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Z 8981

:2010

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

1

4

  原理

2

5

  試薬及び溶媒 

2

6

  HPLC 測定用試料溶液の調製

2

7

  試験装置

3

7.1

  基本構成 

3

7.2

  移動相送液部 

3

7.3

  試料導入部 

3

7.4

  分離部

3

7.5

  検出部

4

7.6

  データ処理部 

4

8

  移動相

4

8.1

  移動相

4

8.2

  分離モード 

4

8.3

  移動相の調製 

4

9

  標準液の調製 

4

9.1

  標準試料 

4

9.2

  C

60

標準液の調製

4

9.3

  C

70

標準液の調製

5

10

  測定手順 

6

10.1

  一般事項 

6

10.2

  検量線の作成 

6

10.3

  C

60

及び C

70

の定量 

7

11

  組成分析値の求め方

7

11.1

  C

60

の定量分析 

7

11.2

  C

70

の定量分析 

7

12

  測定回数 

8

13

  結果の報告 

8


Z 8981

:2010

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。


   

日本工業規格(案)

JIS

 Z

8981

:2010

高速液体クロマトグラフィーによる

フラーレン C

60

及びフラーレン C

70

の分析方法

Quantitative analysis methods for [60]fullerene and [70]fullerene

by high performance liquid chromatography

適用範囲 

この規格は,高速液体クロマトグラフィー(以下,HPLC という。

)による混合フラーレン及び単離され

たフラーレンの分析方法について規定する。この規格は,フラーレン C

60

(以下,C

60

という。

)及びフラ

ーレン C

70

(以下,C

70

という。

)の定量分析に適用できる。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0124

  高速液体クロマトグラフィー通則

JIS K 8680

  トルエン(試薬)

JIS K 8891

  メタノール(試薬)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0124 によるほか,次による。

3.1 

フラーレン 

60 個以上の炭素原子が共有結合して球殻状になった炭素分子の総称。

炭素原子 60 個からなる C

60

のほかに,炭素原子 70 個の C

70

,炭素原子 76 個の C

76

に代表される炭素原

子数が多い高次フラーレンと呼ばれるものがある。

3.2 

混合フラーレン 

C

60

,C

70

及び高次フラーレンの混合物。

注記  フラーレン合成法では,主に C

60

が生成される。C

60

,C

70

,及び C

76

に代表される高次フラーレ

ンは,合成された後にそれぞれ単離することができる。


2

Z 8981

:2010

   

原理 

含有量が,250 mg/L 以下になるように調製した混合フラーレン及び/又は単離されたフラーレン(以下,

試料という。

)の HPLC 測定用試料溶液 5 μL を,体積分率 45 %∼55 %のトルエン及び残りがメタノールか

らなる一定組成の移動相に注入して,流量 0.8 mL/min∼1.2 mL/min で送液して HPLC 分析を行う。分離さ

れた各成分の波長 325 nm における吸収強度を測定する。

HPLC 測定用試料溶液中の C

60

及び C

70

は,あらかじめ調製した標準液を使った絶対検量線法によって定

量する。

試薬及び溶媒 

試薬及び溶媒は,次による。

5.1 

トルエン  JIS K 8680 に規定するもの。 

5.2 

メタノール  JIS K 8891 に規定するもの。 

6 HPLC

測定用試料溶液の調製 

HPLC 測定用試料溶液の調製は,次による。

a)

最小目盛が 0.1 mg の電子天びんを用いて,試料 25 mg を精ひょう(秤)し,三角フラスコ(100 mL)

に入れる。

b)

溶媒としてトルエン

1)

を約 80 mL 加える。

1)

  溶媒として,トルエンのほかにプソイドクメン(1, 2, 4-トリメチルベンゼン),キシレンなど

の芳香族化合物がある。

c)

三角フラスコ(100 mL)を,室温で 15 分間,超音波洗浄器にかける。

なお,溶媒として加えたトルエンによって HPLC 測定用試料が溶解した場合には,超音波洗浄を行

わなくてもよく,c)及び d)の操作を省くことができる。

d)

超音波洗浄液の温度が 30  ℃以下であることを確認した後,更に 15 分間,超音波洗浄を継続する。洗

浄液の温度が 30  ℃を超えていれば,超音波洗浄器に水を追加して温度を下げた後,超音波洗浄を行

う。

e)

三角フラスコ(100 mL)内の液を混合した後,室温まで放冷する。

f)

三角フラスコ(100 mL)内の液をすべて全量フラスコ(100 mL)に移した後,トルエンを標線まで加

える。

g)

孔径 0.5 μm 又はそれより孔径の小さいメンブランフィルタ(以下,MF という。

)を用いて,メスフラ

スコ内の液をろ(濾)過する。MF は,トルエンに対して耐性をもつものを使用する。

h)

約 1 mL のろ(濾)液をバイアル瓶又は密閉できる容器に保存し,これを HPLC 測定用試料溶液とす

る。

i) HPLC

測定用試料溶液の希釈率は,次による。

x

x

w

v

D

=

ここに,

D: HPLC 測定用試料溶液の希釈率(mL/mix-mg)

v

x

全量フラスコ(100 mL)標線の容量(mL)

w

x

試料はかりとり質量(mix-mg)

j)

a)

i)の操作を 3 回繰り返し,HPLC 測定用試料溶液を 3 個調製する。


3

Z 8981

:2010

試験装置 

7.1 

基本構成 

高速液体クロマトグラフの基本構成は,移動相送液部(脱気装置及び送液ポンプ)

,試料導入部(試料導

入装置)

,分離部(カラム・カラム槽)

,検出部(検出器)

,データ処理部(データ処理装置及び記録計)な

どからなる。装置の基本構成の例を,

図 に示す。

1

移動相(溶離液)

2

脱気装置

3

送液ポンプ

4

試料導入装置

5

カラム槽

6

カラム

7

吸光光度検出器

8

データ処理装置

9

廃液槽

図 1−高速液体クロマトグラフの基本構成例

7.2 

移動相送液部 

移動相送液部は,JIS K 0124 の 7.1(移動相送液部)の a)b)  及び c)  による。

7.3 

試料導入部 

試料導入部は,JIS K 0124 の 7.2(試料導入部)による。

7.4 

分離部 

7.4.1 

カラム 

カラムの仕様は,

表 による。クロマト管は十分な強度をもち,内面が平滑で移動相及び分析対象試料

に対して不活性なステンレス鋼とする。

表 1−カラムの仕様

単位  mm

クロマト管の材質

ステンレス鋼(SUS316 相当品)

長さ 75∼250

内径 4.6

7.4.2 

カラム充てん(填)剤 

カラム充てん(填)剤は,オクタデシル基化学結合型シリカ(ODS)で,粒子径が 3  μm∼5  μm のもの

とする。

7.4.3 

カラム槽 

カラム槽は,30  ℃∼50  ℃の範囲で恒温を保持できる機能をもつものとする。

1

2

4

5

6

7

8

9

3


4

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:2010

   

7.5 

検出部 

検出部は,紫外吸光光度検出器による[JIS K 0124 の 7.4(検出部)の a)参照]

7.6 

データ処理部 

データ処理部は,JIS K 0124 の 7.5(データ処理部)及び 7.6(附属装置)による。

移動相 

8.1 

移動相 

移動相は,トルエン及びメタノールとする。

8.2 

分離モード 

分離モードは,逆相分配クロマトグラフィー

2)

による。

2)

  液体とみなす固定相と移動相との間における溶質成分の分配係数の差を利用して分離する方法

であり,他の分離モードと比較して,炭化水素・多環芳香族などの非イオン系化合物,水溶性

ビタミン・アミノ酸などのイオン性化合物などの種々の種類の成分を,移動相を変えるだけで

容易に分析することができる。

8.3 

移動相の調製 

移動相の調製は,

トルエンを体積分率で 45 %∼55 %,

メタノールを体積分率でトルエンと合わせて 100 %

になるように調製する。

注記  例えば,トルエンを体積分率 48 %及びメタノールを体積分率 52 %で混合する。トルエンの割

合が多くなれば検出時間は短くなる。

標準液の調製 

9.1 

標準試料 

フラーレン含有量が質量分率 99.5 %以上の精製した C

60

及び C

70

を用いて,2 種類の HPLC 用標準液をそ

れぞれ 3 段階の濃度に調製して,絶対検量線法によって C

60

及び C

70

の定量に供する。

注記  溶媒を含むものがあるため,精製した C

60

及び C

70

は,昇華精製したものが望ましい。

9.2 C

60

標準液の調製 

C

60

標準液の調製は,次による。

a)

三角フラスコ(100 mL)1 個,全量フラスコ(100 mL)1 個及び全量フラスコ(50 mL)2 個を用いる。

b)

最小目盛が 0.1 mg の電子天びんを用いて,C

60

精製品 25 mg を精ひょう(秤)し,三角フラスコ(100

mL)に入れる。

c)

溶媒としてトルエンを約 80 mL 加える。

d)

三角フラスコ(100 mL)を,室温で 15 分間,超音波洗浄器にかける。

なお,溶媒として加えたトルエンによって HPLC 測定用試料が溶解した場合には,超音波洗浄を行

わなくてもよく,d)及び e)の操作を省くことができる。

e)

超音波洗浄液の温度が 30  ℃以下であることを確認した後,更に 15 分間,超音波洗浄を継続する。洗

浄液の温度が 30  ℃を超えていれば,超音波洗浄器に水を追加して温度を下げた後,超音波洗浄を行

う。

f)

三角フラスコ(100 mL)内の液を混合した後,室温まで放冷する。

g)

三角フラスコ(100 mL)内の液をすべて全量フラスコ(100 mL)に移した後,トルエンを標線まで加

える(以下,C

60

標準液 1 という。


5

Z 8981

:2010

h)  C

60

標準液 1 の C

60

含有量は,次による。

1

0

1

v

m

R

=

ここに,

R

1

C

60

標準液 1 の C

60

含有量(mg/mL)

m

0

C

60

精製品はかりとり量(mg)

v

1

全量フラスコ(100 mL)標線の容量(mL)

i)

ホールピペットを用いて,C

60

標準液 1 を 25 mL 取り,全量フラスコ(50 mL)に移した後,トルエン

を標線まで加える(以下,C

60

標準液 2 という。

j)

C

60

標準液 2 の C

60

含有量は,次による。

2

1

2

25
v

R

R

×

=

ここに,

R

2

C

60

標準液

2

C

60

含有量(

mg/mL

R

1

C

60

標準液

1

C

60

含有量(

mg/mL

v

2

全量フラスコ(

50 mL

)標線の容量(

mL

k)

ホールピペットを用いて,

C

60

標準液

1

5 mL

取り,全量フラスコ(

50 mL

)に移した後,トルエン

を標線まで加える(以下,

C

60

標準液

3

という。

l)

C

60

標準液

3

C

60

含有量は,次による。

3

1

3

5

v

R

R

×

=

ここに,

R

3

C

60

標準液

3

C

60

含有量(

mg/mL

R

1

C

60

標準液

1

C

60

含有量(

mg/mL

v

3

全量フラスコ(

50 mL

)標線の容量(

mL

m)

a)

l)の操作を

3

回繰り返し,合わせて

3

9

個の

C

60

標準液

3)

C

60

標準液

1

C

60

標準液

2

及び

C

60

標準液

3

それぞれ

3

個)を調製した後,10.2.1 に従って

C

60

の検量線を作成する。

3)

この

3

種の標準液は,

HPLC

測定用試料の

C

60

の組成がそれぞれ,

100 %

(質量分率)

50 %

(質量分率)及び

10 %

(質量分率)に相当する。

9.3 C

70

標準液の調製 

C

70

標準液の調製は,次による。

a)

三角フラスコ(

100 mL

1

個,全量フラスコ(

100 mL

1

個及び全量フラスコ(

50 mL

2

個を用いる。

b)

最小目盛が

0.1 mg

の電子天びんを用いて,

C

70

精製品

25 mg

を精ひょう(秤)し,三角フラスコ(

100

mL

)に入れる。

c)

  C

70

精製品の溶解は,9.2 の c)f)による。

d)

三角フラスコ(

100 mL

)内の液をすべて全量フラスコ(

100 mL

)に移した後,トルエンを標線まで加

える(以下,

C

70

標準液

1

という。

e)

  C

70

標準液

1

C

70

含有量は,次による。

1

0

1

v

m

S

=

ここに,

S

1

C

70

標準液

1

C

70

含有量(

mg/mL

m

0

C

70

精製品はかりとり量(

mg

v

1

全量フラスコ(

100 mL

)標線の容量(

mL

f)

ホールピペットを用いて,

C

70

標準液

1

25 mL

取り,全量フラスコ(

50 mL

)に移した後,トルエン

を標線まで加える(以下,

C

70

標準液

2

という。


6

Z 8981

:2010

   

g)

  C

70

標準液

2

C

70

含有量は,次による。

2

1

2

25

ν

S

S

×

ここに,

S

2

C

70

標準液 2 の C

70

含有量(mg/mL)

S

1

C

70

標準液 1 の C

70

含有量(mg/mL)

v

2

全量フラスコ(50 mL)標線の容量(mL)

h)

ホールピペットを用いて,C

70

標準液 1 を 5 mL 取り,全量フラスコ(50 mL)に移した後,トルエン

を標線まで加える(以下,C

70

標準液 3 という。

i)

C

70

標準液 3 の C

70

含有量は,次による。

3

1

3

5

ν

S

S

×

ここに,

S

3

C

70

標準液

3

C

70

含有量(

mg/mL

S

1

C

70

標準液

1

C

70

含有量(

mg/mL

v

3

全量フラスコ(

50 mL

)標線の容量(

mL

j)

a)

i)

の操作を

3

回繰り返し,合わせて

3

9

個の

C

70

標準液

4)

C

70

標準液

1

C

70

標準液

2

及び

C

70

標準液

3

それぞれ

3

個)を調製した後,

10.2.2

に従って

C

70

の検量線を作成する。

4)

この

3

種の標準液は,

HPLC

測定用試料の

C

70

の組成がそれぞれ,

100 %

(質量分率)

50 %

(質量分率)及び

10 %

(質量分率

%

)に相当する。

10 

測定手順 

10.1 

一般事項 

混合フラーレン中の

C

60

及び

C

70

の定量は,

波長

325 nm

におけるクロマトグラムからピーク面積を求め,

絶対検量線法によって行う。

10.2 

検量線の作成 

10.2.1 C

60

の検量線 

C

60

の検量線の作成は,次による。

a)

箇条

7

に規定した脱気装置,送液ポンプ,試料導入装置,カラム槽,吸光光度検出器及びデータ処理

装置の電源を入れる。

b)

箇条

8

に規定した移動相を,

0.8 mL/min

1.2 mL/min

の範囲の一定流量で

30

分間以上送液するか,又

は安定したベースラインが得られるまで送液する。

c)

カラム温度が設定した温度になっていることを確認する。

d)  C

60

の標準液

5 μL

をクロマトグラフに導入して,波長

325 nm

におけるクロマトグラムを記録してピー

ク面積を測定する[

JIS K 0124

14.4

(絶対検量線法)参照]

e)

9.2

m)

で調製した

C

60

3

種(

9

個)の標準液について

d)

の操作を繰り返す。

f)

C

60

標準液の

C

60

含有量を横軸に,ピーク面積値を縦軸にして測定点を代表するように検量線を引く。

10.2.2 C

70

の検量線の作成 

C

70

の検量線の作成は,次による。

a)  10.2.1

a)

c)

による。

b)  C

70

の標準液

5 μL

をクロマトグラフに導入して,波長

325 nm

におけるクロマトグラムを記録してピー

ク面積を測定する(

JIS K 0124

14.4

参照)

c)

9.3

j)

で調製した

C

70

3

種(

9

個)の標準液について

b)

の操作を繰り返す。


7

Z 8981

:2010

d)  C

70

標準液の

C

70

含有量を横軸に,ピーク面積値を縦軸にして測定点を代表するように検量線を引く。

10.3 C

60

及び C

70

の定量 

HPLC

測定用試料溶液の

C

60

及び

C

70

の定量分析は,次による。

a)  10.2

と同じ条件の下で,箇条

6

HPLC

測定用試料溶液を導入して,クロマトグラムを記録する。

b)

測定時間は,

10.2

C

60

のピークが現れた時間の

5

倍の長さとする。

c)

測定は,箇条

6

j)

で調製した

3

個の

HPLC

測定用試料溶液についてそれぞれ

1

回行う。

d)

測定終了後,分析対象物のピーク面積が適切なベースラインに引かれているか,また,リテンション

タイムが標準液の分析対象物と大きく離れていないかのデータの確認を行う。混合フラーレンの代表

的なクロマトグラムを参考として

図 2

に示す。

e)

C

60

及び

C

70

のピーク面積から,

10.2

の検量線によって,分析対象物の含有量 R

x

及び S

x

をそれぞれ求

める。R

x

から

C

60

の組成 を求める方法は,

11.1

による。また,S

x

から

C

70

の組成 を求める方法は,

11.2

による。

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

0

2

4

6

8

10 12 14 16 18 20

溶出時間 min



 




C70

C60

注入
ショック

0

2

4

6

8

10

12

14

16

2

4

6

8

10

12

14

16

溶出時間 min



 




C60

C70

C78

C82

6

C84

6

a) 

測定のまま

b) 

拡大図

装置

カラム 
移動相 
流速

温度 
検出器 
注入量

サンプル

:A 社製高速液体クロマトグラフ

:YMC-Pack ODS-AM 100×4.6 mm I.D. (3 µm, 12 µm) 
:トルエン/メタノール=48/52(体積分率%) 
:0.8 mL/min

:40  ℃ 
:UV 325 nm 
:5 µL(約 400 mg/L 溶液)

:混合フラーレン  約 400 mg/L−トルエン溶液

図 2

混合フラーレンの代表的なクロマトグラム(一例)

11 

組成分析値の求め方 

11.1 C

60

の定量分析 

試料中の

C

60

の組成 は,次による。

X

100

×D×R

x

ここに,

X: 試料中の

C

60

組成(質量分率

%

D

HPLC

測定用試料溶液の希釈率(

mL/mix-mg

R

x

検量線で求めた

C

60

の量(

mg/mL

11.2 C

70

の定量分析 

混合フラーレン中の

C

70

の組成 は,次による。

Y

100

×D×S

x

C

60

C

70

  C

60

  C

70

  C

76

  C

78

  C

84

  C

82

  C

86

溶出時間  分

溶出時間  分


8

Z 8981

:2010

   

ここに,

Y: 試料中の

C

70

組成(質量分率

%

D

HPLC

測定用試料溶液の希釈率(

mL/mix-mg

S

x

検量線で求めた

C

70

の量(

mg/mL

注記

この定量分析は,精製した

C

60

製品及び

C

70

製品の純度測定にも適用できる。

12 

測定回数 

C

60

及び

C

70

の定量分析は,同一分析室において

3

回繰り返して行う。測定回数及び結果の表示は,

C

60

の測定値に基づいて,次による。

a)  C

60

3

回の測定値の範囲(最大値−最小値)が

表 2

の許容差(n

3

0.9 %

以下の場合には,その

3

個の平均値の小数第

1

位を四捨五入して整数で表示する。

b)  3

回の測定値の範囲が許容差(n

3

0.9 %

を超える場合には,更に

1

回分析を追加する。

4

回の測定

値の範囲が許容差(n

4

1.0 %

以下の場合には,その

4

個の平均値の小数第

1

位を四捨五入して整数

で表示する。

c)

4

個の測定値の範囲が許容差(n

4

1.0 %

を超える場合は,

2

個の中央値の平均値の小数第

1

位を四

捨五入して整数で表示する。

表 2

C

60

の許容差

単位  %

許容差(n=3)

許容差(n=4)

0.9 1.0

13 

結果の報告 

測定結果については,次の事項を報告する。

a)

試料名称

b)

分析年月日

c)

C

60

及び

C

70

の定量分析値(質量分率

%

d)

分析条件

1)

カラム充てん(填)剤の種類及び粒度

2)

クロマト管の内径及び長さ

3)

カラム温度

4)

移動相(溶離液)の種類,流量及び組成

5)

試料の導入方法,導入量及び希釈倍率

6)

検出器の種類

7)

データ処理部(データ処理装置及び記録計)

8)

測定時間範囲(データ取込み時間)

e)

成分の確認方法

  代表的なクロマトグラム例を示す。ただし,クロマトグラムには分析条件,ピーク

の成分名,保持時間及び検出器の出力信号のスケールを付記しなければならない。

f)

定量方法

1)

ピーク面積の測定方法

2)

定量方法の種別及び分析回数

3)

定量分析に用いた物質