C 5914-3:2017
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 3
4 定格······························································································································· 3
5 光学特性························································································································· 4
6 環境及び耐久性特性 ·········································································································· 5
7 試料······························································································································· 7
8 試験報告書 ······················································································································ 7
9 表示······························································································································· 7
10 包装 ····························································································································· 8
11 安全 ····························································································································· 8
附属書A(規定)サンプル数 ·································································································· 9
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 10
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(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによって,
JIS C 5915:2009は廃止され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 5914の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 5914 光サーキュレータ通則
JIS C 5914-3 光伝送用サーキュレータ−第3部:シングルモード光ファイバピッグテール形光サーキ
ュレータ
日本工業規格 JIS
C 5914-3:2017
光伝送用サーキュレータ−第3部:シングルモード
光ファイバピッグテール形光サーキュレータ
Optical circulators-Part 3: Non-connectorized single-mode fiber optic
circulators
序文
この規格は,2012年に第1版として発行されたIEC 61753-091-2を基とし,この規格の通則(JIS C 5914)
において,“個別規格の規定による。”としていた光サーキュレータの“光学特性”及び“環境及び耐久性
特性”の性能に関して,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,屋内環境条件で光ファイバ伝送システムに用いる光サーキュレータの定格,光サーキュレ
ータが最低限満足する光学特性,並びに環境及び耐久性特性について規定する。
この規格で規定する要求事項は,光ファイバピッグテール形光サーキュレータに適用する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61753-091-2:2012,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Performance
standard−Part 091-2: Non-connectorized single-mode fibre optic pigtailed circulators for category
C−Controlled environments(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 5900 光伝送用受動部品通則
JIS C 5914 光サーキュレータ通則
JIS C 6835:2012 石英系シングルモード光ファイバ素線
注記 対応国際規格:IEC 60793-2-50:2008,Optical fibres−Part 2-50: Product specifications−Sectional
specification for class B single-mode fibres
JIS C 61300-2-1 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-1部:正弦
波振動試験
2
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注記 対応国際規格:IEC 61300-2-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 2-1: Tests−Vibration (sinusoidal)
JIS C 61300-2-4 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-4部:光フ
ァイバクランプ強度試験(軸方向引張り)
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-4,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 2-4: Tests−Fibre/cable retention
JIS C 61300-2-9 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-9部:衝撃
試験
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-9,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 2-9: Tests−Shock
JIS C 61300-2-14 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-14部:光
パワー損傷のしきい値試験
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-14,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Basic test and measurement procedures−Part 2-14: Tests−High optical power
JIS C 61300-2-17 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-17部:低
温試験
JIS C 61300-2-18 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-18部:高
温試験
JIS C 61300-2-19 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-19部:高
温高湿試験(定常状態)
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-19,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Basic test and measurement procedures−Part 2-19: Tests−Damp heat (steady state)
JIS C 61300-2-22 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-22部:温
度サイクル試験
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-22,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Basic test and measurement procedures−Part 2-22: Tests−Change of temperature
JIS C 61300-2-44 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第2-44部:光
ファイバクランプ強度試験−繰返し曲げ
注記 対応国際規格:IEC 61300-2-44,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Basic test and measurement procedures−Part 2-44: Tests−Flexing of the strain relief of fibre optic
devices
JIS C 61300-3-2 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-2部:シン
グルモード光デバイスの光損失の偏光依存性
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-2,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-2: Examination and measurements−Polarization
dependent loss in a single-mode fibre optic device
JIS C 61300-3-3 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-3部:挿入
損失及び反射減衰量変化のモニタ方法
JIS C 61300-3-7 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-7部:シン
グルモード光部品の光損失及び反射減衰量の波長依存性測定
3
C 5914-3:2017
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-7,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic
test and measurement procedures−Part 3-7: Examinations and measurements−Wavelength
dependence of attenuation and return loss of single mode components
JIS C 61300-3-28 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-28部:過
渡損失測定
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-28,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Basic test and measurement procedures−Part 3-28: Examinations and measurements−Transient loss
JIS C 61300-3-32 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品−基本試験及び測定手順−第3-32部:光
受動部品の偏波モード分散測定
注記 対応国際規格:IEC 61300-3-32,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Basic test and measurement procedures−Part 3-32: Examinations and measurements−Polarization
mode dispersion measurement for passive optical components
IEC 61300-2-42,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Basic test and measurement
procedures−Part 2-42: Tests−Static side load for strain relief
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 5900及びJIS C 5914による。
4
定格
シングルモード光ファイバピッグテール形光サーキュレータの定格は,表1による。
表1−シングルモード光ファイバピッグテール形光サーキュレータの定格
項目
記号
条件
定格値
単位
使用温度範囲
Ta
−
0〜60a)
℃
保存温度範囲
Tstg
−
−40〜85
℃
使用波長範囲b)
λband
−
Oバンド:1 260〜1 360
Eバンド:1 360〜1 460
Sバンド:1 460〜1 530
Cバンド:1 530〜1 565
Lバンド:1 565〜1 625
Uバンド:1 625〜1 675
nm
最大入力光パワーc)
Pmax
試験波長:公称波長
300
mW
注a) 使用温度範囲における湿度範囲は,図1の一定水蒸気量曲線を含む閉曲線の範囲内とする。
b) この使用波長範囲は,ITU-T Recommendation G-series sup.39による。この内容は,要求事項で
はなく,推奨値である。実際の使用波長範囲は,製造業者が指定する。
c) Cバンド及びLバンドに適用する。それ以外は,受渡当事者間の協定による。
4
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注a) 温度30 ℃〜60 ℃の一定水蒸気量曲線は,温度30 ℃及び相対湿度85 %の条件下と同じ水蒸気量をもつ温度及
び相対湿度を示す。
図1−温度及び湿度を考慮した環境条件
5
光学特性
シングルモード光ファイバピッグテール形光サーキュレータの光学特性の試験方法,試験条件及び要求
性能を,表2に示す。シングルモード光ファイバピッグテール形光サーキュレータは,全ての偏光状態,
並びに表1の定格で規定する使用温度範囲及び使用波長範囲の入力光に対する光学特性試験結果の最小値
及び最大値が,各項目の要求性能を満足する。
注記 この規格では,サンプル数を規定していない。
表2−シングルモード光ファイバピッグテール形光サーキュレータの光学特性
項目
試験方法
試験条件
要求性能
最小値
標準値
最大値
挿入損失
挿入損失及
び反射減衰
量の波長依
存性測定
(JIS
C
61300-3-7)
供試品の光ファイバ長は,2.0 m以上とす
る。
測定の不確かさb)は,0.1 dB以下とする。
−
−
0.8 dB:Oバンド,
Cバンド,Lバン
ド
1.0 dB:(C+L)
バンドc)
アイソレ
ーション
挿入損失及
び反射減衰
量の波長依
存性測定
[JIS
C
61300-3-7a)]
供試品の光ファイバ長は,2.0 m以上とす
る。
測定の不確かさb)は,0.5 dB以下とする。
38 dB:Oバン
ド,Cバンド,L
バンド
30 dB:(C+L)
バンドc)
−
−
5
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表2−シングルモード光ファイバピッグテール形光サーキュレータの光学特性(続き)
項目
試験方法
試験条件
要求性能
最小値
標準値
最大値
反射減衰
量
(RL)
反射減衰量
(JIS
C
61300-3-7)
供試品の光ファイバ長は,2.0 m以上とす
る。
測定の不確かさb)は,1 dB以下とする。
測定に影響を及ぼさないように,測定に
関係のない全ての端子には,反射が生じ
ないように無反射終端処理を施す。
50 dB(グレード
U)
−
−
ディレク
ティビテ
ィ
ディレクテ
ィビティ測
定(JIS C
61300-3-7)
供試品の光ファイバ長は,2.0 m以上とす
る。
測定の不確かさb)は,1 dB以下とする。
50 dB
−
−
偏光依存
性損失
(PDL)
光損失の偏
光依存性
(JIS
C
61300-3-2)
供試品の光ファイバ長は,2.0 m以上とす
る。
測定の不確かさb)は,0.05 dB以下とする。
−
−
0.1 dB:Oバンド,
Cバンド,Lバン
ド
0.15 dB:(C+L)
バンドc)
偏波モー
ド分散
(PMD)
偏波モード
分散測定
(JIS
C
61300-3-32)
供試品の光ファイバ長は,2.0 m以上とす
る。
測定の不確かさb)は,0.05 ps以下とする。
−
−
0.10 ps
最大入力
光パワー
最大入力光
パワー
(JIS
C
61300-2-14)
最大入力光パワー:300 mW
試験波長:公称波長。Cバンド及びLバ
ンドに適用する。
光パワー保持時間:30 min
温度:30 ℃±2 ℃
相対湿度:(85±2)%
受渡当事者間の協定によって,他の波長
における試験を実施してもよい。
挿入損失,アイソレーション及び反射減
衰量の測定は,10 min以下の間隔で行う。
試験中及び試験前後の挿入損失は,この表に
示す最大値以下とし,かつ,試験前後及び試
験中のアイソレーション及び反射減衰量は,
この表に示す最小値以上とする。さらに,試
験中及び試験後の挿入損失の変化は,初期値
の±0.3 dB以内とする。
注a) JIS C 61300-3-7は挿入損失測定方法を規定するものであるが,光サーキュレータの場合,挿入損失の試験時
と反対方向の挿入損失を測定することでアイソレーションを求めることができる。
b) 測定の不確かさUは,一定の信頼の水準(例えば95 %)において測定結果が分布すると期待される区間
(−U, +U)を与える量である。
c) この表で用いる(C+L)バンドは,波長範囲1 530 nm〜1 625 nmを意味する。
6
環境及び耐久性特性
屋内環境条件で使用するための環境及び耐久性特性の試験方法,試験条件及び要求性能を,表3に示す。
注記 この規格では,“供試品の端子から2 m以上の光ファイバも試験環境に暴露する。”とする対応
国際規格の規定を適用していない。
6
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表3−シングルモード光ファイバピッグテール形光サーキュレータの環境及び耐久性特性
項目
試験方法
試験条件
要求性能
耐寒性
低温試験(JIS C
61300-2-17)
温度:0 ℃±2 ℃
暴露時間:96 h
試験前後の挿入損失は,表2に示す最大値以
下とし,かつ,試験前後のアイソレーション
及び反射減衰量は,表2に示す最小値以上と
する。さらに,試験後の挿入損失の初期値か
らの変化は,±0.3 dB以内とする。
耐熱性
高温試験(JIS C
61300-2-18)
温度:60 ℃±2 ℃
暴露時間:96 h
試験前後の挿入損失は,表2に示す最大値以
下とし,かつ,試験前後のアイソレーション
及び反射減衰量は,表2に示す最小値以上と
する。さらに,試験後の挿入損失の初期値か
らの変化は,±0.3 dB以内とする。
耐湿性
(定常状
態)
高温高湿試験
(JIS C 61300-2-19)
温度:30 ℃±2 ℃
相対湿度:(85±2)%
暴露時間:96 h
挿入損失,反射減衰量及びアイソ
レーションは,JIS C 61300-3-3の
方法3に従って測定する。試験中
の測定間隔は10 min以内とする。
試験中及び試験前後の挿入損失は,表2に示
す最大値以下とし,かつ,試験前後のアイソ
レーション及び反射減衰量は,表2に示す最
小値以上とする。さらに,試験中及び試験後
の挿入損失の初期値からの変化は,±0.3 dB
以内とする。試験中のアイソレーションは,
表2に示す最小値以上とする。
温度サイ
クル
温度サイクル試験
(JIS C 61300-2-22)
高温:60 ℃±2 ℃
低温:0 ℃±2 ℃
保持時間:1 h以上
温度変化率:1 ℃/min
サイクル数:5
挿入損失,反射減衰量及びアイソ
レーションは,JIS C 61300-3-3の
方法3に従って測定する。試験中
の測定間隔は10 min以内とする。
試験中及び試験前後の挿入損失は,表2に示
す最大値以下とし,かつ,試験前後のアイソ
レーション及び反射減衰量は,表2に示す最
小値以上とする。さらに,試験中及び試験後
の挿入損失の初期値からの変化は,±0.3 dB
以内とする。試験中のアイソレーションは,
表2に示す最小値以上とする。
耐振性
正弦波振動試験(JIS
C 61300-2-1)
振動範囲:10 Hz〜55 Hz
変化率:1オクターブ/min
振動軸:直交3軸
掃引サイクル数:15
振動振幅:0.75 mm
試験中の挿入損失の変化は,JIS C
61300-3-28に従って測定する。
試験中及び試験前後の挿入損失は,表2に示
す最大値以下とし,かつ,試験前後のアイソ
レーション及び反射減衰量は,表2に示す最
小値以上とする。さらに,試験中及び試験後
の挿入損失の初期値からの変化は,±0.3 dB
以内とする。試験中のアイソレーションは,
表2に示す最小値以上とする。
7
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表3−シングルモード光ファイバピッグテール形光サーキュレータの環境及び耐久性特性(続き)
項目
試験方法
試験条件
要求性能
光ファイ
バクラン
プ強度
(軸方向
引張り)
光ファイバクランプ
強度(軸方向引張り)
(JIS C 61300-2-4)
引張力:光ファイバコードに対し
て5 N/sの変化率で10 N±1 N
光ファイバ心線に対して0.5 N/s
の変化率で5 N±0.5 N
光ファイバ素線に対して0.5 N/s
の変化率で2 N±0.2 N
引張力を加える位置:供試品の端
から0.3 m
引張力持続時間:10 Nの場合120
s,5 N及び2 Nの場合60 s
取付方法:供試品は,荷重が光フ
ァイバコード,光ファイバ心線又
は光ファイバ素線の軸方向だけに
かかるよう,強固に固定する。
試験前後の挿入損失は,表2に示す最大値以
下とし,かつ,試験前後のアイソレーション
及び反射減衰量は,表2に示す最小値以上と
する。さらに,試験後の挿入損失の初期値か
らの変化は,±0.3 dB以内とする。
耐衝撃性
衝撃試験(JIS C
61300-2-9)
ピーク加速度:5 000 m/s2
パルス作用時間:1 ms,正弦半波
軸数:3軸各2方向
衝撃回数:2衝撃/軸
総数12
試験前後の挿入損失は,表2に示す最大値以
下とし,かつ,試験前後のアイソレーション
及び反射減衰量は,表2に示す最小値以上と
する。さらに,試験後の挿入損失の初期値か
らの変化は,±0.3 dB以内とする。
光ファイ
バクラン
プ強度
(横方向
引張り)
光ファイバクランプ
強度試験−横方向引
張り
(IEC 61300-2-42)
荷重力及び保持時間:光ファイバ
コードに対して1 Nで1 h
光ファイバ心線に対して0.2 Nで
5 min
荷重方向:互いに直交する2方向
試験前後の挿入損失は,表2に示す最大値以
下とし,かつ,試験前後のアイソレーション
及び反射減衰量は,表2に示す最小値以上と
する。さらに,試験後の挿入損失の初期値か
らの変化は,±0.3 dB以内とする。
光ファイ
バクラン
プ強度
(繰返し
曲げ)
光ファイバクランプ
強度試験−繰返し曲
げ
(JIS C 61300-2-44)
荷重力:光ファイバコードに対し
て2 N
曲げ角度:±90°
サイクル数:30
試験前後の挿入損失は,表2に示す最大値以
下とし,かつ,試験前後のアイソレーション
及び反射減衰量は,表2に示す最小値以上と
する。さらに,試験後の挿入損失の初期値か
らの変化は,±0.3 dB以内とする。
7
試料
試料の入出力端子は,JIS C 6835のSSMA形,SSMA·U形,SSMF·A形若しくはSSMF·B形シングルモ
ード光ファイバ素線又はそれらを用いた光ファイバ心線若しくは光ファイバコードとする。
注記 表2での光ファイバの記載は,光ファイバ素線,光ファイバ心線又は光ファイバコードの意味
である。
8
試験報告書
製造業者又は販売業者は,試験を実施し合格した証拠として使用者又は購入業者が受入検査に利用する
ことができるように,試験報告書及びそれを裏付けるデータを使用者又は購入業者に提供する。
試験報告書には,光学特性は試験条件及び性能値を,環境及び耐久性特性は試験条件,試料数及び合格
判定数を記載する。
9
表示
シングルモード光ファイバピッグテール形光サーキュレータには,次の項目を表示する。ただし,個々
8
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の光サーキュレータに表示することが困難な場合は,包装に表示してもよい。
a) 形名(製造業者の指定による。)
b) 製造業者名又はその略号
c) 製造年月若しくは製造ロット番号又はそれらの略号
d) 伝達端子間を示す矢印又は入出力端子番号の識別を示す表記
10 包装
包装は,輸送中及び保管中に,振動,衝撃などによる製品の破損又は品質の低下のおそれがないように
行う。また,短期間に劣化するおそれがある材料を含む場合には,安全管理及び保管環境条件に関する注
意及び要求事項とともに,有効期限を包装に表示する。
11 安全
光伝送システム又は装置に用いる場合,出力端子から人体へ影響を及ぼす光の放射があり得る。そのた
め,製造業者は,システム設計者及び使用者に対して,安全性に関する十分な情報及び確実な使用方法を
明示しなければならない。
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附属書A
(規定)
サンプル数
(この規格では,サンプル数を規定していない。)
参考文献 IEC 61753-1,Fibre optic interconnecting devices and passive components performance standard−Part
1: General and guidance for performance standards
IEC 62077,Fibre optic interconnecting devices and passive components−Fiber optic circulators−
Generic specification
ITU-T Recommendation G-series sup.39
10
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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS C 5914-3:2017 光伝送用サーキュレータ−第3部:シングルモード光ファイ
バピッグテール形光サーキュレータ
IEC 61753-091-2:2012,Fibre optic interconnecting devices and passive components−
Performance standard−Part 091-2: Non-connectorized single-mode fibre optic pigtailed
circulators for category C−Controlled environments
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3 用語及び
定義
用語及び定義を規
定する。
−
−
追加
用語及び定義に関する内容を規定
した。
対応国際規格の見直し時に提案を
行う。
4 定格
定格を規定する。
3
波長帯の名称に関す
る部分。
追加
対応国際規格の箇条3のうち,波長
帯名称に関する部分を残し,JIS標
準の温湿度範囲に関する規定を追
加した。
製品規格に必須の規定事項である
ため独立した箇条とした。対応国
際規格の見直し時に提案を行う。
5 光学特性 光学特性の試験方
法,試験条件及び要
求性能を規定する。
5
JISとほぼ同じ。
変更
対応国際規格のTable 2を表2(光
学特性)及び表3(環境及び耐久性
特性)の二つの表に分割し,そのう
ち表2を記載した。技術的差異はな
い。
最大入力光パワーの試験条件及び
要求性能を変更した。
試験条件中の不確かさの表記を変
更した。
挿入損失が試験中も規定を満たす
ことを要求事項とした。
試験波長は“公称波長”とし,C
バンド及びLバンドについてだけ
適用するとした。
また,不確かさには±の符号をつ
けないこととした。いずれも,対
応国際規格の見直し時に提案を行
う。
2
C
5
9
1
4
-3
:
2
0
1
7
11
C 5914-3:2017
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
6 環境及び
耐久性特性
環境及び耐久性特
性に対する試験方
法,試験条件及び要
求性能を規定する。
5
JISとほぼ同じ。
変更
対応国際規格のTable 2を表2(光
学特性)及び表3(環境及び耐久性
特性)の二つの表に分割し,そのう
ち表3を記載した。技術的差異はな
い。
耐寒性,耐湿性(定常状態)及び温
度サイクルの試験条件を変更した。
温度サイクル及び耐湿性(定常状
態)の試験において,測定サンプリ
ング間隔を規定した。
耐振性,耐湿性(定常状態)及び温
度サイクルの要求性能を変更した。
供試品の光ファイバの,試験環境へ
の暴露を要求しない。
耐寒性,耐湿性(定常状態)及び
温度サイクルの試験条件について
は,我が国の環境条件に合わせ,
それ以外の試験条件はIEC
61753-1と整合するように試験条
件を変更した。
挿入損失が試験中も規定を満たす
ことを要求事項とした。供試品の
光ファイバも試験環境に暴露す
る,との対応国際規格の規定を適
用しないこととした。
いずれも,対応国際規格の見直し
時に,提案を行う。
7 試料
試料に関する内容
を規定する。
3
JISとほぼ同じ。
変更
箇条番号及び題名の変更,波長帯名
称の箇条4への移動,並びに注記の
追加だけを行った。技術的差異はな
い。
−
8 試験報告
書
試験報告書を規定
する。
4
JISとほぼ同じ
変更
箇条番号の変更を行った。また,試
験報告書に記載する項目について
追記した。
対応国際規格の見直し時に,提案
を行う。
9 表示
表示項目を規定し
た。
−
−
追加
製品規格に必須の規定事項として
追加した。
対応国際規格の見直し時に,提案
を行う。
10 包装
包装及び保管上の
注意に関する内容
を規定した。
−
−
追加
製品規格に必須の規定事項として
追加した。
対応国際規格の見直し時に,提案
を行う。
11 安全
安全に関する内容
を規定した。
−
−
追加
製品規格に必須の規定事項として
追加した。
対応国際規格の見直し時に,提案
を行う。
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9
1
4
-3
:
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0
1
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C 5914-3:2017
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
附属書A
サンプル数
附属書A サンプル数
削除
対応国際規格の附属書Aに記載さ
れた“サンプル数”を削除した。
この規格では,IEC 61753-1との
整合性を考慮し,サンプル数は規
定していない。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61753-091-2:2012,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
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