C 5940 : 1997
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS C 5940-1989は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,日本工業規格と国際規格との一致に留意したが,これについては解説にその詳細を記
述した。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実
用新案登録出題に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録
出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS C 5940には次に示す附属書がある。
附属書1(参考) 光伝送用半導体レーザの個別規格の様式
附属書2(参考) 光伝送用半導体レーザ環境試験及び耐久性試験用個別規格の様式
附属書3(参考) 静電気破壊のおそれがあるデバイスへの表示
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 5940 : 1997
光伝送用半導体レーザ通則
General rules of laser diodes for fiber optic transmission
序文 規格を適用するに当たっては,その規格が引用している規格も同時に参照しなければならない。ま
た,同類の規格があれば,これとの比較検討が必要なことも多い。
この規格は,1992年に発行されたIEC 747-5 (Semiconductors devices. Discrete devices and integrated circuits
−Part5 : Optoelectronic devices),1994年に発行されたIEC 747-5Amendment 1及び1995年に発行されたIEC
747-5Amendment 2を元に,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。
1. 適用範囲 この規格は,光源として使用する光伝送用半導体レーザ(電子回路内蔵形を除く。以下,
半導体レーザという。)の用語,分類,最大定格,性能などの一般的共通事項について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 0301 電気用図記号
JIS C 5941 光伝送用半導体レーザ試験方法
JIS Z 8202 量記号,単位記号及び化学記号
JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
IEC 747-5 : 1992 Semiconductors devices. Discrete devices and integrated circuits−Part5 :
Optoelectronic devices
IEC 747-5 : 1994 Amendment 1
IEC 747-5 : 1995 Amendment 2
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
(1) 絶対最大定格 [Absolute maximum rating] 瞬時でも超過してはならない限界値。どの一つの規格値
も越えてはならない。
(2) 保存温度 [Storage temperature (Tstg)] 電源電圧及び入力信号を加えないときの周囲温度の許容範囲。
(3) 周囲温度 [Ambient temperature (Ta)] 半導体レーザの置かれている雰囲気の温度。
(4) 動作温度 [Operating temperature (Top)] 規定の電圧又は電流での動作が保証されている周囲温度
[Operaing ambient temperature (Top(a)),又はケース温度 [Operating case temperature (Top(c))] 。
(5) しきい値電流 [Threshold current (Ith)] 誘導放出によるレーザ発振を開始する電流値。
(6) 光出力 [Radiant power (Po)] 光出力端部から取り出される光パワー。このとき,測定NAを規定す
ることもある。
(7) 動作電流 [Operating current (Iop)] 規定の光出力を得るときの順電流。
(8) 動作電圧 [Operating voltage (Vop)] 規定の光出力を得るときの順電圧。
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C 5940 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(9) しきい値光出力 [Radiant power at threshold (Pth)] しきい値電流値における光出力値。
(10) スロープ効率[Differential efficiency (ηd)] 動作電流でのファイバ端光出力と,しきい値電流,又は
しきい値電流よりも高く,かつ,動作電流よりも十分に低い電流でのファイバ端光出力について,こ
れらの光出力差を電流差で除したもの。
(11) 縦モード [Longitudinal mode] 光軸に沿って伝搬する発振モードのスペクトルが離散的に存在して
いるときの,これらの個々の発振スペクトル。特に,1本の縦モードで発振しているときを単一縦モ
ード発振という。
(12) 縦モード間隔 [Mode spacing] 隣接する縦モードとの波長差。
(13) 縦モード数 [Number of longitudinal modes] 縦モードの合計数。通常はピークに対し,ある比を定
め,それ以上の強度をもつモードだけを数える。
(14) ピーク発振波長[Peak emission wavelength (λp)] レーザ発振が最強となる波長。
(15) 中心波長[Central emission wavelength (λc)] 発振スペクトルの中心の波長。次の測定法のうちいず
れかによって求めたものとする。
(a) 包絡線法 それぞれの縦モードのピークを包絡線によって結び,その包絡線が縦モードの最大のピ
ークに対し規定の値で切ったとき,最も長波長側の波長と最も短波長側の波長との平均の波長。
(b) N-dB法 ピーク発振波長の両側の波長帯で,ピークに対し規定の値となる波長のうち最も長い波長
側の縦モードの発振波長と,最も短い波長側の縦モードの発振波長との平均の波長。
(c) RMS法 n番目の縦モードの光レベル (An) とその発振波長 (λn) から次の式を用いて求めた波長。
λc=Σ(An×λn)/ΣAn
(16) スペクトル幅[Spectral radiation bandwidth(Δλw)] 発振スペクトルの広がり。下記の測定法のいず
れかによって求めたものとする。
(a) 包絡線法 それぞれの縦モードのピークを包絡線によって結び,その包絡線が縦モードの最大のピ
ークに対し規定の値で切ったとき,最も長波長側の波長と最も短波長側の波長との差。
(b) N-dB法 縦モードの最大のピークに対し,規定の値で切ったときのスペクトルの幅(シングルモー
ド発振の場合),又は縦モードの最大のピークに対し規定の値以上で発振する縦モードのうち,最も
長波長側の波長と最も短波長側の波長との差(マルチモード発振の場合)。
なお,最大のピークに対し50%になる発振スペクトルについて求めたものをスペクトル半値幅(⊿
λ)という。
(c) RMS法 n番目の縦モードの光レベル (An) とその発振波長 (λn) から次の式を用いて求めた波長
幅。
なお,Kは定数で目的に応じて選択 (1,2,2.35,3) し,明示する必要がある(2.35を選択した
場合はスペクトル形状をガウス分布とみなしたときのスペクトル半値幅に相当する。)。
∆λw=K×
n
n
n
A
A
Σ
−λ
λ
Σ
]
)
(
[
2
c
×
(17) 近視野像幅 [Emission source size width and height (W⊥, W//)] 半導体レーザの光出力端において,pn
接合面に対して垂直方向(⊥),水平方向(//)の光パワー分布がピーク値の50%になる2点間の距離
(半値全幅)。
(18) ビーム広がり角 [Half-intensity angle in two specified planes (θ⊥,θ//)] 半導体レーザから放出された
光分布(遠視野像ともいう。)において,pn接合面に対して垂直方向(⊥),水平方向(//)の光パワー
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C 5940 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
分布角度がピーク値の50%になる2点間の角度差(半値全角)。
(19) 偏光比 (P1) pn接合面に並行な直線偏光成分の光パワーの垂直な直線偏光成分の光パワーに対する
比。
(20) サイドモード抑圧比 [Side-mode suppression ratio (SMSR)] DFBレーザなど主に単一の縦モードで
発振するレーザの縦モードの単一性を表すパラメータで,スペクトル強度が最も大きいモード(メイ
ンモード)と2番目に大きいモード(サイドモード)との強度比。
(21) スペクトル線幅[Spectral linewidth(⊿λL)] 単一縦モード発振時のスペクトル線の波長広がり幅。
スペクトルの最大値に対して,規定の値になるスペクトル線の幅とし,通常周波数で表す。
(22) 上昇時間 [Rise time (tr)] 光出力パルスが最大値(1)の10%から90%まで増加するのに要する時間。
(23) 下降時間 [Fall time (tf)] 光出力パルスが最大値(1)の90%から10%まで減少するのに要する時間。
(24) ターンオン時間 [Turn-on time (ton)] 印加パルス電流の最大値の10%から光出力パルスの最大値 (1)
の90%まで増加するのに要する時間。
(25) ターンオフ時間 [Turn-off time (toff)] 印加パルス電流の最大値の90%から光出力パルス電流の最大
値(1) の10%まで減少するのに要する時間。
(26) ターンオン遅延時間 [Turn-on delay time (td(on))] 印加パルス電流の最大値の90%から光出力パルス
の最大値(1)の90%まで増加するのに要する時間。
(27) ターンオフ遅延時間 [Turn-off delay time (td(off))] 印加パルス電流の最大値の90%から光出力パルス
の最大値(1)の90%まで減少するのに要する時間。
注(1) 最大値とは,緩和振動後の定常値をいう。
(28) 遮断周波数 [Cut-off freauency (fc)] 規定バイアス点において,正弦波を用いて小信号で変調を行っ
たときに得られる被変調光出力の正弦波振幅が,低周波領域の十分な平たんな部分に対して3dB低下
する周波数。
(29) 相対強度雑音 [Relative intensity noise (RIN)] 単位周波数当たりの光強度雑音と平均光出力との比。
実際には,光のゆらぎがフォトダイオードなどの受光素子や増幅器を用いて測定,算出されるため,
規定の周波数において検出された雑音から受光素子のショット雑音と増幅器の熱雑音を除き,これを
半導体レーザの平均出力(一般には受光器の光電流で検出)と測定周波数帯域幅で割ったものが対応
する。
(30) 高調波歪 (Dn) 半導体レーザを正弦波信号で直接変調(アナログ変調)した場合に発生するn次高
調波の電力を,正弦波信号の電力に対する比で表したもの。
(31) 合成第2次歪(又は複合2次歪) [Composite Second-order distortion (CSO)] 半導体レーザを電力
の等しく規則的に周波数配列された多チャンネルの正弦波信号で直接変調(アナログ変調)した場合
に発生する2次の相互変調歪のうち,同一の周波数に現れるものの電力和を近傍の1チャンネルの正
弦波信号の電力に対する比で表したもの。ただし,一般的には一つのチャンネルに対して,その映像
帯域内での最大値を指すことが多い。
(32) 合成第3次歪(又は複合3次歪) [Composite triple-beat distortion (CTB)] 半導体レーザを電力の等
しく規則的に周波数配列された多チャンネルの正弦波信号で直接変調(アナログ変調)した場合に発
生する3次の相互変調歪のうち,同一の周波数に現れるものの電力和を近傍の1チャンネルの正弦波
信号の電力に対する比で表したもの。ただし,一般的には一つのチャンネルに対して,その映像帯域
内での最大値を指すことが多い。
(33) C/N(信号対雑音強度比) [Carrier to noise ratio (C/N)] 光出力の平均値の,光出力のゆらぎの大き
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さに対する比。
(34) モニタ出力電流 [Monitor current (Im)] モニタ光出力を光電変換して得られる電流値。
(35) モニタ用フォトダイオード暗電流 [Dark current of photodiode (Id)] 半導体レーザを発光させない
ときに光モニタ出力部に流れる電流。
(36) モニタ用フォトダイオード端子間容量 [Photodiode capacitance (Ct)] モニタ用フォトダイオードの
端子間の容量。
(37) モニタ用フォトダイオード上昇時間 (trpd) モニタ用フォトダイオードの出力パルス電流が最大値の
10%から90%まで増加するのに要する時間。
(38) モニタ用フォトダイオード下降時間 (tfpd) モニタ用フォトダイオードの出力パルス電流が最大値
の90%から10%まで減少するのに要する時間。
(39) トラッキングエラー [Tracking error (Er)] 半導体レーザに内蔵されているモニタ用フォトダイオー
ドを用いて,APC(Automatic Power Control ; 自動出力制御)動作状態において,特定の温度における
光出力をPo1とし,規定のケース又は周囲温度範囲で温度を変化させたときに生じる最大の偏差をも
つ光出力をPo2としたときのPo1とPo2との比。又は,半導体レーザに内蔵されているモニタ用フォト
ダイオードを用いて,APC動作状態において,規定のケース又は周囲温度範囲で温度を変化させたと
きに生じる最大の光出力と最小の光出力との比。
3. 個別規格 この規格によって個々の半導体レーザの定格,性能,外形などを規定する場合は,個別規
格による。
4. 図記号 この規格で用いる図記号は,JIS C 0301による。
また,単位記号は,JIS Z 8202及びJIS Z 8203による。
5. 分類 半導体レーザの分類は,表1による。
表1 半導体レーザの分類
分類項目
種類
大項目
小項目
結晶材料
−
アルミニウムガリウムひ素/ガリウムひ素 (AlGaAs/GaAs)
インジウムガリウムひ素りん/インジウムりん (InGaAsP/InP)
など
波長帯
−
800nm帯用,1 300nm帯用,1 550nm帯用など
素子構造
接合構造
ダブルヘテロ (DH) 接合形,分離閉じ込めヘテロ接合,量子井戸構造な
ど
ストライプ構
造
利得導波形,屈折率導波形など
帰還構造
へき開面反射形,分布帰還形 (DFB) ,分布ブラッグ反射形 (DBR) など
パッケージ構
造
光出力構造
光出力窓形,開放形など
モニタ出力構
造
モニタなし,バックビーム形,フォトダイオード内蔵形など
端子構造
TO形,チップキャリア形など
用途
−
低速用,高速用,長距離通信用,中短距離通信用,ディジタル用,アナ
ログ用など
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C 5940 : 1997
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6. 最大定格 半導体レーザの最大定格は,絶対最大定格とする。最大定格の規定項目は,附属書1(参
考)に示す個別規格の様式による。規定値は,表2〜表8の値を推奨する。
表2 保存温度 (Tstg)
単位℃
下限値
0
−20
−40
−55
−65
上限値
60
70
85
100
125
表3 動作温度又は周囲温度[Top (c),Top (a) 又はTa]
単位℃
下限値
0
−10
−20
−30
−40
上限値
40
50
60
70
85
100
表4 光出力 (Po)
単位×10nW
光出力
1 1.25 1.5 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9
備考1. nは,整数とする。
2. 周囲温度又はケース温度は,規定がない限り25℃と
する。
表5 順電流 (If) 及び逆電圧 (Vr)
単位×10nA,V
順電流,逆電圧1 1.25 1.5 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9
備考1. nは,整数とする。
2. 周囲温度又はケース温度は,規定がない限り25℃と
する。
表6 供給電力
単位×10nW
供給電力
1 1.25 1.5 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9
備考1. nは,整数とする。
2. 周囲温度又はケース温度は,規定がない限り25℃と
する。
表7 引張強度
単位×10nN
引張強度
1 1.25 1.5 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9
備考1. nは,整数とする。
2. 周囲温度又はケース温度は,規定がない限り25℃と
する。
表8 供給電圧
単位×10nV
供給電圧
1 1.25 1.5 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9
備考1. nは,整数とする。
2. 周囲温度又はケース温度は,規定がない限り25℃と
する。
7. 性能
7.1
電気的及び光学的特性 半導体レーザの電気的及び光学的特性は,附属書1(参考)に示す個別規格
の様式で示した項目で規定する。
なお,個別規格で規定する測定条件は次による。
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特性を測定する条件として与える電流値,変調信号の繰り返し周波数は,表9及び表10の値を推奨する。
表9 特性を規定する試験条件として与える電流値
単位×10n+IthA
電流値
1 1.25 1.5 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9
備考 nは,整数とする。
表10 特性を規定する試験条件として与える繰り返し周波数
単位×10nHz
繰り返し周波
数
1 1.25 1.5 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9
備考 nは,整数とする。
7.2
環境及び耐久性に対する性能 半導体レーザの環境条件に対する性能は,附属書2(参考)の規定を
満足しなければならない。
8. 測定 半導体レーザの測定は,個別規格に規定のない限り,JIS C 5941による。
9. 表示 半導体レーザには,次の項目を表示しなければならない。ただし,個々の半導体レーザに表示
することが困難な場合は,包装に表示してもよい。
(1) 形名(製造業者の指定による。)
(2) 製造業者名又はその略号
(3) 製造年月若しくは製造ロット番号,又はそれらの略号
(4) 静電気によって破壊するおそれがあり,取扱い上注意を必要とするデバイスであることを表示する記
号。附属書3(参考)の規定による。
10. 取扱い上の注意事項 静電気破壊のおそれがある半導体レーザに対しては,次の事項に注意する。
(1) 移送,保管及び放置の際は,静電気導電材料,帯電防止処理材料などを用い,静電気の帯電を防止す
る。
(2) 測定は,静電気の発生しない場所で行う。相対湿度は50%程度が望ましい。
また,静電気の発生を防ぐためには,取扱い者,工具及び測定器類の電位と被測定半導体レーザを
同電位にする必要がある。
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附属書1(参考) 光伝送用半導体レーザの個別規格の様式
1. 適用範囲 この半導体レーザは,光出力取出し部としてaを備えているモニタ用フォトダイオードb
形のものであり,cの主要材料からなり,dの発光波長で,e光伝送用に設計されたものである。
分類例
a: 光出力窓,レンズなど
b: 内蔵,外付けなど
c: AlGaAs/GaAs,InGaP/InPなど
d: 800nm帯,1300nm帯,1550nm帯など
e: ディジタル,アナログなど
2. 一般事項 一般事項は,JIS C 5940による。
3. 外形及び電極接続
A:
外形
(外形図番号)
B:
電極接続
リード又は端子
電極名
1
2
3
4
ケース
4. 絶対最大定格 絶対最大定格は,附属書1表1による。
附属書1表1 絶対最大定格(特に指定がない限り,周囲温度又はケース温度は25℃とする。)
項目
記号
条件
最大定格値 単位
温度
保存温度
Tstg
−_〜+_
℃
動作温度
Top (c)又はTop (a)
−_〜+_
℃
はんだ付け温度
Tsld
はんだ付け時間を規
定
_
℃
半
導
体
レ
ー
ザ
電圧
直流逆電圧
Vrl
_
V
せん頭逆電圧
Vrml
_
V
電流
直流順電流
Ifl
_
mA
パルス順電流(1)
パルス条件を規定
_
mA
光出力
直流光出力
Pom
_
mW
パルス光出力(1)
_
mW
モニタ用フォ
トダイオード
(2)
直流逆電圧
Vrd
_
V
せん頭逆電圧
Vrmd
_
V
順電流
Ifd
_
mA
注(1) パルス条件(パルス幅,デューティサイクル等)は個別に規定する。
(2) モニタ用フォトダイオードを内蔵している場合に適用する。
備考 最大定格値の欄で下線の部分は,原則として記入する。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5. 電気的,光学的特性 電気的,光学的特性は,附属書1表2による。
附属書1表2 電気的,光学的特性(特に指定がない限り,周囲温度又はケース温度は25℃とする。)
項目
記号
試験条件
最小値 標準値 最大値
単位
しきい値電流
Ith
CW
_
_
_
mA
動作電流
Iop
CW又は変調,Po=_mW
_
_
_
mA
スロープ効率
ηd
CW又は変調
_
_
_
W/A
動作電圧
Vop
CW又は変調,Po=_mW
_
_
V
しきい値光出力(1)
Pth
CW
_
_
mW
ピーク発振波長(3)
λp
CW又は変調,Po=_mW
_
_
_
nm
中心発振波長(3)
λc
CW又は変調,Po=_mW
_
_
_
nm
スペクトル幅又は
スペクトル半値幅(4)
Δλw
Δλ
CW又は変調,Po=_mW
_
_
nm
スペクトル線幅(1)
ΔλL CW,Po=_mW
_
_
MHz
ビーム広がり角(垂直)
θ⊥
CW又は変調,Po=_mW
_
_
_
度
ビーム広がり角(水平)
θ//
CW又は変調,Po=_mW
_
_
_
度
サイドモード抑圧比(1)
SMSR CW又は変調,Po=_mW
_
_
_
dB
上昇時間(5)
tr
Ib=_mA
_
_
ns
下降時間(5)
tf
Ib=_mA
_
_
ns
遮断周波数(5)
fc
Po=_mW
_
_
GHz
ターンオン時間(5)
ton
Ib=_mA
_
_
ns
ターンオフ時間(5)
toff
Ib=_mA
_
_
ns
ターンオン遅延時間(5)
td (on) Ib=_mA
_
_
ns
ターンオフ遅延時間(5)
td (off) Ib=_mA
_
_
ns
C/N(1),(6)
C/N
Po=_mW,f=_Hz,
m=_%
_
_
dB
相対雑音強度(1),(6)
RIN
CW,Po=_mW,f=_Hz
_
_
dB/Hz
高調波歪(1)
Dn
Po=_mW,f=_Hz,
m=_%
_
_
dBc
合成第2次歪(1)
CSO Po=_mW,f=_Hz,
m=_%
_
_
dBc
合成第3次歪(1)
CTB Po=_mW,f=_Hz,
m=_%
_
_
dBc
偏光比(1)
Pl
CW,Po=_mW
_
_
dB
モニタ用フォトダイオー
ド暗電流(2)
Id
Vrd=_V
_
_
μA
モニタ出力電流(2)
Im
CW又はパルス,Po=_mW
Vrd=_V
_
_
_
mA
モニタ用フォトダイオー
ド端子間容量(2),(7)
Ct
Vrd=_V,f=Hz
_
_
pF
モニタ用フォトダイオー
ド上昇時間(2),(7)
trPd
Vrd=_V
_
_
ns
モニタ用フォトダイオー
ド下降時間(2),(7)
trPd
Vrd=_V
_
_
ns
トラッキングエラー(2)
Er
APC,Top=_〜_℃
_
_
_
dB
注(1) 用途によって選択する。
(2) モニタ用フォトダイオードを内蔵している場合に適用する。
(3) ピーク発振波長又は中心発振波長のいずれかの選択でよい。また,測定方法も包絡線法,N-dB
法,RMS法のいずれかの選択でよいが,測定方法を明記する。
(4) スペクトル幅又はスペクトル半値幅のいずれかの選択でよい。また,測定方法も包絡線法,
N-dB法,RMS法のいずれかの選択でよいが,測定方法を明記する。
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C 5940 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(5) ターンオン時間,ターンオフ時間,ターンオン遅延時間,ターンオフ遅延時間,又は上昇時
間と下降時間,又は遮断周波数のいずれかの選択でよい。
(6) C/N又は相対雑音強度のいずれかの選択でよい。
(7) フォトダイオード上昇時間と下降時間,又はフォトダイオード端子間容量のいずれかの選択
でよい。
備考1. 試験条件,最小値,標準値及び最大値の欄で下線の部分は,原則として記入する。
2. 試験条件での記号の説明
(a)
CW : 連続動作
(b) m
: 変調率
(c) Ib
: 半導体レーザのバイアス電流
(d) Vrd : モニタ用フォトダイオードの逆電圧
(e) f
: 試験周波数
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C 5940 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書2(参考) 光伝送用半導体レーザ環境試験及び耐久性試験用
個別規格の様式
1. 環境試験及び耐久性試験 環境試験及び耐久性試験は,附属書2表1による。
附属書2表1 環境試験及び耐久性試験
項目
試験条件
適用(1)
抜取方式
測定方法
JIS C 7021
検査水準 AQL
はんだ耐熱性
温度260±5℃
A-1
温度サイクル
低温_℃,高温_℃
保持時間_min,
移動時間_mim,回数_回
A-4
熱衝撃
高温_℃,保持時間_min,
低温_℃,保持時間_min,
移動時間_s,回数_回
A-3
温湿度サイク
ル
高温_℃,高温側相対湿度_%,
保持時間_min,
低温_℃,低温側相対湿度_%,
保持時間_min,
移動時間_s,回数_回
A-5
気密性
加圧圧力̲Pa,
加圧時間_h(必要がある場合)
A-6 方法I
自然落下(2)
高さ_cm,回数3回_
A-8
衝撃(2)
方向_,最高加速度_ (m/s2) ,
パルス幅_ms,回数_回
A-7
定加速度
方向_,加速度_m/s2,
パルス幅_ms,回数_回,
周波数_〜_Hz
A-9
振動
全振幅又は加速度_,
方向_,時間_min
A-10
端子強度
荷重_N,回数_回
A-11方法III
塩水噴霧
時間_h
A-12
高温保存
温度_℃,時間_h
B-10
動作寿命
ケース温度(又は周囲温度)_℃,
定光出力動作 光出力mW,
時間_h
耐湿性
温度_℃,相対湿度_%,
時間_h
B-11
注(1) 合否判定基準を適用する項目に○印を記入する。
(2) 自然落下又は衝撃のいずれかを規定する。
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C 5940 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2. 合否判定基準 合否判定基準は附属書2表2による。
附属書2表2 合否判定基準
項目
測定条件
許容値
単位
測定方法
JIS C 5941
最小値 最大値
半導体レーザしきい値電
流
算出方法_
mA
半導体レーザ動作電流(3) Po=_mW
mA
半導体レーザ光出力(3)
Iop=_mA
mW
モニタ用フォトダイオー
ド出力電流(4)
Po=_mW
Vrd_V
μA
モニタ用フォトダイオー
ド暗電流(4)
Vrd_V
μA
注(3) 動作電流又は光出力のいずれか一方を適用する。
(4) モニタ用フォトダイオード内蔵形に適用する。
備考 試験条件での記号の説明
Vrd:モニタ用フォトダイオードの逆電圧
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C 5940 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書3(参考) 静電気破壊のおそれがあるデバイスへの表示
静電気によって破壊するおそれがあり,取扱い上注意を必要とするデバイスであることを表示する記号
は次による。
1. 記号の使用 実用上適している内装が可能ならばデバイス上に表示する。データシート上,保管容器,
特別な防護用の包みなどに表示する。
附属書3図2は,デバイス上に縮小して使用する場合に簡略化した記号である。
2. 記号の色 記号の色は次による。
記号の種類
色
附属書3図1 下地は識別できれば単一色で何色でもよい。
主に印刷によって表示する。
附属書3図2 ただし,赤色は除く。
附属書3図3 下地は黄色とする。文字及び記号は黒色とす
る。
主にラベルによって表示する。
付属書3図1 記号
附属書3図2 縮小する場合の簡略化した記号
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C 5940 : 1997
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書3図3 文字と組み合わせた記号
関連規格 JIS C 7021 個別半導体デバイスの環境試験方法及び耐久性試験方法
光能動部品標準化委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
福 田 光 男
日本電信電話株式会社
井 沢 浩
三菱電機株式会社
北相模 博 夫
富士通株式会社
北 原 知 之
株式会社日立製作所
城 野 順 吉
アンリツ株式会社
堀 川 英 明
沖電気工業株式会社
本 田 和 生
ソニー株式会社
御神村 泰 樹
住友電気工業株式会社
宮 島 博 文
浜松ホトニクス株式会社
本 舘 淳 哉
株式会社東芝
竹 川 浩
シャープ株式会社
加 山 英 男
財団法人日本規格協会
兼 谷 明 男
通商産業省
増 田 岳 夫
財団法人光産業技術振興協会
(事務局)
山 田 康 之
財団法人光産業技術振興協会