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Z 8827-1:2008

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語,定義及び記号

2

3.1  用語及び定義

2

3.2  記号

3

4  試料調製方法

4

4.1  一般的推奨条件

4

4.2  光学顕微鏡用試料調製方法の実用的な幾つかの例

6

5  画像検出

7

5.1  手順

7

5.2  電子顕微鏡及び光学顕微鏡の操作条件

8

6  画像解析

9

6.1  概要

9

6.2  粒子のクラス分け及び倍率

9

6.3  計数手順

10

7  測定粒子径結果の計算

13

8  報告書

14

附属書 A(参考)平均粒子径の推定に必要なサンプル粒子数に関する研究

15

附属書 B(参考)画像解析法フローチャート

29

附属書 C(参考)平均値及び分散に対する統計的手法−分散の解析及び多重比較

30

附属書 D(参考)参考文献

32

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

33

 


 
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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本粉体工業技術協会 (APPIE) 及

び財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS Z 8827 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

Z

8827-1  第 1 部:静的画像解析法


日本工業規格

JIS

 Z

8827-1

:2008

粒子径解析−画像解析法−

第 1 部:静的画像解析法

Particle size analysis Image analysis methods

Part 1 : Static image analysis methods

序文

この規格は,2004 年に第 1 版として発行された ISO 13322-1 を基に,技術的内容及び対応国際規格の構

成を一部修正して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は対応国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

この規格は,粒子径分布の測定を目的とする静的画像解析の方法について規定する。粒子は,光学顕微

鏡又は電子顕微鏡用の試料台に適切に分散し,固定されているものとする。この画像解析によって,直接

顕微鏡像から,又は顕微鏡写真から粒子画像を取得できる。この技術は,たとえ解析の自動化が可能であ

っても,基本的には 1 けた以下の狭い範囲の粒子径分布に限定される。対数正規分布における幾何標準偏

差 1.6 は,粒子径で 10 倍以下の粒子径範囲に相当する。一般に,測定に必要な最少粒子個数は,幾何標準

偏差,誤差,信頼限界の関数として与えられる。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 13322-1 : 2004,Particle size analysis−Image analysis methods−Part 1 : Static image analysis

methods (MOD)

なお,対応の程度を表す記号 (MOD) は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを

示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 8120  光学用語

JIS Z 8816  粉体試料サンプリング方法通則

JIS Z 8819-1  粒子径測定結果の表現−第 1 部:図示方法

注記  対応国際規格:ISO 9276-1,Representation of results of particle size analysis−Part 1 : Graphical

representation (IDT)

JIS Z 8819-2  粒子径測定結果の表現−第 2 部:粒子径分布からの平均粒子径又は平均粒子直径及びモ

ーメントの計算



Z 8827-1:2008

注記  対応国際規格:ISO 9276-2,Representation of results of particle size analysis−Part 2 : Calculation

of average particle sizes/diameters and moments from particle size distributions (IDT)

3

用語,定義及び記号

3.1

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8120JIS Z 8819-1 及び JIS Z 8819-2 によるほか,次によ

る。

3.1.1

視野  (view field)

光学顕微鏡,走査型電子顕微鏡などの観測装置で見える領域。

3.1.2

測定領域  (measurement frame)

画像解析によって粒子計測を行う視野の中の領域。

注記  各測定領域の集合が全測定領域を構成する。

3.1.3

二値化画像  (binary image)

各画素の濃度の値が 0 か 1 のどちらかの値を取る画素の配列からなるデジタル画像。通常,これは表示

装置に“明”

“暗”の領域,又は 2 色の色を付けて表示される。

3.1.4

境界検出  (edge finding)

粒子と背景との境界を検出すること。

3.1.5

オイラー数  (Euler number)

連結領域の数からその内部にある穴の数を引いた値。その領域の形状を表すものではなく,領域の連結

性を表現する。

注記  連結領域とは,領域内の任意の 2 点が完全にその領域内にある一本の曲線によって連結できる

点から構成される領域をいう。複雑な形状をした二次元物体が連結領域(領域に穴があるもの

を含む。

)の集合である場合,その物体のオイラー数は,連結領域の数から穴の数を引いた数と

定義され,その物体の穴の数は,物体の補集合の連結領域の数よりも一つ少ない。オイラー数

を報告する場合には,適用した連結性,すなわち,4-連結か又は 8-連結かを付記することが重

要である。

3.1.6

フェレー径  (Feret diameter)

粒子の像を 2 本の平行線で挟んだときの平行線の間隔。

3.1.7

円相当径  (equivalent circular diameter)

粒子の投影面積と等しい面積をもつ円の直径。

注記  ヘイウッド径とも呼ばれる。

3.1.8

多値画像  (grey image)


3

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各画素に対して多くの濃度の値が許容される画像。

3.1.9

画像解析  (image analysis)

画像から定量的又は論理的な結果を得る過程及びデータ解析操作。

3.1.10

開口数  (numerical aperture, NA)

物体空間の屈折率と,対物レンズの入射ひとみ(瞳)の半径が物体に張る角の正弦との積。

3.1.11

画素  (pixel)

水平方向及び垂直方向の両方向に一定間隔でサンプリングして得られるデジタル画像の最小単位の領域。

3.1.12

連結  (connectivity)

二値化画像において,着目黒画素が周囲画素と接続されているか否かを判断する基準。長方形画素の場

合,着目黒画素の 4 辺に隣接する位置に黒画素があるときにそれら 2 点が接続されているとするのが 4-連

結,斜め方向を含む着目黒画素の周り 8 個のいずれかの位置に隣接する黒画素があるときに接続されてい

るとするのが 8-連結。

3.1.13

しきい(閾)値  (threshold)

粒子を背景から区別するために使われる多値画像の濃度の値。

3.1.14

ラスターパターン  (raster pattern)

全測定領域を測定領域で走査するときの順序(

図 参照)。

3.2

記号

δ

:誤差

σ

g

  :幾何標準偏差

θ

:粒子が対物レンズに対して張る半角

λ

:波長

µ

:周囲の物質の屈折率

ϕ

:形状係数

A

i

  :粒子 の投影面積

d

:分解能

α

1

  :水平方向校正係数

K  :信頼限界,粒子径分布及びその他のパラメータによって決まる数

N  :測定する粒子の総個数

n

i

  :ある粒子径範囲の区間 に入る粒子の個数

P

:信頼水準

P

i

  :粒子 が測定領域内に存在する確率

α

2

  :垂直方向校正係数

V

i

  :粒子 の換算体積

x

Ai

  :粒子 の面積相当径



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x

F1

  :対象物の水平方向フェレー径

x

F2

  :対象物の垂直方向フェレー径

x

i

:粒子 の寸法

x

imax

 :粒子 の最長寸法。最大フェレー径ともいう。

x

imin

  :粒子 の最短寸法。最小フェレー径ともいう。

0

,

1

 :個数基準算術平均径

x

1

  :対象物の水平方向の寸法

x

1, m

  :対象物の水平方向の実寸法

x

1, p

  :画素数で表した対象物の水平方向の寸法

x

2

  :対象物の垂直方向の寸法

x

2, m

  :対象物の垂直方向の実寸法

x

2, p

  :画素数で表した対象物の垂直方向の寸法

Z

1

  :長方形測定領域の水平方向の辺の寸法

Z

2

  :長方形測定領域の垂直方向の辺の寸法

4

試料調製方法

4.1

一般的推奨条件

4.1.1

適用

次の推奨方法は,標準的な顕微鏡法の試料調製に適用する(

附属書 の [4],[5]  及び [10] 参照)。

4.1.2

試料の縮分

測定試料の調製にはごく少量の粉体だけが必要なので,粉体試料から分取した少量の試料が粉体全体を

代表していることを保証できるように縮分しなければならない。

試料の縮分は粉体試料サンプリング方法通則(JIS Z 8816)を参照して行い,具体的には解析を実施す

る施設において決定する。

縮分では試料がよく分散し粒子径による偏析がないことが前提である。一つの方法で必要とされる特定

の装置が,すべての方法で利用できるとは限らないので,その方法の選択は,解析を実施する施設の経験

にゆだねられる。

4.1.3

接触粒子

互いに接触した粒子の数は,少なくすることが望ましい。

この規格で規定する測定方法は,孤立した粒子に対して適用されるべきものである。したがって,接触

している粒子の数は最少にすることが望ましい。適切な分離を行わずに接触粒子を測定すると,粒子径分

布測定に誤差を生じる要因となる。

4.1.4

試料粒子の分散

試料粒子は,試料台上で十分に分散していることが望ましい。プレパラート上の全領域において顕著な

粒子径による偏析がないかを確認することが望ましい。測定領域ごとの測定結果の統計的な比較は,粒子

が一様に分散しているかどうかの検査になる(

附属書 参照)。

4.1.5

試料調製

電子顕微鏡用の試料は,帯電効果を低減するために金属(例えば,金,金/パラジウム,白金/パラジ

ウム)の薄層で被覆することが望ましい。

電子顕微鏡用試料及び光学顕微鏡用試料いずれも,

調製後できるだけ速やかに測定することが望ましく,


5

Z 8827-1:2008

試料調製日を記録することが望ましい。

試料調製方法は,最終粒子径解析報告書の中で,報告することが望ましい。報告事項として,試料調製

の各段階で使用した粒子及び試薬の質量,組成,体積などの詳細な定量的データを含むことが望ましい。

4.1.6

計測粒子数

測定する最少粒子数は,粒子径分布及び要求される信頼限界に基づいて決定することが望ましい。粒子

径分布が対数正規分布に従うならば,測定に必要な粒子の個数  (N)  は,一定の誤差  (

δ

 )  と信頼限界とを

与えると,式 (1) によって計算できる。

K

N

+

=

δ

log

2

log

 (1)

ここに,

K: 信頼限界,粒子径分布及びその他のパラメータによって決ま

る数(

附属書 D [1]  及び [2] 参照)

表 1∼表 に,許容誤差

δ

=0.05,0.1,0.2 の場合について,母集団の幾何標準偏差

σ

g

の関数として質量

中位径(x

50,3

,ザウター径(

2

,

1

),平均体積径(

0

,

3

x

)を決定するために必要な最少測定粒子数を示す。

なお,

表 1∼表 の最少測定粒子数は,信頼水準が P=0.95 の場合である。

表 1−必要な最少粒子数 N

δ

0.05P0.95

δ σ

g

x

50,3

2

,

1

0

,

3

1.10 585 389 131 
1.15 1

460  934  294

1.20

2 939

1 808

528

1.25

5 223

3 103

843

1.30

8 526

4 920

1 247

1.35 13

059 7

355 1

750

1.40

19 026

10 504

2 363

1.45

26 617

14 457

3 096

1.50

36 007

19 295

3 956

1.55

47 358

25 093

4 952

0.05

1.60

60 811

31 919

6 092

表 2−必要な最少粒子数 N

δ

0.1P0.95

δ σ

g

x

50,3

2

,

1

0

,

3

x

1.10 146 97 33 
1.15 365 233 73 
1.20 735 452 132 
1.25 1

306  776  211

1.30

2 131

1 230

312

1.35

3 265

1 839

438

1.40

4 756

2 626

591

1.45

6 654

3 614

774

1.50

9 002

4 824

989

1.55

11 839

6 273

1 238

0.1

1.60

15 203

7 980

1 523



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表 3−必要な最少粒子数 N

δ

0.2P0.95

δ σ

g

x

50,3

2

,

1

0

,

3

1.10 37 24 8 
1.15 91 58 18 
1.20 184 113 33 
1.25 326 194 53 
1.30 533 307 78 
1.35 816 460 109 
1.40 1

189  657  148

1.45 1

664  904  193

1.50

2 250

1 206

247

1.55

2 960

1 568

310

0.2

1.60

3 801

1 995

381

注記  詳細な情報は,附属書 を参照する。

4.2

光学顕微鏡用試料調製方法の実用的な幾つかの例

4.2.1

ショウノウ−ナフタリン  (C-N)  

この方法は,質量分率 60 %のショウノウと質量分率 40 %のナフタリンとの共融混合物を利用する。こ

の混合物は,32  ℃で溶融し減圧下で急速に昇華する。質量約 1 g の試料粒子と C-N 混合物とをプラスチッ

クの袋の中で手で練り合わせる。しばらく練り合わせて粒子を C-N 中に十分に分散させた後,混合物を固

化させるためにプラスチック袋を冷却する。得られた混合物の小さな塊を,温かい顕微鏡用試料台に載せ

る。試料が溶解後,平たんな先端をもつ棒で押さえつけ試料を平面状にする。その後,減圧下で C-N 共晶

物を昇華させる。

この技術は,不規則形状の石英粒子を均一に分散するために開発されたもので,空気中で観察でき,か

つ,高いコントラストが得られる。しかし,ガラスビーズに対しては,試料台上に分散した粒子が固定さ

れず転がるため適さない(

附属書 D [3]  参照)。

4.2.2

ペースト希釈法

質量約 1 g の試料粒子を粘性の高い液体(ゼラチン,サッカロース又はグリセリンの水溶液,コロジオ

ンの酢酸アミル溶液)と時計皿の上でスパチュラで混合してペースト状にし,粒子の凝集を解いて分散さ

せる。ペースト試料を同じ粘性液で希釈してプレパラートを作製する。このとき,測定領域当たり約 20

個の粒子が得られるように希釈率を調整する。使用する液体の種類によって,永久に保存可能な試料が作

製できる。ガラスビーズにはグリセリンが適しており,粒子が一様に分散した適度なコントラストのある

画像が得られる。カバーガラスの使用は,高倍率油浸対物レンズを使用した場合の解像度向上の助けにな

る。プレパラートは 1 時間以内に乾燥するため,同じプレパラートでの繰返し測定は不可能である(

附属

書 D [4]  参照)。

4.2.3

ろ過法

4.2.3.1

粉体を液中に分散させた後フィルタでろ過する方法

質量約 1 g の試料粒子を適切な液体に分散させる。一定容積の懸濁液を適切なメンブレンフィルタでろ

過後,乾燥させる。懸濁液の濃度とメンブレンとの面積は,測定領域当たり約 20 個の粒子が計数されるよ

うにする。メンブレンフィルタを適切な大きさの小片に切り,メンブレンが収縮するのを防ぐため,耐ア

セトン性の接着剤(例えば,シアノアクリレート)で顕微鏡用試料台に固定する。この試料台をアセトン


7

Z 8827-1:2008

が入った密閉容器に入れると,アセトン蒸気によってメンブレンフィルタが透明になる。この方法は,空

気中でよいコントラストで粒子を観察できる。

メンブレンフィルタが再度不透明になるのを防ぐためには,

数時間かけてゆっくりとアセトンに暴露するとよい(

附属書 D [5]  参照)。

4.2.3.2

液中に存在する異物などの粒子をフィルタでろ過する方法

一定容積の懸濁液(通常約 0.1  L)を次に記載した方法で既知の孔径をもつメンブレンフィルタで吸引

ろ過する。孔径よりも大きな粒子は,ほとんど重なることなくメンブレンフィルタ上に分散する。重なっ

ている粒子が多い場合は,ろ過する懸濁液の容積を減らす。逆に,粒子数が少ない場合,懸濁液の容積を

増やす。吸引装置は,オープンフラスコにメンブレンホルダが取り付けられ,フィルタホルダの下に吸引

ポンプが接続されている。適切な清浄溶媒によってオープンフラスコの壁を洗い流し,解析するすべての

粒子がメンブレンフィルタ上に捕集されるようにする。フィルタから液体を除去し,適度に乾燥したメン

ブレンを得る。メンブレンフィルタはできるだけ速やかに測定することが望ましい。測定が遅れるような

場合には,2 枚の清浄な顕微鏡用スライドガラスに挟んでおくのがよい。

4.2.4

気中沈着法

粒子を透明な両面テープをはった試料台上にたい積させて測定する。試料中のすべての粒子が試料台上

に効果的に付着すること,つまり粒子の大きさによって試料台上への付着率が異ならないように注意しな

ければならない。約 1 L の容積をもった吸引チャンバの底部に顕微鏡試料台を設置し,円すい状の金属プ

ラグをチャンバの先端にセットする。粒子はセットしたプラグ周りの溝に入れる。その後,プラグを上に

持ち上げ真空を解放すると,粒子は分散されて霧状にチャンバに吸引され,試料台上に沈着する。試料台

に付着性をもたせるために,両面テープの利用又はグリースを塗布することによって効果を高めることが

できる。この方法も空気中で粒子を観察でき,よいコントラストが得られる。

5

画像検出

5.1

手順

粒子径データは,画像形成工程で使用するパラメータの影響を受ける。このため不適切な画像撮像条件,

例えば,倍率,照明などを用いることによって測定粒子径に誤差が生じる可能性がある。小さな粒子の場

合は,特に影響が顕著である。画像のひずみは種々の原因から起こり得るが,その有無及び程度は視野の

中の多くの位置で,種々の方向から適切な対象物の寸法を測定することによって知ることができる。撮像

装置は,製造業者の推奨方法に従って設置し,操作する必要がある。

解析に使用する操作条件を設定したら,次の操作を実行する。

a)  画像から識別できる対象物を選択する。

b)  対象物を順番に視野の中央,四隅に置き,水平長さ  (x

1

)  を測定する。

c)  試料台を 90 度回転させ,同じ測定を繰り返す  (x

2

)。

d)

x

1

及び x

2

の値を記録する。

e)  保証された校正計数線又は同等のものを用いて,測定前に撮像装置を校正する。

f)  可能な場合には,試料とともに観察できる透明な校正計数線を撮像装置の中に取り付ける。

g)  表 又は表 に従って倍率を選択し,更に照明及び撮像条件を設定する。 
h)  校正格子を視野中に置き,適切な領域を選び,焦点を合わせる。

i)

試料台をステージに設置し,画像をデジタル画像又は最適な写真画像として取り込む。

j)  図 に示すようなラスターパターンで測定領域を走査し,一つの試料台から相当数の測定領域のデー

タを取る。この操作を開始したら,操作条件を変更しないことが望ましい。



Z 8827-1:2008

k)  測定の最後に校正計数線を視野に置き,再度校正を行う。測定の最初と最後との二つの校正画像を比

較し,装置の倍率の妥当性を検証する。

l)

詳細な顕微鏡の設定(作動距離,スポットサイズ,電子顕微鏡の倍率など)とともに解析の前後で得

られた校正係数を記録する。

図 1−測定領域のラスターパターン

5.2

電子顕微鏡及び光学顕微鏡の操作条件

5.2.1

電子顕微鏡の操作条件

電子顕微鏡を用いた粒子径測定では,次の特別な条件が必要である。

a)  画像コントラストモード  望ましい最大信号レベルを調整する。 
b)  加速電圧  測定する物質に対応して設定する。 
c)  試料台位置  試料台は,ステージの傾きを 0 に設定した試料台ホルダ上で,水平に設置し,高解像度

の画像を得るために電子顕微鏡の製造業者によって指定された作動距離を選択する。

d)  自動焦点調整,及び試料台傾き補正  これらの自動補正機能は使用しない。 
e)  表 を参考にして作業倍率を選択する。総合倍率は,電子顕微鏡の作業倍率と画像解析装置での倍率

とを掛け合わせた値になる。

表 4−粒子の大きさと要求される分解能,視野サイズ及び総合倍率

粒子の大きさ

µm

分解能

µm

視野サイズ

µm

総合倍率

0.1∼1.0 0.01 10×10 20

000

0.3∼3.0 0.03 30×30 8

000

  1∼10 0.1

100×100 2

000

  3∼30 0.3

300×300 800

5.2.2

光学顕微鏡の操作条件

粒子径計測に通常使用される光学顕微鏡の明視野画像において,単色光で認識できる最小の長さ は式

(2)  で表される。

NA

d

λ

θ

µ

λ

6

.

0

sin

6

.

0

=

=

 (2)

  ここに,

λ

:  単色光の波長

・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

測定領域

全測定領域


9

Z 8827-1:2008

θ

:  粒子が対物レンズに対して張る半角

µ

:  周囲の媒体の屈折率

NA:  開口数

理論的な下限は,約 0.2

µm であるが,粒子周りの回折ハローによってサイズが過大評価される。要求さ

れた確度のデータを得るためには,粒子径の測定範囲には特別な注意を払う必要がある。一般的な対物レ

ンズの開口数及び分解能を,

表 に示す。経験的には,測定可能な粒子の大きさは,少なくとも分解能限

界の 10 倍であることが望ましい。

表 5−一般的な対物レンズの分解能(

λ

400 nm の場合)

公称倍率

開口数

分解能

µm

100 (oil)

1.25

0.2

100 (dry)

0.90

0.3

40 0.65

0.4

20 0.50

0.5

10 0.25

1.0

5 0.10

2.5

注記  分解能は,開口数に反比例する。

6

画像解析

6.1

概要

最近の画像解析装置は,通常,解析の前に画質を高めたり,接触粒子を分離するためのアルゴリズムを

もっている。画質を高めるアルゴリズムは,処理後の粒子画像が原画像の粒子と明確に対応する場合に使

用してもよい。

不規則な形状の粒子又は鋭い角をもった粒子は,

粒子形状がゆがめられることがあるので,

接触粒子を分離するためのアルゴリズムを使用しないことが望ましい。

なお,この場合,各測定領域から除外した接触粒子の割合を報告することが望ましい(6.3.4 参照)

。接

触した球形粒子は,粒子面積のひずみが小さいので分離してもよい。画像解析による測定において利用さ

れる一般的な手法を示すフローチャートを,

附属書 に示す。

6.2

粒子のクラス分け及び倍率

画像解析において,対象物の分解能の理論限界は,1 画素であり,最大分解能である 1 画素単位で粒子

を計数することが望ましい。画像圧縮は,解像度を低減させるので注意が必要である。しかし,測定結果

の最終報告では,粒子径区間を定義する必要がある。解像度は,計測した総粒子数及び測定範囲と最小の

粒子に含まれる画素数の関数となる確度に応じて調整することが望ましい。このため,粒子径の定量的報

告の前に画素を実寸法に変換することを推奨する。

使用する倍率は,計測した最小粒子が要求された確度を得るために十分な投影面積をもつように選択す

る。測定したすべての粒子は,大きさを 1 画素の分解能で測って保存することが望ましい。最終結果は,

粒子径ごとにクラス分けしたデータとして報告する。クラス分けは,狭い粒子径分布の試料では一定の粒

子径間隔で,また,広い粒子径分布の場合は,対数的に行うのがよい。これらの粒子径間隔は,測定範囲

と全粒子個数とに依存する。任意のクラスに分類される粒子は,粒子径区間の下限と等しいか,それより

も大きく,かつ,上限よりも小さい粒子径の粒子である。計数結果は,平均径に関するスチューデントの

t  検定及び分散に関する 検定を利用して測定領域ごとに有意性を確認する。条件を満たさない結果は除

外することが望ましい。


10 
Z 8827-1:2008

6.3

計数手順

6.3.1

基本事項

粒子径分布は,各測定領域内のすべての粒子を計数し,測定領域の集合である全測定領域の粒子に対し

て決定することが望ましい。

6.3.2

粒子の境界

粒子の境界は,多値画像に対して適切なしきい値を設定することによって決定することが望ましい。粒

子境界を検出する様々な手法が開発されている。

必要であれば,手動による濃度二分割法を用いることもできる。代表的な粒子の境界から数画素離れた

ところの背景の小さな範囲を選択する。その選択した範囲にある約半分の画素を検出できるしきい値のレ

ベルを記録する。同様の操作を,粒子の境界から数画素入った粒子内の小さな範囲に対して繰り返す。こ

れらの二つの値の中間の値にしきい値レベルを設定する(

附属書 D [7]  参照)。

二つ目の方法は,画像の“自動しきい値”を利用し,測定前に手動で確認することである。

いずれの方法においても,しきい値を設定するときは,二値化画像と原画像とを重ね合わせて,目視で

すべての粒子が正しく二値化できているかどうか確認することが望ましい。二値化が正しくなければ,原

因を調査し,測定前に修正する必要がある。

6.3.3

測定領域の境界上に存在する粒子

6.3.3.1  視野中に存在するすべての粒子を測定すると,幾つかの粒子は視野の縁辺によって切られるので,

最終的に得られる粒子径分布の精度は低下する。これを避けるために,視野の中に測定領域を設定する。

測定領域は次のように利用される。

a

)  すべての粒子に対して代表計数点(例えば,重心)として 1 画素を割り振る。この代表計数点が測定

領域内に含まれる粒子だけを計数する[

図 2 a)  参照]。測定領域としては,測定領域の縁辺と視野の

縁辺との間に十分なスペースがあれば,どのような形状でも採用することができ,測定対象粒子が視

野の縁辺によって切られることはない。

b

)  下辺及び右辺を除外縁辺と定義した長方形の測定領域を使用する。測定領域内に一部又はすべてが入

っていて,除外縁辺に接触していない粒子を測定対象とする[

図 2 b)  参照]。測定対象粒子が視野の

縁辺で切られないように,測定領域上辺と左辺から視野の縁辺までとの間に十分なスペースが必要で

ある。この方法は,測定領域の対辺にまたがる粒子を除外できる。除外した粒子は,その倍率で測定

するには大きすぎるか,又は面積だけによって粒子径分布を表現することには適さないような針状粒

子である。測定領域の境界上に存在する粒子をすべて除外する画像解析システムでは,粒子の大きさ

及び粒子形状に対して異なる寸法の有効測定領域を採用している。


11

Z 8827-1:2008

a)  重心が測定領域内にある粒子の計数 

b)  下辺及び右辺を除外縁辺とした場合の粒子の計数 

注記  黒塗りの粒子は計測され,白抜きの粒子は計測されない。

図 2−測定領域の境界に存在する粒子の取扱い

6.3.3.2  粒子全体が測定領域の中に入っている粒子すべてを測定対象とする。測定領域の外又は測定領域

の境界上に存在する粒子は,すべて無視する。この場合,測定領域に粒子が含まれる確率は,粒子の大き

さに反比例する。そのため,粒子径が大きくなるほど測定誤差が大きくなる。水平フェレー径 x

F1

及び垂

直フェレー径 x

F2

をもつ粒子 が,横 Z

1

及び縦 Z

2

の大きさの長方形の測定領域に含まれる確率 P

i

は,式  (3)

で表される。 

(

)(

)

2

1

2

F

2

1

F

1

Z

Z

x

Z

x

Z

P

i

=

 (3)

この確率を額縁補正係数(各種の補正係数のうち,この確率を特定するときは発表者の名をとって

Miles-Lantuejoul 係数と呼ぶこともある)という。したがって,測定領域に含まれる粒子数は,計測数を確

率 P

i

で除して求めることが望ましい。

例  2 単位∼10 単位の粒子径範囲にある粒子数を計測するのに,1 辺 100 単位×100 単位の正方形測定

領域を使用した場合の計数補正。

6.3.4

接触している粒子

プレパラートの調製では,接触粒子数を少なくする方法を選ぶことが望ましい。しかし,それでもなお,

測定領域内に接触粒子が存在するときには,何らかの処理が必要となる。

しかし,処理する前に,接触粒子を自動的に認識する必要がある。これは (a) 接触粒子に対して数値的

な処理を行い“生成された”粒子の数を用いる方法,(b)  形状係数又はオイラー数(対象物内の孔の数)

のような一定の判定基準を用いる方法,更に (c) 手動処理による方法,によってなされる。

数値処理は,画像中の粒子径を変化させる可能性があり,場合によってはトレーサビリティの確保を困

難にするので,凝集粒子を個々の粒子に分離する方法として推奨されない。解析した結果と未処理の原画

像から得られた結果とを比較することで,凝集粒子を検出するこのような方法の妥当性を詳しく調査でき


12 
Z 8827-1:2008

るが,これは非常に労力を要する。

形状係数又はオイラー数による接触粒子の判別は容易ではなく,特に密に重なった凝集粒子では,実際

に形状の異なる粒子か,又は特に大きい粒子かを区別できない。接触粒子を排除できない場合には,様々

な技術,例えば,フラクタル解析による凝集塊の評価,又はモデルに基づく分離技術を,粒子の分離のた

めに注意深く使用してもよい。

6.3.5

測定

粒子周囲長の測定は,使用する画像解析システムに強く依存する。したがって,第一に測定されるべき

は,画素数で表された粒子の投影面積 A

i

で,次に,画素数で表した各粒子の最大長さ x

imax

である。これら

二つの測定値によって,粒子の最小長さ x

imin

が決定でき,最大識別能をもつ形状係数が定義できる。これ

らのことから,基本的な値は次による。

a

)  各対象物の面積

b

)  各粒子の最大径,最大フェレー径

c

)  各粒子の最小径,最小フェレー径

これらの値は,式 (4) に従って面積相当径 x

Ai

を,また,式 (5) に従って形状係数

ϕ

 i

を算出するために

使用される。

π

i

Ai

A

x

4

=

 (4)

min

max

i

i

i

x

x

=

ϕ

 (5)

装置が正方形の画素を使用していない場合には,適切な補正が必要である。体積又は質量基準の測定結

果と比較する場合,粒子 の相対体積 V

i

は,全体の粒子数に対して粒子 が寄与する程度として

Miles-Lantuejoul 係数(表 参照)と各粒子の投影面積相当径 x

Ai

とから式 (6) に従って計算できる。

( )

i

Ai

i

P

x

V

3

=

 (6)

表 6−計数補正の例

直径

x

i

 

単位,任意

実測個数

n

i

 

確率

P

i

 

補正個数

n

i

/

P

i

2  81 0.96 84 
4  64 0.92 70 
6  49 0.88 56 
8  36 0.85 42

10  25 0.81 31

6.3.6

校正及びトレーサビリティ

6.3.6.1

概要

装置は,画素を SI 長さ単位,例えば,ナノメートル,マイクロメートル,ミリメートルなどに変換する

ために校正する。校正手順は,視野の均一性の確認を含んでいなければならない。校正手順において不可

欠なことは,すべての測定が標準計器にトレースできることである。これは,保証された標準ステージマ

イクロメータを用いて画像解析装置を校正することで実現できる。

例  基準には,NPL (National Physical Laboratory, Hampton Road, Teddington, Middlesex, United Kingdom


13

Z 8827-1:2008

TW11 0LW)  が保証するガラス上にクロームめっきした基準スケール,又は NIST (National Institute

of Standards and Technology, 100 Bureau Drive, Stop 2322 Gaithersburg, MD 20899-2322, USA)  の SRM 
475 及び SRM 484 又は保証された球状粒子がある。この情報は,この規格の利用者の便宜を図っ

て記載するもので,これらを推奨するものではない。同じ結果が得られる場合は,これらと同等

の他のものを使用してもよい。

6.3.6.2

推奨事項及び必要事項

6.3.6.2.1

  接触粒子

測定領域内のすべての粒子に対して,面積,最大フェレー径,最小フェレー径及びオイラー数,又は粒

子が接触粒子の塊であることを示すマークとともに,計数結果を報告することが望ましい。これらのデー

タは,接触粒子を検出又は除外する判断基準の妥当性を検証するのに使用できる。

6.3.6.2.2

  画像のひずみ

画像のひずみは,次のようにして判別する。

a

)  参照ステージの計数線,例えば,平均的な粒子と同じ寸法の計数線から一個の正方形を選択し,それ

を視野の中央に置き,幅 x

1

及び高さ x

2

を測定する。

b

)  選択した正方形を視野の隅の 4 か所の位置に置き,幅 x

1

及び高さ x

2

を測定する。

c

)  最終結果に x

1

及び x

2

の 5 個の値を報告する。

6.3.6.2.3

  校正

顕微鏡の各設定は,次のように校正する。

a

)  画素での画像サイズと基準スケールを使用した実寸法との対応を決定する。

b

)  式 (7) に従って計算した

α

1

及び式 (8) に従って計算した

α

2

を報告する。

p

,

1

m

,

1

1

x

x

=

α

 (7)

ここに,  x

1,m

実寸法で表した水平長

x

1,p

画素数で表した水平長

p

,

2

m

,

2

2

x

x

=

α

 (8)

ここに,  x

2,m

実寸法で表した垂直長

x

2,p

画素数で表した垂直長

デジタルカメラを使用するときは,x

1

又は x

2

のどちらか,及び

α

1

又は

α

2

のどちらかを報告する。

7

測定粒子径結果の計算

一定の粒子径区分を代表する粒子径 x

i

の粒子が n

i

個存在するとき,個数基準算術平均径

1,0

x

及び分散 s

0

2

は,それぞれ式 (9) 及び式 (10) に従って計算する。

å

å

=

i

i

i

n

n

x

x

0

,

1

 (9)

(

)

å

å

=

1

2

0

,

1

2

0

i

i

i

n

x

x

n

s

 (10)

測定の一様性を保証するために,各測定領域から得た平均径及び分散は,分散分析と多重比較試験とに


14 
Z 8827-1:2008

よって検定することが望ましい(

附属書 参照)。

8

報告書

試験の報告書は,次の情報を含まなければならない。

a

)

測定試料の識別名

b

)

この規格

  (

JIS Z 8827-1

)

の適用

c

)

粒子の公称質量,体積,及び組成のすべての定量的な詳述とともに,補助調製のために使用した方法

全体の記述及び補助調製手順の各ステージで使用した製品。

d

)

個数基準算術平均径

1,0

x

e

)

分散

s

0

2

f

)

次に示す情報(個々の粒子の結果は,画素数で記載する。

粒子の整理番号

縮分された粒子の整理番号

プレパラートの整理番号

視野の整理番号

使用した対物レンズ

測定領域の大きさ

粒子面積

最大及び/又は最小フェレー径

オイラー数

水平方向校正係数

垂直方向校正係数

粒子の相対体積

その他有用な情報

その後の結果の利用を考えると,測定結果は,JIS Z 8819-1 及び JIS Z 8819-2 に従って表及びグラフで

報告することが望ましい。顕微鏡写真は,試料ごとに,また,顕微鏡の設定を変えるごとに,代表的な視

野のものを提出することが望ましい。


15

Z 8827-1:2008

附属書 A

参考)

平均粒子径の推定に必要なサンプル粒子数に関する研究

序文

この附属書は,この規格において平均粒子径の推定に必要なサンプル粒子数の計算式の導出を示すもの

であって,規定の一部ではない。

A.1

目的

粉体プロセスから得られるデータは,一般に他のプロセスからのものよりもばらつきが大きい。粒子の

凝集又は付着といった複雑な現象がその原因になっていることもあるが,もっと基本的には,粒子の大き

さの分布によってデータのばらつきが起こっている場合がある。完全に分散した粉体から粒子をサンプリ

ングし,その粒子径を測定して平均値を算出するというプロセスでは,データのばらつきは粒子の大きさ

の分布によって起きる。したがって,平均粒子径の測定においては,粒子径分布に起因する測定値の統計

誤差を明確にする必要がある。

A.2

記号

この附属書で用いる主な記号は,次による。

a

:定数[式

 (A.37)

中で使用]

b

:線形合同法における初期値

b

i,r

y

i

を導出するための

b

の初期値

c

:定数,

β

α/2

[式

 (A.5)

中で使用]

D

CM

:個数中位径

D

MM

:質量中位径

D

MV

:平均体積径

D

p

:粒子径

D

p50

:中位径

D

p84

:累積ふるい下が

84.13 %

になる粒子径

p

:標本平均径

p

:母集団平均径

d

:発生された数の繰返し周期[式

 (A.37)

及び式

 (A.38)

中で使用]

e

:相対誤差[式

 (A.26)

で定義される。

f

ln

κ

ln

κ

のサンプル分布

K

:定数[式

 (A.1)

参照]

k

:定数[式

 (A.37)

参照]

N

1

実験での標本粒子総数

n

:標本粒子数

n

*

1

測定においてある信頼レベルを得るために必要な粒子数

P

:確率


16 
Z 8827-1:2008

P(|e|

δ)

:実験データが許容相対誤差−

δ

∼+

δ

の間にある確率

R

:乱数発生の繰返し回数

s

:標本の標準偏差

t

n

:正規確率分布をもつ乱数

u

:式

 (A.32)

で定義される式

 (A.31)

のパラメータ

x

i

:式

 (A.37)

で計算される数

x

i

1

:乱数計算における剰余

Y

:実験値

Y

*

Y(

µ

0

,

σ

 2

)

y

:プロセス変数

y

y

の平均値

y

i

:コンピュータによって発生された均一な乱数

y

m

:大きさ

n

の均一な乱数で構成される幾何平均径

z

:関数[式

 (A.24)

で定義される。

α

:定数[式

 (A.1)

による。

β

:測定基準(個数基準では

0

,質量基準で

3

δ

:許容相対誤差

κ

:無次元の平均粒子径

λ

Y/Y

 *

µ

0

:母集団の個数分布における幾何平均径

ν

:自由度

σ

:母集団の標準偏差

σ

GSD

:母集団の幾何標準偏差

Φ

(

z)

:誤差関数

φ

(

y

m

,

s

2

)

y

m

s

2

との同時確率分布

ϕ

:関数[式

 (A.23)

で定義される。

ω

:パラメータ[式

 (A.35)

で定義され,式

 (A.34)

で使われる。

A.3

まえがき

粒子の集合体である粉体から粒子をサンプリングして平均粒子径を測定するときに,要求される精度を

満足する測定結果を得るためには,何個の粒子を標本として選ぶべきかという問題がある。増田及び井伊

谷(

附属書 D

 [12]

参照)は,この問題を理論的に検討し,ある信頼限界において一定の相対誤差内で平均

径を求めるために必要な測定粒子数を与える式を提案した。この式を用いれば,一定の条件下において,

粒子径分布,プロセス変数,測定基準から測定必要粒子数を計算できる。

その後,増田及び後藤(

附属書 D

 [1]

参照)は,粒子径分布が対数正規分布で与えられる場合について

コンピュータシミュレーションを行い,増田及び井伊谷の理論式が正しいことを示した。さらに,彼らに

よれば,評価基準を変更したり,許容誤差を大きくすることによって,測定に必要な粒子数を少なくでき

るが,質量基準に変換可能な精度の高い測定結果を得るためには,非常に多くの粒子の計測が必要である

としている。

増田及び後藤(

附属書 D

 [1]

参照)の論文を引用し,増田及び井伊谷の式を用いて,測定粒子数によっ


17

Z 8827-1:2008

て生じる誤差,又は満足できる測定結果を得るために必要な測定粒子数が推定できることを,次に示す。

A.4

対数正規分布の場合の理論的解析

対数正規分布に関する増田及び井伊谷の研究(

附属書 D

 [12]

参照)を簡単に紹介する。いま,あるプロ

セスが式

 (A.1)

によって表されるとする。

α

p

KD

y

=

(A.1)

ここに,

y

粒子径に依存するプロセス変数(粒子の特性など)

K

α

0

以外の定数

D

p

粒子径

 (A.1)

は,例えば,粒子の最も単純,かつ,重要なプロセスの一つであるストークスの法則に従う沈

降速度などを示している。このプロセスでは,粒子径は対数正規分布に従うと仮定する。

標本平均粒子径

p

D

が分かっていれば,実験データの分布は式

 (A.2)

から求められる。

( )

α

p

D

K

Y

=

(A.2)

ここに,

Y

サンプル平均粒子径における実験値

p

D

サンプル平均粒子径

このプロセスでは,測定基準

β

(個数基準の場合

β

0

,質量基準に対し

β

3

)によって調整された母

集団の平均粒子径

*

p

D

は,式

 (A.3)

∼式

 (A.5)

によって求められる(

附属書 D

 [13]

参照)

( )

y

y

D

1

p

=

(A.3)

ここに,


p

: 母集団の平均粒子径

: の平均値

(

)

(

)

α

β

α

β

σ

µ

σ

µ

1

p

2

0

p

p

p

2

0

p

p

p

p

ln

d

,

,

ln

ln

d

,

,

ln

1

ú

ú
û

ù

ê

ê
ë

é

=

ò

ò

D

D

f

D

D

D

f

D

D

K

K

D

(A.4)

2

/

α

β +

c

(A.5)

また,

µ

0

は式 (A.6) によって求められる母集団の個数分布に対する幾何平均径で,式 (A.6) で与えられ

る。

(

)

50

p

p

2

0

p

p

0

ln

ln

d

,

,

ln

ln

D

D

D

f

D

=

=

ò

σ

µ

µ

(A.6)

ここに,

D

p50

: 中位径

σ

は,式 (A.7) によって求められる母集団の標準偏差である。

50

p

84

p

GSD

ln

ln

ln

D

D

=

=

σ

σ

(A.7)

ここに,

D

p84

累積ふるい下が 84.13 %になる粒子径

σ

GSD

母集団の幾何標準偏差

したがって,式 (A.8) が成立する。

(

)

2

0

p

exp

σ

µ c

D

+

=

(A.8)

ここに,

σ

 2

母集団の個数分布に対する幾何平均径の分散

一方,

n

個のランダム標本の平均粒子径は,式 (A.9) から求められる。


18 
Z 8827-1:2008

(

)

2

m

p

exp

s

c

y

D

+

=

(A.9)

ここに,

n

D

y

å

=

p

m

ln

(A.10)

(

)

n

y

D

s

å

=

2

m

p

2

ln

(A.11)

標本粒子個数

n

が十分に大きいと仮定すると,

y

m

s

2

との同時確率分布

φ

(y

m

s

2

)

は,式

 (A.12)

によっ

て求められる。

(

)

( )

(

)

( )

( )

ïþ

ï

ý

ü

ïî

ï

í

ì

úû

ù

êë

é

=

2

2

2

2

0

m

2

3

2

m

1

1

4

1

2

exp

1

2

2

,

n

s

n

n

y

n

n

n

n

s

y

σ

µ

σ

π

σ

φ

(A.12)

そこで,式 (A.13) は,式 (A.9) から導出できる。

( )

2

m

p

d

d

ln

d

s

c

y

D

+

=

(A.13)

したがって,式 (A.14) が導かれ,

( )

( )

( )

( ) ( )

2

2

p

2

m

2

m

2

d

Λ

d

ln

d

Λ

d

d

Λ

d

d

d

s

s

c

D

s

y

s

y

s

=

=

(A.14)

ゆえに,式 (A.15) が成立する。

( )

( )

p

2

m

2

ln

d

Λ

d

d

d

D

s

y

s

=

(A.15)

式 (A.15) を用いると,同時確率分布は,式 (A.17) の形に変換することができる。

(

) ( )

ò ò

=

0

m

2

2

m

d

d

,

1

y

s

s

y

φ

(A.16)

(

)

( )

ò ò

ú

ú

û

ù

ê

ê

ë

é

=

p

0

2

2

2

p

ln

d

d

,

ln

D

s

s

s

c

D

φ

(A.17)

ある関数

( )

p

ln D

f

が,式 (A.18) によって定義されるとすると

( ) (

)

( )

ò

0

2

2

2

p

p

d

,

ln

ln

s

s

s

c

D

D

f

φ

(A.18)

関数

( )

p

ln D

f

が,式 (A.19) の条件を満たすことは明らかである。

( )

1

ln

d

ln

p

p

=

ò

D

D

f

(A.19)

したがって,

( )

p

ln D

f

p

ln の分布を表す。この分布は,式 (A.12) を用いて式 (A.18) の積分を行う

ことによって得られる。

そこで,無次元量

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

p

p

D

D

κ

を簡略化のために導入すると,式 (A.19) は式 (A.20) に書き換えることがで

きる。


19

Z 8827-1:2008

1

ln

d

ln

ln

p

=

÷ø

ö

çè

æ

+

ò

κ

κ

D

f

(A.20)

分布 ln

κ

 は,式 (A.21) のように f

ln

κ

で示す。

÷ø

ö

çè

æ

+

p

ln

ln

ln

D

f

f

κ

κ

(A.21)

分布 f

ln

κ

は式 (A.22) のように式 (A.18) の積分を行うことで,得られる。

( )

ú

û

ù

ê

ë

é

+

=

z

Φ

c

n

f

2

exp

1

2

2

2

2

2

ln

ϕ

σ

π

σ

κ

(A.22)

ここに,

(

)

1

2

ln

2

2

2

+

+

σ

σ

σ

κ

ϕ

c

n

c

n

(A.23)

(

)

1

2

ln

2

)

1

2

(

2

2

2

2

2

+

+

+

σ

κ

σ

c

c

c

n

z

(A.24)

( )

ò

÷÷ø

ö

ççè

æ

z

z

z

z

Φ

d

2

exp

2

1

2

π

(A.25)

分布 f

ln

κ

は,標本平均粒子径の分布の理論値である。したがって,シミュレーションによって得られた

平均粒子径の確率密度分布は,理論上の数式が正しければ分布 f

ln

κ

と一致しなければならない。

“満足する結果を出すには何個の粒子が標本として必要か”という問題を研究するとき,実験データが

δ

∼+

δ

の許容相対誤差範囲内になる確率 を定めることが必要である。相対誤差 は,式 (A.26) によ

って定義される。

1

=

λ

Y

Y

Y

e

(A.26)

ここに,

Y

 *

Y(

µ

0

,

σ

 2

)

α

α

κ

λ

=

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

p

p

*

D

D

Y

Y

(A.27)

確率

P

は,式

 (A.28)

によって評価することができる。

(

)

( )

( )

ò

+

=

α

δ

α

δ

κ

κ

δ

1

ln

1

ln

ln

ln

d

f

e

P

(A.28)

標本粒子数

n

の平均粒子径が,許容相対誤差±

δ

×

100 %

の範囲内になる確率

P

(|e|

δ

)

は,分布

f

ln

κ

ら求められる。シミュレーションによって得られた

ln

κ

の分布が,理論上の

ln

κ

の分布と一致するときは,

シミュレーション結果から算出された確率

P

は,式

 (A.28)

で表すことができる。

近似値

( )

1

z

Φ

を代入すると式

 (A.28)

は,式

 (A.29)

,式

 (A.30)

及び式

 (A.31)

のように簡素化すること

ができる。

ò

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

α

δ

α

δ

κ

ϕ

π

σ

σ

ln

d

2

exp

2

1

1

2

2

2

2

c

n

P

(A.29)


20 
Z 8827-1:2008

ú

ú
û

ù

ê

ê
ë

é

÷÷ø

ö

ççè

æ

÷÷ø

ö

ççè

æ

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

ò

ò

ò

u

u

ϕ

ϕ

ϕ

ϕ

ϕ

ϕ

π

d

2

exp

d

2

exp

d

2

exp

2

1

2

2

2

 

(A.30)

( )

u

Φ

= 2

1

(A.31)

ここに,

1

2

2

2

+

σ

σ

α

δ

c

n

u

(A.32)

 (A.31)

は,式

 (A.33)

に書き換えることができる。

( )

2

P

u

Φ

=

(A.33)

信頼限界と同値である確率

P

が分かっている場合,

u

を式

 (A.33)

から,粒子の数

n

は式

 (A.32)

から求

められる。したがって,算出された粒子の数

n

は,

“必要とされる粒子の数”と定義され

n

*

で示される。

よって式

 (A.32)

は,式

 (A.34)

と書くことができる。

ω

δ log

log

2

log

+

=

n

(A.34)

ここに,

(

)

1

2

2

2

2

2

2

+

σ

σ

α

ω

c

u

(A.35)

表 A.1 は,式

 (A.33)

で算出される典型的な結果である。

パラメータ

ω

の値は確率

P

が与えられていて,粒子の分散

σ

 2

,プロセス変数の指数

α

及び測定基準

β

分かっていれば求めることができる。

表 A.1−式

  (

A.33

)

から算出されたパラメータ u

P

(%) 50 75 80 90 95 97.5 99 99.5

99.8

99.9

u (−)  0.67 1.15 1.28 1.64 1.96 2.24 2.58 2.81 3.09 3.29

A.5

シミュレーション実験

A.5.1

乱数の発生

シミュレーションでは正規確率分布に従う

2

×

10

4

個の乱数からなる

10

3

通りの組合せを発生させた。

A.1 は,この過程のフローチャートを示している。正規確率分布に従う乱数を得るには,

0

1

の値の一様

乱数を発生させる必要がある(ステップ

1

。乱数

y

i

1

を生成するためには,式

 (A.36)

∼式

 (A.38)

で算出

された剰余を基にした線形合同法が用いられる(ステップ

2

b

x

i

=

0

(A.36)

(

)

d

k

x

a

x

i

i

mod

1

+

+

(A.37)

d

x

y

i

i

1

1

+

+

=

(A.38)

ここに,

  x

i

1

ax

i

k

d

で除した剰余

d

発生された数の繰返し周期

a,k

周期が生成された乱数の総数より長くなるための定数

b

線形合同法における初期値

ここに用いられた値は,

a

48 828 125 (

5

11

)

及び

k

0

である。この場合,周期

d

2

31

(2.15

×

10

9

)

なる。

b

の初期値である

b

i

,  r

は周期には関係なく,

0

d

の間の値である。この計算では,最初の

b

の初期


21

Z 8827-1:2008

b

i

r

(

48 828 125)

と等しい値におかれた。

χ

2

−テストでは,発生された乱数の一様性は

99 %

信頼

区間で保証された。

y

i

を導出するときに使う初期値

b

i

r

は,

b

48 828 125

(ステップ

1

)として求められる。この初期値

b

i

r

は,次段の

  (r

1)

における

b

i

r

1

を発生させるときの初期値

b

として用いられる。

正規分布に従う乱数

t

n

は,式

 (A.39)

を用いて一様乱数

y

i

から得ることができる(

附属書 D

 [14]

参照)

å

=

=

12

1

n

6

i

i

y

t

(A.39)

図 A.1−正規分布に従う乱数発生のフローチャート

したがって,線形合同法を用いた

12

回の計算が

y

i

の算出に必要となる(上記ステップ

2

参照)

正規分布に従う

2

×

10

4

個の乱数

t

n

を生成するにはステップ

2

24

×

10

4

回反復しなければならない(ス

テップ

3

。そこで,総数

N

2

×

10

4

個の乱数

t

n

を得るためには

24

×

10

4

個の乱数が必要である。よって,

この正規分布に従う

2

×

10

4

個の乱数

t

n

10

3

組生成するのには,

ステップ

1

3

R

10

3

回繰り返される。

その結果,

24

×

10

7

個の乱数

y

i

を使って

N

2

×

10

4

個の乱数

t

n

の組

R

10

3

セットが生成される。

A.5.2

サンプルサイズが原因の誤差の計算

正規分布に従う乱数

t

n

を使ってサンプルサイズ(標本に取った粒子の数)による統計上の誤差が研究さ

れた。正規分布に従う値

t

n

を,対数正規分布に従う値

D

p

に変換するために,式

 (A.40)

が使われた。


22 
Z 8827-1:2008

CM

GSD

n

p

ln

ln

ln

D

t

D

+

=

σ

(A.40)

ここに,

σ

GSD

幾何標準偏差

D

CM

個数中位径

図 A.2 

N

10

4

のときの

D

p

の分布の一例を示している。分布は式

 (A.41)

から算出された対数正規分布

曲線とほぼ重なる。

( )

(

)

ú

ú

û

ù

ê

ê

ë

é

=

GSD

2

2

CM

p

GSD

p

ln

2

ln

ln

exp

ln

2

1

σ

σ

π

D

D

D

f

(A.41)

粒子数

N

のサンプルの平均径

p

D

は,式

 (A.4)

,式

 (A.6)

及び式

 (A.8)

から求められる。

附属書 D

 [12]

示される理論値と比較するために

α

2

とする。

N

=∞に対応する平均径の理論値

*

p

D

は式

 (A.3)

によって

定められ,式

 (A.42)

のように表すことができる。

(

)

GSD

2

CM

p

ln

ln

exp

σ

c

D

D

+

=

(A.42)

図 A.2−発生された乱数の頻度分布


23

Z 8827-1:2008

図 A.3 は,

σ

 GSD

1.6

の場合の個数及び質量基準の無次元平均粒子径

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

p

p

D

D

κ

の確率密度分布

f

ln

κ

を示

している。標本数

N

が小さいとき,分布の幅は広くなる。そして

N

3

のとき,

κ

の値は分布の最大値に

おいて

1

より小さくなる。この結果は小さいサンプルサイズから得た平均値は大きな誤差を含み,かつ,

真の平均値よりも小さい値になる可能性があることを示している。

図 A.3 に見られる分布

f

ln

κ

から,標本粒子数

N

で求められる平均径が許容相対誤差±

δ

×

100 %

の中にあ

る確率

P

(|e|

δ

)

は,式

 (A.28)

から求められる。

図 A.4 

σ

 GSD

1.6

の計算結果を示している。

図 A.4 

は式

 (A.25)

及び式

 (A.28)

を用いて得られた理論曲線も表示されている。導出された結果は個数基準,質

量基準ともに理論曲線とほぼ重なる。個数基準では,確率

P

(|e|

δ

)

は標本粒子数

N

3

×

10

3

よりも大き

いと

1

になる。すなわち,標本数が

3

×

10

3

より大きい場合,個数基準での平均径は

95 %

の信頼区間で真

値として認められる。また,質量基準の

P

(|e|

δ

)

は常に個数基準の値より小さい。これは,同じレベル

の信頼区間では,質量基準で必要な標本数は個数基準の場合より大きいことを意味する。

図 A.4−確率 

(

|e|0.05

)

と標本数 との関係

図 A.5 a

)

は個数基準での確率

P

(|e|

δ

)

を示し,

図 A.5 b

)

は質量基準での結果である。コンピュータシ

ミュレーションの結果は理論線とよく一致している。とりわけより大きい

σ

 GSD

でそうである。

n

の小さな

値で見られるかい(乖)離は,主に同時確率分布

φ

(m,  s

2

)

では標本数

n

が十分に大きいとみなしたことに

起因する。

すべての

P

(|e|

δ

)

において,測定に必要な標本の数は,

図 A.6 に示すようにパラメータ

ω

を使うこと

によって,実験データの許容相対誤差

δ

と関係付けられることが分かる。シミュレーション実験のための

パラメータ

ω

は,

σ

ln

σ

 GSD

を数式

 (A.35)

に代入することによって導出される。算出されたすべてのデ

ータは,式

 (A.34)

によって得られた理論線と一致している。

この結果が示していることは,確率

P

が与えられていて,母集団粒子の

σ

 GSD

,プロセス変数の指数

α

(こ

こでは

α

2

に設定)及び測定基準

β

が分かっている場合,パラメータ

ω

を算出することができるという

ことである。したがって,測定に必要となる標本数

n

*

は,数値的に式

 (A.34)

を用いて得ることができる。


24 
Z 8827-1:2008

図 A.3

κ

の分布


25

Z 8827-1:2008

図 A.5−確率 

(

|e|0.05

)

における標本数 N


26 
Z 8827-1:2008

図 A.6−相対誤差

δ

に対する必要粒子数 n

*

A.6

考察

必要な標本数が数値的に求められることが確認できた。例としてここでは,各種の平均粒子径の計算に

 (A.34)

を適用してみる。測定の評価に質量中位径

D

MM

を用いると,式

 (A.43)

のようになる。

(

)

2

0

MM

3

exp

σ

µ +

=

D

(A.43)

 (A.43)

と式

 (A.8)

とを比較すると

β

0

c

3

となる。式

 (A.5)

から

α

6

となる。したがって,式

(A.35)

から,パラメータ

ω

が様々な平均粒子径に対して次のようになる。

質量中位径

  (

β

0

α

6)

では,式

 (A.44)

のようになる。

(

)

1

18

36

2

2

2

+

=

σ

σ

ω

u

(A.44)

ザウター径(体面積平均径,

β

0

α

5

)では,式

 (A.45)

のようになる。

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

=

1

2

25

25

2

2

2

σ

σ

ω

u

(A.45)

平均体積径

D

MV

(

β

0

α

3)

では,式

 (A.46)

のようになる。

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

=

1

2

9

9

2

2

2

σ

σ

ω u

(A.46)

表 A.2∼表 A.4 に許容誤差

δ

と供試粉体の幾何標準偏差

σ

 GSD

の関数として式

 (A.34)

を用いて求めた必要

な標本粒子数

n

*

を一覧に示す。ここで,確率

P

P

0.95

表 A.1 によって

u

1.96

)である。


27

Z 8827-1:2008

表 A.2−必要な標本粒子数 n

*

 [

δ

0.05P0.95

(

u1.96

)

]

δ σ

GSD

n

*

(

D

MM

)

n

*

(Sauter)

n

*

(

D

MV

)

1.10 585

389

131

1.15 1

460 934 294

1.20

2 939

1 808

528

1.25

5 223

3 103

843

1.30

8 526

4 920

1 247

1.35

13 059

7 355

1 750

1.40

19 026

10 504

2 363

1.45

26 617

14 457

3 096

1.50

36 007

19 295

3 956

1.55

47 358

25 093

4 952

0.05

1.60

60 811

31 919

6 092

表 A.3−必要な標本粒子数 n

*

 [

δ

0.1P0.95

(

u1.96

)

]

δ σ

GSD

n

*

(

D

MM

)

n

*

(Sauter)

n

*

(

D

MV

)

1.10 146 97 33 
1.15 365

233 73

1.20 735

452

132

1.25 1

306 776 211

1.30

2 131

1 230

312

1.35

3 265

1 839

438

1.40

4 756

2 626

591

1.45

6 654

3 614

774

1.50

9 002

4 824

989

1.55

11 839

6 273

1 238

0.1

1.60

15 203

7 980

1 523

表 A.4−必要な標本粒子数 n

*

 [

δ

0.2P0.95

(

u1.96

)

]

δ σ

GSD

n

*

(

D

MM

)

n

*

(Sauter)

n

*

(

D

MV

)

1.10 37

24 8

1.15 91

58

18

1.20 184

113 33

1.25 326

194 53

1.30 533

307 78

1.35 816

460

109

1.40 1

189 657 148

1.45 1

664 904 193

1.50

2 250

1 206

247

1.55

2 960

1 568

310

0.2

1.60

3 801

1 995

381

幾何標準偏差が

1.60

の粉体で,

95 %

の確率をもって誤差

5 %

以内の質量中位径を得るには,約

61 000

個の粒子が必要となる。しかし,平均体積径に基づいた評価をするなら,必要な標本粒子数は

6 100

個ま

で小さくなる。測定基準を変えたり,許容誤差範囲を大きくすることによって,必要な標本粒子数を幾分

少なくすることができる。粉体の幾何標準偏差が

1.60

のままでも,平均体積径によって,許容誤差を

20 %


28 
Z 8827-1:2008

にした測定には

381

個の粒子しか必要でない。しかし,通常の場合,粒子径の測定結果は質量基準に変換

されるので,質量中位径を評価基準として採用するべきである。

A.7

結論

標本粒子数が原因で生じる統計上の誤差を,コンピュータシミュレーションと増田,井伊谷の理論とを

比較することによって分析した。理論は対数正規分布を想定し,サンプル平均径の分布及び必要な粒子数

に関する一般的な分析を与える。コンピュータシミュレーションはその理論を裏付ける結果となった。し

たがって,標本粒子数の不足によって生じる誤差及び測定に必要な標本粒子数を解析的に推定することが

できる。

理論式を用いて,幾何標準偏差が

1.60

の粉体で,

95 %

の確率をもって誤差

5 %

以内の質量中位径を得る

には,約

61 000

個の粒子が必要となるという結果が出た。測定基準を変えたり,許容誤差範囲を大きくす

ることによって,必要な標本粒子数を幾分少なくすることができる。粉体の幾何標準偏差が

1.60

のままで

も,平均体積径と

20 %

の許容誤差に基づく測定には

381

個の粒子数しか必要でない。しかし,通常の場合,

粒子径分布の計測結果は質量基準に変換されるので,質量中位径を計測基準として採用するべきである。

これを基準とすると,正確な計測をするには,かなり大きな数の標本粒子が必要である。


29

Z 8827-1:2008

附属書 B

参考)

画像解析法フローチャート

序文

この附属書は,この規格において画像解析法のフローチャートの一例を示すものであって,規定の一部

ではない。

図 B.1 は,画像解析法フローチャートの一例である。

図 B.1−典型的な画像解析フローチャート

観察画像表示

フォーカス・照明及び倍率調整

測定条件の設定

観察画像確認

計測画像入力

計測対象濃淡画像

二値化

二値化画像

二値化画像処理

連結成分処理

計測

データ記憶

結果表示印刷

濃淡画像処理

繰返し計測


30 
Z 8827-1:2008

附属書 C 

参考)

平均値及び分散に対する統計的手法−分散の解析及び多重比較

序文

この附属書は,この規格において平均値及び分散に対する統計的手法を示すものであって,規定の一部

ではない。

平均値及び分散に対する統計的手法

ある測定領域

j(

j=1, 2..., a,)

において

N

j

個の粒子が測定され,粒子径区分

x

i

cl

に対する粒子数は

n

i

j

とす

る。測定領域

j

における平均粒子径は,式

 (C.1)

及び式

 (C.2)

で与えられる。

å

å

=

=

=

m

i

j

i

m

i

j

i

i

j

n

n

x

x

1

,

1

,

cl

(C.1)

j

m

i

j

i

i

j

N

n

x

x

å

=

=

1

,

cl

(C.2)

ここに,

m

粒子径区分の数

領域

j

における偏差の平方和と分散(不偏分散)とはそれぞれ式

 (C.3)

及び式

 (C.4)

によって与えられ

る。

(

)

å

=

=

m

i

j

i

j

i

j

x

x

n

S

1

2

cl

,

(C.3)

j

j

j

j

j

ν

S

N

S

s

=

=

)

1

(

2

(C.4)

ここに,

v

j

領域

j

の自由度

全測定域においては,偏差平方和及び分散は式

 (C.5)

及び式

 (C.6)

で与えられる。

(

)

åå

å

=

=

=

a

j

m

i

j

i

j

i

a

j

j

x

x

n

S

S

1

1

2

cl

,

1

e

(C.5)

e

e

2

e

ν

S

s

=

(C.6)

ここに,

v

e

自由度の総数で,

å

=

=

a

j

j

1

e

ν

ν

と定義される。

(C.8)

で求められる領域間平均を用いて,偏差平方和及び分散は式

 (C.7)

及び式

 (C.9)

で与えられる。

(

)

å

=

=

m

j

j

j

x

x

N

S

1

2

mean

A

(C.7)

å

=

=

a

j

j

x

a

x

1

mean

1

(C.8)

A

A

2

A

ν

S

s

=

(C.9)


31

Z 8827-1:2008

ここに,

v

A

標本の自由度で,

v

A

a

1

で与えられる。

平均粒子径の分散の比

F

に対して[式

 (C.10)

F

検定を行うことができる。

2

e

2

A

s

s

F

=

(C.10)

等分散性の検定には次の式

 (C.11)

∼式

 (C.14)

で与えられる統計変量を用いる(

附属書 D

 [15]

参照)。

ú

ú

û

ù

ê

ê

ë

é

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

å

å

=

=

a

j

j

j

a

j

j

s

s

M

1

2

2

1

log

log

6

302

.

2

ν

ν

(C.11)

å

å

=

=

=

a

j

j

a

j

j

j

s

s

1

1

2

2

ν

ν

(C.12)

( )

ú

ú
û

ù

ê

ê
ë

é

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

+

=

=

=

å

å

1

1

1

1

1

3

1

1

a

j

j

a

j

j

a

C

ν

ν

(C.13)

C

M

=

2

χ

(C.14)

この値はある有意水準における自由度

a

1

χ

2

分布表の中の値と比較される。

領域

j

及び

k

の分散がほぼ等しい場合,領域

j

k

との平均に対して式

(C.15)

によって

t

検定値が与えら

れる。

k

j

k

j

N

N

s

x

x

t

1

1

2

e

+

=

(C.15)

すべての二つの領域の組合せで

t

検定を行わなければならない。それらの

t

値はその有意水準に対する

限界値内でなければならない。ボンフェロニの修正(

附属書 D

 [16]

参照)によれば,全体の有意水準

α

対して,それぞれの比較における有意水準

α

0

が,検定の回数

k

を使って

α/k

で与えられる。


32 
Z 8827-1:2008

附属書 D 

参考)

参考文献

[1]

H. Masuda & K. Gotoh, Study on the sample size required for the estimation of mean particle diameter.

Advanced Powder Technol., Vol.10, No.2, p. 159-173, 1999.

[2]  G. Jimbo & M. Ishii, Simulation Calculation of the effect of the Counted Number of Particles on the

Accuracy and Reliability of Size Distribution Measurements. Proceedings of POWTECH 71.

[3]

N. Thaulow and E.W. White, Powder Technology. Vol 5. p. 377-379, 1971/72.

[4]

NF X11-661 : Test Method for Particle Size Analysis

Determination of Particle Size of Powders

Optical

Microscope

[5]

J.A.Dodds, M.N.Pons, H. Vivier, Laboratoire des Sciences du Genie Chimique. Nancy, France : Guidelines

For Determining Particle Size Distributions By Number With An Optical Microscope.1993.

[6]  T.M.Hunt, Handbook of Wear Debris Analysis and Particle Detection in Liquids. Kluwer Academic

Publishers, Dordrecht. Netherlands : 1993, ISBN 1-85166- 962-0.

[7]

J.M. Bell, BCR Draft Method For Particle Size Distributions By Scanning Electron Microscopy and Image

Analysis. ICI Chemicals and Polymers Limited, Runcorn, England : 1993.

[8]  British Standard BS 3406 : Methods for Determination of Particle Size Distribution, Part 4 : Guide to

Microscopy and Image Analysis Methods

[9]

NF X11-696 : Test Method for Particle Size Analysis through Image Analysis

[10]  D. G. Kendall and E. F. Harding ed., Stochastic Geometry. p 228, Wiley & Sons, NY:1974.

[11]  C. Lantuejoul, Microscopica Acta, S4. p 266, 1980.

[12] H.Masuda and K.Iinoya, Theoretical Study of the Scatter of Experimental Data Due to

Particle-Size-Distribution. J.Chem.Eng., Japan: 4, p. 60-67, 1971.

[13]  H. Masuda and K. Iinoya, Mean Particle Diameter in an Analysis of a Particulate Process. Mem. Faculty

Eng., Kyoto Univ., 34, p. 344-358, 1972.

[14]  M.Mori, In : SUCHIKEISAN PROGRAMMING. Iwanami Shoten, 1987, p.41

[15]  M. S. Bartlett : J. Royal Statist. Soc. Suppl., 4, p.137 (1937)

[16]  URL : http://home.clara.net/sisa/bonhlp.htm


33

Z 8827-1:2008

附属書 JA

参考)

JIS と対応する国際規格との対比表

JIS Z 8827-1 : 2008  粒子径解析−画像解析法−第 1 部:静的画像解析

ISO 13322-1 : 2004,Particle size analysis−Image analysis methods−Part 1 : Static image analysis 
methods

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの
評価及びその内容

箇 条 番 号 及

び名称

内容

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策

3  用語,定
義及び記号

− 3.1.12

3.1.13

セグメント(名)
セグメント(動)

削除

セグメントの名詞形,動詞形を削除
し,

“連結”を定義する。

セグメントの名詞形,動詞形を定義する
よりも,次の“連結”を定義する方が分

かりやすい。

 3.1.12  連結

追加

ISO 規格にはない“連結”の定義を
追加した。 

他の JIS で“連結”が定義されていない,

又は,されていたとしても,この JIS 
“連結”定義を明確にした方がよいと判
断したため。 
ISO 規格を改正するように提案。

 3.1.14  ラスタ

ーパターン

追加

ISO 規格にはない“ラスターパター
ン”の定義を追加した。

他の JIS で“ラスターパターン”が定義

されていない,又は,されていたとして
も,一般的な用語ではないので定義を明
確にした方がよいと判断したため。 
ISO 規格を改正するように提案。

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(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの
評価及びその内容

箇 条 番 号 及
び名称

内容

(Ⅱ) 
国際 
規格

番号

箇条 
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策

3  用語,定
義 及 び 記 号
(続き)

3.2  記号  3.2

X

Ai 

X

F1 

X

F2 

X

X

i max 

X

i min 

X

mean

X

1

X

1,m

X

1,p

X

2

X

2,m

X

2,p

変更

記号を一部変更した。 
x

Ai 

x

F1 

x

F2 

x

x

i

max 

x

i

min 

x

1,0

x

1

x

1,m

x

1,p

x

2

x

2,m

x

2,p

JIS Z 8819-1 及び JIS 8819-2 で定義され
ているよう,ISO 規格を改正するように
提案。 

4  試料調製
方法

4.1  一般的推
奨条件

 4.1  JIS にほぼ同じ

変更

ISO 規格の 4.1 は Hanging paragraph
であるため,ここで記載されている
推奨条件一つ一つに節番号を付し

て,4.1.6 計測粒子数と同格の扱いと
した。

Hanging paragraph をなくすように ISO 
格を改正する提案を行う。 

 4.1.6   計 測 粒

子数

 4.1.1 JIS にほぼ同じ

変更 Annex

A に記載されている表を本体

に移し,表 1∼表 3 とした。これに
伴い,Annex A を“参考”とした。

Annex A は Normative であり,ここで記
載されている表は,本体に移動した方が
分かりやすく,数値を引用しやすいと判

断したため。 
ISO 規格を改正するように提案。

 4.2  光学顕微

鏡 用 試 料 調 製
方 法 の 実 用 的

な幾つかの例

 4.2  JIS にほぼ同じ

変更

ISO 規格記載の試料調製方法は光学
顕微鏡用の試料調製方法であるた
め,そのことが明確になるように節

のタイトルを変更した。

ISO 規格を改正するように提案。

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00
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(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの
評価及びその内容

箇 条 番 号 及
び名称

内容

(Ⅱ) 
国際 
規格

番号

箇条 
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策

4  試料調製
方法(続き)

4.2.3.2   液 中
に 存 在 す る 異
物 な ど の 粒 子
を フ ィ ル タ で

ろ過する方法

 4.2.3.2

JIS にほぼ同じ

変更

ISO 規格では特定の孔径をもつろ過
用フィルタを使用することを規定
しているが,孔径よりも大きな粒子
がフィルタによって捕集されるこ

とは明らかなので,フィルタの孔径
に関する記載を削除した。また,ろ
過に使用したオープンフラスコ,フ

ィルタを洗浄するための溶媒に関
する記載があるが,これに関しては
粒子を含まない清浄な溶媒を使用

することが必要なので,JIS では“清
浄溶媒”と記載するだけに留めた。

ISO 規格で規定さているフィルタよりも
現在では更に孔径の小さなフィルタが入
手可能である。また,清浄な洗浄水を得
るための方法,スプレーに関する記述は
ISO 規格に記載された方法以外でも可能
であるため。 
ISO 規格を改正するように提案。

5  画像検出

5.1  手順  5.1  JIS にほぼ同じ

変更

図 1 の全測定領域を長方形に変更し
た。

全測定領域の視野は通常四角であるた
め。 
ISO 規格を改正するように提案。

 5.2.1   電 子 顕

微 鏡 の 操 作 条

 5.2.1 JIS にほぼ同じ

変更 Annex

B に記載されている表を,表

4 として,本体に移した。これに伴
い,Annex B を削除した。

Annex B は Normative であり,ここで記
載されている表は,本体に移動した方が

分かりやすいと判断したため。 
ISO 規格を改正するように提案。

 5.2.2   光 学 顕

微 鏡 の 操 作 条

 5.2.2 JIS にほぼ同じ

変更

箇条 3(定義)で開口数が定義され
ているにもかかわらず,開口数が本
文中で使用されていないため,開口

数の定義が明確でない。このため,
JIS では,分解能の式 (2) で,開口
数と波長,粒子が対物レンズに対し

て張る半角との関係を示した。

ISO 規格を改正するように提案。

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(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの
評価及びその内容

箇 条 番 号 及
び名称

内容

(Ⅱ) 
国際 
規格

番号

箇条 
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策

6  画像解析

6.2  粒子のク
ラ ス 分 け 及 び
倍率

 6.2  JIS にほぼ同じ

変更

粒径範囲の式は,JIS 本文中で文章

で記載することによって十分理解
できると判断し,JIS では削除した。

3.2  記号において x

i

は粒子 の寸法と定

義されているのにかかわらず,この細分
箇条では,ある微小粒子径範囲 を代表
する粒子径の意味で x

i

が使用されてい

る。ISO 規格を改正するように提案。

 6.3.3.2

6.3.3.2

JIS にほぼ同じ

変更

存在確率を示す JIS の式 (3) は ISO

規格における式 (4) に対応するも
のだが,ISO 規格の式に誤記がある
ので JIS では変更した。

ISO 規格を改正するように提案。

 6.3.3.2

6.3.3.2

JIS にほぼ同じ

削除

球形粒子に対する存在確率は,JIS
の式 (3) において水平フェレー径

と垂直フェレー径とが等しいとき
に導出されるので JIS では削除し
た。

ISO 規格を改正するように提案。

 6.3.6.2.3  校正

6.2.5.1

c)

JIS とほぼ同じ

変更

使用記号を変更した。また,ISO 
格で記載されている matrix camera

は,厳密にはデジタルカメラを指す
ものではないが,現在市販の matrix 
camera はすべてがデジタルカメラ
であることから,JIS ではデジタル
カメラとして記載した。

マトリックスカメラより,デジタルカメ
ラの方が理解しやすい。 
ISO 規格を改正するように提案。

 
JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 13322-1 : 2004 : MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD 国際規格を修正している。

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