C 5005-2:2010 (IEC 61193-2:2007)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 2
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 抜取検査システム ············································································································· 3
4.1 ロットの構成及び識別 ···································································································· 3
4.2 サンプルの抜取り ·········································································································· 3
4.3 抜取検査方式 ················································································································ 3
5 合格及び不合格 ················································································································ 5
5.1 合格判定基準 ················································································································ 5
5.2 不合格ロットの処置 ······································································································· 5
6 統計的工程品質限界(SVQL)···························································································· 5
6.1 一般事項 ······················································································································ 5
6.2 SVQLの算出 ················································································································ 5
附属書A(参考)信頼水準60 %における100万個当たりの不適合品率(ppm)で示す統計的工程品質
限界(SVQL)の推定 ······································································································ 7
附属書B(参考)この規格とJIS Z 9015-1との関係 ···································································· 11
附属書C(参考)この規格の適用事例(IEC/TC40文書における評価水準EZのロットごとの検査) ··· 13
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まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)及
び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,
日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
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日本工業規格
JIS
C 5005-2:2010
(IEC 61193-2:2007)
品質評価システム−
第2部:電子部品及び電子パッケージのための
抜取検査方式の選択及び活用
(統計的工程品質限界の評価手順)
Quality assessment systems-
Part 2: Selection and use of sampling plans for inspection of
electronic components and packages
序文
この規格は,2007年に第1版として発行されたIEC 61193-2を基に,技術的内容及び対応国際規格の構
成を変更することなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
製品の高い品質水準を達成するためには,品質を安定させ,品質水準を監視し,更に,工程改善を進め
るために,製造工程での重要特性の全数検査及び統計的手法を利用した工程管理が必要である。
抜取検査は,工程管理が効果的に機能しているかどうかを検証するための一つの手段である。
今日の電気機器及び電子機器に用いる製品の品質水準は,不適合品ゼロ又はそれに近い品質水準を期待
されている。不適合品ゼロに近い品質水準を抜取検査だけで評価することは,検査コストの不当な増加に
つながるため,製造工程での効果的な工程管理と合格判定数(合格許容不適合数)ゼロの抜取検査とを組
み合わせることが必す(須)である。
この規格は,不適合品の流出を防ぐための適切な工程管理の下で製造された電子部品,電子パッケージ
及び電子モジュールの検査のための抜取検査システム及び方式を提供する。
注記 この規格が提供する抜取検査システムは,JIS Z 9015-1を基にして,製造業者だけでなく,顧
客又は第三者機関が最終製品の検査に用いることができる。
1
適用範囲
この規格は,電子機器及び電気機器用電子部品,電子パッケージ及び電子モジュール(以下,製品とい
う。)の検査に適用する。この規格は,合格判定数(合格許容不適合数)ゼロ(Ac=0)を前提として,サ
ンプルの選定及び手順の基準を含む計数値抜取検査方式について規定する。
この規格による合格判定数ゼロの抜取検査は,抜取検査の前に不適合品ゼロの品質水準を目標とした適
切な工程管理の下に製造する製品の検査に適用する。
さらに,この規格は,信頼水準60 %における統計的工程品質限界(以下,SVQLという。)の期待値の
算出方法を提供する。特に,この方法は,供給業者の工程管理の有効性を検証するために用いることがで
2
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きる。
注記1 この規格で用いる用語“モジュール”は,IEC 60194の定義に基づいている。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61193-2:2007,Quality assessment systems−Part 2: Selection and use of sampling plans for
inspection of electronic components and packages(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS Z 8101-2 統計−用語と記号−第2部:統計的品質管理用語
注記 対応国際規格:ISO 3534-2:1993,Statistics−Vocabulary and symbols−Part 2: Statistical quality
control(MOD)
JIS Z 9015-1:2006 計数値検査に対する抜取検査手順−第1部:ロットごとの検査に対するAQL指標
型抜取検査方式
注記 対応国際規格:ISO 2859-1:1999,Sampling procedures for inspection by attributes−Part 1:
Sampling schemes indexed by acceptance quality limit (AQL) for lot-by-lot inspection(IDT)
IEC 60194,Printed board design, manufacture and assembly−Terms and definitions
注記 IEC 60194の対応日本工業規格は,JIS C 5603であるが,この規格で引用しているモジュー
ルについての記載がないため,引用規格には記載していない。
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8101-2,JIS Z 9015-1及びIEC 60194によるほか,次によ
る。
3.1
電子部品(electronic component)
電子,光電子及び/又はMEMS(micro-electro-mechanical systems)要素を含む個別素子。
3.2
電子パッケージ(electronic package)
信頼性を確保するために容器に入れて保護し,外部回路に容器を接続する端子がある個別の電子素子又
は素子の集合体。
3.3
電子モジュール(electronic module)
個々の電子部品及び/又は電子パッケージを組み込んで,より高い機能をもつブロック。
3.4
検査水準,IL(inspection level)
ロットの大きさに対するサンプルの大きさを決めるための水準。
注記 ロットから抜き取るサンプルの大きさは,検査水準の厳しさによって変化する。
3
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3.5
不適合品(nonconforming item)
一つ以上の不適合を含むアイテム。
注記 不適合品は,ロットごとの品質確認検査,定期的な品質確認検査などで,要求事項(外観検査,
主な電気的特性など)を満足しない製品である。
アイテムとは,個数で数えることができるように分かれているものと定義し,この規格では,
個々の製品を示す。
3.6
構造的に類似な製品(structurally similar products)
同一材料,工程及び方法を用いて,同一製造業者が製造する製品。
注記 例えば,ケース寸法及び定格値が異なっていても,構造的に類似な製品である。これらの製品
の1ロットに対して実施する所定の試験の結果は,構造的に類似な同一グループ内のその他の
ロットの試験結果に累積できる。
4
抜取検査システム
この箇条に規定する抜取検査方式及び手順は,合格判定数ゼロ(Ac=0)を基準とする。
4.1
ロットの構成及び識別
製品は,識別できるロット又はサブロットごとにまとめる。各ロットは,可能な限り同一の条件で,か
つ実質的に同時に製造された,単一のタイプ,グレード,クラス,サイズ及び構造の製品で構成する。
注記 この中の“クラス”は,部品のクラス,等級などではなく,JIS Z 9015-1で規定する“不適合
又は不適合品のクラス”を示す。不適合又は不適合品のクラスは,JIS Z 9015-1の3.1.5(不適
合),3.1.7(不適合品),7.4(不適合又は不適合品のクラス)などを参照する。
4.2
サンプルの抜取り
4.2.1
サンプルの選定
サンプルとして選定するアイテムは,ロットごとに単純ランダムサンプリング[JIS Z 8101-2の3.12(単
純ランダムサンプル)参照。]によって選定する。ロットが何らかの合理的な基準によってサブロット又は
階層に分かれているときには,層別サンプリングを用いる。しかし,その場合は,サンプル中のアイテム
数を各サブロット又は階層に比例するように選定する。
4.2.2
サンプルの抜取方法
サンプルの抜取りは,全アイテムをロットにまとめた後でも,又はロットの生産の途中でもよい。
4.3
抜取検査方式
4.3.1
検査水準
検査水準は,相対的な検査の厳しさを示す。一般的な用途には,三つの通常検査水準I,II及びIIIがあ
る。個別規格に規定がない場合は,検査水準IIを用いる。検査水準Iは,判別力が小さくてもよい場合に
用い,検査水準IIIは,より大きい判別力を必要とする場合に用いることができる。通常検査水準以外に,
四つの特別検査水準S-1,S-2,S-3及びS-4があり,例えば,破壊検査又は高価な製品の検査のように,
比較的小さいサンプルサイズが必要で,かつ,抜取りのリスクが大きくなることが許容できる場合に用い
てもよい。
検査水準は,個別規格の規定又は受渡当事者間の協定によって決定する。
4
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4.3.2
なみ検査による抜取検査方式
個別規格に規定がない場合は,この規格の表1によって,なみ検査による1回抜取検査方式を適用する
(附属書B参照。)。
注記 表1は,JIS Z 9015-1に基づいている。
表1−サンプルサイズ
ロットサイズ
特別検査水準
通常検査水準
S-1
S-2
S-3
S-4
Ι
ΙΙ
ΙΙΙ
2〜
8
2
2
2
2
2
2
3
9〜
15
2
2
2
2
2
3
5
16〜
25
2
2
3
3
3
5
8
26〜
50
2
3
3
5
5
8
13
51〜
90
3
3
5
5
5
13
20
91〜
150
3
3
5
8
8
20
32
151〜
280
3
5
8
13
13
32
50
281〜
500
3
5
8
13
20
50
80
501〜 1200
5
5
13
20
32
80
125
1201〜 3200
5
8
13
32
50
125
200
3201〜 10000
5
8
20
32
80
200
315
10001〜 35000
5
8
20
50
125
315
500
35001〜 150000
8
13
32
80
200
500
800
150001〜 500000
8
13
32
80
315
800
1250
≧500001
8
13
50
125
500
1250
2000
4.3.3
合格判定数
合格判定数(Ac)は,ゼロとし,不合格判定数(Re)は,1とする。
4.3.4
きつい検査又はゆるい検査
きつい検査又はゆるい検査を適用する場合は,表2を用いてロットサイズ及び検査水準に対応したサン
プル文字を選定する(JIS Z 9015-1の付表1参照。)。次に,JIS Z 9015-1の付表2-B(きつい検査)又は付
表2-C(ゆるい検査)のサンプル文字に対応するサンプルサイズを決定する。
表2−サンプル文字
ロットサイズ
特別検査水準
通常検査水準
S-1
S-2
S-3
S-4
Ι
ΙΙ
ΙΙΙ
2〜
8
A
A
A
A
A
A
B
9〜
15
A
A
A
A
A
B
C
16〜
25
A
A
B
B
B
C
D
26〜
50
A
B
B
C
C
D
E
51〜
90
B
B
C
C
C
E
F
91〜
150
B
B
C
D
D
F
G
151〜
280
B
C
D
E
E
G
H
281〜
500
B
C
D
E
F
H
J
501〜 1200
C
C
E
F
G
J
K
1201〜 3200
C
D
E
G
H
K
L
3201〜 10000
C
D
F
G
J
L
M
10001〜 35000
C
D
F
H
K
M
N
35001〜 150000
D
E
G
J
L
N
P
150001〜 500000
D
E
G
J
M
P
Q
≧500001
D
E
H
K
N
Q
R
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5
合格及び不合格
5.1
合格判定基準
ロットは,箇条4に従って検査し,不適合品がない場合だけを合格とする。
5.2
不合格ロットの処置
製造業者の品質管理責任者が,不合格ロットの処置を決定する。不合格ロットの処置には,廃棄,選別
(不適合品の除去又は置換え),手直し,特殊用途の判定基準に対する再評価,又は追加情報のための保留
がある。
検査結果を箇条6に従ってSVQLの算出に用いる場合は,正確な統計データを得るために,サンプルの
すべてを検査する。
注記 不適合ロットは,工程管理に不十分な点があることを示している。不適合の原因を特定し,適
切な是正処置を行うことが望ましい。
6
統計的工程品質限界(SVQL)
6.1
一般事項
サンプル内の不適合ゼロは,ロット本体に不適合がないことを示すものではない。ある統計的確率(信
頼性水準)に基づく,平均工程品質を推定する方法を,次に示す。
注記 SVQLは,不合格ロットを含めた検査結果の蓄積で算出する。ただし,サンプルに不適合品を
含む不合格ロットは,出荷しない。したがって,顧客で発見される不適合品率は,SVQLとし
て算出する値よりもはるかに低くなる。
100万個当たりの不適合品率(ppm)で示す顧客への出荷品質の検証は,単一ロットの抜取検査結果か
ら得ることは困難である。そのため,品質水準は,一連の出荷製品に対してロットごとの抜取検査データ
の累積で実証することが必要である。
この100万個当たりの不適合品率(ppm)で示すSVQLは,主として大量生産品に適用する。SVQLは,
構造的に類似な複数のロットの検査データの累積によって算出する。
ロットの検査データを累積する場合は,十分な数のロット(3ロット以上)の検査結果を累積し,不合
格ロットを含めたすべての検査ロットの累積データを用いる。
検査結果は,次の範囲で累積してもよい。
− 一定期間
− 一定のロット数又は出荷数
− 一定の不適合品の数
− 受渡当事者間の合意に基づくその他の方法
6.2
SVQLの算出
100万個当たりの不適合品率(ppm)で示すSVQLは,次の式で算出する。
6
as
an
L
6
10
10
×
×
=
−
N
N
C
SVQL
ここに, SVQL: 統計的工程品質限界(ppm)
CL: 適用する統計的な信頼水準に対応する係数
Nan: 不適合品の累積数
Nas: 累積サンプル数
信頼水準60 %の場合の係数を,表3に示す。
6
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表3−信頼水準60 %の場合の係数
不適合品の累積数
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
係数 CL
(0.916)a)
2.02
1.55
1.39
1.31
1.26
1.22
1.20
1.18
1.16
1.15
注記 不適合品の合計が10を超えた場合,ポアソン分布の計算式(附属書A参照。)で正確に係数を算出
してもよいが,A.4の記述に基づいて算出してもよい。
注a) 不適合品の累積数がゼロの場合は,“係数CL×不適合品の累積数”の値として,0.916を用いる。
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附属書A
(参考)
信頼水準60 %における100万個当たりの不適合品率(ppm)で示す
統計的工程品質限界(SVQL)の推定
序文
この附属書は,信頼水準60 %における100万個当たりの不適合品率(ppm)で示すSVQLの期待値を推
定する手順について記述する。
A.1 統計的工程品質限界(SVQL)の推定
供給業者は,表A.1からそれぞれのSVQL値を選定するために必要なデータを集めるために,不合格ロ
ットを含めたすべての検査ロットに対して,構造的に類似な製品の十分なロット数(3ロット以上)の結
果を累積する。
それぞれのSVQL値は,次の方法の(中の)一つによって表A.1から求めることができる。
a) 抜取検査結果の累積からSVQLを決定する。
最新の累積サンプル数(n)に対する横軸の累積不適合品数に対応する列のヘッダーから,それぞれ
のSVQLを読み取る。
b) 指定するSVQL及び不適合品数に対応する最少累積サンプル数を決定する。
要求するSVQLを選定し,その列の不適合品数を記載している行まで下りて,その行の左のヘッダ
ーから,信頼水準60 %におけるSVQLを決定するために必要な最少累積サンプル数を読み取る。
例 SVQLが10 ppmの場合の最少累積サンプル数は,不適合品数がゼロの場合には140 000個にな
る。
A.2 検査ロット
検査ロットは,継続的に抜き取る。しかし,初期の段階で,ロットの母数があまりにも小さいロットが
続く場合には,供給業者は,時間的な損失と経済性とのバランスを考慮して,サンプル数を増やして累積
検査数を増やしてもよい。
A.3 データの累積
不合格ロットを含めて,すべての検査結果を累積する。ただし,再検査ロットは,重複計算を避けるた
めに,再検査の結果は累積しない。
A.4 累積不適合品数が10個を超えた場合の処置
累積不適合品数が10個を超えて11個目を発見した場合には,供給業者は,累積不適合品数が10個以下
になるように,最初の不適合品が発生したロット(すなわち,不適合品が発生した最も古い検査データ)
を含め,それ以前の検査データをすべて廃棄する。
その後,供給業者は,新しい累積検査数と累積不適合品数とを基に,新しいSVQLを決定する。
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表A.1−信頼水準60 %における100万個当たりの不適合品率(ppm)で示すSVQL
累積
サンプル数
n≧
信頼水準60 %における累積不適合品及びSVQL
0.15
%
0.1
%
0.065
%
0.04
%
0.025
%
0.015
%
0.01
%
0.006 5
%
0.004
%
0.002 5
%
0.001 5
%
1 500
ppm
1 000
ppm
650
ppm
400
ppm
250
ppm
150
ppm
100
ppm
65
ppm
40
ppm
25
ppm
15
ppm
1 000
0
1 500
1
0
2 500
2
1
0
3 000
3
2
1
0
3 500
3
2
1
0
4 200
5
3
1
0
5 000
6
4
2
1
0
5 500
7
4
2
1
0
6 000
8
4
2
1
0
6 500
8
5
3
1
0
7 000
9
5
3
1
0
7 500
9
6
3
1
0
8 000
10
7
4
2
1
0
9 000
7
4
2
1
0
10 000
8
5
3
1
0
11 200
9
6
3
1
0
12 500
10
7
4
2
0
14 000
8
4
2
1
0
16 000
9
5
3
1
0
18 000
10
6
3
1
0
20 000
6
4
2
1
0
22 500
7
4
2
1
0
25 000
8
5
2
1
0
28 000
9
5
3
1
0
31 500
10
6
3
2
1
0
35 000
7
4
2
1
0
40 000
8
5
3
1
0
45 000
9
5
3
1
0
50 000
10
6
4
2
1
0
56 000
7
4
2
1
0
63 000
8
5
3
1
0
71 000
9
6
3
1
0
80 000
10
7
4
2
0
0
90 000
7
4
2
1
0
100 000
8
5
3
1
0
112 000
9
6
3
1
0
125 000
10
7
4
2
0
140 000
8
4
2
1
160 000
9
5
3
1
180 000
10
6
3
1
200 000
6
4
2
224 000
7
4
2
250 000
8
5
2
280 000
9
5
3
315 000
10
6
3
350 000
7
4
400 000
8
5
450 000
9
5
500 000
10
6
560 000
7
630 000
8
710 000
9
800 000
10
900 000
1 000 000
9
C 5005-2:2010 (IEC 61193-2:2007)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表A.1−信頼水準60 %における100万個当たりの不適合品率(ppm)で示すSVQL(続き)
累積
サンプル数
n≧
信頼水準60 %における累積不適合品及びSVQL
0.001
%
0.000 7
%
0.000 4
%
0.000 3
%
0.000 2
%
0.000 1
%
7E-05
%
4E-05
%
3E-05
%
2E-05
%
1E-05
%
10
ppm
6.5
ppm
4
ppm
2.5
ppm
1.5
ppm
1
ppm
0.65
ppm
0.4
ppm
0.25
ppm
0.15
ppm
0.1
ppm
112 000
125 000
140 000
0
160 000
0
180 000
0
200 000
1
0
224 000
1
0
250 000
1
0
280 000
1
0
315 000
2
1
0
350 000
2
1
0
400 000
3
1
0
450 000
3
1
0
500 000
4
2
1
0
560 000
4
2
1
0
630 000
5
3
1
0
710 000
6
3
1
0
800 000
7
4
2
1
0
900 000
8
4
2
1
0
1 000 000
9
5
3
1
0
1 120 000
10
6
3
1
0
1 250 000
7
4
2
0
1 400 000
8
4
2
1
0
1 600 000
9
5
3
1
0
1 800 000
10
6
3
1
0
2 000 000
6
4
2
1
0
2 240 000
7
4
2
1
0
2 500 000
8
5
2
1
0
2 800 000
9
5
3
1
0
3 150 000
10
6
3
2
1
0
3 500 000
7
4
2
1
0
4 000 000
8
5
3
1
0
4 500 000
9
5
3
1
0
5 000 000
10
6
4
2
1
0
5 600 000
7
4
2
1
0
6 300 000
8
5
3
1
0
7 100 000
9
6
3
1
0
8 000 000
10
7
4
2
1
0
9 000 000
8
4
2
1
0
10 000 000
9
5
3
1
0
11 200 000
10
6
3
1
0
12 500 000
7
4
2
1
0
14 000 000
8
4
2
1
0
16 000 000
9
5
3
1
0
18 000 000
10
6
3
1
0
20 000 000
6
4
2
1
22 400 000
7
4
2
1
25 000 000
8
5
2
1
28 000 000
9
5
3
1
31 500 000
10
6
3
2
35 000 000
7
4
2
40 000 000
8
5
3
45 000 000
9
5
3
50 000 000
10
6
4
56 000 000
7
4
注記 この表は,ポアソン分布関数をベースにして信頼水準60 %の規定値から算出している(A.5参照)。
(詳細は,MIL-STD-690Cの表1,表8及び表9参照。)
10
C 5005-2:2010 (IEC 61193-2:2007)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
A.5 表A.1の値の算出方法
表A.1の数値は,次に示すポアソン分布関数を用いて算出する。
()
()
∑
=
−
=
c
r
r
r
p
L
0
e
λ
λ
ここに, L(p): 累積確率分布(合格の確率)
λ: 不適合品の期待値np(>0)
n:サンプル数
p:不適合品の発生する確率
r: 不適合品数(r=0, 1, 2, ..., c)
この式から算出できる,不適合品の累積数cが0〜10に対応する信頼水準60 %におけるλ (np)値及び係
数CLとの関係を表A.2に示す。
表A.2−不適合品の累積数に対応する信頼水準60 %におけるλ (np)及び係数CL
不適合品数
c
信頼水準60 %における
λ (np)
係数
CL a)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
0.916
2.02
3.11
4.18
5.24
6.29
7.35
8.39
9.43
10.48
11.52
0.916
2.02
1.55
1.39
1.31
1.26
1.22
1.20
1.18
1.16
1.15
注a) 係数CLの算出は,cがゼロの場合を除く[表3の注a)参照。]。
各累積不適合品数におけるSVQLは,次の式から算出する。
∑
=
n
SVQL
λ
ここに,
λ: 不適合品の期待値 np(>0)
∑n: 累積サンプル数
したがって,これらの算出結果は,表A.1におけるSVQL値に近似している。
11
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附属書B
(参考)
この規格とJIS Z 9015-1との関係
序文
この附属書は,この規格とJIS Z 9015-1との関係について記述する。
B.1
一般事項
JIS Z 9015-1の付表2-Aに対応する抜取検査方式を,表B.1に示す。
表B.1−JIS Z 9015-1の付表2-Aに対応する抜取検査方式
サンプル
文字
サンプル
サイズ
対応AQL
0.01 0.015 0.025 0.04 0.065 0.10 0.15 0.25
0.4
0.65
1
1.5
2.5
4
6.5
10
A
2
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
0/1
−
B
3
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
0/1
−
−
C
5
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
0/1
0/1
−
−
D
8
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
0/1
0/1
−
−
−
E
13
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
0/1
0/1
−
−
−
−
F
20
−
−
−
−
−
−
−
−
−
0/1
0/1
−
−
−
−
−
G
32
−
−
−
−
−
−
−
−
0/1
0/1
−
−
−
−
−
−
H
50
−
−
−
−
−
−
−
0/1
0/1
−
−
−
−
−
−
−
J
80
−
−
−
−
−
−
0/1
0/1
−
−
−
−
−
−
−
−
K
125
−
−
−
−
−
0/1
0/1
−
−
−
−
−
−
−
−
−
L
200
−
−
−
−
0/1
0/1
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
M
315
−
−
−
0/1
0/1
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
N
500
−
−
0/1
0/1
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
P
800
−
0/1
0/1
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
Q
1250
0/1
0/1
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
R
2000
0/1
0/1
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
注記1 表B.1の値は,合格判定数(Ac)及び不合格判定数(Re)を示す。
注記2 JIS Z 9015-1の付表2-AのAc/Reが,0/1の欄だけを適用している。
JIS Z 9015-1の抜取検査方式を使用している者がこの規格を適用する場合は,同一の検査水準及びサン
プルサイズを用いることができる。この場合,JIS Z 9015-1の付表2-AのAc/Reが0/1の欄だけを適用し
ているため,新たな消費者危険の値は,従来の値よりも小さくなる。一方,生産者危険の値は,従来の値
よりも大きくなる。新たな消費者危険及び生産者危険の値が不適切な場合には,この規格の抜取検査方式
の使用者は,検査水準を変更してもよい。
12
C 5005-2:2010 (IEC 61193-2:2007)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B.2
OC曲線の値
合格判定数ゼロの1回抜取検査方式におけるOC曲線の値を,表B.2に示す。
表B.2−OC曲線に対する値の一覧表
サンプル
サイズ
ロットの合格の確率(%)
10
25
50
75
90
95
99
p(パーセント不適合品率)
2
68.4
50.0
29.3
13.4
5.13
2.53
0.501
3
53.6
37.0
20.6
9.14
3.45
1.70
0.334
5
36.9
24.2
12.9
5.59
2.09
1.02
0.201
8
25.0
15.9
8.30
3.53
1.31
0.639
0.126
13
16.2
10.1
5.19
2.19
0.807
0.394
0.0773
20
10.9
6.70
3.41
1.43
0.525
0.256
0.0502
32
6.94
4.24
2.14
0.895
0.329
0.160
0.0314
50
4.50
2.73
1.38
0.574
0.210
0.103
0.0201
80
2.84
1.72
0.863
0.359
0.132
0.0641
0.0126
125
1.83
1.10
0.553
0.230
0.0843
0.0410
0.0080
200
1.14
0.691
0.346
0.144
0.0527
0.0256
0.0050
315
0.728
0.439
0.220
0.0913
0.0334
0.0163
0.0032
500
0.459
0.277
0.139
0.0575
0.0211
0.0103
0.0020
800
0.287
0.173
0.0866
0.0360
0.0132
0.0064
0.0013
1250
0.184
0.111
0.0554
0.0230
0.0084
0.0041
0.0008
2000
0.115
0.0693
0.0347
0.0144
0.0053
0.0026
0.0005
注記 パーセント不適合品率の値は,二項分布に基づいている。
13
C 5005-2:2010 (IEC 61193-2:2007)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書C
(参考)
この規格の適用事例
(IEC/TC40文書における評価水準EZのロットごとの検査)
C.1 適用事例
この規格の適用事例の一つを,表C.1に示す。
表C.1−IEC/TC40文書における評価水準EZのロットごとの検査例
検査副群
細分箇条番号及び試験a)
検査水準
IL c)
サンプル
サイズ
n c)
合格判定数
c c)
群A
(ロットごと)
副群A0
4.3.2 静電容量
4.3.3 誘電正接(tan δ)
4.3.1 耐電圧(試験A)
4.3.4 絶縁抵抗(試験A)
100 % d)
0
副群A1
4.2.1 外観
S-4
b)
0
副群A2
4.2 寸法e)
S-3
b)
0
群B
(ロットごと)
副群B1
4.7 はんだ付け性
S-3
b)
0
副群B2
4.14 表示の耐溶剤性
S-3
b)
0
注a) 試験の細分箇条番号及び要求性能は,品種別通則による。
b) サンプルサイズ(n)は,JIS Z 9015-1に規定する,付表1の検査水準(IL)とロットサイズ
とで割り当てるサンプル文字に従い,付表2-Aのサンプル文字に対応する試料数とする。
c) この表の記号は,IEC 60410による。
d) この検査は,工程でロット内からすべての不適合品を取り除いた後に行う抜取試料による検査
である。抜取水準は,部品製造業者が設定する。検査ロットの合否にかかわらず,ppmで示す
出荷品質水準を監視するために,抜取試料をすべて検査する。
抜取試料中に1個以上の不適合品を発見した場合には,このロットは不合格とするが,不適
合品は,品質水準を算出するためにすべて数える。ppmで示す出荷品質水準は,累積した検査
データによって算出する。
e) 製造業者が,管理限界を超えるコンデンサを取り除くため,寸法測定に統計的工程管理(SPC)
又はその他の仕組を取り入れる場合は,この試験を工程内検査で置き換えてもよい。
参考文献 IEC 60410:1973,Sampling plans and procedures for inspection by attributes
IEC 62421:2007,Electronics assembly technology−Electronic modules