C 5920-1:2015
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
3.1 部品 ···························································································································· 1
3.2 性能パラメータ ············································································································· 2
4 光伝送用パワー制御受動部品の概要 ····················································································· 4
4.1 光減衰器 ······················································································································ 4
4.2 光ヒューズ ··················································································································· 4
4.3 光パワーリミッタ ·········································································································· 5
5 分類······························································································································· 6
6 外観及び構造 ··················································································································· 6
6.1 外観 ···························································································································· 6
6.2 構造 ···························································································································· 6
7 性能······························································································································· 7
7.1 光学特性 ······················································································································ 7
7.2 環境及び耐久性特性 ······································································································· 7
8 試験方法························································································································· 7
9 表示······························································································································· 7
10 包装 ····························································································································· 7
11 安全 ····························································································································· 7
附属書JA(参考)固定光減衰器の技術例,特徴及び適用例 ·························································· 8
附属書JB(参考)可変光減衰器の技術例,特徴及び適用例 ·························································· 9
附属書JC(参考)固定光減衰器の個別仕様書の様式例 ······························································· 13
附属書JD(参考)可変光減衰器の個別仕様書の様式例 ······························································· 15
附属書JE(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 17
C 5920-1:2015
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
これによって,JIS C 5920:2005は廃止され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 5920の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 5920-1 第1部:通則
JIS C 5920-3 第3部:シングルモード光ファイバピッグテール形電気制御式可変光減衰器(予定)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 5920-1:2015
光伝送用パワー制御受動部品−第1部:通則
Fiber optic passive power control devices-Part 1: Generic specification
序文
この規格は,2012年に第4版として発行されたIEC 60869-1を基とし,我が国の実情に合わせるため,
技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JEに示す。また,附属書JA〜附属書JDは対応国際規格には
ない事項である。
1
適用範囲
この規格は,光ファイバを用いた光伝送に使用するパワー制御受動部品の通則であり,用語,分類など
の一般的な共通事項について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60869-1:2012,Fibre optic interconecting devices and passive components−Fibre optic passive
power control devices−Part 1: Generic specification(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 5900 光伝送用受動部品通則
JIS C 5901 光伝送用受動部品試験方法
JIS C 5970 F01形単心光ファイバコネクタ(FCコネクタ)
JIS C 5973 F04形光ファイバコネクタ(SCコネクタ)
JIS C 61300規格群 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 5900の箇条3(用語及び定義)によるほか,次による。
3.1
部品
3.1.1
光伝送用パワー制御受動部品(Fiber optic passive power control device)
一対の光の入力及び出力端子をもち,あらかじめ定められた波長に依存しない伝達係数を制御すること
2
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
によって,出力端子から出射する光パワーを制御する光伝送用受動部品。伝達係数の制御は,あるパワー
を超えた光を入射したときに行う場合及び全ての入射光の光パワーに対し制御する場合に行う。
注記 対応国際規格では,光伝送用パワー制御受動部品の用語を定義していない。JIS C 5900に定義
していないため,追加した。
3.1.2
固定光減衰器(fixed optical attenuator)
減衰量を一定に固定した光減衰器。
注記 対応国際規格では,固定光減衰器を,単に光減衰器(optical attenuator)と記載しているが,光
減衰器には,固定光減衰器及び可変光減衰器があり,間違いのため,固定光減衰器の定義を追
加した。光減衰器の用語の定義は,JIS C 5900による。
3.1.3
可変光減衰器(variable optical attenuator)
減衰量を可変できる光減衰器。可変光減衰器には,手動式及び電気制御式がある。
3.1.4
光ヒューズ(optical fuse)
ある光パワー以下の光を入射したときは伝達を意図し,そのパワーを超えた光を入射したときは,その
後,阻止を意図する光伝送用受動部品。
3.1.5
光パワーリミッタ(optical power limiter)
ある光パワー以下の光を入射したときは伝達を意図し,そのパワーを超えた光を入射したときは一定の
パワーの光を出力する光伝送用受動部品。
3.2
性能パラメータ
3.2.1
公称減衰量(nominal attenuation)
減衰量の公称値。
3.2.2
減衰量公差(attenuation tolerance)
固定光減衰器において,減衰量の公称減衰量からの差。
3.2.3
最小減衰量(minimum attenuation)
可変光減衰器において,設定できる最小の減衰量。
3.2.4
最大減衰量(maximum attenuation)
可変光減衰器において,設定できる最大の減衰量。
3.2.5
減衰量可変範囲(variable attenuation range)
可変光減衰器において,最大減衰量から最小減衰量までの範囲。
3.2.6
減衰量設定分解能(attenuation setting resolution)
可変光減衰器において,設定できる減衰量の最小きざみ量。
3
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.2.7
減衰量設定誤差(error of setting attenuation value)
可変光減衰器において,減衰量設定値と減衰量測定値との差。
3.2.8
減衰量設定再現性(repeatability of setting attenuation value)
可変光減衰器において,繰り返し設定する場合の減衰量の再現性。
注記 減衰量設定再現性は,設定する減衰量の最大最小差で規定する場合と,標準偏差を考慮して統
計的に規定する場合とがある。
3.2.9
光ヒューズしきい値パワー(optical fuse threshold power)
光ヒューズにおいて,阻止を意図する状態となる入射光パワーの最小値。
3.2.10
光ヒューズ応答時間(optical fuse response time)
光ヒューズにおいて,光ヒューズしきい値パワーより高い光パワーを入射するとき,光パワーを入射し
た時から,出力端子における光パワーが,一度,光ヒューズしきい値パワーを入射したときの出力端子に
おける光パワーを超え,その後あらかじめ決めた光ヒューズしきい値パワー付近の光パワーの値に減少す
るまでの時間。個別に規定がない場合,あらかじめ決めた光ヒューズしきい値パワー付近のパワーの値は,
光ヒューズしきい値より1 dB高い光パワーとする。
注記1 光ヒューズ応答時間は,入射する光パワーの強度及び時間に依存する。
注記2 入射する光パワーは光ヒューズしきい値パワーより3 dB高く,パルス幅1 msの方形波が望
ましい。
3.2.11
光ヒューズ阻止減衰量(optical fuse blocking attenuation)
光ヒューズが阻止を意図する状態における光ヒューズの減衰量。
3.2.12
光パワーリミッタしきい値パワー(optical power limiter threshold power)
光パワーリミッタにおいて,出力端子の光出力が,入射する光パワーに依存せず一定となる入射光パワ
ーの最小値。
3.2.13
光パワーリミッタ応答時間(optical power limiter response time)
光パワーリミッタにおいて,光パワーリミッタしきい値パワーより高い光パワーを入射するとき,光パ
ワーを入射した時から,出力端子における光パワーが,一度,光パワーリミッタしきい値パワーを入射し
たときの出力端子における光パワーを超え,その後あらかじめ決めた光パワーリミッタしきい値パワー付
近の光パワーに減少するまでの時間。個別に規定がない場合,あらかじめ決めた光パワーリミッタしきい
値付近の光パワーの値は,光パワーリミッタしきい値パワーより1 dB高い光パワーとする。
注記1 光パワーリミッタ応答時間は,入射する光パワーの強度及び時間に依存する。
注記2 入射する光パワーは,光パワーリミッタしきい値パワーより3 dB高く,パルス幅1 msの方
形波が望ましい。
4
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4
光伝送用パワー制御受動部品の概要
4.1
光減衰器
光減衰器は,入力端子に入射する光パワーに対し,出力端子から出射する光パワーを減衰する機能をも
つ光受動部品である。光減衰器は,一般的に減衰量に波長依存性をもたない。
光減衰器には,固定光減衰器及び可変光減衰器がある。
注記 対応国際規格では,用語optical attenuator(光減衰器)を固定光減衰器の意味で用いているが,
間違いであり,固定光減衰器及び可変光減衰器があるため,追記した。
光減衰器の,入射光パワーと出射光パワーとの関係を,図1に示す。入射光パワーに対し,出射光パワ
ーは小さく,かつ,比例関係にある。
図1−光減衰器の入射光パワーと出射光パワーとの関係
可変光減衰器は,減衰量を可変する機構をもち,減衰量可変機構は,手動又は電気制御である。
注記 対応国際規格では,可変光減衰器の減衰量可変機構について記載していないが,可変光減衰器
の用語の定義に従い,手動又は電気制御の可変機構があることを示した。
4.2
光ヒューズ
光ヒューズは,過剰な光パワー又は光サージから,光ファイバ,光部品及び装置を保護する目的で設計
した光受動部品である。入射光パワーがあらかじめ決められたしきい値よりも低い場合,光ヒューズは伝
達を意図する。入射光パワーがしきい値を超えると,光ヒューズは阻止を意図する状態になり,入射光パ
ワーがしきい値以下になっても伝達を意図する状態には復帰しない。図2に,光ヒューズの入射光パワー
と出射光パワーとの関係を示す。
光ヒューズは,受光器などの光部品の前段,又はレーザ,光増幅器などの高パワー光部品の後段に配置
する。応答した光ヒューズは,入射光パワーを反射することなく阻止機能をもつ。光ヒューズは,人体の
目の安全にも有効である。光ヒューズは,光ヒューズしきい値パワー以下では,損失波長依存性をもたな
い。光ヒューズは,両方向デバイスである。光ヒューズは,光パワーリミッタと組み合わせて使うことも
できる。
5
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図2−光ヒューズの入射光パワーと出射光パワーとの関係
4.3
光パワーリミッタ
光パワーリミッタは,入射光パワーが,あらかじめ決められたしきい値パワー以下の場合,伝達を意図
する。入射光パワーがしきい値光パワーを超える場合,出射光パワーは,入射光パワーに関係なく一定と
なる。光パワーリミッタは,光パワーリミッタしきい値パワーに比べて,CW(Continuous Wave)光の場
合は 5 dB,パルス光の場合は 8 dB高い光パワーまで入射できる。図3に,光パワーリミッタの入射光パ
ワーと出射光パワーとの関係を示す。
光パワーリミッタは,光パワーに敏感な光部品の前段,又は光増幅器のような高パワー光部品の後段に
配置するのがよい。光パワーリミッタは,人体の目の安全にも有効である。光パワーリミッタは,しきい
値光パワー以下では,損失波長依存性がない。光パワーリミッタは,両方向デバイスである。光パワーリ
ミッタは,光ヒューズと組み合わせて使うこともできる。
図3−光パワーリミッタの入射光パワーと出射光パワーとの関係
6
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5
分類
光伝送用パワー制御受動部品の分類例を,表1に示す。
表1−光伝送用パワー制御受動部品の分類例
項目
分類例
機能
光減衰器,光ヒューズなど
使用波長帯
Oバンド,Cバンド,Lバンドなど
使用光ファイバ
SSMA-9.3/125,SGI-50/125など
接続形態
プラグ形,レセプタクル形,ピッグテール形など
適用光コネクタ
FC(F01形:JIS C 5970),SC(F04形:JIS C 5973)など
使用光ファイバコード
シース直径2.8 mm,心線直径0.9 mmなど
光減衰器は,固定光減衰器及び可変光減衰器に分類できる。固定光減衰器及び可変光減衰器の分類例を,
それぞれ表2及び表3に示す。
表2−固定光減衰器の分類例
項目
分類例
適用技術 a)
金属ドープ光ファイバ式,減衰膜式など
使用波長帯
Oバンド,Cバンド,Lバンドなど
使用光ファイバ
SSMA-9.3/125,SGI-50/125など
接続形態
プラグ形,レセプタクル形,ピッグテール形など
適用光コネクタ
FC(F01形:JIS C 5970),SC(F04形:JIS C 5973)など
使用光ファイバコード
シース直径2.8 mm,心線直径0.9 mmなど
注a) 附属書JAに固定光減衰器の技術例を記載している。
表3−可変光減衰器の分類例
項目
分類例
適用技術 a)
MEMS式,磁気光学効果式,平面導波路形熱光学効果式など
減衰制御タイプ
ノーマリオン,ノーマリオフ
使用波長帯
Oバンド,Cバンド,Lバンドなど
使用光ファイバ
SSMA-9.3/125,SGI-50/125など
接続形態
プラグ形,レセプタクル形,ピッグテール形など
適用光コネクタ
FC(F01形:JIS C 5970),SC(F04形:JIS C 5973)など
使用光ファイバコード
シース直径2.8 mm,心線直径0.9 mmなど
注a) 附属書JBに可変光減衰器の技術例を記載している。
6
外観及び構造
6.1
外観
外観は,目視で検査したとき,著しいきず,汚れなどの異常があってはならない。
6.2
構造
光伝送用パワー制御受動部品の構造は,個別仕様書による。難燃性材料を用いる必要がある場合は,個
別仕様書で定める。
7
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7
性能
7.1
光学特性
光学特性は,個別仕様書で定める。個別仕様書の様式例を,附属書JC及び附属書JDに示す。
7.2
環境及び耐久性特性
環境及び耐久性特性に関する試験条件は,性能項目ごとに個別仕様書で定める。試料数及び合格判定数,
又は検査水準は,必要に応じ,性能項目ごとに個別仕様書に定めてもよい。個別仕様書の様式例を,附属
書JC及び附属書JDに示す。
8
試験方法
光伝送用パワー制御受動部品の試験方法は,JIS C 61300規格群又はJIS C 5901の規定による。その他
の試験方法は,受渡当事者間の協定による。
9
表示
光伝送用パワー制御受動部品には,次の項目を表示する。ただし,個々の光伝送用パワー制御受動部品
に表示することが困難な場合には,包装に表示してもよい。
a) 形名(製造業者の指定による。)
b) 製造業者名又はその略号
c) 製造年月若しくは製造ロット番号,又はそれらの略号
10 包装
包装は,輸送中及び保管中に,振動,衝撃などによる製品の破損又は品質の低下がないように行う。
11 安全
光伝送システム又は光伝送装置に用いる場合,人体へ影響を及ぼす出力端子からの光の放射が想定され
る。したがって,製造業者は,システム設計者及び使用者に対して,安全性に関する十分な情報及び確実
な使用方法を明示しなければならない。
8
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JA
(参考)
固定光減衰器の技術例,特徴及び適用例
JA.1 固定光減衰器の技術例
固定光減衰器の光の減衰機能を実現する方法として,一般に知られている技術を次に示す。
− 減衰光ファイバ(主に,金属をコアに添加した光ファイバ)
− エアギャップ
− 光軸ずらし(空間ビーム結合系での光軸ずらし又は光ファイバ融着接続での軸ずらし)
− 減衰膜(金属膜,誘電体多層膜など)
JA.2 固定光減衰器の特徴
固定光減衰器の特徴を次に示す。
− 光信号の波長,周波数,位相及びタイミング特性に影響を与えない。
− 減衰量の波長依存性は小さい(理想的にはゼロである。)。
− シングルモード光ファイバ用及びマルチモード光ファイバ用の固定光減衰器がある。
JA.3 固定光減衰器の適用例
固定光減衰器は,次の光部品及び/又は装置の前段に配置することがある。
− 光パワーメータ
− 光スイッチ
− 測定装置
− 受光器
− 光多重分割装置
固定光減衰器は,次の光部品及び/又は装置の後段に配置することがある。
− 光源
− 光増幅器
− 光変調器
9
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JB
(参考)
可変光減衰器の技術例,特徴及び適用例
JB.1 可変光減衰器の原理
可変光減衰器の代表的な動作原理に,MEMS(Micro-ElectroMechanical Systems),磁気光学効果,熱光学
効果を用いた平面導波路などがある。それぞれの技術について次に示す。
JB.2 MEMS式可変光減衰器の技術例
図JB.1にMEMS式可変光減衰器の技術例を示す。典型的なMEMS式可変光減衰器は,入力端子,出力
端子,レンズ及びMEMSミラーによって構成している。MEMS部に電圧を印加することで,ミラーの角
度を変え,出力端子に入射する光パワーを調整している。
図JB.1−MEMS式可変光減衰器の例
JB.3 磁気光学効果式可変光減衰器の技術例
磁気光学効果式可変光減衰器の技術例を,次に示す。
a) 概要 磁気光学効果を用いた可変光減衰器は,次の代表的な個別部品で構成する。図JB.2は,磁気光
学効果を用いた可変光減衰器の例を示す。磁気光学効果を用いた可変光減衰器は,可変ファラデー回
転子及びそれを挟む一組の偏光子(複屈折性結晶)からなる。端子1からの入力光は,偏光子1によ
って偏光面が互いに直交した二つの直線偏光に分離する。偏光面が互いに直交した二つの直線偏光は,
可変ファラデー回転子によって偏波面が任意の角度に回転する。可変ファラデー回転子を透過した二
つの直線偏光は,偏光子2によって更にそれぞれ二つの直線偏光に分離し,偏光面が互いに直交し,
伝搬方向が平行の二つの光線及び偏光面が互いに直交した伝搬方向が平行でない二つの光線に変換す
る。伝搬方向が平行の二つの光線は,レンズ及び光ファイバなどからなる端子2から出力する。一方,
伝搬方向が平行でない二つの光線は,端子2から出力しない。ここで,伝搬方向が平行及び平行でな
10
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
い光線の割合は,可変ファラデー回転子での偏光面の回転角度によって変化する。その結果,端子2
から出力する光は可変減衰する。
b) 可変ファラデー回転子 ファラデー回転子並びに永久磁石及び/又は電磁石によって構成し,ファラ
デー回転子内での磁界方向と光線方向のなす角度とによって偏光面の回転角度が可変する。
c) 複屈折性結晶 複屈折性結晶の常光屈折率と異常光屈折率との差によって,光は異なった方向に分離
する。
図JB.2−磁気光学効果式可変光減衰器の例
JB.4 平面導波路形熱光学効果式可変光減衰器の技術例
熱光学効果を用いた平面導波路(PLC;Planar Lightwave Circuit)形可変光減衰器の構成を,図JB.3に示
す。二つの3 dB方向性結合器及び2本のアーム導波路からなるマッハツェンダ干渉計形の回路構成をして
いる。アーム導波路には薄膜ヒータを形成している。入力端子から入射した光は,前段の3 dB方向性結合
器で1対1に分岐され,2本のアーム導波路を伝搬し,更に後段の3 dB方向性結合器で結合し,出力端子
から出射する。
薄膜ヒータを駆動させアーム導波路の一方の温度を上昇させると,石英系ガラスの熱光学効果によって
アーム導波路の屈折率が増加し,伝搬する光の位相が変化する。その結果,後段の3 dB方向性結合器での
干渉条件が変化し,出力端子から出射する光の強度が変化する。図JB.4は,出力端子での出力光強度の変
化(最小減衰量は除く)を示す。電力印加によって片アームの位相が変化すると,出力光強度が変化する。
応答速度は3 ms程度である。
なお,石英系PLCデバイスはウエハプロセスで作製するため,多チャネル化しやすく,可変光減衰器と
しては40チャネル規模のものまで製品化している。
11
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 上面図
b) 薄膜ヒータ部(A-A)の断面図
図JB.3−石英系PLCを用いた熱光学効果式可変光減衰器
図JB.4−熱光学効果式可変光減衰器の減衰特性(最小減衰量は除く)
JB.5 可変光減衰器の特徴
可変光減衰器の特徴を,次に示す。
− 光信号の波長,周波数及びタイミング特性に影響を与えない。
− 減衰量の波長依存性は小さい(理想的にはゼロである。)。
− 減衰量の応答時間に遅延が少ない。
− シングルモード光ファイバ用及びマルチモード光ファイバ用の可変光減衰器がある。
− 減衰量制御タイプには,ノーマリオン及びノーマリオフがある。ノーマリオンは,電圧非印加時の伝
達を意図する。ノーマリオフは,電圧非印加時の阻止を意図する。
12
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JB.6 可変光減衰器の適用例
可変光減衰器は,固定光減衰器と同様に,次の光部品及び/又は装置の前段に配置することがある。
− 光パワーメータ
− 光スイッチ
− 測定装置
− 受光器
− 光多重分割機器
可変光減衰器は,次の光部品及び/又は装置の後段に配置することがある。
− 光源
− 光増幅器
− 光変調器
可変光減衰器のその他の用途には,マルチチャネル光増幅器に内蔵することがある。各チャネルの入力
パワー及び/又は入力するチャネル数が変化した場合,可変光減衰器の減衰量を調整することで,光増幅
器の各チャネルの出力光パワー及び/又は利得平たん度を維持することができる。
13
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JC
(参考)
固定光減衰器の個別仕様書の様式例
固定光減衰器の個別仕様書の様式例を,次に示す。
a) 適用範囲
b) 引用規格
c) 構造
d) 試験
e) 試験成績書
f)
定格
表JC.1−定格の規定項目
項目
記号
条件
最大定格値
保存温度
℃
Tstg
− 〜+
使用温度範囲
℃
Ta
− 〜+
使用波長範囲
nm
λbnad
〜
最大入射光パワー
dBm
Pmax
g) 光学特性試験
表JC.2−光学特性試験項目及び試験条件
項目
性能値
試験方法a)
試験条件
最小値
標準値
最大値
減衰量
dB
減衰量公差
dB
反射減衰量(rl)
dB
偏光依存性損失(PDL) dB
各項目の性能値は,表JC.1に示す使用温度範囲及び使用波長範囲,並びに全ての偏光状態の入射光に対
する,最小値,標準値及び最大値とする。
注a) 試験方法は,JIS C 5901による。
14
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
h) 環境及び耐久性特性試験
表JC.3−環境及び耐久性特性試験の項目並びに試験条件
項目
試験方法
試験条件
要求性能
耐寒性
温度: ℃,暴露時間: 時
間
耐熱性
温度: ℃,暴露時間: 時
間
耐湿性(定常状態)
温度: ℃,相対湿度: %,
暴露時間: 時間
温度サイクル
温度範囲: 〜 ℃,サイク
ル数: サイクル
耐振性
周波数範囲: 〜 Hz, 加
速度:_m/s2,(又は振幅: _
mm),方向: _方向,挿引回
数 回
光ファイバクランプ強度
(繰返し曲げ)
引張力:_N,サイクル数:_
回
光ファイバクランプ強度
(軸方向引張り)
引張力: N,引張力速度: _
N/s,印加時間: min
光ファイバクランプ強度
(横方向引張り)
引張力:_N,印加時間:_分
耐衝撃性
加速度: m/s2,パルス幅:_
ms,回数: 回
15
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JD
(参考)
可変光減衰器の個別仕様書の様式例
可変光減衰器の個別仕様書の様式例を,次に示す。
a) 適用範囲
b) 引用規格
c) 構造
d) 試験
e) 試験成績書
f)
定格
表JD.1−定格の規定項目
項目
記号
条件
最大定格値
保存温度
℃
Tstg
− 〜+
使用温度範囲
℃
Ta
− 〜+
使用波長範囲
nm
λbnad
〜
最大入射光パワー
dBm
Pmax
絶対最大定格電圧
V
g) 光学特性試験
表JD.2−光学特性試験項目及び試験条件
項目
性能値
試験方法a)
試験条件
最小値
標準値
最大値
減衰量
dB
最小減衰量
dB
最大減衰量
dB
反射減衰量(rl)
dB
偏光依存性損失(PDL) dB
各項目の性能値は,表JD.1に示す使用温度範囲及び使用波長範囲,並びに全ての偏光状態の入射光に対
する,最小値,標準値及び最大値とする。
注a) 試験方法は,JIS C 5901による。
16
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
h) 環境及び耐久性特性試験
表JD.3−環境及び耐久性特性試験の項目並びに試験条件
項目
試験方法
試験条件
要求性能
耐寒性
温度: ℃,暴露時間: 時
間
耐熱性
温度: ℃,暴露時間: 時
間
耐湿性(定常状態)
温度: ℃,相対湿度: %,
暴露時間: 時間
温度サイクル
温度範囲: 〜 ℃,サイク
ル数: サイクル
耐振性
周波数範囲: 〜 Hz, 加
速度:_m/s2,(又は振幅: _
mm),方向: _方向,挿引回
数 回
光ファイバクランプ強度
(繰返し曲げ)
引張力:_N,サイクル数:_
回
光ファイバクランプ強度
(軸方向引張り)
引張力: N,引張力速度: _
N/s,印加時間: min
光ファイバクランプ強度
(横方向引張り)
引張力:_N,印加時間:_分
耐衝撃性
加速度: m/s2,パルス幅:_
ms,回数: 回
17
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JE
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 5920-1:2015 光伝送用パワー制御受動部品−第1部:通則
IEC 60869-1:2012,Fibre optic interconecting devices and passive components−Fibre
optic passive power control devices−Part 1: Generic specification
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3 用語及
び定義
−
3.1
基本用語及びその定義
削除
−
JIS C 5900で規定しているため。
技術的内容に差異はない。
3.1.1 光伝送用パワ
ー制御受動部品
3.1.2 固定光減衰器
−
−
追加
光伝送用パワー制御受動部品,
及び固定光減衰器の用語の定
義を追加。
国内で広く用いる基本的な用語
である。IEC規格見直し時に提案
を行う。
−
3.2.1
3.2.5
3.2.6
光減衰器
プラグ形光部品
ピッグテール形光部品
削除
−
JIS C 5900で規定しているため。
技術的内容に差異はない。
3.2.1 公称減衰量
3.2.2 減衰量公差
3.2.3 最小減衰量
3.2.4 最大減衰量
−
−
追加
公称減衰量,減衰量公差,最小
減衰量及び最大減衰量の定義
の追加。
国内で広く用いる基本的な用語
である。IEC規格見直し時に提案
を行う。
3.2.6 減衰量設定分
解能
3.2.7 減衰量設定誤
差
3.3.8
3.3.9
挿入損失設定分解能
減衰量設定精度
変更
最新のIEC審議文書を反映し,
用語の定義を最適化した。
IEC規格見直し時に提案を行う。
−
3.3.11
最大入射光パワー
削除
−
JIS C 5900で規定しているため。
4光伝送
用パワー
制御受動
部品の概
要
4.1 光減衰器
4.1
光減衰器
追加
光減衰器は,固定光減衰器及び
可変光減衰器があることを追
加。4.2の内容を移動して記載。
対応国際規格では,用語optical
attenuator(光減衰器)を固定光減
衰器の意味で用いているが,間違
いであり,固定光減衰器及び可変
光減衰器があるため,追記した。
IEC規格見直し時に提案を行う。
2
C
5
9
2
0
-1
:
2
0
1
5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
18
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
4光伝送
用パワー
制御受動
部品の概
要(続き)
4.1 光減衰器
4.2
可変光減衰器
変更
4.1へ移動。
対応国際規格の用語及び定義に
間違いがある。
IEC規格見直し時に提案を行う。
追加
可変光減衰器の減衰量可変機
構には,手動及び電気制御があ
ることを追記。
IEC規格見直し時に提案を行う。
4.2 光ヒューズ
4.3
光ヒューズ
追加
“光ヒューズは,光ヒューズし
きい値パワー以下では,損失波
長依存性をもたない。光ヒュー
ズは,両方向デバイスである。
光ヒューズは,光パワーリミッ
タと組み合わせて使うことも
できる。”と記載した。
光パワーリミッタにも同様な記
載があるため。
IEC規格見直し時に提案を行う。
4.3 光パワーリミッ
タ
4.4
光パワーリミッタ
変更
4.3へ移動
4.1の光減衰器に関し,対応国際
規格の用語及び定義に間違いが
あるため箇条番号を見直した。
IEC規格見直し時に提案を行う。
5 分類
光伝送用パワー制
御受動部品の分類
例を規定
5.1.1
〜
5.1.5
分類例を,概要,形式,
接続形態及びバリアント
に階層化して規定
変更
IEC規格では階層に分けてい
るが,JISでは分類例を表に記
載した。
我が国の市場では分類が階層化
されていないため,階層分類は採
用しない。
IEC規格見直し時に提案を行う。
−
5.1.6
分類例に品質認証水準を
規定
削除
−
光伝送用受動部品のJISでは通則
にこれを規定しない。
IEC規格では削除する方向で審
議が進んでいる。
−
5.1.7
引用規格の拡張を規定
削除
−
光伝送用受動部品のJIS様式では
引用規格の拡張を規定しない。
2
C
5
9
2
0
-1
:
2
0
1
5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
19
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
6 外観及
び構造
外観及び構造を規
定
5.4.1
防食・難燃性材料の使用
について規定
変更
難燃性材料の指定について,
IEC 60695-11-5を個別仕様書
で引用するとの規定を削除し
た。
個別仕様書の規定において,IEC
規格と整合をとる。
7 性能
光伝送用パワー制
御受動部品の性能
を規定
5.6
光伝送用パワー制御受動
部品の性能に関する要求
を規定
追加
代表的な固定光減衰器及び可
変光減衰器について,個別仕様
書の様式例を附属書JC及び附
属書JDに例示した。
光伝送用パワー制御受動部品に
対して策定する個別仕様書に関
して理解が深まるため。
IEC規格見直し時に提案を行う。
−
5.2.1
文書中での記号について
の規定
削除
−
文書中での記号に関しては通則
で規定しない。
−
5.2.2
個別仕様書の体系を規定
削除
−
個別仕様書の体系は通則では規
定しない。
−
5.2.3
図面の記載方法を規定
削除
−
図面の記載方法は通則では規定
しない。
8 試験方
法
光伝送用パワー制
御受動部品の試験
方法を規定
5.2.4
試験方法を規定
変更
試験方法として,JIS C 61300
規格群及びJIS C 5901を引用
した。
光伝送用受動部品のJISで試験方
法を規定しているため。
−
5.2.5
試験成績書についての規
定
削除
試験成績書については,個別仕
様書の様式例を附属書JC及び
附属書JDに例示した。
試験成績書に関して理解が深ま
るため。
IEC規格見直し時に提案を行う。
−
5.2.6
使用説明書
削除
−
使用説明書に関する規定は通則
には定めない。
IEC規格見直し時に提案を行う。
−
5.3
性能に関する規格体系を
規定
削除
−
光伝送用受動部品のJISとIEC規
格とでは規格体系が異なり,JIS
本文で説明するのは不合理であ
るため。
9 表示
光伝送用パワー制
御受動部品の表示
に関する内容を規
定
5.7.2
5.7.3
表示に関する内容を規定
変更
表示項目の一部を削除した。
国内に流通する商品として必要
な表示項目だけを規定した。
2
C
5
9
2
0
-1
:
2
0
1
5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
20
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
9 表示(続
き)
−
5.7.4
包装への表示項目を規定
削除
−
包装への表示項目は,JISでは通
則に規定しない。
10 包装
光伝送用パワー制
御受動部品の包装
に関する内容を規
定
5.8
必要に応じ,取扱説明書
の添付を規定
削除
−
使用説明書に関する規定は通則
には定めない。
IEC規格見直し時に提案を行う。
5.9
短期保存期間品,環境に
影響があるもの及び危険
物を含む場合の注意を規
定
削除
−
光伝送用受動部品のJISでは通則
に,短期保存期間品,環境に影響
があるもの及び危険物を含む場
合の注意を規定しない。
追加
こん(梱)包に対する要求事項
を記載した。
光伝送用受動部品のJISでは通則
にこん(梱)包に対する要求事項
を規定するため。
IEC規格見直し時に提案を行う。
−
−
追加
包装を明確化した。
IEC規格見直し時に提案を行う。
11 安全
−
5.10
JISとほぼ同じ
変更
IEC規格から,警告についての
規定を削除した。
安全の警告は,光伝送用受動部品
のJISでは通則に規定しない。
−
Annex A
光ヒューズの性能例
削除
−
国内では光ヒューズは流通して
いないため。
−
Annex B
光ヒューズの適用例
削除
−
国内では光ヒューズは流通して
いないため。
−
Annex C
光パワーリミッタの性能
例
削除
−
国内では光パワーリミッタは流
通していないため。
−
Annex D
光パワーリミッタの適用
例
削除
−
国内では光パワーリミッタは流
通していないため。
−
Annex E
固定光減衰器の適用例
削除
−
固定光減衰器の適用例は多岐に
わたるため。
−
Annex F
可変光減衰器の適用例
削除
−
可変光減衰器の適用例は多岐に
わたるため。
2
C
5
9
2
0
-1
:
2
0
1
5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
21
C 5920-1:2015
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
附属書JA
(参考)
附属書JB
(参考)
附属書JC
(参考)
附属書JD
(参考)
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60869-1:2012,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
2
C
5
9
2
0
-1
:
2
0
1
5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。