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Z 8828

:2013

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

1

4

  記号,略語及び単位

2

5

  測定原理

3

5.1

  概要

3

5.2

  動的光散乱法における光学検出

3

6

  平均粒子径及び多分散指数の計算

4

7

  装置

4

8

  測定準備

5

8.1

  装置の設置

5

8.2

  試料の調製

5

9

  測定手順

5

10

  測定系の適格性確認

5

11

  再現性

6

12

  測定結果の報告

6

附属書 A(参考)相関関数解析及び周波数解析

7

附属書 B(参考)粒子濃度の影響

12

参考文献

15

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表

17


Z 8828

:2013

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本粉体工業技術協会(APPIE)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Z

8828

:2013

粒子径解析−動的光散乱法

Particle size analysis-Dynamic light scattering (DLS)

序文

この規格は,2008 年に第 1 版として発行された ISO 22412 を基とし,規格をより理解しやすくするため

技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は対応国際規格を変更している事項である。変更の一覧

にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

この規格は,液体中に分散した大きさが主にサブミクロン領域にある粒子又は液滴の平均径の推定,及

び粒子径分布の広がりの測定方法のうち,動的光散乱(DLS)法について規定する。

この規格は,希薄粒子分散系から濃厚粒子分散系までの幅広い範囲で適用できる。濃厚粒子分散系にお

ける DLS 法の原理は,希薄粒子分散系の場合と同じである。しかし,濃厚粒子分散系の場合には,測定結

果の評価は,装置の設定及び試料の調製の手順にも注意する必要がある。

注記 1  希薄粒子分散系での光子相関法は JIS Z 8826 に規定されている。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 22412:2008

,Particle size analysis−Dynamic light scattering (DLS)(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 8825

  粒子径解析−レーザ回折・散乱法

JIS Z 8826

  粒子径解析−光子相関法

注記  対応国際規格:ISO 13321,Particle size analysis−Photon correlation spectroscopy(MOD)

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8825 及び JIS Z 8826 によるほか,次による。

3.1

平均粒子径,

DLS

x

(average particle diameter)

散乱光強度基準による調和平均粒子径(直径)

注記  平均粒子径は,ナノメートル(nm)で表示される。一般的な平均粒子径は,1 nm∼約 1 000 nm


2

Z 8828

:2013

の範囲にある。

3.2

多分散指数,PI(polydispersity index)

粒子径分布の広がりを示す無次元指標。

注記 1  JIS Z 8826:2005 の 2.2 から引用。

注記 2  分散の試験試料に対する典型的な PI の値は,0.1 より小さい(参考文献[20])。

3.3

散乱体積(scattering volume)

受光光学系で観測できる入射レーザ光の体積。

3.4

散乱光強度(scattered intensity),カウントレート(count rate),光電流(photocurrent)I

s

散乱体積に存在している粒子によって散乱された光の強度(散乱光強度)

。実際には,検出器で検出され

る散乱強度に比例する単位時間当たりの光子パルス数

(カウントレート)

又は検出器からの出力電流値

(光

電流)

3.5

適格性確認(qualification)

標準物質を用いて測定したときに,装置がその仕様どおりに動作していることの確認。

4

記号,略語及び単位

この規格で用いる記号及び略語は,JIS Z 8826 によるほか,次による。

C(Γ)

減衰定数,又は特性周波数の分布関数

任意の単位

D

並進拡散係数

m

2

/s

D

C

協同拡散係数

m

2

/s

D

S

自己拡散係数

m

2

/s

g

(1)

(τ)

散乱光電場の相関関数

無次元

G

(2)

(τ)

散乱光強度の相関関数

任意の単位

I

s

散乱光強度,カウントレート,光電流

任意の単位

n

分散媒の屈折率

無次元

P(ω)

パワースペクトル

任意の単位

PI

多分散指数

無次元

ΔQ

int,i

粒子径 x

i

の散乱光強度基準で重みづけた量

無次元

x

球形粒子の直径 nm

DLS

x

平均粒子径 nm

Γ

減衰定数,又は特性周波数

s

1

Γ

減衰定数の散乱光強度基準の平均値

s

1

η

分散媒の粘度 mP s

θ

散乱角

λ

0

レーザ光の真空中での波長 nm

μ

2

散乱光強度基準の粒子径分布をキュムラント展開したときの 2 次の係数

s

2

τ

相関時間

s 又は μs


3

Z 8828

:2013

φ

粒子の体積分率

任意の単位

ω

角周波数 rad/s

5

測定原理

5.1

概要

DLS 法(参考文献[15],[17],[18])は,光学的に粒子のブラウン運動を検出する手法である。可干渉光

源で照射されたブラウン運動をしている粒子から散乱された光は,時間的に変動する位相(時間変動位相)

を含んでいる。散乱光の時間変動位相は,入射光の位相とのずれ,又は入射光の中心周波数からのずれと

みなせる。測定を続けることで,粒子の不規則な運動は,光学位相差又はスペクトル周波数差の分布とし

て求まる。この結果から粒子の拡散係数が得られ,ストークス−アインシュタイン理論(参考文献[16])

から,粒子の大きさを決定する(

附属書 参照)。希薄粒子濃度では,この大きさが流体力学的粒子径と

なる(JIS Z 8826 参照)

。粒子濃度の増加に伴い,多重散乱及び粒子・粒子間相互作用による寄与が生じる。

多重散乱の影響は,適切な計測条件を用いることで低減できる。粒子・粒子間相互作用が存在すると,見

掛けの粒子径が計測されているにすぎないことを意味する(

附属書 参照)。

5.2

動的光散乱法における光学検出

5.2.1

  可干渉な参照光を使用すると,光の干渉によって,スペクトル中心周波数からの周波数の差異(シ

フト周波数)を求めることができる。DLS 法におけるシフト周波数は,1 Hz∼100 kHz の範囲で,一般的

な周波数検出器で検出できる。一般的に使用される 2 種類のシフト周波数の検出方法を,

図 に示す。

a)

  ホモダイン検出方法

b)

  ヘテロダイン検出方法

 

1  散乱光

2  入射ビームの一部分

3  検出器

4  自己相関計又はスペクトル分析器

図 1DLS 装置の光学配置

5.2.2

  ホモダイン検出方法[図 1 a)  参照]は,自己参照検出(self-referencing detection)方法又は自己ビ

ート検出(self-beating detection)方法とも呼ぶ。捕捉された散乱光の全てを光学検出器で混合することで,

周波数差又は位相差計測が可能となる。

5.2.3

  ヘテロダイン検出方法[図 1 b)  参照]は,参照ビート検出(reference beating detection)方法又は制

御参照検出(controlled reference detection)方法とも呼ぶ。散乱光は,入射光の一部と混合する。入射光は,

周波数差又は位相差計測における参照光となる。

5.2.4

  結果として両検出法における検出器からの出力は,浮遊粒子の粒子径を反映した周波数分布又は時

間変動位相分布をもっている。検出器からの出力は二つの成分をもつ。一つは検出された光の平均強度で

ある一定の光強度であり,もう一つは DLS 法に用いる時間によって変動する成分である。DLS の理論を

用いて,時間変動成分を解析することで,粒子径分布を決定することができる。

時間変動成分の信号は,一般的に時間に基づく相関関数(相関関数解析)か,又は周波数に基づくパワ

1

3 4

1

2

3

4


4

Z 8828

:2013

ースペクトル(周波数解析)の,いずれかの方法で処理する。この二つの方法は数学的に結びついている。

時間に基づく相関関数は,周波数に基づくパワースペクトルのフーリエ変換となっている。DLS 解析の二

つの方法を

附属書 に示す。

6

平均粒子径及び多分散指数の計算

検出器で得られた信号は,相関関数解析か,又は周波数解析によって処理する。これらの方法について

の説明を

附属書 に示す。相関関数及びパワースペクトルはフーリエ変換の対になっている。両方法とも,

粒子径分布は,離散値である粒子径

x

i

とそれに対応する散乱光強度基準の分率  {Δ

Q

int,i

,

x

i

i

=1, 2, ...

N

}  と

の組みとして得ることができる。

この組みから,

(散乱光強度基準の)平均粒子径

DLS

x

を式(1)で求める。

=

=

Δ

Δ

=

N

i

i

i

N

i

i

x

Q

Q

x

1

int,

1

int,

DLS

  (1)

さらに,PI(分布の広がりの尺度)は,本来 A.1.3.2 に示されるキュムラント法で定義されるが,式(2)

でも定義できる。

=

=

Δ





Δ

=

N

i

i

N

i

i

i

Q

x

x

Q

x

1

int,

1

2

DLS

2

int,

2

DLS

1

1

2

PI

  (2)

相関関数解析では,A.1.3.2 に示されるキュムラント法によってでも解析することができる。この方法で

は,粒子径分布は粒子径と分率との組合せではなく,散乱光強度基準の平均粒子径

DLS

x

及び PI で与えられ

る。したがって,キュムラント法から得られる

DLS

x

及び PI は,式(1)及び式(2)によって求めた値と異なる

場合もある。

7

装置

通常の実験室用装置は,次のような構成からなる。

7.1

レーザ  単色で,入射光と観測光とが作る平面に対して,レーザ光の電場成分が垂直に配向してい

る偏光(垂直偏光)とする。多種のレーザが使用できる。例えば,ガスレーザ[ヘリウムネオン(He-Ne  レ

ーザ,アルゴン(Ar)レーザなど]

,固体レーザ,ダイオード励起固体レーザ及びレーザダイオードがあ

る。

7.2

光学系  レンズなどの光学部品は,入射レーザ光の焦点を測定位置に合わせ,散乱光が検出できる

ように配置される。光学ファイバは,しばしば検出系の一部として,及び/又は光伝ぱ用光学系として使

用される。

7.3

試料ホルダ  温度を±0.3 ℃以内に制御し,計測することが可能なものとする。

7.4

光子検出器  散乱光の強度に比例する出力を備えている。典型的な例としては,光電子増倍管,ア

バランシェフォトダイオード,又はその他のフォトダイオードが使用される。

7.5

信号処理ユニット  散乱光強度信号の時間変動を取得し,入力信号の自己相関関数,交差相関関数,

又はパワースペクトルの出力が可能でなければならない。

7.6

計算ユニット  粒子径及び粒子径分布を得るための信号処理が可能でなければならない。信号処理


5

Z 8828

:2013

ユニットとしての機能を併せもつ計算ユニットもある。

8

測定準備

8.1

装置の設置

清浄な環境中で,過剰な電気的雑音及び機械的振動がなく,直射日光の当たらない環境に装置を設置す

る。

警告  動的光散乱法の装置は,眼に永久的な損傷を与える可能性のある低出力又は中出力のレーザ

を装備している。レーザ光又はレーザ反射光を直接のぞき込まない。高い反射率をもつ表面

でレーザ光を遮らない。レーザ放射の安全性に関する規格(JIS Z 8826)を順守する。

8.2

試料の調製

試料は,分散媒中によく分散した粒子からなる。分散媒は,次の事項を満たすものとする。

a)

粒子を溶解,膨潤,又は凝集させない。

b)

粒子と異なる屈折率をもつ。

c)

屈折率及び粘度が,±0.5 %以内の精度で既知である。

d)

装置で分散媒の汚れを調べるとき,信号強度が非常に低い。

e)

装置の操作手引書を満たすような,バックグラウンド散乱の低い強度である。

9

測定手順

測定手順は,次による。

a)

装置の電源を入れ,暖機運転をする。通常,レーザの強度が安定し,試料ホルダが所定の温度に達す

るまで,15 分から 30 分が必要である。

b)

分散媒のバックグラウンド散乱を確認する。バックグラウンド散乱は少なくとも装置の操作手引書の

範囲内とし,それらの平均散乱光強度を記録する。

c)

8.2

に従って調製した試料を装置に入れ,試料と試料ホルダの温度とを平衡にする。温度変動を±

0.3  ℃以内の精度で制御し,測定しなければならない。水に分散した試料の場合,試料の温度が平衡

に達していないと,1  ℃当たり 2 %の粒子径の誤差が生じる。測定試料には気泡がないことを確認す

る。

d)

試料番号,各測定時間,局所測定回数(測定積算回数)又は全測定時間,測定温度,分散媒の屈折率,

分散媒の粘度,粒子濃度,レーザ波長,及び散乱角を記録する(レーザ波長及び散乱角のパラメータ

が選択可能な場合)

e)

試料の平均散乱光強度を確認する。試料の散乱光強度は,分散媒からの散乱光強度より十分大きくな

ければならない。各試料に対して,少なくとも 3 回実施して結果を記録する。

f)

測定ごとに平均粒子径

DLS

x

及び多分散指数 PI を記録する。

g)

測定終了時に,試料中に顕著な沈殿物が認められないことを確認する。沈殿物が認められた場合は,

凝集して沈殿を生じる試料であるか,又は試料そのものが動的光散乱法による測定に適していない場

合がある。

10

測定系の適格性確認

装置の性能は,装置を設置したとき及びその後の一定期間ごとに,認証された粒子分散液を用いて適格

性を確認できる。


6

Z 8828

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適格性が確認できない理由は,認証された粒子分散液,試料の調製(8.2 参照)

,又は装置によるもので

ある。

DLS 法では平均粒子径が約 100 nm と値付けされ,粒子径の CV 値(標準偏差/平均値)が 5 %以下の粒

子径分布の狭いポリスチレンラテックス粒子を使用する。この粒子の平均粒子径の測定値は,値付けされ

た粒子径の±2 %以内でなければならず,繰返し精度については,2 %未満でなければならない。また,多

分散指数の測定値は 0.1 未満でなければならない。

11

再現性

適格性確認(箇条 10)で異なる粒子分散液を使用する場合には,その平均粒子径測定の再現性は 5 %未

満でなければならない。

12

測定結果の報告

測定結果の報告は,箇条 の測定手順の項 b),d)  及び e)  で記録した事項とともに,少なくとも次の情

報を含むものでなければならない。

a)

少なくとも 3 回の繰返し測定における平均粒子径

DLS

x

の平均及び標準偏差

b)

少なくとも 3 回の繰返し測定における多分散指数 PI の平均及び標準偏差

注記  JIS Z 8826 では 6 回の繰返し測定を求めたが,これまでの経験からこの規格では 3 回程度の

繰返し測定で十分である。

c)

平均粒子径及び多分散指数の平均値が濃度に依存する場合には,これらの値を無限希釈に外挿した値

又は最低濃度で得られた値

d)

粒子形状及び均一性に関する詳細な情報を含む,試料特定に必要な全ての情報

e)

既知であればサンプリング方法

f)

この規格で参考にした資料とともに,使用した測定方法

g)

装置の型番及び製造番号

h)

分散条件

1)

分散媒名及びその清浄化手順

2)

粒子濃度

3)

分散剤名及びその濃度

4)

分散手順

5)

(必要な場合)超音波分散条件:周波数及び出力

i)

測定条件

1)

有効濃度

2)

分散媒の粘性係数及び屈折率

3)

試料の温度

j)

測定者

1)

測定した施設名及び場所

2)

測定実施者名

3)

測定日

k)

この規格で規定したものにかかわらず,また追加的なものとみなされる全ての詳細な操作,及び結果

に影響を及ぼすと考えられるいかなる詳細な事柄


7

Z 8828

:2013

附属書 A

参考)

相関関数解析及び周波数解析

A.1

相関関数解析

A.1.1

自己相関法

セル中の微小体積の試験試料に単色かつ可干渉なレーザ光を照射する。試験試料中の個々の粒子によっ

て散乱された光を検出器で受光する。一定時間に検出器に集光する散乱光は,散乱体積中の全ての粒子か

ら検出器方向に発せられる散乱光の和となる。自己相関関数は,散乱光強度と異なる時間における散乱光

強度の積の平均として表す。

G

(2)

(τ):自己相関関数(任意の単位)

τ:相関時間(μs)

図 A.1−規格化された自己相関関数

JIS Z 8826

では,自己相関法による正確な粒子径の決定に必要な手法を規定している。しかし,その方

法は希薄試料にだけ限定されている。

A.1.2

交差相関法

2 本の単色かつ可干渉なレーザ光を試験試料中に集光する。その 2 本の光線は試験試料内でお互いに交

差する。2 本のレーザ光線の重なりが,測定体積を形成する。個々の粒子からの散乱光は,二つの検出器

によって決められる散乱角で検出される。このため,同じ散乱体積内で二つの独立した散乱光測定ができ

る。この方法は,測定結果への多重散乱の影響を少なくすることができる(

附属書 参照)。

測定された交差相関関数は,

図 A.1 の自己相関関数と同じように表現できる。

A.1.3

データ解析

A.1.3.1

関数解析


8

Z 8828

:2013

自己相関関数解析又は交差相関関数解析では,散乱光強度の統計的なゆらぎを利用する(詳細は JIS Z 

8826

参照)

一般的に相関関数 G

(2)

(τ)は,式(A.1)によって定義される。

( )

( )

( ) ( )

τ

τ

+

=

t

I

t

I

G

B

s

A

s

2

  (A.1)

ここに,

I

sA

(

t): 時間 における光線 A からの散乱光強度

I

sB

(

tτ): 時間 tτ における光線 B からの散乱光強度

山括弧は,括弧内の値のアンサンブル平均を示す。もし,1 個の検出器が用いられた場合,散乱光強度

I

sA

(

t)と I

sB

(

t)とは同一であり,散乱光強度自己相関関数 G

(2)

(

τ)は,式(A.2)となる。

( )

( )

( ) ( )

+

=

τ

τ

t

I

t

I

G

s

s

2

  (A.2)

ここに,

I

s

(

t): 時間 における散乱光強度

I

s

(

tτ): 時間 tτ における散乱光強度

ホモダイン検出方法では,散乱光強度自己相関関数 G

(2)

(

τ)は,散乱光電場相関関数 g

(1)

(

τ)及び式(A.3)によ

って関係付けられる(Siegert 式)

( )

( )

( )

( )

 +

=

2

1

2

1

τ

τ

g

B

A

G

  (A.3)

ここに,

A: 散乱光強度の

2

乗の平均値

B: 装置定数

多分散系試料では,g

(1)

(

τ

)

は,式

(A.4)

によって減衰定数の正規化された分布関数 C

(

Γ

)

と関係付けられる。

( )

( )

( ) (

)

=

0

1

d

exp

Γ

Γ

Γ

C

g

τ

τ

  (A.4)

ここに,

( )

1

d

0

=

Γ

Γ

C

  (A.5)

減衰定数 Γ は,式

(A.6)

によって球形粒子の並進拡散係数と関係付けられる。

2

q

D

Γ

=

  (A.6)

ここに,

D: 光照射された粒子群の並進拡散係数

q: 式

(A.7)

で与えられる散乱ベクトルの大きさ

( )

0

2

sin

4

λ

θ

π

n

q

=

  (A.7)

ここに,

n

分散媒の屈折率

λ

0

レーザ光の真空中での波長

試料が相互作用のない球形粒子群からなると仮定すると,球形粒子の直径

x

は,式

(A.8)

(参考文献

[16]

によって与えられるストークス−アインシュタインの式で計算される。

D

T

k

x

η

π

3

B

=

  (A.8)

ここに,

k

B

ボルツマン定数

T

絶対温度

η

分散媒の粘度

平均粒子径及び多分散指数

PI

を計算する方法には,次の

2

種類がある。

A.1.3.2

キュムラント法


9

Z 8828

:2013

キュムラント法では,散乱光強度相関関数

G

(2)

(τ)

は,平均値

Γ

の周りで多項式に展開される。通常は,

この式の

3

次項以降を切り捨てる[式

(A.9)

参照]

( )

( )

(

)

[

]

2

2

2

2

exp

1

τ

μ

τ

τ

+

+

Γ

B

A

G

  (A.9)

ここに,

2

2

 −

=

Γ

Γ

μ

  (A.10)

計算されたキュムラントは,散乱光強度基準の粒子径分布と関係付けられる。

平均粒子径

DLS

x

は,平均減衰定数

Γ

を用いて,式

(A.6)

∼式

(A.8)

から計算する。

多分散指数

PI

は,式

(A.11)

によって定義される。

2

2

2

PI

Γ

μ

=

  (A.11)

キュムラント法によって得られる平均粒子径

DLS

x

及び多分散指数 PI は,式(1)及び式(2)によって得られ

る値と異なる可能性がある。

A.1.3.3

逆ラプラス変換法

この方法では,式(A.4)を減衰定数の分布関数 C(Γ)について解く。減衰定数 Γ は式(A.6)∼式(A.8)で粒子

径に変換できる。この非線形式を解くために幾つかの方法が用いられる。第一段階は,粒子径範囲を決め,

その範囲を幾つかに分割し,各分割区間の代表粒子径  {x

i

,i=1, 2, ...N}  を用いることで式(A.4)を線形化す

る。第二段階では,代表粒子径 x

i

の粒子の散乱光強度基準の分率  {ΔQ

int,i

,x

i

  i=1, 2, ...N}  を決定する。粒

子径分布 ΔQ

int,i

(x

i

)は,分割区間の代表粒子径 x

i

と対応する散乱光強度基準の分率 ΔQ

int,i

:{ΔQ

int,i

,x

i

  i=1,

2, ...N}  の強度基準の分率として報告する。

もし,粒子と分散媒の屈折率が既知ならば,体積又は個数基準の分布が得られる。

なお,逆ラプラス変換を解くには多くの異なった方法があり,この規格の制定時には,採用することの

できる標準的なアルゴリズムはなかった。

A.2

周波数解析

単分散系において,パワースペクトル P(ω)は,ホモダイン検出方法では式(A.12),ヘテロダイン検出方

法では式(A.13)で与えられる(参考文献[2]参照)

2

2

2

s

)

2

(

2

)

(

Γ

Γ

I

P

+

=

ω

ω

  (A.12)

2

2

s

0

)

(

Γ

Γ

I

I

P

+

=

ω

ω

  (A.13)

ここに,

I

0

入射光強度

I

s

散乱光強度

Γ

特性周波数

ω

角周波数

したがって,特性周波数

Γ

と,式

(A.6)

∼式

(A.8)

とから平均粒子径

DLS

x

が計算できる。

ホモダイン検出方法では,パワースペクトルは散乱光強度

(I

s

)

2

乗に比例し,散乱光強度

(I

s

)

2

乗は試

料濃度に比例する。この検出方法では,散乱していない入射光が散乱光と混じり合っていないと仮定して

いる。すなわち,

I

0

s

I

の条件が成立するとしている。このことは,検出が純粋なホモダインであること

を保証している。


10

Z 8828

:2013

ヘテロダイン検出方法では,入射レーザ光の一部を検出した散乱光と混合する。ヘテロダイン検出のパ

ワースペクトルにはホモダインの成分が常に含まれる。パワースペクトルを純粋なヘテロダインとして取

り扱うには,ホモダイン成分をヘテロダイン成分より非常に小さくしなければならない。

I

0

s

I

のときに

ヘテロダインとなる。高濃度,すなわち

s

I

が大きい場合,

I

0

s

I

を保証することに注意しなければなら

ない。両成分が混合した場合は,ヘテロダインでの特性周波数

Γ

のパワースペクトルとホモダインでの特

性周波数

2Γ

のパワースペクトルとが組み合わさったパワースペクトルとなる。

複数の装置構成によって,ホモダイン検出方法又はヘテロダイン検出方法のいずれかで動作する装置と

している。

パワースペクトルは,式

(A.12)

及び式

(A.13)

から与えられたローレンツ関数である。特性周波数(ヘテロ

ダイン法では

Γ

,ホモダイン法では

2Γ

)は粒子径に反比例し,パワースペクトルの半値幅である。

図 A.2

に,ヘテロダイン法での異なる粒子径のパワースペクトルを示した。粒子径が特性周波数に反比例するこ

とが明らかである。

多分散系のホモダイン法は,式

(A.14)

で,ヘテロダイン法は,式

(A.15)

で,正規化されたパワースペクト

ルは,特性周波数の分布関数

C(Γ)

と関係付けられる(文献

[6]

参照)

+

=

0

2

2

1

d

)

2

(

2

)

(

)

(

Γ

Γ

Γ

Γ

C

P

ω

ω

  (A.14)

+

=

0

2

2

1

d

)

(

)

(

Γ

Γ

Γ

Γ

C

P

ω

ω

  (A.15)

(A.14)

及び式

(A.15)

から,相関関数法で用いたのと同じ方法で粒子径分布を求める。最初に,区分の代

表粒子径

  {x

i

i

1...N}

  を決め,次に各粒子径

x

i

の散乱光強度基準の分率

  {ΔQ

int,i

i

1...N}

  を決める。

A  強度  任意の単位 
f  周波数=ω/(2π)  ヘルツ

図 A.2−ヘテロダイン法での正規化されたパワースペクトル


11

Z 8828

:2013

もし,粒子及び分散媒の屈折率が既知ならば,体積又は個数基準の分布が得られる。

なお,逆ラプラス変換を解くには多くの異なった方法があり,この規格の制定時には,採用することの

できる標準的なアルゴリズムはなかった。


12

Z 8828

:2013

附属書 B

参考)

粒子濃度の影響

B.1

概要

DLS

法は,粒子のランダムなブラウン運動を測定する。球状粒子の非常に希薄な分散状態においてだけ,

測定した拡散係数は,ストークス−アインシュタインの式から粒子径と関係付けられる。高濃度懸濁液の

場合,幾つかの制約が生じる。

こうした制約は,多重散乱,協同拡散,自己拡散,又は粒子間相互作用による。

B.2

多重散乱による制約 

DLS

測定では,

1

回散乱した光だけが測定されると仮定している。試料濃度が増加すると,散乱した光

が検知器までの光路中の粒子で再び散乱する,いわゆる多重散乱の確率が増加する。そのため,実測した

相関関数及びパワースペクトルは,式

(A.4)

,式

(A.14)

及び式

(A.15)

で表現できなくなる。

この多重散乱の影響を最小にするため,幾つかの方法が用いられる。

一つの方法は,入射及び散乱の光路長を最小にする光学系を採用することである。後方散乱光学系を含

めて,試料内に最小光路長を形成する幾つかの方法がある。後方散乱光学系は,設計上光路長を短くする

ことができる。

長い光路長では不透明になる試料でも,

短い光路長では多重散乱を無視することができる。

別の方法は,光学セル部を移動させてセル内の測定位置を変更する方法である。高濃度試料では,測定部

をセル壁近くに置く。また,別の方法は,懸濁試料液に接する光学窓の近傍の試料液中で,入射光強度を

最大にする方法である。この場合,測定部はセル界面に位置し,入射光と検出後方散乱光との光路長が最

小になる。

さらに,別の方法は A.1.2 に示した交差相関法を用いる方法である。

交差相関法とは,散乱ベクトル及び散乱体積が同じであるが,対応する波数ベクトルが一致しないよう

に三次元に配置した二つの散乱計測を同時に行う方法である。光散乱電場から十分離れた点で,これら二

つのレーザ光は波数ベクトルに対応した二つのランダムな干渉模様(

speckle pattern

)を作り出す。同等な

干渉模様(

equivalent speckle

)が観測できる位置にある二つの検出器の信号が相関をもつことは明らかであ

る。しかし,二つの検出器間の相関は完全ではない。その理由は,双方の検出器が互いの散乱計測による

散乱光を観測している点であり,入射レーザ光の多重散乱光は全く相関をもたない点である。多重散乱光

が二つの検出器に与える影響は,時間的に変動する信号には影響せず,バックグラウンドを増加させるだ

けである。

交差相関法は,原理的に多重散乱の影響を除去するが,実際には多重散乱の影響を最小にするにすぎな

い。その結果,散乱光が測定できなくなる程の高濃度が測定の上限となる。後方散乱光学系と同様,光路

長を短くするとより高濃度まで測定できる。

B.3

粒子間相互作用の制約 

DLS

法の理論では,懸濁粒子は分散媒分子とだけ相互作用すると仮定している。しかし,懸濁液濃度が

増加すると,平均粒子間距離が減少し,粒子間相互作用が増加する。

高濃度試料の場合,

DLS

法では単一粒子の拡散係数ではなく,多数の粒子集合体の拡散が測定される。


13

Z 8828

:2013

すなわち,粒子径,粒子濃度,散乱角及びレーザ波長に依存する

2

種類の拡散係数に分類できる。散乱ベ

クトルの逆数

q

1

と平均粒子間距離

h

との比によって,どちらの状態になるかが決まる(

図 B.1 参照)。

q

1

h/(2π)

の場合,多くの粒子が分散する状態で,単一粒子の自己拡散が

DLS

法によって測定される。

q

1

h/(2π)

の場合,粒子集合体の協同拡散が測定される。

h/(2π)

は,式

(B.1)

で計算できる。

(

)

3

1

2

6

2

2

ϕ

π

π

x

h

=

  (B.1)

ここに,

x

球形粒子の直径

φ

粒子の体積分率

1  自己拡散 
2  協同拡散

図 B.1−拡散における平均粒子間距離と散乱ベクトルの逆数との比の影響

両方の状態は,

自己拡散係数

D

S

及び協同拡散係数

D

C

という拡散係数で説明できる。

両方の拡散係数は,

濃度依存性をもつが,その依存性は異なる。

試料が比較的大きな粒子で希薄分散液の場合,散乱ベクトルの逆数

q

1

[式

(A.7)

]は,平均粒子間距離

より小さくなる。

したがって,この場合,各粒子の自己拡散係数が測定される。しかし,粒子濃度が増加した場合,又は

粒子が小さい場合,平均粒子間距離は,散乱ベクトルより小さくなる。つまり粒子の協同拡散が自己拡散

の代わりに測定される。

その結果,測定した拡散係数から,ストークス−アインシュタインの式を用いて計算した見掛けの粒子

径は,粒子の濃度増加によって,大きく,又は小さくなる。

今までの議論では,特に並進拡散係数としてストークス−アインシュタインの式を使用することは,球

形粒子だけに適用できる。非球形粒子の場合,測定された拡散係数は,並進及び回転の拡散係数の重ね合

せになることに注意する必要がある。

最後に,粒子間相互作用は,測定粒子の拡散に重要な影響を与える。粒子の表面電位によって生じる静

電気反発作用又はファンデルワールス引力から,純粋な流体力学的抵抗までの幾つかの相互作用がある。

さらに,こうした相互作用が同時に起こる可能性がある。粒子間相互作用が存在する状態で測定した拡散

係数は,個々の粒子の特性を表すのではなく,粒子懸濁液全体の粒子特性を表している。

B.4

高濃度懸濁液の測定

未知試料を測定する場合,見掛けの測定粒子径に濃度の影響が現れる限界試料濃度を予想することは不

可能である。そのため,試料濃度を数桁変化させて測定を行う方法を推奨する。高濃度試料は,多重散乱,


14

Z 8828

:2013

粒子間相互作用及び他の影響(例えば,非球形効果)が測定した粒子径に影響を与える可能性がある。こ

の場合,これらの影響のない粒子径を求めるには,見掛けの測定粒子径を無限希釈試料濃度へ外挿する方

法が必要である。品質管理的には特定の試料と分散剤との組合せに対して許容できる最大試料濃度を決定

することができる。つまり,使用する装置で,ある試料を測定する場合,こうした確認手続きを行う必要

がある。試料を希釈することによって,試料の化学的又は電気二重層の広がりの変化から,粒子径が変わ

る可能性があることに注意しなければならない。しかし,見掛けの粒子径が,JIS Z 8826 で推奨している

濃度まで希釈して測定した結果と一致しなくても,決めた限界試料濃度でストークス−アインシュタイン

の式から計算した見掛けの粒子径は,品質管理の目的に使用することができる。


15

Z 8828

:2013

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17

Z 8828

:2013

附属書 JA

参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS Z 8828:2013

  粒子径解析−動的光散乱法

ISO 22412:2008

  Particle size analysis−Dynamic light scattering (DLS)

(I)JIS の規定

(II)

国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

1  適 用 範

動 的 光 散 乱 法 に よ
る 粒 子 径 測 定 法 に

ついて規定

 1 JIS とほぼ同じ。

追加

文章をより理解できるよう“濃
厚粒子分散系における”を追加

した。

ISO

改正時に修正を求める。

2  引 用 規

3  用 語 及
び定義

6 個の用語について
定義を記述

 3 JIS とほぼ同じ。

6 個の用語について定義
を記述

削除

“妥当性検証(validation)”の
用語が用いられていないので

削除。

“散乱体積”の用語を用

いているが,記号を用いていな
いため,記号だけを除く。

ISO

改正時に修正を求める。

4  記号,略
語 及 び 単

22 個の記号を説明

4

24 個の記号を説明

削除

“散乱体積”及び“密度”の用

語を用いているが,記号を用い

ていないため,この項目を記号
から除いた。

ISO

改正時に修正を求める。

6  平 均 粒
子 径 及 び

多 分 散 指
数の計算

平 均 粒 子 径 及 び 多

分 散 指 数 の 計 算 方

法を規定

 6 平均粒子径及び多分散指

数の計算方法を規定

追加

多分散指数の本来の定義がキ

ュムラント法であることを明

らかにした文章を追加した。

ISO

改正時に議論を求める。

 
 
 
 

17

Z 8

828


20
13


18

Z 8828

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

9  測 定 手

測 定 手 順 に つ い て

規定

 9 JIS とほぼ同じ。

変更 
 
 
 
追加

温度制御器の精度から考え,温

度を±0.3  ℃に制御するので
はなく,温度変動を±0.3  ℃以

内に制御することに変更した。

ソフトウェア・コリレーター方
式で必要な“局所測定回数(測

定積算回数)

”を追加した。

ISO

改正時に議論を求める。

10  測定系
の 適 格 性
確認

測 定 系 の 適 格 性 を

確 認 す る 方 法 に つ
いて規定

 10

JIS

とほぼ同じ。

追加

粒子径分布の狭い程度を数値

で明示した。

ISO

改正時に議論を求める。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 22412:2008,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

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