K 5101-13-1:2004 (ISO 787-5:1980)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本無機薬品協会(JICIA)/財団法人日本規
格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会
の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 787-5:1980,General methods of test
for pigments and extenders―Part 5:Determination of oil absorption valueを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS K 5101の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS K 5101-1-1 第1部:分散性評価のための分散方法―第1節:通則
JIS K 5101-1-2 第1部:分散性評価のための分散方法―第2節:ペイントコンディショナ形振とう機
JIS K 5101-1-3 第1部:分散性評価のための分散方法―第3節:高速インペラミル
JIS K 5101-1-4 第1部:分散性評価のための分散方法―第4節:ビーズミル
JIS K 5101-1-5 第1部:分散性評価のための分散方法―第5節:フーバーマラー
JIS K 5101-1-6 第1部:分散性評価のための分散方法―第6節:3本ロールミル
JIS K 5101-2-1 第2部:色の比較―第1節:目視法
JIS K 5101-2-2 第2部:色の比較―第2節:測色計法
JIS K 5101-3-1 第3部:着色力―第1節:有色顔料の相対着色力及び淡色の測定(目視比較法)
JIS K 5101-3-2 第3部:着色力―第2節:白色顔料の相対着色力(目視比較法)
JIS K 5101-3-3 第3部:着色力―第3節:有色顔料の相対着色力及び白色顔料の相対散乱能の測定(光
度計法)
JIS K 5101-3-4 第3部:着色力―第4節:着色剤の相対着色力及び残留色差の測定(重み付きK/S値
法)
JIS K 5101-4 第4部:隠ぺい力―隠ぺい率試験紙法
JIS K 5101-5-1 第5部:分散性の評価方法―第1節:有色顔料の着色力の変化による評価
JIS K 5101-5-2 第5部:分散性の評価方法―第2節:分散度の変化による評価
JIS K 5101-5-3 第5部:分散性の評価方法―第3節:光沢の変化による評価
JIS K 5101-6-1 第6部:流動性―第1節:スプレッドメータ法
JIS K 5101-6-2 第6部:流動性―第2節:回転粘度計法
JIS K 5101-7 第7部:耐ブリード性
JIS K 5101-8 第8部:耐薬品性
JIS K 5101-9 第9部:耐光性
JIS K 5101-10 第10部:焼付塗装用バインダーによる熱安定性
JIS K 5101-11-1 第11部:密度―第1節:ピクノメータ法
K 5101-13-1:2004 (ISO 787-5:1980)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS K 5101-11-2 第11部:密度―第2節:遠心脱気法
JIS K 5101-12-1 第12部:見掛け密度又は見掛け比容―第1節:静置法
JIS K 5101-12-2 第12部:見掛け密度又は見掛け比容―第2節:タンプ法
JIS K 5101-13-1 第13部:吸油量―第1節:精製あまに油法
JIS K 5101-13-2 第13部:吸油量―第2節:煮あまに油法
JIS K 5101-14-1 第14部:ふるい残分―第1節:湿式法(手動法)
JIS K 5101-14-2 第14部:ふるい残分―第2節:湿式法(メカニカルフラッシング法)
JIS K 5101-15-1 第15部:加熱減量―第1節:105 ℃揮発性物質
JIS K 5101-15-2 第15部:加熱減量―第2節:強熱残分
JIS K 5101-16-1 第16部:水溶分―第1節:煮沸抽出法
JIS K 5101-16-2 第16部:水溶分―第2節:常温抽出法
JIS K 5101-17-1 第17部:pH値―第1節:煮沸抽出法
JIS K 5101-17-2 第17部:pH値―第2節:常温抽出法
JIS K 5101-18 第18部:電気抵抗率
K 5101-13-1:2004 (ISO 787-5:1980)
(3)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 定義 ······························································································································ 2
4. 試薬 ······························································································································ 2
4.1 精製あまに油 ················································································································ 2
5. 装置及び器具 ·················································································································· 2
5.1 測定板 ························································································································· 2
5.2 パレットナイフ ············································································································· 2
5.3 ビュレット ··················································································································· 2
5.4 化学はかり ··················································································································· 2
6. サンプリング ·················································································································· 2
7. 手順 ······························································································································ 2
7.1 試料 ···························································································································· 2
7.2 測定 ···························································································································· 2
8. 結果の表し方 ·················································································································· 3
9. 試験報告書 ····················································································································· 3
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 5101-13-1:2004
(ISO 787-5:1980)
顔料試験方法−
第13部:吸油量−第1節:精製あまに油法
Test methods for pigments―Part 13:Oil absorption―
Section 1:Refined linseed oil method
序文 この規格は,1980年に第1版として発行されたISO 787-5,General methods of test for pigments and
extenders―Part 5:Determination of oil absorption valueを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更するこ
となく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,顔料及び体質顔料の吸油量を測定するための一般試験方法について規定する。
吸油量は,通常,その製品について合意されたサンプルを同時に測定し,比較する際に必要となる。
備考1. この試験方法をある顔料に適用するとき,その顔料の個別規格にこの規格を参照すればよい。
また,当該顔料の特別な性質によってこの試験方法を修正した場合はその詳細を示す。この
規格で規定している試験方法が適用できない特殊な顔料の場合だけ,吸油量を測定するため
に別の方法を規定してもよい。
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 787-5:1980,General methods of test for pigments and extenders―Part 5:Determination of oil
absorption value (IDT)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 5600-1-2 塗料一般試験方法―第1部:通則―第2節:サンプリング
備考 ISO 15528:2000,Paints,varnishes and raw materials for paints and varnishes―Samplingが,こ
の規格と一致している。
参考 この規格の原国際規格であるISO 787-5ではISO 842を引用しているが,ISO 842はISO
15528:2000に統合され廃止されているため,ISO 15528:2000と一致しているJIS K 5600-1-2
を引用した。
JIS R 3505 ガラス製体積計
備考 ISO 385-1:1984,Laboratory glassware―Burettes―Part 1:General requirements,
2
K 5101-13-1:2004 (ISO 787-5:1980)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ISO 385-2:1984,Laboratory glassware―Burettes―Part 2:Burettes for which no waiting time is
specified,
ISO 385-3:1984,Laboratory glassware―Burettes―Part 3:Burettes for which a waiting time of 30s
is specifiedからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
ISO 150:1980 Raw,refined and boiled linseed oil for paints and varnishes―Specifications and methods of
test
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) 吸油量(Oil absorption value) 一定の条件で顔料又は体質顔料によって吸収される精製あまに油の量。
備考 吸油量は,体積/質量又は質量/質量で表す。
4. 試薬
4.1
精製あまに油 ISO 150に規定する酸価が5.0〜7.0 mgKOH/gのもの。
5. 装置及び器具
5.1
測定板 ガラス板又は大理石板で,最低300×400 mmのもの。
5.2
パレットナイフ 先が細くなった鋼製の刃が付き,長さが140〜150 mm,最大幅20〜25 mm,最小
幅12.5 mm以上のもの。
5.3
ビュレット JIS R 3505に規定する容量10 mlのもの。
5.4
化学はかり 適切な精度をもつもの。
6. サンプリング 試験する製品からJIS K 5600-1-2に従って,代表サンプルを採取する。
7. 手順 2回繰り返して測定を行う。
7.1
試料 予想される吸油量に応じて,表1に示す適切なサンプル量をはかり取る。
表 1 試料の質量
予想される吸油量
ml/100 g
試料の質量
g
10以下
20
10〜30
10
30〜50
5
50〜80
2
80以上
1
7.2
測定 試料(7.1)を測定板(5.1)の上に置く。精製あまに油(4.1)をビュレット(5.3)から一回
に4,5滴ずつ徐々に加える。その都度,パレットナイフ(5.2)で精製あまに油を試料に練り込む。これ
を繰り返し,精製あまに油及び試料の塊ができるまで滴下を続ける。以後,1滴ずつ滴下し,完全に混練
するようにして繰り返す。ペーストが滑らかな硬さになったところを終点とする。このペーストは,割れ
たり,ぼろぼろになったりせず広げることができ,かつ,測定板に軽く付着する程度のものとする。試料
が失われないよう操作者は最大限の努力を払う。
3
K 5101-13-1:2004 (ISO 787-5:1980)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
ビュレットの値を読み取り,使用した量を記録する。終点までの操作に要する時間は20〜25分間となる
ようにする。
吸油量の比較が必要な場合には,受渡当事者間で合意された比較顔料についても同じ方法で吸油量を測
定する。
8. 結果の表し方 吸油量は,試料100 g当たりのml又は試料100 g当たりのgで表し,それぞれ,次の
式(1)及び式(2)で算出する。
m
V
O
100
1=
················································································ (1)
m
V
O
93
2=
················································································· (2)
ここに,
O1: 吸油量(ml/100g)
O2: 吸油量(g/100g)
V : 消費したあまに油の容量(ml)
m : 試料の質量(g)
結果は,試料100 g当たりのml又は100 g当たりのgの単位で報告する。
9. 試験報告書 試験報告書には,少なくとも次の事項を記載する。
a) 試験した顔料の種類及びその詳細
b) この規格の引用
c) 8.の試験結果
d) この規格で規定する試験手順との相違点
e) 試験年月日
5
K 5101-13-1:2004 (ISO 787-5:1980)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。