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C 5965-2-5:2016 (IEC 61755-2-5:2015) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 性能等級························································································································· 2 

4 概要······························································································································· 3 

5 性能等級へ適合するための基準 ··························································································· 3 

5.1 一般事項 ······················································································································ 3 

5.2 基準接続用挿入損失等級と適合基準との関係 ······································································· 3 

6 基準プラグ組立用に選別した光ファイバの使用 ······································································ 5 

7 基準アダプタ ··················································································································· 6 

8 挿入損失測定不確かさへの影響 ··························································································· 6 

附属書A(参考)挿入損失測定不確かさの決定例 ······································································· 7 

附属書JA(参考)基準プラグ及び基準アダプタの選別方法の例 ···················································· 8 

C 5965-2-5:2016 (IEC 61755-2-5:2015) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS C 5965の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 5965-1 第1部:シングルモード(1 310 nmゼロ分散形)光ファイバ用光学互換標準の通則 

JIS C 5965-2-1 第2-1部:シングルモード直角PC端面光ファイバ光学互換標準の指針 

JIS C 5965-2-2 第2-2部:シングルモード斜めPC端面光ファイバ光学互換標準の指針 

JIS C 5965-2-4 第2-4部:基準接続用シングルモード直角PC端面光ファイバの接続パラメータ 

JIS C 5965-2-5 第2-5部:基準接続用シングルモード斜めPC端面光ファイバの接続パラメータ 

JIS C 5965-3-1 第3-1部:シングルモード光ファイバ用直径2.5 mm及び1.25 mm円筒形全ジルコニ

ア直角PC端面フェルール光学互換標準 

JIS C 5965-3-2 第3-2部:シングルモード光ファイバ用直径2.5 mm及び1.25 mm円筒形全ジルコニ

ア8度斜めPC端面フェルール光学互換標準 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 5965-2-5:2016 

(IEC 61755-2-5:2015) 

光ファイバコネクタ光学互換標準− 

第2-5部:基準接続用シングルモード 

斜めPC端面光ファイバの接続パラメータ 

Fiber optic connector optical interfaces-Part 2-5:  

Connection parameters of single mode physically contacting fibers- 

Angled for reference connection applications 

序文 

この規格は,2015年に第1版として発行されたIEC 61755-2-5を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項及び附属書JAは,対応国際規格にはない事項であ

る。 

適用範囲 

この規格は,斜めPC(Physical Contact)端面をもつ光ファイバ同士の基準接続において,要求性能を満

足する一連の要件について規定する。この要件には寸法規定,及び挿入損失測定に用いる基準プラグと基

準アダプタとによる基準接続の要求条件を満たすための光学互換標準となる光ファイバの規定を含む。 

この規格は,二つの基準接続用挿入損失等級を規定する。これらの等級は,使用目的及び目標とする挿

入損失測定の不確かさによって使い分ける。理論モデルには,標準より小さいモードフィールド径とした

ガウス分布の光強度を用いている。 

この規格は,出荷検査及び受入検査に用いられることを意図している。 

基準プラグは,JIS C 6835に規定しているSSMA形,SSMA・U形,SSMF・A形及びSSMF・B形シン

グルモード光ファイバに適用する。 

供試品に使われている光ファイバの種類の識別が困難な場合,基準プラグの使用は推奨しない。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 61755-2-5:2015,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Connector optical 

interfaces−Part 2-5: Connection parameters of non-dispersion shifted single-mode physically 

contacting fibres−Angled for reference connection applications(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

C 5965-2-5:2016 (IEC 61755-2-5:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 5965-2-1 光ファイバコネクタ光学互換−第2-1部:シングルモード直角PC端面光ファイバ光

学互換標準の指針 

注記 対応国際規格:IEC 61755-2-1,Fibre optic connector optical interfaces−Part 2-1: Optical interface 

standard single mode non-angled physically contacting fibres(IDT) 

JIS C 5965-2-2 光ファイバコネクタ光学互換−第2-2部:シングルモード斜めPC端面光ファイバ光

学互換標準の指針 

注記 対応国際規格:IEC 61755-2-2,Fibre optic connector optical interfaces−Part 2-2: Optical interface 

standard single mode angled physically contacting fibres(IDT) 

JIS C 6835 石英系シングルモード光ファイバ素線 

注記 対応国際規格:IEC 60793-2-50,Optical fibres−Part 2-50: Product specifications−Sectional 

specification for class B single-mode fibres(MOD) 

JIS C 61300-3-4 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-4部:損失

測定 

注記 対応国際規格:IEC 61300-3-4,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic 

test and measurement procedures−Part 3-4: Examinations and measurements−Attenuation(IDT) 

IEC 61300-3-42,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement 

procedures−Part 3-42: Examinations and measurements−Attenuation of single mode alignment sleeves 

and or adaptors with resilient alignment sleeves 

IEC 61755-3 (all parts),Fibre optic interconnecting devices and passive components−Connector optical 

interfaces−Part 3: Connector parameters of non-dispersion shifted single-mode physically contacting 

fibres 

注記 規格群の中で,次に示す対応日本工業規格がある。 

JIS C 5965-3-1 光ファイバコネクタ光学互換−第3-1部:シングルモード光ファイバ用直径

2.5 mm及び1.25 mm円筒形全ジルコニア直角PC端面フェルール光学互換標準(IDT) 

JIS C 5965-3-2 光ファイバコネクタ光学互換−第3-2部:シングルモード光ファイバ用直径

2.5 mm及び1.25 mm円筒形全ジルコニア8度斜めPC端面フェルール光学互換標準(IDT) 

性能等級 

斜めPC端面をもつ光ファイバの基準コネクタに関する性能等級を,表1に示す。これらの挿入損失は,

基準アダプタの両側に基準プラグを接続した場合に得られる値である。 

注記 基準プラグ及び基準アダプタの選別方法の例は,附属書JAを参照。 

background image

C 5965-2-5:2016 (IEC 61755-2-5:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1−波長1 310 nmにおけるシングルモードの基準接続用挿入損失等級 

単位 dB 

基準接続用挿入損失等級 

挿入損失a) 

測定不確かさへの影響b) 

R1 

0.1以下 

±0.1 

R2 

0.2以下 

±0.2 

注a) 同一の光ファイバコネクタプラグ(以下,光コネクタプラグという。)が,二つの光ファイバ

間の軸ずれ量,角度ずれ量及びモードフィールド径の差が最も大きい状態で接続していると仮
定した場合の値である。同じ等級の二つの光コネクタプラグを接続して測定するときに予測さ
れる挿入損失の値は,測定不確かさの影響によって,真値よりも大きい可能性がある。 

b) 箇条8を参照。 

概要 

基準プラグは,光ファイバの軸ずれ量及び角度ずれ量に影響する寸法公差を小さくした光コネクタプラ

グである。基準プラグは,JIS C 61300-3-4に規定する挿入損失測定に用いる。また,基準プラグは測定系

自身の測定不確かさへ大きく影響するため,測定系の一部として考慮する(IEC/TR 62627-04を参照)。基

準接続用挿入損失等級に対する,挿入損失測定不確かさへの影響を表3に示す。 

基準プラグの性能は,基準プラグ自身の測定不確かさの影響を受ける。この測定不確かさは,同じ等級

の異なる複数の基準プラグを使って,同一供試品の挿入損失を測定したときの再現性に基づいて推定され

るもので,光ファイバコアの光学的基準点への整列精度によって決まり,基準プラグの一群をランダム接

続したときの挿入損失分布を決定する。 

基準プラグの性能に影響を与える主なパラメータは,光ファイバのコア位置,光ファイバ中心軸角度及

びモードフィールド径のばらつきである。この規格に記載している二つの基準接続用挿入損失等級につい

て,表2に示す選別された光ファイバを用いたと仮定したときの,光ファイバの整列状態の許容範囲を図

1に示す。 

任意の一接続での挿入損失が一定の値を超えないような,光ファイバのコア位置と光ファイバ中心軸角

度との組合せの最大許容値を表す設計曲線を,図1に示す。この設計曲線は,表2に示す適用光ファイバ

のモードフィールド径を最も条件の厳しい組合せ,すなわち波長1 310 nmにおいて,9.1 μm及び9.3 μm

としたときの値である。これらのモードフィールド径は,JIS C 6835の表4(伝送特性)の規定値内で,

更に小さい範囲としている。 

性能等級へ適合するための基準 

5.1 

一般事項 

箇条3の性能等級へ適合するための基準(以下,適合基準という。)を,表2及び図1に示す。適合基準

を定義するパラメータは,実験を基に性能へ及ぼす影響の大きさを根拠にして選んでいる。 

5.2 

基準接続用挿入損失等級と適合基準との関係 

二つのシングルモード光ファイバの挿入損失ηcombined(dB)は,式(1)によって求める。このとき,光フ

ァイバを伝搬する光は,ガウス分布に従うと仮定する。モードフィールド径及び光ファイバコアの公称屈

折率を表2に示す。 

background image

C 5965-2-5:2016 (IEC 61755-2-5:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2−基準プラグに用いる光ファイバのモードフィールド径及び光ファイバコアの公称屈折率 

適用光ファイバ 

公称波長 

nm 

モードフィールド径a) 

μm 

光ファイバコアの 

公称屈折率n0 

最小値 

最大値 

SSMA形,SSMA・U形,SSMF・
A形及びSSMF・B形シングルモ
ード光ファイバ 

1 310 

9.1 

9.3 

1.452 0 

注a) JIS C 6835に規定しているモードフィールド径の規定値内で,更に小さい範囲としている。 

光ファイバの挿入損失はηcombinedに等しい。挿入損失ηcombinedは式(1)で表される。 

(

)

(

)

(

)

(

)

()

×

+

×

×

×

+

×

+

×

=

θ

ω

ω

ω

ω

λ

ω

ω

ω

ω

ω

ω

η

2

2

1

2

2

2

1

2

2

2

2

0

2

2

1

2

2

2

2

2

1

2

2

2

1

2

10

combined

sin

π

2

2

exp

2

log

10

n

d

 ·· (1) 

ここに, 

d: 光ファイバの軸ずれ量 

θ: 光ファイバの角度ずれ量 

λ: 伝搬光の真空中での波長 

n0: 光ファイバコアの屈折率 

ω1: 出射側光ファイバのモードフィールド半径 

ω2: 入射側光ファイバのモードフィールド半径 

基準接続用挿入損失等級は,最も整列状態が悪い,すなわち光ファイバの軸ずれ量,角度ずれ量及びモ

ードフィールド径の差が最大である場合の計算に基づいて定義している。これは,JIS C 5965-2-1及びJIS 

C 5965-2-2とは異なる。JIS C 5965-2-1及びJIS C 5965-2-2では,性能等級に規定する挿入損失(最大値)

は,ランダムに光ファイバを接続したときの挿入損失が統計的に97 %の確率で満たす値,と定義している。 

図1に示す曲線を計算するために用いる式(2)は,光ファイバの軸ずれ量(d)に光ファイバのコア位置

の2倍(2×F),光ファイバの角度ずれ量(θ)に光ファイバ中心軸角度の2倍(2×E),入射側光ファイ

バのモードフィールド半径(ω2)に表2で規定しているモードフィールド径の最大値の1/2(4.65 μm),及

び出射側光ファイバのモードフィールド半径(ω1)に表2で規定しているモードフィールド径の最小値の

1/2(4.55 μm)をそれぞれ代入した式(1)から導かれる。このようにして,同一の光コネクタプラグを最も

悪い整列状で接続した場合の挿入損失を,式(2)によって計算した。図1は光ファイバのコア位置及び光フ

ァイバ中心軸角度を直接読み取ることによって,基準プラグ設計用のグラフとして使用できる。光ファイ

バのコア位置及び光ファイバ中心軸角度の定義は,IEC 61755-3規格群を参照。 

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

×

×

+

×

×

×

+

×

×

×

+

×

=

E

n

F

2

sin

π

2

)

2(

2

exp

2

log

10

2

2

1

2

2

2

1

2

2

2

2

0

2

2

1

2

2

2

2

2

1

2

2

2

1

2

10

combined

ω

ω

ω

ω

λ

ω

ω

ω

ω

ω

ω

η

 ····· (2) 

ここに, 

F: 光ファイバのコア位置(μm) 

E: 光ファイバ中心軸角度(rad) 

λ: 伝搬光の真空中での波長(1.310 μm) 

n0: 光ファイバコアの屈折率(1.452 0) 

ω1: 出射側光ファイバのモードフィールド半径(4.55 μm) 

ω2: 入射側光ファイバのモードフィールド半径(4.65 μm) 

図1は,表2に示す適用光ファイバのモードフィールド径を,最も条件の厳しい組合せ,すなわち波長

1 310 nmにおいて,9.1 μm及び9.3 μmとしたときの設計曲線である。これらのモードフィールド径は,JIS 

C 6835の表4の規定値内で,更に小さい範囲としている。式(2)は波長1 550 nm及び1 625 nmにも適用で

きるが,図1にそれらの設計曲線は示していない。 

background image

C 5965-2-5:2016 (IEC 61755-2-5:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

Y軸 

0.0 

0.1 

0.2 

0.3 

0.4 

0.0 

0.1 

0.2 

0.3 

0.4 

0.5  

光ファイバのコア位置(µm) 

注記1 等級R1を満たす条件は,X軸,Y軸及び曲線の実線で囲まれる領域内で線上の値を含む。等級R2を満たす

条件は,X軸,Y軸及び破線で囲まれる領域内で線上の値を含む。 

注記2 光ファイバ中心軸角度及び光ファイバのコア位置は,それぞれ片側の光コネクタプラグについての値である。 
注a) 図中の実線及び破線は,同じ光ファイバ中心軸角度及び光ファイバのコア位置をもち,モードフィールド径の

差が最も大きい二つの光コネクタプラグが,光ファイバの軸ずれ量及び角度ずれ量が最も大きくなる状態で接
続したと仮定した場合の挿入損失が一定となる条件を示す。挿入損失の値(0.1 dB及び0.2 dB)は,表1に示し
ている挿入損失規定値の上限から選んでいる。 

図1−基準接続用挿入損失等級と適合基準との関係 

円筒形フェルールの光ファイバコネクタの場合,図1に示す関係は,フェルール径を次の許容差内に制

限した場合にだけ得られる。 

− 直径1.25 mmフェルールの場合 1.249 0 mm〜1.249 5 mm 

− 直径2.5 mmフェルールの場合 2.499 0 mm〜2.499 5 mm 

斜めPC端面をもつフェルールにおける光ファイバのコア位置及び光ファイバ中心軸角度の測定方法は,

今後の検討課題である。 

基準プラグ組立用に選別した光ファイバの使用 

基準プラグを用いた挿入損失測定値のばらつきを制限するためには,1 310 nmにおけるモードフィール

ド径を9.2 μm±0.1 μmに制限した光ファイバを選別して使用する。このように選別した光ファイバを用い,

この規格の適合基準を満足すれば,任意の基準プラグを使用しても,繰り返して測定したときのばらつき

を,基準接続用挿入損失等級R1の場合±0.1 dB以内にすることが可能である。 

X軸 

0.1 dB a) 

0.2 dB a) 

background image

C 5965-2-5:2016 (IEC 61755-2-5:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

基準アダプタ 

円筒形フェルールの光ファイバコネクタの場合,測定をするときは選別した基準アダプタを用いる。基

準アダプタは,基準プラグを用いてIEC 61300-3-42に従い挿入損失を測定したとき,最大値と最小値との

差が,0.03 dB未満であることが望ましい。基準アダプタの選別方法の例は,附属書JAを参照。 

挿入損失測定不確かさへの影響 

基準プラグと基準アダプタとを用いて挿入損失測定をする場合は,これらを測定系の一部として考慮す

る。基準コネクタによる測定の目的は,基準プラグ及び基準アダプタに接続された供試品(光ファイバコ

ネクタ又は光ファイバコネクタをもった光デバイス)の挿入損失を測定することによって,供試品を評価

することである。基準プラグ及び基準アダプタの特性は,測定条件による影響を受け変動するため,この

変動を測定系における挿入損失測定の不確かさの要因として考慮する。 

基準接続用挿入損失等級に対する,挿入損失測定不確かさへの影響を表3に示す。 

表3−基準コネクタの損失測定不確かさへの影響 

単位 dB 

基準接続用挿入損失等級 

測定不確かさへの影響b) 

注記 

R1 

±0.1 

a), b) 

R2 

±0.2 

b) 

注a) 表2に記載している選別された光ファイバを使用した,実験及び計算

によって検証された値である。附属書Aを参照。 

b) 基準コネクタの測定不確かさが,挿入損失測定全体の不確かさに与え

る影響についての詳細はIEC/TR 62627-04を参照。 

background image

C 5965-2-5:2016 (IEC 61755-2-5:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

挿入損失測定不確かさの決定例 

図A.1に挿入損失測定不確かさの決定例を示す。 

Y軸 

d

B

0.0 

0.1 

0.2 

0.3 

0.4 

0.5 

0.0 

0.1 

0.2 

0.3 

0.4 

0.5  

挿入損失(dB) 

注記 太い実線は計算によるばらつきの最大範囲を示し,細い実線は測定によるばらつきの最大範囲を示す。 

図A.1−基準接続用挿入損失等級R1における挿入損失測定不確かさへの影響 

X軸は一つの基準プラグではない光コネクタプラグに対し,複数の基準プラグを組み合わせたときの挿

入損失の,計算又は測定によって得られた平均値を表す。 

Y軸は計算又は測定による挿入損失のばらつきの最大範囲を示す。 

X軸 

C 5965-2-5:2016 (IEC 61755-2-5:2015) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

基準プラグ及び基準アダプタの選別方法の例 

JA.1 一般 

この附属書は,円筒形フェルールを用いた単心光ファイバコネクタにおける,基準プラグ及び基準アダ

プタの選別方法の例を示す。 

JA.2 手順 

選別方法の例は,次による。 

a) 箇条6に従った光コネクタプラグを作製し基準プラグの候補とする。 

b) 任意の光アダプタを基準アダプタの候補とし,基準プラグの候補をかん合させ,表1に規定している

挿入損失を満足する基準プラグを選別する。 

c) 選別した基準プラグの候補の中から任意の2本を選び,それらの基準プラグの候補同士を一つの基準

アダプタの候補で接続し,挿入損失を測定する。IEC 61300-3-42に従い,挿入損失の最大値と最小値

との差が0.03 dB未満であることが確認できれば,これらの基準プラグの候補及び基準アダプタの候

補は,それぞれこの規格で規定している基準プラグ及び基準アダプタである。 

d) 手順c)において条件を満たさない場合は,基準プラグの候補及び基準アダプタの候補を変え,手順b)

から繰り返す。 

注記 手順c)において最大値と最小値との差を0.03 dB未満とすることは望ましい性能であり,他の

値を基準としてもよい。箇条7を参照。 

参考文献 IEC/TR 62627-04,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Technical report−

Part 04: Example of uncertainty calculation: Measurement of the attenuation of an optical 

connector