C 5964-6-100:2018 (IEC 61754-6-100:2015)
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 概要······························································································································· 2
4 かん合標準 ······················································································································ 2
4.1 一般事項 ······················································································································ 2
4.2 かん合できる組合せ ······································································································· 2
4.3 かん合部及び寸法 ·········································································································· 2
附属書A(参考)光ファイバコネクタのかん合できる組合せの例··················································· 8
C 5964-6-100:2018 (IEC 61754-6-100:2015)
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによって,
JIS C 5964-6-1:2014は廃止され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 5964の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 5964-4 第4部:SC形光ファイバコネクタ類(F04形)
JIS C 5964-4-100 第4-100部:SC形光ファイバコネクタ類−SC-PC簡易レセプタクル(F16形)
JIS C 5964-5 第5部:MTコネクタ類(F12形)
JIS C 5964-6 第6部:MU形光ファイバコネクタ類(F14形)
JIS C 5964-6-100 第6-100部:MU形光ファイバコネクタ類−MU-PC簡易レセプタクル(F17形)
JIS C 5964-7 第7部:MPOコネクタ類(F13)
JIS C 5964-13 第13部:FC-PC形光ファイバコネクタ類(F01形)
JIS C 5964-18 第18部:MT-RJコネクタ類(F19形)
JIS C 5964-20 第20部:LC形光ファイバコネクタ類
日本工業規格 JIS
C 5964-6-100:2018
(IEC 61754-6-100:2015)
光ファイバコネクタかん合標準−
第6-100部:MU形光ファイバコネクタ類−
MU-PC簡易レセプタクル(F17形)
Fiber optic connector interfaces-Part 6-100: Type MU connector family-
Simplified receptacle MU-PC connector interfaces (F17 type)
序文
この規格は,2015年に第1版として発行されたIEC 61754-6-100を基に,技術的内容及び構成を変更す
ることなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
1
適用範囲
この規格は,MU形光ファイバコネクタ類に属するMU-PC簡易レセプタクルかん合構造及び互換寸法
について規定する。MU-PC簡易レセプタクルは,MU-PC簡易レセプタクルハウジングと簡易プラグとか
ら構成する。
注記1 この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 5962の箇条3(用語及び定義)及びJIS C 5964-6
の箇条2A(用語及び定義)に記載がある。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61754-6-100:2015,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Fibre optic
connector interfaces−Part 6-100: Type MU connector family−Simplified receptacle MU-PC
connector interfaces(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 5964-6 光ファイバコネクタかん合標準−第6部:MU形光ファイバコネクタ類(F14形)
注記 対応国際規格:IEC 61754-6:2013,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Fibre optic connector interfaces−Part 6: Type MU connector family
JIS C 5965-3-1 光ファイバコネクタ光学互換−第3-1部:シングルモード光ファイバ用直径2.5 mm
及び1.25 mm円筒形全ジルコニア直角PC端面フェルール光学互換標準
注記 対応国際規格:IEC 61755-3-1,Fibre optic connector optical interfaces−Part 3-1: Optical interface,
2
C 5964-6-100:2018 (IEC 61754-6-100:2015)
2,5 mm and 1,25 mm diameter cylindrical full zirconia PC ferrule, single mode fibre
3
概要
MU形光ファイバコネクタ類は,直径1.25 mmのフェルールを使用することを特徴とし,プッシュプル
締結方式及びばね押圧によって,フェルール同士を突合せかん合する構造をもつ小形光ファイバコネクタ
である。
a) MU-PC簡易レセプタクルは,MU-PC簡易レセプタクルハウジングと簡易プラグとから構成する。
b) MU-PC簡易レセプタクルハウジングは,簡易プラグを保持し,MU-PC簡易レセプタクルハウジング
内部の規定の位置で簡易プラグの光学的基準点を機械的に維持する。
c) ばねは,簡易プラグに含まない。
d) 簡易プラグは,ジグを用いて外す。
e) 光ファイバコネクタの光学的整列方法は,弾性スリーブ方式である。
f)
MU-PC簡易レセプタクルハウジングは,簡易プラグと対となるJIS C 5964-6の図1[単心光コネクタ
プラグ(プッシュプル,直角PC端面)かん合部]に示す単心プラグとかん合する。
4
かん合標準
4.1
一般事項
この規格は,次のかん合標準を規定する。
− かん合標準番号IEC 61754-6-100-1:MU-PC簡易レセプタクルハウジングかん合標準(図1参照)
− かん合標準番号IEC 61754-6-100-2:簡易プラグかん合標準(図3参照)
簡易プラグは,PC接続状態を可能にする直角PC端面のフェルールをもつ。
4.2
かん合できる組合せ
かん合できる組合せを表1に示す。規定の光学的性能を得るには,対向する光コネクタプラグも同じ端
面のフェルールをもっていなければならない。光ファイバコネクタのかん合できる組合せの例を,図A.1
に示す。
表1−かん合できる組合せ
MU-PC簡易レセプタクルハウジング
かん合標準番号
簡易プラグかん合標準番号
単心プラグかん合標準番号
IEC 61754-6-100-2
IEC 61754-6-1 a)
IEC 61754-6-100-1
○
○
注記 “○”は,かん合できることを示す。
注a) JIS C 5964-6の図1による。
4.3
かん合部及び寸法
MU-PC簡易レセプタクルハウジングかん合部は,図1の形状で,表2及び表3の寸法とする。
3
C 5964-6-100:2018 (IEC 61754-6-100:2015)
図1−MU-PC簡易レセプタクルハウジングかん合部
表2−MU-PC簡易レセプタクルハウジングかん合部の寸法
単位 mm
記号
寸法
注記
最小
最大
A
表3による
直径
B
2.3
2.7
直径
D a)
1.8
2.2
H b)
9.3
9.7
I
0.2
0.4
J
2.1
2.5
K
0.8
1.0
L
1.2
1.4
M c),d)
3.9
4.1
基準
R
2.35
2.45
S
1.8
2.0
4
C 5964-6-100:2018 (IEC 61754-6-100:2015)
表2−MU-PC簡易レセプタクルハウジングかん合部の寸法(続き)
単位 mm
記号
寸法
注記
最小
最大
AA(°)
30
50
角度
AB
0.4
0.65
AC
1.15
1.25
注a) 寸法Dは,簡易プラグをMU-PC簡易レセプタクルハウジングにかん合及び離脱するとき,
3.05 mmを超えなければならない。
b) 機械的基準面1は,図3に示す簡易プラグの機械的基準面と一致し,及び機械的基準面2
は,JIS C 5964-6の図1に示す機械的基準面と一致する。
c) 図1に示す光学的基準面は,JIS C 5964-6の図1の光学的基準面に対応する。
d) 図1に示す光学的基準面から右方向部分は,JIS C 5964-6の図3[単心光アダプタ(プッシ
ュプル)かん合部]と同じ構造及び寸法である。
表3−MU-PC簡易レセプタクルハウジングかん合部の等級1におけるA寸法
単位 mm
等級
寸法
注記
A
最小
最大
1 a),b)
−
−
弾性スリーブ
注a) この光ファイバコネクタの整列機能は,弾性スリーブによる。MU-PC簡易レセプタクルハ
ウジングの一端から図2及び表4に示すピンゲージを挿入している状態で,MU-PC簡易レ
セプタクルハウジングの他端からもう一つのピンゲージがMU-PC簡易レセプタクルハウ
ジングの中央まで,1 N〜2.5 Nの力で挿入できなければならない。ここでいうMU-PC簡易
レセプタクルハウジングの中央は,図1の光学的基準面である。
b) 等級は,かん合標準番号に追記する。
注記1 対応国際規格では,フェルール押圧力の測定方法が記載されているが,間違った規格を引用
しているため削除した。
注記2 この規格では,挿入力を規定するものではないが,割りスリーブのフェルール引抜力を測定
するJIS C 61300-3-33での代用を推奨する。
ピンゲージの一例を図2に,その寸法を表4に示す。
図2−ピンゲージ
5
C 5964-6-100:2018 (IEC 61754-6-100:2015)
表4−ピンゲージの寸法
単位 mm
記号
寸法
注記
最小
最大
LK
1.248 5
1.249 5
直径
表面粗さRaは,0.2 μm未満
が望ましい。
LL
2.6
2.8
直径
LN
4.7
9.5
簡易プラグ(直角PC端面)かん合部は,図3の形状で,表5及び表6の寸法とする。ここで,シング
ルモード光ファイバの場合のフェルール詳細寸法は,JIS C 5965-3-1による。
注記3 対応国際規格では,石英系マルチモード光ファイバの場合のフェルール詳細寸法をIEC
61755-6-1によるのがよいとしているが,IEC 61755-6-1はまだ制定されておらず,参照する
ものがないため,削除した。
6
C 5964-6-100:2018 (IEC 61754-6-100:2015)
図3−簡易プラグ(直角PC端面)かん合部
表5−簡易プラグ(直角PC端面)かん合部の寸法
単位 mm
記号
寸法
注記
最小
最大
A a)
表6による
直径
B
3.45
3.55
直径
C
2.95
3.05
正方形の辺
D
1.95
2.05
E
0.3
0.35
F
1.9
2.1
G
1.75
1.85
正方形の辺
7
C 5964-6-100:2018 (IEC 61754-6-100:2015)
表5−簡易プラグ(直角PC端面)かん合部の寸法(続き)
単位 mm
記号
寸法
注記
最小
最大
H b)
5.6
5.8
I
0.1
0.3
45°面取り
J
1.35
1.45
K
2.15
2.25
EA(°)
32.5
45
角度
EB
5
30
半径c)
EC
0.45
0.73
直径
注a) 面取りC又は丸みRは,フェルール端面から深さ方向に最大0.5 mmまで許容する。
b) 寸法Hは,研磨後の寸法を示す。
c) 端面研磨の頂点偏心量は,50 μm未満とする。
表6−簡易プラグ(直角PC端面)かん合部の等級ごとのA寸法
単位 mm
光ファイバ
等級a)
寸法
A
最小
最大
シングルモード
光ファイバ
A
JIS C 5965-3-1による
B
JIS C 5965-3-1による
C
JIS C 5965-3-1による
D
JIS C 5965-3-1による
石英系マルチモード
光ファイバ
Am
−
−
Bm
1.246 7
1.249 5
Cm
1.246 7
1.249 5
注a) 等級は,かん合標準番号に追記する。
注記4 対応国際規格では,石英系マルチモード光ファイバの場合のA寸法についてはIEC 61755-6-1
を参照しているが,IEC 61755-6-1はまだ制定されておらず,参照するものがないため,削除
した。
8
C 5964-6-100:2018 (IEC 61754-6-100:2015)
附属書A
(参考)
光ファイバコネクタのかん合できる組合せの例
簡易プラグ,MU-PC簡易レセプタクルハウジング及び単心プラグのかん合できる組合せの例を,図A.1
に示す。
簡易プラグかん合標準番号
MU-PC簡易レセプタクルハウジン
グかん合標準番号
単心プラグのかん合標準番号
IEC 61754-6-100-2
IEC 61754-6-100-1
IEC 61754-6-1
図A.1−光ファイバコネクタのかん合できる組合せの例
参考文献 JIS C 5962 光ファイバコネクタ通則
JIS C 61300-3-33 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-33
部:ピンゲージを用いた割りスリーブのフェルール引抜力測定