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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 5563-1996 

(IEC94-2 : 1994) 

磁気テープ録音再生システム 

第2部 キャリブレーションテープ 

Magnetic tape sound recording and reproducing systems 

Part 2 : Calibration tapes 

日本工業規格としてのまえがき 

この規格は,1994年第2版として発行されたIEC 94-2 (Magnetic tape sound recording and reproducing sys-tems. 

Part 2 : Calibration tapes) を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規

格である。ただし,附属書B(参考)を追加した。 

なお,この規格で下線(点線)を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,業務用及び民生用の磁気テープ録音再生機器の再生性能の調整及び比較評価

を行うために使用するキャリブレーションテープについて規定する。 

この規格は,テープ上の特定のトラック又は全幅に録音された録音テープ及びエンドレステープの双方

に適用する。 

2. 目的 この規格の目的は,この規格に準拠して作られたテープを用いて測定した録音再生機器の評価

結果を相互に比較できるように,キャリブレーションテープの内容,フォーマット及び許容範囲を規定す

ることにある。 

3. 一般的要求事項 各標準キャリブレーションテープは,少なくとも次の区分を含んでいなければなら

ない。 

(1) 基準レベル 

(2) アジマス 

(3) 周波数特性 

各区分は,テープのエッジに対して録音角度90゜±1'で録音しなければならない。 

使用する周波数は,ISO 266 (Acoustics−Preferred frequencies for measurements) に定める周波数が望まし

く,かつ,1 000Hzに対するすべてのオクターブ周波数を使用しなければならない。追加する場合は,31オ

クターブの周波数を使用すること。さらに,ほかの周波数が必要な場合は,61オクターブの周波数を使用

しなければならない。 

各区分にはアナウンスを入れる。 

テープの巻頭部分には,キャリブレーションテープの定格テープ速さ,テープ録音に使用した特性,及

び録音製作日付けを入れておく。 

C 5563-1996 (IEC94-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

例 JIS C 5562 (IEC 94-1) に従い,時定数35μsで録音した38.1cm/s用キャリブレーションテープで

す。 

各区分の初めの部分には,その区分の内容を表すアナウンスを入れる。基準レベル区分では単位トラッ

ク幅当たりの閉回路磁束を,その他の区分では基準レベル区分の閉回路磁束に対する相対値のアナウンス

を入れなければならない。 

例 基準レベル区分:1 000Hz信号が320nWb/mで録音されています。 

アジマス区分:1 000Hz信号が−10dBで録音されています。 

周波数特性区分:1 000Hz信号が−20dBで録音されています。 

それぞれのアナウンスは,その区分の信号レベルより低いピークレベルで録音すること。 

各テープには説明書を添付すること。それには,関連するJIS番号(IEC規格番号)とキャリブレーシ

ョンテープの製作日付けを明記し,少なくともテープの内容の説明を含んでいること。 

4. テープ速さ 38.1cm/s {15in/s} 及び19.05cm/s {71/2in/s} 用のテープ 

4.1 

基準レベル区分 基準周波数として,1 000±30Hzの範囲の信号を,単位トラック幅当たりの規定閉

回路磁束が320nWb/mとなるように,かつ,ひずみ率1%以下で録音する。録音時間は30秒以上であるこ

と。市販されるキャリブレーションテープの基準磁束の許容範囲は±5%とする。 

4.2 

アジマス区分 1 000Hz及び10 000Hzの信号を録音する。 

1 000Hz信号を,その単位トラック幅当たりの規定閉回路磁束が,100nWb/mとなるように録音すること。

録音時間は,それぞれ10秒以上及び60秒以上であること。 

4.3 

周波数特性区分 次に示す信号を,その順番によって録音することが望ましい。 

最初の1 000Hz信号を,その単位トラック幅当たりの規定閉回路磁束が,少なくとも32nWb/mとなるよ

うに録音し,これを基準信号とする。各信号の録音時間は,10秒以上であること。周波数の最大偏差は±

3%であること。 

1 000Hz, 31.5Hz, 40Hz, 50Hz*, 63Hz, 80Hz*, 100Hz*, 125Hz, 250Hz, 500Hz, 1 000Hz, 

2 000Hz, 4 000Hz, 6 300Hz, 8 000Hz, 10 000Hz, 12 500Hz, 14 000Hz*, 16 000Hz, 18 000Hz*, 

20 000Hz*, 1 000Hz(*任意) 

録音レベルの偏差は,[JIS C 5562(磁気テープ録音再生システムム 第1部 一般条件及び要求事項)] 

(IEC 94-1) に示した閉回路磁束応答曲線に対して,10 000Hz以下の信号では±0.5dB, 10 000Hzを超える信

号では±1dBとする。 

レベル変動は,再生チャネルごとに適切なトラックで測定したとき,10 000Hz以下の信号では0.5dB以

下,10 000Hzを超える信号では1dB以下であること。 

5. テープ速さ9.53cm/s {33/4in/s} 用のテープ 

5.1 

基準レベル区分 基準周波数として,315±10 Hzの範囲の信号を,単位トラック幅当たりの規定閉

回路磁束が250nWb/mとなるようにし,かつ,ひずみ率1%以下で録音する。録音時間は,30秒以上であ

ること。市販されるキャリブレーションテープの基準磁束の許容範囲は±5%とする。 

5.2 

アジマス区分 315Hz及び10 000Hzの信号を録音する。 

315Hzの信号を,その単位トラック幅当たりの規定閉回路磁束が,50nWb/mとなるように録音すること。

録音時間は,それぞれ10秒以上及び60秒以上であること。 

5.3 

周波数特性区分 次に示す信号を,その順番によって録音することが望ましい。 

background image

C 5563-1996 (IEC94-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

最初の315Hz信号を,その単位トラック幅当たりの規定閉回路磁束が,少なくとも25nWb/mとなるよ

うに録音し,これを基準信号とする。各信号の録音時間は,10秒以上であること。周波数の最大偏差は,

±3%であること。 

315Hz, 31.5Hz, 40Hz, 50Hz*, 63Hz, 80Hz*, 100Hz*, 125Hz, 250Hz, 315Hz*, 500Hz, 

1 000Hz, 2 000Hz, 4 000Hz, 6 300Hz, 8 000Hz, 10 000Hz, 12 500Hz, 14 000Hz*, 16 000Hz*, 

18 000Hz*, 20 000Hz*, 315Hz(*任意) 

録音レベルの偏差は,JIS C 5562 (IEC 94-1) に示した閉回路磁束応答曲線に対して,8 000Hz以下の信

号では±0.5dB, 8 000Hzを超える信号では±1dBとする。 

レベル変動は,再生チャネルごとに適切なトラックで測定したとき,8 000Hz以下の信号では0.5dB以

下,8 000Hzを超える信号では1dB以下であること。 

6. テープ速さ4.76 m/s {17/8in/s} 用のテープ 

6.1 

基準レベル区分 基準周波数として,315±10Hzの範囲の信号を,単位トラック幅当たりの規定閉

回路磁束が250nWb/mとなるようにし,かつ,3%以下のひずみ率で録音する。録音時間は,30秒以上で

あること。市販されるキャリブレーションテープの基準磁束の許容範囲は±5%とする。 

6.2 

アジマス区分 315Hz及び10 000Hzの信号を録音する。 

315Hzの信号を,その単位トラック幅当たりの規定閉回路磁束が,25nWb/mとなるように録音すること。

録音時間は,それぞれ10秒以上及び60秒以上であること。 

6.3 

周波数特性区分 次に示す信号を,その順番によって録音することが望ましい。 

最初の315Hz信号を,その単位トラック幅当たりの規定閉回路磁束が,少なくとも25nWb/mとなるよ

うに録音し,これを基準信号とする。各信号の録音時間は,10秒以上であること。周波数の最大偏差は,

±3%であること。 

315Hz, 31.5Hz, 40Hz, 50Hz*, 63Hz, 80Hz*, 100Hz*, 125Hz, 250Hz, 315Hz*, 500Hz, 

1 000Hz, 2 000Hz, 4 000Hz, 6 300Hz, 8 000Hz, 10 000Hz, 12 500Hz, 14 000Hz*, 16 000Hz*, 

18 000Hz*, 20 000Hz*, 315Hz(*任意) 

録音レベルの偏差は,JIS C 5562 (IEC 94-1) に示した閉回路磁束応答曲線に対して,6 300Hz以下の信

号では±0.5dB, 6 300Hzを超えて14 000Hz以下の信号では±1dBとする。 

レベル変動は,再生チャネルごとに適切なトラックで測定したとき,6 300Hz以下の信号では0.5dB以

下,6 300Hzを超える信号では1dB以下であること。 

引用規格: 

JIS C 5562 磁気テープ録音再生システム 第1部 一般条件及び要求事項 

ISO 266 : 1975 Acoustics−Preferred frequencies for measurements 

対応国際規格: 

IEC 94-2 : 1994 Magnetic tape recording and reproducing systems. 

Part 2 : Calibration tapes 

関連規格 IEC 94-1 : 1981 Magnetic tape sound recording and reproducing systems. 

Part 1 : General conditions and requirements 

C 5563-1996 (IEC94-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A(参考)カセット(テープ幅3.81 mm,テープ速さ4.76cm/s) 

キャリブレーションテープの供給者リスト 

製造業者の異なるキャリブレーションテープは,テープ磁束の基本的測定法の違いや,再生ヘッドの技

術的進歩による性能変化によって,各種の再生機で再生した場合同じ測定結果を得られないことが,この

数年間で明らかになっている。このため,測定法の統一化を図るため様々な意見調整が行われ,IEC 94-1 第

4版−1981年に規定されている録音特性に適合した統一カセットキャリブレーションテープが確立された。

これらの統一測定法に基づいて製造されるキャリブレーションテープは,“IEC (Prague) 1981”の表示で区

別されなければならない。そして,オープンリール及び/又はインカセットの形態で,次の供給者から入

手できる。 

1995年6月現在 

株式会社エーベックス 

〒189 東京都東村山市栄町2-32-13 

BASF Magnetics GmbH 

Kaiser−Wilhelm−Strasse 52, D-67001 Luwigshafen, Postfach 21 01 69, Germany 

Guiyang 4th Radio Factory 

Tong Xin Road, Guiyang Guizhon-province, China 

ソニー株式会社 

〒141 東京都品川区北品川6-7-35 

ティアック株式会社 

〒180 東京都武蔵野市中町3-7-3 

ドイツ及び日本のIEC国内委員会の承認が得られれば,その供給者は上記リストに加えられる。そのた

めには,両国内委員会は,送付された同じプライマリーキャリブレーションテープについて必要な測定を

行い,結果を照合し,一致した結論に達しなければならない。 

また,両国内委員会は,他の国内委員会の求めに応じてこれらの測定の詳細な結果を提供しなければな

らない。 

background image

C 5563-1996 (IEC94-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B(参考) 

リール・ツー・リールキャリブレーションテープとその供給者リスト 

IEC 94-2には,リール・ツー・リールキャリブレーションテープの供給者リストは記載されていないが,

現在,市販されているキャリブレーションテープの一覧表及び供給者(製造業者)名を参考までに記載す

る。 

それらは,IEC規格のほかに,DIN, NAB, EIA/RIAA, BTS, NAB−Jに基づくものがあり,規格の種類に

よって基準レベル信号の周波数と磁束が異なっている。 

附属書表B1 リール・ツー・リールキャリブレーションテープ一覧表 

1995年6月現在 

テープ 

速さ 

cm/s 

時定数 

用途 

関連規格 

(呼称) 

基準レベル信号 

テープ幅 

mm 

供給者 

t1 

μs 

t2 

μs 

周波数 

Hz 

磁束 

nWb/m 

6.3 

12.7 25.4 50.8 BASF MRL TEAC 電波技 

術協会 

 4.76 120 3 180 商業用テープ IEC 

 315*  250* 

○ 

○ 

 9..53 90 3 180 レコード及び (EIA/RIAA)  315*  250* 

○ 

○ 

○ 

○ 

民生用 

 315*  250* 

○ 

○ 

1 000 

250 

○ 

○ 

○ 

○ 

1 000 

200 

○ 

○ 

○ 

○ 

 400 

185 

○ 

○ 

19.05  70 

∞ 業務用 

IEC 1 

1 000 

514 ○(ステレオ用)   

○ 

(DIN) 

1 000*  320* 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

1 000*  320* 

○ 

○ 

 400 

320 

○ 

○ 

1 000 

250 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

1 000 

250 

○ 

○ 

1 000 

200 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

50 3 180 業務用 

IEC 2 

1 000 

355 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

商業用テープ (NAB) 

1 000*  320* 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

レコード及び (EIA/RIAA) 1 000*  320* 

○ 

○ 

民生用 

1 000 

250 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

1 000 

200 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

 400 

185 

○ 

○ 

50 3 180 放送用(日本) BTS 

1 000 

250 

○ 

○ 

NAB−J 

1 000 

250 

○ 

○ 

○ 

38.1 

35 

∞ 業務用 

IEC 1 

1 000 

514 ○(ステレオ用)   

○ 

(DIN) 

1 000 

355 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

1 000*  320* 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

1 000*  320* 

○ 

○ 

 400 

320 

○ 

○ 

1 000 

250 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

1 000 

250 

○ 

○ 

1 000 

200 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

50 3 180 業務用 

IEC 2 

1 000 

355 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

(NAB) 

1 000*  320* 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

1 000*  320* 

○ 

○ 

1 000 

250 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

background image

C 5563-1996 (IEC94-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1995年6月現在 

テープ 

速さ 

cm/s 

時定数 

用途 

関連規格 

(呼称) 

基準レベル信号 

テープ幅 

mm 

供給者 

t1 

μs 

t2 

μs 

周波数 

Hz 

磁束 

nWb/m 

6.3 

12.7 25.4 50.8 BASF MRL TEAC 電波技 

術協会 

1 000 

200 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

  400 

185 

○ 

○ 

35 3 180 放送用(日本) BTS 

1 000 

250 

○ 

○ 

NAB−J 

1 000 

250 

○ 

○ 

○ 

76.2 

17.5 

∞ 業務用 

IEC 2 

1 000 

355 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

1 000*  320* 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

1 000 

320 

○ 

○ 

1 000 

250 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

1 000 

200 

○ 

○ 

○ 

○ 

○ 

BASF Magnetics  

Magnetic Reference Laboratory, Inc. (MRL) 

ティアック株式会社 (TEAC) 

財団法人電波技術協会 

*JIS C 5563 (IEC 94-2) 

GmbHKaiser−Wilhelm−Strasse 52, D-67001 Luwigshafen, Postfach 21 01 

69, Germany 229 Polaris Ave., Suite 4, Mountain View, CA 94043, USA 

〒180 東京都武蔵野市中町3-7-3 

〒215 神奈川県川崎市麻生区万福寺1-12-6 

C 5563-1996 (IEC94-2 : 1994) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

吉 川 昭吉郎 

神奈川工科大学 

(幹事) 

○ 川 野 則 和 

ソニー株式会社 

竹田原 昇 司 

通商産業省機械情報産業局電子機器課 

藤 井 隆 宏 

工業技術院標準部 

上 條 晃 司 

日本放送協会 

郷 木   昇 

財団法人電波技術協会 

岸 野 忠 信 

財団法人日本規格協会 

岩 下 隆 二 

パイオニア株式会社 

阿 部 美 春 

株式会社エーベックス 

小 嶋 正 男 

社団法人日本電子機械工業会 

小 林 一 磨 

株式会社ポニーキャニオン 

臼 田 元 大 

社団法人日本レコード協会 

吉 田 治 憲 

株式会社文化放送 

○ 西 田 博 光 

住友スリーエム株式会社 

○ 船 越 正 次 

TDK株式会社 

○ 安 藤 晴 夫 

日立マクセル株式会社 

○ 平 川   卓 

富士写真フイルム株式会社 

(事務局) 

○ 木 村 恭 平 

社団法人日本記録メディア工業会 

備考 ○印は,小委員会委員を兼任