K 5600-8-4 : 1999 (ISO 4628-4 : 1982)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
なお,この規格の制定後3か年を経た2002年4月をもって,この規格に対応するJIS K 5400(塗料一般
試験方法)は廃止され,この規格に置き換わる予定であるので,なるべくこの規格によるとよい。
JIS K 5600は,次に示す部編成になっている。
JIS K 5600-1-1〜1-8 通則
JIS K 5600-2-1〜2-7 塗料の性状・安定性
JIS K 5600-3-1〜3-6 塗膜の形成機能
JIS K 5600-4-1〜4-7 塗膜の視覚特性
JIS K 5600-5-1〜5-11 塗膜の機械的性質
JIS K 5600-6-1〜6-3 塗膜の化学的性質
JIS K 5600-7-1〜7-8 塗膜の長期耐久性
JIS K 5600-8-1〜8-6 塗膜劣化の評価
JIS K 5600-8は,塗料一般試験方法−塗膜劣化の評価に関する試験方法として,次の各節によって構成
する。
JIS K 5600-8-1 第8部−第1節:一般的な原則と等級
JIS K 5600-8-2 第8部−第2節:膨れの等級
JIS K 5600-8-3 第8部−第3節:さびの等級
JIS K 5600-8-4 第8部−第4節:割れの等級
JIS K 5600-8-5 第8部−第5節:はがれの等級
JIS K 5600-8-6 第8部−第6節:白亜化の等級
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 5600-8-4 : 1999
(ISO 4628-4 : 1982)
塗料一般試験方法−
第8部:塗膜劣化の評価−
第4節:割れの等級
Testing methods for paints Part 8 : Evaluation of degradation of paint
coatings−
Section 4 : Designation of degree of cracking
序文 この規格は,1982年に第1版として発行されたISO 4628-4, Paints and varnishes−Evaluation of
degradation of paint coatings−Designation of intensity, quantity and size of common types of defect−Part 4 :
Designation of degree of crackingを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本
工業規格である。
この規格は,塗料及び関連製品の試料採取及び試験に関する一連の規格の中の一つである。これ以外の部
は次のとおりである。
JIS K 5600-8-1 塗料一般試験方法−第8部:塗膜劣化の評価一第1節:一般的な原則と等級
JIS K 5600-8-2 塗料一般試験方法−第8部:塗膜劣化の評価−第2節:膨れの等級
JIS K 5600-8-3 塗料一般試験方法−第8部:塗膜劣化の評価−第3節:さびの等級
JIS K 5600-8-5 塗料一般試験方法−第8部:塗膜劣化の評価−第5節:はがれの等級
JIS K 5600-8-6 塗料一般試験方法−第8部:塗膜劣化の評価−第6節:白亜化の等級
JIS K 5600-8-1は,塗膜の一般的な種類の欠陥の量及び大きさの表示のためのシステムを規定するととも
に,特に老化及び風化に起因する欠陥について欠陥の量及び大きさの表示に関するシステムの基本的な基
準の概略を示したものである。
JIS K 5600-8-2〜-6は,特定の種類の欠陥の等級付けのための補助的な基準図版又はその他の参照尺度を規
定している。これらの参照尺度は,できる限り現行の十分に確立された体系に基づいている。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,塗膜の割れの程度を表示するための図版による基準について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。この引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 5600-8-1:塗料一般試験方法−第8部:塗膜劣化の評価−第1節:一般的な原則と等級
備考 ISO 4628-1 : 1982, Paints and varnishe−Evaluation of degradation of paint coatings−Designation
of intensity, quantity and size of common types of defect−Part 1 : General principles and rating
2
K 5600-8-4 : 1999 (ISO 4628-4 : 1982)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
schemesが,この規格と一致している。
3. 等級付け JIS K 5600 8-1の表2を基準にし,割れの形式によって,この規格の図1及び図2の例に
従って,割れの密度の等級付けを行う。
備考 図1は,方向性のない割れを示し,図2は,木材のような異方性の素地に起こる方向性のある
割れを示している。これ以外の形式の割れも生じるが,その量の等級付けの基準は同じである。
表1に与えられた分類に従って,割れの平均の大きさを表示する。
表1 割れの大きさの表示のための等級表
等級
割れの大きさ
0
10倍に拡大しても視感できない。
1
倍に拡大すれは視感できる。
2
正常に補正された視力でやっと認識できる。
3
正常に補正された視力で明らかに認識できる。
4
一般的に幅1mmに達する大きな割れ。
5
一般的に幅1mmを超える非常に大きな割れ。
できるならば,割れが貫通している塗装系の平面をレベルとして,割れの深さを示す。
割れば,次の三つの主要な形式に区別できる。
a) 上塗りを貫通していない表面割れ。
b) 上塗りは貫通しているが,その下の塗膜は割れなし。
c) 全塗膜層を貫通している割れ。
4. 試験報告 試験報告には,少なくとも次の事項を含んでいなければならない。
a) 供試試験製品の種類及びその明細
b) この規格の適用
c) 割れの量の数値等級
d) 割れの大きさの数値等級
e) 割れの深さ(a,b又はc)
例えば,割れ2 (S3) b
必要があれば基準表示は,例えば,“線状の割れ”と言葉によって補足してもよい。ただし,そのよ
うなコメントの使用は,できるだけ避けなければならない。
f)
試験年月日
3
K 5600-8-4 : 1999 (ISO 4628-4 : 1982)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1 方向性のない割れ
[1〜2dm2の試験片(JIS K 5600-8-1の表2参照)]
4
K 5600-8-4 : 1999 (ISO 4628-4 : 1982)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図2 方向性のある割れ
(例えば,はけ目や木目のようなもの)
[1〜2dm2の試験片(JIS K 5600-8-1の表2参照)]
5
K 5600-8-4 : 1999 (ISO 4628-4 : 1982)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
塗料分野の国際整合化調査研究委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
増 子 昇
千葉工業大学
(委員)
西 出 徹 雄
通商産業省基礎産業局
大 嶋 清 治
工業技術院標準部
鴨志田 直 史
工業技術院標準部
橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会
本 橋 健 司
建設省建築研究所
坪 田 実
職業能力開発大学校
武 井 昇
職業能力開発大学校
鈴 木 雅 洋
東京都立産業技術研究所
吉 田 豊 彦
社団法人色材協会
高 橋 孝 治
社団法人日本塗装工業会
青 木 茂
サンコウ電子研究所
福 島 稔
社団法人日本鋼橋塗装専門会
近 藤 照 夫
清水建設株式会社
(主査)
岩 井 弘
財団法人日本塗料検査協会
堀 江 健 治
関西ペイント株式会社
山 田 俊 幸
神東塗料株式会社
中 東 昭 憲
神東塗料株式会社
住 田 光 正
大日本塗料株式会社
上 寺 孝 明
中国塗料株式会社
松 井 繁 武
株式会社トウペ
更 谷 浩
日本特殊塗料株式会社
曽 我 元 昭
日本ペイント株式会社
大 澤 晃
日本油脂株式会社
高 橋 真
ロックペイント株式会社
長 尾 進
専門技術者
鈴 木 幹 夫
専門技術者
松 平 忠 志
松平技術士事務所
伊 藤 義 人
専門技術者
小 島 務
財団法人日本塗料検査協会
常 田 和 義
大日本塗料株式会社
筒 井 晃 一
日本ペイント株式会社
(事務局)
内 田 幹 雄
社団法人日本塗料工業会
山 崎 不二雄
社団法人日本塗料工業会
文責 更谷 浩