C 5950 : 1997
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS C 5950-1989は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,日本工業規格と国際規格との一致に留意したが,これについては解説にその詳細を記
述した。この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開
後の実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調
査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用
新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS C 5950には,次に示す附属書がある。
附属書1(参考) 光伝送用発光ダイオード個別規格の様式
附属書2(参考) 光伝送用発光ダイオード環境試験及び耐久性試験用個別規格の様式
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 5950 : 1997
光伝送用発光ダイオード通則
General rules of light emitting diodes for fiber optic transmission
序文 規格を適用するに当たっては,その規格が引用している規格も同時に参照しなければならない。ま
た,同類の規格があれば,これとの比較検討が必要なことも多い。
この規格は,1992年に発行されたIEC 747-5 (Semiconductors devices. Discrete devices and integrated circuits
−Part 5 : Optoelectronic devices),及び1994年に発行されたIEC 747-5 Amendment 1を元に,技術的内容を
変更することなく作成した日本工業規格である。
1. 適用範囲 この規格は,光源として使用する光伝送用発光ダイオード(電子回路内蔵形を除く。以下,
発光ダイオードという。)の用語,記号,分類,最大定格,性能などの一般的共通事項について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 0301 電気用図記号
JIS C 5951 光伝送用発光ダイオード測定方法
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
IEC 747-1 : 1983 Semiconductors devices. Discrete devices and integrated circuits−Part 1 : General
IEC 747-1 Amendment 1 : 1991
IEC 747-5 : 1992 Semiconductors devices. Discrete devices and integrated circuits−Part 5:
Optoelectronic devices
IEC 747-5 Amendment 1: 1994
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語(記号)の定義は,次による。
(1) 絶対最大定格 [Absolute maximum ratings] 瞬時でも超過してはならない限界値。どの一つの規格値
も超えてはならない。
(2) 保存温度 [Storage temperature (Tstg)] 電源電圧及び入力信号を加えないときの許容周囲温度。
(3) 周囲温度 [Ambient temperature (Ta)] 発光ダイオードの置かれている雰囲気の温度。
(4) ケース温度 [Case temperature (Tc)] 規定の部分におけるケース温度。
(5) 動作温度 [Operating temperature (Top)] 規定の電圧又は電流の場合に動作が保証できる周囲温度
[Operating ambient temperature (Top(a))] 又はケース温度 [Operating case temperature (Top(c))]。
(6) 光出力 [Radiant intensity (Po)] 光出力窓形及び開放形の光出力端部から取り出される光パワー。
(7) 光出力 [Radiant power (Pf)] 光ファイバピグテイル形及び光コネクタ形の光出力端部から取り出さ
れる光パワー。
(8) 動作電流 [Operating current (Iop)] 規定の光出力を得るときの電流値。
(9) 動作電圧 [Operating voltage (Vop)] 規定の光出力を得るときの電圧値。
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(10) 中心波長 [Central emission wavelength (λc)] 規定の動作電流での発光スペクトル最大値の50%とな
る二つの波長の中心の波長。
(11) ピーク発光波長 [Peak emission wavelength (λp)] 規定の動作電流で光出力が最大値となる波長。
(12) スペクトル半値幅 [Spectral radiation bandwidth (⊿λ)] 光出力がピーク発光波長での値の50%とな
る二つの波長の差。
(13) 上昇時間 [Rise time (tr)] 光出力パルスが,最大値の10%から90%まで増加するのに要する時間。
(14) 下降時間 [Fall time (tf)] 光出力パルスが,最大値の90%から10%まで減少するのに要する時間。
(15) 遮断周波数 [Cut-off frequency (fc)] 規定バイアス点において,正弦波を用いて小信号で変調を行っ
たとき,得られる被変調光出力の正弦波振幅が,低周波領域の十分に平たんな部分に対して3dB低下
する周波数。
3. 個別規格 発光ダイオードの絶対最大定格,性能,外形などは,個別規格に規定する。
4. 図記号 図記号は,JIS C 0301の規定による。
5. 分類 発光ダイオードの分類は,表1による。
表1 発光ダイオードの分類
分類項目
種類
大項目
小項目
結晶材料
アルミニウムガリウムひ素/ガリウムひ素 (AlGaAs/GaAs),
インジウムガリウムひ素りん/インジウムりん (InGaAsP/InP) など
波長帯
600nm帯用,800nm帯用,1 300nm帯用,1 500nm帯用など
素子構造
発光構造
ドーム形,平面形,端面発光形など
接合構造
ホモ接合,ヘテロ接合など
パッケージ構造 光出力端構造
光出力窓形,光ファイバピグテイル形,光コネクタ形,開放形など
端子構造
TO形,同軸形,箱形など
用途
低速用,高速用,ディジタル用,アナログ用,マルチモード光ファイバ用,
シングルモード光ファイバ用など
6. 最大定格 発光ダイオードの最大定格は,絶対最大定格とする。最大定格の規定項目は,附属書1又
は附属書2に示す個別規格の様式による。規格値は,表2〜4の値を推奨する。
表2 保存温度 (Tstg)
下限値 ℃
−10 −20 −30 −40 −50 −55 −60 −65
上限値 ℃
50
60
70
80
85
90 100
125
150
表3 動作温度(Ta又はTc)
下限値 ℃
0
10 −20 −30 −40 −50 −60 −65
上限値 ℃
40
50
60
70
80
85
90 100 125 150
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表4 順電流 (If),逆電圧 (Vr) 及び光出力(Po又はPf)
単位 ×10nA, V, W
順電流,逆電圧,光出力 1 1.25 1.5 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9
備考1. nは,整数とする。
2. 周囲温度又はケース温度は,規定がない限り25℃とする。
7. 性能
7.1
電気的及び光学的特性 発光ダイオードの電気的及び光学的特性は,附属書1に示す個別規格で規
定した項目で規定する。
特性を規定する測定条件として与える電圧,電流,光出力及び繰返し周波数は,表5及び表6の値から
選ぶこととする。
表5 特性を規定する試験条件として与えられる電圧,電流,光出力
単位 ×10nA, V, W
順電流,逆電圧,光出力 1 1.25 1.5 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9
備考 nは,整数とする。
表6 特性を規定する試験条件として与えられる繰返し周波数
単位 ×10nHz
繰返し周波数 1 1.25 1.5 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9
備考1. nは,整数とする。
2. 動作特性については,上記以外の繰返し周波数を用
いてもよい。
7.2
環境及び耐久性に対する性能 発光ダイオードの環境条件に対する性能は,附属書2に示す規定を
満足しなければならない。
8. 測定 発光ダイオードの測定は,規定がない限り,JIS C 5951による。
9. 表示 発光ダイオードには,次の項目を表示しなければならない。ただし,個々の発光ダイオードに
表示することが困難な場合には,包装に表示してもよい。
(1) 形名
(2) 製造業者名又はその略号
(3) 製造年月日若しくは製造ロット番号,又はそれらの略号
(4) その他必要な事項
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附属書1(参考) 光伝送用発光ダイオード個別規格の様式
この附属書(参考)は,規定の一部ではない。
5
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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附属書2(参考)
光伝送用発光ダイオード環境試験及び耐久性試験用個別規格の様式
この附属書(参考)は,規定の一部ではない。
1. 環境試験及び耐久性試験 環境試験及び耐久性試験は,附属書2表1による。
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参考 代表的特性について
この参考は,本体及び附属書の規定に関する項目を補足するもので,規定の一部ではない。
ある物理量に依存する特性のように,図で示すことで発光ダイオードの性能の把握が容易になる特性に
関して,製造者は同一種類の発光ダイオードについて,平均的に得られる特性を代表的特性として図示す
ることが望ましい。
例 発光スペクトル分布
指向特性
順電流に対する光出力の依存性
順電流に対する動作電圧の依存性 など
光能動部品標準化委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
福 田 光 男
日本電信電話株式会社
井 沢 浩
三菱電機株式会社
北相模 博 夫
富士通株式会社
北 原 知 之
株式会社日立製作所
城 野 順 吉
アンリツ株式会社
堀 川 英 明
沖電気工業株式会社
本 田 和 生
ソニー株式会社
御神村 泰 樹
住友電気工業株式会社
宮 島 博 文
浜松ホトニクス株式会社
本 舘 淳 哉
株式会社東芝
竹 川 浩
シャープ株式会社
加 山 英 男
財団法人日本規格協会
兼 谷 明 男
通商産業省
増 田 岳 夫
財団法人光産業技術振興協会
(事務局)
山 田 康 之
財団法人光産業技術振興協会