C 5916-3:2013
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 3
4 定格······························································································································· 3
5 光学特性························································································································· 4
6 環境及び耐久性特性 ·········································································································· 6
7 試料······························································································································· 8
8 試験報告書 ······················································································································ 8
9 表示······························································································································· 9
10 包装 ····························································································································· 9
11 安全 ····························································································································· 9
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 10
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まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
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光ファイバ形分散補償器
Fiber optic chromatic dispersion compensator
using single-mode dispersion compensating fiber
序文
この規格は,2011年に第1版として発行されたIEC 61753-141-2を基とし,我が国の使用状況に合わせ
て,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,シングルモード光ファイバを用いた光伝送において屋内環境条件で使用するシングルモー
ド分散補償光ファイバを用いた受動波長分散補償器(以下,光ファイバ形分散補償器という。)の定格,光
学特性並びに環境及び耐久性特性について規定する。この規格で規定する単一チャネル用光ファイバ形分
散補償器は,JIS C 6835に規定のSSMA形,SSMB形及びSSMD形のシングルモード光ファイバを用いた
光伝送に適用する。また,Cバンド波長分割多重(WDM)用及びLバンドWDM用の光ファイバ形分散
補償器は,JIS C 6835に規定のSSMA形シングルモード光ファイバを用いた光伝送に適用する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61753-141-2:2011,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Performance
standard−Part 141-2: Fibre optic passive chromatic dispersion compensator using single-mode
dispersion compensating fibre for category C−Controlled environments(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 5901 光伝送用受動部品試験方法
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-4,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 2-4: Tests−Fibre/cable retention(MOD)
JIS C 5916 光伝送用分散補償器通則
注記 対応国際規格:IEC 61978-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Fibre
optic passive chromatic dispersion compensators−Part 1: Generic specification(MOD)
JIS C 6835 石英系シングルモード光ファイバ素線
2
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JIS C 61300-2-1 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-1部:正弦
波振動試験
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 2-1: Tests−Vibration (sinusoidal)(MOD)
JIS C 61300-2-9 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-9部:衝撃
試験
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-9,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 2-9: Tests−Shock(MOD)
JIS C 61300-2-17 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-17部:低
温試験
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-17,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Basic test and measurement procedures−Part 2-17: Tests−Cold(IDT)
JIS C 61300-2-18 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-18部:高
温試験
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-18,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Basic test and measurement procedures−Part 2-18: Tests−Dry heat−High temperature endurance
(IDT)
JIS C 61300-2-19 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-19部:高
温高湿試験(定常状態)
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-19,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Basic test and measurement procedures−Part 2-19: Tests−Damp heat (steady state)(IDT)
JIS C 61300-2-22 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-22部:温
度サイクル試験
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-22,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Basic test and measurement procedures−Part 2-22: Tests−Change of temperature(IDT)
JIS C 61300-3-2 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-2部:シン
グルモード光デバイスの光損失の偏光依存性
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-2,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-2: Examination and measurements−Polarization
dependent loss in a single-mode fibre optic device(MOD)
JIS C 61300-3-4 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-4部:損失
測定
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-4,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-4: Examinations and measurements−Attenuation(IDT)
JIS C 61300-3-7 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-7部:シン
グルモード光部品の光損失及び反射減衰量の波長依存性測定
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-7,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-7: Examinations and measurements−Wavelength
dependence of attenuation and return loss of single mode components(MOD)
JIS C 61300-3-32 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-32部:光
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受動部品の偏波モード分散測定
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-32,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Basic test and measurement procedures−Part 3-32: Examinations and measurements−Polarization
mode dispersion measurement for passive optical components(MOD)
IEC 61300-2-42,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement
procedures−Part 2-42: Tests−Static side load for connectors
IEC 61300-2-44,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement
procedures−Part 2-44: Tests−Flexing of the strain relief of fibre optic devices
IEC 61300-3-38,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement
procedures−Part 3-38: Examinations and measurements−Group delay, chromatic dispersion and phase
ripple
IEC 61753-021-2,Fibre optic interconnecting devices and passive components performance standard−Part
021-2: Grade C/3 single-mode fibre optic connectors for category C−Controlled environment
ITU-T Recommendation G.Sup39,Optical system design and engineering considerations
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 5916によるほか,次による。
3.1
波長分散偏差
波長分散の測定値と公称波長分散との差の絶対値。
4
定格
光ファイバ形分散補償器の定格は,表1による。この規格では,最大入射光パワーは規定しない。
表1−光ファイバ形分散補償器の定格
項目
記号
定格値
使用温度範囲 ℃
Ta
0〜60 a)
保存温度範囲 ℃
Tstg
−40〜85
使用波長範囲 nm
λband
1 530〜1 570(単一チャネル用)
1 530〜1 565(CバンドWDM用)b)
1 565〜1 610(LバンドWDM用)c)
注a) 図1の一定水蒸気量曲線を含む閉曲線で囲まれる領域は,屋内環境条件での使用温度範
囲に対する湿度範囲を示す。
b) Cバンドは,ITU-T Recommendation G.Sup39で定義する。
c) Lバンドは,ITU-T Recommendation G.Sup39で1 565 nm〜1 625 nmと定義するが,光
ファイバ形分散補償器においては,技術的な制約によって1 565 nm〜1 610 nmと定義す
る。
4
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注a) 30 ℃〜60 ℃の一定水蒸気量曲線は,30 ℃ 85 %RHと同じ水蒸気量の温度及び湿度を示す。
図1−温度及び湿度を考慮した環境条件
5
光学特性
単一チャネル用,CバンドWDM用及びLバンドWDM用の光ファイバ形分散補償器の光学特性の試験
方法,試験条件及び要求性能は,それぞれ表2,表3及び表4に基づき,光ファイバピッグテール形デバ
イスに適用する。コネクタ形部品については,IEC 61753-021-2に規定のコネクタ性能を満足しなければな
らない。
各項目の要求性能は,全ての偏光状態に対して,表1の定格で規定する使用温度範囲及び使用波長範囲
の入射光に対する最大値を,満足しなければならない。
5
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表2−光ファイバ形分散補償器(単一チャネル用)の光学特性試験
項目
試験方法
試験条件
要求性能
最大値
波長分散偏差
群遅延,波長分散及び位相リ
ップルの測定
(IEC 61300-3-38)
波長分散偏差は,使用波長範囲にわ
たる波長分散偏差の最大値で定め
る。
公称波長分散の3 %
挿入損失
損失測定並びに光損失及び反
射減衰量の波長依存性測定
(JIS C 61300-3-4及びJIS C
61300-3-7)
供試品の光ファイバピッグテール長
は,1.5 m以上とする。
挿入損失は,使用波長範囲にわたる
最大値で定める。
1.5+5.5×CD×10−3 dBa)
偏光依存性損失
(PDL)
光損失の偏光依存性
(JIS C 61300-3-2)
PDLは,使用波長範囲にわたる全て
の偏光状態に対する最大値とする。
供試品の光ファイバピッグテール長
は,1.5 m以上とする。
0.1 dB
波長依存性損失c)
(WDL)
−
−
−
偏波モード分散
(PMD)
偏波モード分散測定
(JIS C 61300-3-32)
−
0.2+0.03×(|CD|)1/2 psa) b)
注記 光ファイバピッグテール長を1.5 m以上と規定しているのは,クラッドモード及び高次モードを除去するため
である。
注a) CDは,公称波長分散を表す(単位:ps/nm)。
b) この式は,商用品の調査に基づいて導出した。
c) 波長依存性損失は規定しない。
表3−光ファイバ形分散補償器(CバンドWDM用)の光学特性試験
項目
試験方法
試験条件
要求性能
最大値
波長分散偏差
群遅延,波長分散及び位相リッ
プルの測定
(IEC 61300-3-38)
波長分散偏差は,使用波長範囲にわ
たる波長分散偏差の最大値で定め
る。
公称波長分散の5 %
挿入損失
損失測定並びに光損失及び反
射減衰量の波長依存性測定
(JIS C 61300-3-4及びJIS C
61300-3-7)
供試品の光ファイバピッグテール長
は,1.5 m以上とする。
挿入損失は,使用波長範囲にわたる
最大値で定める。
1.5+5.5×CD×10−3 dBa)
偏光依存性損失
(PDL)
光損失の偏光依存性
(JIS C 61300-3-2)
PDLは,使用波長範囲にわたる全て
の偏光状態に対する最大値とする。
供試品の光ファイバピッグテール長
は,1.5 m以上とする。
0.1 dB
波長依存性損失
(WDL)
損失測定並びに光損失及び反
射減衰量の波長依存性測定
(JIS C 61300-3-4及びJIS C
61300-3-7)
供試品の光ファイバピッグテール長
は,1.5 m以上とする。
1.0 dB
偏波モード分散
(PMD)
偏波モード分散測定
(JIS C 61300-3-32)
−
0.2+0.03×(|CD|)1/2 psa) b)
注記 光ファイバピッグテール長を1.5 m以上と規定しているのは,クラッドモード及び高次モードを除去するため
である。
注a) CDは,使用波長範囲の中心波長における公称波長分散を表す(単位:ps/nm)。
b) この式は,商用品の調査に基づいて導出した。
6
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表4−光ファイバ形分散補償器(LバンドWDM用)の光学特性試験
項目
試験方法
試験条件
要求性能
最大値
波長分散偏差
群遅延,波長分散及び位相リッ
プルの測定
(IEC 61300-3-38)
波長分散偏差は,使用波長範囲にわ
たる波長分散偏差の最大値で定め
る。
公称波長分散の5 %
挿入損失
損失測定並びに光損失及び反
射減衰量の波長依存性測定
(JIS C 61300-3-4及びJIS C
61300-3-7)
供試品の光ファイバピッグテール長
は,1.5 m以上とする。
挿入損失は,使用波長範囲にわたる
最大値で定める。
1.5+5.5×CD×10−3 dBa)
偏光依存性損失
(PDL)
光損失の偏光依存性
(JIS C 61300-3-2)
PDLは,使用波長範囲にわたる全て
の偏光状態に対する最大値とする。
供試品の光ファイバピッグテール長
は,1.5 m以上とする。
0.1 dB
波長依存性損失
(WDL)
損失測定並びに光損失及び反
射減衰量の波長依存性測定
(JIS C 61300-3-4及びJIS C
61300-3-7)
供試品の光ファイバピッグテール長
は,1.5 m以上とする。
1.0 dB
偏波モード分散
(PMD)
偏波モード分散測定
(JIS C 61300-3-32)
−
0.2+0.03×(|CD|)1/2 psa) b)
注記 光ファイバピッグテール長を1.5 m以上と規定しているのは,クラッドモード及び高次モードを除去するため
である。
注a) CDは,使用波長範囲の中心波長における公称波長分散を表す(単位:ps/nm)。
b) この式は,商用品の調査に基づいて導出した。
6
環境及び耐久性特性
屋内環境条件で使用するための環境及び耐久性特性の試験方法,試験条件及び要求性能は,表5による。
表5−光ファイバ形分散補償器の環境及び耐久性特性
項目
試験方法
試験条件
要求性能
耐寒性
低温試験
(JIS C
61300-2-17)
温度:0 ℃±2 ℃
暴露時間:96 h
挿入損失及び波長分散は,試験前後に測定する。
前処理:試験前に,供試品は,室温環境中に2 h放置
する。
後処理:試験後に,供試品は,室温環境中に2 h放置
する。
試験前後の挿入損失は,表2,
表3又は表4に規定する最大値
以下とし,かつ,試験後の挿入
損失は周囲条件下で初期値の
±0.5 dB以内とする。
試験前後の波長分散偏差は,表
2,表3又は表4に規定する最
大値以下とする。
耐熱性
高温試験
(JIS C
61300-2-18)
温度:60 ℃±2 ℃
暴露時間:96 h
挿入損失及び波長分散は,試験前後に測定する。
前処理:試験前に,供試品は,室温環境中に2 h放置
する。
後処理:試験後に,供試品は,室温環境中に2 h放置
する。
試験前後の挿入損失は,表2,
表3又は表4に規定する最大値
以下とし,かつ,試験後の挿入
損失は周囲条件下で初期値の
±0.5 dB以内とする。
試験前後の波長分散偏差は,表
2,表3又は表4に規定する最
大値以下とする。
7
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表5−光ファイバ形分散補償器の環境及び耐久性特性(続き)
項目
試験方法
試験条件
要求性能
耐湿性(定
常状態)
高温高湿試験
(JIS C
61300-2-19)
温度:30 ℃±2 ℃
相対湿度:(85±2)%
暴露時間:96 h
挿入損失は,試験中及び試験前後に測定し,試験中は,
1 h以下の間隔で測定する。
波長分散は,試験前後に測定する。
前処理:試験前に,供試品は,室温環境中に2 h放置
する。
後処理:試験後に,供試品は,室温環境中に2 h放置
する。
試験中及び試験前後の挿入損
失は,表2,表3又は表4に規
定する最大値以下とし,かつ,
試験後の挿入損失は周囲条件
下で初期値の±0.5 dB以内と
する。
試験前後の波長分散偏差は,表
2,表3又は表4に規定する最
大値以下とする。
温度サイク
ル
温度サイクル
試験
(JIS C
61300-2-22)
高温:60 ℃±2 ℃
低温:0 ℃±2 ℃
放置時間:1 h以上
温度変化の割合:1 K/min
サイクル数:5
挿入損失は,試験中及び試験前後に測定し,試験中は,
10 min以下の間隔で測定する。
波長分散は,試験前後に測定する。
前処理:試験前に,供試品は,室温環境中に2 h放置
する。
後処理:試験後に,供試品は,室温環境中に2 h放置
する。
試験中及び試験前後の挿入損
失は,表2,表3又は表4に規
定する最大値以下とし,かつ,
試験後の挿入損失は周囲条件
下で初期値の±0.5 dB以内と
する。
試験前後の波長分散偏差は,表
2,表3又は表4に規定する最
大値以下とする。
耐振性
正弦波振動試
験
(JIS C
61300-2-1)
振動範囲:10 Hz〜55 Hz
試験時間:1 オクターブ/min
振動軸:直交3軸
掃引サイクル数(10 Hz−55 Hz−10 Hz):15回/軸
振動振幅:0.75 mm
挿入損失は,試験中及び試験前後に測定する。
波長分散は,試験前後に測定する。
試験中及び試験前後の挿入損
失は,表2,表3又は表4に規
定する最大値以下とし,かつ,
試験後の挿入損失は周囲条件
下で初期値の±0.5 dB以内と
する。
試験前後の波長分散偏差は,表
2,表3又は表4に規定する最
大値以下とする。
光ファイバ
クランプ強
度(軸方向
引張り)a)
光ファイバコ
ードクランプ
強度(軸方向
引張り)
(JIS C
5901の7.5)
引張力:光ファイバコードに対して5 N/sの変化率で
10 N±1 N。光ファイバ心線に対して0.5 N/sの変化率
で5 N±0.5 N。
引張力を加える位置:供試品の端から0.3 m
引張力持続時間:10 Nの場合120 s。5 Nの場合60 s。
挿入損失及び波長分散は,試験前後に測定する。
試験前後の挿入損失は,表2,
表3又は表4に規定する最大値
以下とし,かつ,試験後の挿入
損失は周囲条件下で初期値の
±0.5 dB以内とする。
試験前後の波長分散偏差は,表
2,表3又は表4に規定する最
大値以下とする。
8
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表5−光ファイバ形分散補償器の環境及び耐久性特性(続き)
項目
試験方法
試験条件
要求性能
耐衝撃性
衝撃試験
(JIS C
61300-2-9)
波形:正弦半波
ピーク加速度:
5 000 m/s2(質量0.125 kg以下の場合)
2 000 m/s2(質量0.125 kgを超え0.225 kg
以下の場合)
500 m/s2 (質量0.225 kgを超え1 kg以
下の場合)
持続時間:1 ms
軸数:3軸(互いに直交)
衝撃回数:2方向,2回/軸,総数12
挿入損失及び波長分散は,試験前後に測定する。
試験前後の挿入損失は,表2,
表3又は表4に規定する最大値
以下とし,かつ,試験後の挿入
損失は周囲条件下で初期値の
±0.5 dB以内とする。
試験前後の波長分散偏差は,表
2,表3又は表4に規定する最
大値以下とする。
光ファイバ
クランプ強
度(横方向
引張り)a) b)
光ファイバク
ランプ強度試
験(横方向引
張り)
(IEC
61300-2-42)
荷重c)及び保持時間:光ファイバコードに対して1 N
で1時間。光ファイバ心線に対して0.2 Nで5 min。
荷重c)を加える位置:供試品の端から0.3 m
荷重c)方向:製品設計で許容する互いに直交する2方
向
挿入損失及び波長分散は,試験前後に測定する。
試験前後の挿入損失は,表2,
表3又は表4に規定する最大値
以下とし,かつ,試験後の挿入
損失は周囲条件下で初期値の
±0.5 dB以内とする。
試験前後の波長分散偏差は,表
2,表3又は表4に規定する最
大値以下とする。
光ファイバ
クランプ強
度(繰返し
曲げ)
光ファイバク
ランプ強度試
験(繰返し曲
げ)
(IEC
61300-2-44)
荷重c):光ファイバコードに対して2 N
曲げ角度:±90°
サイクル数:30
挿入損失及び波長分散は,試験前後に測定する。
試験前後の挿入損失は,表2,
表3又は表4に規定する最大値
以下とし,かつ,試験後の挿入
損失は周囲条件下で初期値の
±0.5 dB以内とする。
試験前後の波長分散偏差は,表
2,表3又は表4に規定する最
大値以下とする。
注a) この試験は,光ファイバコード及び光ファイバ心線ピッグテールを備えた分散補償器に適用する。
b) 光受動部品に接続する光ファイバへの横方向引張力は,部品の設計で許容する互いに直交する2方向に印加す
ることが望ましい。例えば,光ファイバ取付部よりも外側にベースプレートが張出した部品の場合,その方向
に荷重を印加しなくてもよい。
c) ここでは,“荷重”は力の意味で用いる。
7
試料
光ファイバ形分散補償器は,JIS C 6835のSSMA形シングルモード光ファイバに接続できなければなら
ない。
8
試験報告書
製造業者又は販売業者は,試験報告書及びそれを裏付ける証拠を使用者又は購入業者に提供し,試験を
実施し,合格した証拠として使用者又は購入業者が受入検査に利用することができるようにしなければな
らない。
試験報告書には,光学特性については試験条件及び性能値を,環境及び耐久性特性については試験条件,
試料数及び合格判定数を記載する。
9
C 5916-3:2013
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
9
表示
光ファイバ形分散補償器には,次の項目を表示しなければならない。ただし,個々の光ファイバ形分散
補償器に表示することが困難な場合は,包装に表示してもよい。
a) 形名(製造業者の指定による。)
b) 製造業者名又はその略号
c) 製造年月若しくは製造ロット番号,又はそれらの略号
10 包装
包装は,輸送中及び保管中に,振動・衝撃などによる製品の破損又は品質低下のおそれがないように行
う。また,短期間に劣化するおそれがある材料を含む場合には,安全管理及び保管環境の条件に関する注
意及び要求事項とともに,有効期限を包装に表示する。
11 安全
光伝送システム又は光伝送装置に用いる場合,人体へ影響を及ぼす出力端子からの光の放射があり得る。
そのため,製造業者は,システム設計者及び使用者に対して,安全性に関する十分な情報及び確実な使用
方法を明示しなければならない。
参考文献
IEC 61753-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components performance standard−Part 1:
General and guidance for performance standards
JIS C 5925-1 WDMデバイス通則
注記 対応国際規格:IEC 62074-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Fibre
optic WDM devices−Part 1: Generic specification(MOD)
ITU-T Recommendation G.671,Transmission characteristics of optical components and subsystems
IEC 60793-2-50,Optical fibres−Part 2-50: Product specifications−Sectional specification for class B
single-mode fibres
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 5916-3:2013 光ファイバ形分散補償器
IEC 61753-141-2:2011 Fibre optic interconnecting devices and passive components −
Performance standard−Part 141-2: Fibre optic passive chromatic dispersion compensator
using single-mode dispersion compensating fibre for category C−Controlled environments
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1適用範
囲
1
JISとほぼ同じ
変更
IECでは,CバンドWDM用及
びLバンドWDM用光ファイバ
形分散補償器の適用伝送路と
して,IEC 60793-2-50で規定の
タイプB2及びB4(1 550 nm分
散シフト及びノンゼロ分散シ
フト)シングルモード光ファイ
バを含むが,JISではこれらを
含まない。
この規格は,JISとIEC規格と
で,全体を通して構成を変更し
ている。
IEC 60793-2-50で規定のタイプB2及び
B4シングルモード光ファイバを用いた
CバンドWDM伝送又はLバンドWDM
伝送に対する光ファイバ形分散補償器
は,使用波長範囲における挿入損失の要
求値が,この規格で規定する値と異な
る。そのため,JISでは,IEC 60793-2-50
で規定のタイプB2及びB4(JIS C 6835
に規定のSSMB形及びSSMD形)シン
グルモード光ファイバを,Cバンド
WDM用及びLバンドWDM用光ファイ
バ形分散補償器の適用範囲としない。
国際規格の見直し時に,JISと整合させ
るよう,提案を行う。
3 用語及
び定義
用語及び定義を規
定。
3
JISとほぼ同じ
変更
JIS C 5916で規定する用語を
引用するため,引用規格として
追加した。
4 定格
定格を規定。
−
−
追加
製品規格に必須の規定事項。
国際規格の見直し時に,提案を行う。
4
C
5
9
1
6
-3
:
2
0
1
3
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
5 光学
特性
光学特性の試験方
法,試験条件及び要
求性能を規定。
6
JISとほぼ同じ
変更
挿入損失及び波長依存性損失
の測定方法としてJIS C
61300-3-4及びJIS C 61300-3-7
を規定。
国際規格の見直し時に,提案を行う。
6 環境及
び耐久性
特性
環境及び耐久性に対
する試験方法,試験
条件及び要求性能を
規定。
6
JISとほぼ同じ
変更
耐寒性,耐湿性(定常状態),
温度サイクル,耐振性,光ファ
イバクランプ強度(軸方向引張
り)及び耐衝撃性の試験条件を
変更。
耐寒性,耐熱性,光ファイバク
ランプ強度(軸方向引張り),
光ファイバクランプ強度(横方
向引張り)及び光ファイバクラ
ンプ強度(繰返し曲げ)試験に
おいて,試験中に挿入損失測定
は行わない。
耐寒性,耐湿性(定常状態)及び温度サ
イクルの試験条件については,我が国の
環境条件に合わせて,それ以外の試験条
件はIEC 61753-1と整合するように試験
条件を変更した。
また,試験中の挿入損失測定の必要性を
検討し,不要な場合には測定を行わない
こととした。
いずれも,国際規格の見直し時に,提案
を行う。
7 試料
試料に関する内容を
規定。
4
JISとほぼ同じ
削除
サンプル数及び試験のグルー
ピング方法を削除した。
IEC 61753-1との整合性を考慮し,サン
プル数及び試験のグルーピング方法は
規定しない。
8 試験報
告書
−
5
−
追加
試験報告書の記載事項を追加。 国際規格の見直し時に,提案を行う。
9 表示
表示項目を規定。
−
−
追加
製品規格に必須の規定事項。
国際規格の見直し時に,提案を行う。
10 包装
包装及び保管上の注
意に関する内容を規
定。
−
−
追加
製品規格に必須の規定事項。
国際規格の見直し時に,提案を行う。
11 安全
安全に関する内容を
規定。
−
−
追加
製品規格に必須の規定事項。
国際規格の見直し時に,提案を行う。
−
−
Annex A
サンプル数及び試
験のグルーピング
方法を規定。
削除
サンプル数及び試験のグルー
ピング方法を削除した。
IEC 61753-1との整合性を考慮し,サン
プル数及び試験のグルーピング方法は
規定しない。
4
C
5
9
1
6
-3
:
2
0
1
3
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61753-141-2:2011,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
4
C
5
9
1
6
-3
:
2
0
1
3
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。