛 (II) 溶液 [3.312gPb (NO3) 2/l] 

a) 調製 JIS K 8563に規定する硝酸鉛3.4gをはかり取り,水に溶かして1lとする。 

b) 標定 コニカルビーカー200mlに3.3.1.3の0.01mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液30ml

を正確に量り取り,水65ml,3.3.3の酢酸一酢酸ナトリウム緩衝液(pH値5)5mlを加え,指示薬と

して3.3.2b)のキシレノールオレンジ溶液 (0.1w/v%) 0.4mlを加える。0.01mol/l硝酸鉛 (II) 溶液で滴定

し,液の黄色がわずかに赤みを帯びたときを終点とする。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

V

F

F

30

2

1

×

=

ここに, F1: 0.01mol/l硝酸銀 (II) 溶液のファクター 
 

F2: 0.01mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液のファク

ター 

30: 0.01mol/lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液の量 (ml) 

V: 滴定に要した0.01mol/l硝酸鉛 (II) 溶液の量 (ml) 

3.3.1.10 0.1mol/l (0.1N) 水酸化ナトリウム溶液 (4.00gNaOH/l) 

a) 調製 ポリエチレン瓶100mlに二酸化炭素を含まない水30mlを量り取る。JIS K 8576に規定する水

酸化ナトリウム35gを量り取り,ポリエチレン瓶を冷却しながら水酸化ナトリウムを徐々に加えて溶

かした後,密栓して4〜5日間放置する。この上澄み液5mlを量り取り,二酸化炭素を含まない水を

加えて1lとし,ソーダ石灰管を取り付けて保存する。 

b) 標定 JIS K 8005に規定するアミド硫酸を過塩素酸マグネシウムを入れたデシケーター中で48時間

放置する。 

コニカルビーカー200mlにアミド硫酸0.24〜0.29gを正確に量り取り,水25mlを加えて溶かす。

3.3.2b)のブロモチモールブルー溶液 (0.1w/V%) 2滴を加えて,0.1mol/l水酸化ナトリウム溶液で滴定し,

液の色が青みがかった緑になったときを終点とする。標定は,使用の都度行う。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

100

710

009

.0

A

V

m

F

×

×

=

ここに, 

F: 0.1mol/l水酸化ナトリウム溶液のファクター 

m: アミド硫酸の質量 (g) 

A: アミド硫酸の含量 (%) 

0.009 710: 0.1mol/l水酸化ナトリウム溶液1mlに相当するアミド硫

酸の質量 (g) 

V: 滴定に要した0.1mol/l水酸化ナトリウム溶液の量 (ml) 

3.3.1.11 0.1mol/l (0.1N) チオシアン酸アンモニウム溶液 (7.612gNH4SCN/l) 

a) 調製 JIS K 9000に規定するチオシアン酸アンモニウム8gをはかり取り,水1lに溶かし,褐色瓶に

入れて保存する。 

b) 標定 コニカルビーカー200mlに3.3.1.6の0.1mol/l (0.1N) 硝酸銀 (I) 溶液25mlを正確に量り取り,

水25mlとJIS K 8541に規定する硝酸2mlとを加える。3.3.2m)の硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液1ml

K 5601-1-1 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

を加えて,0.1mol/l (0.1N) チオシアン酸アンモニウム溶液で滴定し,液の色がうすい赤茶になったと

きを終点とする。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

V

F

F

25

2

1

×

=

ここに, F1: 0.1mol/lチオシアン酸アンモニウム溶液のファクター 
 

F2: 0.1mol/l硝酸銀 (I) 溶液のファクター 

25: 0.1mol/l硝酸銀 (I) 溶液の量 (ml) 

V: 滴定に要した0.1mol/lチオシアン酸アンモニウム溶液の量 (ml) 

3.3.1.12 0.01mol/l (0.01N) チオシアン酸アンモニウム溶液 (0.7612gNH4SCN/l) 

a) 調製 JIS K 9000に規定するチオシアン酸アンモニウム0.8gを量り取り,水1lに溶かすか,又は

3.3.1.11の0.1mol/l (0.1N) チオシアン酸アンモニウム溶液100mlを量り取り,水900mlを加えて,褐

色瓶に入れて保存する。 

b) 標定 コニカルビーカー200mlに3.3.1.7の0.01mol/l (0.01N) 硝酸銀 (I) 溶液25mlを正確に量り取り,

水25mlとJIS K 8541に規定する硝酸2mlとを加える。3.3.2m)の硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液1ml

を加えて,0.01mol/l (0.1N) チオシアン酸アンモニウム溶液で滴定し,液の色がうすい赤茶色になった

ときを終点とする。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

V

F

F

25

2

1

×

=

ここに, 

F1: 0.01mol/lチオシアン酸アンモニウム溶液のファクター 

F2: 0.01mol/l硝酸銀 (I) 溶液のファクター 

25: 0.01mol/l硝酸銀 (I) 溶液の量 (ml) 

V: 滴定に要した0.01mol/lチオシアン酸アンモニウム溶液の量 

(ml) 

3.3.1.13 0.1mol/l (0.1N) チオ硫酸ナトリウム溶液 (24.82gNa2S2O3・5H2O/l) 

a) 調製 JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム26gと,JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム(無

水)0.2gとを量り取る。溶存する酸素を含まない水1lに溶かしてよく振り混ぜ,栓をして2日間放置

後,上澄み液を取る。 

b) 標定 JIS K 8005に規定するよう素酸カリウムを温度約300℃で2時間乾燥し,過塩素酸マグネシウ

ムを入れたデシケーター中で放冷する。共通すり合わせ三角スラスコ200mlに,よう素酸カリウム0.09

〜0.11gを正確に量り取り水25mlに溶かす。この溶液にJIS K 8913に規定するよう化カリウム2gと,

JIS K 8951に規定する硫酸を用いて調製した硫酸 (1+5) 5mlを加える。直ちに栓をして共通すり合わ

せの部分をよう化カリウム溶液 (10w/v%) で潤して密栓し,穏やかに振り混ぜた後,暗所に5分間放

置する。0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,液の色が赤茶からうすい黄になったとき,3.3.2e)

のでんぶん溶液約0.5mlを加えてさらに滴定を続け,液の色が青から無色になったときを終点とする。

別に,水25mlによう化カリウム2gと硫酸 (1+5) 5mlを加え,この溶液について空試験を行う。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

100

)

(

567

003

.0

2

1

A

V

V

m

F

×

×

=

ここに, 

F: 0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター 

m: よう素酸カリウムの質量 (g) 

10 

K 5601-1-1 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A: よう素酸カリウムの含量 (%) 

0.003 567: 0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液1mlに相当するよう素

酸カリウムの質量 (g) 

V1: 滴定に要した0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液の量 

(ml) 

V2: 空試験に要した0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液の量 

(ml) 

3.3.1.14 0.05mol/l (0.1N) よう素溶液 (12.69gl/l) 

a) 調製 JIS K 8913に規定するよう化カリウム40gを水25mlに溶かし,次に,JIS K 8920に規定するよ

う素13gを溶かして,水を加えて1lとし,JIS K 8180に規定する塩酸3滴を加え,褐色瓶に入れて保

存する。 

b) 標定 共通すり合わせ三角フラスコ200mlに,0.05mol/lよう素溶液25mlを正確に量り取り,3.3.1.13

の0.1mol/l (0.1N) チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。液の色が赤茶からうすい黄になったとき,

3.3.2e)のでんぶん溶液0.5mlを加えてさらに滴定を続け,液の色が青から無色になったときを終点と

する。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

V

F

F

25

2

1

×

=

ここに, F1: 0.05mol/lよう素溶液のファクター 
 

V: 滴定に要した0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液の量 (ml) 

F2: 0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター 

25: 0.05mol/lよう素溶液の量 (ml) 

3.3.1.15 0.05mol/l (0.1N) 硫酸 (4.904gH2SO4/l) 

a) 調製 水1λを取り,これをかき混ぜながらJIS K 8951に規定する硫酸3mlを徐々に加えた後放冷する。 

b) 標定 JIS K 8005に規定する炭酸ナトリウム(無水)を白金るつぼに入れて温度約600℃で1時間加

熱し,過塩素酸マグネシウムを入れたデシケーター中で放冷する。コニカルビーカー200mlに,炭酸

ナトリウム0.13〜0.16gを正確に量り取り,水20mlに溶かす。3.3.2i)のプロモフェノールブルー溶液 

(0.1w/V%) 2滴を加え,0.05mol/l硫酸で滴定する。液の色が青紫から青緑に変わった後,穏やかに煮沸

して,二酸化炭素を除く。急冷後,再び滴定を続けて青緑になったときを終点とする。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

100

300

005

.0

A

V

m

F

×

×

=

ここに, 

F: 0.05mol/l硫酸のファクター 

m: 炭酸ナトリウム(無水)の質量 (g) 

A: 炭酸ナトリウム(無水)の含量 (%) 

0.005 300: 0.05mol/l硫酸1mlに相当する炭酸ナトリウム(無水)

の質量 (g) 

V: 滴定に要した0.05mol/l硫酸の量 (ml) 

3.3.1.16 0.1mol/l (0.1N) 硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液 [48.22gFeNH4 (SO4) 2・12H2O/l] 

a) 調製 JIS K 8982に規定する硫酸鉄 (III) アンモニウム・12水49gを量り取り,JIS K 8180に規定す

る塩酸を用いて調製した塩酸 (1+1) 10mlを加えた水300mlに溶かした後,水を加えて1lとする。 

b) 標定 共通すり合わせ三角フラスコ200mlに,0.1mol/l硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液25mlを正確に

量り取り,水35mlと塩酸 (1+1) 3mlとを加える。次に,JIS K 8913に規定するよう化カリウム3gを

加えて直ちに栓をし,穏やかに振り混ぜた後,暗所に10分間放置し,遊離したよう素を3.3.1.13の

11 

K 5601-1-1 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

0.1mol/l (0.1N) チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。液の色がうすい黄になったとき,JIS K 8371に

規定する酢酸ナトリウム三水和物を用いて調製した酢酸ナトリウム溶液 (25w/v%) 又はJIS K 8359に

規定する酢酸アンモニウムを用いて調製した酢酸アンモニウム溶液 (25w/V%) 10mlと,3.3.2e)のでん

ぶん溶液0.5mlとを加えて滴定を続け,液の色が青から無色になったときを終点とする。 

別に,水60mlに塩酸 (1+1) 3mlを加え,次によう化カリウム3gを加えて直ちに栓をし,穏やかに

振り混ぜた後,暗所に10分間放置し,空試験を行う。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

25

)

(

2

2

1

1

F

V

V

F

×

=

ここに, 

F1: 0.1mol/l硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液のファクター 

V1: 滴定に要した0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液の量 (ml) 

V2: 空試験に要した0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液の量 (ml) 

F2: 0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター 

25: 0.1mol/l硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液の量 (ml) 

3.3.1.17 0.1mol/l (0.1N) 硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液 [39.21gFeSO4 (NH4) 2・6H2O/l] 

a) 調製 水300mlを取り,これをかき混ぜながらJIS K 8951に規定する硫酸30mlを徐々に加えた後,

放冷する。 

次に,JIS K 8979に規定する硫酸アンモニウム鉄 (II) 六水和物40gを溶かし,水を加えて1lする。 

b) 標定 コニカルビーカー200mlに,0.1mol/l硫酸ニアンモニウム鉄 (II) 溶液25mlを正確に量り取り,

水25mlとJIS K 9005に規定するりん酸5mlとを加える。3.3.1.5の0.02mol/l (0.1N) 過マンガン酸カリ

ウム溶液で滴定し,うすい紅色になったときを終点とする。別に,水25mlにりん酸5mlを加え,こ

の溶液について空試験を行う。標定は,使用の都度行う。 

c) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。 

25

)

(

2

2

1

1

F

V

V

F

×

=

ここに, F1: 0.1mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液のファクター 
 

V1: 滴定に要した0.02mol/l過マンガン酸カリウム溶液の量 (ml) 

V2: 空試験に要した0.02mol/l過マンガン酸カリウム溶液の量 (ml) 

F2: 0.02mol/l過マンガン酸カリウム溶液のファクター 

25: 0.1mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液の量 (ml) 

3.3.2 

指示薬の調製 

a) ウラニン溶液 (0.2w/v%)  JIS K 8830に規定するウラニン0.2gを量り取り,水に溶かして100mlとす

る。 

b) キシレノールオレンジ溶液 (0.1w/v%)  JIS K 9563に規定するキシレノールオレンジ0.1gを量り取り,

水100mlに溶かし褐色瓶に入れて保存する。 

c) チオシアン酸カリウム溶液(飽和) JIS K 9001に規定するチオシアン酸カリウム約65gを量り取り,

水30mlに溶かす。 

d) チモールブルー溶液 (0.1w/v%)  JIS K 8643に規定するチモールブルー0.1gを量り取り,JIS K 8102

に規定するエタノール (95) 50mlに溶かし,水を加えて,100mlとし,褐色瓶に入れて保存する。 

e) でんぷん溶液 JIS K 8659に規定するでんぷん溶液1gをはかり取り,水約10mlを加えて混和した後,

熱水100ml中にかき混ぜながら加える。約1分間煮沸し,冷却した後,上澄み液を取るか又はろ紙で

ろ過する。使用の都度調製する。 

12 

K 5601-1-1 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

f) N-パラメトキシフェニルフェニレンジアミン塩酸塩希釈粉末 N-パラメトキシフェニルフェニレン

ジアミン塩酸塩1gとJIS K 8150に規定する塩化ナトリウム100gとを量り取り,ガラス製の乳鉢の中

で乳棒を用いてすりつぶし,褐色瓶に入れて保存する。 

g) フェノールフタレイン溶液 (1w/v%)  JIS K 8799に規定するフェノールフタレイン1gを量り取り,

JIS K 8102に規定するエタノール (95) 90mlに溶かし,水を加えて100mlとする。 

h) ブロモチモールブルー溶液 (0.1w/v%)  JIS K 8842に規定するブロモチモールブルー0.1gを量り取り,

JIS K 8102に規定するエタノール (95) 50mlに溶かした後,水を加えて100mlとし,褐色瓶に入れて

保存する。 

i) 

ブロモフェノールブルー溶液 (0.1w/v%)  JIS K 8844に規定するブロモフェノールブルー0.1gを量り

取り,JIS K 8102に規定するエタノール (95) 50mlに溶かした後,水を加えて100mlとし,褐色瓶に

入れて保存する。 

j) 

メチルオレンジ溶液 (0.1w/v%)  JIS K 8893に規定するメチルオレンジ0.1gを量り取り,水100mlに

溶かし,褐色瓶に入れて保存する。 

k) メチルレッド溶液 (0.1w/v%)  JIS K 8896に規定するメチルレッド0.1gを量り取り,JIS K 8102に規

定するエタノール (95) 100mlに溶かし,褐色瓶に入れて保存する。 

l) 

メチルレットメチレンブルー混合溶液 JIS K 8896に規定するメチルレッド0.1gとJIS K 8897に規定

するメチレンブルー0.1gとを量り取り,JIS K 8102に規定するエタノール (95) 200mlに溶かし,褐色

瓶に入れて保存する。 

m) 硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液 JIS K 8982に規定する硫酸鉄 (III) アンモニウム・12水20gをはか

り取り,水80mlに溶かした後,JIS K 8951に規定する硫酸を用いて調製した硫酸 (1+3) 20mlを加え

る。 

3.3.3 

緩衝液の調製 酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH値5) JIS K 8371に規定する酢酸ナトリウム

三水和物66gを量り取り,水600mlに溶かした後,JIS K 8355に規定する酢酸10mlを加える。酢酸ナト

リウム又は酢酸を加えてpH値を5に調製する。 

13 

K 5601-1-1 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

塗料分野の国際整合化調査研究委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

増 子   昇 

千葉工業大学 

(委員) 

西 出 徹 雄 

通商産業省基礎産業局 

大 嶋 清 治 

工業技術院標準部 

鴨志田 直 史 

工業技術院標準部 

橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会 

本 橋 健 司 

建設省建築研究所 

坪 田   実 

職業能力開発大学校 

武 井   昇 

職業能力開発大学校 

鈴 木 雅 洋 

東京都立産業技術研究所 

吉 田 豊 彦 

社団法人色材協会 

高 橋 孝 治 

社団法人日本塗装工業会 

青 木   茂 

サンコウ電子研究所 

福 島   稔 

社団法人日本鋼橋塗装専門会 

近 藤 照 夫 

清水建設株式会社 

(主査) 

岩 井   弘 

財団法人日本検査協会 

堀 江 健 治 

関西ペイント株式会社 

山 田 俊 幸 

神東塗料株式会社 

中 東 昭 憲 

神東塗料株式会社 

住 田 光 正 

大日本塗料株式会社 

上 寺 孝 明 

中国塗料株式会社 

松 井 繁 武 

株式会社トウペ 

更 谷   浩 

日本特殊塗料株式会社 

曽 我 元 昭 

日本ペイント株式会社 

大 澤   晃 

日本油脂株式会社 

高 橋   真 

ロックペイント株式会社 

長 尾   進 

専門技術者 

鈴 木 幹 夫 

専門技術者 

松 平 忠 志 

松平技術士事務所 

伊 藤 義 人 

専門技術者 

小 島   務 

財団法人日本検査協会 

常 田 和 義 

大日本塗料株式会社 

筒 井 晃 一 

日本ペイント株式会社 

(事務局) 

内 田 幹 雄 

社団法人日本塗料工業会 

山 崎 不二雄 

社団法人日本塗料工業会 

文責 内田 幹雄