C 5402-1 : 2002 (IEC 60512-1 : 2001)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人電子情報技術産業協会 (JEITA) か
ら,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,
経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするため,IEC 60512-1 : 2001, Connectors for
electronic equipment−Tests and measurements−Part 1 : Generalを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS C 5402の規格群は,JIS C 5402-1-100の試験一覧による。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
C 5402-1 : 2002
(IEC 60512-1 : 2001)
電子機器用コネクタ−
試験及び測定−
第1部:一般
Connectors for electronic equipment−Tests and measurements−
Part 1 : General
序文 この規格は,2001年に第4版として制定されたIEC 60512-1, Connectors for electronic equipment−
Tests and measurements−Part 1 : Generalを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成し
た日本工業規格である。
1. 一般
1.1
適用範囲及び目的 この規格は,基本規格として,電子機器用コネクタ(以下,コネクタという。)
を試験するための,個別規格に規定される基本試験方法及び手順を含んでいる。また,この基本試験方法
及び手順は,個別規格に規定がある場合には,類似の部品にも使用してよい。
この規格の目的は,製品規格で使用する試験方法及び測定手順を規定することである。
この規格は,使用する試験,各試験で要求する厳しさ及び規格値を選択して規定するコネクタの品目別
通則,品種別通則及び個別規格とともに用いる。個別規格は,コネクタの試験に不可欠な測定手順からの
相違,更に必要とする特別な試験手順をも規定する。
この基本規格と他の製品規格との間に相違がある場合,製品規格の要求事項を適用する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
IEC 60512-1 : 2001 Connectors for electronic equipment−Tests and measurements−Part 1 : General
(IDT)
1.2
引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成
する。この引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 0010 環境試験方法−電気・電子−通則
備考 IEC 60068-1 : 1988, Environmental testing−Part 1 : General and guidanceが,この規格と一致し
ている。
1.3
定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
1.3.1
品目 (family) 主として特有の物理的特性を示し,かつ,特定の機能を果たす製品群。
例 品目:コネクタ
2
C 5402-1 : 2002 (IEC 60512-1 : 2001)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
1.3.2
品種 (sub-family) 品目の細別によって派生し,類似した用途の特徴をもつコネクタ群。
例 品種:角形コネクタ
1.3.3
形式及び形状 (type and style) 特定のコネクタに関連する“形式”及び“形状”の定義は,個別
規格による。
例 形式:ブレードコンタクトをもつ角形多極コネクタ
形状:ブレードコンタクト,ハウジング及びコンタクト配列をもつ角形多極コネクタ
1.3.4
基本規格 (basic specification) すべてのコネクタ又はそれの大きな群に適用可能な規格。
1.3.5
品目別通則 (generic specification) コネクタの品目に適用可能な通則。
1.3.6
品種別通則 (sectional specification) コネクタの品種に適用可能な通則。
1.3.7
ブランク個別規格 (blank detail specification) それ自体は規格のレベルでないが,ブランク個別
規格は,個別規格を作成するためのガイダンスである。
1.3.8
個別規格 (detail specification) 品種別通則から派生する規格。これは特定のコネクタ又は関連す
るコネクタのグループを包含する。また,すべての必要な値及び特性を含むコネクタ又はコネクタ群につ
いて規定し,検査の要求事項及び品目別通則又は品種別通則に対する適切な引用を規定するものである。
1.3.9
検査(試験)ロット [inspection (test) lot] 関連する試験計画に従って一緒に試験する同一コネク
タの規定数。
1.3.10 試料 (test specimen) この規格に規定する手順に従って試験する単一のコネクタ。
1.3.11 試験 (test) いずれか一つの表題によってすべてを包含する完全な一連の作業であって,通常次
の事項からなる。
− 前処理(要求がある場合)
− 初期測定(要求がある場合)
− 供試条件
− 後処理(要求がある場合)
− 最終検査及び最終測定
1.3.12 前処理 (pre-conditioning) 試料の試験前の履歴の影響を取り除いたり,又は部分的に中和するこ
とを目的とした試料の処理。
1.3.13 供試条件 (conditioning) 電気的負荷を含む環境条件が試料に及ぼす影響を調べるために,試料を
規定の環境条件に置くこと。
1.3.14 後処理 (recovery) 供試条件に置いた後の試料の特性を測定に先立って安定化するための処置。
2. 試験のための標準条件 他に規定がない場合には,すべての試験は,JIS C 0010の5.3[測定及び試験
のための標準大気条件(標準状態)]の測定及び試験のための標準大気条件で行う。
測定を行う前に測定及び試験のための標準大気条件のもとで個別規格に規定する時間,試料を置き前処
理する。
測定を行う周囲温度及び相対湿度は試験報告書に記載する。
試験は,供給者から受け取ったままの状態の試料で行う。いかなる場合も,明確に要求がない場合は,
試験前に,コンタクト部分を洗浄又は他の方法で処理してはならない。
試験結果について疑義が生じた場合には,JIS C 0010の5.2[判定測定及び判定試験のための標準大気条
件(判定状態)]の判定測定及び判定試験のための標準大気条件の一つを選定して行う。
3
C 5402-1 : 2002 (IEC 60512-1 : 2001)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3. 試験
3.1
試験順序 試験順序は,品種別通則又は個別規格に記載の順による。この規格で使用する試験番号
は,試験順序に関しては意味をもたない。試験番号は,引用の目的で試験を識別するために規定する。ま
た,重複及び費用のかかる測定を避けるために,品種別通則又は個別規格は,各種の試験方法の規格に規
定されている測定のリストから実施する測定についても選択し,規定する。
3.2
複合試験 複合試験を規定する。複合試験の追加は,特別な用途で不可欠である場合を除き避ける
ことが望ましい。
3.3
測定の繰り返し 同一寸法測定の繰り返しは,製造,製造設備又は工程のすべての点が満足するこ
との証明が義務づけられない限り避けた方がよい(例えば,複数のキャビティー金型一式から生産される
部品)。
3.4
代替試験方法 この規格に規定する試験方法は,推奨方法であり,必ずしも使用する上での唯一の
方法ではない。ただし,疑義が生じた場合には,規定した方法を判定の方法として使用する。
承認手続きを必要とし,かつ,代替試験方法を使用する場合には,代替試験方法が規定の方法によって
得られる結果と全く同一の結果となることを,承認機関に了承させることは製造業者の責任である。
4. 不適合部品の分類
4.1
重大な不適合 重大な不適合とは,次の事項に該当することをいう。
a) 部品の初期の重大な故障の原因となる可能性がある。
b) その部品本来の機能する能力を著しく損う。
4.2
軽微な不適合 軽微な不適合とは,その部品本来の機能をそれほど低下させない欠点であるか,又
はその部品本来の機能にほとんど影響しない,若しくは全く影響しないような規格の要求事項からのわず
かな逸脱である。例えば,かききず,表面仕上げ,軽微な腐食,変色など。
軽微な不適合は,不合格の理由にはならないが試験報告書に記録する。
4
C 5402-1 : 2002 (IEC 60512-1 : 2001)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
電子部品JIS原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
平 山 宏 之
東京都立科学技術大学
(委員)
吉 田 裕 道
東京都立産業技術研究所
寺 岡 憲 吾
防衛庁
藤 倉 秀 美
財団法人電気安全環境研究所
佐々木 喜 七
財団法人日本電子部品信頼性センター
村 岡 桂次郎
曽我部 浩 二
町 野 俊 明
橋 本 進
財団法人日本規格協会
福 原 隆
沖電気工業株式会社
村 上 昭 次
株式会社ケンウッド
山 本 克 巳
ソニー株式会社
西 林 和 男
株式会社東芝
新 井 謙 一
日本電気株式会社
小 林 弘
日本電気ファクトリエンジニアリング株式会社
中 野 武
松下通信工業株式会社
三 宅 敏 明
松下電器産業株式会社
伊 高 篤 己
三菱電機株式会社
三 宅 邦 彦
松尾電機株式会社
高 木 裕 司
アルプス電気株式会社
石 井 勝
第一電子工業株式会社
山 本 圭 一
進工業株式会社
尾 村 博 幸
日本ケミコン株式会社
大 島 寛
ニチコン株式会社
柴 田 一 寛
株式会社村田製作所
大 西 浩 司
本多通信工業株式会社
前 田 太 門
ヒロセ電機株式会社
八 木 誠
日本航空電子工業株式会社
小 島 槇 雄
窪 田 明
経済産業省
八 田 勲
経済産業省
(事務局)
塚 田 潤 二
社団法人電子情報技術産業協会
中 山 正 美
社団法人電子情報技術産業協会
5
C 5402-1 : 2002 (IEC 60512-1 : 2001)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS C 5402-1規格群原案作成分科会 構成表
氏名
所属
(主査)
石 井 勝
第一電子工業株式会社
(副主査)
山 川 和 夫
多治見無線電機株式会社
大 西 浩 司
本多通信工業株式会社
(委員)
大久保 功
株式会社アイティティキャノン
武 田 佳 司
イリソ電子工業株式会社
木 村 淳
URO電子工業株式会社
横井川 淳 史
オムロン株式会社
坂 岡 眞 樹
京セラ株式会社
東 陽一郎
ケル株式会社
金 子 智 行
株式会社ジャルコ
福 田 敦 夫
スタック電子株式会社
佐 藤 一 巳
ソニー株式会社
今 井 彰
タイコエレクトロニクスアンプ株式会社
太 田 弦
日本圧着端子製造株式会社
八 木 誠
日本航空電子工業株式会社
白 岩 寿 久
日本航空電子工業株式会社
榎 本 雅 弘
日本モレックス株式会社
吉 岡 克 之
ノーブル無線株式会社
前 田 太 門
ヒロセ電機株式会社
岩 朝 好 博
ホシデン株式会社
加 藤 修 治
松下電工株式会社
一 木 義 和
株式会社村田製作所
金 子 哲 也
山一電機株式会社
小 島 槇 雄
(事務局)
塚 田 潤 二
社団法人電子情報技術産業協会
中 山 正 美
社団法人電子情報技術産業協会
日本工業標準調査会 標準部会 電子技術専門委員会 構成表
氏名
所属
(委員会長)
鳳 紘一郎
東京大学大学院新領域創成科学研究科
(委員)
榎 並 和 雅
日本放送協会技術局
川 瀬 正 明
千歳科学技術大学光科学部
喜 安 拓
総務省情報通信政策局
栗 原 正 英
社団法人日本プリント回路工業会
小 岩 忠 夫
社団法人電子情報技術産業協会
酒 井 善 則
東京工業大学大学院理工学研究科
佐 野 真理子
主婦連合会
田 村 政 昭
株式会社東芝デジタルメディアネットワーク社コアテクノ
ロジーセンター
平 松 幸 男
東日本電信電話株式会社第三部門
本 多 正 己
財団法人日本規格協会IEC活動推進会議事務局
増 田 岳 夫
財団法人光産業技術振興協会
山 本 克 巳
ソニー株式会社テクニカルサポートセンター