K 5600-2-3:2014
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 粘度計···························································································································· 2
5 サンプリング ··················································································································· 2
6 粘度計の確認 ··················································································································· 2
7 温度管理の確認 ················································································································ 2
8 手順······························································································································· 3
9 粘度計の清掃 ··················································································································· 3
10 精度 ····························································································································· 3
11 試験報告 ······················································································································· 3
附属書A(参考)コーン・プレート粘度計 ················································································ 4
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 6
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
塗料工業会(JPMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を
改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で
ある。
これによって,JIS K 5600-2-3:1999は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS K 5600-2の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS K 5600-2-1 第2部:塗料の性状・安定性−第1節:色数(目視法)
JIS K 5600-2-2 第2部:塗料の性状・安定性−第2節:粘度
JIS K 5600-2-3 第2部:塗料の性状・安定性−第3節:粘度(コーン・プレート粘度計法)
JIS K 5600-2-4 第2部:塗料の性状・安定性−第4節:密度(ピクノメータ法)
JIS K 5600-2-5 第2部:塗料の性状・安定性−第5節:分散度
JIS K 5600-2-6 第2部:塗料の性状・安定性−第6節:ポットライフ
JIS K 5600-2-7 第2部:塗料の性状・安定性−第7節:貯蔵安定性
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日本工業規格 JIS
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塗料一般試験方法−
第2部:塗料の性状・安定性−
第3節:粘度(コーン・プレート粘度計法)
Testing methods for paints-Part 2: Characteristics and stability of paints-
Section 3: Viscosity (Corn and plate methods)
序文
この規格は,1999年に第1版として発行されたISO 2884-1を基とし,対応国際規格には規定されてい
ない規定項目を追加し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,塗料,ワニス及び関連製品の動粘度を,9 000〜12 000 s−1の範囲のずり速度で測定する場
合の一般手順について規定する。
この規格はJIS K 5600-2-2を補足する。
注記1 得られた粘度の値は,はけ塗り,吹付け塗り及びローラ塗りのときの塗料による抵抗の情報
を与える。この方法は,製品がニュートン流体の性質を示すか,示さないかにかかわらず,
全ての塗料,ワニスに適用できる。大粒径のディスパージョンを含むものは,見かけの結果
となる。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 2884-1:1999,Paints and varnishes−Determination of viscosity using rotary viscometers−Part
1: Cone-and-plate viscometer operated at a high rate of shear(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 5500 塗料用語
JIS K 5600-1-2 塗料一般試験方法−第1部:通則−第2節:サンプリング
注記 対応国際規格:ISO 15528,Paints, varnishes and raw materials for paints and varnishes−Sampling
(IDT)
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JIS K 5600-1-3 塗料一般試験方法−第1部:通則−第3節:試験用試料の検分及び調整
注記 対応国際規格:ISO 1513:1992,Paints and varnishes−Examination and preparation of samples for
testing(IDT)
JIS K 5600-2-2 塗料一般試験方法−第2部:塗料の性状・安定性−第2節:粘度
注記 対応国際規格:ISO 2431:1993,Paints and varnishes−Determination of flow time by use of flow
cups(MOD)
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 5500による。
4
粘度計
粘度計は,9 000〜12 000 s−1の範囲のずり速度で稼動するコーン・プレート形のものとする。実際に用
いる装置の種類は,受渡当事者間の協定によるものとし,詳細は,試験報告書に記載しなければならない。
一般的に用いる装置を附属書Aに記載する。
5
サンプリング
JIS K 5600-1-2の規定に従って,試験対象製品の代表試料を採取する。次に,試料をJIS K 5600-1-3の
規定に従って,試験のために検分及び調整する。試料に沈殿又は分離の傾向がある場合は,気泡が入り込
まないように注意しながら均一になるまでかき混ぜる。試料はどのような異物及び塊も含んではならない。
試料の量は,コーンとプレートとの隙間を満たすのに十分な量でなければならない。大きな粒子を含んだ
試料は,異常な結果を生じさせ,器具に損傷を与える場合がある。先端を切り詰めた形のコーンをもつコ
ーン・プレート粘度計では,試料中の大きな粒子はコーンとプレートの隙間の1/10より小さいことが望ま
しい。
6
粘度計の確認
粘度計は,粘度計の製造業者の推奨する頻度又は社内規定で定めた頻度に従って定期的に,ニュートニ
アン粘性をもちかつ,粘度が既知の標準精製鉱油を用いて,箇条8の手順で確認しなければならない。確
認に使用する鉱油は0.05〜0.5 Pa・sの間の三水準の粘度で,認定を受けた機関にて認証を受けたものを使
う。シリコーン油は器具を汚染する傾向があり,それによって高いずり速度のときにせん(剪)断力を小
さくする可能性があるため,使用してはならない。
注記 粘度校正用標準液 JS 50〜JS 500 が相当する。
コーン部分に摩滅がないか定期的に点検し,引っかききず又は円すい形のコーンの先が削れて平たん化
の兆候が見られる場合には,コーンを新しいものと交換する。得られた読みが標準油の既知の粘度と5 %
以上異なる場合は,資格のある技術者に確認させるか,粘度計の製造業者に調整のため返送しなければな
らない。
7
温度管理の確認
測定中に温度が変化しないことを確認するため,目盛の読みを表示しながら,最も粘度の高い鉱油の粘
度測定を箇条8の内容で実行する。この鉱油で粘度計を5分間回転させた後の読みが10 %以上低下しては
ならない。10 %以上低下した場合は,この粘度計は,この規格で高ずり速度での粘度の測定を行うには不
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適切である。
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手順
a) 最初に粘度計メーカーの指示に従って粘度計を準備し,箇条5によって試料の調整をした後,直ちに
一連の操作を2回行う。
製品の粘度を比較するときは,ずり速度が同じでなければならない。ほかに受渡当事者間の合意が
なければ,測定は23.0±0.2 ℃で行わなければならない。
b) 粘度計の固定部分を23.0±0.2 ℃又は合意された代わりの温度に調整する。気泡が混入しないよう注
意しながら,粘度計の決められた部分に試料を適量入れ,その他の部分を正規の位置に調整する。試
料が23.0±0.2 ℃又は受渡当事者間の協定に基づく温度になるまで,決められた時間待つ。
c) ローターを回し,読みが安定したときの目盛の読みを記録する。もし,15秒後に読みが安定しなけれ
ば,15秒時の読みを記録し,試験報告書に安定した読みでないことを記録しなければならない。
d) 粘度計の形式によって,読みが粘度を直接示していない場合は,粘度を得るために,読みに適切な換
算計数を乗じるか,又は適切な補正曲線を使用する。
9
粘度計の清掃
それぞれの試験終了後,適切な溶剤を用いて,コーン及びプレートを注意して清掃する。清掃の手順は
粘度計の構造によるが,試験した物質及び清掃の溶剤を完全除去するように注意を払わなければならない。
粘度計をきずつけるような清掃用具は使用しない。金属製の清掃用具は,絶対に用いてはならない。
10 精度
同一試験室において,同一操作者,同一装置で,短い試験間隔で得た2個の測定結果は,それらの平均
値と5 %を超えて異なってはならない。
11 試験報告
試験報告には,少なくとも次の事項を含んでいなければならない。
a) この規格の番号
b) 試験を行った製品の詳細
c) 使用した粘度計の形式,コーンの角度及びコーンの直径
d) 測定時のずり速度
e) 測定温度
f)
試験結果,Pa・s又は mPa・sで表示
g) 合意などによって,規定された試験手順を変更した場合,その内容
h) 試験年月日
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附属書A
(参考)
コーン・プレート粘度計
A.1 一般的に使用するコーン・プレート粘度計
コーン・プレート粘度計は,一定回転数で駆動可能なモータによって回転するコーン,及びコーンの頂
点が接する温度制御された剛体プレートから構成されている。トルクは電気的又は機械的に測定される。
コーン・プレート粘度計は,一般的な高せん(剪)断粘性測定に広く使用される。装置図を図A.1に示す。
器具は,始めに試験液体をプレート上に置くとき及び測定後に完全に清掃する間,コーン及びモータ部
分が容易に持ち上げられるように,設計されている。
使用するとき,液体はプレートとコーンとの間の狭い隙間にちょうど満たされる。
装置の主な特性を表A.1に示す。
図A.1−コーン及びプレート
表A.1−粘度計の特性
特性
粘度範囲
0〜1 Pa・s
回転数
750±10 rpm
コーンの直径
速度,角度及び選択するトルクに依存
(一般的には 24 mm)
コーンの角度
0.5°±2' ずり速度9 000 s−1を生じる。
ずり速度(計算値) 9 000 s−1
A.2 粘度計の公式
コーン・プレート粘度計のためのずり応力及びずり速度を決める等式を次に示す。
θ
ω
tan
)
s(
1=
ずり速度
−
3
π
2
3
)
Pa
(
r
T
=
ずり応力
3
π
2
tan
3
)s
・
Pa
(
r
T
θ
=
粘度
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ここに,
T: トルク(Nm)
ω: 角速度(rad・s−1)
r: コーンの半径(m)
θ: コーンの角度(rad)
参考文献 [1] Fink-Jensen, P.H., and Raaschou Nielsen, H.K.:“Assessment of application properties of brushing
paints”(report from the Organic Coatings Section, International Union of Pure and Applied
Chemistry) J.Paint Techn., vol 43 (1971) No.561. pp. 60−67
[2] Monk, C.J.H.: “Routine measurement of the viscosity of paint samples”, JOCCA, 49(1966), pp.
543−550
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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS K 5600-2-3:2014 塗料一般試験方法−第2部:塗料の性状・安定性−第3節:粘
度(コーン・プレート粘度計法)
ISO 2884-1:1999 Paints and varnishes−Determination of viscosity using rotary
viscometers−Part 1: Cone-and-plate viscometer operated at a high rate of shear
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号及
び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ご
との評
価
技術的差異の内容
3 用語及び
定義
用語の定義
−
−
追加
主な用語及び定義は,JIS K 5500に
よることとした。
6 粘度計の
確認
JISとほぼ同じ
追加
推奨粘度校正用標準液を追加した。 国内入手可能品を明記した。
附属書A
(参考)
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 2884-1:1999,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
2
K
5
6
0
0
-2
-3
:
2
0
1
4
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