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K 5600-3-1 : 1999 (ISO 7254 : 1984) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。 

なお,この規格の制定後3か年を経た2002年4月をもって,この規格に対応するJIS K 5400(塗料一般

試験方法)は,廃止されこの規格に置き換わる予定であるので,なるべくこの規格によるとよい。 

JIS K 5600は,次に示す部編成になっている。 

JIS K 5600-1-1〜1-8 通則 

JIS K 5600-2-1〜2-7 塗料の性状・安定性 

JIS K 5600-3-1〜3-6 塗膜の形成機能 

JIS K 5600-4-1〜4-7 塗膜の視覚特性 

JIS K 5600-5-1〜5-11 塗膜の機械的性質 

JIS K 5600-6-1〜6-3 塗膜の化学的性質 

JIS K 5600-7-1〜7-8 塗膜の長期耐久性 

JIS K 5600-8-1〜8-6 塗膜劣化の評価 

JIS K 5600-3は,塗料一般試験方法−塗膜の形成機能に関する試験方法として,次の各節によって構成

する。 

JIS K 5600-3-1 第3部−第1節:塗り面積(はけ塗り) 

JIS K 5600-3-2 第3部−第2節:表面乾燥性(バロチニ法) 

JIS K 5600-3-3 第3部−第3節:硬化乾燥性 

JIS K 5600-3-4 第3部−第4節:製品と被塗装面との適合性 

JIS K 5600-3-5 第3部−第5節:耐圧着性 

JIS K 5600-3-6 第3部−第6節:不粘着乾燥性 

JIS K 5600-3-3,3-5には,それぞれ次に示す附属書がある。 

JIS K 5600-3-3 附属書A(規定) 必要な補足情報 

JIS K 5600-3-5 附属書A(規定) 必要な補足情報 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 5600-3-1 : 1999 

(ISO 7254 : 1984) 

塗料一般試験方法− 

第3部:塗膜の形成機能− 

第1節:塗り面積(はけ塗り) 

Testing methods for paints−Part 3 : Film formability−Section 1 : 

Assessment of natural spreading rate (Brush application)  

序文 この規格は,1984年に第1版として発行されたISO 7254, Paints and varnishs−Assessment of natural 

spreading rate−Brush applicationを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本

工業規格である。 

この規格は,塗料,ワニス及び関連製品の試料採取方法及び試験方法に関する一連の規格の一つである。 

この規格に規定されているこの試験方法は,どのような特殊な適用に対しても,次の補足情報によって完

全なものとすることが要求される。この情報は,試験対象製品に関する国家規格の一部若しくはすべてか

ら,又はその他の文書から引用するか,若しくは,それが適切ならば,受渡当事者間で協定されるべきで

ある。 

a) 素地の材料,厚さ及び表面処理 

b) 塗付け量の表現方法(3.参照) 

c) 試験板の状態,すなわち,水平か垂直か 

d) 塗料又はワニスの塗装時の温度 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 

1.1 

この規格は,塗料,ワニス及び関連製品を,試験板にはけで塗装する場合,製品塗装の塗付け量(必

要に応じて,ウエットフィルム質量による面積か又はウエットフィルム容量による面積かに関して)の測

定方法について規定する。 

1.2 

この方法は,高い蒸発性溶剤を含む製品には適しない。 

備考 試験結果は,素地の種類及び性質によって左右される。一人の試験者によれば一致した結果が

得られるかもしれないが,もし複数の試験者及び複数の実験室で得られた結果を比較する場合

には,十分注意する必要がある。このような状況においては,共通な基準製品の使用を推奨す

る。 

K 5600-3-1 : 1999 (ISO 7254 : 1984) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最新

版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 5600-1-2 塗料一般試験方法−第1部:通則−第2節:試料採取方法 

ISO 1512 : 1991, Paints and varnishes−Sampling of products in liquid or paste formが,この規格と一致し

ている。 

JIS K 5600-1-3 塗料一般試験方法−第1部:通則−第3節:試験用試料の検分及び調整 

ISO 1513 : 1992, Paints and varnishes−Examination and preparation of samples for testingが,この規格と

一致している。 

JIS K 5600-1-4 塗料一般試験方法−第1部:通則−第4節:試験用標準試験板 

ISO 1514 : 1993, Paints and varnishes−Standard panels for testingが,この規格と一致している。 

JIS K 5600-1-6 塗料一般試験方法−第1部:通則−第6節:養生並びに試験の温度及び湿度 

ISO 3270 : 1984, Paints and varnishes and their raw materials−Temperatures and humidities for 

conditioning and testingが,この規格と一致している。 

JIS K 5600-2-4 塗料一般試験方法−第2部:塗料の性状・安定性−第4節:密度 

ISO 2811 : 1974, Paints and varnishes−Determination of densityが,この規格と一致している。 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

塗り面積 (natural spreeding rate)  熟練した試験者によって,はけを用いて流れ,垂れのないように,

一様に塗装した場合のウエットフィルム質量による平均面積又はウエットフィルム容量による平均面積で

ある。 

備考 塗り面積は,m2/kg(面積/質量)又はm2/l(面積/容量)のいずれかで表す。 

4. 器具類 

4.1 

はけ 高品質のぶたの剛毛又はナイロン単繊維の幅約50mmのもの。又はこれらに相当するもの。

試験片の調整には,使い込んで調子のよくなったはけを用い,新しいものは使うべきではない。 

4.2 

はかり 精度10mgのもの。 

5. 試料の採取方法 試料の採取方法は,JIS K 5600-1-2の規定に従って,試験対象製品(又は多回数塗

りシステムの場合には製品ごと)の代表試料を採取する。 

JIS K 5600-1-3の規定に従って,試験のための試料を検分,調整する。 

6. 試験板 試験板は,もし他に規定がなければ,JIS K 5600-1-4の規定どおりに調整する。もし,他に

規定がなければ,試験板は300mm×600mmの長方形とする。 

備考 塗装された製品の質量を正確に測ることは実際には困難であるから,試験板の面積は0.1m2以

下にすべきではない。 

K 5600-3-1 : 1999 (ISO 7254 : 1984) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7. 操作 

7.1 

塗装時の条件 審判の目的,及びもし他に協定したものがなければ,塗装は23±2℃及び相対湿度 

(50±5) %で2回繰り返して行う(JIS K 5600-1-6を参照)。 

7.2 

表面積 1%の正確さで試験板の辺の長さを測り,塗装面積を算出する。 

7.3 

ウエットフィルム質量による塗り面積の測定 

7.3.1 

はけに塗料を十分浸み込ませるために,試験対象塗料の一部を用いて清浄な表面に塗り付け,はけ 

(4.1) の調子を整える。直ちに調子を整えたはけ及び試験板を塗装するのに十分な塗料の入った容器質量を

10mgのけたまで測る。 

7.3.2 

試験板に流れ,垂れ及びその他の欠陥のないようにできるだけ早く塗装する。 

7.3.3 

はけ及び容器の質量を,再び計量する。 

7.3.4 

塗り面積(ウエットフィルム質量による面積)は,次の式によって算出する。 

2

1

)

(

000

1

m

m

A

S

m

N

×

 ········································································ (1) 

ここに, 

A: 試験板の面積 (m2) 

m1: 塗装前の容器,はけ及び塗料の質量 (g) 

m2: 塗装後の容器,はけ及び塗料の質量 (g) 

SN (m) : 塗り面積 (m2/kg) 

7.4 

ウエットフィルム容量による塗り面積の測定 

7.4.1 

JIS K 5600-2-4に規定する方法によって,製品の密度を測定する。 

7.4.2 

7.3.1〜7.3.3に記載する操作を行う。 

7.4.3 

式(2)によって算出する(ウエットフィルム容量による塗り面積)。 

2

1

)

(

000

1

m

m

A

S

v

N

×

×

ρ

 ···································································· (2) 

ここに, 

A: 試験板の面積 (m2) 

ρ: 製品の密度 (g/ml) 

m1: 塗装前の容器,はけ及び塗料の質量 (g) 

m2: 塗装後の容器,はけ及び塗料の質量 (g) 

SN (V) : 塗り面積 (m2/l) 

8. 試験報告 試験報告には,少なくとも次の事項を含んでいなければならない。 

a) 試験した製品の種別及びその明細 

b) この規格の適用 

c) この規格の序文に記載されている補足情報項目 

d) c)に関連する情報を提供している国家規格,製品規格又はその他文書の参照項目 

e) 記載された規定条件での試験結果 

f) 

協定又はその他によって,規定された試験手順を変更した場合,その内容 

g) 試験年月日 

K 5600-3-1 : 1999 (ISO 7254 : 1984) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

塗料分野の国際整合化調査研究委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

増 子   昇 

千葉工業大学 

(委員) 

西 出 徹 雄 

通商産業省基礎産業局 

大 嶋 清 治 

工業技術院標準部 

鴨志田 直 史 

工業技術院標準部 

橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会 

本 橋 健 司 

建設省建築研究所 

坪 田   実 

職業能力開発大学校 

武 井   昇 

職業能力開発大学校 

鈴 木 雅 洋 

東京都立産業技術研究所 

吉 田 豊 彦 

社団法人色材協会 

高 橋 孝 治 

社団法人日本塗装工業会 

青 木   茂 

サンコウ電子研究所 

福 島   稔 

社団法人日本鋼橋塗装専門会 

近 藤 照 夫 

清水建設株式会社 

(主査) 

岩 井   弘 

財団法人日本検査協会 

堀 江 建 治 

関西ペイント株式会社 

山 田 俊 幸 

神東塗料株式会社 

中 東 昭 憲 

神東塗料株式会社 

住 田 光 正 

大日本塗料株式会社 

上 寺 孝 明 

中国塗料株式会社 

松 井 繁 武 

株式会社トウペ 

更 谷   浩 

日本特殊塗料株式会社 

曽 我 元 昭 

日本ペイント株式会社 

大 澤   晃 

日本油脂株式会社 

高 橋   真 

ロックペイント株式会社 

長 尾   進 

専門技術者 

鈴 木 幹 夫 

専門技術者 

松 平 忠 志 

松平技術士事務所 

伊 藤 義 人 

専門技術者 

小 島   務 

財団法人日本検査協会 

常 田 和 義 

大日本塗料株式会社 

筒 井 晃 一 

日本ペイント株式会社 

(事務局) 

内 田 幹 雄 

社団法人日本塗料工業会 

山 崎 不二雄 

社団法人日本塗料工業会 

文責 曽我 元昭