C 5402-9-2:2019 (IEC 60512-9-2:2011)
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 準備······························································································································· 2
3.1 試料の準備 ··················································································································· 2
3.2 装置 ···························································································································· 2
4 試験方法························································································································· 2
5 最終測定························································································································· 3
6 個別規格に規定する事項 ···································································································· 3
C 5402-9-2:2019 (IEC 60512-9-2:2011)
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
これによって,JIS C 5402:2014は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 5402規格群の部編成は,JIS C 5402-1-100(第1-100部:一般−試験方法規格一覧)による。
日本工業規格 JIS
C 5402-9-2:2019
(IEC 60512-9-2:2011)
電子機器用コネクタ−試験及び測定−
第9-2部:耐久試験−
試験9b:電気的負荷及び温度
Connectors for electronic equipment-Tests and measurements-
Part 9-2: Endurance tests-Test 9b: Electrical load and temperature
序文
この規格は,2011年に第1版として発行されたIEC 60512-9-2を基に,技術的内容及び構成を変更する
ことなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
1
適用範囲
この規格は,電子機器用コネクタ(以下,コネクタという。)に適用する。個別規格に規定がある場合に
は,類似の部品にも用いてよい。
この規格は,通電した状態で高温に耐えるコネクタの強さを評価するための標準的な試験方法について
規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60512-9-2:2011,Connectors for electronic equipment−Tests and measurements−Part 9-2:
Endurance tests−Test 9b: Electrical load and temperature(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 5402-1-1 電子機器用コネクタ−試験及び測定−第1-1部:一般試験−試験1a:外観
注記 対応国際規格:IEC 60512-1-1,Connectors for electronic equipment−Tests and measurements−
Part 1-1: General examination−Test 1a: Visual examination(IDT)
JIS C 5402-2-1 電子機器用コネクタ−試験及び測定−第2-1部:導通及び接触抵抗試験−試験2a:接
触抵抗−ミリボルトレベル法
注記 対応国際規格:IEC 60512-2-1,Connectors for electronic equipment−Tests and measurements−
Part 2-1: Electrical continuity and contact resistance tests−Test 2a: Contact resistance−Millivolt
level method(IDT)
2
C 5402-9-2:2019 (IEC 60512-9-2:2011)
JIS C 5402-2-2 電子機器用コネクタ−試験及び測定−第2-2部:導通及び接触抵抗試験−試験2b:接
触抵抗−規定電流法
注記 対応国際規格:IEC 60512-2-2,Connectors for electronic equipment−Tests and measurements−
Part 2-2: Electrical continuity and contact resistance tests−Test 2b: Contact resistance−Specified
test current method(IDT)
JIS C 5402-2-6 電子機器用コネクタ−試験及び測定−第2-6部:導通及び接触抵抗試験−試験2f:ハ
ウジング(シェル)の導通性
注記 対応国際規格:IEC 60512-2-6,Connectors for electronic equipment−Tests and measurements−
Part 2-6: Electrical continuity and contact resistance tests−Test 2f: Housing (shell) electrical
continuity(IDT)
JIS C 5402-3-1 電子機器用コネクタ−試験及び測定−第3-1部:絶縁試験−試験3a:絶縁抵抗
注記 対応国際規格:IEC 60512-3-1,Connectors for electronic equipment−Tests and measurements−
Part 3-1: Insulation tests−Test 3a: Insulation resistance(IDT)
JIS C 5402-4-1 電子機器用コネクタ−試験及び測定−第4-1部:電圧ストレス試験−試験4a:耐電圧
注記 対応国際規格:IEC 60512-4-1,Connectors for electronic equipment−Tests and measurements−
Part 4-1: Voltage stress tests−Test 4a: Voltage proof(IDT)
3
準備
3.1
試料の準備
試料は,個別規格に規定する位置に温度センサを適切に取り付け,また,個別規格に従って配線し取り
付ける。
注記1 測定プローブによる熱伝達が測定に影響する。例えば,非接触測定法を用いてこの影響を抑
えるように注意することが望ましい。
注記2 再現性は,配線を水平に配置することでしばしば改善されることに配慮する。
3.2
装置
試験装置は,試料への空気循環の影響がない適切な恒温槽とする。
4
試験方法
試験は,次の手順で行う。
− 試料は,個別規格の規定に従って試料に通電した状態で耐熱性試験を行う。
− 高温時の絶縁抵抗は,JIS C 5402-3-1(試験3a)によって,試験の最初(この箇条の注記参照)及び
最後に測定し,個別規格に規定する値以上でなければならない。
注記 試料は直列に結線している可能性があるため,例えば,10時間の暴露後の絶縁抵抗の測定は
非実用的な場合がある。そのような測定が可能である場合,早期に不合格を検出でき,時間
のかかる試験を避けることができる。
− 試料は,個別規格に規定する最高使用温度の(70±5)%の温度を維持した恒温槽内に設置する。
− 試料に通電する電流は,規定する最高使用温度(=周囲温度+電流による上昇温度)に到達するまで
緩やかに増加させる。コネクタの温度が安定する前に電流を更に増加させてはならない。電流を調整
する間,試料の個別規格に規定する最高使用温度及び最大電流を超えてはならない。最高使用温度に
到達したとき,この電流を維持する。
3
C 5402-9-2:2019 (IEC 60512-9-2:2011)
− 規定する最大電流によって上昇した温度が,規定する最高使用温度に到達しない場合,規定する最高
使用温度に到達するまで,恒温槽の温度を上昇させる。
− 試験は,規定する最高使用温度及び試験時間で行う。推奨試験時間は,250時間,500時間,1 000時
間及び2 000時間である。
− 試験時間終了後に,試料を恒温槽から取り出し,個別規格に規定する時間,標準大気条件下で冷却す
る。
規定する試験条件で,試料の温度が最高使用温度を5 %超える場合,試験は中止し,その試験は不合格
とする。
5
最終測定
最終測定は,次による。
a) 接触抵抗[JIS C 5402-2-1(試験2a)又はJIS C 5402-2-2(試験2b)]
b) ハウジング(シェル)の導通[JIS C 5402-2-6(試験2f)](適用する場合)
c) 絶縁抵抗[JIS C 5402-3-1(試験3a)]
d) 耐電圧[JIS C 5402-4-1(試験4a)]
e) 外観検査[JIS C 5402-1-1(試験1a)]
f)
個別規格で要求する動作試験
注記 適用可能な場合,個別規格はJIS C 5402-14規格群に規定する封止(気密性)試験,又はJIS
C 0920に規定する保護等級試験を要求してもよい。
6
個別規格に規定する事項
個別規格には,次の事項を規定する。
a) 最高使用温度
b) 試験時間
c) 最大負荷電流
d) 絶縁抵抗(高温状態で)
e) 最終測定前の後処理時間
f)
最終測定の要求事項
g) この規格に規定する試験方法との相違
参考文献 JIS C 0920 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
注記 対応国際規格:IEC 60529,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)(IDT)
JIS C 5402-14(規格群) 電子機器用コネクタ−試験及び測定−第14部:封止(気密性)試験
注記 対応国際規格:IEC 60512-14 (all parts),Connectors for electronic equipment−Tests and
measurements−Part 14: Sealing tests