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Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 3 

2 引用規格 3 

3 用語及び定義  3 

4 記号 7 

5 参照装置を用いた校正−一般的な原理  9 

5.1 一般的な原理  9 

5.2 校正エアロゾルの要件  10 

5.3 校正設備の概要  10 

5.4 校正設備の要素及びその要求事項 11 

5.5 FCAE及びCPCの参照装置としての違い  15 

6 FCAEを参照装置として用いた校正  16 

6.1 設備及び手順の概要  16 

6.2 準備  19 

6.3 検出効率の測定手順  24 

6.4 測定不確かさ  27 

7 CPCを参照装置として用いた校正  29 

7.1 設備及び手順の概要  29 

7.2 準備  31 

7.3 検出効率の測定手順  35 

7.4 測定不確かさ  38 

8 校正結果の報告  40 

附属書A(参考)CPCの性能特性  41 

附属書B(参考)粒子表面特性がCPC検出効率に及ぼす影響  49 

附属書C(参考)校正証明書の例  51 

附属書D(規定)CPCの検出効率の計算方法  60 

附属書E(参考)計量計測トレーサビリティ体系図  70 

附属書F(参考)希釈装置  72 

附属書G(規定)参照装置入口と被験CPC入口との間の濃度偏りに対する補正係数の評価  75 

附属書H(参考)校正範囲の低濃度側への拡張  80 

附属書I(参考)検出効率測定の実施例  87 

附属書J(規定)体積流量の校正  101 

附属書K(規定)最大粒子数濃度での電荷調整装置及びDEMCの試験  103 

附属書L(参考)参照FCAEを用いたときの推奨データ記録方法  104 

附属書M(参考)粒径の不確かさに起因する検出効率の不確かさ  106 


 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 目次 

(2) 

ページ 

附属書N(参考)校正結果の応用  108 

附属書O(参考)参考文献  110 

 

 


 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

(3) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本粉体工業技術協会(APPIE)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

Z 8850:2018 

 

(ISO 27891:2015) 

エアロゾル粒子の個数濃度−凝縮粒子計数器の校正 

Aerosol particle number concentration- 

Calibration of condensation particle counters 

 

序文 

この規格は,2015年に第1版として発行されたISO 27891を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

 

凝縮粒子計数器(condensation particle counter,CPC)は,微小なエアロゾル粒子の個数濃度を測定する

装置である。CPCの共通原理は,超微粒子及びナノ粒子に過飽和状態の蒸気を凝縮させ,光学的な検出が

可能な液滴へと成長させることである[44]。成長した液滴の計数は光散乱を用いて行われる。液滴は集光

された光が照射された検出領域を通過して散乱光を発し,その一部が光検出器によって検出される。この

ような散乱光の検出頻度と試料体積流量とから粒子数濃度が得られる。低濃度では粒子を一つずつ計数す

るので,CPCは絶対的な粒子数濃度決定法として用いることができる。 

市販のCPCには,蒸気を発生させる作動液に幾種類かの物質,例えば,1-ブタノール,2-プロパノール,

又は水が用いられている。加えて,試料空気に過飽和状態を生じさせるために異なる原理が用いられてい

る。最も一般的なCPCは層流型と呼ばれ,層流及び拡散伝熱を利用している。作動液の蒸気の拡散係数に

よって,凝縮を起こすには加熱又は冷却のどちらが必要かが決まり,これによって層流型CPCの基本構造

が決まる。また,多くは普及していないが乱流混合型のCPCがあり,この方式では,作動液の蒸気で飽和

し,粒子を含まない気流を試料空気と乱流混合させ,過飽和を実現する。図1は,最も一般的な,加熱飽

和部及び冷却凝縮部に層流を流す方式のCPCの概略図である。 

 


Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

10 

11 

12 

 

 1 

エアロゾル入口 

作動液容器 

加熱飽和部 

ナノ粒子 

熱電素子 

凝縮部 

液滴 

光源 

照光レンズ 

10 受光レンズ 
11 光検出器 
12 エアロゾル出口 

 

図1−層流型CPCの原理 

 

CPCの測定精度は,複数の要因に影響される。例えば,流量に誤差がある場合,濃度にも誤差が生じる。

高濃度における同時通過誤差,極微小粒径における不完全な粒子成長,入口から検出部までの輸送中の粒

子損失も誤差要因である。正確な測定のためには,CPCは校正されなければならない。 

CPCの校正は,通常,ファラデーカップ式エアロゾル電流計(Faraday-cup aerosol electrometer,FCAE)

を参照装置として行う[33][36]。多くの場合,校正の目的は微小粒径での検出下限を決定するためである。

FCAEは粒径によらず検出効率が100 %と考えられ,参照装置として用いられてきた。CPCの検出効率は,

粒径分級された1価帯電粒子を同じ濃度で同時にFCAEとCPCとに供給して濃度測定を行い,FCAEによ

って測定された濃度に対する被校正CPCの指示濃度の比として決定する。 

この規格は,異なる二つのCPC校正法,すなわち,上述したFCAEとの比較による伝統的な方法,及び

参照CPCとの比較による方法について規定する。FCAE及び参照CPCには,関連する粒子数濃度,粒径,

及び粒子材質が記載された,信頼できる校正証明書をもったものを用いる。信頼できる校正証明書とは,

JIS Q 17025又はこれと同等の規格について認定された校正事業者が,認定された校正の種類及び範囲内の

校正を行って発行したもの,又は関連する校正サービスを提供する国家計量標準機関若しくは指名計量標

準機関がJIS Q 17025の要求事項に適合した校正を行って発行したものである。 

CPCの校正について,二つの主要な誤差要因が知られている。それらは,多価帯電粒子の混入及び被校

正CPC入口と参照装置入口との粒子数濃度の差異である。これらの要因に対する評価及び補正は校正手順


Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

に含まれなければならず,その方法はこの規格で規定している。 

この規格の対象者は,次のとおりである。 

− 環境計測,自動車排ガス計測などを目的とした,内部校正プログラムをもつCPCのユーザ 

− 自社製品の性能の適合性評価及び再評価を行うCPC製造業者 

− 粒子数濃度計測の設備をもちCPC校正サービスを提供する,国家計量標準機関などの研究所 

 

適用範囲 

この規格は,粒子数濃度範囲1 cm-3〜105 cm-3のCPCの検出効率及びその不確かさの決定方法について

規定する。一般的に検出効率は,粒子数濃度,粒径,及び粒子の組成に依存する。この規格で規定した方

法が対象とする粒径範囲はおおむね5 nm〜1 000 nmである。 

この方式は検出効率が相対的に一定な大粒径範囲で適応できるCPCの校正係数(プラトー効率)を決定

する用途,及び検出下限に近い小粒径における検出効率の低下特性を明らかにする用途に使用できる。こ

れらの変数に関しては,附属書Aに詳細に記載している。 

ここに規定した方法は,吸入流量がおおむね0.1 L/min〜5 L/minのCPCに適している。 

この規格は,CPCの校正の不確かさを見積もる方法についても規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 27891:2015,Aerosol particle number concentration−Calibration of condensation particle counters

(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

ISO 15900,Determination of particle size distribution−Differential electrical mobility analysis for aerosol 

particles 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

エアロゾル(aerosol) 

ガス中に固体又は液体の粒子が分散した系。 

3.2 

両極電荷調整装置(bipolar charger) 

装置内で粒子を正負両極のイオンに暴露することで,粒径に対する帯電分布に対し平衡かつ既知の状態

を得る粒子電荷調整装置。 

注記 正負両極の気体イオンからなる,電荷量濃度の十分に高い電気的中性な雲に,十分長い時間エ

アロゾル粒子を暴露することによって,エアロゾル粒子に正味の電荷量がほぼ0の平衡帯電状

態がもたらされる。 


Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

3.3 

校正(calibration) 

指定の条件下において,第一段階で,測定標準によって提供される測定不確かさを伴う量の値と,付随

した測定不確かさを伴う当該の指示値との関係を確立し,第二段階で,この情報を用いて指示値から測定

結果を得るための関係を確立する操作(TS Z 0032参照)。 

注記1 校正は,表明(statement),校正関数,校正線図,校正曲線又は校正表で表してもよい。場合

によっては,付随した測定不確かさを伴う表示値の加算,又は倍数の補正で構成してもよい。 

注記2 校正は,“自己校正(self-calibration)”と呼ばれる測定システムの調整(verification),又は校

正の検証と混同しないことが望ましい。 

注記3 上記の定義の第一段階だけを校正と認識していることが多い。 

3.4 

校正エアロゾル(calibration aerosol) 

電荷調整及び粒径分級がなされ,校正測定のために粒子数濃度が調整された,分流器から供給されるエ

アロゾル。 

3.5 

校正粒子材質(calibration particle material) 

校正エアロゾル粒子の材質。 

3.6 

電荷量濃度(charge concentration) 

単位体積当たりの正味の電荷量。 

注記1 電荷量濃度は,FCAEの測定量である。 

注記2 FCAEの測定結果は,電荷量濃度CQ(単位fC/cm3),電荷数濃度

*

N

C(単位cm-3),又は電流

IFCAE(単位fA)によって表示される。電気素量eとFCAE入口体積流量qFCAEとを用いると,

これらの表示値は次の式によって関連付けられる。 

q

I

e

C

C

Q

N

FCAE

FCAE

*

 

例 電荷量濃度1 fC/cm3は電荷数濃度6 241 cm-3に相当する。また,1 L/minのFCAE入口体積流量の

場合,測定電流は16.67 fAになる。 

3.7 

電荷調整(charge conditioning) 

試料エアロゾルの帯電分布をある定常状態へ調整する処置。 

3.8 

変動係数,CV(coefficient of variation) 

標準偏差を算術平均で除した比。 

3.9 

同時通過誤差(coincidence error) 

2個以上の粒子が同時に検出領域に存在すること,又は信号処理に有限の時間を要することによって生

じる誤差。 

注記 同時通過誤差は,粒子数濃度,検出領域での流速,及び検出領域の大きさに関係する。 


Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

3.10 

凝縮粒子計数器,CPC(condensation particle counter) 

エアロゾルの粒子数濃度を計測する装置(ISO 15900:2009における定義を変更)。 

注記1 検出される粒子の粒径は,通常,数100 nmより小さく,数nmより大きい。 

注記2 CPCは,凝縮核計数器(condensation nucleus counter, CNC)と呼ばれる場合もある。 

注記3 この規格では,参照装置として使用されるCPCを参照CPCという。 

注記4 この規格では,校正されるCPCを被験CPCという。 

3.11 

検出効率,η(detection efficiency) 

装置入口の実際の濃度に対する装置から報告される濃度の比。 

3.12 

微分型電気移動度分級器,DEMC(differential electrical mobility classifier) 

電気移動度に基づいてエアロゾル粒子を分級し,分級されたエアロゾル粒子を装置出口から排出する分

級器(ISO 15900:2009における定義を変更)。 

注記 DEMCは,電場中で個々のエアロゾル粒子に働く空気動力学的抵抗力と静電気力とをバランス

させることによって,エアロゾル粒子を分級する。分級された粒子は,DEMCの物理的寸法及

び操作条件によって決定される狭い電気移動度範囲に存在することになる。それらのエアロゾ

ル粒子は,電荷数によって,異なった粒径をもつ。 

3.13 

微分型移動度分析装置,DMAS(differential mobility analyzing system) 

前処理装置,電荷調整装置,DEMC,流量計,粒子検出器,装置を接続する配管系,コンピュータ及び

粒径分布算出ソフトウェアによって構成される,サブミクロン領域のエアロゾル粒子の粒径分布を測定す

るシステム(ISO 15900:2009における定義を変更)。 

3.14 

拡散損失(diffusion loss) 

熱的(ブラウン)拡散輸送,及び乱流拡散輸送による粒子数濃度の減少。 

3.15 

電流計(electrometer) 

おおむね1フェムトアンペア(fA)より大きな電流を測る装置。 

3.16 

相当径,d(equivalent particle diameter) 

規定された条件下で対象とする粒子と厳密に同じ挙動を示す,規定された性状をもった球形粒子の粒径。 

注記 この規格において,粒径は常に電気移動度相当径を示す。電気移動度相当径は,静止した空気

中の均一な電界において,同じ電気移動度,又は同じ終端移動速度で運動する帯電球形粒子の

粒径として定義される。 

3.17 

ファラデーカップ式エアロゾル電流計,FCAE(Faraday-cup aerosol electrometer) 

エアロゾルの電荷量濃度を測定するために設計された電流計(ISO 15900:2009における定義を変更)。 

注記 FCAEは,検出部を内包し電気的に接地された導電性カップ,検出部と電流計回路とを接続す

る電気配線,及び流量計によって構成される。カップは,帯電エアロゾル粒子を捕集するフィ


Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

ルタ材を含んだ検出部を覆うガード電極でもある。 

3.18 

流量(flow rate) 

流路の横断面を単位時間当たりに通過する流体の体積又は質量(いずれかを特定)。 

注記 気体流量を正確に示すには,気体が実際におかれていた温度及び圧力の情報,又は参照する標

準状態の温度及び圧力の情報が不可欠である。 

3.19 

GSD 

この規格においては,幾何標準偏差の略称。 

3.20 

層流(laminar flow) 

時間的及び空間的に不規則な動き,又は乱れた渦流のない流れ。 

3.21 

プラトー効率下限粒径,dmin,ref(lower limit of the plateau efficiency) 

参照CPCを被験CPCの校正に適応できる粒径の下限。 

注記 この粒径下限は,参照CPC自体に依存するとともに,校正条件及び粒子性状にも影響される。 

3.22 

単分散エアロゾル(monodisperse aerosol) 

狭い粒径分布をもったエアロゾル。 

注記1 単分散性は,粒径分布のGSDによって定量化することができる。 

注記2 この規格においては,GSDが1.15以下の場合を単分散と定義する。 

3.23 

粒子(particle) 

物理的境界をもった小さな物体。 

注記 粒子の相は,固相,液相,固相と液相との中間,又は固相と液相との混合状態のいずれもあり

得る。 

3.24 

粒子電荷調整装置(particle charge conditioner) 

電荷調整に用いる装置。 

3.25 

粒子数濃度,C(particle number concentration) 

キャリアガス単位体積当たりの粒子数。 

注記 粒子数濃度を正確に示すには,気体が実際に置かれていた温度及び圧力の情報,又は参照する

標準状態の温度及び圧力の情報が不可欠である。 

3.26 

粒子性状(particle type) 

粒子材質の化学組成(特に,表面の化学組成),物理的な形状,形態(例えば,強凝集体又は弱凝集体)

などの粒子特性。 

注記1 小粒径におけるCPCの検出効率は,作動液及び粒子の化学的親和性に依存している(附属書

B参照)。 


Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

注記2 粒子に関する基礎理論の多くは,粒子が固体かつ球形であることを前提としている。粒子が

非球形であると,DEMCによる粒径選択,多価帯電粒子の比率,及び粒子表面への作動液の

凝縮に影響を与える。 

3.27 

プラトー効率(plateau efficiency) 

検出効率が粒径に依存しない粒径範囲におけるCPCの平均検出効率。 

3.28 

一次エアロゾル(primary aerosol) 

校正設備の一次粒子発生源で発生及び調整されたエアロゾル。 

3.29 

単一粒子計数モード(single particle counting mode) 

粒子数又は粒子数濃度を測定する装置(例えば,CPC)において,検出された粒子を一つずつ計数する

ことによって測定結果を得る測定方式。 

3.30 

粒径分布(particle size distribution) 

粒径の関数として表された粒子濃度の分布。 

注記1 この規格では,この用語は“粒径によって分けられた粒子数濃度”の意味で用いられる。 

注記2 粒径分布解析結果の表記には,JIS Z 8819-1:1999が適用できる。 

3.31 

乱流(turbulent flow) 

時間的若しくは空間的に不規則な動き,又は乱れた渦流を伴う流れ。 

3.32 

単極電荷調整装置(unipolar charger) 

装置内の正又は負電荷のイオンに暴露させることによって,エアロゾル粒子を定常的な荷電状態に到達

させる装置。 

 

記号 

この規格で用いる主な記号を,次に示す。単位は参考文献[15]を参照。 

 

記号 

定義 

単位 

参照先 

CN 

DEMCから排出される粒子の個数濃度の総量 

cm-3 

6.3.5 e) 
7.3.5 c) 

CN(dp) 

DEMCから排出される粒径dのp価粒子の粒子数濃度 

cm-3 

6.3.3 c) 
7.3.3 c) 

*

N

電荷数濃度 

cm-3 

3.6の注記2 

CN,CPC 

被験CPCの粒子数濃度指示値 

cm-3 

5.1 

CN,CPC,i 

粒子を計測するとき,被験CPCがi番目に計測する粒子数濃度の指示
値 

cm-3 

6.3.5 b) 
7.3.5 b) 

CN,CPC,ref,i 

粒子を計測するとき,参照CPCがi番目に計測する粒子数濃度の指示
値 

cm-3 

7.3.5 b) 

CN,FCAE,i 

FCAEがi番目に計測する校正エアロゾルの換算粒子数濃度 

cm-3 

6.3.5 d) 

CN,ref 

参照装置の粒子数濃度指示値 

cm-3 

5.1 

CQ 

粒子を計測するとき,FCAEが計測する電荷量濃度指示値 

C cm-3 

3.6の注記2 


Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

記号 

定義 

単位 

参照先 

CQ,i 

粒子を計測するとき,FCAEがi番目に計測する電荷量濃度指示値 

C cm-3 

6.3.5の 

b)及びd) 

CQ,0,i 

DEMCの印加電圧を0 Vに設定したときにFCAEがi番目に計測する
電荷量濃度指示値 

C cm-3 

6.3.5の 

a)及びc) 

相当径 

nm 

3.16 

d50 

検出効率がプラトー効率の50 %になる粒径 

nm 

C.5 

d90 

検出効率がプラトー効率の90 %になる粒径 

nm 

C.5 

dmin,ref 

参照CPCを被験CPCの校正に適用できる粒径の下限 

nm 

3.21 

5.4.6 b) 

5.5 a) 

電気素量 

3.6の注記2 

IFCAE 

FCAEが検知した電流値 

fA 

3.6の注記2 

包含係数 

(無次元) 

6.4.3 
7.4.3 

Nambient 

HEPAフィルタを装着しない状態で1分間に計数された粒子の数 

(無次元) 

6.2.5 b) 2) 

NFCAE 

1分間にFCAEフィルタをすり抜けた粒子の数 

(無次元) 

6.2.5 b) 5) 

NHEPA 

HEPAフィルタを装着した状態で1分間に計数された粒子の数 

(無次元) 

6.2.5 b) 1) 

Nleak 

=NFCAE−NHEPA 

(無次元) 

6.2.5 b) 6) 

粒子のもつ正味の電荷数 

(無次元) 

5.1 

qCPC,amb 

被験CPCが示す入口流量,又は被験CPCの公称入口流量 

Lmin-1 

6.2.6 c) 
7.2.6 c) 

qCPC,cal,amb 

校正された流量計で計測した被験CPC入口流量 

L min-1 

6.2.6 c) 
7.2.6 c) 

qCPC,ref 

参照CPCが示す入口流量,又は参照CPCの公称入口流量 

L min-1 

7.2.7 b) 

qCPC,ref,cal 

校正された流量計で計測した参照CPC入口流量 

L min-1 

7.2.7 b) 

qCPC,ref,cal,amb 

校正された流量計で計測した,大気下での参照CPCの入口流量 

L min-1 

7.2.5 c) 

qCPC,ref,amb 

大気下で参照CPCが示す入口流量,又は参照CPCの公称入口流量 

L min-1 

7.2.5 c) 

qCPC,ref,cert 

校正証明書に記載されている参照CPC入口流量 

L min-1 

7.2.5 c) 

qFCAE 

FCAEが示す入口流量,又はFCAEの設定入口流量 

L min-1 

3.6の注記2 

6.2.7 b) 

qFCAE,amb 

大気下でFCAEが示す入口流量,又はFCAEの設定入口流量 

L min-1 

6.2.5 c) 

qFCAE,cal 

校正された流量計で計測したFCAE入口流量 

Lmin-1 

6.2.7 b) 

qFCAE,cal,amb 

校正された流量計で計測した,大気下でのFCAE入口流量 

L min-1 

6.2.5 c) 

qFCAE,cert 

校正証明書に記載されているFCAE入口流量 

L min-1 

6.2.5 c) 

RFCAE 

=Nleak/Nambient 

(無次元) 

6.2.5 b) 7) 

rq,CPC,ref 

製造業者によって示されている参照CPC入口流量の精度 

L min-1 

7.2.5 c) 

rq,FCAE 

製造業者によって示されているFCAE入口流量の精度 

L min-1 

6.2.5 c) 

Ur(η) 

検出効率ηに対する相対拡張不確かさ 

(無次元) 

6.4.3 
7.4.3 

ur(qcal,cert) 

流量計の相対標準不確かさ 

(無次元) 

6.2.5 c) 
7.2.5 c) 

ur(qCPC,ref) 

参照CPC入口流量の相対標準不確かさ 

(無次元) 

7.2.7 b) 

7.4.3 

ur(qCPC,ref,cert) 

校正証明書に記載されている参照CPC入口流量の相対標準不確かさ 

(無次元) 

7.2.5 c) 

ur(qFCAE) 

FCAE入口流量の相対標準不確かさ 

(無次元) 

6.2.7 b) 

6.4.3 

ur(qFCAE,cert) 

校正証明書に記載されているFCAE入口流量の相対標準不確かさ 

(無次元) 

6.2.5 c) 

u(1) 

ϕ1に対する標準不確かさ 

(無次元) 

6.4.3 

u(2) 

ϕ2に対する標準不確かさ 

(無次元) 

6.4.3 


Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

記号 

定義 

単位 

参照先 

u(3) 

ϕ3に対する標準不確かさ 

(無次元) 

6.4.3 

uc,r(η) 

検出効率ηの相対合成標準不確かさ 

(無次元) 

6.4.3 
7.4.3 

ur(FCAE) 

FCAEの検出効率の相対標準不確かさ 

(無次元) 

6.4.3 

ur(MCC) 

多価帯電補正の相対標準不確かさ 

(無次元) 

6.4.3 

ur(RCPC) 

参照CPCの検出効率の相対標準不確かさ 

(無次元) 

7.4.3 

ur(β) 

分流器の濃度偏り補正βの相対標準不確かさ 

(無次元) 

6.4.3 
7.4.3 

ur(ηrep) 

繰り返し再現性に起因する相対標準不確かさ 

(無次元) 

6.4.3 
7.4.3 

β 

分流器の濃度偏り補正 

(無次元) 

5.1 

6.3.4 
7.3.4 

η 

検出効率 

(無次元) 

3.11 

ηCPC 

被験CPCの検出効率 

(無次元) 

5.1 

CPC

η

 

被験CPCのプラトー効率の推定値 

(無次元) 

6.3.5 e) 
7.3.5 c) 

ηCPC,i 

被験CPCのi番目の検出効率 

(無次元) 

6.3.5 f) 

7.3.5 c) 

ηCPC,ref 

参照CPCの検出効率 

(無次元) 

7.3.5 c) 

CPC

η 

被験CPCの算術平均検出効率 

(無次元) 

6.3.5 f) 

7.3.5 c) 

ηFCAE 

FCAEの検出効率 

(無次元) 

6.3.5 e) 

ηref 

参照装置の検出効率 

(無次元) 

5.1 

σ(ηrep) 

被験CPC検出効率の繰返し測定における標準偏差 

(無次元) 

6.3.5 f) 

7.3.5 c) 

Φ 

多価帯電粒子の割合 

(無次元) 

5.5の表1 

6.3.3 c) 
7.3.3 c) 

ϕp 

電荷数pの粒子の割合 

(無次元) 

5.1 

6.3.3 c) 
7.3.3 c) 

 

参照装置を用いた校正−一般的な原理 

5.1 

一般的な原理 

この箇条では,トレーサブルな参照装置を用いたCPCの校正の一般的な側面について示し,箇条6及び

箇条7では,参照装置にFCAEを用いた場合及びCPCを用いた場合について記載する。 

参照装置には,その校正に使用した粒子性状,粒径及び粒子数濃度範囲が明記された,最新の信頼でき

る校正証明書が付与されていなければならない。校正されたときの入口体積流量が,入口圧力及び入口温

度とともに明記されていなければならない。信頼できる校正証明書とは,次のいずれかを満たすものであ

る。 

− JIS Q 17025又はこれと同等の規格について認定された校正事業者が,認定された校正の種類及び範囲

内の校正を行った場合。 

− 関連する校正サービスを提供する国家計量標準機関又は指名計量標準機関がJIS Q 17025の要求事項

に適合した校正を行った場合。 


10 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

校正証明書の例を,附属書Cに記載する。 

CPCに対する校正の結果は,操作パラメータ及び次の項目を特定した場合における粒子の検出効率とし

て得られる。 

− 粒径 

− 粒子性状 

− 粒子数濃度 

多くの場合,単一粒子計数モードにおいては,CPCの検出効率は広い粒子数濃度範囲にわたって単一の

数値及び不確かさだけによって表すことができる。他の計測モード及び更に広い濃度範囲においては,検

出効率と粒子数濃度との関係は複雑になることがある(附属書A参照)。検出効率及びその不確かさの計

算方法は箇条6及び箇条7に示し,一般的な式を式(1)に示す。 

p

p

N

N

p

β

η

C

C

η

ref

ref

,

CPC

,

CPC

  (1) 

ここに, CN,CPC: 被験CPC(校正されるCPC)が指示する濃度 
 

CN,ref: 参照装置が指示する濃度 

 

ηref: 参照装置の検出効率 

 

β: 分流器における濃度の偏り 

式(1)中のΣ以降の総和は,参照装置がFCAEである場合にだけ必要である。ϕpはp価の粒子の割合であ

る[式(6)参照]。 

5.2 

校正エアロゾルの要件 

5.3及び5.4に記載された構成要素の多くは,一次エアロゾルを調整し,校正に適した状態にするもので

ある。校正エアロゾルは,次の要件を満たすことが望ましい。 

− 粒径を明確に定義でき,粒径及び検出効率の不確かさを最小にできるよう,粒径分布が狭い。一般的

には,粒径分布の主ピークはGSDが1.1未満とする。 

− 校正を安定した状態で行えるよう,校正作業の間は,モード径及び粒子数濃度が安定している。 

− 多価帯電粒子の割合が小さい(一般的には5 %未満)。多価帯電粒子はFCAEを用いた校正において主

要な不確かさ要因であり,また,参照装置がFCAE又は参照CPCのいずれの場合でも,望ましくない

大粒子が校正エアロゾルに含まれてしまうためである(附属書D参照)。 

− 校正設備内での粒子成長が起こらないよう,水若しくは他の分散媒又は溶媒からの蒸気成分が少ない。 

− 粒子性状及び気体が安定していて,かつ,再現可能である。 

CPCの校正証明書は,特に,小さい粒径においては,校正証明書に示された校正エアロゾルにだけ適用

可能である。 

5.3 

校正設備の概要 

既知の粒径,電荷及び組成の単分散校正エアロゾルを発生させるために,一次エアロゾル発生源及び

DEMCを用いる。計量計測トレーサビリティをもつ参照装置及び被験CPCは,DEMCの下流で校正エア

ロゾルを並行して採取する。計量計測トレーサビリティをもつ参照装置として,FCAE又は参照CPCを使

用する。図2に必要な要素の概要を示す。重要な気流の温度を安定にするため,恒温槽及び熱交換器を用

いてもよい。 

 


11 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

図2−校正設備の概略図 

 

この規格に従って行われたCPC校正の結果が国家標準又は国際単位系(SI)に対して計量計測トレーサ

ビリティをもつとみなされるためには,FCAE及び参照CPCをはじめとする測定装置は校正され,国際標

準又は国家標準への計量計測トレーサビリティを確保しなければならない。CPCの校正結果に影響を与え

る量に対する計量計測トレーサビリティの体系図を,附属書Eに示す。 

5.4 

校正設備の要素及びその要求事項 

5.4.1 

一次エアロゾル発生源 

5.4.1.1 

一般 

一次エアロゾル発生源は,安定した粒子性状及び適切な個数濃度の校正エアロゾルを生み出すため,エ

アロゾル発生器及びエアロゾル調整器によって構成する。 

流量,個数濃度及び粒径分布の安定性は,5.2の校正エアロゾルの要求事項を満たすものでなければなら

ない。 

20 nmより大きい粒径の場合,校正エアロゾルに含まれる多価帯電した大粒径粒子を最小限にするため

に,粒径分布の狭い一次エアロゾル発生源を用いることが望ましい。20 nmより小さな粒径の場合は多価

帯電の確率が低いので,狭い粒径分布はそれほど重要ではない。この推奨事項はFCAE及び参照CPCのい

ずれの参照装置にも当てはまる。 

5.4.1.2 

エアロゾル発生器 

要求される校正粒子材質によって適切な発生器は異なる。エアロゾル発生器と校正粒子材質との組合せ

の例を,次に示す。 

a) 金属,金属酸化物及び炭素の粒子を発生させるための,アークプラズマ放電式エアロゾル発生器。 

b) ポリアルファオレフィン(PAO)などの油滴又はスクロース粒子を発生させるための,静電噴霧式エ


12 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

アロゾル発生器。 

c) 銀,金などの金属粒子,及び塩化ナトリウム,塩化カリウム,硝酸アンモニウムなどの塩粒子を発生

させるための,蒸発凝縮式エアロゾル発生器。 

d) すす粒子を発生させるための,消炎式燃焼エアロゾル発生器。 

e) 溶液及び分散液から粒子を発生させるための,スプレー噴霧式エアロゾル発生器。 

f) 

均一粒径の金属又は金属酸化物粒子を発生させるための,白熱ワイヤー式エアロゾル発生器。 

以上に加えて,広い粒径範囲にわたって1価帯電粒子を発生できるSCARと呼ばれる装置がある[60]。 

5.4.1.3 

エアロゾル調整器 

校正粒子の状態を制御するため,エアロゾル調整器を用いる。選択したエアロゾル発生法及び校正エア

ロゾル性状によって,次に示す各種エアロゾル調整器の中から必要なものを用いる。 

a) エアロゾル電荷調整装置が正確に電荷調整するよう,一次エアロゾルの粒子数濃度及び流量を適切な

程度に調整する(附属書K参照)。粒子数濃度調節に用いるエアロゾル希釈装置については附属書F

に記載する。 

b) 一次エアロゾル発生源の粒径分布が非常に広く,多価帯電粒子の割合が大きい場合,電荷調整装置及

びDEMCをもう1組追加し,一次エアロゾル粒子を事前に分級する[57]。 

c) 一次エアロゾル中に含まれる水,分散媒又は溶媒からの蒸気の濃度は,飽和濃度の40 %未満でなけれ

ばならない。一次エアロゾル中に高濃度の蒸気成分が含まれると,校正粒子の凝縮成長,両極電荷調

整装置の平衡帯電分布の変化,又はDEMCのシース循環流中への蒸気の蓄積が生じる可能性がある。

蒸気濃度は,乾燥空気の追加による希釈,又はシリカゲル,ゼオライト若しくは塩化カルシウムによ

る蒸気吸着によって低減できる。 

5.4.2 

電荷調整装置 

DEMCを用いた静電分級において安定で,かつ,繰返し性及び再現性の高い校正エアロゾルを得るため,

DEMCに流入する一次エアロゾルの帯電分布は,安定で,かつ,繰返し性及び再現性が高くなければなら

ない。単極及び両極電荷調整装置は,一次エアロゾルの帯電分布を安定させるのに必要な濃度のイオンを

発生することができる(ISO 15900参照)。 

両極電荷調整装置には,アルファ線又はベータ線の放射線源を用いる。両極電荷調整装置を適切な動作

条件下で使用し,平衡帯電状態を実現できる場合,ISO 15900に規定された帯電分布を適用しなければな

らない。放射線源を用いた両極電荷調整装置と等価であることが証明されている場合,又は帯電分布が十

分に評価されている場合は,他の両極電荷調整装置を用いてもよい。 

一次エアロゾルの最頻径が20 nmより大きい場合,又は一次エアロゾルの粒径分布が単峰性でない場合

は,両極電荷調整装置を用いなければならない。これらの場合に両極電荷調整装置を用いると,単極電荷

調整装置を用いた場合と比較して,平衡帯電状態での多価帯電粒子の割合を大幅に低くすることができる。 

一次エアロゾルが既に単分散の場合,又は一次エアロゾルが20 nmより大きい粒子を含まない場合,

DEMCから取り出される校正エアロゾル粒子は,DEMCの上流で使用する電荷調整装置によらず,全て1

価帯電である。そのため,この場合はコロナ放電装置などの単極電荷調整装置又は両極電荷調整装置のい

ずれを用いてもよい。 

注記 SCAR [60]は広い粒径範囲にわたり1価帯電粒子を発生するので,例外である。 

5.4.3 

DEMC 

DEMCは,調整された一次エアロゾル粒子を電気移動度に基づいて分級する。DEMCは,正又は負のい

ずれかに帯電した,移動度幅の狭い校正エアロゾルを供給する。分級された粒子が1価より多い電荷をも


13 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

つ場合,電荷数によって粒径は異なる。 

DEMCは,ISO 15900に従って設定,操作,及び校正しなければならない。 

理想的には,DEMCに供給する一次エアロゾルは,1価帯電粒子だけをDEMCから取り出すように調整

することが望ましい。この場合,DEMCから取り出される校正エアロゾルは単分散である。 

しかしながら,調整した一次エアロゾルの特性のため,校正エアロゾルに大きな多価帯電粒子が含まれ

る場合,補正を行わなければならず,また,測定不確かさは増加する可能性がある。必要な補正の詳細を,

附属書Dに規定する。 

5.4.4 

補助エア又は余剰排気 

DEMCから取り出す校正エアロゾルの流量が被験CPC及び参照装置の合計流量よりも低い場合,補助

エアを追加する必要がある。 

補助エアの粒子数濃度は,0.1 cm-3未満であることが望ましい。 

補助エアの相対湿度は,40 %未満でなければならない。 

校正エアロゾルの個数濃度の過度な変動を避けるために,補助エアの流量は十分に安定でなければなら

ない。 

DEMCから取り出す校正エアロゾルの流量が被験CPC及び参照装置の合計流量よりも高い場合,余剰

の空気は排出するのがよい。この場合,排気に粒子フィルタを装着し,作業者を粒子への暴露から保護す

ることが望ましい。 

5.4.5 

混合器,分流器,及び接続配管 

校正エアロゾルは,混合器,分流器,及び接続配管を経由して被験CPC及び参照装置へ供給する。校正

エアロゾルは,両測定装置に到達したときに粒径分布及び個数濃度が同一であることが望ましい。 

混合不足から生じる濃度の偏りは,CPC校正における大きな誤差要因である。偏りを避けるため,バッ

フルプレート,混合容器,混合オリフィスなどを用いる。 

分流器は,混合器からの校正エアロゾル流を分割し,一方を被験CPCへ,もう一方を参照装置へと二つ

に分ける。分流器及び接続配管は,分流器の入口から両方の測定装置までの輸送損失が粒径依存性を含め

て等しくなるよう設計することが望ましい。 

被験CPC及び参照装置の入口流量が等しい場合,二つの装置のサンプリング位置を入れ替えることによ

って,サンプリング位置の同等性を実証することができる(附属書G参照)。サンプリング位置による濃

度の違いは5 %未満でなければならない。粒子損失の補正は,偏り補正係数βによって表す。 

被験CPC及び参照装置の入口流量を等しくできない場合,異なる長さの接続配管を用いることによって

輸送損失の違いを補正しなければならない。流量の比は,0.2倍以上,かつ,5倍以下でなければならない。

入口流量が異なる校正設備では,測定装置のサンプリング位置の入れ替えによる輸送損失の実測はできな

い。そのため,各々の流量の不確かさによって測定不確かさは増加する。 

混合器,分流器及び接続配管は,適切な技術的判断に基づき,配管径の急激な変化及び急激な屈曲を避

けるよう設計しなければならない。柔らかいチューブによる配管をせざるを得ない場合は,特に,配管に

は導電性チューブを用い,かつ,全ての接続配管を確実に接地する。 

5.4.6 

参照装置:FCAE又はCPC 

a) FCAEの設計及び運用 FCAEは,次の要素で構成する(図3参照)。 

− エアロゾル粒子を捕集するフィルタ材が組み入れられた検出部を内包し,電気的に接地された導電

性カップ。 

− 検出部と電流計回路とを接続する電気配線。 


14 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

− 流量計。 

注記 この規格が主に対象とする粒径範囲(5 nm以上)及びFCAE流量範囲(1 L/min以上)では,

FCAEの検出効率は95 %より高いことが見込まれる。 

 

 

 1 

帯電粒子 

流量計 

プリアンプ 

電流計 

粒子を含まない空気 

捕集した帯電粒子から電荷を収集し,かつ,外部から誘導
される電磁ノイズを低減するファラデーカップ 

フィルタ材を接地電極から絶縁するための超高抵抗絶縁体 

浮遊帯電粒子を捕集する高効率粒子(HEPA)フィルタ 

 

図3−FCAEの概略図(ISO 15900の図を改編) 

 

b) 参照CPCの設計及び運用 参照CPCは,入口から取り込まれたエアロゾル中の粒子を全て計数する

設計でなければならない。すなわち,入口から取り込まれたエアロゾルを装置内部で希釈したりろ過

したりしてはならず,入口から取り込まれた流れの全てが光学検出部に到達しなければならない。 

参照CPC製造業者の仕様に基づき,単一粒子計数モードで測定できる濃度範囲を確定しなければな

らない。参照CPCは,光量計測モードで使用してはならない。 

参照CPCによる被験CPCの校正を行う上での最小の粒径dmin,refは,三つ以上の粒径について,2番

目に小さい粒径及び3番目に小さい粒径はそれぞれ1番小さい粒径の2倍以上及び3倍以上であり,

かつ,三つの粒径での検出効率を比較したときに差が5 %以内である場合の,1番小さい粒径に等し

い。参照CPCの検出効率を記載する校正証明書は,用いた粒子性状に対するdmin,refが明記されている

か,又は用いた粒子性状に対するdmin,refを決定できるように検出効率が記載されていなければならな

い。 

c) FCAE及び参照CPCの校正証明書 参照装置は,5.1で規定するように最新の信頼できる校正証明書

が付与されていなければならない。校正証明書の例を,附属書Cに示す。 

FCAEの校正証明書は,エアロゾル流量の測定値(体積流量,入口圧及び入口温度)及び電荷量濃

度測定値を記載しなければならない。電荷量濃度とエアロゾル流量との積は,通常,1 fC/s〜10 fC/s


15 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

の範囲にある。 

参照CPCの校正証明書は,FCAEを参照装置として用いた校正の結果,又は別のCPCを参照装置

として用いた校正の結果の,いずれでもよい。校正証明書には,粒子性状,粒径,校正が有効な粒子

数濃度,及び単一計数モードの最高濃度を記載しなければならない。また,校正時の体積流量,入口

圧及び入口温度を合わせて記載しなければならない。 

参照装置の検出効率は,装置内部の表面に粒子が堆積すると変化する可能性がある。参照装置はそ

の校正証明書が有効期限内であるとともに,校正を通じた粒子暴露の積算量が僅かでなければならな

い。そのため,参照装置の使用記録を残すとともに,校正による粒子暴露の蓄積が参照装置の性能に

顕著な影響を与えることのないよう,内部手順を確立しなければならない。 

次の場合,参照装置を再校正しなければならない。 

− メンテナンス又は修理の後。 

− 使用者が設定した品質保証又は品質管理の手続きにおいて,参照装置の性能に顕著な変化が見られ

たとき。 

− 粒子暴露の積算量が,使用者によってあらかじめ決められた量に達したとき。 

− 前回の校正より3年が経過したとき。 

5.4.7 

他の機器 

次に示す測定器はCPC校正に用いられるもので,国家標準又は国際単位系(SI)に対して計量計測トレ

ーサビリティが付与された参照装置を用いて校正されなければならない。 

− 測定装置及び校正設備の各流量を確認し,又は設定するために使用する,圧力降下の少ない流量計。 

− 校正エアロゾルの圧力を測定するための圧力計。 

− 校正設備内の複数の点で温度を測定するための気体用温度計。 

− 一次エアロゾルの相対湿度を測定するための湿度計。 

5.5 

FCAE及びCPCの参照装置としての違い 

FCAE及びCPCは,参照装置としての特徴及び要求事項が異なる。この細分箇条では,目的に応じた適

切な参照標準を選択できるよう,二つの参照装置の違いを次に示す。 

a) 校正可能下限粒径 一般的に,FCAEはCPCより粒径の小さい帯電粒子を検出することができる。さ

らに,CPCの検出効率曲線は,実験条件及び粒子性状によってある程度変わり得る。そのため,参照

CPCによる校正は,参照CPCのdmin,refより大きい粒径の単分散粒子を用いた場合だけである。粒径分

布幅の広い粒子を用いて校正を行う場合,参照CPCのdmin,ref以下の粒子はごく僅かでなければならな

い。そのため,多分散な校正エアロゾルの中位径は,dmin,refに試験エアロゾル粒径分布の幾何標準偏

差を乗じて得られる粒径以上でなければならない。 

b) 粒子の帯電状態 FCAEを参照装置に用いて校正を行う場合,校正エアロゾルは1価帯電粒子だけに

よって構成するか,又は帯電分布が既知で,かつ,多価帯電粒子の割合が少なくなければならない。

この要求事項は,参照CPCを用いる場合であっても,被験CPCの最小可測粒径近傍における校正の

場合には適用する。これは,多価帯電粒子は粒径が大きいため,より高い効率で検出されるためであ

る。被験CPCのプラトー領域にある大きな粒径において,参照CPCを用いて校正を行う場合,この

要求事項は適用されない。そのため,高い多価帯電率は問題とならず,大きな粒径では参照CPCを用

いた方が不確かさを小さくできる。 

c) 校正エアロゾルの粒子数濃度下限 FCAEを参照装置として校正を行う場合,電流計にとって十分な

電荷量濃度が得られるよう,DEMCから取り出される帯電粒子の個数濃度は,約103 cm-3程度の下限


16 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

より高くなければならない。参照CPCを用いて校正を行う場合には,参照CPCの直線性が証明され

ていれば[44],この要求事項は必須ではない。校正証明書に記載された濃度よりも低い濃度での参照

装置の有効性を確認する方法については,附属書Hに記載する。 

d) 校正エアロゾルの粒子数濃度上限 FCAEは,その測定可能範囲の全域にわたって,電荷量濃度測定

に基づく単一の方式によって,粒子数濃度を測定する。CPCは,基本原理の異なる複数の測定方式を

利用するものがある。すなわち,低い濃度での単純な光散乱計数方式(単一粒子計数モード),より高

い濃度での同時通過損失補正を伴う単一粒子計数モード,及び最も高い濃度での光強度から粒子濃度

を測定する方式(光量計測モードとして知られる)である。光量計測モードは,例えば,光学系の汚

染によって,感度の変化が生じやすい。この規格では,参照CPCの使用は単一粒子計数モードだけに

制限する。同時通過損失補正はあってもなくてもよい。このため,参照CPCを用いた校正での個数濃

度の上限は,一般的にFCAE法よりも低い。 

以上をまとめると,参照CPCを用いた校正は,FCAEを用いた校正と比較して,小粒径又は高濃度の場

合に不利であるが,校正エアロゾルに対する制約が少なく,また,大粒径及び低濃度において有利である。

校正エアロゾルに対するFCAEと参照CPCとの要求の違いを表1にまとめて示す。 

 

表1−FCAE及び参照CPCの校正エアロゾルに対する要求事項 

参照装置 

粒径範囲 

(nm) 

一般的な粒子個数

濃度範囲 

(cm-3) 

校正エアロゾル粒子の電荷に対する要求事項 

最小可測粒径近傍で 

被験CPCを校正する場合 

プラトー領域の粒径で 

被験CPCを校正する場合 

FCAE 

5〜1 000 

103〜105以上 

Φ<0.1 

Φ<0.1 

CPC 

dmin,ref〜1 000 

1〜104以上 

Φ<0.1 

制限なし 

注記 Φは多価帯電粒子の割合であり,6.3.3 c)の式(7)及び7.3.3 c)の式(16)によって定義されるパラメータである。 

 

FCAEを参照装置として用いた校正 

6.1 

設備及び手順の概要 

FCAEを参照装置として用いる場合の校正設備を,図4に示す。実線で示したものは全て校正作業に必

要な要素であり(箇条5参照),エアロゾル発生器,エアロゾル調整器,DEMCに入れるエアロゾルの湿

度を測るための湿度計,電荷調整装置,DEMC,補助エア,混合器,分流器,FCAE,及び被験CPCが含

まれる。この図には含まれていないが,測定の開始時及び終了時に補助エアの相対湿度を計測するための

湿度計も用いなければならない。また,各装置の体積流量を計測する際には圧力計が必要になることがあ

る。 

DEMCからの校正エアロゾルの流量がDEMC下流にある装置の流量の合計よりも高い場合,余剰排気

として余分な流量を排出しなければならない。図には示されていないが,恒温槽又は測定室の温度を連続

測定する温度計も用いなければならない。 

図4に破線で示す要素は設置を推奨するものであり,必須ではない。例えば,恒温槽並びにDEMCシー

ス流及び補助エアの熱交換器は,校正設備全体の温度を安定させるために使用する。モニタCPCは,校正

エアロゾルの安定性を確認するために使用する。補助エアの流量は,スロットルバルブで調節するか,又

は圧縮空気にマスフローコントローラを取り付けて調節する。 

 


17 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

 

注記 破線で示す要素は必須ではないが,使用することが望ましい。また,熱交換器は実線で示されているが,必須

ではない。 

 

図4−FCAEを参照装置とする校正設備の例 

 

6.2以降に記載する校正手順の概略を,表2に示す。 

 

表2−FCAEを参照装置とするCPC校正手順 

6.2 

準備 

6.2.2 

エアロゾル発生器及びエアロゾル調整器(未知の場合,粒径分布を測定) 

6.2.3 

他の機器(マスフローコントローラなど) 

6.2.4 

DEMC及びシースエア調整器(ISO 15900に従う) 

6.2.5 

FCAE 
ゼロ点確認:1秒間当たりの平均値を15分間測定し,ゼロ点補正した電荷量濃度と入口流量との積の絶
対値が1 fC/s未満,かつ,標準偏差が2.5 fC/s未満である。 
全体の漏れ試験を行う。 
流量の測定を15分間に5回繰り返して行い,CVが2 %未満である。 

6.2.6 

被験CPC 
ゼロカウント確認:1秒間当たりの平均値を少なくとも5分間測定した算術平均値は,0.1 cm-3未満であ
る。 
高レスポンス確認を行う。 
流量の測定を5分間に5回繰り返して行い,CVが2 %未満である。 

6.2.7 

測定装置及びエアロゾル発生器/調整器をDEMCへ接続する。 
DEMC流量を,シースエア対サンプル比が7:1以上となるように設定する(電圧はオフ)。 
FCAEの流量を測定する。 
FCAEゼロ確認:30秒間当たりの算術平均値を2分間測定し,ゼロ補正した電荷量濃度と入口流量との積
の絶対値が1 fC/s未満,かつ,標準偏差が0.5 fC/s未満である。 
被験CPCゼロ確認:30秒間当たりの算術平均値を2分間測定し,算術平均値が1 cm-3未満である。 
式(5)を用い,FCAEの最小濃度レベルを決定する。 

6.3 

検出効率の測定 

6.3.2 

DEMCの粒径設定 

 


18 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

表2−FCAEを参照装置とするCPC校正手順(続き) 

6.3.3 

一次エアロゾルの調整 
濃度は電荷調整装置の許容範囲内である。 
多価帯電粒子の割合は0.1未満である。 
FCAEの許容範囲内に濃度を調整する。 

6.3.4 

分流器の偏りβの測定 

6.3.5 

被験CPCの検出効率測定 
開始時のゼロ測定のためにDEMCの電圧を0 V(又は電圧オフ)に設定する。 

− 1分間,FCAE及び被験CPCの測定値を記録し,最後の30秒間を計算に用いる。 
− FCAEのゼロ補正した算術平均の絶対値が1 fC/s未満である。 
− FCAEのゼロ濃度測定値の標準偏差が0.5 fC/s未満である。 
− 被験CPCの算術平均が1 cm-3未満である。 

目標の粒径及び濃度において 

− 1分間,FCAE及び被験CPCの測定値を記録し,最後の30秒間を計算に用いる。 
− FCAE及び被験CPCのCVが3 %未満,又は標準偏差が0.5 fC/s未満(被験CPCの場合は0.5 cm-3

未満)である。 

DEMCの印加電圧を0 V(又は電圧オフ)に設定する。 

− 1分間,FCAE及び被験CPCの測定値を記録し,最後の30秒間を計算に用いる。 
− FCAEのゼロ補正した算術平均の絶対値が1 fC/s未満である。 
− FCAEのゼロ濃度測定値の標準偏差が0.5 fC/s未満である。 
− 被験CPCの算術平均が1 cm-3未満である。 

検出効率ηCPC,iを算出する。 
同じ測定をあと4回繰り返す。 
検出効率の算術平均

CPC

η

を計算する。 

全てのηCPC,iが

CPC

η

±0.02を満たす。 

6.3.6 

異なる濃度での測定(任意) 
6.3.3を行い,続いて6.3.5を実行する。 

6.3.7 

異なる粒径での測定(任意) 
6.3.2以降を実行する。 

6.3.8 

最初の測定点の繰返し 
5点より多く測定を行った場合,最初の測定をもう一度行う。最初の測定との検出効率の違いは±0.025
である。 

6.3.9 

結果を校正証明書に記入する。 

 

図5は検出効率の算出に関連する情報を図にまとめたものである。 

 


19 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

 

注記 一重線の四角は計算で得られた値,二重線の四角は測定値,角が丸い四角は校正証明書から得た値である。 

 

図5−FCAEを用いた校正における検出効率を算出するためのパラメータ及び数式の関係図 

 

附属書Iに,FCAEを参照装置としたCPC校正の実施例を記載する。 

6.2 

準備 

6.2.1 

一般的な準備 

6.2.2〜6.2.6において,全ての装置が製造業者の仕様に基づいて正常に動作していることを個別に確認し,

続いて,6.2.7にて装置を準備し(図4に従う。),校正設備全体の動作確認を行う。全ての確認試験が合格

となるまで,6.3の検出効率の校正作業へ進んではならない。 

6.2.2 

一次エアロゾル 

製造業者の推奨する手順に従って一次エアロゾル発生源を始動する。エアロゾル調整器通過後の粒径分

布が未知の場合は,例えば,DEMCをFCAEと組み合わせてDMASとして用いて,粒径分布を測定する

ことを強く推奨する。一次エアロゾルの相対蒸気成分(水,分散媒,又は溶媒)が40 %未満であることを

確認する。 

6.2.3 

他の機器 

必要な補助装置の電源を全て入れ,安定させる。すなわち,電荷調整装置,校正済の圧力計,校正済の

温度計,FCAE及び被験CPCの流量を計測するための校正済の流量計,及び湿度計の電源を入れ,安定化

させる。 

校正設備に加えることが推奨されている装置,例えば,モニタCPC,マスフローメータ,マスフローコ

ントローラ,圧力,温度計なども電源を入れ,製造業者の取扱説明書に従って準備する。DEMC及び他の

機器を含む校正設備全体を恒温槽の中に入れている場合,目標の温度に設定し,全体の温度が安定するま

で待つ。 

6.2.4 

DEMC 

DEMCの電源を入れ,ISO 15900に従って確認試験を行い,目標の流量に設定する。シースエア調整器

が安定するのを待つ。 

6.2.5 

FCAE 

FCAEの電源を入れ,少なくとも30分間以上,電源を入れた状態で暖機する。輸送後,又は長期間使用

式(8) 

6.3.3 c)及び 
附属書D 

ϕp及びCN 

式(D.18)又は 

式(D.13),式(D.15)及び式(D.17) 


20 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

していなかった場合は,安定状態に達するまでに数時間を要することがある。 

注記 理想的にはFCAEの電流計回路は常時電源を入れた状態を維持した方がよい。 

FCAEのゼロレベル及び流量を,校正設備に接続していない状態で確認する。全てのインジケータ(温

度,流量,圧力など)は,装置の動作が正常であることを示していなければならない。校正設備に接続す

る前に次の作業項目を実施し,FCAEが正常に動作していることを確認する。 

a) ゼロ点確認 FCAEのゼロ点を,取扱説明書の操作方法に従って調整するか,又は適切な外部の方法

に従って補正する。使用した方法を校正証明書に記載する。 

HEPAフィルタをFCAEの入口に装着する。FCAEの入口流量とゼロ点補正した電荷量濃度との積

(CQ×qFCAE)を,1秒間の読取り間隔,1秒間平均の条件で,少なくとも15分間記録する。その値に

は,時間の経過に伴う顕著な減少又は増加の傾向が見られてはならない。そのような傾向がある場合,

FCAEをもっと長い時間をかけて安定させるか,又はFCAEのゼロ点補正を繰り返し,この試験を繰

り返す。FCAEが安定状態に達するまで先に進んではならない。 

記録した値の算術平均と標準偏差とを算出する。ゼロ点補正を行った後,CQ×qFCAEの算術平均の絶

対値は1 fC/s未満,標準偏差は2.5 fC/s未満でなければならない。 

FCAEのゼロ点確認に2回失敗した場合,FCAEは製造業者による確認が必要である。 

b) FCAE全体の漏れ試験 この試験を行うには,室内空気の粒子濃度が少なくとも500 cm-3必要である。

この試験は,内部にバイパス流構造をもつFCAEには適用できない。 

1) HEPAフィルタを被験CPCの入口に接続する。被験CPCにHEPAフィルタを通した空気を1分間

吸引させた後,粒子数を1分間計測し,その値をNHEPAとする。 

2) 被験CPCからHEPAフィルタを外し,室内の空気を計測する。粒子数を1分間計測し,その値を

Nambientとする。 

3) 被験CPCを吸引源から外し,被験CPCの入口をFCAEの出口に接続する。FCAEがフィルタ処理

された室内空気を吸引するよう,HEPAフィルタをFCAEの入口に接続する。被験CPCを吸引源に

接続し,フィルタ処理した室内空気がFCAEを通して流れるようにする。 

4) HEPAフィルタを通した空気を3分間吸引させる。 

5) FCAEを通して流れたフィルタ処理室内空気を被験CPCが吸引し,1分間当たりに計数した粒子数

をNFCAEとして記録する。 

6) Nleak=NFCAE−NHEPAを計算する。負になった場合はNleak=0とする。 

7) RFCAE=Nleak/Nambientを計算する。校正を行うには,RFCAEは0.000 1未満でなければならない。RFCAE

が0.000 1以上の場合,FCAE内の配管に漏れがないか,又はフィルタが適切か確認し,手順1)〜7)

を再度実行する。 

c) 流量測定 FCAEの入口流量を調整可能な場合,このFCAEを用いた校正が有効となるには,流量測

定の前にFCAEの流量を校正証明書に記載された流量に設定しなければならない。 

校正設備に接続していない状態で,FCAEの設定入口流量(校正証明書を参照)を圧損の少ない校

正済の流量計を用いて測定する(附属書J参照)。流量は安定していなければならず,15分間に均等

の間隔で5回以上測定した計測値のCVが2 %未満でなければならない。流量には顕著な増加又は減

少の傾向が見られないことが望ましい。これを満たさない場合,FCAEを更に長い時間をかけて安定

させ,FCAEのポンプ又は吸引源への接続を確認し,再度測定する。流量試験に2回失敗した場合,

FCAEは製造業者による確認が必要である。 

FCAE入口流量の測定値の算術平均(qFCAE,cal,amb)を,同じ時間に取得したFCAE指示流量値の算術


21 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

平均,又はFCAEの設定流量値のいずれか(qFCAE,amb)と比較する。後者は,FCAEが流量値を指示し

ない場合,又はFCAEが設定流量値を電荷量濃度の計算に使用している場合に適用する。二つの流量

の差は,FCAEの製造業者が定める精度rq,FCAE(%)以内であることが望ましい。精度を超える差が見

られた場合,製造業者に問い合わせる。 

さらに,流量qFCAE,cal,ambをFCAEの校正証明書に記載された流量qFCAE,certと比較する。その差は式(2)

を満たさなければならない。 

2

FCAE

,

3

1

cert

cal,

2

r

cert

FCAE,

2

r

cert

FCAE,

cert

FCAE,

amb

cal,

FCAE,

2

qr

q

u

q

u

q

q

q

  (2) 

ここに, ur(qFCAE,cert): 校正証明書に記載されたFCAE入口流量の相対標準不確

かさ 

 

ur(qcal,cert): qFCAE,cal,ambの測定に使用した流量計の相対標準不確かさ 

大きな差が見られた場合,FCAEの流量制御に問題がある可能性がある。 

流量は,同じ温度及び気圧に換算して比較しなければならない。FCAEの流量制御方式によっては,

異なる補正を適用しなければならない(附属書J参照)。 

6.2.6 

被験CPC 

CPCが校正のために輸送されてきた場合,一般には作動液が排出された状態にある。この場合,被験

CPCの電源を入れ,必要な作動液を規定量注入し,飽和部・凝縮部・光学系部が規定の温度に到達するの

を待つ。少なくとも1時間,装置を暖機する。作動液が充塡されている状態でのCPCの移動では,製造業

者の注意事項に従わなければならない。 

被験CPCの作動液が排出されていなかった場合,装置の移動に関する製造業者の注意事項に従わなけれ

ばならない。被験CPCの電源を入れ,少なくとも30分間暖機し,飽和部・凝縮部・光学系部が規定の温

度に到達するのを待つ。 

全てのインジケータ(温度,流量,圧力などに対するもの)は,装置の動作が正常であることを示して

いなければならない。 

校正設備に接続する前に,次の作業項目を実施し,被験CPCが正常に動作していることを確認する。 

a) ゼロカウント確認 ゼロカウントの確認のために,少なくとも一つのHEPAフィルタを被験CPCの入

口に装着する(特に低い濃度を得るためにHEPAフィルタをもう一つ直列に接続しなければならない

ことがある。)。1秒間の読取り間隔,1秒間平均の条件で,少なくとも5分間,被験CPCに濃度を計

測させる。あらゆる漏れを解消した後,算術平均濃度は0.1 cm-3未満でなければならない。この要求

を満たさない場合,顧客に連絡する。 

b) 高レスポンス確認 被験CPCが粒子を検出できることを確認する単純な試験を行う。例えば,室内空

気の粒子数濃度が500 cm-3より高い場合,室内空気の計測によって試験することができる。この方法

による試験を行った場合,被験CPCで計測された個数濃度は500 cm-3より高いことが望ましい。また,

十分に高い個数濃度が見込める他の粒子源からのエアロゾルをこの試験に用いてもよい。又は,製造

業者の推奨する方法に従う。この要求を満たさない場合,顧客に連絡する。 

c) 流量測定 校正設備に接続していない状態で,被験CPCの入口流量を圧損の少ない校正済の流量計を

用いて測定する(附属書J参照)。流量は安定していなければならず,5分間に均等の間隔で5回以上

測定した計測値のCVが2 %未満でなければならない。流量には顕著な増加又は減少の傾向が見られ

ないことが望ましい。これを満たさない場合,被験CPCを更に長い時間をかけて安定させ,被験CPC


22 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

のポンプ又は吸引源への接続を確認し,再度測定する。流量試験に2回失敗した場合,被験CPCは修

理が必要である。 

被験CPC入口流量の測定値の算術平均(qCPC,cal,amb)を,同じ時間に取得した被験CPC指示流量値

の算術平均,又は被験CPCの公称流量値のいずれか(qCPC,amb)と比較する。後者は,被験CPCが流

量値を指示しない場合,又は被験CPCが公称流量値を粒子数濃度の計算に使用している場合に適用す

る。二つの流量の差は,被験CPCの製造業者が定める許容範囲内にあることが望ましい。これを満た

さない場合,顧客に連絡する。大きな差が見られた場合,被験CPCの流量制御に問題がある可能性が

ある。 

流量は,同じ温度及び気圧に換算して比較しなければならない。被験CPCの流量制御方式によって

は,異なる補正を適用しなければならない(附属書J参照)。 

6.2.7 

校正設備全体の確認 

補助エア(通常,HEPAフィルタ,又はHEPAフィルタを付けたマスフローコントローラ)の経路をDEMC

の下流に接続する。続いて,混合器と圧力計とをDEMC下流に接続する。被験CPC及びFCAEを,混合

器の下流に位置する分流器に接続する。外気に通じる開口が,DEMCの入口又は補助エアの経路に少なく

とも一つあることを確認する。これは被験CPC及びFCAEの入口で急激な加圧,又は減圧が生じるのを避

けるためである。モニタCPCを設置する場合,その接続は混合器より前に位置していなければならず,ま

た,もう一つ混合器を取り付けることが望ましい。 

エアロゾル発生器及びエアロゾル調整器をDEMCの入口に接続する。この際,余剰空気が排気されてい

ること,又はDEMCの入口流量の方が高い場合,フィルタ処理した空気が加えられていることを確認する。 

FCAE及び被験CPCの入口圧力が規定の範囲内にあり,過度に高い若しくは低い圧力,又は製造業者の

仕様の範囲外ではないことを確認する。これを満たさない場合,補助エアの流量又はスロットルバルブの

開度を調節する。 

流量の測定は,次による。 

a) DEMC流量 DEMCのシース流量を目標の値に設定する。必要な場合,補助エア(又は余剰排気)の

流量を変えてDEMC入口流量を調節する。シース流量とサンプル流量との比は,DEMCに分級され

た粒子の粒径分布が狭く,単分散となるよう,7:1以上にする。 

これらの流量を設定した後は,校正作業中に流量を変更しないことを推奨する。変更した場合,こ

の後の手順b)及びc)で行うFCAE及び被験CPCの体積流量測定をやり直さなければならない。 

b) FCAEの流量測定 校正済の流量計を分流器とFCAE入口との間に挿入し,FCAEの体積流量を測定

する。測定値(qFCAE,cal)を,FCAE指示流量値又は設定流量値のいずれか(qFCAE)と比較する。後者

は,FCAEが流量値を指示しない場合,又はFCAEが設定流量値を電荷量濃度の計算に使用している

場合に適用する。二つの流量の差は,FCAEの製造業者が定める精度rq,FCAE(%)以下であることが望

ましい。精度を超える差が見られた場合,製造業者に問い合わせる。 

さらに,流量qFCAE,calをFCAEの校正証明書に記載された流量(qFCAE,cert)と比較する。その差は式

(3)を満たさなければならない。 

2

FCAE

,

3

1

cert

cal,

2

r

cert

FCAE,

2

r

cert

FCAE,

cert

FCAE,

cal

FCAE,

2

qr

q

u

q

u

q

q

q

  (3) 

ここに, ur(qFCAE,cert): 校正証明書に記載されたFCAE入口流量の相対標準不確

かさ 


23 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

ur(qcal,cert): qFCAE,calの測定に使用した流量計の相対標準不確かさ 

大きな差が見られた場合,FCAEの流量制御に問題がある可能性がある。 

qFCAEの相対標準不確かさを,式(4)で計算する。 

cert

FCAE,

cert

FCAE,

cal

FCAE,

FCAE

r

3q

q

q

q

u

  (4) 

流量は,同じ温度及び気圧に換算して比較しなければならない。FCAEの流量制御方式によっては,

異なる補正を適用しなければならない(附属書J参照)。 

注記1 流量の測定結果は,気体の組成に影響される。詳細を,附属書Jに記載する。 

注記2 FCAE入口圧の変化に伴って流量が変化し得ることを考慮し,6.2.5 c)で行った流量測定を

ここで繰り返し行っている。 

c) 被験CPCの流量測定 校正済の流量計を分流器と被験CPC入口との間に挿入し,被験CPCの体積流

量を測定する。測定値を,被験CPC指示流量値又は公称流量値のいずれかと比較する。後者は,被験

CPCが流量値を指示しない場合,又は被験CPCが公称流量値を粒子数濃度の計算に使用している場

合に適用する。二つの流量の差は,被験CPCの製造業者が定める仕様の範囲内であることが望ましい。

これを満たさない場合,顧客へ連絡する。大きな差が見られた場合,被験CPCのオリフィス又はポン

プに問題がある可能性がある。測定によって得られた被験CPCの流量値を,被験CPCの指示値又は

公称値とともに校正証明書に記載する。 

流量は,同じ温度及び気圧に換算して比較しなければならない。被験CPCの流量制御方式によって

は,異なる補正を適用しなければならない(附属書J参照)。 

注記1 流量の測定結果は,気体の組成に影響される。詳細を,附属書Jに記載する。 

注記2 被験CPC入口圧の変化に伴って流量が変化し得ることを考慮し,6.2.6 c)で行った流量測定

をここで繰り返し行っている。 

d) ゼロ確認 DEMCの電圧を0 V(又はオフ)に設定する。FCAE及び被験CPCの指示値はいずれも,

6.2.5 a)及び6.2.6 a)で行ったゼロ確認での値と同程度でなければならない。FCAEに対しては,1秒間

の読取り間隔でCQ×qFCAEの測定を少なくとも2分間行い,ゼロ補正の後,30秒間の算術平均の絶対

値と標準偏差とを算出する。算術平均の絶対値は1 fC/s未満,標準偏差は0.5 fC/s未満でなければな

らない。被験CPCに対しては,1秒間の読取り間隔で記録した濃度CN,CPCの算術平均が1 cm-3未満で

なければならない。これらのいずれかが満たされない場合,校正設備内に漏れがないか確認する。ゼ

ロレベルの増加が生じ得る他の原因として,DEMC入口での粒子濃度が過度に高いこと,DEMC内の

フィルタへの過負荷,DEMC内のフィルタの不具合などが考えられる。 

e) FCAEの最小レベルの決定 粒子濃度をゼロに維持したままの状態で,FCAEのCQ×qFCAEを1秒間の

読取り間隔で30秒間記録し,その算術平均(CQ×qFCAE)meanと標準偏差σC,Q×q,FCAEとを算出する。式(5)

を用いて(CQ×qFCAE)minを計算する。 

FCAE

,

,

mean

FCAE

min

FCAE

3

q

Q

C

Q

Q

σ

q

C

q

C

  (5) 

こうして求めた(CQ×qFCAE)minを,校正証明書に記載されたCQ×qFCAEのうち最小のものと比較する。

値のより大きい方を“最小CQ×qFCAEレベル”と定義し,校正を行ってよいCQ×qFCAEの最小値(ただ

し,FCAE入口を基準とした値)とする。 

FCAE及び被験CPCの指示値,流量,圧力,温度,補助エア流量(記録が可能な場合),DEMCの

シース及びサンプル流量,湿度など,全てのパラメータを記録する。これらの情報は,校正証明書に


24 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

記載するものである(箇条8及び附属書C参照)。 

6.3 

検出効率の測定手順 

6.3.1 

一般 

目標とする粒径,及び目標とする粒子数濃度における被験CPCの検出効率の測定手順を,次に示す。 

6.3.2 

DEMCの粒径設定 

DEMCから取り出される1価帯電粒子の粒径が目標の粒径と一致するよう,DEMCの粒径設定を調節す

る。 

注記 校正は大きい粒径から始め,直線性の試験(同じ粒径での異なる濃度レベルでの測定)もその

粒径で行うことを強く推奨する。大きい粒径とは,被験CPCの検出効率が最大となっているよ

うな粒径で,検出効率が50 %となる粒径の3倍以上の粒径を指す。その後,検出効率が急激に

変化する粒径域で測定を行うとよい。これは,検出効率曲線の傾きが急な粒径域での測定には,

発生器で生成する粒子の粒径分布を調整し直す必要があり,その調整作業に時間を要するため

である。 

6.3.3 

一次エアロゾルの調整 

校正エアロゾルの濃度が検出効率測定の目標濃度になるよう,エアロゾル調整器を調節する。このとき,

次の要求事項を満たされなければならない。 

a) 最小濃度レベル 濃度は,6.2.7 e)で定めた最小CQ×qFCAEレベル以上でなければならない。 

b) 最大濃度レベル 濃度は,FCAEの校正証明書に記載された,FCAEが測定できる最大の電荷量濃度

より低くなければならない。 

また,後段の電荷調整装置において平衡帯電状態が得られるよう,かつ,粒子の電荷に由来する偏

りがDEMCにおいて生じないよう,調整器後の一次エアロゾルの個数濃度の総量は,十分に低くなけ

ればならない。これを確認する方法を附属書Kに記載する。 

c) 多価帯電粒子の割合Φ 多価帯電粒子の割合Φは0.1未満でなければならない。まず,p価の粒子の

割合[ϕp,式(6)参照]を附属書Dに記載された方法のうち一つによって決定し,続いて式(7)を用いて

多価帯電粒子の割合(Φ)を算出する。Φ<0.1を満たさない場合,校正を先に進めてはならない。Φ

は,一次エアロゾルの粒径分布の最頻径又は幾何標準偏差を調節することによって低減できる。 

DEMCから取り出されるエアロゾル中のp価粒子の割合ϕpは,式(6)で表される。 

1

p

p

N

p

N

p

d

C

d

C

  (6) 

ここに, CN(dp): p価粒子の濃度 

多価帯電粒子の割合Φは,式(7)で表される。 

2

p

p

Φ

 (7) 

注記1 DEMCに印加される電圧の極性によって,取り出される粒子の電荷は正の場合も負の場合も

あり得る。この規格では,pを電荷数の絶対値と定義する。 

注記2 多価帯電粒子の割合を低減するため,一次エアロゾルの幾何平均径を,被験CPCの検出効率

を測定する粒径より小さい粒径に設定することを強く推奨する。 

注記3 二つのDEMCを直列につなぎ,その間に電荷調整装置を取り付けたタンデムDEMCを使用

できる場合,多価帯電粒子の割合Φを大幅に低減できる。 

注記4 多価帯電粒子の割合は,参考文献[60]に記載された方法によって減らすことができる。 


25 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

6.3.4 

分流器の偏りβの測定 

分流器の偏り測定を附属書Gに従って実行する。得られた偏り(β)が1.05より大きい場合,又は0.95

より小さい場合,校正エアロゾルが不均一な原因を調べる。 

6.3.5 

被験CPCの検出効率測定 

被験CPCの検出効率を次の手順によって決定する(附属書L参照)。 

a) 最初のDEMC電圧0 V(又はオフ)での記録 DEMCの電圧を0 V(又はオフ)に設定し,FCAEの

電荷量濃度及び被験CPCの個数濃度を1秒間の読取り間隔で1分間記録する。それぞれの1分間計測

の最後の30秒間の測定結果に対し,FCAEの場合は電荷量濃度の算術平均(CQ,0,0)及び標準偏差,被

験CPCの場合は個数濃度の算術平均を算出する。 

ゼロ補正を行ったFCAE電荷量濃度と入口流量との積について,算術平均の絶対値は1 fC/s未満,

かつ,標準偏差は0.5 fC/s未満でなければならない。被験CPCの個数濃度の算術平均は1 cm-3未満で

なければならない。これらを満たさない場合,測定は無効である。発生器又は他の不安定要因を調べ

た後,上記の測定を繰り返す。 

b) 目標粒径及び目標濃度での記録 FCAEの電荷量濃度及び被験CPCの個数濃度を1秒間の読取り間隔

で1分間記録する。それぞれの1分間計測の最後の30秒間の測定結果に対し,FCAEの場合は電荷量

濃度の算術平均(CQ,1)及び標準偏差,被験CPCの場合は個数濃度の算術平均(CN,CPC,1)及び標準偏

差を算出する。 

FCAE電荷量濃度と入口流量との積については,CVが3 %未満,又は標準偏差が0.5 fC/s未満でな

ければならない。被験CPCの個数濃度については,CVが3 %未満,又は標準偏差が0.5 cm-3未満で

なければならない。これらの基準は,FCAE及び被験CPCの両方が満たさなければならない。基準は,

CV又は標準偏差のどちらでも容易な方を満たせばよい。これらを満たさない場合,その測定は無効

である。発生器又は他の不安定要因を調べた後,上記の測定を繰り返す。 

c) DEMC電圧0 V(又はオフ)での記録 DEMCの電圧を0 V(又はオフ)に設定し,FCAEの電荷量

濃度及び被験CPCの個数濃度を1秒間の読取り間隔で1分間記録する。それぞれの1分間計測の最後

の30秒間の測定結果に対し,FCAEの場合は電荷量濃度の算術平均(CQ,0,1)及び標準偏差,被験CPC

の場合は個数濃度の算術平均を算出する。 

ゼロ補正を行ったFCAE電荷量濃度と入口流量との積について,算術平均の絶対値は1 fC/s未満,

かつ,標準偏差は0.5 fC/s未満でなければならない。被験CPCの個数濃度の算術平均は1 cm-3未満で

なければならない。これらを満たさない場合,測定は無効である。発生器又は他の不安定要因を調べ

た後,上記の測定を繰り返す。 

d) 1価帯電粒子を仮定したFCAE個数濃度の計算 式(8)を使ってFCAE個数濃度(CN,FCAE,1)を計算す

る。粒子の電荷を1価と仮定することによって,i番目の測定における粒子数濃度を,ゼロ補正後の

電荷量濃度測定値から式(8)によって算出する。 

e

C

C

C

C

i

Q

i

Q

i

Q

i

N

2

,0,

1

,0,

,

,

FCAE

,

  (8) 

ここに, CN,FCAE,i: 校正エアロゾルの計算された個数濃度 
 

CQ,i: 粒子を計測しているときにFCAEによって記録された電荷

量濃度 

 

CQ,0,i: DEMC電圧をゼロに設定したときにFCAEによって記録さ

れた電荷量濃度 

 

e: 電気素量 


26 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

e) 被験CPCの検出効率の計算 一次エアロゾルの調整では校正エアロゾルを全て1価にできない場合,

附属書Dに示す補正を適用しなければならない。 

附属書Dは,粒径の決定における多価帯電の影響についても数値化している。 

FCAEに対する検出効率を校正証明書から引用し,附属書Dに記載された補正に用いなければなら

ない。 

被験CPCの検出効率ηCPC,1を,附属書D中の式を使って計算する。 

− 被験CPCの検出効率が粒径によらず一定であると分かっている粒径範囲での校正の場合,CN,FCAE,1 

[d)],CN,CPC,1[b)],ϕp[6.3.3 c)],β[6.3.4]及びηFCAE(FCAEの校正証明書から得られた値)を

式(D.18)に代入する。 

− 被験CPCの検出効率が粒径に対し変化すると分かっている粒径範囲での校正の場合,CN,FCAE,1[d)],

CN,CPC,1[b)],ϕp(及び附属書Dにおいて求めたCN[6.3.3 c)],β[6.3.4],ηFCAE(FCAEの校正証明

書から得られた値),及び被験CPCのプラトー効率推定値η'CPCを式(D.13),式(D.15)及び式(D.17)に

代入する。 

使用した計算方法を校正証明書に記載する。 

f) 

測定の繰返し 手順b)〜d)を更に4回繰り返し,合計5回実行する。五つの検出効率の値ηCPC,i(i=1

〜5)から,この目標粒径及び目標濃度における検出効率の算術平均

CPC

η

及び標準偏差σ(ηrep)を算出す

る。全てのηCPC,iが

CPC

η±0.02の範囲内に収まる場合にだけ,校正結果は有効である。 

6.3.6 

異なる濃度での測定 

同じ粒径において異なる濃度での測定を行う場合,一次エアロゾルの濃度を調節する(まず6.3.3を実行

し,続いて6.3.5を実行する。)。多価帯電粒子の割合の測定[6.3.3 c)]は,繰り返し行う必要はない。分

流器の偏りの測定(6.3.4)及びFCAEの流量測定[6.2.7 b)]は行う必要はない。最大濃度レベルより低い

濃度の場合,電荷調整装置[6.3.3 b)]の再試験を行う必要はない。被験CPCの校正を,FCAEが校正され

た最小電荷量濃度より低い濃度で行う場合,附属書Hに記載された方法を適用できる。 

DEMCの流量を調整しなければならない場合,又はFCAE及び被験CPCの入口圧力が変化するような

設定の変更を校正設備に対して行った場合,FCAE及び被験CPCの入口流量を測定し直す(6.2.7参照)。 

6.3.7 

異なる粒径での測定 

異なる粒径において測定を行わなければならない場合,6.3.2以降を実行する。この場合,続く全ての項

目(6.3.3〜6.3.6)を実行しなければならない。 

DEMCの流量を調整しなければならない場合,又はFCAE及び被験CPCの入口圧力が変化するような

設定の変更を校正設備に対して行った場合,FCAE及び被験CPCの入口流量を測定し直す(6.2.7参照)。 

注記1 同一の被験CPCに対して異なる粒径での検出効率を測定する場合,おおよそ同じ粒子数濃度

で測定を行うことを強く推奨する。これによって,CPCの非線形応答による影響を低減でき

る。 

注記2 測定する濃度を選定する際,検出効率の不連続性を予期できるよう,製造業者の取扱説明書

を参照し,被験CPCの測定形式が切り替わる濃度についてあらかじめ調べておくのが望まし

い。 

6.3.8 

最初の測定点の繰返し 

複数の測定点で校正を行った後,いずれかの測定装置の電源をオフにした場合,又は何か不具合が発生

した場合,最初の粒径及び濃度条件での測定を繰り返さなければならない。繰返しの測定では,多価帯電

粒子の割合の測定も行う。検出効率の変動は,±0.025でなければならない。さらに,FCAE及び被験CPC


27 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

の流量は,6.2.7で最初に測ったときの値と5 %以内で一致することが望ましい。これらを満たさない場合,

行った測定は全て無効である。 

注記 最初の点の繰返しは,3点の測定後でも,又はそれ以上の測定点を取った後でもよい。しかし

ながら,5点より多くの測定を行った後では,検出効率の変動が0.025を上回り,全ての測定結

果を失う危険性が高くなる。 

6.3.9 

校正証明書の準備 

箇条8及び附属書Cに従って,結果を校正証明書に記載する。以上によって,被験CPCの検出効率の

校正を完了する。 

6.4 

測定不確かさ 

6.4.1 

一般 

CPC校正の結果は,ある性状の粒子に対する,目標の粒径及び目標の粒子数濃度における検出効率ηで

表される。検出効率ηに対する不確かさ評価では,主に粒径(6.4.2)及び検出効率(6.4.3)に対して,明

確に定義された不確かさが必要とされる。粒子数濃度は不確かさ評価においてそれほど重要ではなく,検

出効率の不確かさにおおむね包含される(6.4.4)。 

6.4.2 

粒径 

粒径は,校正エアロゾルを供給するDEMCによって決定される。粒径及びその不確かさはISO 15900に

従って決定しなければならない。 

校正エアロゾルに多くの多価帯電粒子が含まれる場合,DEMCに設定した粒径よりも大きな粒子が多く

含まれている。附属書Dに記載された手順に沿って決定した割合ϕpは,校正証明書に記載しなければなら

ない。割合の決定を行わなかった際は,使用した校正設備について予期される,多価帯電粒子の影響の度

合いを記載する。 

6.4.3 

検出効率 

検出効率の測定結果に対する不確かさは,主に次の要素によって決定される。 

− FCAEの検出効率(校正証明書に記載されている値) 

− 多価帯電補正 

− FCAE及び被験CPCに供給される粒子濃度との違い(分流器の偏り補正係数) 

− FCAEの入口流量測定の精度及び変動 

− 検出効率測定の繰返し性 

− 粒径の違いがCPCの検出効率に大きく影響する場合,粒径の不確かさ 

5.4.6 c)で示したように,FCAEは,校正がなされた電荷量濃度の範囲,又は電流及び流量の範囲が記載

された,有効期限内の校正証明書をもたなければならない。 

注記 JIS Q 17025の5.10.4.4では,“顧客との合意がある場合を除き,校正証明書は校正周期に関す

る推奨を含んではならない。”とされている。参照装置の校正証明書に有効期限が記載されてい

ない場合は,校正を実施する者が設定した校正期限に基づいて参照装置の有効性を判定するこ

とが望ましい。 

校正証明書は,FCAEによる電荷量濃度測定の不確かさ,又は電流及び流量の測定から求めた電荷量濃

度の不確かさを与える。後述の合成不確かさの計算では標準不確かさ(k=1)を用いるが,校正証明書に

記載された不確かさはしばしば拡張不確かさ(k=2,約95 %の信頼水準に相当)として表現されているの

で,注意が必要である。 

多価帯電補正は附属書D中の式によってなされる。補正の不確かさは,多価帯電粒子の割合ϕpの決定に


28 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

おける標準偏差から算出できると近似する。p価粒子の割合ϕ1,ϕ2,ϕ3に対する不確かさをそれぞれu(1),

u(2),u(3)と表現すると,相対不確かさur(MCC)は式(9)で与えられる。 

9

2

4

1

100

MCC

2

2

2

1

r

u

u

u

p

u

p

p

  (9) 

この不確かさは,プラトー領域に適用される(D.1参照)。プラトー領域から外れた,より複雑な場合に

ついては,この規格では取り扱わない。 

偏り補正係数β及びその不確かさの計算手順は,附属書Gに示す。 

FCAEの入口流量が,被験CPCを校正するときとFCAEが校正されたときとで異なる場合,その差に比

例した影響が検出効率の決定において生じる。6.2.7 b)に記載されているように,FCAE流量は校正済の流

量計を用いて各手順ごとに計測し,規定された許容範囲内になければならない。FCAE流量に伴う不確か

さは,この許容範囲によって決められる。流量がずれていた場合,補正を行って不確かさを小さくするこ

ともできるが,この規格では扱わない。 

6.3.5 f)で示された5回の繰返し測定から,検出効率測定の短期間での繰返し性を推定することができる。

繰返し測定の標準偏差は,後述の不確かさの計算に含まれる。5回の繰返し測定から求めた不確かさは測

定ごとに異なる値になり,その測定にだけ適用できる。 

粒径の不確かさが検出効率の不確かさに重大な影響を与える場合については,附属書Mに手引を記載す

る。 

検出効率の不確かさの計算を表3に示す。 

 

表3−FCAEを用いた校正における相対不確かさの要素 

要素 

記号 

参照 

補足 

FCAE検出効率 

ur(FCAE) 

FCAEの校正証明書から引用 

FCAEの読み取り値に対す
る%として表記する。 

多価帯電補正 

ur(MCC) 

式(9) 

%として表記する。 

分流器の偏り補正係数 

ur(β) 

式(G.9) 
(流量が等しくない場合は附属書Gを参照) 

%として表記する。 

ur(β)=100 u(β)/β 

FCAE流量の偏差 

ur(qFCAE) 

6.2.7 b) 

%として表記する。 

繰返し性 

ur(ηrep) 

6.3.5 f) 

%として表記する。 

ur(ηrep)=100 σ (ηrep)/

CPC

η

 

 

全ての要素は,標準偏差に基づく相対標準不確かさとして表される。 

相対合成標準不確かさは,式(10)で与えられる。 

rep

2

r

FCAE

2

r

2

r

2

r

2

r

r

c,

MCC

FCAE

u

q

u

u

u

u

u

  (10) 

相対拡張不確かさUr(η)は,相対合成標準不確かさに包含係数kを乗じ,Ur(η)=k uc,r(η)として求める。通

常,k=2を使用する。 

附属書Iにその実施例を示す。 

6.4.4 

粒子数濃度 

CPC校正証明書に記載する粒子数濃度は,例えば,装置の測定方式が変わる場合など,CPCの応答に非

線形性が予想されるときに特に重要な情報を与える。校正証明書に記載する濃度は,多価帯電補正又は流

量補正を行った後の,FCAEによって測定した濃度の算術平均とする。粒子数濃度に対しては不確かさを


29 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

評価する必要はない。粒子数濃度の不確かさには,分流器の偏り補正係数以外の全ての要素の不確かさが

含まれ,そのため検出効率の不確かさより若干小さい。 

校正後の被験CPCを使った測定に対する不確かさの評価はより複雑である(附属書N参照)。 

 

CPCを参照装置として用いた校正 

7.1 

設備及び手順の概要 

参照CPCを参照装置として用いる場合の校正設備を図6に示す。実線で示したものは全て校正作業に必

要な要素であり(箇条5参照),エアロゾル発生器,エアロゾル調整器,DEMCに入れるエアロゾルの湿

度を測るための湿度計,電荷調整装置,DEMC,補助エア,混合器,分流器,参照CPC,及び被験CPCが

含まれる。この図には含まれていないが,測定の開始時及び終了時に補助エアの相対湿度を計測するため

の湿度計も用いなければならない。また,各装置の体積流量を計測する際には圧力計が必要になることが

ある。 

DEMCからの校正エアロゾルの流量がDEMC下流にある装置の流量の合計よりも高い場合,余計な空

気は余剰排気として排出しなければならない。図には示されていないが,恒温槽又は測定室の温度を連続

測定する温度計も用いなければならない。 

図6に破線で示す要素は設置を推奨するものであり,必須ではない。例えば,恒温槽並びにDEMCシー

ス流及び補助エアの熱交換器は,校正設備全体の温度を安定させるために使用する。モニタCPCは,校正

エアロゾルの安定性を確認するために使用する。補助エアの流量は,スロットルバルブで調節するか,又

は圧縮空気にマスフローコントローラを取り付けて調節する。 

注記 参照CPCを除き,構成要素とそれぞれの要件はFCAEとの比較を行う場合(箇条6)と同じで

ある。 

 

 

 

注記 破線で示す要素は必須ではないが,使用することが望ましい。また,熱交換器は実線で示されているが,必須

ではない。 

 

図6−CPCを基準測定装置とする典型的な校正設備 


30 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

7.2以降に記載する校正手順の概略を表4に示す。 

 

表4−CPCを参照装置とするCPC校正手順 

7.2 

準備 

7.2.2 

エアロゾル発生器及びエアロゾル調整器(未知の場合,粒径分布を測定) 

7.2.3 

他の機器(マスフローコントローラなど) 

7.2.4 

DEMC及びシースエア調整器(ISO 15900に従う) 

7.2.5 

参照CPC 
ゼロカウント確認:1秒間当たりの平均値を少なくとも5分間測定し,算術平均値は0.1 cm-3未満である。 
高レスポンス確認を行う。 
流量の測定を15分間に5回繰り返して行い,CVが2 %未満である。 

7.2.6 

被験CPC 
ゼロカウント確認:1秒間当たりの平均値を少なくとも5分間測定し,算術平均値は0.1 cm-3未満である。 
高レスポンス確認を行う。 
流量の測定を5分間に5回繰り返して行い,CVが2 %未満である。 

7.2.7 

測定装置及びエアロゾル発生器/調整器をDEMCへ接続する。 
DEMC流量を,シースエア対サンプル比が7:1以上となるように設定する(電圧はオフ)。 
参照CPCの流量を測定する。 
参照CPCゼロ確認:30秒間当たりの算術平均値を2分間測定し,算術平均値が1 cm-3未満である。校正
をより低い濃度へ拡張する場合,参照CPCの算術平均値は0.1 cm-3未満である(附属書H)。 
被験CPCゼロ確認:30秒間当たりの算術平均値を2分間測定し,算術平均値が1 cm-3未満である。校正
をより低い濃度へ拡張する場合,参照CPCの算術平均値は0.1 cm-3未満である(附属書H)。 
式(14)を用い,参照CPCの最小濃度レベルを決定する。 

7.3 

検出効率の測定 

7.3.2 

DEMCの粒径設定 

7.3.3 

一次エアロゾルの調整 
濃度は電荷調整装置の許容範囲内である。 
多価帯電粒子の割合は0.1未満である。 
参照CPCの許容範囲内に濃度を調整する。 

7.3.4 

分流器の偏りβの測定 

7.3.5 

被験CPCの検出効率測定 
開始時のゼロ測定のためにDEMCの電圧を0 V(又は電圧オフ)に設定する。 

− 1分間,参照CPC及び被験CPCの測定値を記録し,最後の30秒間を計算に用いる。 
− 参照CPC,被験CPCのいずれの算術平均も1 cm-3未満である。 

目標の粒径に合わせるため,DEMCの電圧を調整する。 

− 180秒間,参照CPC及び被験CPCの測定値を記録し,最後の30秒間×5回の測定値を計算に使用

する。 

− 五つの30秒間のデータのCVが3 %未満,又は標準偏差が0.5 cm-3未満である。 

五つの30秒間のデータのそれぞれに対し,検出効率ηCPC,iを算出する。 
検出効率の算術平均

CPC

η

を計算する。 

全てのηCPC,iが

CPC

η

±0.02を満たす。 

7.3.6 

異なる濃度での測定(任意) 
7.3.3を行い,その後7.3.5を実行する。 

7.3.7 

異なる粒径での測定(任意) 
7.3.2以降を実行する。 

7.3.8 

最初の測定点の繰返し 
5点より多く測定を行った場合,最初の測定をもう一度行う。最初の測定との検出効率の違いは±0.025
である。 

7.3.9 

結果を校正証明書に記入する。 

 


31 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

図7は検出効率の算出に関連する情報を図にまとめたものである。 

 

 

 

注記 一重線の四角は計算で得られた値,二重線の四角は測定値,角が丸い四角は校正証明書から得た値である。 

 

図7−参照CPCを用いた校正における検出効率を算出するためのパラメータ及び数式の関係図 

 

7.2 

準備 

7.2.1 

一般的な準備 

7.2.2〜7.2.6において,全ての装置が製造業者の仕様に基づいて正常に動作していることを個別に確認し,

続いて,7.2.7にて装置を準備し(図6に従う。),校正設備全体の動作確認を行う。全ての確認試験が合格

となるまで,7.3の検出効率の校正作業へ進んではならない。 

7.2.2 

一次エアロゾル 

製造業者の推奨する手順に従って一次エアロゾル発生源を始動する。エアロゾル調整器通過後の粒径分

布が未知の場合,例えば,DEMCを参照CPCと組み合わせてDMASとして用いて,粒径分布を測定する

ことを強く推奨する。一次エアロゾル中の相対蒸気成分(水,分散媒,又は溶媒)が40 %未満であること

を確認する。 

7.2.3 

他の機器 

必要な補助装置の電源を全て入れ,安定させる。すなわち,電荷調整装置,校正済の圧力計,校正済の

温度計,参照CPC及び被験CPCの流量を計測するための校正済の流量計,及び湿度計の電源を入れ,安

定化させる。 

校正設備に加えることが推奨されている装置,例えば,モニタCPC,マスフローメータ,マスフローコ

ントローラ,圧力,温度計なども電源を入れ,製造業者の取扱説明書に従って準備する。DEMC及び他の

機器を含む校正設備全体を恒温槽の中に入れている場合,目標の温度に設定し,全体の温度が安定するま

で待つ。 

7.2.4 

DEMC 

DEMCの電源を入れ,ISO 15900に従って確認試験を行い,目標の流量に設定する。シースエア調整器

が安定するのを待つ。 

7.2.5 

参照CPC 

参照CPCの電源を入れ,飽和部・凝縮部・光学系部が規定の温度に到達するのを待つ。少なくとも30

7.3.3 c)及び 
附属書D 

ϕp及びCN 

式(D.19)又は 

式(D.14),式(D.16)及び式(D.17) 

7.3.5 b) 


32 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

分間暖機する。作動液を変更した場合,少なくとも1時間暖機する。 

参照CPCのゼロレベル及び流量を,校正設備に接続していない状態で確認する。全てのインジケータ(温

度,流量,圧力など)は,装置の動作が正常であることを示していなければならない。校正設備に接続す

る前に次の作業項目を実施し,参照CPCが正常に動作していることを確認する。 

a) ゼロカウント確認 ゼロカウントの確認のために,少なくとも一つのHEPAフィルタを参照CPCの入

口に装着する(特に,低い濃度を得るために,HEPAフィルタをもう一つ直列に接続しなければなら

ないことがある。)。1秒間の読取り間隔,1秒間平均の条件で,少なくとも5分間,参照CPCに濃度

を計測させる。あらゆる漏れを解消した後,算術平均濃度は0.1 cm-3未満でなければならない。 

この要求を満たさない場合,製造業者に連絡する。 

b) 高レスポンス確認 参照CPCが粒子を検知できることを確認する単純な確認を行う。例えば,室内空

気の粒子数濃度が500 cm-3より高い場合,室内空気の計測によって試験することができる。この方法

による試験を行った場合,参照CPCで計測された個数濃度は500 cm-3より高いことが望ましい。また,

十分に高い個数濃度が見込める他の粒子源からのエアロゾルをこの試験に用いてもよい。又は,製造

業者の推奨する方法に従う。この要求を満たさない場合,製造業者に連絡する。 

c) 流量測定 校正設備に接続していない状態で,参照CPCの公称入口流量(校正証明書を参照)を圧損

の少ない校正済の流量計を用いて測定する(附属書J参照)。流量は安定していなければならず,15

分間に均等の間隔で5回以上測定した計測値のCVが2 %未満でなければならない。流量には顕著な

増加又は減少の傾向が見られないことが望ましい。これを満たさない場合,参照CPCを更に長い時間

をかけて安定させ,参照CPCのポンプ又は吸引源への接続を確認し,再度測定する。流量試験に2回

失敗した場合,参照CPCは製造業者による確認が必要である。 

参照CPC入口流量の測定値の算術平均(qCPC,ref,cal,amb)を,同じ時間に取得した参照CPC指示流量

値の算術平均,又は参照CPCの公称流量値(qCPC,ref,amb)と比較する。後者は,参照CPCが流量値を

指示しない場合,又は参照CPCが公称流量値を電荷量濃度の計算に使用している場合に適用する。二

つの流量値の差は,参照CPCの製造業者が定める精度rq,CPC,ref(%)以内であることが望ましい。精度

を超える差が見られた場合,製造業者に問い合わせる。 

さらに,流量qCPC,ref,cal,ambを参照CPCの校正証明書に記載された流量qCPC,ref,certと比較する。その差

は式(11)を満たさなければならない。 

2

ref

CPC,

,

3

1

cert

cal,

2

r

cert

ref,

CPC,

2

r

cert

ref,

CPC,

cert

ref,

CPC,

amb

cal,

ref,

CPC,

)

(

)

(

2

qr

q

u

q

u

q

q

q

 (11) 

ここに, ur(qCPC,ref,cert): 校正証明書に記載された参照CPC入口流量の相対標

準不確かさ 

 

ur(qcal,cert): qCPC,ref,cal,ambの測定に使用した流量計の相対標準不確か

さ 

大きな差が見られた場合,参照CPCの流量制御に問題がある可能性がある。 

流量は,同じ温度及び気圧に換算して比較しなければならない。参照CPCの流量制御方式によって

は,異なる補正を適用しなければならない(附属書J参照)。 

7.2.6 

被験CPC 

CPCが校正のために輸送されてきた場合,一般には作動液が排出された状態にある。この場合,被験

CPCの電源を入れ,必要な作動液を規定量注入し,飽和部・凝縮部・光学系部が規定の温度に到達するの


33 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

を待つ。少なくとも1時間,装置を暖機する。作動液が充塡されている状態でのCPCの移動では,製造業

者の注意事項に従わなければならない。 

被験CPCの作動液が排出されていなかった場合,装置の移動に関する製造業者の注意事項に従わなけれ

ばならない。被験CPCの電源を入れ,少なくとも30分間暖機し,飽和部・凝縮部・光学系部が規定の温

度に到達するのを待つ。 

全てのインジケータ(温度,流量,圧力などに対するもの)は,装置の動作が正常であることを示して

いなければならない。 

校正設備に接続する前に,次の作業項目を実施し,被験CPCが正常に動作していることを確認する。 

a) ゼロカウント確認 ゼロカウントの確認のために,少なくとも一つのHEPAフィルタを被験CPCの入

口に装着する(特に,低い濃度を得るためにHEPAフィルタをもう一つ直列に接続しなければならな

いことがある。)。1秒間の読取り間隔,1秒間平均の条件で,少なくとも5分間,被験CPCに濃度を

計測させる。あらゆる漏れを解消した後,算術平均濃度は0.1 cm-3未満でなければならない。この要

求を満たさない場合,顧客に連絡する。 

b) 高レスポンス確認 被験CPCが粒子を検出できることを確認する単純な試験を行う。例えば,室内空

気の粒子数濃度が500 cm-3より高い場合,室内空気の計測によって試験することができる。この方法

による試験を行った場合,被験CPCで計測された個数濃度は500 cm-3より高いことが望ましい。また,

十分に高い個数濃度が見込める他の粒子源からのエアロゾルをこの試験に用いてもよい。又は,製造

業者の推奨する方法に従う。この要求を満たさない場合,顧客に連絡する。 

c) 流量測定 校正設備に接続していない状態で,被験CPCの入口流量を圧損の少ない校正済の流量計を

用いて測定する(附属書J参照)。流量は安定していなければならず,5分間に均等の間隔で5回以上

測定した計測値のCVが2 %未満でなければならない。流量には顕著な増加又は減少の傾向が見られ

ないことが望ましい。これを満たさない場合,被験CPCを更に長い時間をかけて安定させ,被験CPC

のポンプ又は吸引源への接続を確認し,再度測定する。流量試験に2回失敗した場合,被験CPCは修

理が必要である。 

被験CPC入口流量の測定値の算術平均(qCPC,cal,amb)を,同じ時間に取得した被験CPC指示流量値

の算術平均,又は被験CPCの公称流量値のいずれか(qCPC,amb)と比較する。後者は,被験CPCが流

量値を指示しない場合,又は被験CPCが公称流量値を粒子数濃度の計算に使用している場合に適用す

る。二つの流量の差は,被験CPCの製造業者が定める許容範囲内にあることが望ましい。これを満た

さない場合,顧客に連絡する。大きな差が見られた場合,被験CPCの流量制御に問題がある可能性が

ある。 

流量は,同じ温度及び気圧に換算して比較しなければならない。被験CPCの流量制御方式によって

は,異なる補正を適用しなければならない(附属書J参照)。 

7.2.7 

校正設備全体の確認 

補助エア(通常,HEPAフィルタ,又はHEPAフィルタを付けたマスフローコントローラ)の経路をDEMC

の下流に接続する。続いて,混合器と圧力計とをDEMC下流に接続する。被験CPC及び参照CPCを,混

合器の下流に位置する分流器に接続する。外気に通じる開口が,DEMCの入口又は補助エアの経路に少な

くとも一つあることを確認する。これは被験CPC及び参照CPCの入口で急激な加圧,又は減圧が生じる

のを避けるためである。モニタCPCを設置する場合,その接続は混合器より前に位置していなければなら

ず,また,もう一つ混合器を取り付けることが望ましい。 

エアロゾル発生器及びエアロゾル調整器をDEMCの入口に接続する。この際,余剰空気が排気されてい


34 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

ること,又はDEMCの入口流量の方が高い場合,フィルタ処理した空気が加えられていることを確認する。 

参照CPC及び被験CPCの入口圧力が規定の範囲内にあり,過度に高い若しくは低い圧力,又は製造業

者の仕様の範囲外ではないことを確認する。これを満たさない場合,補助エアの流量又はスロットルバル

ブの開度を調節する。 

流量の測定は,次による。 

a) DEMC流量 DEMCのシース流量を目標の値に設定する。必要な場合,補助エア(又は余剰排気)の

流量を変えてDEMC入口流量を調節する。シース流量とサンプル流量との比は,DEMCに分級され

た粒子の粒径分布が狭く,単分散となるよう,7:1以上にする。 

これらの流量を設定した後は,校正作業中に流量を変更しないことを推奨する。変更した場合,こ

の後の手順b)及びc)で行う参照CPC及び被験CPCの体積流量測定をやり直さなければならない。 

b) 参照CPCの流量測定 校正済の流量計を分流器と参照CPC入口との間に挿入し,参照CPCの体積流

量を測定する。測定値(qCPC,ref,cal)を,参照CPC指示流量値又は公称流量値のいずれか(qCPC,ref)と

比較する。後者は,参照CPCが流量値を指示しない場合,又は参照CPCが公称流量値を粒子数濃度

の計算に使用している場合に適用する。二つの流量の差は,参照CPCの製造業者が定める精度rq,CPC,ref

(%)以下であることが望ましい。精度を超える差が見られた場合,製造業者に問い合わせる。 

さらに,流量qCPC,ref,calを参照CPCの校正証明書に記載された流量(qCPC,ref,cert)と比較する。その差

は式(12)を満たさなければならない。 

2

ref

CPC,

,

3

1

cert

cal,

2

r

cert

ref,

CPC,

2

r

cert

ref,

CPC,

cert

ref,

CPC,

cal

ref,

CPC,

)

(

)

(

2

qr

q

u

q

u

q

q

q

  (12) 

ここに, ur(qCPC,ref,cert): 校正証明書に記載された参照CPC入口流量の相対標

準不確かさ 

 

ur(qcal,cert): qCPC,ref,calの測定に使用した流量計の相対標準不確かさ 

大きな差が見られた場合,参照CPCの流量制御に問題がある可能性がある。 

qCPC,refの相対標準不確かさを,式(13)で計算する。 

cert

ref,

CPC,

cert

ref,

CPC,

cal

ref,

CPC,

ref

CPC,

r

3

)

(

q

q

q

q

u

  (13) 

流量は,同じ温度及び気圧に換算して比較しなければならない。参照CPCの流量制御方式によって

は,異なる補正を適用しなければならない(附属書J参照)。 

注記1 流量の測定結果は,気体の組成に影響される。詳細を附属書Jに記載する。 

注記2 参照CPC入口圧の変化に伴って流量が変化し得ることを考慮し,7.2.5 c)で行った流量測定

をここで繰り返し行っている。 

c) 被験CPCの流量測定 校正済の流量計を分流器と被験CPC入口との間に挿入し,被験CPCの体積流

量を測定する。測定値を,被験CPC指示流量値又は公称流量値のいずれかと比較する。後者は,被験

CPCが流量値を指示しない場合,又は被験CPCが公称流量値を粒子数濃度の計算に使用している場

合に適用する。二つの流量の差は,被験CPCの製造業者が定める仕様の範囲内であることが望ましい。

これを満たさない場合,顧客へ連絡する。大きな差が見られた場合,被験CPCのオリフィス又はポン

プに問題がある可能性がある。測定によって得られた被験CPCの流量値を,被験CPCの指示値又は

公称値とともに校正証明書に記載する。 

流量は,同じ温度及び気圧に換算して比較しなければならない。被験CPCの流量制御方式によって


35 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

は,異なる補正を適用しなければならない(附属書J参照)。 

注記1 流量の測定結果は,気体の組成に影響される。詳細を附属書Jに記載する。 

注記2 被験CPC入口圧の変化に伴って流量が変化し得ることを考慮し,7.2.6 c)で行った流量測定

をここで繰り返し行っている。 

d) ゼロ確認 DEMCの電圧を0 V(又はオフ)に設定する。参照CPC及び被験CPCの指示値はいずれ

も,7.2.5 a)及び7.2.6 a)で行ったゼロ確認での値と同程度でなければならない。測定を少なくとも2

分間行い,1秒間の読取り間隔で記録した濃度の算術平均が1 cm-3未満でなければならない。これが

満たされない場合,校正設備内に漏れがないか確認する。ゼロレベルの増加が生じ得る他の原因とし

て,DEMC入口での粒子濃度が過度に高いこと,DEMC内のフィルタへの過負荷,DEMC内のフィル

タの不具合などが考えられる。 

被験CPCの校正範囲を附属書Hに従って低濃度へ拡張した場合,ゼロ確認の濃度は,参照CPC(附

属書HにおいてダミーCPCの役割を果たすこともある。)及び被験CPCともに0.1 cm-3以下でなけれ

ばならない。こうした低濃度を得るために,HEPAフィルタをもう一つ直列に接続しなければならな

いことがある。 

e) 参照CPCの最小レベルの決定 粒子濃度をゼロに維持したままの状態で,参照CPCの濃度指示値を

1秒間の読取り間隔で30秒間記録し,その算術平均(CN,ref)mean及び標準偏差σC,N,refを算出する。式(14)

を用いて(CN,ref)minを計算する。 

ref

,

,

mean

ref

,

min

ref

,

3

N

C

N

N

C

C

  (14) 

こうして求めた(CN,ref)minを,校正証明書に記載された濃度の最小のものと比較する。値のより大き

い方を“最小濃度レベル”と定義し,校正を行ってよい参照CPC入口濃度の最小値とする。 

注記 大きな標準偏差[σC,N,ref≫(CN,ref)mean]がみられた場合,通常,それはチューブ内壁に付着した

粒子の再飛散によって生じたものである。この場合,接続配管及びDEMC内部の洗浄を推奨

する。 

参照CPC及び被験CPCの指示値,流量,圧力,温度,補助エア流量(記録が可能な場合),DEMCのシ

ース及びサンプル流量,湿度など,全てのパラメータを記録する。これらの情報は,校正証明書に記載さ

れるものである(箇条8及び附属書C参照)。 

7.3 

検出効率の測定手順 

7.3.1 

一般 

目標とする粒径,及び目標とする粒子数濃度における被験CPCの検出効率の測定手順を,次に示す。 

7.3.2 

DEMCの粒径設定 

DEMCから取り出される1価帯電粒子の粒径が目標の粒径と一致するよう,DEMCの粒径設定を調節す

る。 

注記 校正は大きい粒径から始め,直線性の試験(同じ粒径での異なる濃度レベルでの測定)もその

粒径で行うことを強く推奨する。大きい粒径とは,被験CPCの検出効率が最大となっているよ

うな粒径で,検出効率が50 %となる粒径の3倍以上の粒径を指す。その後,検出効率が急激に

変化する粒径域で測定を行うとよい。これは,検出効率曲線の傾きが急な粒径域での測定には,

発生器で生成する粒子の粒径分布を調整し直す必要があり,その調整作業に時間を要するため

である。 

7.3.3 

一次エアロゾルの調整 

校正エアロゾルの濃度が検出効率測定の目標濃度になるよう,エアロゾル調整器を調節する。このとき,


36 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

次の要求事項を満たされなければならない。 

a) 最小濃度レベル 濃度は,7.2.7 e)で定めた参照CPCの最小濃度レベル以上でなければならない。 

b) 最大濃度レベル 濃度は,参照CPCの校正証明書に記載された,参照CPCが単一粒子計数モードで

測定できる最大の濃度より低くなければならない。 

また,後段の電荷調整装置において平衡帯電状態が得られるよう,かつ,粒子の電荷に由来する偏

りがDEMCにおいて生じないよう,調整器後の一次エアロゾルの個数濃度の総量は,十分に低くなけ

ればならない。これを確認する方法を附属書Kに記載する。 

c) 多価帯電粒子の割合Φ CPCを参照装置として使用し,かつ,被験CPCの検出効率がプラトー領域

に達している場合,多価帯電粒子の割合を測定する必要はない。 

CPCを参照装置として使用し,かつ,被験CPCを最小可測粒径付近の粒径で校正する場合,多価帯

電粒子の割合Φは0.1未満でなければならない。まず,p価の粒子の割合[ϕp,式(15)参照]を附属書

Dに記載された方法のうち一つによって決定し,続いて式(16)を用いて多価帯電粒子の割合(Φ)を算

出する。Φ<0.1を満たさない場合,校正を先に進めてはならない。Φは,一次エアロゾルの粒径分布

の最頻径又は幾何標準偏差を調節することによって低減できる。 

DEMCから取り出されるエアロゾル中のp価粒子の割合ϕpは,式(15)で表される。 

1

)

(

)

(

p

p

N

p

N

p

d

C

d

C

  (15) 

ここに, CN(dp): p価粒子の濃度 

多価帯電粒子の割合Φは,式(16)で表される。 

2

p

p

Φ

 (16) 

注記1 DEMCに印加される電圧の極性によって,取り出される粒子の電荷は正の場合も負の場合も

あり得る。この規格では,pを電荷数の絶対値と定義する。 

注記2 多価帯電粒子の割合を低減するため,一次エアロゾルの幾何平均径を,被験CPCの検出効率

を測定する粒径より小さい粒径に設定することを強く推奨する。 

注記3 二つのDEMCを直列につなぎ,その間に電荷調整装置を取り付けたタンデムDEMCを使用

できる場合,多価帯電粒子の割合Φを大幅に低減できる。 

7.3.4 

分流器の偏りβの測定 

分流器の偏り測定を附属書Gに従って実行する。得られた偏り(β)が1.05より大きい場合,又は0.95

より小さい場合,校正エアロゾルが不均一な原因を調べる。 

7.3.5 

被験CPCの検出効率測定 

被験CPCの検出効率を,次の手順によって決定する。 

a) 最初のDEMC電圧0 V(又はオフ)での記録 DEMCの電圧を0 V(又はオフ)に設定し,参照CPC

及び被験CPCの個数濃度を1秒間の読取り間隔で1分間記録する。参照CPC及び被験CPCによって

測定された個数濃度の算術平均を,それぞれの1分間計測の最後の30秒間に対し算出する。 

参照CPC及び被験CPCの個数濃度の算術平均値はいずれも1 cm-3未満でなければならない。これ

を満たさない場合,測定は無効である。発生器又は他の不安定要因を調べた後,上記の測定を繰り返

す。 

b) 目標粒径及び目標濃度での記録 参照CPC及び被験CPCの1秒間平均の個数濃度を,1秒間の読取

り間隔で少なくとも180秒間記録する。記録したデータを,六つの時間区間(i=1〜6)に均等に分け


37 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

る。例えば,測定時間の合計が180秒間の場合,6×30秒間である。時間区間i=2〜6に対し,参照

CPC及び被験CPCの個数濃度の算術平均CN,CPC,ref,i及びCN,CPC,i,並びに標準偏差を求める。 

参照CPC及び被験CPCの個数濃度は,それぞれの時間区間においてCVが3 %未満,又は標準偏差

が0.5 cm-3未満でなければならない。これを満たさない場合,測定は無効である。発生器又は他の不

安定要因を調べた後,上記の測定を繰り返す。 

低濃度(通常1 000 cm-3以下)では,測定不確かさを低減するため,時間区間を長くすることを推

奨する。例えば,参照CPC及び被験CPCが示す1秒間平均個数濃度を,1秒間の読取り間隔で12分

間記録する。記録したデータを六つの2分間区間iに分け,最後の五つの2分間区間に対し個数濃度

の算術平均及び標準偏差を求める。 

c) 被験CPCの検出効率の計算 一次エアロゾルの調整では校正エアロゾルを全て1価にできない場合,

附属書Dに示す補正を適用しなければならない。 

附属書Dは,粒径の決定における多価帯電の影響についても数値化している。 

参照CPCに対する検出効率を校正証明書から引用し,附属書Dに記載された補正に用いなければ

ならない。 

被験CPCの検出効率ηCPC,iを,b)から得た算術平均濃度及び附属書D中の式を使って計算する。 

− 被験CPCの検出効率が粒径によらず一定であると分かっている粒径範囲での校正の場合,CN,CPC,ref,i

[b)],CN,CPC,i[b)],β(7.3.4),及びηCPC,ref(参照CPCの校正証明書から得られた値)を式(D.19)

に代入する。 

− 被験CPCの検出効率が粒径に対し変化すると分かっている粒径範囲での校正の場合,CN,CPC,ref,i[b)],

CN,CPC,i[b)],ϕp(及び附属書Dにおいて求めたCN[7.3.3 c)],β(7.3.4),ηCPC,ref(参照CPCの校正

証明書から得られた値),及び被験CPCのプラトー効率推定値η'CPCを式(D.14),式(D.16)及び式(D.17)

に代入する。 

使用した計算方法を校正証明書に記載する。 

五つの検出効率の値ηCPC,i(i=2〜6)から,この目標粒径・目標濃度における検出効率の算術平均CPC

η

及び標準偏差σ(ηrep)を算出する。全てのηCPC,iが

CPC

η±0.02の範囲内に収まる場合にだけ,校正結果は

有効である。 

7.3.6 

異なる濃度での測定 

同じ粒径において異なる濃度での測定を行う場合,一次エアロゾルの濃度を調節する(まず7.3.3を実行

し,続いて7.3.5を実行する)。多価帯電粒子の割合の測定[7.3.3 c)]は,繰り返し行う必要はない。分流

器の偏りの測定(7.3.4)及び参照CPCの流量測定[7.2.7 b)]は行う必要はない。最大濃度レベルより低

い濃度の場合,電荷調整装置[7.3.3 b)]の再試験を行う必要はない。被験CPCの校正を,参照CPCが校

正された最小濃度より低い濃度で行う場合,附属書Hに記載された方法が適用できる。 

DEMCの流量を調整しなければならない場合,参照CPC及び被験CPCの入口流量を測定し直す(7.2.7

参照)。 

7.3.7 

異なる粒径での測定 

異なる粒径において測定を行わなければならない場合,7.3.2以降を実行する。この場合,続く全ての項

目(7.3.3〜7.3.6)を実行しなければならない。 

DEMCの流量を調整しなければならない場合,参照CPC及び被験CPCの入口流量を測定し直す(7.2.7

参照)。 

注記1 検出効率が粒径とともに急激に変化する粒径領域で検出効率の測定を行う場合(すなわち,


38 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

線形性の試験は行わない粒径での測定),被験CPCの同時通過補正が1 %未満となるような

濃度に設定することを推奨する。 

注記2 同一の被験CPCに対して異なる粒径での検出効率を測定する場合,おおよそ同じ粒子数濃度

で測定を行うことを強く推奨する。これによって,CPCの非線形応答による影響を低減でき

る。 

注記3 測定する濃度を選定する際,検出効率の不連続性を予期できるよう,製造業者の取扱説明書

を参照し,被験CPCの測定形式が切り替わる濃度についてあらかじめ調べておくのが望まし

い。 

7.3.8 

最初の測定点の繰返し 

複数の測定点で校正を行った後,いずれかの測定装置の電源をオフにした場合,又は何か不具合が発生

した場合,最初の粒径及び濃度条件での測定を繰り返さなければならない。繰返しの測定では,多価帯電

粒子の割合の測定も行う。検出効率の変動は,±0.025でなければならない。さらに,参照CPC及び被験

CPCの流量は,7.2.7で最初に測ったときの値と5 %以内で一致することが望ましい。これらを満たさない

場合,行った測定は全て無効である。 

注記 最初の点の繰返しは,3点の測定後でも,又はそれ以上の測定点を取った後でもよい。しかし

ながら,5点より多くの測定を行った後では,検出効率の変動が0.025を上回り,全ての測定結

果を失う危険性が高くなる。 

7.3.9 

校正証明書の準備 

箇条8及び附属書Cに従って,結果を校正証明書に記載する。以上によって,被験CPCの検出効率の

校正を完了する。 

7.4 

測定不確かさ 

7.4.1 

一般 

CPC校正の結果は,ある性状の粒子に対する,目標の粒径及び目標の粒子数濃度における検出効率ηで

表される。検出効率ηに対する不確かさ評価では,主に粒径(7.4.2)及び検出効率(7.4.3)に対して,明

確に定義された不確かさが必要とされる。粒子数濃度は不確かさ評価においてそれほど重要ではなく,検

出効率の不確かさにおおむね包含される(7.4.4)。 

7.4.2 

粒径 

粒径は,校正エアロゾルを供給するDEMCによって決定される。粒径及びその不確かさはISO 15900に

従って決定しなければならない。 

校正エアロゾルに多くの多価帯電粒子が含まれる場合,DEMCに設定した粒径よりも大きな粒子が多く

含まれている。附属書Dに規定した手順に沿って決定した割合ϕpは,校正証明書に記載しなければならな

い。割合の決定を行わなかった場合は,使用した校正設備について予期される,多価帯電粒子の影響の度

合いを記載する。 

7.4.3 

検出効率 

検出効率の測定結果に対する不確かさは,主に次の要素によって決定される。 

− 参照CPCの検出効率(校正証明書に記載されている値) 

− 多価帯電補正 

− 参照CPC及び被験CPCに供給される粒子濃度の違い(分流器の偏り補正係数) 

− 参照CPCの入口流量測定の精度及び変動 

− 検出効率測定の繰返し性 


39 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

− 粒径の違いがCPCの検出効率に大きく影響する場合,粒径の不確かさ 

5.4.6 c)で示したように,参照CPCは,校正がなされた濃度の範囲が記載された,有効期限内の校正証明

書をもたなければならない。 

注記 JIS Q 17025の5.10.4.4では,“顧客との合意がある場合を除き,校正証明書は校正周期に関す

る推奨を含んではならない。”とされている。参照装置の校正証明書に有効期限が記載されてい

ない場合は,校正を実施する者が設定した校正期限に基づいて参照装置の有効性を判定するこ

とが望ましい。 

校正証明書は,参照CPCによる濃度測定の不確かさを与える。後述の合成不確かさの計算では標準不確

かさ(k=1)を用いるが,校正証明書に記載された不確かさはしばしば拡張不確かさ(k=2,約95 %の信

頼水準に相当)として表現されているので,注意が必要である。 

検出効率がプラトー領域にある場合,多価帯電補正は必要なく,そのため,この要素に対する不確かさ

はゼロである。プラトー領域から外れた,より複雑な場合については,この規格では取り扱わない。 

偏り補正要素β及びその不確かさの計算手順を,附属書Gに記載している。 

参照CPCの入口流量が,被験CPCを校正するときと参照CPCが校正されたときとで異なる場合,その

差に比例した影響が検出効率の決定において生じる。7.2.7 b)に記載しているように,参照CPC流量は校

正済の流量計を用いて各手順ごとに計測し,規定された許容範囲内になければならない。参照CPC流量に

伴う不確かさは,この許容範囲によって決められる。流量がずれていた場合,補正を行って不確かさを小

さくすることもできるが,この規格では扱わない。 

7.3.5 c)で示された5回の繰返し測定から,検出効率測定の短期間での繰返し性を推定することができる。

繰返し測定の標準偏差は,後述の不確かさの計算に含まれる。5回の繰返し測定から求めた不確かさは測

定ごとに異なる値になり,その測定にだけ適用できる。 

粒径の不確かさが検出効率の不確かさに重大な影響を与える場合については,附属書Mに手引を記載す

る。 

検出効率の不確かさの計算を表5に示す。 

 

表5−参照CPCを用いた校正における相対不確かさの要素 

要素 

記号 

参照 

補足 

参照CPCの検出効率 

ur(RCPC) 

参照CPCの校正証明書から引用 

参照CPCの読み取り値に対
する%として表記する。 

分流器の偏り補正係数 

ur(β) 

式(G.9) 
(流量が等しくない場合は附属書Gを参照) 

%として表記する。 

ur(β)=100 u(β)/β 

参照CPC流量の偏差 

ur(qCPC,ref) 

7.2.7 b) 

%として表記する。 

繰返し性 

ur(ηrep) 

7.3.5 c) 

%として表記する。 

ur(ηrep)=100 σ(ηrep)/

CPC

η

 

 

全ての要素は,標準偏差に基づく相対標準不確かさとして表される。 

相対合成標準不確かさは,式(17)で与えられる。 

 )

(

RCPC

rep

2

r

ref

CPC,

2

r

2

r

2

r

r

c,

η

u

q

u

β

u

u

η

u

  (17) 

相対拡張不確かさUr(η)は,相対合成標準不確かさに包含係数kを乗じ,Ur(η)=k uc,r(η)として求める。通

常,k=2を使用する。 


40 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

7.4.4 

粒子数濃度 

CPC校正証明書に記載する粒子数濃度は,例えば,装置の測定方式が変わる場合など,CPCの応答に非

線形性が予想されるときに特に重要な情報を与える。校正証明書に記載する濃度は,流量補正を行った後

の,参照CPCによって測定した濃度の算術平均とする。粒子数濃度に対しては不確かさを評価する必要は

ない。粒子数濃度の不確かさには,分流器の偏り補正係数以外の全ての要素の不確かさが含まれ,そのた

め検出効率の不確かさより若干小さい。 

校正後の被験CPCを使った測定に対する不確かさの評価はより複雑である(附属書N参照)。 

 

校正結果の報告 

被験CPCの校正報告には,次の情報を含める。 

a) 被験CPCに関する説明 製造業者,型式,製造番号,及び内部の操作パラメータ設定 

b) 参照装置に関する説明(FCAE又はCPC) 製造業者,型式,製造番号,内部の操作パラメータ設定,

校正証明書の情報及び有効期限 

c) エアロゾル発生に関する説明 粒子性状,気体組成,発生方法,その他全ての関連パラメータ 

d) 参照装置の測定結果に対して行った補正(例えば,測定された流量が証明書に記載された流量と異な

った場合) 

e) 校正時の被験CPCの流量及びその不確かさ 

f) 

使用した流量計に関する説明,及び最終校正日 

g) 校正時の測定室の温度及び気圧 

h) 校正エアロゾルのライン圧 

i) 

被験CPCに対するゼロ確認の結果 

j) 

校正エアロゾルの極性,及び校正エアロゾル中の2価・3価帯電粒子の割合の測定結果 

k) 検出効率の計算に使用した方法の説明(この規格の細分箇条を参照してよい。) 

l) 

校正結果 粒径及びその不確かさ,粒子数濃度,並びに検出効率及びその不確かさ 

m) 校正証明書の推奨有効期限 

注記 JIS Q 17025の5.10.4(校正証明書)では,“顧客との合意がある場合を除き,校正証明書は

校正周期に関する推奨を含んではならない。”とされている。 

n) その他の関連情報 

校正証明書の推奨書式を附属書Cに記載する。 

 


41 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

附属書A 

(参考) 

CPCの性能特性 

 

A.1 一般 

この規格の箇条6及び箇条7では,一つ以上の異なる粒径,複数の粒子数濃度で,被験CPCの検出効率

を決定する方法を規定した。この附属書では,A.2においてCPCの性能を記述する主要な特性について解

説し,更にA.3では,異なる濃度又は粒径にて得られた検出効率から,CPCを特徴付ける幾つかのパラメー

タ(プラトー領域での傾き,及び最小可測粒径)を得る方法を説明する。ここに記載する情報はあくまでも

参考のためであり,データの適切な評価は場合によって異なるため,取得したデータの使いみちは,ユー

ザだけが決められるものである。 

 

A.2 CPCの主な性能特性 

図A.1は,実際の濃度とCPCで計測した濃度との代表的な関係を示す。グラフ中央付近の濃度範囲にお

いて,両者は非常によい線形の関係となる。これは,検出効率が一定であることを意味する。濃度が低い

ところでは粒子の計測値がばらつく。最小可測濃度では,CPCは僅かな漏れ又は光学系の汚染によって起

こる偽計数のため,実際の濃度より大きな値を示す。比較的大きな漏れ又は均一核生成が起きている場合

は,高い偽計数を示す。一方,高濃度では,同時通過補正ができないか,又はその機能がオフならば,同

時通過損失によって実際の濃度より小さな値を示す。適切に同時通過損失補正を行えば,線形直線部分を

より高濃度にまで広げることが可能である。 

注記1 この関係は,粒径と粒子性状とによって異なる。 


42 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

 

C

P

C

(c

m

-3

) 

 

  

10 

100 

1 000 

10 000 

100 000 

 

実際の濃度(cm-3) 

 1 

縦軸=横軸(1:1)の直線 

 

図A.1−実際の濃度と単一粒子計数モードでのCPC計測濃度との関係: 

ある粒径及び粒子性状における偽計数及び同時通過損失の例示 

 

図A.2に,CPCの検出効率の典型的な粒径依存性を示す。検出効率は,大きな粒径で比較的一定(プラ

トー効率)になる。小さな粒径では粒子に蒸気が凝縮できないため,検出効率はゼロに向かって減少する。

プラトー効率は,通常100 %に近い。検出効率がプラトー効率の50 %になる粒径は,最小可測粒径又はカ

ットオフ径と呼ばれる。参照CPCのプラトー効率下限粒径dmin,ref(3.21)も図に示す。 

注記2 粒径依存性は,粒子濃度及び粒子性状によって異なる。 

100 000

10 000

1 000

10

100

1


43 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

(-

) 

 

 

粒径(nm) 

 1 

検出効率曲線 

正規化した検出効率曲線 

最小可測粒径 

正規化されたプラトー 

プラトー 

 

図A.2−ある濃度及び粒子性状の場合の参照CPCの検出効率の粒径依存性 

 

A.3 例 

検出効率の実測データを用いてCPCの主要特性の計算方法を,次に記載する。表A.1に,検出効率の測

定値を示す。 

 

表A.1−被験CPCを参照CPCと比較した結果 

d(nm) 

CN,CPC,ref(cm−3) 

CN,CPC(cm-3) 

CN,CPC/CN,CPC,ref 

90 

11944.7 

11184.9 

0.94 

90 

10422.6 

9827.8 

0.94 

90 

8267.9 

7809.3 

0.94 

90 

4448.8 

4191.1 

0.94 

90 

609.2 

571.4 

0.94 

90 

13.3 

12.4 

0.93 

90 

5.9 

5.5 

0.93 

90 

2305.0 

2176.2 

0.94 

90 

10104.6 

9510.0 

0.94 

75 

8380.2 

7807.8 

0.93 

55 

4073.9 

3671.3 

0.90 

55 

5157.7 

4634.6 

0.90 

41 

5422.9 

4533.6 

0.84 

23 

2521.8 

1074.6 

0.43 

15 

778.1 

1.4 

0.00 

28 

3565.4 

2217.7 

0.62 

41 

5408.5 

4531.1 

0.84 

37 

5036.2 

4029.7 

0.80 

23 

2469.0 

1051.4 

0.43 

 

0.2 

0.4 

0.6 

0.8 


44 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

A.3.1 直線性 

校正から得られる重要な情報の一つは,被験CPCの応答が線形であるかどうかということである。これ

は,プラトー領域の粒径で粒子数濃度を変化させ,被験CPCと参照装置とを比較することで行う。例えば,

0 cm-3〜104 cm-3の間の校正範囲に対して,検査する濃度は,2 000,4 000,6 000,8 000及び10 000 cm-3

(参照装置としてFCAEを使う場合),又は10,100,1 000,5 000及び10 000 cm-3(参照装置として参照

CPCを使う場合)などである。 

A.3.1.1 被験CPC濃度/参照装置濃度のプロット 

初めに,被験CPCの参照装置に対する個数濃度の比を,参照装置の濃度の関数としてプロットする[22]。

そのグラフから,データの挙動及びそれらの関係について,適切な視覚的な評価を行う。プロットから,

装置間にどのような一致が見られるか,測定値の大きさによってばらつきが変わるか,又は外れ値はない

かを簡単に見ることができる[12]。被験CPCの偏りは,二つの装置の比の算術平均(被験CPC/参照装置)

から1を引いた値に等しい。この偏りが正規分布に従うなら,偏りの95 %が“比率の算術平均±2 s”の間

にある。しかしながら,正規性の評価のためには,正規確率プロットの作成が必要である。一般的には,

算術平均からの許容できる差としてしきい(閾)値を設定する。図A.3は,直線性を評価するため,あら

かじめ定義された±2.5 %のしきい値で,表A.1のデータを示す。しきい値は用途に応じて異なる。 

 

C

N

,C

P

C

/C

N

,C

P

C

,r

e

f

-)

 

 

 

 

10 

100 

1 000 

10 000 

100 000 

 

CN,CPC,ref(cm-3) 

 許容可能な変動の範囲: 

平均+0.025=0.963 

平均=0.938 

 

平均−0.025=0.913 

 

図A.3−参照装置濃度に対する,被験CPCと参照装置との比(表A.1のデータ)。算術平均=0.938。 

 

この方法を用いるに当たって,参照CPCが線形であることを検証しなければならない。検証していない

場合,二つのCPCに線形性があるようにみえても,装置設計上よく起こり得る偏り誤差が同時に起こった

ための,アーチファクトかもしれない。統計的な現象としてよく知られているように,二つの装置が同じ

ような不確かさをもつ場合,それらの差にはお互いが影響を及ぼすため,差をプロットする際の横軸にど

ちらかの値を使うのは誤りである[11]。代わりに単純な算術平均を計算して横軸に用いると,影響を低減

できる。また,この例のように広い濃度範囲にわたって測定を行い,かつ,二つの測定間の差が僅かであ

る場合は,この影響は重要ではない。 

図A.4に四つの典型的な例を示す[20][24]。 

− 二つの方式が優れた一致を示すとき,比は約1になって,確率的なばらつきが小さい(図A.4の△)。 

0.92 

0.94 

0.96 

0.98 

0.9 


45 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

− 比が1と異なって偏りがあるが,確率的なばらつきが小さい場合,補正係数を用いて問題を解決でき

る(図A.4の○)。一般的にこの問題は,初期校正の不具合,又はCPC又は飽和部の流量制御システ

ムのドリフトによって生じる[24]。 

− どちらかの方法にオフセットがあるとき,グラフは図A.4の□のようになる。例えば,CPCの僅かな

漏れ又は光学系の汚染のため,非常に低い濃度で,実際より高い濃度(偽計数)を示す。 

− 高濃度範囲で違いがある場合,図A.4の×のようになる。これは,二つ以上の粒子が同時にCPCの光

学系を通過したとき,一つの粒子としてカウントするために起きる。この場合,同時通過補正が機能

をしていないか,誤って校正されたかのどちらかである。 

図には示していないが,ばらつきの大きなデータは,精度が落ちる。一般的に,これは光学系での粒子

カウントが減少する低い濃度で見られる。 

なお,中央部分の相関関係は,通常,どの場合も線形であり,この領域ではオフセット又は同時通過の

影響は最小である。この理由によって,可能な場合はこの領域でCPCの校正を行うのが望ましい。最後に,

上記の相関関係は粒径及び粒子性状によって異なる点に留意する必要がある(附属書B)。 

 

C

N

,C

P

C

/C

N

,C

P

C

,r

e

f

-)

 

 

 

 

10 

100 

1 000 

10 000 

 

CN,CPC,ref(cm-3) 

 △ 完全一致 

○ 一定比率(偏りあり) 

□ オフセットあり 
× 同時通過損失あり 

 

図A.4−確率的ばらつきが小さい場合の残差プロットの典型的なパターン 

 

A.3.1.2 標本サイズの計算 

標本サイズの計算は,2組の任意の標本の算術平均値μ1とμ2とに,統計的に有意な差があるかどうか評

価するために行う。前提として,標本の平均値は正規分布に従うと仮定する。 

連続測定に対する標本について,必須の標本サイズは,次に示す値を決めることで決定される[13][17]。 

− 真の値μの真の標準偏差σ(標本の算術平均値の標準偏差sによって近似); 

− 二つの算術平均値間に関連する正の差δ; 

− 有意水準α; 

− 検出力1−β。 

βが非有意差を認めることができる確率を定量化し,有意水準αは真の違いを無視できる確率を定量化

する。したがって,検出力1−βは,有意差を許す確率を指す。 

最小標本サイズnは,次の不等式を満たす最小の整数として推定できる。 

1.2 

1.4 

1.6 

0.8 


46 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

2

1

1

ε

z

z

n

β

α

  (A.1) 

ここに, z1−α,z1−β: それぞれの正規分布パーセンタイル 
 

ε: 効果量 

 

s

δ

ε

  (A.2) 

一般に,0.05の有意水準α及び0.8の検出力(それぞれ95パーセンタイル及び20パーセンタイルに対

して1.65及び0.842)が,統計的な仮説検定(有意差検定)に使われる。この例では,効果量ε=0.5(統

計上の中間の効果)は,25点の標本サイズが必要となる。εが減少するとき,標本サイズは増加する。こ

のように,算術平均値に小さくても有意な差を見いだそうとする場合は,多くのデータ点数を必要とする。 

A.3.1.3 線形回帰 

残差プロットが被験CPCと参照装置との間の線形関係を示す場合,横軸を参照装置濃度,縦軸を被験

CPC濃度とした線形回帰が適用できる(ここで線形回帰とは,特に明記しない限り,最小二乗法による一

般的な回帰分析のことである。)。ただし,線形回帰から公正な結果を得るために,次の条件を満たす必要

がある[14]。 

a) 横軸の値(参照装置)の測定誤差は無視できる程度に小さい。 

b) 各々の横軸(参照装置)と縦軸(被験CPC)との関係は,線形である。 

c) 連続する誤差(縦軸と横軸との違い)は,相関していない(独立している)。 

d) 誤差項の分散は,横軸の各々の数値に対して一定である。 

e) 誤差項は,正規分布に従う。 

横軸に対する残差(縦軸の値と縦軸の予測値との差)をプロットすることで,上記の条件を満たすかど

うかのテストを行う(図A.3と同様の図による)。条件の一つが満たされない場合は,変数変換を行うと直

線回帰を適用できる場合もある([21]参照)。 

通常,回帰では,CPCの偏りは,傾き1からのずれによって示される。個々の測定値の精度は,回帰の

残差標準偏差として与えられる。また,被験CPCのオフセットは,回帰の切片として表される。傾きの逆

数は,プラトー効率が1になるようにCPCの補正係数として使う。文献又は統計解析パッケージに記載さ

れている回帰分析の式から,もう一つの重要な量である,傾きの不確かさが得られる。正常なCPCにはオ

フセットがないはずなので,通常,回帰には原点を通過する式を用いる。図A.5は,表A.1のデータに対

する回帰グラフを示す。オフセットがなかったので,原点を通る回帰式を用いた。 

 

 


47 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

C

N

,C

P

C

c

m

-3

) 

 

 

 

2 000 

4 000 

6 000 

8 000 

10 000 

12 000 

14 000 

 

CN,CPC,ref(cm-3) 

 1 

線形回帰 

CN,CPC=0.940 7 
CN,CPC,ref;R2=1 

 

 

図A.5−被験CPCと参照装置との間の単純な線形回帰(表A.1のデータ)。傾き=0.940 7。 

 

図A.4の四つ事例を,図A.6に参照装置−被験CPCグラフで示す。CPC濃度が広い範囲に渡るため,図

A.6から事例ごとの挙動の違いを見いだすことは難しい。 

 

C

N

,C

P

C

/C

N

,C

P

C

,r

e

f

-)

 

 

 

 

10 

100 

1 000 

10 000 

 

CN,CPC,ref(cm-3) 

 △ 完全一致 

○ 一定比率(偏りあり) 

□ オフセットあり 
× 同時通過損失あり 

 

図A.6−不完全なCPCの挙動パターン(図A.4及び関連説明を参照) 

 

A.3.1.4 2種類の補正係数の比較 

計算方法によって,2種類の補正係数が得られる。一つは,二つの装置の比率の算術平均(図A.3,0.938),

もう一つは,二つの装置間の線形回帰の傾き(図A.5,0.940 7)である。被験CPCの応答が線形で,かつ,

線形回帰が成り立つための他の仮定を満たす場合,統計学的には,回帰結果の方がより適した結果といえ

る。しかし,測定点間の間隔を等しくして行ったデータの場合は,2種類の計算結果は,多くの場合,ほ

ぼ一致する。二つの結果に差異が生じるのは,回帰分析から見積もった傾きは,極端な濃度のデータ点ほ

ど大きな重みをもつ加重算術平均という,各測定点における傾きの相対的な情報を利用した方法のためで

ある。対照的に,もう一つの方法では,全てのデータ点の重みは同じである。二つの結果の差異の度合い

10 000

1 000

100

10

12 000

10 000

8 000

6 000

4 000

2 000

1

0


48 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

は,横軸上のデータ点の配置によって決まる。 

一般的に,二つの方法の結果は,非常によく一致する。大きな差異が見られた場合,仮定の一つが無効

かどうかを調べる必要がある。そうでない場合は,どちらの係数がより適切か,用途に応じてユーザが判

断する必要がある。例えば,被験CPCによる測定は校正範囲の上限付近で行う場合,線形回帰がより適切

と思われる。 

A.3.2 最小可測粒径 

CPCの検出効率は,0から最大値(プラトー効率)へ向かうS字形の曲線になる。回帰の傾きの逆数で

補正すれば,プラトーを1にすることができる。 

検出効率がプラトー効率の半分になる粒径(又はプラトー効率を1に正規化したときは検出効率50 %)

は,しばしばCPCの最小可測粒径又はカットオフ径と呼ばれる。上述の粒径は,実験的に決定したり,測

定した検出効率の傾きが急な領域に関数を当てはめたりして評価することができる。様々な単純化された

式が提案されている。文献[28],[45],[47],[59]のレビューを参照。 

文献[33],[46],[55]に一つの例が紹介されている。 

2

ln

1

2

1

1

)

(

a

a

d

a

e

b

d

η

  (A.3) 

ここに, 

b: 傾き 

 

a1,a2: 自由パラメータ。a2の値は最小可測粒径を与える。 

図A.7に,表A.1との検出効率の測定データと,式(A.3)とを当てはめた曲線を示す。当てはめによって,

a1=15.1 nm,a2=23.6 nmが得られた。 

 

(-

) 

 

 

d(nm) 

 1 

当てはめた曲線 

 

図A.7−粒径の関数として当てはめた被験CPCの検出効率曲線 

 


0.9
9 0.8 
0.7 
0.6 
0.5 
0.4 
0.3 
0.2 
0.1 


49 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

附属書B 

(参考) 

粒子表面特性がCPC検出効率に及ぼす影響 

 

CPCの検出効率が試料粒子の化学組成等に依存していることを示すデータが文献で報告されている。

[8][9][23][26][28][29][33][34][47][50][54][57][58]以前の研究は,1-ブタノール型CPCについてのものであり,

主として塩化ナトリウム及び銀を用いて物質依存性の研究が行われた。最小可測粒径付近で二つの物質間

に検出効率の差が認められ,銀は塩化ナトリウムと比較して僅かに高い検出効率を示していた。1-ブタノ

ール型CPCを用いた最近の研究では,より広範な物質について調査され,検出効率は油脂類が最も高く無

機塩類が最も低いと報告されている(図B.1)。 

 

(%

) 

 

 

粒径(nm) 

 ● ポリアルファオレフィン(PAO) 

▼ 拡散火炎すす 
■ スクロース 

○ ポリスチレンラテックス(PSL) 
△ 酸化銀 
□ 塩化ナトリウム 

注1) Elsevier社より許諾を得て参考文献[57]から転載 

 

図B.1−1-ブタノール型CPCの検出効率の化学組成依存性を示す実測例1) 

 

近年販売されている水型CPCについても検出効率の化学組成依存性の調査が行われ,文献に報告されて

いる。1-ブタノール型CPCの場合とは対照的に,水型CPCでは油脂類よりも無機塩類の方が検出効率が

高い。 

CPC検出効率の化学組成依存性の背景となる理論については,参考文献[8],[9],[25]及び[42]で,溶解

性及び表面湿潤性,すなわち,CPC凝縮液と粒子間の相互作用の強さを示す二つの物理化学パラメータの

観点から検討されている。 

文献に示されているこれらの結果から,同一CPCであっても化学組成の異なる粒子で校正した場合には,

特に検出下限に近い粒径において,検出効率が一致しない可能性があることが分かる。したがって,検出

効率を校正するときは,粒子の化学組成を明記しなければならない。また,化学組成の異なる粒子では,


50 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

同等の校正結果が得られると考えることはできない。さらに,参照CPCについては,校正証明書に記載さ

れている物質と同じ物質の粒子を用いた場合にだけ,その参照CPCを用いた校正を有効とみなすことがで

きる(5.4.6参照)。 

 


51 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

附属書C 
(参考) 

校正証明書の例 

 

C.1 一般 

この附属書は,この規格において校正証明書の例を記載する。具体的には,次のとおりである。 

− FCAEを用いて校正したCPCに対する校正証明書の記入例(C.2); 

− 参照CPCを用いて校正したCPCに対する校正証明書の白紙例(C.3); 

− FCAEに対する校正証明書の白紙例(C.4); 

− 参照CPCに対する校正証明書の白紙例(C.5); 

 


52 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

C.2 FCAEを用いて校正したCPCに対する校正証明書の記入例 

この項の証明書の例の校正結果は,附属書Iに使用されている。 

 

 

校正証明書発行機関の名称及び所在地 

 

CPC型式: 

ABC2000 

 

CPC識別/製造番号: 

35701 

 

顧客名: 

〇 〇 〇株式会社 

 

注文番号: 

2012/A/4235 

 

記: 

CPC 型式ABC2000の校正 

 

校正日: 

2012年6月1日 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ページ 1/2 

 

校正証明書の参照: 

 

発行日: 

署名: 

(署名権者) 

 

確認者: 

名前: 

 

 


53 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 
校正室への機器受理日: 

2012年5月31日 

(校正機関の)機器識別番号: 

CPC/2012/5/3 

装置型式及び製造番号: 

ABC 2000 S/N 35701 

 
初期検査の結果: 

問題なし 

装置の動作確認の結果: 

問題なし 

内部パラメータの設定(該当する場合): 

公称流量1 L/min 

装置計測モードの濃度範囲 

単一粒子計数モードで最大10 000 cm-3 

 (操作マニュアルから抜粋): 

(同時通過損失補正有) 

 
FCAEの種類及び識別: 

YXZ1000 

FCAEの校正証明書番号: 

NMI̲FCAE̲CAL̲60 

FCAE読込値に対する補正 

許容範囲内 

 (例:測定流量が校正証明書の流量と異なった場合):校正証明書流量0.99 L/min,測定流量 0.95 L/min 
 
データ集録方法: 

ABCソフトウェア,バージョン3 

校正日: 

2012年6月1日 

 
校正室の温度及び圧力: 

21 ℃,996 mbar 

サンプル圧の校正室圧力からの差圧: 

-1.4 mbar 

被験CPCの流量測定値(校正室条件下での体積流量):0.99 L/min 
流量の測定不確かさ: 

3 % 

使用した流量計(型式,識別,校正期限): 

IJK179Aマスフローメータ S/ N12341 

 

校正期限2012年11月 

校正エアロゾルの粒子材質及びキャリアガス: 

すす及び空気 

粒子発生方法: 

調整器付き拡散火炎発生器 

装置のゼロ値: 

0 p/cm3(2分間の平均値) 

 
校正結果 

粒径(nm) 

70 

 

 

粒径の不確かさ(nm)a) 

 

 

目標濃度(cm-3) 

7 000 

 

 

校正中の2価帯電粒子の割合の測定結果 

0.049 9 

 

 

校正中の3価帯電粒子の割合の測定結果 

0.001 6 

 

 

検出効率η 

0.963 5 

 

 

検出効率の不確かさa) 

0.069 2 

 

 

 
用いた校正手順書: 

内部手順 QPAS-548 

被験CPCの校正証明書の有効期限: 

2013年5月31日 

(CPCの動作に問題が見られた場合,又はCPCが過度な量の粒子にさらされた場合,本校正証明書は無

効である。) 

 
参照: 
確認者: 

ページ 2/2 

注a) 本校正証明書に記載された拡張不確かさは,標準不確かさに包含係数k=2を乗じて求めたもの

である。包含係数k=2は,約95 %の信頼水準に相当するものである。 

 


54 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

C.3 参照CPCを用いて校正したCPCに対する校正証明書の白紙例 

 

 

校正証明書発行機関の名称及び所在地 

 

CPC型式: 

 

CPC識別/製造番号: 

 

顧客名: 

 

注文番号: 

 

記: 

CPC型式XXの校正 

 

校正日: 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ページ 1/2 

 

校正証明書の参照: 

 

発行日: 

署名: 

(署名権者) 

 

確認者: 

名前: 

 

 


55 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 
校正室への機器受理日: 
(校正機関の)機器識別番号: 
装置型式及び製造番号: 

 

初期検査の結果: 
装置の動作確認の結果: 
内部パラメータの設定(該当する場合): 
装置計測モードの濃度範囲 
 (操作マニュアルから抜粋): 

 

参照CPCの種類及び識別: 
参照CPCの校正証明書番号: 
参照CPC読込値に対する補正 
 (例:測定流量が校正証明書の流量と異なった場合): 

 

データ集録方法: 

 

校正日: 

 

校正室の温度及び圧力: 
サンプル圧の校正室圧力からの差圧: 

 

被験CPCの流量測定値(校正室条件下での体積流量)(cm3/s): 
流量の測定不確かさ: 
使用した流量計(型式,識別,校正期限): 
校正エアロゾルの粒子材質及びキャリアガス: 
粒子発生方法: 

 

装置のゼロ値: 

x cm-3(y分間の平均値) 

 

校正結果 

粒径(nm) 

 

 

 

粒径の不確かさ(nm)a) 

 

 

 

目標濃度(cm-3) 

 

 

 

校正中の2価帯電粒子の割合の測定結果 

 

 

 

校正中の3価帯電粒子の割合の測定結果 

 

 

 

検出効率η 

 

 

 

検出効率の不確かさa) 

 

 

 

 

用いた校正手順書: 
被験CPCの校正証明書の有効期限: 
(CPCの動作に問題が見られた場合,又はCPCが過度な量の粒子にさらされた場合,本校正証明書は無

効である。) 

 

参照: 
確認者: 

ページ 2/2 

注a) 本校正証明書に記載された拡張不確かさは,標準不確かさに包含係数k=2を乗じて求めたもの

である。包含係数k=2は,約95 %の信頼水準に相当するものである。 

 

 


56 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

C.4 参照装置として使用するFCAEに対する校正証明書の白紙例 

 

 

校正証明書発行機関の名称及び所在地 

 

JIS Q 17025(又は同等の規格)認定状態を表す記載,又はロゴ 

(校正証明書発行機関が国家計量標準機関ではない場合) 

 

 

FCAE型式: 

 

FCAE識別/製造番号: 

 

顧客名: 

 

注文番号: 

 

記: 

FCAE 型式XXの校正 

 

校正日: 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ページ 1/2 

 

校正証明書の参照: 

 

発行日: 

署名: 

(署名権者) 

 

確認者: 

名前: 

 

 


57 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 
校正室への機器受理日: 
(校正機関の)機器識別番号: 
 
装置型式及び製造番号: 
 
初期検査の結果: 
装置の動作確認の結果: 
データ集録方法: 
校正日: 
 
校正室の温度及び圧力: 
サンプル圧の校正室圧力からの差圧: 
 
設定した流量(cm3/s): 
流量測定値(校正室条件下での体積流量)(cm3/s): 
流量の測定不確かさ: 
校正エアロゾルの粒子材質及びキャリアガス: 
粒子発生方法: 
 
装置のゼロ値: 

(C cm-3) 

 
校正結果 

粒径(nm) 

 

 

 

粒径の不確かさ(nm)a) 

 

 

 

ゼロ補正された参照電荷量濃度(C cm-3)b) 

 

 

 

ゼロ補正された参照電荷量濃度の不確かさ(C cm-3)b) 

 

 

 

機器のゼロ補正された電荷量濃度(C cm-3)b) 

 

 

 

機器のゼロ補正された電荷量濃度の繰返し性(C cm-3)b), c) 

 

 

 

検出効率η 

 

 

 

検出効率の不確かさa) 

 

 

 

 
見解/コメント: 
使用した装置(型式,識別,校正期限): 

例 参照FCAE,流量計 

用いた校正手順書: 
被験FCAEの校正証明書の有効期限: 
 
参照: 
確認者: 
 

ページ2/2 

 

注a) 本校正証明書に記載された拡張不確かさは,標準不確かさに包含係数k=2を乗じて求めたもの

である。包含係数k=2は,約95 %の信頼水準に相当するものである。 

b) この量は電流と流量との組合せから求めることができる。 

c) 繰返し性は5回の繰返し測定の標準偏差である。 

 

 


58 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

C.5 参照CPCに対する校正証明書の白紙例 

 

 

校正証明書発行機関の名称及び所在地 

 

JIS Q 17025(又は同等の規格)認定状態を表す記載,又はロゴ 

(校正証明書発行機関が国家計量標準機関ではない場合) 

 

 

CPC型式: 

 

CPC識別/製造番号: 

 

顧客名: 

 

注文番号: 

 

記: 

CPC 型式XXの校正 

 

校正日: 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ページ 1/2 

 

校正証明書の参照: 

 

発行日: 

署名: 

(署名権者) 

 

確認者: 

名前: 

 

 


59 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 
校正室への機器受理日: 
(校正機関の)機器識別番号: 
装置型式及び製造番号: 

 

初期検査の結果: 
装置の動作確認の結果: 
内部パラメータの設定(該当する場合): 
装置計測モードの濃度範囲 
 (操作マニュアルから抜粋): 

 

データ集録方法: 
校正日: 

 

校正室の温度及び圧力: 
サンプル圧の校正室圧力からの差圧: 
設定した流量(cm3/s): 
流量測定値(校正室条件下での体積流量)(cm3/s): 
流量の測定不確かさ: 

 

校正エアロゾルの粒子材質及びキャリアガス: 
粒子発生方法: 

 

装置のゼロ値: 

x cm-3(y分間の平均値) 

 

校正結果 

粒径(nm) 

 

 

 

粒径の不確かさ(nm)a) 

 

 

 

目標濃度(cm-3) 

 

 

 

校正中の2価帯電粒子の割合の測定結果 

 

 

 

校正中の3価帯電粒子の割合の測定結果 

 

 

 

検出効率η 

 

 

 

検出効率の不確かさa) 

 

 

 

 

CPCのd90値及びd50値の推定 
(値を決定した方法): 
使用した装置(型式,識別,校正期限): 

例 参照FCAE,流量計 

用いた校正手順書: 
被験CPCの校正証明書の有効期限: 
(CPCの動作に問題が見られた場合,又はCPCが過度な量の粒子にさらされた場合,本校正証明書は無

効である。) 

 

参照: 
確認者: 

 

ページ 2/2 

 

注a) 本校正証明書に記載された拡張不確かさは,標準不確かさに包含係数k=2を乗じて求めたもの

である。包含係数k=2は,約95 %の信頼水準に相当するものである。 

 

 


60 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

附属書D 
(規定) 

CPCの検出効率の計算方法 

 

D.1 DEMCから供給される校正エアロゾルの粒径及び濃度 

箇条6及び箇条7で規定した校正において,一次エアロゾル発生源で生成した粒子は,DEMCによって

特定の電気移動度のものが分級され,測定に供給される。DEMCによって分級された粒子の電気移動度は,

DEMCの幾何学的形状,体積流量,及び印加電圧によって決定される。流量qsのシースエアを再循環させ

る方式の円筒型DEMCの場合,印加電圧がUのとき,電気移動度Z(U)は式(D.1)で与えられる。 

U

πLU

r

r

q

U

Z

1

2

ln

1

2

s

  (D.1) 

ここに, 

L: DEMCの入口〜出口間の有効電極長さ 

 

r1,r2: DEMCの内円筒の外径及び外円筒の内径 

(詳細はISO 15900:2009のAnnex E参照) 

エアロゾル粒子の電気移動度は,粒径と電荷とによって決まる。球形粒子の粒径と電気移動度との関係

は式(D.2)で表される。 

gas

gas

gas

2

0.997

exp

483

.0

165

.1

2

1

3

,

l

d

d

l

d

πμ

e

p

p

d

Z

  (D.2) 

ここに, 

d: 粒径 

 

p: 粒子の正味の電荷数 

 

e: 電気素量 

 

μgas: キャリアガスの粘性係数 

 

lgas: キャリアガスの平均自由行程 

ISO 15900によれば,μgas及びlgasは296.15 K(23 ℃)及び101.3 kPaでは次の値となる。 

-1

-1

5

gas

m

 

kg

10

  

45

1.832

 = 

μ

 

m

10

 × 

6.730

 = 

-8

gas

l

 

図D.1は,電気移動度,DEMC印加電圧,及び粒径の関係を示している。DEMCに電圧Uを印加したと

き,DEMCの出口では電気移動度Z(U)の粒子が取り出され,その中には粒径d1(U)の1価帯電粒子,粒径

d2(U)の2価帯電粒子,粒径d3(U)の3価帯電粒子などが含まれる。 

それゆえ,DEMC出口での総粒子数濃度CN(U)は,正味の電荷数pをもつ粒径dp(U)の粒子の濃度CN(dp(U))

の足し合わせとなり,式(D.3)で表される(簡略化のため,変数Uの表記を割愛する。)。 

1

p

p

N

N

d

C

C

  (D.3) 

また,p価の粒子数の割合ϕpは,本文中の式(6)及び式(15)と同様に式(D.4)で表される。 

N

p

N

p

C

d

C

 (D.4) 

ϕpの値は,一次エアロゾルの粒径分布及び帯電分布によって決まる。ϕp及びCNの値は,測定結果から

被験CPCの検出効率の計算に必要不可欠である(D.3参照)。 

 


61 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

図D.1−電気移動度,DEMC印加電圧及び粒径の関係 

 

D.2 被験CPCの検出効率の計算式 

D.2.1 一般式 

FCAEは,粒子の電荷数,検出効率ηFCAE(dp),及び分流器の偏りβによって決まる電流(又は,1価帯電

を仮定して電流値から算出した粒子数濃度CN,FCAE)を測定し,次の式で表される。 

p

p

p

N

p

p

p

N

N

d

η

p

β

C

β

d

η

p

d

C

C

FCAE

1

FCAE

1

FCAE

,

    

          

  (D.5) 

被験CPCの指示値は,粒径依存性のある検出効率ηCPC(dp)を用いて次の式で表される。 

p

p

p

N

p

p

p

N

N

d

η

C

d

η

d

C

C

CPC

1

CPC

1

CPC

,

    

          

  (D.6) 

参照CPCの指示値は,更に分岐の補正係数βを考慮し,次の式で表される。 

p

p

p

N

p

p

p

N

N

d

η

β

C

β

d

η

d

C

C

ref

CPC,

1

ref

CPC,

1

ref

CPC,

,

    

          

  (D.7) 

FCAE及び参照CPCの検出効率が,粒径d1以上の粒径範囲において一定と仮定する。この仮定によって,

式(D.5)及び式(D.7)は,式(D.8)及び式(D.9)となる。 

p

C

β

η

C

p

p

N

N

1

FCAE

FCAE

,

(FCAEの場合)  (D.8) 

N

N

C

β

η

C

ref

CPC,

ref

CPC,

,

(参照CPCの場合)  (D.9) 

ここに, ηFCAE: FCAEの検出効率 
 

ηCPC,ref: 粒径に依存しない参照CPCのプラトー効率 

式(D.6),式(D.8)及び式(D.9)から,粒径d1における被験CPCの検出効率は,次のように与えられる。 


62 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

β

η

p

C

β

η

C

d

η

C

C

d

η

p

p

N

N

p

p

p

N

N

FCAE

2

FCAE

FCAE

,

2

CPC

CPC

,

1

CPC

(FCAEの場合) (D.10) 

β

η

C

β

η

C

d

η

C

C

d

η

p

p

N

N

p

p

p

N

N

ref

CPC,

2

ref

CPC,

ref

CPC,

,

2

CPC

CPC

,

1

CPC

(参照CPCの場合)···· (D.11) 

式(D.10)又は式(D.11)を用いて被験CPCの検出効率を算出するには,2価以上(p≧2)のηCPC(dp)の値が

必要だが,通常は未知の量である。そのため,ηCPC(d1)を得るには更なる仮定が必要であり,それらをD.2.2

及びD.2.3に規定する。多価帯電粒子が存在しなければ,2価以上の帯電粒子の割合ϕpはゼロとなる。こ

の事例を,D.2.4に記載する。D.3には,多価帯電粒子が含まれる場合の粒子数CN及びp価帯電粒子の割

合ϕpの計算方法を規定する。 

D.2.2 被験CPCの検出効率が粒径に対して変動する領域での校正 

次の計算では,2種類の極端な仮定を行って得られる二つのηCPC(d1)から,その算術平均としてηCPC(d1)

を推定する。 

a) p≧2に対してηCPC(dp)=ηCPC(d1)と仮定する。この場合,2価以上の粒子に関してはηCPC(dp)の過小評価

になり,式(D.10)及び式(D.11)から明らかなように,ηCPC(d1)は過大評価になる。 

この仮定の下では,式(D.6)は次のようになる。 

N

N

C

d

η

C

1

CPC

CPC

,

 (D.12) 

この式と式(D.8)及び式(D.9)から,次の式が導かれる。 

p

β

η

C

C

d

η

p

p

N

N

1

FCAE

FCAE

,

CPC

,

1

a

CPC,

(FCAEの場合) (D.13) 

β

η

C

C

d

η

N

N

ref

CPC,

ref

CPC,

,

CPC

,

1

a

CPC,

(参照CPCの場合) (D.14) 

ηCPC,a(d1)中の添え字“a”は,上記の仮定の下に算出された検出効率を示し,この値がηCPC(d1)の上

限となる。 

なお,式(D.13)の使用にはϕpの値が分かっていなければならない(D.3参照)。 

b) p≧2に対してηCPC(dp)=η'CPCと仮定する。ここでη'CPCは,検出効率が粒径によらず一定な領域にある

大粒径(例えば,100 nm)での,被験CPCの検出効率である。この場合,2価以上の粒子に関しては

ηCPC(dp)は過大評価になり,式(D.10)及び式(D.11)から明らかなように,ηCPC(d1)は過小評価になる。 

この仮定の下では,式(D.10)及び式(D.11)は次のようになる。 

β

η

p

C

β

η

C

C

η

C

d

η

p

p

N

N

p

p

N

N

FCAE

2

FCAE

FCAE

,

2

CPC

CPC

,

1

b

CPC,

(FCAEの場合) (D.15) 

β

η

C

β

η

C

C

η

C

d

η

p

p

N

N

p

p

N

N

ref

,

CPC

2

ref

,

CPC

ref

,

CPC

,

2

CPC

CPC

,

1

b

CPC,

(参照CPCの場合) ··(D.16) 

ηCPC,b(d1)中の添え字“b”は,上記の仮定の下に算出された検出効率を示し,この値がηCPC(d1)の下

限となる。 


63 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

なお,式(D.15)及び式(D.16)の使用には,ϕpとともにCNの値が分かっていなければならない(D.3

参照)。 

c) ηCPC,a(d1)とηCPC,b(d1)との算術平均としてηCPC(d1)を計算する[式(D.17)参照]。 

2

1

b

CPC,

1

a

CPC,

1

CPC

d

η

d

η

d

η

 (D.17) 

ηCPC,a(d1)とηCPC,b(d1)間の差異は,上記の手法でηCPC(d1)を評価する際の不確かさの大きさを示してお

り,箇条6及び箇条7でのηCPC(d1)に関する不確かさ評価において考慮しなければならない。 

D.2.3 被験CPCの検出効率が粒径に対して一定の領域における校正 

被験CPCの検出効率が粒径に対して一定な粒径範囲において校正を実施する場合,D.2.2 a)中の各式を

使用する[式(D.18)及び式(D.19)参照]。 

1

FCAE

FCAE

,

CPC

,

1

CPC

p

p

N

N

p

β

η

C

C

d

η

(FCAEの場合) (D.18) 

β

η

C

C

d

η

N

N

ref

CPC,

ref

CPC,

,

CPC

,

1

CPC

(参照CPCの場合) (D.19) 

式(D.18)の使用には,ϕpの値が分かっていなければならない(D.3参照)。 

D.2.4 校正エアロゾル中に多価帯電粒子が存在しない場合の校正 

校正エアロゾルが粒径d1の1価帯電粒子だけで構成されている場合,多価帯電粒子に対する補正は必要

ない。この場合,ϕ1=1で与えられ,式(D.8),式(D.9)及び式(D.6)から式が導かれる[式(D.20),式(D.21)

及び式(D.22)参照]。 

1

FCAE

FCAE

,

d

η

β

C

C

N

N

(FCAEの場合) (D.20) 

1

ref

CPC,

ref

CPC,

,

d

η

C

C

N

N

(参照CPCの場合) (D.21) 

1

CPC

CPC

,

d

η

C

C

N

N

(被験CPCの場合) (D.22) 

粒径d1における被験CPCの検出効率は次のように表される。 

d

η

C

C

d

η

N

N

1

FCAE

FCAE

,

CPC

,

1

CPC

(FCAEの場合) (D.23) 

d

η

C

C

d

η

N

N

1

ref

CPC,

ref

CPC,

,

CPC

,

1

CPC

(参照CPCの場合) (D.24) 

 

D.3 ϕp及びCNの決定方法 

D.3.1 一般 

ϕp及びCNの二つの決定方法を,次に規定する。D.3.2に規定する第1の手法では,両極電荷調整装置を

通った一次エアロゾルは既知の平衡帯電分布になると仮定する。この仮定は,5.4.2の要求事項を満たして

いれば,近似的に成立する。ここで与えられる数式は,3価までしか適用できない。 

D.3.3に規定する第2の手法は,DMASが正確に粒径分布を測定できることを前提としている。この

DMASは,校正設備とは別に用意する必要がある。この方法によって得られる結果は,粒径,DMASソフ

トウェア中に仮定されている帯電分布及び他の補正計算によって決まる。 

なお,一次エアロゾルの帯電分布に関する情報は必要としない。 

文献の平衡帯電分布(ISO 15900:2009の4.5及びAnnex A参照)が厳密に成り立つのは,球形の粒子に

対してだけである。したがって,ここで規定する両手法とも,対象となる粒子の形状が球形でないほど,


64 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

結果の精度が低下する。繊維状又は弱凝集体のような極端な粒子形状の場合,校正エアロゾル中の多価帯

電粒子を除去するため,二つ目のDEMCを加える必要がある。 

上記の二つの手法は,原理的に同一の結果を与えるはずであるが,どちらの手法が自己の目的により適

しているかは,ユーザが判断しなければならない。 

D.3.2 複数のDEMC電圧を印加した測定による多価帯電粒子の割合の決定 

D.3.2.1 原理 

D.3.2.1.1 一般 

式(D.1)及び式(D.2)によれば,同じDEMCを同じ流量設定のまま用いた場合,印加電圧UでDEMCに分

級される2価帯電粒子の粒径d2(U)は,2倍の印加電圧2Uによって分級される1価帯電粒子の粒径d1(2U)

と等しくなる。つまり,d2(U)=d1(2U)である。同様にd3(U)=d1(3U)となる。図D.2に粒径と電気移動度と

の関係を示す。 

 

 

図D.2−印加電圧U,2U,3UでDEMCによって分級される粒径の関係 

 

次に,印加電圧UでDEMCに分級されたエアロゾル中には最大で3価の粒子が存在し,印加電圧2U及

び3UでDEMCに分級されたエアロゾル中にはいずれも1価帯電粒子だけが存在すると仮定する。このと

き,次の式が成立する。 

3

1

p

p

N

N

U

d

C

U

C

 (D.25) 

U

C

U

d

C

N

p

N

p

 (p=1, 2, 3) (D.26) 

U

d

C

U

C

N

N

2

2

1

 (D.27) 

U

d

C

U

C

N

N

3

3

1

 (D.28) 

DEMCの上流に取り付けられた電荷調整装置について,粒径dにおけるp価の帯電率をfp(d)で表記すれ

ば,次の関係式が成立する。 

U

d

f

U

d

f

U

d

C

U

d

C

N

N

2

2

2

1

1

1

2

1

2

 (D.29) 

U

d

f

U

d

f

U

d

C

U

d

C

N

N

3

3

3

1

1

1

3

1

3

 (D.30) 


65 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

DEMCの上流に取り付けられた電荷調整装置内のイオン源にアルファ線源又はベータ線源が用いられ

ている場合,fp(d)にはISO 15900:2009の4.5及びAnnex Aに記載された平衡帯電分布を適用する。他の電

荷調整装置の場合,それぞれに適切な帯電分布を適用しなければならない。 

注記 上記の計算では,濃度CN(2U)及びCN(3U)中に,より粒径の大きな多価帯電粒子の存在を考慮し

ていない。何故なら,ほとんどの一次エアロゾルに対し,この単純化に伴う誤差は大きくなら

ないからである。一次エアロゾルの粒径分布が広く(幾何標準偏差σgが2以上),かつ,校正

エアロゾル中の1価帯電粒子の粒径が100 nmより大きい場合,CN(4U)を使ったCN(2U)に対す

る二次補正,及びCN(6U)を使ったCN(3U)に対する二次補正が必要になる。d1=100 nm,σg=2.1

のとき,二次補正を適用すると,CN(d1(U))の値は約3 %変化する。 

D.3.2.1.2 FCAEによる校正の場合 

FCAEを利用する校正では,実際の濃度と測定された濃度との間に次の関係式が成り立つ。 

3

1

FCAE

p

p

N

N

p

U

d

C

η

U

C

 (D.31) 

U

d

C

η

U

C

N

N

2

2

1

FCAE

 (D.32) 

U

d

C

η

U

C

N

N

3

3

1

FCAE

 (D.33) 

ここで,CN(U),CN(2U),CN(3U)は,DEMCの印加電圧をそれぞれU,2U,3UとしたときのFCAEによ

る濃度測定値である。式(D.32)及び式(D.33)を用いて,測定値CN(2U)及びCN(3U)から実際の濃度である

CN(d1(2U))及びCN(d1(3U))を,次のように算出することができる。 

FCAE

1

2

2

η

U

C

U

d

C

N

N

 (D.34) 

FCAE

1

3

3

U

C

U

d

C

N

N

 (D.35) 

また,式(D.29)及び式(D.30)から,式(D.34)及び式(D.35)はそれぞれ次のようになる。 

U

d

f

U

d

f

U

C

U

d

C

N

N

2

2

2

1

1

1

2

FCAE

2

 (D.36) 

U

d

f

U

d

f

η

U

C

U

d

C

N

N

3

3

3

1

1

1

3

FCAE

3

 (D.37) 

実際の濃度CN(d1(U))は,式(D.31),式(D.36)及び式(D.37)を用いて,次の式で与えられる。 

FCAE

1

1

1

3

1

1

1

2

3

2

FCAE

1

3

3

3

3

2

2

2

2

       

          

3

2

η

U

d

f

U

d

f

U

C

U

d

f

U

d

f

U

C

U

C

U

d

C

U

d

C

η

U

C

U

d

C

N

N

N

N

N

N

N

 ···(D.38) 

式(D.36),式(D.37),式(D.38)からCN(d2(U)),CN(d3(U))及びCN(d1(U))が求まり,それらを式(D.25)及び式

(D.26)に代入することで,CN(U)及びϕpを得ることができる。 

D.3.2.1.3 参照CPCによる校正の場合 

参照CPCを利用する校正では,実際の濃度と測定された濃度との間に次の関係式が成り立つ。 

3

1

ref

CPC,

p

p

N

N

U

d

C

η

U

C

 (D.39) 


66 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

U

d

C

η

U

C

N

N

2

2

1

ref

CPC,

 (D.40) 

U

d

C

η

U

C

N

N

3

3

1

ref

CPC,

 (D.41) 

ここで,CN(U),CN(2U),CN(3U)は,DEMCの印加電圧をそれぞれU,2U,3Uとしたときの参照CPC

による濃度測定値である。式(D.40)及び式(D.41)を用いて,測定値CN(2U)及びCN(3U)から実際の濃度であ

るCN(d1(2U))及びCN(d1(3U))を次のように算出することができる。 

ref

CPC,

1

2

2

η

U

C

U

d

C

N

N

 (D.42) 

ref

CPC,

1

3

3

η

U

C

U

d

C

N

N

 (D.43) 

また,式(D.29)及び式(D.30)から,式(D.42)及び式(D.43)はそれぞれ次のようになる。 

U

d

f

U

d

f

η

U

C

U

d

C

N

N

2

2

2

1

1

1

2

ref

CPC,

2

 (D.44) 

U

d

f

U

d

f

η

U

C

U

d

C

N

N

3

3

3

1

1

1

3

ref

CPC,

3

 (D.45) 

実際の濃度CN(d1(U))は,式(D.39),式(D.44)及び式(D.45)を用いて,次の式で与えられる。 

ref

CPC,

1

1

1

3

1

1

1

2

3

2

ref

CPC,

1

3

3

3

2

2

2

       

          

η

U

d

f

U

d

f

U

C

U

d

f

U

d

f

U

C

U

C

U

d

C

U

d

C

η

U

C

U

d

C

N

N

N

N

N

N

N

 (D.46) 

式(D.44),式(D.45),式(D.46)からCN(d2(U)),CN(d3(U))及びCN(d1(U))が求まり,それらを式(D.25)及び式

(D.26)に代入することで,CN(U)及びϕpを得ることができる。 

D.3.2.2 測定手順 

測定手順は,次による。 

a) FCAE又は参照CPCを利用してCN(U),CN(2U)及びCN(3U)を測定する。ここで電圧Uは,粒径d1の1

価帯電粒子を分級する際にDEMCに印加する電圧である。 

b) FCAEの場合は式(D.36)〜式(D.38)を用い,参照CPCの場合は式(D.44)〜式(D.46)を用いて,CN(dp(U))

(p=1, 2, 3)を計算する。 

c) 式(D.25)及び式(D.26)から,CN(U)及びϕpを計算する。 

d) 6.4の不確かさ算出において多価帯電補正の繰返し性を評価する必要があるため,各粒径で少なくとも

5回の繰返し測定を行わなければならない。6.4で記載した不確かさ要素u(1),u(2)及びu(3)は,それ

ぞれϕ1,ϕ2及びϕ3の決定における標準偏差とする。 

注記 帯電率の割合CN(d2(U))/CNが一定に保持されるかどうかを測定によって確認した方がよい。何

故なら,この比の変動は,帯電分布が非平衡であること,又は帯電分布の再現性が低いことの

指標となるからである。附属書Kに,電荷調整装置に対するより詳細な試験方法を規定する。 

D.3.3 DMASによる多価帯電粒子の構成比率の測定 

校正エアロゾル中の,粒径及び価数ごとの粒子の割合は,ISO 15900に規定するDMASによって測定す

ることができる。入口流量を適切に調節できるよう,DMASは混合器を含むマニホールドに接続する(図

D.3参照)。 

 


67 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

図D.3−DMASを用いた多価帯電粒子割合の測定設備の概略 

 

DMAS内部でのデータ逆変換では,多価帯電粒子補正及び拡散ロス補正が含まれなければならない。こ

の方法による多価帯電粒子の割合の測定は,これらの補正が正しく正確であると仮定している。また,

DMAS中の電荷調整装置において,エアロゾル粒子は既知の平衡帯電分布に達しているものと仮定してい

る。 

DEMCから得られる粒子の電気移動度分布が狭く(1価帯電粒子の幾何標準偏差が1.1より小さい場合),

かつ,DMASの粒径分解能が十分な場合,測定によって,異なる電荷数及び粒径ごとに分離したピークが

観測される。図D.4に例を示す。 


68 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

 

d

C

N

/d

lo

g

(d

)(

cm

-3

) 

 




d

C

N/

d

lo

g

( d

)(

cm

-3

) 

 

d(nm) 

 

 1 

1価帯電粒子 

2価帯電粒子 

3価帯電粒子 

注記1 一次エアロゾル:アトマイザーで噴霧された塩化ナトリウム,個数中位径60 nm,幾何標準偏差1.9。 
注記2 校正エアロゾル:シース流とエアロゾル流との比を10:1とし,かつ,1価帯電粒子の粒径を70 nmに設定

したDEMCによって分級したもの。 

 

図D.4−DMAS測定によって得られた粒径分布。DEMC出口で1価・2価・3価に帯電していた 

校正エアロゾル粒子に対応する異なる粒径のピーク,及び一次エアロゾル。 

 

図中の一番左のピークは,校正設備中のDEMCに設定された校正エアロゾル粒子の粒径に対応している。

次のピークはDEMCの出口で2価に帯電していた粒子を表し,更にその次が3価に帯電した粒子である。

各ピークを積分して得られる濃度CN,p,DMAS(dp)から,式(D.47)を使って目的の粒子数濃度CN(dp)を求める。 

p

p

N

p

N

d

C

d

C

DMAS

,

,

 (D.47) 

p価に帯電した粒子の割合ϕpは,式(D.48)で算出できる。 

1

DMAS

,,

DMAS

,

,

i

i

i

N

p

p

N

p

d

C

d

C

 (D.48) 

注記 各ピークの個数中位径(直接的に測定したか,又は曲線フィッティングによって求めたかにか

かわらない。)は,電荷数ごとの代表粒径dpである。観測されたピークのdp及びpを式(D.2)に

代入することによって,対応する電気移動度がどのピークも同じであることを検証することが

できる。これは,測定の有効性を表す指標として利用できる。 

校正測定のときとDMAS測定のときとで流量設定が異なり,その結果,DMAS測定時は校正測定時と

粒子濃度が異なる可能性がある(校正測定時のCNの値は,DMAS測定によって得られる

1

DMAS

,

,

i

i

i

N

d

C

異なる可能性がある,ということである)。しかしながら,こうした場合でも各粒子の割合ϕpは変化する

ことはない。FCAEを用いた場合,濃度CNは,ϕpを利用して式(D.49)によって算出することができる。 

1 000 000 

500 000 

10  000 000 

5 000 000 


69 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

1

FCAE

FCAE

,

p

p

N

N

p

η

C

C

 (D.49) 

式(D.49)は,FCAEの検出効率が粒径dp(p≧1)で一定で,かつ,ηFCAEに等しいと仮定している。同様

に,参照CPCを用いた場合,濃度CNは式(D.50)によって算出することができる。 

ref

CPC,

ref

CPC,

,

η

C

C

N

N

(D.50) 

式(D.50)は,参照CPCの検出効率が粒径dp(p≧1)で一定で,かつ,ηCPC,refに等しいと仮定している。 

 


70 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

附属書E 

(参考) 

計量計測トレーサビリティ体系図 

 

この規格に従って行われるCPC校正の結果が国家標準又は国際単位系(SI)に対して計量計測トレーサ

ビリティをもつには,FCAE及び参照CPCを含む,校正作業に使用された計測器が,国家標準に対して計

量計測トレーサビリティをもつよう校正されていなければならない。図E.1(FCAEを用いた場合)及び図

E.2(参照CPCを用いた場合)は,CPCの校正結果に影響する量に関する計量計測トレーサビリティ体系

を解説している。 

体積流量の計測には,流体の温度及び気圧の計測が含まれる。したがって,体積流量のトレーサビリテ

ィには温度及び気圧のトレーサビリティを含む。 

 

 

図E.1−FCAEを用いた校正の計量計測トレーサビリティ体系図 

 

上図に示す四つの量に計量計測トレーサビリティを確立しても,CPCの測定量である粒子数濃度につい

ての計量計測トレーサビリティは完全ではない。これら四つの量のほかに,校正エアロゾル粒子の平均帯

電量が粒子数濃度の決定において必要である。この量は測定によって求められるものであり,その精度は

附属書Dに規定された測定手順及び確認方法によって管理されている。 

 


71 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

図E.2−参照CPCを用いた校正の計量計測トレーサビリティ体系図 

 


72 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

附属書F 

(参考) 
希釈装置 

 

F.1 

一般 

希釈装置は,粒子濃度を安定的に低減させる機器である。この附属書では,典型的な希釈装置について

記載する。全ての希釈装置にとって,清浄で粒子を含まない希釈用空気を加えるとともに,それを効果的

に混合することが重要である。 

なお,この規格に記載されたCPC校正設備では,入口と出口の流量が等しい希釈装置が望ましい。 

一次エアロゾル粒子源が高倍率の希釈を必要とする場合,多段型又は組合せ型の希釈装置が必要になっ

てくる。通常,校正に用いられる希釈装置は,次の要求事項を満たさなければならない。 

− 希釈用空気の粒子数濃度は,希釈によって得られるエアロゾルの粒子数濃度の0.1 %未満でなければ

ならない。 

− 希釈前後での校正エアロゾルの個数中位径の変化は,±3 %以内でなければならない。 

− 希釈前後での校正エアロゾルの幾何標準偏差の変化は,±3 %以内でなければならない。 

− 希釈用空気が外部から供給される場合,凝縮による粒子の成長を避けるために,希釈用空気の相対湿

度を40 %未満にしなければならない。 

− 希釈装置内の流量の変動は,希釈後の粒子数濃度が安定するように,十分小さく維持されなければな

らない。 

 

F.2 

ブリッジ式希釈法 

ブリッジ式希釈装置は,流量調節機構が付随した二つの流路をもち,一方の流路には粒子捕集用フィル

タが付いている(図F.1参照)。入力された流れは,流量調節機構の設定によって流量が決められた二つの

流れに分割される。ほとんどの流れがフィルタのない方の流路に流れ込んだ場合,粒子数濃度はあまり変

化しない。フィルタを通過する流量がフィルタなしの流路の流量に比べて相対的に多くなると,希釈の効

果が増大し,出口における粒子数濃度は減少する。ブリッジ式希釈装置内の不必要な圧力損失を避けるた

めに,二つの流量調節機構のうちの一方は,常時開放状態にする。 

 

 

 1 

入口 

流量調整バルブ 

フィルタ 

混合器 

出口 

 

図F.1−ブリッジ式希釈法の概略図 


73 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

F.3 

ループ式希釈法 

ループ式希釈装置では,混合器の下流で分岐しフィルタでろ過した空気を,希釈用空気として連続的に

還流する(図F.2参照)。流量調整器(ニードルバルブ又はマスフローコントローラ)は,希釈用空気流量

の設定,つまり,希釈率の設定に使用される。ブリッジ式希釈装置と比較すると,ループ式希釈装置はエ

アロゾル流量の調整が不要である。このことは,全ての操作条件で圧力損失を無視でき,かつ,エアロゾ

ル粒子へのせん断応力を低減できる。 

 

 

 1 

入口 

流量調整バルブ 

フィルタ 

ポンプ 

混合器 

出口 

 

図F.2−ループ式希釈法の概略図 

 

F.4 

清浄空気の導入及び余剰空気の抜き取りによる希釈法 

この形式の希釈装置では,希釈用空気を外部の圧縮空気源から供給する(図F.3参照)。入口流量と希釈

空気流量との合計は,希釈された出口流量より大きくなければならない。希釈された出口流量が(例えば,

接続された装置の流量調整などによって)制御される場合は,余分な流量はフィルタを通して速やかに排

出される。フィルタの背圧は低く保ち,接続した装置への流量を増加させないようにしなければならない。

そのような流量制御が出口にない場合,余剰空気を流量制御機能付きポンプによって排気する機構を加え

る必要がある。 


74 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

 

 

 1 

入口 

流量調整バルブ 

フィルタ 

圧縮空気供給口 

混合器 

出口 

余剰空気排出口 

 

図F.3−清浄空気付加方式希釈法の概略図 

 

ベンチュリー型エジェクタを使って入口に減圧雰囲気を作り,希釈するエアロゾルを吸引して希釈用空

気と混合することができる。このエジェクタ式と呼ばれる希釈装置は,希釈するエアロゾルを安定的に吸

引するので,一次エアロゾル源が減圧下で動作する場合には特に有利な方法である。 

 

F.5 

その他の希釈法 

一次エアロゾル源の特徴によって,その他の希釈方法(例えば,回転盤式希釈装置など)が上記で論じ

られた手法以外に必要とされたり,有用とみなされることがある。それらの希釈方法は,箇条5,箇条6

及び箇条7中の要求事項を満足するなら使用してよい。 

 


75 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

附属書G 
(規定) 

参照装置入口と被験CPC入口との間の濃度偏りに対する補正係数の評価 

 

G.1 

一般 

この附属書に記載した手順は,CPC検出効率の校正に先立って行うことを意図したものであり,測定で

得られる補正係数は,測定時の流量及び粒径に対してだけ有効である。補正係数βには環境依存性があり,

この附属書に記載された手順に従って測定しなければならない。CPC検出効率の校正を広い範囲の粒径に

対して行う場合,分流器の偏りは各粒径ごとに測定しなければならない。この測定は,濃度だけが変わる

場合には不要である。 

偏り補正係数βの評価は,次の場合に実行可能である。 

a) 分流器に接続されている2台の測定装置の入口流量が同じ(差が10 %以内)場合(詳細はG.2参照)。 

b) 分流器に接続されている2台の測定装置の入口流量が異なる場合(詳細はG.3参照)。 

偏り補正係数の測定を行うためには,測定装置を分流器及び混合器に接続する配管は導電性でなければ

ならない。 

 

G.2 

測定装置の流量が等しい場合の偏り補正係数βの測定 

この手法では,評価中に検出効率が変化しなければ,参照装置及び被験CPCのいずれも検出効率は既知

である必要はない。したがって,測定装置の検出効率が変化しないよう,エアロゾル濃度及び粒径をでき

る限り一定に保ちながら手順を進めなければならない。濃度又は粒径が一定でない場合,|1−β|の値は増加

する。 

偏り補正係数βは,図G.1及び図G.2にそれぞれ示す二つの設定について,チューブA及びチューブB

に接続された測定装置による濃度測定の補正係数として定義する。 

G.2.1 設定1の測定 

図G.1に示す設定を用いて,流量をqに設定し,校正粒子発生装置から粒径dの粒子を供給する。30秒

間一定に保ち,安定化させる。CPCを参照装置として使用する場合,次の30秒間で,参照装置の濃度測

定値CN,ref,1a及び被験CPCの濃度測定値CN,CPC,1aをn組(少なくとも毎秒1組)記録する。式(G.1)及び式(G.2)

を用いて,算術平均濃度を算出する。 

n

i

i

N

N

C

n

C

1

,a

1,

CPC

,

a

1,

CPC

,

1

  (G.1) 

n

i

i

N

N

C

n

C

1

,a

1,

ref

,

a

1,

ref

,

1

  (G.2) 

ここで,下付き添え字aは,設定1で行う2回の測定(G.2.1及びG.2.3)のうち,G.2.1で先に行う測定

の結果であることを示す。G.2.3で用いられる下付き添え字bは,後にG.2.3で行う測定の結果であること

を示す。 

FCAEを参照装置として使用する場合,ブランク及びシグナルの両方の電荷量濃度を測定しなければな

らない。ここで,ブランクとはDEMC電圧を0 V又はオフにした場合,シグナルとはDEMC電圧を目標

粒径に合わせて設定した場合を意味する。推奨されるデータ記録方法を,附属書Lに記載する。式(G.3)

及び式(G.2)を用いて,FCAEを参照装置とした場合の算術平均濃度を算出する。 


76 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

e

C

C

C

i

Q

i

Q

,i

N

,a

1,0,

,a

1,

a

1,

ref

,

  (G.3) 

式(G.4)を用いてr1aを算出する。 

a

1,

ref

,

a

1,

CPC

,

a

1

N

N

C

C

r

 (G.4) 

上記手順を少なくとも2回以上繰り返し,計3回以上r1aの測定を行う。式(G.5)を用いて,r1aの算術平

均値を求める。 

n

i

i

r

n

r

1

,a

1

a

1

1

  (G.5) 

 

 

 1 

校正エアロゾル 

混合器 

分流器 

ポートA 

ポートB 

チューブA 

チューブB 

参照装置 

被験CPC 

 

図G.1−設定1での分流器及びチューブの接続の概略図 

 

G.2.2 設定2の測定 

混合器・分流器・チューブの配置を反転させ,図G.2に示すように設定を変更する。30秒間一定に保ち,

安定化させる。CPCを参照装置として使用する場合,次の30秒間で,参照装置の濃度測定値CN,ref,2及び

被験CPCの濃度測定値CN,CPC,2をn組(少なくとも毎秒1組)記録する。設定1と同様に,設定2でr2の

平均を次に示すように測定し,算出する。 

式(G.6)を用いてr2を算出する。 

2,

ref

,

2,

CPC

,

2

N

N

C

C

r

  (G.6) 

続いて,上記手順を少なくとも2回以上繰り返し,計3回以上r2の測定を行う。式(G.7)を用いて,r2の

算術平均値を求める。 


77 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

n

i

i

r

n

r

1

,2

2

1

  (G.7) 

注記 この測定は,混合器・分流器・チューブの配置をそのままとし,参照装置と被験CPCとの位置

を入れ替える,すなわち,設定1において被験CPCを参照装置の位置に置き,参照装置を被験

CPCの位置に置く,という方法で実施することもできる。 

この測定を行った後,混合器・分流器を図G.1に示す設定に戻し,測定をもう一度繰り返さなければな

らない。 

 

 

 1 

校正エアロゾル 

混合器 

分流器 

ポートA 

ポートB 

チューブA 

チューブB 

参照装置 

被験CPC 

 

図G.2−設定2での混合器・分流器・チューブを反転した状態での概略図 

 

G.2.3 設定1の再測定 

G.2.1と同様の手順に従って測定を繰り返し,得られる比をr1bとする。さらに,r1a及びr1bの算術平均を

r1とする。 

G.2.4 β及びその不確かさの算出 

一定の粒径かつ一定の粒子濃度で測定を行った場合,偏り補正係数β及びその不確かさは,式(G.8)〜式

(G.11)によって求める。 

1

2

r

r

β

  (G.8) 

2

2

2

2

1

1

2

)

(

2

1

)

(

2

1

)

(

r

r

u

r

r

u

β

β

u

  (G.9) 


78 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

)1

(

)

(

)

(

2

1

,1

1

n

n

r

r

r

u

n

i

i

  (G.10) 

)1

(

)

(

)

(

2

2

,2

2

n

n

r

r

r

u

n

i

i

  (G.11) 

 

G.3 

測定装置の流量が異なる場合の偏り補正係数βの測定 

被験CPCと参照装置とを同じ流量で使用することができない場合,例えば,参照装置の流量が固定され

ている場合,又は被験CPCの流量が参照装置の適用範囲外の場合,偏り補正係数βを測定装置の入れ替え

によって求めることはできないため,代わりにβ=1としなければならない。G.2に記載した等流量の場合

に比べ,測定不確かさは増加する。二つの流量の比は7:1以下でなければならない。 

流量が異なる場合のβの測定不確かさを推定するには,流量の等しい測定装置を2台使用する。等しい

二つの流量の和は,異なった二つの流量の和より小さくなければならない。まず,2台の等流量の測定装

置を使用し,G.2の手順に従って分流器の偏りの測定を行う。式(G.1)〜式(G.8)を用いてβを算出し,この

値をβequalとする。βequalの値は,0.95<βequal<1.05を満たさなければならない。βequalがこの範囲に入らない

場合,測定を進めることはできない。式(G.9)及び式(G.11)を用いて,βequalの不確かさを算出し,この不確

かさの値を[u(βequal)/βequal]2とする。式(G.12)を用いて,流量が異なる場合に加えなければならない不確かさ

を算出する。 

equal

unequal

1

)

(

β

β

u

  (G.12) 

式(G.13)を用いて,流量が異なる場合のβの合成不確かさを計算する。 

2

unequal

unequal

2

equal

equal

2

)

(

)

(

)

(

β

β

u

β

β

u

β

β

u

  (G.13) 

式(G.13)中,及び校正全体を通し,常にβunequal=1を用いる。 

異なる流量の測定装置2台を分流器に接続する場合,接続チューブによって輸送での粒子損失に差が生

じることを補正するため,式(G.15)によって計算される長さのチューブを用いなければならない。層流の

管内流れについては,拡散による粒子損失はチューブ径に依存しない[3]。しかしながら,補正の不確かさ

を低減するため,両方のチューブの内径及び材質を同一にし,両方の管内レイノルズ数が1 500未満とな

るようにチューブを選択することが望ましい。 

500

1

4

tube

v

d

π

q

Re

  (G.14) 

ここに, 

Re: 管内流れのレイノルズ数 

 

q: 被験CPC又は参照装置の入口体積流量 

 

dtube: チューブの内径 

 

v: チューブ内のキャリアガス(空気)の動粘度 

参照装置に接続するチューブの長さ及び参照装置の流量を用いて,被験CPCに接続するチューブに必要

な長さを,式(G.15)によって算出する。 

ref

CPC

ref

CPC

q

q

l

l

  (G.15) 


79 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

ここに, lCPC: 被験CPCに接続するチューブの長さ 
 

lref: 参照装置に接続するチューブの長さ 

 

qCPC: 被験CPCの入口体積流量 

 

qref: 参照装置の入口体積流量 

 


80 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

附属書H 
(参考) 

校正範囲の低濃度側への拡張 

 

H.1 一般 

この附属書では,エアロゾル濃度に対しCPC応答が比例関係にあることを測定する校正方法について記

載する。これは,広い濃度範囲におけるCPC応答の相対的校正であり,6.3.6及び7.3.6で参照されている

ようにFCAE及び参照CPCの下限濃度未満でのCPC校正に用いられる。SI単位系への計量計測トレーサ

ビリティを伴う比例定数(検出効率)を得るためには,FCAE又は参照CPCを用い,高濃度での絶対的な

測定を別途行わなければならない。比例応答は,線形応答で切片がゼロである特別な場合であり,校正濃

度範囲全体に対して単一の補正係数を適用する。 

校正には,安定したエアロゾル希釈装置1台及びCPC 2台(被験CPC及びダミーCPC)を必要とする。

いずれのCPCについても絶対校正されている必要はない。全ての濃度測定については,CPCソフトウェ

アを用いて不感時間を差し引く,又はCPCパルス幅を利用した繰り返し補正によって,同時通過損失を補

正しなければならない。 

 

H.2 希釈装置 

H.2.1 希釈装置の要求仕様 

希釈装置に求められる仕様は2点あり,経時的に希釈比が安定していること,及び対象とするエアロゾ

ル濃度範囲全体で希釈比が安定していることである。希釈比の経時的安定性を確認するためには,希釈装

置を通過する体積流量を一定に維持し,かつ,希釈装置を通過する際の粒子損失に経時変化のないように

しなければならない。単分散エアロゾルを使用することで,粒子損失を経時的に一定に保つことができる。

対象とするエアロゾル濃度範囲全体に対する希釈装置の安定性は,この附属書に従って測定しなければな

らない。 

図H.1に,比例性を試験するために推奨される希釈装置の構成を示す。ただし,前記の2点の要求仕様

を満たせば,他の希釈装置も使用することができる。この希釈装置は,附属書Fに記載したブリッジ式希

釈装置に類似している。希釈装置に入ってくる流れは二つに分岐し,一つは絞り付きの流路,もう一つは

バルブ及びフィルタの付いた流路である。絞りには,オリフィス,細管,又はバルブを使用できるが,粒

子発生源となってはならない。二つの流路は,希釈装置の下流側で合流する。希釈装置の体積流量の安定

性をモニタするために,圧力タップを絞りの前後に配置し,フィルタを通らない方の流路の体積流量安定

性をモニタする。流量制御のためにCPCが臨界オリフィスを用いている場合,希釈装置を通る総体積流量

は一定に維持される。CPCが臨界オリフィスを用いていない場合は,流量計を用いてCPCの体積流量を

モニタするか,又はフィルタを通る方の流路の差圧によって安定性をモニタしなければならない。 

 


81 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

図H.1−推奨される希釈装置及びCPCの構成 

 

H.2.2 希釈装置の検証:粒子濃度が流量に及ぼす影響 

比例性の試験中,希釈装置の希釈比を安定させるためには,流量はエアロゾル濃度の変化によらず一定

でなければならない。希釈装置を通る流量は3種類あり,希釈装置を通る総流量,絞り側を通りフィルタ

を通らない流路の流量,及びフィルタを通る側の流量である。これらのうち2種類の流量に対するエアロ

ゾルの影響を測定しなければならない。この測定に用いる流量計は,圧力損失が低く,粒子濃度の変化に

よって影響を受けないものが望ましい。 

次に示す手順を用いて,図H.1及び図H.2に示す推奨実験設備によって,エアロゾルによる希釈装置流

量の安定性を検証する。この手順では,希釈装置の総流量,及び絞りを通りフィルタを通らない方の流量

を確認している。 

 

 

図H.2−推奨される希釈装置及びCPCを検証するための構成図 

 

a) 図H.2に従って実験装置を用意する。ただし,低圧力損失型流量計については,被験CPCの吸入口か

ら取り外す。装置を1時間暖機し,流量及びエアロゾル発生器を安定させる。 


82 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

b) 電圧及びシース流量を合わせてDEMCに目標粒径を設定し,エアロゾル調整器によってダミーCPC

の読取値が約1 000 cm-3となるように調整する。 

c) エアロゾル希釈装置のバルブ及び/又は絞りによって,被験CPCの読取値が約100 cm-3になるように

調整する。 

d) 絞り部分の差圧を記録する。500 Pa以上の差圧が得られる絞りを使うのがよい。 

e) DEMCの電圧を0 Vに設定し,二つのCPC濃度の読取値がゼロになるまで待機する。低圧力損失型流

量計を被験CPCの吸入口に取り付ける。流量及びエアロゾル発生器を安定させる。 

f) 

DEMCの電圧設定によって,目標粒径を選択する。エアロゾル調整器を調整し,ダミーCPCの読取値

が比例性試験を行う目標最大粒子濃度になるようにする。 

g) エアロゾル希釈装置のバルブ又は絞りを調整し,差圧が手順d)で記録したものと同等になるようにす

る。 

h) 絞り部分の差圧をdPONとして記録する。次に,低圧力損失型流量計でCPC吸引口の流量を測定しQON

として記録する。 

i) 

DEMCの電圧を0 Vに設定し,二つのCPC濃度の読取値がゼロになるまで待機する。絞り部分の差圧

をdPOFFとして記録する。次に,低圧力損失型流量計でCPC吸引口の流量を測定しQOFFとして記録す

る。 

j) 

DEMCの電圧を,手順f)の値に設定する。 

k) 手順h)から手順j)までを少なくともあと2回繰り返す。 

l) 

二つの差圧dPON,dPOFF,及び二つの流量QON,QOFFのそれぞれについて算術平均を計算する。 

m) 比rdP及びrQを,rdP=dPON/dPOFF及びrQ=QON/QOFFと算出する。 

希釈装置を合格とするには,流量計の拡張不確かさの範囲内で(95 %信頼水準),比rQの値が1でなけ

ればならない。また,比rdPは,0.98<rdP<1.02でなければならない。 

 

H.3 比例性の校正 

比例性の校正には,次の二つの手順が必要である。 

a) 被験CPC・ダミーCPC間の直接比較 

b) エアロゾル濃度範囲全体に対する希釈比の測定 

H.3.1 実験装置 

ユーザは,公称値の希釈比10:1を用い,校正を実施する試験濃度を決めなければならない。目標とする

濃度範囲内で,少なくとも7点の試験濃度を設定しなければならない。これらの試験濃度は,対数目盛上

でほぼ等間隔になるよう設定しなければならない。例えば,10 cm-3〜104 cm-3の範囲にわたって校正を行

う場合,10,30,100,300,1 000,3 000,及び10 000(いずれも単位cm-3)を試験濃度として使用する。 

測定する試験濃度の順は,擬似乱数生成器を用いて,無作為としなければならない。 

希釈装置の希釈比は9:1〜11:1であり,公称値が10:1でなければならない。 

比例性試験の実験装置を,図H.3に示す。 

 


83 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

図H.3−比例性試験用校正装置の概略図 

 

H.3.2 CPCのゼロ設定 

HEPAフィルタをCPC入口に装着して室内空気を吸引させる。カウント数を5分間以上測定し,サンプ

ル時間及び流量を用いて濃度を算出する。算出した濃度は,H.3.1で選択した試験濃度のうち最も低濃度

のものに対し,少なくとも100倍は低濃度でなければならない。 

H.3.3 CPC間の相関 

ダミーCPCと被験CPCとを直接比較することによって,二つの検出器間の違いを把握する。図H.3に

従って実験設備を用意する。ただし,比例性試験用の希釈装置は取り外し,同一エアロゾルの並行測定が

できるようにする。装置の電源を入れ,1時間暖機させる。DEMCの流量及び電圧を,目標粒径に合わせ

て設定する。H.3.1で設定した各濃度に対し,適切なサンプル時間で両CPCにて算術平均エアロゾル濃度

を測定する。低濃度の場合はサンプル時間を長くし,測定不確かさを低減しなければならない。式(H.1)に

よって補正係数kを算出する。 

dummy

test

dummy

C

C

C

k

  (H.1) 

補正係数kは,ダミーCPCと被験CPCとの相関を表す。 

H.3.4 比例性の測定 

比例性測定の手順を次に示す。 

a) 図H.3に従って実験設備の準備を行う。 

b) DEMCの電圧及びシース流量を設定し,目標粒径を得るようにする。 

c) ダミーCPCでエアロゾル濃度をモニタし,同時通過補正が約1 %になるような試験濃度に調整する。 

d) 希釈装置を調整し,被験CPCの読み値がダミーCPCの約10倍低い濃度となるようにする。 

e) 適切なサンプル時間で合計10回分,両CPCで濃度の同時測定を行い,結果を記録する。 


84 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

注記 測定不確かさを減らすために,低濃度の場合にはサンプル時間を長くとりカウント粒子数を

多くしなければならない。 

希釈装置の各流路の差圧又は流量を記録しておく。 

f) 

無作為に選んだ最初(又はその次)のエアロゾル濃度値に,ダミーCPCの読みを見ながら調整する。 

g) 適切なサンプル時間で少なくとも10回,両CPCで濃度の同時測定を行い,結果を記録する。希釈装

置の各流路の差圧又は流量を記録しておく。 

h) 無作為順の測定の半数まで,手順f),及び手順g)を繰り返す。 

i) 

希釈装置を手順c)で設定した濃度にエアロゾル濃度を調整する。適切なサンプル時間で少なくとも10

回,両CPCで濃度の同時測定を行い結果を記録する。希釈装置の各流路の差圧又は流量を記録してお

く。 

j) 

無作為順の測定の残りの半分に対し,手順f)及び手順g)を行う。 

k) 手順i)を繰り返す。 

各試験濃度について,式(H.2)に従って各CPCで測定した濃度から算術平均濃度を算出する。 

n

i

i

C

n

C

1

1

  (H.2) 

式(H.3)によって,各試験濃度での希釈比を算出する。 

dummy

dummy

test

D

C

C

k

C

R

  (H.3) 

 

H.4 データ分析及び判断基準 

この箇条では,校正データに対して実施する二つの統計的検定法について記載する。最初にCPC応答の

比例性について,次に希釈装置の経時ドリフトについて検定を行う。いずれの検定も合格の場合,校正は

有効と見なされる。 

H.4.1 希釈比の濃度依存性 

濃度によって希釈比が変動するかどうか確認するため,ダミーCPCで測定した濃度の関数として希釈比

をプロットする。希釈比が濃度によらない場合,測定結果の回帰直線の傾きがゼロとなる。 

定量的に評価するために,最小二乗法を用いた線形回帰分析によって傾きを算出し,続いて,その傾き

がゼロに対し有意差があるか否かを確認するためにt検定を行う。H.3.4の各測定濃度に対し,Ctest,Cdummy,

k(Cdummy),RDの数値があり,回帰直線の傾きbˆ,切片aˆ,傾きの標準誤差

SEを,測定回数をnとして,次

の式を用いて算出する。 

2

1

dummy,

1

2

dummy,

1

,

D

1

dummy,

1

,

D

ˆ

n

i

i

n

i

i

n

i

i

n

i

i

n

i

i

C

C

n

R

C

R

n

b

  (H.4) 

n

i

i

n

i

i

C

b

R

n

a

1

dummy,

1

,

D

ˆ

1

ˆ

  (H.5) 


85 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

2

1

1

2

dummy

dummy,

1

2

dummy,

,

D

ˆ

2

ˆ

ˆ

SE

n

i

i

n

i

i

i

b

C

C

n

C

b

a

R

  (H.6) 

仮想的な傾きb0=0を用い,検定統計量Zを次の式で算出する。 

b

b

b

Z

ˆ

0

SE

ˆ

  (H.7) 

t分布表を参照し,自由度n−2を用いた確率95 %での統計値をT95 %として記録する。Z<T95 %の場合,

傾きはゼロと有意差がなく,分析を継続できる。Z<T95 %でない場合,傾きはゼロではなく,CPC応答は

比例的ではない。同時通過補正を確認し,希釈装置の各流路の流量,差圧にドリフトがないか確認し,又

は最大濃度を下げて再校正を行う。 

H.4.2 希釈比の経時変化 

希釈比が経時的にドリフトしているかどうかを確認するため,測定回数(経過時間におよそ比例する)

の関数として希釈比をプロットする。時間経過につれて希釈比がドリフトしていない場合は,希釈比のプ

ロットの回帰直線の傾きがゼロとなる。 

定量的に評価するために,最小二乗法を用いた線形回帰分析によって傾きを算出し,続いて,その傾き

がゼロに対し有意差があるか否かを確認するためにt検定を行う。H.3.4の各測定濃度に対し,Ctest,Cdummy,

k(Cdummy),RDの数値があり,また,測定番号をmとする。回帰直線の傾きbˆ,切片aˆ,傾きの標準誤差

SE

を,測定回数をnとして,次の式を用いて算出する。 

2

1

1

2

1

,

D

1

1

,

D

ˆ

n

i

i

n

i

i

n

i

i

n

i

i

n

i

i

i

m

m

n

R

m

R

m

n

b

  (H.8) 

n

i

i

n

i

i

m

b

R

n

a

1

1

,

D

ˆ

1

ˆ

  (H.9) 

2

1

1

2

1

2

,

D

ˆ

2

ˆ

ˆ

SE

n

i

i

n

i

i

i

b

m

m

n

m

b

a

R

 (H.10) 

仮想的な傾きb0=0を用い,検定統計量Zを次の式で算出する。 

b

b

b

Z

ˆ

0

SE

ˆ

  (H.11) 

t分布表を参照し,自由度n−2を用いた確率95 %での統計値をT95 %として記録する。Z<T95 %の場合,

傾きはゼロと有意差がなく,分析を継続できる。Z<T95 %でない場合,傾きはゼロではなく,希釈比は経時

的にドリフトしている。漏れ,流量安定性,実験設備の温度及び気圧の変動を確認し,再校正を行う。 

 

H.5 不確かさ分析 

校正データがH.4に示した二つの統計的検定に合格している場合,CPC比例応答の不確かさは次の式を

用いて算出することができる。 


86 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

a) 次の式を用いて希釈比の算術平均を算出する。 

n

i

i

R

n

R

1

,

D

D

1

 (H.12) 

b) 次の式を用いてCPC比例応答の相対標準不確かさを算出する。 

n

i

i

n

n

R

R

R

R

u

1

2

,

D

D

D

D

r

1

100

 (H.13) 

この不確かさは,参照装置を用いて行った絶対校正に対する不確かさに合成してもよい。 

 


87 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

附属書I 

(参考) 

検出効率測定の実施例 

 

I.1 

一般 

この附属書は,参照装置としてFCAEを使用し,被験CPCの検出効率を測定する例を記載する。測定は,

一つの粒径(70 nm)及び一つの粒子濃度(約7 000 cm-3)の場合とする。箇条6に規定の手順に従う。こ

の例に対応する最終的な校正証明書をC.2に示す。 

70 nm及び7 000 cm-3でのFCAEの検出効率ηFCAE及びその標準不確かさu(ηFCAE)は,それぞれ0.997及び

0.006とFCAEの校正証明書に記載されていた。校正時のFCAEの流量は,0.99 L/minであった。被験CPC

は臨界オリフィスを用い,公称体積流量1.00 L/minで流量制御するとともにこの流量を濃度計算に使用し

ていた。校正エアロゾルの多価帯電粒子の割合の測定は,DEMCの電圧を2倍及び3倍にして行った。 

 

I.2 

校正設備及び手順の概要(6.1参照) 

設備の概略を図I.1に示す。校正設備は23 ℃の恒温槽内に設置した。周囲圧力は98 kPaであった。エ

アロゾル発生器には拡散火炎式すす発生器を用いた。エアロゾル調整器は,150 ℃の高温希釈をし,続い

て350 ℃の蒸発管を通し,最後に室温の希釈装置で希釈しつつ室温まで温度を下げた。希釈されたサンプ

ルの相対湿度は,約5 %(<40 %)であった。 

電荷調整装置は,Kr-85両極電荷調整装置を用いた。単分散粒子を取り出すためにDEMCを使用した。

補助エア流量は,スロットルバルブによって調整した。補助エアの湿度は約20 %(< 40 %)であった。

混合オリフィスを混合器として使用し,FCAE及び被験CPCは,ほぼ同じ流量(〜1 L/min)で,同じ長さ

のシリコーン導電ホースを通して2方分流器からサンプリングした。 

 

 

図I.1−実施例で用いた校正設備 

 


88 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

I.3 

準備(6.2参照) 

I.3.1 

一般的な準備 

最初に全ての機器を別々に確認する(図I.1に示すような接続をしない。)。 

I.3.2 

一次エアロゾル 

エアロゾル発生器及びエアロゾル調整器の電源を入れ,1時間安定化させた。DEMCに供給するエアロ

ゾルの粒径分布をDMASを用いて測定した。粒径分布の中位径は49 nm,幾何標準偏差は1.46であった。 

I.3.3 

その他の機器 

圧力計,温度計,流量計及び湿度計の電源を入れる。これらは製造業者の仕様書に従って確認した。 

I.3.4 

DEMC 

DEMCは,ISO 15900に従って確認した。 

I.3.5 

FCAE 

FCAEの電源を入れ,1時間安定化させた。HEPAフィルタをFCAEの入口に配置し,ゼロ点調整を行っ

た。 

a) ゼロ確認 FCAEのゼロ点調整後に記録された電流レベルを図I.2に示す。同図において,内部ゼロ補

正後の算術平均及び標準偏差を示す。算術平均の絶対値は0.133 fC/s(最大1 fC/s未満),標準偏差は

0.36 fC/s(0.5 fC/s未満)であった。したがって,この測定は有効とみなされ,校正手順を進めること

ができる。 

 

C

Q

×

q

F

C

A

E

fC

/s

) 

 

 

時間(s) 

  

FCAE 

 

平均 

 

平均±標準偏差 

平均 =−0.133 fC/s 

σ 

=0.360 fC/s 

 

図I.2−FCAEのゼロレベル 

 

b) FCAE全体の漏れ試験 HEPAフィルタを通した空気を被験CPCでサンプルして得られた粒子数

NHEPA,CPCによって測定された室内空気粒子数Nambient,室内空気をFCAEに通過させて得られた粒子

数NFCAEは,それぞれ3,1 056 780,及び5であった。比RFCAEは1.9×10−6で,しきい値1×10−4よ

りはるかに低かった。このため校正手順を進めることができる。 

c) 流量測定 校正済の流量計で測定したFCAE入口体積流量qFCAE,cal,amb,i,及びFCAE内蔵流量計の指示

流量値qFCAE,amb,iを,15分間かけて5回測定した。データを表I.1に示す。 

 


89 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

表I.1−FCAEの体積流量測定 

測定 

i=1 

i=2 

i=3 

i=4 

i=5 

算術平均 

qFCAE,amb,i(L/min) 

0.99 

1.00 

1.01 

1.00 

1.00 

1.00 

qFCAE,cal,amb,i(L/min) 

1.00 

1.01 

1.02 

1.01 

1.01 

1.01 

 

qFCAE,cal,amb,iの算術平均は1.01 L/minであった。また,qFCAE,cal,ambのCVは0.007 1で,0.70 %に相当

する(規定の2 %未満を満たす。)。また,値には減少又は増加の傾向はなかった。二つの流量の差は

1 %で,これは製造業者の定めた精度(3.5 %)以内であった。したがって,この測定は有効とみなさ

れ,校正手順を続行できる。 

I.3.6 

被験CPC 

被験CPCの電源を入れ,作動液を補充し,入口にHEPAフィルタを付けて1時間安定化させた。 

a) ゼロカウント確認 CPCのゼロ確認は,容易に合格した。入口にHEPAフィルタを付けて行った5分

間測定(1秒間の読取り間隔,1秒間平均)において,算術平均濃度及びその標準偏差はほぼ0 cm-3

であった。 

b) 高レスポンス確認 室内空気の測定は,約3 500 cm-3を示した。そのため,機器は正常に動作してい

ると思われる。 

c) 流量測定 被験CPCは臨界オリフィスを内蔵し,内部に流量計がない。公称流量値は1 L/minである。

CPCは,内部の粒子数濃度の計算に公称流量値を使用している。校正済の流量計でCPC入口体積流

量qCPC,cal,amb,iを15分間かけて5回測定した。データを表I.2に示す。 

 

表I.2−被験CPCの体積流量測定 

測定 

i=1 

i=2 

i=3 

i=4 

i=5 

算術平均 

qCPC,amb,i(L/min) 

1.00 

1.00 

1.00 

1.00 

1.00 

1.00 

qCPC,cal,amb,i(L/min) 

1.00 

1.01 

1.02 

1.01 

1.01 

1.01 

 

qCPC,cal,ambの算術平均は1.01 L/min,CVは0.007 0で0.70 %に相当する。また,値には減少又は増加

の傾向はなかった。qCPC,cal,ambの算術平均は,CPCの公称値より1 %高い値であった。製造業者の定め

る流量精度は5 %であるので,この測定は有効とみなされ,校正手順を続行できる。測定によって得

られたCPC入口流量は,内部の粒子数濃度計算にCPCに使用されている公称値より1 %高かったこ

とを記録した。 

I.3.7 

校正設備全体の確認 

全ての機器を図I.1のように接続した。 

a) DEMCの流量 DEMCの流量を調整し,シース流量を10 L/min,サンプル流量を1 L/minと設定した。

流量比は10:1であり,規定の>7:1以上を満たす。これによって,単分散性の高い校正エアロゾルを

DEMC下流で得られるようにした。 

b) FCAEの流量測定 校正済の流量計を分流器とFCAE入口との間に挿入した。測定された体積流量は

qFCAE,cal=0.95 L/minであった。この値を校正証明書に記録した。さらに,この値を指示値(qFCAE)0.98 

L/minと比較したところ,その差(−3.1 %)は製造業者の定める精度(3.5 %)の範囲内であった。ま

た,FCAEの校正証明書の値と比べると,差は−4 %であった。これは,式(3)(7.6 %)の許容偏差よ

りも小さい。 

c) 被験CPCの流量測定 校正済の流量計を分流器と被験CPCとの間に挿入した。測定された体積流量

は0.99 L/minであった。この値を校正証明書に記録した。この値と公称値(1 L/min)との差は1 %で


90 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

あり,製造業者の定める許容差5 %より小さい。 

d) ゼロ確認 DEMCの電圧を0 V(又はオフ)に設定し,FCAE及び被験CPCのゼロレベルを2分間記

録し(図I.3参照,40秒間〜160秒間),それぞれ30秒間の算術平均を計算した。FCAE電流値の30

秒間算術平均は−0.37 fC/sと+0.24 fC/sとの間にあり(したがって,規定の±1 fC/sの範囲内),算術

平均の標準偏差は0.13 fC/sであった(したがって,規定の0.5 fC/sより低い。)。同様に,被験CPCの

算術平均は0であった。規定の最大許容レベルの1 cm-3よりかなり低い。 

e) FCAEの最小レベル 最後の30秒間の算術平均(0.23 fC/s)に,2分間測定の標準偏差(0.13 fC/s)

の3倍を加え,0.62 fC/sが得られた。この値をFCAEの校正証明書中のCQ×qFCAE最小値(この例で

は2.67 fC/s)と比較した。後者の方が大きかったので,校正中に設定してよい最小の濃度“最小CQ

×qFCAEレベル”は2.67 fC/sになった。 

 

I.4 

検出効率の測定手順(6.3参照) 

I.4.1 

一般 

ある目標粒径及び目標濃度での,被験CPC検出効率の測定手順を記載する。 

I.4.2 

DEMCの粒径設定 

DEMCを70 nmに設定した。この粒径は,被験CPCの検出効率が最大に達していると見込めるほど,

十分に大きな粒径である。さらに,この粒径は,DEMCに入るエアロゾル粒子の粒径分布の中位径より大

きく,これによって多価帯電粒子の影響を最小化してある。 

I.4.3 

一次エアロゾルの調整 

エアロゾル調整器を使って,被験CPCの指示値が約7 000 cm-3になるよう個数濃度を調節した。また,

次の要求事項が満たされていることを確認した。 

a) 最小濃度レベル FCAEの測定値は約19 fC/sであり,最小レベル2.67 fC/sより高く,問題ない。 

b) 最大濃度レベル FCAEの測定値は約19 fC/sであり,FCAEの校正証明書に記載された最大レベル

1 500 fC/sより低く,問題ない。また,附属書K(下記参照)の手順に従って,電荷調整装置中は平衡

帯電に到達していることを確認した。この点でも濃度は十分に低く,問題ない。 

c) 多価帯電粒子の割合 附属書Dに記載された方法に従って,電圧を倍にすることによって多価帯電粒

子の割合を測定した(図I.3を参照)。詳細を表I.3に記載する。 

 

表I.3−多価帯電粒子の割合を決定するための測定 

電圧 

2U 

3U 

電圧値(V) 

−767 

−1 533 

−2 300 

粒径(nm) 

70 

103 

130 

FCAE(fC/s) 

19.0 

5.8 

1.3 

被験CPC(cm-3) 

6 871 

2 229 

447 

 

CN(U)中には3価までの粒子だけ,また,CN(2U)中及びCN(3U)中には1価粒子だけ存在すると仮定した。 

電圧U,2U,及び3Uで測定された電流から粒子数濃度を計算した結果を,次に示す。 

3

19

15

FCAE

FCAE

cm

6.

490

7

60

/

000

1

95

.0

10

602

.1

10

0.

19

q

e

q

C

U

C

Q

N

  (I.1) 


91 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

3

19

15

FCAE

FCAE

cm

6.

286

2

60

/

000

1

95

.0

10

602

.1

10

8.5

2

q

e

q

C

U

C

Q

N

  (I.2) 

3

19

15

FCAE

FCAE

cm

5.

512

60

/

000

1

95

.0

10

602

.1

10

3.1

3

q

e

q

C

U

C

Q

N

  (I.3) 

式(D.36)〜式(D.38)に従って,各粒径の帯電率を使い,DEMCから取り出された多価帯電粒子の濃度を計

算した。 

3

3

1

1

1

2

FCAE

2

cm

9.

355

6

214

.0

3

033

.0

997

.0

cm

6.

286

2

))

2(

(

))

2(

(

)

2(

))

(

(

U

d

f

U

d

f

U

C

U

d

C

N

N

  (I.4) 

3

3

1

1

1

3

FCAE

3

cm

38

.

11

8

216

.0

8

004

.0

997

.0

cm

5.

512

))

3(

(

))

3(

(

)

3(

))

(

(

U

d

f

U

d

f

U

C

U

d

C

N

N

  (I.5) 

3

3

3

3

3

2

FCAE

1

cm

2.

767

6

cm

38

.

11

3

cm

9.

355

2

997

.0

cm

6.

490

7

))

(

(

3

))

(

(

2

)

(

))

(

(

U

d

C

U

d

C

U

C

U

d

C

N

N

N

N

  (I.6) 

式(D.25)及び式(D.26)を使って,総濃度及びp価の粒子の割合を計算した。 

3

3

3

1

cm

5.

134

7

cm

38

.

11

9.

355

2.

767

6

))

(

(

p

p

N

N

U

d

C

C

  (I.7) 

5

948

.0

5.

134

7

3.

767

6

))

(

(1

1

N

N

C

U

d

C

  (I.8) 

9

049

.0

5.

134

7

9.

355

))

(

(2

2

N

N

C

U

d

C

  (I.9) 

6

001

.0

5.

134

7

38

.

11

))

(

(3

3

N

N

C

U

d

C

  (I.10) 

多価帯電粒子の割合を,式(7)によって算出した。 

5

051

.0

6

001

.0

9

049

.0

3

2

2

p

p

Φ

  (I.11) 

異なる電圧で測定された濃度を基に,多価帯電粒子の割合が5.15 %と見積もられた。この値は最大許容

値の10 %より低く,問題ない。 

 


92 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

C

N

,C

P

C

c

m

-3

) 

 

C

q

F

C

A

E

fC

/s

) 

 

時間(s) 

 

 a 

ゼロ測定 

多価帯電粒子の測定 

検出効率の測定 

検出効率測定時のデータ集録時間区間 

 

図I.3−検出効率の校正手順の一例 

 

図には示していないが,附属書Kの手順に従って濃度を半分に減少し,多価帯電粒子の割合の測定を繰

返し行った。濃度を半減したときの多価帯電粒子の割合は5.5 %で,これは半減前の値に近かった。この

ことから,エアロゾルは元の濃度でも平衡帯電に達していたと思われる。 

I.4.4 

分流器の性能 

6.3.4に従い,附属書Gを参照して分流器の偏りを測定した。FCAE及び被験CPCが図G.1に示される

設定1の状態にあったとき,式(G.1)に沿って,両機の測定値を5回ずつ記録した。附属書Lに記載された

データ記録方法を用いてFCAEの電流値を記録し,更に濃度へと変換した。電流値及び濃度値を表I.4に

示す。 

 

表I.4−分流器偏り測定における,設定1aでのFCAE電流測定値及びCPC濃度測定値 

 

ゼロ 

i=1 

ゼロ 

i=2 

ゼロ 

i=3 

ゼロ 

i=4 

ゼロ 

i=5 

ゼロ 

FCAE(fC/s) 

0.4 

19.5 

0.5 

19.1 

0.5 

19.5 

0.6 

19.8 

0.4 

19.5 

0.6 

CPC(cm-3) 

6 970 

6 980 

6 980 

6 960 

6 970 

 

G.2.2に従って分流器及び混合器を反転させるか,又は装置の位置を交換し,FCAE及び被験CPCを図

G.2の設定2の状態にした。両機の測定値を5回ずつ記録した(表I.5参照)。 

 

表I.5−分流器偏り測定における,設定2でのFCAEの電流測定値及びCPC濃度測定値 

 

ゼロ 

i=1 

ゼロ 

i=2 

ゼロ 

i=3 

ゼロ 

i=4 

ゼロ 

i=5 

ゼロ 

FCAE(fC/s) 

0.5 

19.6 

0.6 

19.6 

0.4 

19.6 

0.5 

19.6 

0.4 

19.6 

0.6 

CPC(cm-3) 

6 970 

6 980 

6 970 

6 960 

6 970 

 

G.2.3に従って分流器及び混合器を反転させるか,又は装置の位置を交換し,FCAE及び被験CPCを図

G.1の設定1の状態に戻した。両機の測定値を5回ずつ記録した(表I.6参照)。 

 


93 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

表I.6−分流器偏り測定における,設定1bでのFCAE電流測定値及びCPC濃度測定値 

 

ゼロ 

i=1 

ゼロ 

i=2 

ゼロ 

i=3 

ゼロ 

i=4 

ゼロ 

i=5 

ゼロ 

FCAE(fC/s) 

0.2 

19.2 

0.4 

19.6 

0.7 

19.4 

0.6 

19.7 

0.5 

19.3 

0.6 

CPC(cm-3) 

7 001 

6 965 

6 970 

6 940 

6 975 

 

FCAEの流量が正確に1 L/minであると仮定し,流量の補正を行わなかった。また,全ての粒子が1価帯

電であると仮定した。測定i前後のゼロレベルの算術平均を計算し,6.3.5の式(8)を用いてFCAEの濃度を

計算した。続いて式(G.4)及び式(G.6)を使用して,比r1,i及びr2,iを計算した。結果を表I.7に示す。 

 

表I.7−分流器偏り測定での濃度及び比 

CN,ref,1a,i 

7 135 

6 966 

7 097 

7 228 

7 116 

CN,CPC,1a,i 

6 970 

6 980 

6 980 

6 960 

6 970 

r1a,i 

0.976 9 

1.002 0 

0.983 5 

0.962 9 

0.979 5 

CN,ref,2,i 

7 135 

7 154 

7 172 

7 172 

7 154 

CN,CPC,2,i 

6 970 

6 980 

6 970 

6 960 

6 970 

r2,i 

0.976 9 

0.975 7 

0.971 8 

0.970 4 

0.974 3 

CN,ref,1b,i 

7 079 

7 135 

7 022 

7 172 

7 022 

CN,CPC,1b,i 

7 001 

6 965 

6 970 

6 940 

6 975 

r1b,i 

0.989 0 

0.976 2 

0.992 5 

0.967 6 

0.993 2 

 

表I.7のデータを用いて,比の算術平均1r及び2rを式(G.5)及び式(G.7)によって計算した。式(G.8)を用い

た計算によって,分流器の偏りの補正係数β=0.995 7が得られた。この値は0.95より大きく,かつ,1.05

未満であったため,問題はなく,校正手順を進めることができた。 

不確かさを測定の標準偏差(0.012 1及び0.002 7)から計算し,0.008 8が得られた。 

I.4.5 

被験CPCの検出効率 

図I.3は,ゼロ濃度及び高濃度での,FCAE及び被験CPC両方の5回繰返し測定の結果を示している。

各測定の最後の30秒間の算術平均及び標準偏差を表I.8に示す。 

 

表I.8−FCAEの電流値及び被験CPCの濃度測定値の30秒間算術平均 

 

ゼロ 

i=1 

ゼロ 

i=2 

ゼロ 

i=3 

ゼロ 

i=4 

ゼロ 

i=5 

ゼロ 

FCAE(fC/s) 

0.3 

19.3 

0.3 

19.0 

0.3 

19.4 

0.4 

18.8 

0.4 

19.5 

0.5 

標準偏差(fC/s) 

0.2 

0.2 

0.2 

0.3 

0.2 

0.3 

0.2 

0.2 

0.2 

0.1 

0.2 

CV(%) 

− 

1.04 

− 

1.58 

− 

1.55 

− 

1.06 

− 

0.51 

− 

CPC(cm-3) 

0.1 

6 887.4 

0.1 

6 807.4 

0.1 

6 914.7 

0.3 

6 712.2 

0.1 

6 908.2 

1.6 

標準偏差(cm-3) 

− 

31.6 

− 

64.8 

− 

59.9 

− 

42.0 

− 

34.2 

− 

CV(%) 

− 

0.46 

− 

0.95 

− 

0.87 

− 

0.63 

− 

0.50 

− 

 

いずれの測定も要求条件を満たしていた。 

− ゼロ測定のとき,FCAEの算術平均及び標準偏差はそれぞれ<1 fC/s及び<0.5 fC/s,被験CPCの平均

濃度は<1 cm-3であった。 

− 高濃度測定のとき,FCAEの標準偏差は<0.5 fC/s,FCAE及び被験CPCのCVは共に<3 %であった。 

この細分箇条では,測定中に記録されたデータからCPCの検出効率を計算するため,箇条6及び附属書

Dの式を用いた。 

6.3.5の式(8)でFCAEによる濃度を計算し,更に,表I.8の測定i前後のゼロ電流の算術平均としてCQ,0,i


94 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

×qFCAEを計算した。例として,測定i=1の場合の計算を式(I.12)及び式(I.13)に示す。全ての計算に対する

結果を表I.9に示す。 

3.0

2

3.0

3.0

FCAE

1,0,

q

CQ

  (I.12) 

3

s

min

L

cm

60

1000

19

15

FCAE

FCAE

1,0,

FCAE

1,

1

FCAE,

,

cm

6.

490

7

min

L/

95

.0

C

10

602

.1

C/s

10

3.0

0.

19

3

q

e

q

C

q

C

C

Q

Q

N

  (I.13) 

 

表I.9−FCAEの正味電流測定値及び濃度測定値,並びに被験CPCの濃度測定値 

FCAE(fC/s) 

19.00 

18.70 

19.05 

18.40 

19.05 

FCAE(cm-3) 

7 490.6 

7 372.4 

7 510.3 

7 254.1 

7 510.3 

CPC(cm-3) 

6 887.4 

6 807.4 

6 914.7 

6 712.2 

6 908.2 

ηCPC,i 

0.961 2 

0.965 3 

0.962 5 

0.967 3 

0.961 6 

 

被験CPC検出効率は,各測定に対し,表I.8の被験CPC濃度,流量又は分流器の偏りについて補正した

FCAE濃度,校正証明書に記載されたFCAEの検出効率,及び1価・2価・3価に帯電した粒子の割合を式

(D.18)に代入して得られる。 

次に最初の測定に対する計算例を示す。 

2

961

.0

6

001

.0

3

9

049

.0

2

5

948

.0

7

995

.0

997

.0

cm

6.

490

7

cm

4.

887

6

3

3

1

FCAE

FCAE,1

,

CPC,1

,

CPC,1

p

p

N

N

p

β

η

C

C

η

 (I.14) 

検出効率の算術平均及び標準偏差は,それぞれ0.963 5及び0.002 6と得られた。 

 

I.5 

不確かさ 

表I.10に検出効率の不確かさの計算をまとめた。 

 

表I.10−相対不確かさの項目 

項目 

記号 

値 % 

出典 

FCAE検出効率 

ur(FCAE) 

0.90 

FCAEの校正証明書。被験CPCの校正を行った電流レベル
での相対標準不確かさ(拡張不確かさではない)。 

多価帯電補正 

ur(MCC) 

2.4 

1週間内に3回行った測定に基づく 

分流補正 

ur(β) 

0.88 

I.4.4 

FCAE流量偏差 

ur(qFCAE) 

2.33 

I.3.7 b) 

繰返し性 

ur(ηrep) 

0.27 

I.4.5 

 

このとき,相対合成標準不確かさは,式(I.15)で示される。 

%

59

.3

27

.0

33

.2

88

.0

4.2

90

.0

)

(

2

2

2

2

2

r

c,

η

u

  (I.15) 


95 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

さらに,相対拡張不確かさ(包含係数k=2)は,式(I.16)で示される。 

%

18

.7

%

59

.3

2

)

(

r

η

U

  (I.16) 

 

I.6 

FCAEを用いた校正手順の例 

この附属書の実施例に基づいて,実際に校正を行った結果をそれぞれの箇条に対応させて,次に示す。 

I.3 

準備 

I.3.2 

エアロゾル発生器及びエアロゾル調整器(粒径分布) 

中位径(nm) 

49 

幾何標準偏差 

1.46 

エアロゾル相対湿度 

5 % 

 

 

I.3.3 

その他の機器(マスフローメータ等) 

I.3.4 

DEMC(ISO 15900に従って確認) 

I.3.5 

FCAE 

a) ゼロ点確認 

 

FCAEのゼロ点の内部調整を行った。 

 

ゼロ補正後の算術平均<1.0 fC/s,標準偏差<2.5 fC/s(1秒間平均を15分間測定) 

 

読み値 

許容値 

結果 

最大絶対ゼロ平均(fC/s) 

−0.133 

±1.0 

ok 

最大標準偏差(fC/s) 

0.36 

2.5 

ok 

 

b) FCAE全体の漏れ試験 

NHEPA 

Nambient 

1 056 780 

NFCAE 

Nleak 

RFCAE 

1.9E-06 

許容値 

1.0E-04 

結果 

ok 

 

qFCAE,cert 

0.99 

 

rq,FCAE 

3.5 % 

製造業者による 

u(qFCAE,cert) 

2 % 

校正証明書を参照 

ηFCAE 

0.997 

 

u(η)(%) 

0.90 

 

FCAE最大電流 

(fC/s) 

1 500 

 

 

c) 流量測定 

 

安定性<2 %(15分間かけて5回測定) 

 

指示値と測定値との差は,製造業者の定めた精度範囲内 

 

次に示す数値の単位は,特に記載がなければ L/minである。 


96 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

 

測定番号 

FCAE流量指示値 

FCAE流量測定値 

 

0.99 

1.00 

 

1.00 

1.01 

 

1.01 

1.02 

 

1.00 

1.01 

 

1.00 

1.01 

 

平均 

1.00 

1.01 

 

標準偏差 

0.007 1 

0.007 1 

 

CV(%) 

 

0.70 

 

CV許容値 

 

<2 % 

 

結果 

 

ok 

 

指示値との差 

 

製造業者による 

許容差 

 

1.0 % 

 

3.5 % 

 

校正証明書の値 

との差 

 

流量計の不確かさ 

による許容差 

 

2.0 % 

 

7.6 % 

ok a) 

注a) 校正に用いた流量計の不確かさを2.5 %と仮定した。 

 

I.3.6 

被験CPC 

a) ゼロカウント確認 

 

ゼロ濃度での平均<0.1 cm-3(1秒間平均を5分間測定) 

 

指示値 

許容値 

結果 

CPCの最大ゼロ値(cm-3) 

0.1 

ok 

 

b) 高レスポンス確認 

 

指示値 

許容値 

結果 

CPC値(cm-3) 

3 500 

>500 

ok 

 

c) 流量測定 

 

安定性<2 %(5分間かけて5回測定) 

 

指示値と測定値との差は,製造業者の定めた精度範囲内 

 

次に示す数値の単位は,特に記載がなければL/minである。 

測定番号 

CPC流量指示値 

CPC流量測定値 

 

1.00 

1.00 

 

1.00 

1.01 

 

1.00 

1.02 

 

1.00 

1.01 

 

1.00 

1.01 

 

平均 

1.00 

1.01 

 

標準偏差 

0.00 

0.007 1 

 

CV(%) 

 

0.70 

 

CV許容値 

 

<2 % 

 

結果 

 

ok 

 

指示値との差 

 

製造業者による 

許容差 

 

1 % 

 

<5 % 

ok 

 


97 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

I.3.7 

対象器,エアロゾル発生器,調整機器,DEMCの接続 

a) DEMC流量 

DEMC(電圧オフ), 

シース・サンプル流量比>7:1 

報告値 

10:1 

結果 

ok 

 

b) FCAEの流量測定(L/min) 

測定 

FCAE指示値 

FCAE測定値 

 

 

0.98 

0.95 

 

 

指示値との差 

 

製造業者による 

許容差 

 

 

−3.1 % 

 

3.5 % 

ok 

 

校正証明書の値 

との差 

 

流量計の不確かさ

による許容差 

 

 

−4.0 % 

 

7.6 % 

oka) 

2.33 % 

注a) 校正に用いた流量計の不確かさを2.5 %と仮定した。 

 

c) 被験CPCの流量測定(L/min) 

測定 

被験CPC指示値 

被験CPC測定値 

 

 

 

1.00 

0.99 

 

 

 

 

 

指示値との差 

 

製造業者による 

許容差 

 

 

 

−1.0 % 

 

5.0 % 

ok 

 

d) ゼロ確認 

 

FCAEのゼロレベル<1 fC/s,標準偏差<0.5 fC/s(30秒間平均を2分間測定) 

 

指示値 

許容値 

結果 

任意 

FCAE最大ゼロ点 

−0.37 

±1 

ok 

FCAE最大標準偏差 

0.13 

0.5 

ok 

 

 

被験CPCのゼロレベル<1 cm-3,標準偏差<0.5 cm-3以下(30秒間平均を2分間測定) 

 

指示値 

許容値 

結果 

CPC最大ゼロ点 

ok 

CPC最大標準偏差 

0.5 

ok 

 

e) FCAEの最小レベルの決定 

最後の30秒間のゼロ電流値(fC/s) 

0.23 

2分間測定の標準偏差(fC/s) 

0.13 

上記の合計(fC/s) 

0.62 

最小CQ×qFCAE(校正証明書値) 

2.67 

最小レベル(fC/s) 

2.67 

 

I.4 

検出効率 

I.4.2 

DEMCの粒径設定(70 nm) 

I.4.3 

一次エアロゾルの調整 

濃度は,電荷調整装置の能力範囲内とする。 


98 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

 

電圧 

2U 

3U 

電圧値(V) 

−767 

−1 533 

−2 300 

粒径(nm) 

70 

103 

130 

FCAE(fC/s) 

19.0 

5.8 

1.3 

CPC個数濃度(cm-3) 

6 871 

2 229 

447 

FCAE個数濃度(cm-3) 

7 491 

2 287 

513 

 

f103nm,+1 

f103nm,+2 

f130nm,+1 

f130nm,+3 

0.214 6 

0.033 3 

0.216 8 

0.004 8 

 

CN(2U) 

355.9 

CN(3U) 

11.38 

CN(U) 

6 767 

CN 

7 135 

 

 

ϕ1 

0.948 5 

ϕ2 

0.049 9 

ϕ3 

0.001 6 

Φ 

0.051 5 

ΦLIMIT 

<0.1 

結果 

ok 

濃度は,FCAEの範囲内。 

FCAE指示値の19 fC/sは,最小濃度レベルより高く,かつ,最大濃度レベルより低い。 

I.4.4 

分流器の偏りβの測定 

設定1a 

測定 

FCAE(fC/s) 

CPC(cm-3) 

FCAE(cm-3) 

r1a 

ゼロ 

0.4 

 

 

i=1 

19.5 

6 970 

7 135 

0.976 9 

ゼロ 

0.5 

 

 

i=2 

19.1 

6 980 

6 966 

1.002 0 

ゼロ 

0.5 

 

 

i=3 

19.5 

6 980 

7 097 

0.983 5 

ゼロ 

0.6 

 

 

i=4 

19.8 

6 960 

7 228 

0.962 9 

ゼロ 

0.4 

 

 

i=5 

19.5 

6 970 

7 116 

0.979 5 

ゼロ 

0.6 

 

 

 


99 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

設定2 

測定 

FCAE(fC/s) 

CPC(cm-3) 

FCAE(cm-3) 

r2 

ゼロ 

0.5 

 

 

i=1 

19.6 

6 970 

7 135 

0.976 9 

ゼロ 

0.6 

 

 

i=2 

19.6 

6 980 

7 154 

0.975 7 

ゼロ 

0.4 

 

 

i=3 

19.6 

6 970 

7 172 

0.971 8 

ゼロ 

0.5 

 

 

i=4 

19.6 

6 960 

7 172 

0.970 4 

ゼロ 

0.4 

 

 

i=5 

19.6 

6 970 

7 154 

0.974 3 

ゼロ 

0.6 

 

 

 

設定1b 

測定 

FCAE(fC/s) 

CPC(cm-3) 

FCAE(cm-3) 

r1b 

ゼロ 

0.2 

 

 

i=1 

19.2 

7 001 

7 079 

0.989 0 

ゼロ 

0.4 

 

 

i=2 

19.6 

6 965 

7 135 

0.976 2 

ゼロ 

0.7 

 

 

i=3 

19.4 

6 970 

7 022 

0.992 5 

ゼロ 

0.6 

 

 

i=4 

19.7 

6 940 

7 172 

0.967 6 

ゼロ 

0.5 

 

 

i=5 

19.3 

6 975 

7 022 

0.993 2 

ゼロ 

0.6 

 

 

 

<r1> 

0.982 3 

r1の標準偏差 

0.012 1 

<r2> 

0.973 8 

r2の標準偏差 

0.002 7 

β 

0.995 7 

u(β) 

0.008 8 

許容範囲 0.95〜1.05 

I.4.5 

目標の粒径及び濃度における被験CPCの効率測定 

記録されたデータ 

測定 

FCAE 

(fC/s) 

標準偏差 

(fC/s) 

FCAE CV 

(%) 

CPC 

(cm-3) 

標準偏差 

(cm-3) 

CPC CV 

(%) 

ゼロ 

0.3 

0.2 

− 

0.1 

− 

− 

i=1 

19.3 

0.2 

1.04 

6 887.4 

31.6 

0.46 

ゼロ 

0.3 

0.2 

− 

0.1 

− 

− 

i=2 

19.0 

0.3 

1.58 

6 807.4 

64.8 

0.95 

ゼロ 

0.3 

0.2 

− 

0.1 

− 

− 

i=3 

19.4 

0.3 

1.55 

6 914.7 

59.9 

0.87 

ゼロ 

0.4 

0.2 

− 

0.3 

− 

− 

i=4 

18.8 

0.2 

1.06 

6 712.2 

42.0 

0.63 

ゼロ 

0.4 

0.2 

− 

0.1 

− 

− 

i=5 

19.5 

0.1 

0.51 

6 908.2 

34.2 

0.50 

ゼロ 

0.5 

0.2 

− 

1.6 

− 

− 


100 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

計算値 

FCAE(fC/s) 

FCAE(cm-3) 

ηCPC 

19.0 

7 490.6 

0.961 2 

18.7 

7 372.4 

0.965 3 

19.1 

7 510.3 

0.962 5 

18.4 

7 254.1 

0.967 3 

19.1 

7 510.3 

0.961 6 

 

<ηCPC> 

0.963 5 

 

平均値との最大差 

 

 

ηCPCの標準偏差 

0.002 6 

 

0.003 7 

<0.02 

ok 

 

I.5 

不確かさ 

項目 

記号 

値(%) 

FCAE検出効率 

ur(FCAE) 

0.90 

多価帯電補正 

ur(MCC) 

2.40 

分流器の偏り補正係数 

ur(β) 

0.88 

FCAE流量偏差 

ur(qFCAE) 

2.33 

繰返し性 

ur(ηrep) 

0.27 

相対合成標準不確かさ 

uc,r(η) 

3.59 

相対拡張不確かさ 

Ur(η) 

7.18 

 

CPC検出効率(ηCPC=0.963 5)及び相対拡張不確かさ[Ur(η)=7.18 %]から,拡張不確かさU(η)は0.069 2

と求まる。 

 


101 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

附属書J 

(規定) 

体積流量の校正 

 

FCAE及びCPCの体積流量は,粒子計数の頻度(単位時間当たりの粒子数)に直接的な影響を与える。

不正確な流量校正は,粒子数濃度の計算に誤差をもたらす。したがって,サンプル流量の正確な計測及び

計量計測トレーサビリティの確立のため,適切に校正された流量計及び流量コントローラが必要である。 

一般に,3種類の流量制御がFCAE及びCPCにおいて使用されている。それらは,制御バルブを付随し

た熱式流量計,臨界オリフィス,並びに制御バルブ及び差圧計測を伴う絞り(キャピラリ又は非臨界オリ

フィス)である。制御バルブの代わりに,ポンプ速度の調節によって一定の速度を維持する場合もある。 

第1の手法(熱式流量計)は,標準状態(例えば,273.15 K,101.3 kPa)下における体積流量を一定に

維持するもので,この場合は,測定装置(FCAE又はCPC)内の温度及び圧力に応じて換算することで実

際の体積流量が得られる。通常,この変換は製造業者によって行われる。 

測定装置が標準状態での体積流量(qn)を表示する場合,実際の体積流量(q)は式(J.1)を用いて計算す

る。 

P

P

T

T

q

q

n

n

n

  (J.1) 

ここで,T及びPは測定装置の流量計で計測した実際の温度及び圧力であり,Tn及びPnは熱式流量計が

参照する標準状態の温度及び圧力である。 

第2の手法(臨界オリフィス)では,オリフィス下流圧が上流圧に比べ十分に低く臨界状態が成立して

いる場合,オリフィスを通過する体積流量は,臨界オリフィスの上流圧によらず一定になる。式(J.2)に示

すように,オリフィスを通過する体積流量はオリフィスの入口温度Tにだけ影響される。 

0

0T

T

q

q

  (J.2) 

ここで,q0は公称温度T0における公称体積流量である。一般的に,臨界オリフィスの温度は一定に保た

れ(T0=T),オリフィスを通過する体積流量は一定である。測定装置入口の温度及び圧力がオリフィスに

おける温度及び圧力と異なる場合,式(J.3)に示す補正が更に必要となる。 

in

in

0

in

0

in

0

in

0

in

in

in

Δ

P

P

P

T

T

q

P

P

T

T

q

P

P

T

T

q

q

  (J.3) 

ここで,Tin及びPinは,それぞれ入口の温度及び圧力である。ΔPは臨界オリフィスの上流と装置入口と

の差圧である。ΔPがPinに比べて小さければ,入口圧力の変化の影響は小さい。 

第3の手法,すなわち,差圧計測を伴った絞りでは,体積流量は温度及び圧力の双方に依存する。 

流れの制御又は計測に使用される方法にかかわらず,定期的な校正は,環境条件の変化,又はオリフィ

スの部分的目詰まりから生じる誤差を低減することができる。また,例えば,静電噴霧装置を用いた際に

気体中に二酸化炭素が含まれる場合など,エアロゾルの気体成分が異なることで生じる影響も低減するこ

とができる。 

例 CPC内のチョーク流れは,ガスの組成によって影響される。入口体積流量は,相対分子質量(か

つて分子量と呼ばれていたもの)の平方根に反比例する。空気以外のガスを伴ったエアロゾルの

例は,2-プロパノール溶液から生成したフタル酸ジブチルエアロゾル,及びコロナ放電を避ける


102 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

ために添加された二酸化炭素を含む,静電噴霧装置によって生成したエアロゾルである。25 ℃の

2-プロパノール飽和蒸気を含む空気の場合,流量は約3 %減少する。また,10 %の二酸化炭素を

含む空気の場合,約2.5 %減少する。これらの例では,DEMCのシース流が循環方式で動作して

いて,DEMCを通過する際にガス組成が希釈されていないと仮定する。ガス組成による流量の誤

差を回避するために,流量校正は,特有のガス組成をもつ実際のエアロゾルを使用し,容積式流

量計によって測定するのが望ましい。また,ガス組成による流量誤差は,DEMCのシース流を非

循環方式にすることで大幅に低減することができる。非循環方式にすることで,少なくとも,総

流量に対するエアロゾル流量の比の分だけ二酸化炭素又は2-プロパノールの濃度を希釈できる。

シース流に対するエアロゾル流の比が10対1のとき,上記双方の場合とも,流量の減少は最大で

0.3 %である。多くの用途において,これは無視できる量である。 

箇条6及び箇条7における校正手順では,参照装置及び被験CPCの入口体積流量の測定値qmeasを,測

定装置の校正証明書に記載された流量,又は測定装置が指示する流量と比較する必要がある[式(2)〜式(4)

及び式(11)〜式(13)参照]。これらの比較の前に,Tamb及びPambにおいて計測された体積流量qmeasは,qcert

とともに示されたPcert及びTcertの状態におけるqcalへ変換しなければならない。変換においては,P及びT

が変化した際に測定装置の流量制御がどのような影響を受けるかを考慮しなければならない。最も一般的

なのは,次の三つの場合である。 

a) 一定温度T0にある臨界オリフィスの場合。この場合,オリフィスを通過する体積流量は一定である。 

P

P

P

P

P

P

T

T

q

q

Δ

Δ

amb

cert

cert

amb

amb

cert

meas

cal

  (J.4) 

b) 入口と臨界オリフィスとの間で温度差ΔTが一定に保たれた,浮動温度Tin+ΔTにある臨界オリフィス

の場合。 

P

P

P

P

P

P

T

T

T

T

T

T

q

q

Δ

Δ

Δ

Δ

amb

cert

cert

amb

cert

amb

amb

cert

meas

cal

  (J.5) 

c) 熱式流量計を用いたマスフローコントローラの場合。この場合,標準状態における体積流量は一定で

ある。 

cert

amb

amb

cert

meas

cal

P

P

T

T

q

q

  (J.6) 

装置が体積流量を一定とするような能動的な流量制御機構を使っている場合,かつ,流量測定点におけ

る温度が一定である場合,式(J.4)を適応しなければならない。それ以外の場合,式(J.5)を使う。 

 


103 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

附属書K 

(規定) 

最大粒子数濃度での電荷調整装置及びDEMCの試験 

 

この附属書では,最大濃度レベルにおいて,電荷調整装置が平衡帯電状態を達していること,かつ,DEMC

分級に対して粒子電荷による偏りが生じていないことを調べる手法を規定する。この試験は,6.3.3 b)及び

7.3.3 b)において必須となっている。箇条6及び箇条7に記載してある全ての前準備は,この試験を行う前

に完遂していなければならない。この試験は,特に,次の場合に重要である。 

− DEMCに導入される一次エアロゾルの濃度が106 cm-3以上の場合。 

− 校正エアロゾルに2価帯電粒子が含まれていて,検出効率の計算において附属書Dに従った補正が必

要な場合。 

− D.3.2に従って行った多価帯電補正の測定において,濃度比に変動が見られた場合。 

この試験は,次の手順に従う。 

a) DEMCを目標粒径(6.3.2又は7.3.2)に設定する。 

b) 目標最大濃度レベルに到達するよう,エアロゾル源の操作条件を設定する。 

c) FCAEの場合,6.3.5のb)及びc)の手順に従って電荷量濃度を測定する。参照CPCの場合,7.3.5 a)の

手順に従って粒子数濃度を測定する。 

d) DEMCの電圧を2倍にする。 

e) 手順c)と同様にして,参照装置の電荷量濃度又は粒子数濃度の測定を繰り返す。 

f) 

手順c)〜e)で測定された電荷量濃度又は粒子数濃度の比を計算する。 

g) 手順a)と同様にして,再び目標粒径にDEMCを設定する。 

h) エアロゾル調整器中の希釈装置を調節し,一次エアロゾル濃度を最大濃度レベルの約半分に低下させ

る(この濃度が参照装置にとって低すぎる場合,代替的に,最大濃度レベルの2倍にエアロゾル濃度

を倍増させる。)。濃度の調節では,一次エアロゾル発生器自体の操作パラメータを変えてはならない。

これは,一次エアロゾルの帯電分布を変化させてしまう可能性があるためである。 

i) 

手順c)〜f)を繰り返す。 

j) 

手順f)によって計算される電荷量濃度又は粒子数濃度の比が,濃度レベルが異なっても10 %以上変化

しなければ,電荷調整装置及びDEMCはこのエアロゾル濃度において正常に動作している。 

 


104 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

附属書L 

(参考) 

参照FCAEを用いたときの推奨データ記録方法 

 

L.1 

一般 

参照装置との比較によるCPCの校正においては,二つの機器によって同時計測されたエアロゾルの粒子

数濃度を記録し,被験CPCの検出効率を計算するために使用する。幾つかの理由によって,参照装置及び

被験CPCは,計測された濃度にある程度の時間変動が見られる。例えば,濃度が低いとき,計測された濃

度は変動を示す。CPCにおけるこの現象は,低濃度における,単位時間当たりにカウントされた粒子の数

が少なすぎるからである。FCAEにおいては,低濃度での計測値の変動がCPCに比べてより顕著である。

これは,電流計測が低フェムトアンペア領域内であり,電気的ノイズに悩まされるためである。高濃度で

あっても,エアロゾル粒子発生が不安定である,又は希釈装置などの校正設備の流量が安定的に制御され

ていない場合,計測された濃度は大幅に変動する。これらは,検出効率の校正における偶然誤差の原因で

ある。検出効率の変動の大きさは,計測を繰り返すことによって調べることができる。 

次の項に記載する方法は,このような繰返し計測を行う方法の一例である。 

 

L.2 

反復濃度計測のためのDEMC電圧循環 

図L.1は反復濃度計測の一例を記載しており,ゼロと目標粒子サイズの電圧との間で,DEMC電圧を一

定時間間隔で切り替えている。この例では,時間間隔60秒間で,FCAEを参照装置として使用している。

電圧の切り替えに対応して,被験CPC及びFCAEは60秒間ごとに高濃度と低濃度とを反復している。高

濃度は目標粒径での濃度で示され,低濃度はFCAEのゼロオフセット,又は被験CPCの偽計数(もしあれ

ば)で示される。正味の粒子濃度は高濃度(図中CFCAE,i及びCCPC,i)と隣接した二つの低濃度(図中C0,FCAE,i)

の算術平均の差である。DEMC電圧を切り替えた後に濃度が安定するまで数秒間を必要とするため,図

L.1での両矢印によって示されるように,濃度の安定した最後の30秒間の算術平均として,各60秒間間

隔に対する,FCAE及び被験CPCの1回分の測定結果とする。 

このようにFCAEのオフセットを差し引く方法は,測定の最初又は最後にだけ差し引くオフセットを測

定する方法に比べ,オフセットがドリフトしていても濃度計測を正確に行えるという優位性がある。 

 


105 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

時間(s) 

図L.1−DEMC電圧循環,並びにFCAE及び被験CPCによる濃度測定の例 

 

時間(s) 

時間(s) 

D

E

M

C

V

) 

F

C

A

E

cm

-3

) 

C

P

C

(c

m

-3

) 


106 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

附属書M 

(参考) 

粒径の不確かさに起因する検出効率の不確かさ 

 

校正に用いた粒子の粒径に誤差がある場合,校正によって得られるCPCの検出効率に誤差を生じ得る。

図M.1はこの問題を例示している。 

 

 

 

 

粒径 

 1 

検出効率曲線 

 

図M.1−粒径誤差に起因するCPC検出効率の誤差,及び検出効率曲線の傾きの影響 

 

図M.1に示されるように,検出効率の誤差の大きさは検出効率曲線の傾きに応じて変化し得る。誤差は

曲線の傾きが急な最小可測粒径近傍でより顕著である。サイズd1における効率誤差Δηは,サイズ誤差Δd

の関数として次のように表される。 

d

d

η

d

η

d

d

Δ

d

d

)

(

Δ

1

1

 (M.1) 

CPC校正に用いられる粒子の粒径は,ある程度の不確かさをもつ。このことは,校正によって得られる

検出効率には,粒径の不確かさに起因する不確かさがあるということであり,全体的な不確かさの評価に

加えることが望ましい。粒径の不確かさに起因する検出効率の不確かさは,式(M.2)によって推定すること

ができる。 

)

(

d

d

)

(

1

size

d

u

d

η

η

u

d

d

 (M.2) 

式(M.2)によれば,粒径の不確かさに起因する検出効率の不確かさu(ηsize)を推測するためには,被験CPC

の検出効率曲線及び粒径の不確かさu(d)の双方の知識が必要ということである。 

粒径の不確かさは,粒径標準粒子の粒径の不確かさ,又はDEMCによって分級された粒子の粒径分布が

有限の幅をもつことなどの理由によって生じる。 

CPCの検出効率曲線の傾き(dη/ddd = d1)は,多くの場合よく知られていない。なぜなら,検出効率曲線

自体が校正における測定の目標だからである。傾きが分からない場合,以前の同一のCPCの校正データ,


107 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

又は同型のCPCの校正データを基に推測する必要がある。 

不確かさを最小限にするためには,不確かさの小さな粒径標準粒子を用いてDEMCの分級粒径を校正す

ることが望ましい。DEMC分級粒径の校正方法は,ISO 15900に記載されている。 

 


108 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

附属書N 
(参考) 

校正結果の応用 

 

CPCユーザは,補正された粒子濃度及びその不確かさに主な関心がある。装置校正の結果は,CPCの濃

度測定値CCPCの関数である補正後濃度Cによって表すことができる。 

η

C

C

/

CPC

  (N.1) 

最も基本的な実用例は,プラトー領域のある1粒径,1濃度レベルのエアロゾル粒子を,CPCが単一粒

子計数モードで動作している場合である。不確かさの伝ぱ(播)則を用いて,相対合成標準不確かさuc,r(C)

は,次の式によって計算できる。 

η

u

C

u

C

C

u

C

u

2

r

CPC

2

r

c

r

c,

  (N.2) 

対象とする粒径及び濃度でのur(η)の値は,FCAEによる校正を基にした式(10)又は参照CPCによる校正

を基にした式(17)から計算する。CPC濃度測定に対する不確かさの下限値は,通常,ポアソン確率分布に

従うと想定される計数誤差に基づいた不確かさより得ることができる。計数による不確かさは次のように

表される。 

t

q

C

C

u

CPC

CPC

CPC

r

1

  (N.3) 

ここで,qCPCはCPCの検出器流量,tはサンプリング時間である。CCPCqCPCtが100以上の場合,式(N.3)

は有効である。図N.1は式(N.3)を可視化したもので,標準不確かさが1 %になる場合,及び測定時間が1

分間の場合に対応する。 

1 %の不確かさは,流量1 L/min及び平均化時間10秒の場合,濃度60 cm-3に対応する。 


109 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

 

 

u

r

(C

C

P

C

)が

1

.0

 %

t (

s

) 

 

 

CCPC(cm-3) 

a) ur(CCPC)=1.00 % 

 

t =

1

 m

in

u

r

(C

C

P

C

)(

%

) 

 

 

CCPC(cm-3) 

b) t=1 min 

 qCPC(L/min) 

0.03 

0.06 

0.1 

0.3 

 

0.6 

1.0 

3.0 

 

図N.1−CPCの検出部流量,平均化時間,及び計数不確かさの関係 

 

CPCの不確かさに寄与する他の要因には,測定中のエアロゾル源濃度のドリフト,流量計測の誤差など

がある。これらの影響はCPCの用途によって異なり,合成不確かさを計算するときに考慮しなければなら

ない。 

10

1

0.1 


110 

Z 8850:2018 (ISO 27891:2015) 

  

附属書O 
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