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(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。

JIS Z 8524

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)  適用可能性及び適合を査定する手順例

附属書 B(参考)  この規格の適用例

附属書 C(参考)  参考文献


Z 8524 : 1999

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

2

2.

  引用規格

3

3.

  定義

3

4.

  この規格の適用

6

4.1

  メニュー対話が適切な場合

6

4.2

  推奨事項の適用

6

4.3

  製品の評価

7

5.

  メニュー構造

7

5.1

  レベル及びメニューの組立て

7

5.2

  メニュー内での選択肢の区分け

8

5.3

  選択肢グループ内の選択肢の並べ方

8

6.

  メニュー操作

9

6.1

  操作の手掛かり

9

6.2

  迅速なメニュー操作

9

7.

  選択肢選択及び実行

10

7.1

  選択の方法

10

7.2

  英数字キーボード

12

7.3

  機能キー

13

7.4

  カーソルキーによる選択

13

7.5

  ポインティング

14

7.6

  音声

15

8.

  メニューの提示

15

8.1

  選択肢のアクセスしやすさ,区別のしやすさ

15

8.2

  配置

17

8.3

  文章型選択肢 (text option) の構造及び文法

19

8.4

  図示型選択肢 (graphic option) の構造及び文法

20

8.5

  音声選択肢 (auditory option) の構造及び文法

21

附属書 A(参考)  適用可能性及び適合を査定する手順例

22

附属書 B(参考)  この規格の適用例

38

附属書 C(参考)  参考文献

40


日本工業規格

JIS

 Z

8524

: 1999

人間工学−視覚表示装置を用いる

オフィス作業−メニュー対話

Ergonomics

−Office work with visual display terminals (VDTs)

−Menu dialogues

序文  この規格は,1997 年に第 1 版として発行された ISO 9241-14,Ergonomic requirements for office work

with visual display terminals (VDTs)

−Part 14 : Menu dialogues を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変

更することなく,日本語に関する記述を追加して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある日本語に関しての事項は,原国際規格にはない事項である。

この規格は,メニュー対話の人間工学的設計を扱う。メニュー対話では,対話システムが利用者に選択肢

群を提示し,利用者はそれらの中から所望の選択肢を選択し,そしてコンピュータが選択肢の示す所望の

処理を実行する。

この規格は,次のような使用者に向けて作られている。

−開発過程でこの規格を適用するユーザインタフェースの設計者。

−製品購入過程でこの規格を引用する購買担当者。

−製品がこの規格に適合することを確かめる責任がある評価者。

−インタフェース設計者が使うユーザインタフェース開発ツールの設計者。

−この規格から潜在的な恩恵を得る製品・対話システムの最終利用者。

この規格は,メニューに関する多数の推奨事項からなり,その多くは,条件付き推奨事項である。条件付

き推奨事項とは,該当する特定の状況[例えば,ある種の利用者,仕事 (task) ,環境及び技術のような]

においてだけ適合するのがよい推奨事項である。これら推奨事項は,まず,現存の関連文献及び経験的論

拠を調査したうえで,それらを一般化,定式化して,推奨事項として作り上げたものである。各推奨事項

の論拠となる原文献を,

附属書 に示す。

設計過程では,仕事,利用者,環境及び技術のどれを重視するかの相違はどうしても生じるので,推奨事

項の多くは,

“もし,…の場合”の形の条件付き推奨事項としている。例えば,

“もし,探索時間の速さを

重視する場合,一つのメニューパネルになるべく多くの選択肢及びレベルを盛り込むのがよい。

”としてい

る。この方法は,ユーザインタフェース設計時に,実際的で,有用性があり,かつ,あいまいさのない指

針を提供する。

この規格を使用する設計者及び評価者は,インタフェースがこの規格の推奨事項に適合しているかを判断

する必要がある。同じように,購買者は,ある製品がこの規格の推奨事項に合っているかを判定する手段

を必要とする。この規格の“もし,…の場合”という条件付きの形によって,利用者,仕事,技術などの

状況に合わせて適用することができる。付け加えると,この規格中の推奨事項のすべてを適用することを

求めているのではなく,関連するものだけを適用すればよい。


2

この規格を適用することによって,メニューの全体的な質が向上すると期待できるが,この規格は(他の

規格と同様に)

,インタフェースの品質を保証するものではない。品質というものは,利用者,購買者その

他のメニュー対話関係者たちが設定する具体的な使いやすさの判定基準に依存する。これらの基準にこの

規格に基づいた指定を含んでもよい。

JIS Z 8520 : 1999

は,メニュー対話の設計とも関連する対話の原則を述べていることを覚えておくとよい。

これらの原則から設計者や評価者は,この規格中に含まれる各推奨事項の人間工学的根拠に関する情報を

付加的に得ることになり,その結果,各推奨事項間をトレードオフする助けとなる。しかし,トレードオ

フするうえでは,その他の考慮も同様に必要である。

1.

適用範囲  この規格は,典型的なオフィス作業を行う際に,利用者とコンピュータとの対話に使われ

るメニューについての条件付き推奨事項について規定する。推奨事項を,ウィンドー,パネル,ボタン,

フィールドなどを含む種々の手法で提示するメニューにも適用する。

参考1.  これらの推奨事項は,設計の全過程を通じて,例えば,設計時に設計者の手引として,非定

式的な評価の基盤として,使いやすさを検討する手引として活用することが可能である。

2.

インタフェースの設計は,仕事,利用者,環境,及び利用可能な技術に依存する。したがっ

て,この規格は,インタフェースの設計及び利用の状況の知識なしには適用不可能であって,

全部をそのまま当てはめるべき規範的規則集として使うように意図したものではない。それ

よりも,設計者が,仕事の内容,及び利用者の要求事項についての適切な知識をもち,利用

可能な技術の使い方を理解していることを前提としている(これには,実際の利用者で実験

する経験と同様に,資格をもつ人間工学専門家との相談も必要かもしれない)

3.

対応する原規格は国際規格ではあるが,推奨事項のあるものはラテン語系言語で使用される

ことを念頭に置いているので,別の言語で用いる際には当てはまらなかったり,修正したり

する必要がある。例えば,

“右から左”型の言語では“左から右読み”向けの推奨事項は,修

正及び翻案する必要がある。特定の言語に基づくとみなされる推奨事項(例えば,選択肢の

ABC

順や複合見出し)の適用に際して,他の言語の場合に翻案するうえで,規格の意図に添

うような配慮が望ましい。この規格では日本語の場合について配慮し,日本語に関しての追

加記述の部分は,側線によって示している。

4.

推奨事項は,利用者インタフェースの主要設計要素である“対話”

,“入力”及び“出力”に

関連付けて与える。

5.

対話設計は,利用者が入力をする際にシステムが利用者を導く方法を決定し,利用者が対話

を制御できる度合いに影響を与える。システムの特異な性質のため必要な余計な作業で利用

者をわずらわせることなく利用者の実際の作業を支援するよう,対話を設計することが望ま

しい。この規格では,メニューの対話設計を,メニュー構造の設計,メニューを操作するた

めの機能の提供及びメニュー選択肢の選択手法について記述する。

6.

入力設計は,利用者が様々な入力装置を用いて,どのようにシステムに対して情報入力を行

うかを扱う。英数字キーボード,機能キー,カーソルキー,ポインティングデバイス,音声

など(これ以外の装置も除外するわけではない。)の幾つかの入力装置を,そのときの仕事,

対話の要求事項,個人の好みに応じて用い,選択肢を選択する。この規格では上記の各入力

装置の使い方について条件付き推奨事項を与える。

7.

出力設計は,データの一貫した,及び見分けやすい提示の仕方を扱う。この規格では,選択


3

肢及び選択肢グループの配置,文章型・図示型及び音声選択肢の構造と文法,並びに選択肢

を見分けやすく及び到達しやすく示す表現手法に関する条件付き推奨事項を与える。

8.

利用者が各自の必要性に合わせてインタフェースを変更できるようにすることが,ソフトウ

ェアのインタフェース設計で広く行われるようになってきた。これはインタフェースとして

望ましい特徴であることが多い。しかし,利用者にカスタマイズする機能を与えることを,

人間工学上望ましいメニューを当初から設計することの代用としてはいけない。カスタマイ

ズしたメニューが,結果としてこの規格から外れたメニューとなる場合もあるのを,留意す

べきである。したがって,カスタマイズという手立ても,この規格の推奨事項に照らして評

価することが望ましい。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。この引用規格は,その最新版を適用する。

JIS Z 8518

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−表示色の要求事項

備考  ISO 9241-8 : 1997  Ergonomic requirements for office work with visual display terminal (VDTs)

−Part 8 : Requirements for displayed colours が,この規格と一致している。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

アクセラレータキー (accelerator keys)  あるメニュー選択肢を,その選択肢のあるメニュー又は途中

段階のメニューを表示することなく呼び出すキーの組合せ。ショートカットキーとも呼ぶ。

b)

多段表示メニューパネル (cascading menu panels)  メニュー階層中のメニューパネルで,上位メニュ

ーにおいて選択された下位メニューが,その選択肢に隣り合って現れるよう表示されるもの。

c)

重要選択肢 (critical option)  システムの又は作業の成績に著しく好影響を与えたり,システム又は作

業成績の著しい低下を止めたり,逆転したりすることのできる選択肢(例えば,惨事から利用者やシ

ステムを救うなど)

d)

破壊的選択肢 (destructive option)  システムの又は作業の成績を重大に低下させたり,作業やデータ

を破壊する可能性をもつ選択肢(例えば,ファイル削除)

e)

階層構造メニュー (hierarchical menus)  階層構造,すなわち,“木”構造として編成されている一連

のメニュー。

参考  上位メニュー中の選択肢を選択すると,選択肢を含んだ別の下位メニューが更に表示され,そ

れが望みの結果を得るまで順次続く。

f)

レベル (level)  メニュー階層中の段階序列。

備考1.  同じメニューパネル上に,二つのレベルの階層が表示されている例として,図1を示す。

2.

たとえ幾つかの選択肢グループが一つのメニューパネルに表示されていても,そのグループ

のいずれからの選択も,ある一つの下位レベルのメニューにつながる場合,これらのグルー

プは,同一レベルにあるとみなす。

参考  先頭(開始又は主メニュー)の選択レベルは 1 であり,次(レベル 1 の選択肢を選択すること

で得られるメニュー)の選択レベルは 2 である。

g)

経験水準  (level of experience)  利用者集団中の各利用者の相対的経験量。

参考  利用者のコンピュータシステム利用の経験水準は,業務の経験水準と同様に,適切なメニュー

対話手法を決める際に考慮すべき重要な事項である。


4

h)

リスト (list)  横又は縦方向にデータ項目を列挙した表示。

備考  ときによっては項目をリストから選ぶことはあるものの,リスト中の項目が選択に最適である

ように構成・配置されている場合だけ,そのリストはメニューであるとみなす。さらに,表示

領域の範囲を超えるようなリスト(しばしばスクロール可能メニューと呼ぶ。

)はリストであり,

メニューとはみなさない。

参考  その表示内容はアプリケーションの状態によって普通変化する。

i)

メニュー (menu)  選択可能な選択肢の集まり。

備考  メニューの選択肢は,利用者に対して視覚表示装置を用いて(文章又は記号で)表示するか又

は音声で与える。メニューは,複数の選択肢グループを含む場合は,それらグループ全体で,

一つの選択しか許されないのでなければ,各グループをそれぞれ一つのメニューと考える。文

章中の強調表示された単語,記号など(ときに“暗黙のメニュー”とか“埋め込まれたメニュ

ー”と呼ばれる。

)は,この規格ではメニューとは考えない。

j)

メニューアクセス (menu access)  利用者がメニューを得るための方法。

参考  メニューにアクセスするための典型的な手段は,次のものがある。

−  キーワード,コマンド語又はそれらの省略形を,キー入力する(例えば,コマンド行入力で。

−  該当するキーやボタンを押す(例えば,機能キー,マウスボタン)

−  ポインティングデバイスを用いて(又は指先で直接に)

,画面上の特定位置や対象を探し,それを

選択する。

−  音声による要求。

k)

メニューバー (menu bar)  水平方向に並ぶ選択肢の集まり。

参考  画面作業領域又はウィンドーの上部に配置することが多い。その選択肢には下位のプルダウン

メニューを開くものも,具体的な動作を引き起こすものもある。

l)

メニュー地図 (menu map)  メニュー構造の図的表現。

m)

選択肢 (menu option)  メニューパネル内に(文章で,記号で又は音声で)提示する選択可能な項目。

n)

メニューパネル (menu panel)  ある時点で利用者に対して提示するメニュー構造の部分。

参考1.  メニューパネルは,利用者にある時間区間提示する音声メニュー(一連の選択肢)の部分を

指すこともある。

2.

図 では,メニュー構造の二つのレベルを一つのメニューパネル上に表示している。図 

は,

図 と同一構造の最上位レベルの全部と,分類 B の下位レベルだけを表示している。

メニュータイトル

分類 A

分類 B

分類 C

A1

選択肢 B1 選択肢 C1 選択肢

A2

選択肢 B2 選択肢 C2 選択肢

A3

選択肢 B3 選択肢 C3 選択肢

A4

選択肢 B4 選択肢 C4 選択肢

A5

選択肢  C5 選択肢

図 1  メニュー階層の二つのレベルを表すメニューパネル


5

分類 A

分類 B

分類 C

 B1

選択肢

B2

選択肢

 B3

選択肢

 B4

選択肢

図 2  “分類 B”選択肢を選択した状態を表示したプルダウンメニューパネル

o)

メニュー構造 (menu structure)  各メニュー間相互の関係。

例  階層木構造又はネットワーク構造。

p)

複数選択 (multiple selection)  実行する前に,メニューから複数の選択肢を選択すること。

q)

メニュー操作 (navigation)  メニュー構造内での移動案内。メニューパネル間の移動及び同一メニュ

ーパネル内での選択肢間の移動の両者を含む。

r)

ネットワークメニュー (network menus)  ネットワーク(ノードの集まりと,それらノード同士を結

ぶリンクの集まりから成るもの)として構成された一連のメニューで,構造内のメニュー間を結ぶ経

路が必ずしもすべて一つだけとは限らないもの。

例  ある金融情報システムのメニューでは,“消費者支出区分”メニューへ,上位の“金融”及び“消

費者”メニューの両方から移動できる。

s)

選択肢指示子 (option designator)  メニューにおいて,各選択肢を一つの意味に指定するのに用いる

符号,略号又は選択肢名の一部。

参考  指示子には,明示的なものと暗示的なものがある。

−  明示的指示子  (explicit designator)  とは,選択肢名と離して(普通は左に)表示する選択肢の符号

又は略号で,選択にはこれをキー入力する。

例  P  Print

−  暗示的指示子  (implicit designator)  とは,キーボードを用いた選択に利用する選択肢名の一部(例

えば,その部分が強調して示される。

例 print

t)

選択肢実行 (option execution)  選んだ選択肢を実行する動作(すなわち,求められた機能が遂行され

る。

参考  選択肢の選択と実行が,利用者の一つの動作(例えば,キーの押し下げ)で行われる場合もあ

る[

w)

  選択肢選択”をも参照]。

u)

選択肢グループ (option group)  メニュー中の選択肢のまとまり。

備考  メニュー及びメニューパネルが,複数の選択肢グループを含む場合もある。

v)

選択肢ラベル (option label)  各選択肢を識別するためにメニュー中に表示される名前。

w)

選択肢選択 (option selection)  利用者が,メニューから一つ又は複数の選択肢を選ぶための動作[“t)

選択肢実行”をも参照]。

x)

ポップアップメニュー (pop-up menu)  ある特定の条件が生じたとき,ボタンが押されたとき,又は

あるコマンドを実行したときに,画面のある位置(例えば,対象の近くやポインタの隣)に出現する

メニュー。

y)

プルダウンメニュー (pull-down menu)  画面又はウィンドー上部にある横方向のメニュー(代表例に

は,メニューバー)の選択肢を選択することで(下に引き出すように)表示されるメニュー。


6

備考  プルダウンメニューは,多段にわたる場合もある。

z)

画面ボタン (screen button)  ラベルの付いた画面上の図形で,操作ボタンを表現したもの。

備考  画面ボタンは,メニューの選択肢を表す場合にも,コマンドを表す場合にも用いる。

参考  ポインティングデバイス又はカーソルキーを用いて選択し,ポインティングデバイス上のボタ

ン又は Enter キーを押すことで実行するのが,典型的な操作法である。

4.

この規格の適用

4.1

メニュー対話が適切な場合

参考  メニュー対話は,利用者,仕事及びシステムに関して分類してある次の条件に該当する場合に

(該当件数が多ければそれだけ)特に適している。

a)

利用者及び組織上の特性

1)

訓練を最小限にすることを必要とする。

2)

利用者は,タイプ技能をほとんど又は全くもたない。

3)

利用者は,そのアプリケーションを使った経験をほとんど又は全くもたない。

b)

仕事の特性

1)

そのアプリケーションの利用が頻繁ではなく,利用者は使える選択肢についての手引きを通常必要

とする。

2)

その仕事を遂行するのに,ある状況では必要な選択数をある範囲に限定できる(しかし,別の仕事

の手順ではメニュー対話が適さない状況も起こることがある。

3)

主に行う仕事で,キーボードの他にポインティングデバイスを使う必要がある。

4)

仕事を効果的に行ううえで,既定の又は現行の選択肢を表示する必要がある。

5)

アプリケーション全体でコマンドの種類が多すぎて,そのすべては記憶できそうもない。

c)

システム能力

1)

システムには,特殊なキーボードしかない。

2)

システムのメニュー選択を受け入れる応答時間が,仕事に対して適切である(例えば,2 秒以内)。

4.2

推奨事項の適用  5.のメニュー構造から 8.のメニューの提示のそれぞれで,全般的な人間工学上の設

計目標を与える。この目標を達成するための個々の推奨事項は,該当する具体的な状況(例えば,具体的

な利用者,仕事,環境,技術)に応じて適用することが望ましい。各推奨事項の記述形式は,推奨事項,

例(もしあれば)

,及び備考(もしあれば)とする。さらに,7.の選択肢選択及び実行では,具体的な各選

択方法に関する推奨事項を与えるが,各細分箇条の先頭部分に,それら選択方法を適用する妥当性に関す

る備考を含む。推奨事項に対して与えている例は,大体はその推奨事項を具体的に実現した例とし,ある

ものは望ましい解決法を示す。

個々の推奨事項が,適用可能かを評価し,適用可能の場合は,該当するメニュー対話中で,その推奨事

項内容を具体化することが望ましい。ただし,結果として設計目標から外れたり,全体としての使いやす

さを低下させないという確証があれば,必ずしも推奨事項に従い具体化しなくてもよい。

適用可能かを決定する際,推奨事項は,一般には該当する箇条における記載順で評価するとよい。適用

可能な推奨事項に従っているかを判定する場合,メニューシステムを用いて仕事を行っている状況下で製

品を評価する,又は製品の代表的利用者を観察することが望ましい。適用可能性を決定する場合及び推奨

事項に従っているかを決定する場合の助けとなる見本の手順を,

附属書 に与える。


7

4.3

製品の評価  ある製品を,この規格中の適用可能な推奨事項に適合していると主張するには,その

メニューの要求事項を設定する際に用いた手順,並びにそのメニューを開発及び/又は評価する際に用い

た手順を明確に指定しなければならない。手順指定の詳細度は,関係者間の協議事項とする。

この規格を使用する者は,

附属書 に与える手順を活用してもよいし,それぞれの開発及び/又は評価

環境に合わせた別の手順を作り上げてもよい。

5.

メニュー構造  選択肢の数は,一つのメニューパネル中に効果的に提示するには多すぎるのが普通で

あるので,メニュー構造を工夫し(階層状の,ネットワーク状の,その他の論理構造として)

,選択肢を分

類して配置する。ある選択肢の分類が設計者にとって合理的に見えたとしても,必ずしも利用者に明白と

は限らないことに留意するのがよい。

5.1

は全体の構造にかかわる,5.2 はメニューパネル内の選択肢の区分けとその提示にかかわる,及び 5.3

はグループ内の選択肢の並べ方にかかわる推奨事項を規定する。

5.1

レベル及びメニューの組立て  メニューの構造は,利用者の期待に添うものであり,行おうとする

仕事に対して適切なメニュー選択肢を利用者が容易に見付け,かつ,選択できるようにするものであり,

利用者の作業進行を支援するものがよい。

5.1.1

慣習的分類  利用者が知っている慣習的又は自然なグループに選択肢を配置できる場合には,その

慣例に合わせて,選択肢をレベルやメニューに配置するのがよい。

備考  在庫管理の場合,第 1 レベルの選択肢をオフィス機器,じゅう(什)器,消耗品とし,それぞ

れを更により具体的なその種類の在庫品目を表す選択肢へと細分する。

例  オフィス機器の場合,さらにコンピュータ,タイプライタ,プリンタ,複写機に分ける。

5.1.2

論理的分類  選択肢を慣習的分類では分けにくいが,あいまいさのない,かっ,利用者が学習しや

すい方法で,区分けする又は並べることができる場合には,レベル数を少なく,かつ,レベル当たりの選

択肢数を多くするように,選択肢を編成するのがよい。

例  “対象”を表す選択肢を一つのグループに,“動作”を表す選択肢を別のグループに配置すること

は,機能的関係に基づいた論理的分類の例である。

備考  一つのメニューに配置すべき選択肢の数は,表示の余地及び各選択肢相互の区別の付けやすさ

によって決める。

5.1.3

し(恣)意的区分け  利用者にとってあいまいさのない又は明らかな分類に選択肢を区分けできな

い(代表例として,求める選択肢がどのように記述されているかが利用者には確信がない。

)場合は,選択

肢はレベル当たり 4 個∼8 個の,一貫したグループ分け(アルファベット順,数値順)で,配置するのが

よい。選択肢の比較に時間がかかる(例えば,選択肢がかなり長い,又は求める選択肢がどう記述されて

いるかが利用者には確信がない。

)場合には,選択肢を小さなグループに分けると探索が容易になる。

例  関心をもつ情報がどのように記述されているかが,利用者には確信がない情報システム(例えば,

ビデオテックスでの情報検索システム)

参考  結果としてこの区分け法ではレベル数が多くなることもあるが,レベル数が多いことの影響は,

し意的グループ分けのほうが論理的グループ分けよりも少ない。

5.1.4

探索時間の配慮  探索時間の速さを重視する場合,できるだけ多くの選択肢やレベルを一つのメニ

ューパネルに含めるのがよい。個々の選択肢や選択肢グループを見分けやすくするのがよい(8.2 参照)

備考  スクロール可能なリスト(スクロール可能メニューと呼ぶこともある。)は探索時間を増加させ

るので,速く探索する必要があるところには使わない。


8

5.2

メニュー内での選択肢の区分け  利用者の期待を反映し,選択肢の探索を容易にするように,メニ

ュー内の選択肢を区分けするのがよい。

5.2.1

論理的グループ  メニューが多数(8 以上)の選択肢をもち,それらの選択肢を論理的に区分けで

きる場合,選択肢を機能別に区分けするか,利用者にとって意味のある他の論理的分類で区分けするとよ

い。

例  ワードプロセッサーのコマンドを,“カスタマイズ”,“文章作成”,“編集”,“印刷”などの機能別

にまとめる。

5.2.2

し意的グループ  8 以上の選択肢を一つのメニューパネルにし意的に配置する場合は,次の式に従

って,それぞれほぼ同数の選択肢を含むグループとなるように選択肢を配置するのがよい。

n

g

=

ここに,  g:  グループ数 

n

:  パネル上にある選択肢数

例  あるメニューパネルに 19 個の選択肢がある場合,一グループそれぞれ約 5 個ずつの選択肢にして,

四つのグループに配置する。

5.3

選択肢グループ内の選択肢の並べ方  選択肢は,一つのグループ内では選択肢の探索や作業遂行が

容易になるような順に並べるとよい。

参考  一貫性  (5.3.1)  については別として,メニューシステムを利用すると想定する利用者や仕事に

適しているかに関して,各並べ方を相対的に比較検討する(すなわち,トレードオフする。

)必

要が生じることもある。

5.3.1

一貫性  選択肢は,選択肢グループ内で一貫して同じ相対的順序で配置することが望ましい(5.2.1

参照)

例  あるメニューパネル中の選択肢を,“ファイル,編集,挿入,印刷”の順としたときは,再び同じ

選択肢グループを表示する場合には,各選択肢は同じ順番で表示する(同じ選択肢グループを含

む他のメニューパネルを表示する場合も同様にする。

参考  利用者に選択肢の並べ替えが許されている場合,利用者が新たに並べ直したり,既定の順序に

戻すまでは,利用者の選んだ選択肢の並びを維持することは重要である。

5.3.2

重要度  ある選択肢が特に重要な場合,この選択肢はグループの先頭に置くのがよい。

例  ファイルの保存

備考  意図しない偶発的な選択肢の実行を防止する必要があるときは,この推奨事項を適用しなくて

もよい。

5.3.3

慣習的順序  慣習にならった選択肢の並べ方(すなわち,一般用法)がある場合,選択肢はその順

序で配置するのがよい。

例  曜日,数量,物理的特性

5.3.4

既存の順序  典型的利用者に広く使われている(すなわち,ある具体的な状況下)既存の並べ方が

ある場合,選択肢はその順番に配置するのがよい。

例  会計年度は,国によっては,1 月ではなく 7 月から始まる。

5.3.5

操作順  選択肢の使用順序が判明している場合は,その順番に配置するのがよい。

例  編集メニューでは,“コピー”を“はり付け”の前に置く。


9

5.3.6

使用頻度の順  選択肢の使用頻度が分かっていて(又は決めることができて),選択肢の数が少な

い(8 以下)場合,最もよく使われる選択肢を先頭に配置するのがよい。

5.3.7

アルファベット順  選択肢の使用頻度を決めることができない,又は選択肢の数が多く,かつ,利

用者が目的とする選択肢の名前を知っている場合には,選択肢はアルファベット順に配置するのがよい。

6.

メニュー操作

6.1

操作の手掛かり  利用者がメニューの構造を覚えたり,メニュー構造の中で位置を確認したり,移

動するための手助けとなるように操作の手掛かりを与えるのがよい。

参考  手掛かりを与える方法には,区別しやすく,かつ,組合せやすい見出し,番号付けの方式,図

示手法,メニューパネルの並行表示,メニュー地図などがある。

6.1.1

見出し  見出しを操作の手掛かりとして使用する場合には,見出しは次のようにする。

a)

区別しやすく,説明的であること  選択すべきものを短く説明的に記述したもの(例えば,“キーワー

ド”名)

b)

組合せしやすいこと  組み合わせてメニュー構造を表す複数語の見出しとすることができるもの(例

えば,動物/鳥)

6.1.2

番号付けの方式  何らかの番号付け方式を使う場合には,メニューの構造が利用者に明らかで容易

に分かることが望ましい。

例  この規格での番号付けと同じく,1.は最上位レベル,1.1 はその次のレベルなどとする。

参考  選択肢の番号を,選択肢を直接選択するために使用することもある。

6.1.3

図示手法 (Graphic techniques)  図示手法を利用する場合は,一貫して適用し,その目的が利用者

に容易に分かることが望ましい。

例  メニューのレベルを区別するために,少数の色,線種,又は書体を統一的に使用する。

備考  この規格で使われている図示手法という用語は,メニューの図的な配置を指しており,インタ

フェースの図的要素以外の属性にも関係するグラフィカル・ユーザー・インタフェース (GUI)

と混同しないことが望ましい。

6.1.4

複数パネルの同時表示  メニュー構造が階層的で,同時にその複数のレベルを幾つかのメニューパ

ネルで表示する場合には,メニューパネル間の階層関係を,利用者に明らかにすることが望ましい。

例  メニュー間の上・下位関係が容易に分かる多段表示メニュー。

6.1.5

メニュー地図  メニュー地図を使う場合には,メニュー地図は利用者がメニュー構造を容易に理解

できるものにするのがよい。及び,利用者の要求に応じて,すぐに利用できるようにするのがよい。

6.2

迅速なメニュー操作  利用者がメニュー構造中の種々の下位メニューに迅速に到達するため,それ

に応じたメニュー操作法を提供しようとする場合には,そのための操作方法は,利用者集団にとって妥当

で,かつ,利用者の仕事に適合していることが望ましい。

6.2.1

アクセス時間  メニューを階層構造からアクセスする場合には,メニューはできるだけ短時間で提

示するのがよい。

備考  推奨値は,500 ミリ秒以内とする。

6.2.2

ノードへの到達  仕事の性質上ふさわしい場合,深い構造(4 レベル以上)のメニューでは,利用

者は,その都度開始ノードに戻らずに,直接あるノードから他のノードに移動できることが望ましい。

6.2.3

開始 (initial) メニューへの戻り  メニュー構造のどこにいても,開始メニューへ戻るための単純

で一貫した手段を,利用者に提供するのがよい。


10

1. Home キーを押すと,開始メニューへ戻る。

2.  メニューを取り消すには,プルダウンメニューの外にポインタを移動する。

3.  3層構造の最下位レベルで,エスケープ (Esc) キーを二度押す。

参考  利用者の仕事や作業の流れに合わせて,開始メニューを決めることが重要である。

6.2.4

上位レベルへの移行  メニュー構造が階層的な場合,メニュー構造中の一つ上のレベルへ移行する

ための単純で一貫した手段(例えば,1 打けんで)を提供することが望ましい。

例  一つ上位のレベルに移行するのに,一貫してエスケープ (Esc) キーを使う。

6.2.5

複数の経路  メニューがネットワーク型に編成してある場合,及び利用者にとって意味があり及び

仕事に適切な複数の経路で,メニュー構造中のあるレベルに到達できるようにすることが妥当と考えられ

る場合,そのような複数の経路を利用者に提供するのがよい。

7.

選択肢選択及び実行

7.1

選択の方法  選択の方法及び使用する入力装置は,選択肢の選択を容易にするものであることが望

ましい。選択方法又は入力装置が適切か否かは,そのときの仕事,対話の要求事項,同じく個人の好みに

かかっており,選択肢が選択されたことを及び/又は実行されたことを示すフィードバックを,利用者に

与えることが望ましい。

備考  典型的には,選択肢を次の幾つかの方法でメニューから選ぶ(及び実行する。)。

−  選択肢番号又は符号(明示的指示子)をキー入力する,若しくは選択肢名又はその一部(暗

示的指示子)をキー入力する。通常は続いて実行のためにキーを押す。

−  該当する機能キー又はボタンを押す,若しくは該当するアクセラレータキーの組合せを押

す。

−  ポインティングデバイス(例えば,マウス)を使い,選択所望項目へカーソルを動かし,

実行動作を行う(カーソルを選択肢上に置いた状態でクリックする。

−  “印”を付け(例えば,選択肢の隣に x をキー入力する)

,実行キー(例えば,Enter キー)

を押す。

−  ライトペンやスタイラスで選択肢をポイントし,実行動作を行う。

−  画面上の選びたい選択肢に触れる。

−  選択肢又はその符号を,声に出していう。

7.1.1

代替的手法  もし,システムの制約事項に束縛されない場合,選択肢を選択する幾つかの代わりと

なる方法又は入力装置を用意するのがよい。

例  マウスで選択肢をクリックする他に,選択肢指示子(例えば,選択肢名の先頭文字)をキー入力

する。

備考  選択肢の選択方法(すなわち,そのシステムで使える方法)についての案内を利用者に与える

ことが望ましい。

7.1.2

選択・実行分離操作  仕事の遂行上,迅速な到達が重要視されないか及び/又は誤った実行が深刻

な事態につながる場合,選択肢の選択と実行のための動作は,別にするのがよい。

1.  選択にはマウスカーソルを移動させ,実行にはマウスのボタンをクリックする。

2.  選択にはメニューの選択肢符号をキー入力し,実行にはリターンキーを押す。

7.1.3

迅速な到達  利用者が経験をもち,及び/又は特定のメニュー選択肢に迅速に到達する必要がある

場合,次のどちらか又は両方を適用することが望ましい。


11

備考  次の手段は,7.1.2 で述べた選択・実行分離操作手法に加えて用いてもよい。

参考  選択・実行分離操作手法と,選択・実行統合操作手法の両者を併用する場合,操作が実行直結

なのか,それとも実行に追加操作が必要なのかを,利用者に分かるようにすることは重要であ

る。

a)

近道機構  途中のメニューを飛ばして,希望する選択肢に直接到達する機構を用意するのがよい。

1.  名前を指定するか,又はメニュー選択用に作ったマクロ(保存された一連の打けん入力)を使

用して,メニューに直接到達できる。

2.  利用者は,メニューの指示子を先打ちできる(すなわち,途中のメニューパネルの表示を待た

ずに次のレベルの指示子をキー入力できる。

備考  メニューの“飛び越し”が可能な場合,構造内での位置及び上位レベルへの戻り方に関する情

報を利用者に与える。

b)

選択及び実行の統合  選択及び実行をまとめて行う機構を提供するのがよい。

1.  利用者が選択肢の先頭の一字をタイプすると直ちに実行する(暗示的指示子)。

2.  利用者が選択肢を表すアイコン上でダブルクリックすると直ちに実行する。

3.  “印刷”選択肢を含むメニューが表示されていなくても,利用者が,ALT キー及び P キーを一

緒に押すことでファイルが印刷される。

備考  実行と直結することで望ましくない結果が生じる可能性があれば,“復元”(すなわち,それ以

前の作業を後戻りさせる命令)を用意する。

7.1.4

フィードバック  どの選択肢が選択されたかが分かるように,一貫したフィードバックを利用者に

与えるのがよい。

そのような方法の例としては,次による。

−  選択された,又はアクティブな選択肢を強調表示する。

−  カーソルを選択された選択肢へ移動する。

−  押されたキーをコマンド行に復唱表示する。

−  複数選択では,選択された選択肢の隣にチェックマークを表示する,又は選択された選択肢の明る

さや色を変える。

−  選択された選択肢を音声フィードバックで指摘する。

備考  視覚的に表示するメニューとしては,強調表示による方法が最も望ましい。

7.1.5

選択の解除及び復元  選択手段と同様に,実行前に選択解除の手段を提供するか,又は実行結果を

復元する手段を提供することが望ましい。

1.  選択を解除するのに,カーソルを移動する。

2.  音声によって選択肢を選んだ後に,利用者が考えを変えた場合,“取消し”といってその前の選

択を取り消す。

7.1.6

応答の遅れ  選択肢を実行するコンピュータの応答が(開始後 3 秒以上)遅れる場合,コンピュー

タが要求を処理中であることを利用者に示すことが望ましい。

7.1.7

複数選択  複数の選択肢を選択できるメニューの場合は,実行の前に,利用者が任意の選択と変更

を行えるようにするのがよい。

備考  選択肢の実行によって望ましくない結果を生じることがなければ,選ばれるたびに各選択肢を

実行しても差し支えない。


12

7.2

英数字キーボード  メニュー選択肢の選択及び実行に英数字キーボードを利用する場合,一貫性を

もち,仕事の要求事項に関連するような,及び利用者の期待に添うような手法を採用すること,並びに不

要な入力を最少にすることが望ましい。

参考  キーボードによるメニュー選択は,かなりの量のキーボード入力を仕事で必要としている場合

に特に適している(すなわち,利用者の指がたいていキーボード上にある。

7.2.1

打けん数を最少に  選択及び実行に要する打けん数を,目的とする選択肢を一意に指定するのに必

要な範囲で最少にするのがよい。

例  選択肢の選択に,選択肢名の先頭文字又はそのうちの独特の文字(暗示的指示子)を用いる。

参考  使用の容易さ,その他の作業達成上の考慮を犠牲にしてまで,打けん数を最少化しないことが

大事である。

7.2.2

コマンド行の位置  コマンド行を選択肢符号や選択肢名を入力するのに使う場合は,表示上の一貫

した位置に置くことが望ましい。

1.  アプリケーションを利用中ずっと,コマンド行を画面(又はウィンドー領域)の最下行に一貫

して置く。

2.  アプリケーションを利用中ずっと,コマンド行をメニューパネルの右に一貫して置く。

7.2.3

大小文字の同一扱い  選択肢は,大文字でも,小文字でも,大小文字の混用でも選べるようにする

のがよい(どちらを指示子で使っていても)

7.2.4

キーボード文字 (key letter) を使った指示子  明示的指示子が使われ,及び次の 2 条件が当てはま

る場合,選択肢を幾つかのキーボード文字(記憶記号)を使って表すのがよい(8.1.10 参照)

a)

選択肢の意味を変えずに,メニュー内で一意な及び合理的なキーボード文字指示子が使える(8.3.2 

照)

参考  あるメニュー構造中で,指示子に一つの意味をもたせることは重要である。

b)

選択肢の並べ方が,仕事の遂行にとって,それほど重要でない(7.2.6 参照)

例  キーボード文字として,copy には c,print には p。

連番的文字符号化  (sequential letter coding)  (例えば,a=copy,b=print など)は,メニュー選択肢とし

て使用しない。

備考1.  メニュー主体の対話からコマンド主体の対話への移行が予想される場合に,キーボード文字

指示子を使うときは,指示子とコマンドの省略形とが食い違わないようにする。

2.

キーボード文字指示子が,アクセラレータキーの記号として使われる場合,その記号を,メ

ニュー選択に使われる選択肢文字と同じにするほうがよい(8.2.4 参照)

7.2.5

指示子についての分かりやすい規則  キーボード文字指示子を使うときは,利用者が学習しやすい

規則を適用して決めるのがよい。

例  指示子を作るのに,切詰めを用いる(選択肢名の先頭文字又は先頭部分を指示子とする。)。

備考  その規則に従うと指示子が重複する場合は,二次的規則(例えば,母音字を捨てる。)を使って

一意な指示子を作る。

7.2.6

数字指示子  明示的指示子が使われ,及び次の条件のいずれかに当てはまる場合,連番指示子(始

まりは 0 でなく 1 から)を使うのがよい。

a)

ある並べ方での選択肢の順番が,仕事の遂行上重要な場合。

b)

キーボード文字指示子では,論理性と一意性が保てない場合(例えば,選択肢の意味とほとんど関連

のない選択肢中の文字を使うことになってしまう。“p=option”)


13

7.2.7

指示子の構造及び文法  選択肢指示子の構造及び文法は,一貫性をもつのがよい。

例  一貫した符号化方式(例えば,切詰め)を用いて,対話全体にわたり同じ選択肢には同じ指示子

を与える。

7.3

機能キー  メニュー選択肢の選択に機能キーを利用する場合,その使い方は,利用者に容易に分か

り,あるアプリケーションにわたり一貫したものにするのがよい。

参考  機能キーは,仕事で頻繁に使う選択肢の探索時間を短縮できるので,多用する選択肢及びほと

んどすべてのメニュー上で利用する選択肢の選択には,適した方法である。

7.3.1

指示子  機能キーを用いる選択肢の指示子は,機能キーのラベル(例えば,F1,F2,F3)に対応

させるのがよい。

備考  異なる配置(機能キーのラベルが異なる。)のキーボードを使うようであれば,キーボードに合

わせ,指示子を変える機構を提供することを考える。

7.3.2

割当の表示  機能キーの割当を示すメニューを必ずしも常時表示しない場合,求めに応じて素早く,

容易にそのメニューが得られるのがよい。

備考  上記メニューを得るための手段を,常に表示するほうがよい。

例  利用者が,F10 を押すと,機能キー割当メニューが得られる。

7.3.3

メニューの向き  仕事を行ううえで利用者の迅速な応答が重要な場合,メニューの向き(水平,垂

直)は機能キーの向きに合わせるのがよい。

参考  ある場合には,アプリケーション全体をとおしてのメニューの向きの一貫性又は他の活動との

一貫性のほうが,機能キーとメニューの向きの空間的一貫性より重要なこともある。

7.3.4

割当の一貫性  あるメニュー選択肢をキーボードの機能キーから使えるようにする場合,一貫して

同じ機能キーで選ばれ,実行されるようにするのがよい。

例  ヘルプには常に同じキーを使う。

7.4

カーソルキーによる選択  カーソルキーによって選択する場合,仕事の要求事項に添った能率的,

かつ便利な方法で,利用者が希望する選択肢を選択できるようにするのがよい。

参考1.  選択肢がグループ当たり四つ以下である場合,カーソルキーによる選択は最適な手法である

ことが多い。

2.

カーソルの置き方については,8.1.6 も参照。

7.4.1

縦配置の選択肢

a)

選択肢を縦に配置し,その選択に上・下矢印のキーを使う場合,上・下矢印のキーで縦配置の選択肢

上のカーソルを上下できるようにするのがよい(1 打けんで選択肢を一つ移動する。

b)

メニューをラップアラウンド方式にする場合,カーソルが最後の選択肢にあるときに下矢印キーを押

すと,カーソルは最初の選択肢に移動し,最初の選択肢にあるときに上矢印キーを押すと,カーソル

は最後の選択肢に移動するのがよい。

7.4.2

横配置の選択肢

a)

選択肢を横に配置し,その選択に左・右矢印のキーを使う場合,左・右矢印キーで横配置の選択肢上

のカーソルを左右に移動できるようにするのがよい(1 打けんで選択肢を一つ移動する。

b)

メニューをラップアラウンド方式にする場合,カーソルが最後の選択肢にあるときに右矢印キーを押

すとカーソルは最初の選択肢に移動し,最初の選択肢にあるときに左矢印キーを押すとカーソルは最

後の選択肢に移動するのがよい。


14

7.4.3

選択肢グループ  カーソルによる選択時の打けん数を減少させる必要がある場合には,矢印キーと

は別のキーを,選択肢グループ間を移動するのに用いるのがよい。1 打けんでグループ一つを移動するの

がよい。

例  タブキーを,選択肢グループ間の前方移動(左から右,上から下)に,タブキーとシフトキーの

組合せをグループ間の後方移動に使用する。

7.4.4

カーソルの応答時間  矢印キーを押したことによる画面上のカーソルの移動は,速さについての作

業の要求事項に合わせるのがよい。

参考  一般に,200 ミリ秒以内の応答時間が適切である。

7.5

ポインティング  ポインティングによってメニュー選択肢を選択する場合,特定の利用者集団にと

って容易な手法,直感的に理解できる手法,及び行うべき仕事に適した手法を採用することが望ましい。

参考  対象をポイントすることは,選択したいものを示す直感的な手段であるから,ある実行動作(例

えば,クリック)と組み合わせた選択肢選択の手段としてのポインティングは,特定の利用者

集団及び仕事に対して適切である。ポインティングデバイスや技術(タッチスクリーン,マウ

ス,ペンなど)が使える場合,キーによる選択の代替としてこれらの使用も検討する。この方

法は,特に初心者の場合に選択肢選択の時間を短縮することが多い。

7.5.1

ポインティング領域  ポインティング操作を最大限正確に行うためには,利用者がポインティング

デバイスを操作して困難なくポイントできるだけの十分な選択領域の大きさとするのがよい(ポインタカ

ーソル,ライトペン,又は指のどの場合でも)

a)

タッチスクリーン  タッチスクリーン上のメニュー選択を指で行う場合,接触領域 (touch area) は,

誤操作を最小にするのに十分な大きさであることが望ましい。

備考  接触領域の大きさは,選択肢ラベルの回りに少なくとも 1/2 文字幅の余裕をもたせた大きさか,

20

∼30mm 四方のどちらか大きいほうとする。

参考  接触領域を大きくすることで,指が選択肢ラベルを隠すことなく,右手でも左手でも選択肢を

選択しやすくなる。

b)

ラベルなし領域  選択肢を選択するための目標領域が,ラベルの付かない隣り合った領域(例えば,

チェックボックス)の場合には,その領域の大きさは,使用装置の接触領域で覆い隠されないだけの

十分な大きさにするのがよい。例えば,ライトペン先端などの装置の先端領域の 2 倍以上か,又は表

示ポインタ(マウスカーソルの矢印)領域の 2 倍以上かのどちらか大きいほうで,4mm 四方を下回ら

ないのがよい。

備考1.  目標領域としては,ラベルを付けることを検討する。

2.

表示ポインタの領域としては,軸は含まず,矢印の頭の部分だけと考える。

7.5.2

意図しない起動  望んでいない選択肢を思わず起動してしまうのを最小限にするため,次のことを

確実に行うのが望ましい。

a)

選択する領域間に適切な間隔を設けるのがよい(タッチによって選択する領域の場合は,少なくとも

3mm

備考  カーソルをドラッグし,指を離すことで選択肢を選択する場合,間隔はより短くてもよい。

b)

聴覚又は視覚によるフィードバックを与える

(例えば,選択された選択肢を強調表示する。

)のがよい。

選択と実行の操作を分けた場合には特に望ましい(7.1.2 参照)

備考  意図しない起動によって,望ましくない結果を生じかねない場合には,復元 (undo) を用意す

る(7.1.3b 参照)


15

c)

タッチスクリーンを用いるアプリケーションで,安全性を要求される動作は,少なくとも二度タッチ

を必要とするのがよい。最初のタッチは,もう一度タッチを求める確認対話を開始する。確認対話は

2

,3 秒以内にタッチがなければ自動的に最初のタッチを無効にする。

7.5.3

同等なキーボード操作  キーボードが使える場合には,ポインティングデバイスによる方法に加え

てキーボードによる選択肢の選択及び実行を用意するのがよい。

7.6

音声  利用者の特殊な必要性,問題及び仕事の特殊な要求事項をかなえようとして,メニュー選択

時の利用者入力を容易にするために音声を用いる場合には,音声入力用の言葉は,区別の付けやすいもの

を一貫して用い,適切なフィードバックを与えるのがよい。音声入力対話は,誤りに対して許容度をもつ

ことが望ましい。

備考  手操作の入力装置が備わっていないか,利用者が両手をすでに使っているか,入力機器と離れ

ているか,又は身体的障害をもっている場合,音声入力の使用を検討する。利用者にいっそう

の融通性を与え,個人の好みに応じるために,他のメニュー選択手法に加えて音声を使用して

もよい。しかし,音声認識システムの信頼性が高いときだけ,音声の使用を考える。

7.6.1

音韻的な差異  選択肢選択用の言葉は,音韻的にはっきりと差のあるものがよい。

参考  音韻的な差異は,視覚メニューでも聴覚メニューの場合と同様重要であることが知られている。

7.6.2

一貫性  メニュー選択に用いる音声入力は,仕事のどの部分にわたっても一貫して用いられるのが

よい。

備考  音声と他のメニュー選択手法とを併用するのであれば,選択手段として使う音声がそのときど

の仕事を行っているかの手掛かりとして役立つように,音声入力を一貫して仕事のある部分(例

えば,ある一連のメニュー)に割り当てることは重要である。

7.6.3

騒音  周囲の騒音が大きい場合,音声メニューを使わないのが望ましい。

備考 S/N 比が 20dB 低下すると,音声の認識率は 60%に低下する。

参考  現状の技術では,音声認識を妨げる余分な音声を排除することが特に重要である。

8.

メニューの提示

8.1

選択肢のアクセスしやすさ,区別のしやすさ  メニューの選択肢は,仕事の要求事項に従い,常に

又は求めに応じて表示するのがよい。各選択肢が利用可能か,どのグループに属すのか,その名前及び選

択の方法は,常に利用者に容易に分かるものであることが望ましい。

参考  ここでは,音声メニューではなく,主に視覚的に表示されるメニューを対象としている。

8.1.1

重要選択肢  メニューが重要選択肢を含んでいる場合には,これらを常に表示するのがよい(8.1.2

参照)

例  メニューバーに復元  ( “undo” )  選択肢を含める。これは,思わぬ操作をしたときに,その効果を

復元するのに役立つ。

8.1.2

頻繁な利用  仕事の間,メニュー選択肢を継続的に又は非常に頻繁に参照する場合には,それら選

択肢を,仕事に必要なデータを隠さない領域,又は利用者がその位置を変更できる領域に表示するのがよ

い。

例  機能キーを仕事の間頻繁に使用するので,機能キーに対するメニューを画面の下部に常時表示す

る。

備考  仕事のある部分で非常に頻繁にメニュー選択肢を使用する場合には,必要とする間ずっと利用

者がメニューを画面に表示させ続けることができるようにすることを検討する[例えば,

“切り


16

離し” (tear off) メニュー]

8.1.3

時たまの利用  メニュー選択肢を,仕事の間,たまにしか必要としない場合(例えば,ワードプロ

セシング)には,要求がありしだい,ポップアップ又はプルダウンメニューによって,若しくは画面の専

用の位置でその選択肢を提示するのがよい。

例  機能キーをたまにしか使用しないので,求めに応じて機能キーの割当てを表示するポップアップ

メニューを用意する。

備考  時たま用いる機能キーの割当て表示には,キーボードのオーバーレイその他の補助物がしばし

ば役に立つ。

8.1.4

利用可能な選択肢  今現在利用できない選択肢についての情報が,仕事や他の支援活動(例えば,

訓練)のうえで必要なければ,利用者がそのとき利用可能な選択肢だけを表示するのがよい。

8.1.5

利用できない選択肢の表示  現在は利用できない選択肢が,対話の別の時点で利用できる可能性が

あり,かつ,画面の空間的配置の一貫性を重視する場合,利用できる選択肢と利用できない選択肢とをと

もに表示してもよい。しかし,両者を見分けられるよう視覚的な符号化をするのがよい。

1.  利用できない選択肢を灰色で表示する(こちらが望ましい。),又は利用できる選択肢を太字表

示する。

2.  色表示が使える場合には,色や明るさを変えて,両選択肢を区別する。

8.1.6

既定選択の表示/強調表示  選択カーソルを次に該当する選択肢の一つに置くことで(又は強調表

示をすることで)

,既定の選択を利用者に明らかにするのがよい。

a)

最も頻繁に使われる選択肢  選択肢選択の頻度が分かっていて,ある選択肢が他と比べて明らかに,

より頻繁に選択されそうな場合,その選択肢に選択カーソルを置く(又は強調表示する。

)のがよい(通

常,この選択肢を先頭に置く。

b)

先頭の選択肢  選択を繰り返すことを,それほど重視しない場合,選択肢グループ内の先頭の選択肢

に選択カーソルを置く(又は強調表示する。

)のがよい。

c)

前に選択した選択肢  以前に選択した選択肢を再度選択できるようにすることが重要な場合,選択カ

ーソルを選択肢グループ内の以前に選択された選択肢に置く(又は強調表示する。

)のがよい。

d)

一番危険性の低い選択肢  どの選択肢も破壊的な場合,最も危険性の低い選択肢に選択カーソルを置

くか,強調表示するのがよい。

参考  このような選択肢は,b)に述べるように,最初の選択肢とするのが普通である。

8.1.7

見出し  メニューには意味のある,すなわち,メニューの目的が容易に分かる見出しを付けること

が望ましい。

a)

先頭のメニュー  階層構造でない一連のメニューの先頭メニューであれば,

1)

メニューには,短い説明的な見出しを付けるのがよい。又は,

2)

メニューの位置や,インタフェースの他の部分(例えば,メニューバー)との関連によって,メニ

ューの目的を明確にするのがよい。

b)

下位レベルのメニュー  下位レベルのメニューでは,

1)  a)1)

と同様に見出しを付けるのがよい。又は,

2)

上位レベルのメニューとの関係が明確になるように示すのがよい(例えば,色による符号化を用い

たり,上位の選択肢の近くに配置したりする。

階層中の下位レベルのメニューに使用する見出しは,その上位レベルの選択肢名と,基本的に同

じ言葉遣い,文法を使用するのがよい(6.1.1 参照)


17

8.1.8

複数のメニュー/複数の選択肢グループ  複数のメニュー又は選択肢グループに見出しを付ける

場合,それら見出しは互いに見分けやすいもので,かつ,選択肢名とも区別しやすいものがよい。見出し

とグループとを区別するための手法は,メニュー提示全体をとおして一貫して用いるのがよい。

例  見出しとの間の区切りとして,空白行を加える,書体を変える,文字色又は背景色を変える,大・

小文字を使用するなどの方法がある。

8.1.9

複数の選択  メニュー内で複数の選択が可能な場合には,そのことを一貫した場所及び方式で視覚

的に示すのがよい。

8.1.10

明示的指示子  明示的な指示子(すなわち,分離して表示するキーボード文字符号)を使用する場

合には,大・小文字の混在は避けること(7.2.3 及び 7.2.4 参照)

,及び選択操作と実行操作とを分離するこ

とが望ましい(7.1.2 参照)

例  “print” に対し “PR” や “pr” は使用して構わないが, “Pr” は避ける。

8.1.11

暗示的指示子  暗示的指示子(選択肢名に含まれる文字)を使用する場合,その文字を強調して(色

を変えたり,下線を引いたりして)際立たせること,及び実行と選択とを統合することが望ましい[7.1.3b)

参照]

例  次のメニューでは,暗示的指示子を,太字とすることで表している。

print

reset

quit

8.2

配置  利用者の期待(例えば,過去の経験),メニュー割付けの直観性並びに配置の一貫性及び見分

けやすさに基づいて,利用者が選択肢を探しやすい配置とするのがよい。

参考  ここでは,音声メニューではなく,主に視覚的に表示されるメニューを対象としている。

8.2.1

割付けの一貫性

a)

選択肢数一定のメニュー  選択肢の個数が固定のメニューの場合には,選択肢を絶対的位置(すなわ

ち,メニュー中で物理的に同じ位置)に置くのがよい。

例  “戻る”,“ヘルプ”,“終了”など,頻繁に使用する選択肢を,どのメニューでも同じ位置に置く。

b)

選択肢数可変メニュー  メニューの選択肢の個数が変わる場合には,他の選択肢との相対的位置が選

択肢グループ内で変わらない位置に選択肢を置くのがよい。

例  ヘルプの選択肢は,最後に置く。

8.2.2

見出し  メニューパネル及び選択肢グループに見出しを付ける場合,見出しはパネルやグループの

最上部に置き,選択肢グループに対して中央そろえ又は左そろえにするのがよい。

備考  見出しの置き方に,アプリケーションのメニュー全体にわたって一貫性をもたせることは重要

である。

8.2.3

明示的指示子の置き方  明示的な指示子を使用する場合には,選択肢名の左に置き,選択肢名と見

分けやすく,かつ,両者の見かけ上の近さを保てるように,選択肢名との間に適度の空白(2∼3 文字分,

プロポーショナル書体では平均的字幅で 2∼3 文字分)をおいて表示するのがよい。

1. p

print

 r

restart

 q

quit

2. pr

print

 re

restart


18

 qu

quit

8.2.4

アクセラレータキー  選択肢指示子による選択の他に,アクセラレータキー又はショートカットキ

ーによる選択を用意する場合には,選択肢名の右方の近い位置に適度の空白(最低で 3 文字,プロポーシ

ョナル書体では平均的字幅で最低で 3 文字)を空け,右そろえ又は左そろえでそのことを表示するのがよ

い。

例 print

Alt

+P

 restart Alt

+r

 quit

Ctrl

+q

備考  上記の例のようにアクセラレータキーの符号として文字を用いる場合には,この文字に指示子

の文字と一貫性をもたせるのがよい(7.2.4 参照)

8.2.5

縦配置の選択肢  選択肢を縦に配置する場合,選択肢及びそのグループは,互いに見分けが付き,

短時間で探せるように配置するのがよい。文章型メニューの場合には,次による。

a)

間隔取り (spacing)  選択肢を表示するのに作業データの妨げにならない十分な余地が取れる場合,選

択肢間を 1 行分空けて表示するのがよい。

備考1.  同じメニューパネル内では,一貫した間隔を取ることが重要である(例えば,同じパネル内

で,行間なしと行間1行を混在させない。

2.

行間 1 行とは,行の間を 1 行分取ることをいう。それ以外の行間隔が使える場合,行間 1 行

より狭いもの(例えば,行間半行)のほうが好ましい。

b)

行間なし  行間なしで配置する場合,選択肢名を小文字にする (send mail) か,先頭だけ大文字にし

て (Send Mail) ,選択肢をより見分けやすくするのがよい。

c)

選択肢グループ  選択肢が区分けされている場合,そのグループ間の間隔は,選択肢間の間隔の 1.5

倍から 2 倍とするのがよい。

例  選択肢間が行間なしの場合,グループ間は行間 1 行にする。

備考  行間に線が引ける場合,グループ間の間隔はより短くてもよい(8.2.9 参照)。

d)

行そろえ  選択肢は,その指示子も含めて左そろえとするのがよい(行頭をそろえる。)。指示子の付

かない数値データ選択肢は,小数点でそろえるのがよい。

備考  メニュー選択肢として,画面ボタンを縦に並べる場合,ボタンのラベルも左そろえとすること

を検討する。ただし,日本語の場合中央そろえとすることも検討してよい。

e)

複数列  選択肢を複数列に配置する場合,水平方向の列間は,少なくとも 3 文字分(5 文字分が望ま

しいが)の間隔,プロポーショナル書体では平均的字幅で少なくとも 3 文字分(5 文字分が望ましい

が)の間隔とするのがよい。

f)

順序のある選択肢  数字又は英字の指示子を用いる場合,数値順又は ABC 順に配置するのがよい。

8.2.6

横配置の選択肢  選択肢を横に配置する場合,選択肢は(その指示子を含めて)他の選択肢と見分

けやすいように十分な間隔を取るのがよい。

備考  選択肢間に少なくとも 2 文字分の間隔,プロポーショナル書体では,平均的字幅で少なくとも

2

文字分の間隔を空けるのが役立つ。色やカンマなどの他の区切り方が使える場合,最低 1 文

字分の間隔でもよい。

8.2.7

色  色を選択肢グループ間の見分けやすさを高めるのに用いる場合には,次による。

a)

あるグループ中の選択肢には,同一の色符号化を用いるのがよい。

例  動作に関連する選択肢は緑色に,対象物に関連する選択肢は青色に符号化する。


19

b)

メニューパネルの背景との色対比,及び他の選択肢との色対比を考慮して,色を使用するのがよい(JIS 

Z 8518 6.5

色差の箇条を参照)

。さらに,一つのメニューパネル内で 5 色以上を使わないほうがよい。

8.2.8

書体  文字の書体又は大きさを,選択肢グループ又は見出しの見分けやすさを高めるために用いる

場合は,次による。

a)

視認性  書体と大きさは,使用する表示装置上で視認できるもので,互いに弁別可能であることが望

ましい。

b)

使用数  一つのメニュー内で使用する書体・大きさの組合せ(例えば,10 ポイントの太字クーリエ,

12

ポイントの太字クーリエ,12 ポイントの斜字クーリエ)は,3 種類以内にするのがよい(大・小文

字の相違は,書体の数に算入しない。

備考  メニュー選択肢が,実際の書体・大きさを表しているのであれば,上記の制限は超えてもよい。

8.2.9

枠及び線  メニュー又はそのグループを見分けやすくするのに枠又は線を使用する場合には,次に

よる。

a)

選択肢以上に目立たないように,枠及び線は簡素なものを用いるのがよい。

b)

枠及び線は選択肢から十分離して,選択肢を読みやすくするのがよい。

参考  他の表示情報の上部に現れるメニュー(例えば,ポップアップメニュー)と区別を付けるため

に,枠を用いることもある。

8.3

文章型選択肢 (text option) の構造及び文法  あいまいさがなく,なじみがあり,簡潔な名前を用い

ること,並びに一貫した選択肢の表示体裁及び構文規則によって,選択肢の識別と見分けやすさを向上さ

せ,素早く認識できるように支援することが望ましい。

8.3.1

あいまいさのない名前及び見出し  選択肢名及びグループの見出しは,同一メニュー内,同一アプ

リケーション内両方で,意味的に他と区別できる(すなわち,あいまいさがない)ことが望ましい。

備考  システムがいろいろな国で使われると想定される場合,選択肢名の翻訳の影響を,設計時に配

慮する。

参考  類似的に使われる言葉(例えば, “stop”,“quit” 及び “exit”)に区別のある新たな定義を与えて

区別を付けようとすることは,概して効果がない。

8.3.2

キーワード

a)

先頭にキーワードを置く  選択肢名を素早く認識させるためには,選択肢の機能を最も代表する語(す

なわち,キーワード)を,先頭に置くのがよい。

例  “index” が,選択肢を最もよく代表する言葉なので “system documentation index” ではなく

“index of system documentation”

を使用する。

備考  キーワードとすべきものは,メニューグループ全体の前後関係に応じて変わることもある。例

えば,文書の印刷が,印刷グループの唯一の選択肢であれば,

“印刷”がキーワードである,一

方,印刷グループの選択肢が幾つかある場合,

“文書”がキーワードである。

b)

イメージしやすさ (High-imagery)  選択肢として選ぶキーワードは,動作や対象に対して強い認知的

な連想をもつ(イメージしやすい)ことが望ましい,及び言外に広い意味をもつ(イメージしにくい)

キーワードは使用しないことが望ましい。

例  文書の一覧表を表示する選択肢としては, “information” (イメージしにくい)ではなく “index”

(イメージしやすい)を使う。

備考  イメージしやすくても,選択肢の意味にふさわしくない意味をもつキーワードは使用しない。

8.3.3

選択肢の用語法  利用者になじみのある用語を,選択肢の名前に使用するのがよい。


20

備考  一般的に,利用者の仕事で使われている用語を使うことが望ましい。

8.3.4

選択肢の言い回し  選択肢は,一貫した言い回しで簡潔に表現するのがよい。

備考  簡潔さのために見分けやすさを損なわないためには,選択肢の内容理解を促進する説明及び/

又は例を付加することを検討する。

8.3.5

動作を表す選択肢  選択肢名が動作を表すものであれば,動詞を用いるのがよい(使用する言語上

で不自然でなければ)

日本語の場合,動作を表す名詞を用いてもよい(例えば,

“削除する”の代わりに“削除”

例   “DELETE”

参考  動作を表す選択肢の名前を設計又は検討する際に,動詞の意味が動作内容をよく表しているか

を決めることは重要である。

8.3.6

対象を表す選択肢  選択肢名が,対象を表すものであれば,名詞を使用するのがよい。

例   “FOLDER”

8.3.7

動作及び対象の選択肢  選択肢名が,動作と対象の両方を表す場合,動詞−名詞構造を使用するの

がよい(使用する言語上で不自然でなければ)

例   “DELETE FOLDER”

参考  使用する言語の文法との一貫性のほうが,動詞−名詞の順序より重要である。

日本語では,名詞−動詞構造を使用するのがよい(例えば,

“フォルダーを削除”

8.3.8

コマンド言語への移行  メニューをコマンド言語と併用する,又はコマンド言語への移行を支援す

るために使おうとするのであれば,選択肢名の大文字の使用法や構文は,コマンド言語と一貫性をもたせ

るのがよい。

8.3.9

他のメニューへのつながり  ある選択肢が,(何らかの動作を実行するのではなく)他のメニュー

へとつながる場合には,そのことを示す一貫した手掛かりを利用者に与えるのがよい。

例  下位メニューにつながる選択肢には,選択肢ラベルの最後に右矢印を付ける,又は選択肢名に“メ

ニュー”という言葉を含める。

参考  選択肢の大部分が,他のメニューにつながる場合,大多数の場合よりも,例外の場合を符号化

するほうが適切な場合がある。

8.3.10

他の対話へのつながり  ある選択肢が,(何らかの動作を実行するのではなく)他の対話につなが

る場合には,そのことを示す一貫した手掛かりを利用者に与えるのがよい。

例  次に他の対話につながることを示すのに,省略記号 (...) を用いる。

参考1.  選択肢名から選択した結果が明らかに分かる場合,余分な手掛かりは必ずしも成績の向上を

もたらさない。

2.

選択肢の大部分が,他の対話につながる場合,大多数の場合よりも,例外の場合のほうを符

号化するほうが適切な場合がある。

8.4

図示型選択肢 (graphic option) の構造及び文法  選択肢の動作,対象又は名称を,利用者が認識し

やすくするためアイコン(絵表現)を使用する場合,アイコンはあいまいさがない,利用者の期待に添う

及び仕事に適したものであることが望ましい。

参考  アイコンには,動作の選択肢を表すもの,対象の選択肢を表すもの,及び両方を表すものがあ

る。

8.4.1

アイコンのラベル  アイコンが表そうとするものと一対一に対応しない場合には,それぞれのアイ

コンに文章ラベルを付加するのがよい。


21

備考1.  アイコンにラベルを付ける場合,文章型選択肢の構造と文法に関連した推奨事項(8.3)を参照

ISO/IEC 11581

,附属書 をも参照)。

2.

見れば分かるようなアイコン(例えば,塗りつぶしパターン)の場合には,文章ラベルは必

要としない。

3.

(同一アプリケーションによって作られるファイルのように)幾つかの対象が同じアイコン

をもつ場合には,文章ラベルを必要とする。

8.4.2

区分け  分けても仕事の要求事項と矛盾しない場合,対象を表すアイコンと動作を表すアイコンは,

メニュー内で別々のグループに分けることが望ましい。

8.4.3

見分けやすさ  選択肢を表すアイコンは,互いに見分けやすく,その意味が利用者に理解されやす

いことが望ましい。

備考  既成の絵表示をアイコンとして使うことを検討する。異なる文化圏で使用されそうな場合には,

文化の違いによってアイコンの意味が変わることを考慮する。

参考  見分けやすさは,一意な文章ラベルを用いた結果得られることもある(8.4.1 参照)。

8.5

音声選択肢 (auditory option) の構造及び文法  音声選択肢メニューの構造及び文法は,仕事の要求

事項及び利用者の音声聞き取りの能力に添ったものであることが望ましい。

8.5.1

選択肢の数  音声によるメニューでは,少数の選択肢に限るのがよい(例えば,三つ又は四つ)。

備考  五つ以上の選択肢が必要な場合,すぐに分かる記憶記号の構造となるよう検討する。

8.5.2

文法  音声によるメニューで指示子を使う場合,選択肢名のほうを指示子より先に提示するのがよ

い。

例  “ヘルプには F1 を,終了には F2 を,属性表示には F3 を,その他の動作には F4 を押してくださ

い。

参考  視覚提示する場合の構文は,一般的に聴覚提示には当てはまらないので,音声によるメニュー

構文の設計では,特別な配慮をすると効果的である。

8.5.3

聞き分けやすさ  利用者が適切に識別できるように,音声によるメニューは,十分に時間間隔を置

いた聞き分けやすい,一語又は短い句の選択肢から構成するのがよい。

例  “次の内から一つ選んでください  ……組込み……アプリケーション……ユティリティ……ヘル

プ”

8.5.4

再演機能  利用者が,音声によるメニューの再提示を指示する手段を用意することが望ましい。

例  利用者が“もう一度”というと,音声によるメニューを再度繰り返す。


22

附属書 A(参考)  適用可能性及び適合を査定する手順例

1.

一般  この附属書は,この規格中の適用可能な推奨事項が満たされているかを決める手順の例を与え

る。記述してある手順は,手引としてのものであり,この規格そのものの代用として使用すべき厳密な過

程ではないのを留意することが望ましい。この手順は,二つの段階からなる。

−  該当する推奨事項を決める。

−  該当推奨事項へ適合しているかを決める。

インタフェースの設計は,仕事,利用者,環境,及び利用可能な技術に依存する。したがって,この規

格はインタフェースの設計や利用の状況の知識なしには適用不可能であって,全部をそのまま当てはめる

規範的規則群として使うように意図したものではない。それよりも,設計者が,仕事の内容,及び利用者

の要求事項についての適切な知識をもち,

技術の使い方を理解していることを前提としている

(これには,

資格をもつ人間工学専門家との相談も,実際の利用者で実験する経験も必要かもしれない。

評価手順は,代表的利用者の分析,その代表的及び重要な仕事の分析,並びに代表的利用環境の分析に

基づくことが望ましい。メニュー対話の評価は,一般に次の二つの場合に分けられる。

a)

利用者及び利用者の仕事が既知の場合,代表的な利用環境で代表的な及び重要な仕事を行っている状

況下で,評価者が製品を評価する,又は製品の典型的利用者を観察する。

b)

具体的利用者及び利用環境が未知の場合,評価者が評価対象である製品中のすべてのメニューを評価

する。

ある製品が,ある推奨事項を満たしているかどうかの決定は,上述の評価中で扱われたメニューに基づ

くことが望ましい。この規格中の推奨事項を満たすもの以上に優れていることを示すことのできるメニュ

ーも,この規格の推奨事項を満たすものとして受け入れる。

この規格の使用者は,評価するメニューの一覧(例えば,全メニュー,又はある仕事に関連する一部の

メニュー)

,適用可能かどうかを決めるのに用いた方法(この附属書の 3.に記述)

,適合しているかを判定

するのに用いた方法(この附属書の 4.に記述)

,及びその結果を列挙して,メニューシステムが推奨事項を

満たしているかを示してもよい。

2.

適用可能性  推奨事項の適用可能性は,次の二つの要因に基づく。

a)

条件部分が(もし条項にあれば)成立するか否か。個々の推奨事項は,条項の条件部分が成立すれば,

適用可能である。例えば,迅速な探索時間が重視されない場合は,本体の推奨事項 5.1.4 は,適用可能

とはならない。

b)

設計環境  利用者集団が未知である,仕事に差異がある,オフィスに騒音が多い,画面の分解能が異

なる,ポインティングデバイスが用意されていないなどの利用者・仕事・環境及び技術上の制約で,

推奨事項が適用できない場合がある。しかし,設計環境が,ある推奨事項で言及している利用者特性,

仕事又は技術上の特徴に該当すれば,その推奨事項は適用可能とする。例えば,ポインティングデバ

イスによるメニュー選択が可能な場合,本体の 7.5 の条件付き推奨事項を適用可能か検討することが

望ましい。

ある推奨事項が,適用可能であるかを決めるうえで利用できる方法には,次のものがある。

−  システム資料の分析

−  資料的論拠


23

−  観察

−  分析的評価

−  経験的評価

例えば,メニュー構造を決めるうえで,自然な分類を当てはめられるかどうか(推奨事項本体の 5.1.1

を決める方法として,資料的論拠を使用することが考えられる。次に,適用可能性の決定手法について詳

しく述べる。

3.

適用可能性手法の解説

3.1

システム資料の分析  システム資料の分析とは,メニューシステムの全般的又は個別的性質を記述

していそうなすべての文書の分析を指す。それらにはシステム及び利用者要求事項を含んだ設計資料,操

作説明書,利用者の手引(ユーザガイド)などが含まれる。例えば,あるアプリケーションのシステム要

求事項に従えば,メニュー選択に英数字キーボードだけを利用することが分かる。

3.2

資料的論拠  資料的論拠とは,仕事の要求事項及び特性,作業の流れ,利用者の技能,適性,習慣

及び癖,類似システムの設計からの試験データなど,文書化された関連する情報すべてを指す。ある推奨

事項が適用可能かの判定に役立つ情報として使えることもある。例えば,タスク分析データによって,あ

る仕事環境でメニューシステムを利用する場合,迅速な応答時間が大事な配慮であることが指摘される場

合がある。

3.3

観察  観察とは,ある観察可能な性質(例えば,メニュー選択肢が明示的指示子をもつか,選択に

ポインティングデバイスを用いるか)をもつかについて,メニューシステムを検討又は点検することを意

味する。観察は,メニューシステムを系統立てて調べ,ある推奨事項の適用可能性に関連する特定の性質

があるかを判定するのに必要な技能をもっていれば,誰にでも可能である。もともと自明なものだから,

観察結果は別の人間によって直ちに確認できる。

3.4

分析的評価  分析的評価とは,メニューシステムの性質についての該当する(すなわち,その性質

に関しての)専門家による“有識者的”判断のことである。この方法は,一般に,他の情報や知識の文脈

の下でだけ判断できるような性質の評価に使われる。他にも,分析的評価は,システムが設計文書の形で

だけ存在したり,経験的評価用に利用者母集団が得られなかったり,時間や資源に限りがある場合に適切

であろう。分析的評価は,ある推奨事項が適用可能か,例えば,利用者の知っている慣習的又は自然な組

分けで選択肢が配置できるか,速い探索時間が重要かを決定するのに使うことができる。例えば,選択肢

を利用者の知っている慣習的組分けで配置するという推奨事項が適用できるかを決める際に,代表的利用

者及び情報の組分けに関する専門家の知識に基づいて,分析的評価を行う。

分析的評価は,メニューシステムの関連する性質を判断するのに必要な技能及び経験をもつ適切な資格

者なら誰でも行うことができる。性質が人間工学的原理の適用にかかわる場合は,専門家はソフトウェア

人間工学に通じている必要がある。性質が,作業環境,システム特性,その他の設計の側面にかかわる場

合は,判定者はその関連領域の専門家である必要がある。


24

3.5

経験的評価  経験的評価とは,代表的な最終利用者を用いた推奨事項の適用可能性を判定するため

の試験手続きの適用を指す。この方法は,試作システム又は実システムが利用でき,予想される又は実際

の利用者層を代表する利用者が参加できる場合に最適である。多種の試験手続きを使用できるが,どの場

合でも,被験者は,最終利用者集団を代表するもので,結果を利用者集団全体に一般化できるほど十分な

人数とする必要がある。例えば,速い応答時間が重要かを判定するための経験的評価には,メニューシス

テムを用いて幾つかの代表的作業を行う利用者の研究が必要である。ある推奨事項の適用可能性を測るた

めに,特別な試験方法を考案する場合もある。例えば,利用者の知っている慣習的又は自然な選択肢の組

分けがあるかを調べるのに“カード分け手法”

(分類作業)を適用する場合がある(推奨事項本体の 5.1.1

経験的評価は,試験方法及びその評価方法に適切な技能をもつ者が実施すべきであることを留意するの

がよい。

4.

適合  ある推奨事項が,この附属書の 2.で述べた判定基準に基づき適用可能な場合,次にその推奨事

項が満たされているか否かを判定する必要がある。適合は,次に挙げる幾つかの方法を用いて決定する。

備考  各推奨事項について適合を決めるうえで適した方法は,附属書 付表 のチェックリスト中に

推奨事項ごとに掲げてある。

−  測定

−  観察

−  資料的論拠

−  分析的評価

−  経験的評価

例えば,自然な分類を当てはめられるかを決める方法として資料的論拠を用いた場合

(この附属書の 3.

適合の検討は,メニューの選択肢に自然な組分けが行われているかを観察することで行う。適用可能性判

定の結果は,しばしば適合を判定するうえで重要であることを注意しておく。次に種々の適合手法につい

て詳しく述べる。

5.

適合手法の解説

5.1

測定  測定とは,メニューシステムの性質に関する何らかの変量を測ること又は算出することを指

す。そのような性質の例として,応答時間,タッチスクリーン上の接触領域,選択肢群の大きさなどがあ

る。適合は,測定から得られた値を,推奨事項での値と比較することで判定する。

5.2

観察  観察とは,ある観察可能な条件が満たされているか(例えば,4 色を超える色数が使われてい

ないか,メニューの見出しは左そろえ又は中央そろえになっているか,下位メニューにつながる選択肢に

は右向きの矢印が付いているかなど)を確認するため,メニューシステムを検討又は点検することを意味

する。観察は,メニューシステムを系統立てて調べ,観察可能な性質についての条文に従っているかを判

定するのに必要な技能をもつ誰にでも可能である。観察された性質と推奨事項とを比較して,適合を判定

する。


25

5.3

資料的論拠  適合の場合には,資料的論拠とは,条件付き推奨事項に対するメニューシステムの適

合に関連した文書情報すべてを指す。そのような情報には,利用者の習慣又は癖,試作品での試験データ,

類似システムの設計からの試験データなどが含まれる。例えば,評価対象のメニューシステムで採用され

た選択肢の組分けが,利用者や仕事に対して適しているかを,類似システムからの試験データから検討す

る場合がある。この場合,基本的に,その推奨事項に対する類似システムでの適合の資料的論拠に基づい

て,適合を判定する。

5.4

分析的評価  この附属書の 3.4 で述べたように,分析的評価とは,メニューシステムの性質について

の該当する(すなわち,その性質に関しての)専門家による“有識者的”判断のことである。この方法は,

他の情報や知識の文脈でだけ判断できるような性質の評価に,一般に,用いる。他にも,分析的評価は,

システムが設計文書の形でだけ存在したり,経験的評価用にユーザ母集団が得られなかったり,時間や資

源に限りがある場合に,適合を査定する適切な方法となる。例えば “開始メニューへ戻る単純な手段”

(本

体の 6.2.3)及び“見分けやすいメニューの見出し”

(本体の 6.1.1)推奨事項への適合を判定するのに,分

析的評価を利用する。この例で“単純”とか“見分けやすい”は,判定によるべき事柄である。すなわち,

開始メニューへ戻る方法があるか,又はメニュー見出しがあるかは,観察で得られるが,しかし,単純で

あるか又は見分けやすいかを査定するのに専門家を必要とする。

分析的評価は,メニューシステムの関連する性質を判断するのに必要な技能及び経験をもつ適切な資格

者なら誰でも行うことができることは,この附属書の 3.4 で指摘した。適合の場合には,専門家は,メニ

ュー設計案の適切さと使いやすさを確実に判断するのに必要な技能と知識をももたねばならない。分析的

評価は,設計の筋道の正しさを検証できても設計結果を検証できないことを注意するとよい。結果の検証

は,経験的評価を使用してだけ行い得る。

5.5

経験的評価  経験的評価とは,代表的な最終利用者を用いての,推奨事項の適合を判定する試験手

続きの適用を指す。この附属書の 3.5 で述べたように,この方法は,試作品又は実際のシステムが利用で

き,予想される又は実際の利用者層を代表する利用者が得られる場合に最適である。多種の試験手続きを

使用できるが,どの場合でも,被験者は最終利用者集団を代表するもので,結果を利用者集団全体に向け

て一般化できるほど十分な人数とする必要がある。メニューシステムを利用している利用者の作業成績を

分析することによって,種々の条件付き推奨事項の適合を判定することもできる。例えば,メニュー選択

肢を見つけるのに時間がかかりすぎていれば,これは,自然な並べ方になっていないことを示している(本

体の 5.1.1 参照)

。学習時間やキー入力時間,誤りを分析して,指示子が覚えやすいかを判定することがで

きる(本体の 7.2.5 参照)

。そのような試験は,開発過程(例えば,手早く試作システムを作って)で行わ

れることも,システムの設計及び具体化の後(システム評価手法を用いて)で行われることもある。また,

主観的又は客観的な利用者データを基盤として行われることもある。ある推奨事項の適合を測る特別な試

験を計画することもある。例えば,キーボード文字指示子を決める規則が覚えやすいか判定するのに,習

熟性研究を計画することもある(本体の 7.2.5 参照)

通常は,経験的評価を用いてそのテスト結果と,あるメニュー推奨事項とを比較し適合を判定する。し

かし,有効性の観点,すなわち,メニューシステムが作業能率を改善したり,難しい作業を少しでも容易

にしたり,できない仕事をできるようにしたりして利用者を支援するなどの観点から,テスト結果を評価

することもしばしば必要である。

6.

手順  あるメニューシステムをこの規格中の推奨事項に照らして評価する際に,次の手順に従って行

ってもよい。


26

附属書 図 1  決定の手順(評価の状況)

6.1

“もし            の場合”型条件付き推奨事項

a)

適用可能性  条件付き推奨事項は,推奨事項の本文中に(例えば,本体の 5.1.1),又は細分箇条の標

題部(例えば,本体の 7.2)中に暗黙に,

“もし―の場合”形条件をもつ。各条件付き推奨事項では,

if

条件が成立するかを調べる方法として提案されている方法を用いて,

“もし―の場合”形推奨事項が

適用できるかどうかを決める(例えば,本体の 5.1.4 では,資料的論拠,分析的評価,又は経験的評価

によって速い探索時間が重要か否かを決めることになる。

。また,本体の 5.1.15.1.2 及び 5.1.3,若

しくは 5.2.1 及び 5.2.2 のように条件付き推奨事項が一つの組になっているとき,提案された方法によ

って適用できるアプローチを決定する。

附属書 付表 のチェックリストには,論理和(“又は”)・

論理積(

“及び”

)を使って条件付き推奨事項の組合せ方を示している。


27

b)

適合  a)によって適用すると決めたすべての推奨事項に対し,提案された方法によって適合の検討を

行う(例えば,本体の 5.1.4 が適用可能な場合には,分析的評価又は経験的評価手法を用いて,できる

だけ多数の選択肢とレベルが一つのメニューパネルに配置されているかどうかを判定する。

6.2

他の条件付き推奨事項

a)

適用可能性  “もし―の場合”形でない条件付き推奨事項は,一般にすべてのメニューシステムに当

てはまる。しかし,多くの推奨事項の箇条(例えば,本体の 7.3)は,その特徴を採用している特定の

メニューシステムにだけ適用可能である。機能キーをメニュー選択に使用していれば,その箇条の条

件付き推奨事項は適用可能である(そして“もし―の場合”部分の適用可能性を,この附属書の 6.1

と同様に決定する。

b)

適合  a)で適用可能性が決まった“もし―の場合”形でない条件付き推奨事項では,附属書の 6.1b)

に述べたような推奨事項への適合についての情報が必要である。例えば,初期メニューに戻る簡単な

手段が用意されているか(本体の 6.2.3)という点での適合を判定するのに,分析的評価と経験的評価

は適切な方法である。もし推奨事項に従わないそれなりの理由がある場合には,その理由と選択した

設計案は,この標準の使用者にとっての関心事である。

上に述べた手順を適用する手助けとして,チェックリストを

附属書 付表 に記載する。さらにこの規

格の適用例を

附属書 に記載する。

7.

チェックリスト

備考  この規格の利用者は,附属書中のチェックリストを,チェックリストの意図した用途に用いる

ために自由に複製してよいし,完成したチェックリストを刊行してもよい。

附属書 付表 のチェックリストは,この規格中の各条件付き推奨事項の適用可能性と適合を決定する

際に,

メニューシステムの設計者や評価者の補助となるよう意図したものである。

このチェックリストは,

この規格中のすべての条件付き推奨事項の縮約版を含み,適用可能性を決定するうえでの助けとなる論理

的構造を提供する。条件付き推奨事項の多くは,多数の代替的解決案が可能である。チェックリストは,

そのような相互依存性を“及び”

“又は”論理接続記号で表現している。これら接続記号は,箇条中の条

件付き推奨事項についてだけ示す(箇条には,その箇条に適用可能な度合いに対して固有の“及び”が付

けられているとみなす。

。ある場合には,複数を選択することも可能なため“及び/又は”が指定されて

いる。

7.1

チェックリストの説明

7.1.1

条件付き推奨事項の列  チェックリストの第 1 列は,縮約版の条件付き推奨事項を含み,論理接続

記号で結ばれ,細分箇条ごとに分かれている。各条件付き推奨事項には,細分箇条の番号が付けられてい

るので,使用者は,容易に各条件付き推奨事項の全文を当該細分箇条に見ることができる。

7.1.2

適用可能性の列  チェックリストのこの部分の初めの二つの列は,適用可能かどうかの結果を,

“可”

“否”列にチェックマークで示し記録するようになっている。さらに,各条件付き推奨事項に対し

て適用の可能性を調べるにはどの方法が適切かを示し,設計者,評価者が用いた方法にチェックマークを

付ける列を提供する。ある推奨事項の適用可能性を調べるのに適当しない方法の列に網掛けを施して,使

いやすくしてある。適用の可能性を調べる方法の記号は

−  S=システム文書の分析

−  D=資料的論拠

−  O=観察


28

−  A=分析的評価

−  E=経験的評価

− DM=その他の方法

他の方法を使用した場合は(DM にマークした場合)その方法を注釈列に記述してもよい。用いた方法

にマークを付けることは,このチェックリストでは随意とされていることを指摘しておく。

7.1.3

適合の列  チェックリストのこの部分は,各条件付き推奨事項に適合しているか決定するのに,ど

の方法が適切かを示し,設計者,及び評価者によって使われた方法にチェックマークを付ける列を用意す

る。適合しているかどうかの検査結果が,肯定的なら“適”列にチェック,否定的なら“否”列にチェッ

クする。

適合しているかどうかの検査方法の記号は

−  M=測定

−  O=観察

−  D=資料的論拠

−  A=分析的評価

−  E=経験的評価

− DM=その他の方法

適用可能性と同様,他の方法を使用した場合は(DM にマークした場合)

,その方法を注釈列に記述する。

用いた方法にマークを付けることは,このチェックリストでは随意とされていることを指摘しておく。

7.1.4

注釈  注釈列は,各条件付き推奨事項に関する付加的な文や注釈を記入する。また,別の方法を使

用した場合,その方法の解説を記入したり,査定時の情報(専門家の名前,資料の表題など)を示すのに

も使ってもよい。ある状況では,別の方法が適切な場合もあるので,そのような独自の解決案を注釈列に

記入するとよい。この記述には,解決案がメニュー設計の推奨事項,及び該当する対話の原則にどのよう

に関連しているかを含めてもよい。

7.2

要約データ  このチェックリストの使用者は,評価の結果を適合指数 (AR:Adherence Rating)  を算

出することで要約できる。AR は,適用可能な条件付き推奨事項のうちの,適合しているものの割合であ

る(すなわち,

“適”列のチェック数を“可”列のチェック数で割ったもの。

。AR 値と一緒に,すべての

データ(すなわち,

“適”の数と“可”の数)を報告することを強く推奨する。メニューシステムの複雑さ

によっては,システムの各メニューごとにチェックリストを記入し,各メニューの AR を平均して,メニ

ューシステム全体の平均 AR を決めたほうが有益であるかもしれない。しかし,メニューシステムの AR

は,算術的な計数値以上のものではなく,各項の重み(それ自体での,及び利用の状況下での)を考慮し

なければ,適用可能な推奨事項がどれほど適合しているかの信頼すべき測定値とはなり得ないことに注意

したほうがよい。


29

Z 852

4 : 1

999

附属書 付表 1  適用性及び適合のチェックリスト

適用可能性

適合

結果

用いた手法

用いた手法

結果

推奨事項

可 否

S

D

O

A

E

DM

M

O

D

A

E

DM

適 否

注釈

(資料源を含む)

5.

メニュー構造

5.1

レベル及びメニューの組立て

5.1.1

慣習的分類 
選択肢を慣習的な又は自然な組分けをする。

又は

5.1.2

論理的分類 
利用者が覚えやすい明確な順序で,レベル数を少なく,レベル当

たりの選択肢を多く。

又は

5.1.3

し意的区分け 
論理的区分ができない場合,レベル当たり 4 から 8 個の選択肢で。

及び

5.1.4

探索時間の配慮 
探索時間の早さが重要な場合,メニューパネル当たり多数の選択
肢を含ませる(8.2.2 参照)

5.2

メニュー内での選択肢の区分け

5.2.1

論理的グループ 
機能別などの論理的分類で選択肢を区分けする。

又は

5.2.2

し意的グループ 

8

個以上の選択肢は,

n

g

=

に従って,し意的に並べる。

5.3

選択肢グループ内の選択肢の並べ方

5.3.1

一貫性 
選択肢はグループ内で一貫して同じ順序に置く(5.2.1 参照)

及び

5.3.2

重要度 
重要な選択肢は先頭に置く。

及び/又は

5.3.3

慣習的順序 
慣習的な並べ方ができる場合,その順序で。

又は

5.3.4

既存の順序 
既存の並べ方がいきわたっている場合,その順序で。

又は

5.3.5

操作順 
操作の順序が分かっていれば,その順序に並べる。

又は


30

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4 : 1

9

99

適用可能性

適合

結果

用いた手法

用いた手法

結果

推奨事項

可 否

S

D

O

A

E

DM

M

O

D

A

E

DM

適 否

注釈

(資料源を含む)

5.3.6

使用頻度の順 
選択肢群の選択肢が 8 以下の場合,多用される選択肢を先頭に。

又は

5.3.7

アルファベット順 
頻度が不明又は選択肢の数が多ければ。

6.

メニュー操作

6.1

操作の手掛かり

見出し 
a)

  区別しやすく,説明的であること

及び

6.1.1

b)

  組合せしやすいこと

及び/又は

6.1.2

番号付けの方式 
利用者に分かりやすい方式。

及び/又は

6.1.3

図示手法 
一貫して適用,利用者に意図が明らか。

及び/又は

6.1.4

複数パネルの同時表示 
相互の階層関係が明らかとなるように。

及び

6.1.5

メニュー地図 
メニュー構造を明確に表示,求めに応じて。

及び

6.2

迅速なメニュー操作

6.2.1

アクセス時間 
階層中のメニューは,できるだけ素早く表示(500 ミリ秒以内)

及び

6.2.2

ノードへ到達 
いちいちある先頭メニューへ戻らなくても,他のメニューへ移動
できる。

及び

6.2.3

開始メニューへの戻り 
単純で一貫した方法で。

及び

6.2.4

上位レベルへの移行 
一つ上位のメニューに移る単純で一貫した方法。

及び

6.2.5

複数の経路 
合理的で分かりやすければ。

7.

選択肢選択及び実行


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4 : 1

999

適用可能性

適合

結果

用いた手法

用いた手法

結果

推奨事項

可 否

S

D

O

A

E

DM

M

O

D

A

E

DM

適 否

注釈

(資料源を含む)

7.1

選択の方法

7.1.1

代替的手法 
システムの制約が許せば,代替手法を提供。

及び

7.1.2

選択・実行分離操作 
速い到達が重要でない選択肢及び/又は誤操作による影響が大き
い場合。

及び/又は

迅速な到達 
経験ある利用者及び/又はある選択肢に素早く到達する必要があ

る。

a)

近道機構

途中のメニューを飛ばして直接。

及び/又は

7.1.3

b)

選択及び実行の統合

undo

を提供。

及び

7.1.4

フィードバック 
何を選んだかを一貫して利用者にフィードバック。

及び

7.1.5

選択の解除及び復元 
実行の前に選択取消しの手段を,又は undo を提供。

及び

7.1.6

応答の遅れ 
応答の遅れが 3 秒を超える場合,処理が進行中であることの指摘
を与える。

及び

7.1.7

複数選択 
複数の選択肢を選択できる場合,実行する前に選択の変更が自由
にできるようにする。

7.2

英数字キーボード

7.2.1

打けん数を最少に

及び

7.2.2

コマンド行の位置 
メニューパネル,メニューパネル間で一貫した位置に置く。

及び

7.2.3

大小文字の同一扱い 
大文字でも,小文字でも,両方混用でも選択肢を選択できるよう
に。

及び


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4 : 1

9

99

適用可能性

適合

結果

用いた手法

用いた手法

結果

推奨事項

可 否

S

D

O

A

E

DM

M

O

D

A

E

DM

適 否

注釈

(資料源を含む)

キーボード文字を使った指示子 
a) 

  又は b)    の場合,選択肢指示子にキーボード文字を用いる

8.1.11 参照)

a)

  一意な及び論理的なキーボード文字使用が可能,

及び

7.2.4

b)

  選択肢の並べ方が問われない。

及び

7.2.5

指示子についての分かりやすい規則 
指示子は,覚えやすい規則で決める。

又は

7.2.6

数字指示子 
0

からではなく 1 から始める。

及び

7.2.7

指示子の構造及び文法 
指示子の作り方に一貫性をもたせる。

7.3

機能キー

7.3.1

指示子 
機能キーのラベルと対応。

及び

7.3.2

割当の表示 
割当てを常時表示しない場合,求めに応じて。

及び

7.3.3

メニューの向き 
利用者の速い応答が重要な場合,機能キーの向きに合わせる。

及び

7.3.4

割当の一貫性 
選択肢は一貫して同じ機能キーで選択及び実行する。

及び

7.4

カーソルキーによる選択

縦配置の選択肢 
a)

  上・下矢印キーは,カーソルを上・下へ動かす。

及び

7.4.1

b)

  ラップアラウンドを行う場合,列最後の次には列先頭へ,列先

頭の前は列最後へ移動させる。

及び

横配置の選択肢 
a)

  右・左矢印キーは,カーソルを右・左へ動かす。

及び

7.4.2

b)

  ラップアラウンドを行う場合,行最後の次には行先頭へ,行先

頭の前は行最後へ移動させる。

及び

7.4.3

選択肢グループ 
矢印キー以外のキーを選択肢グループ間を移動するのに用いる。


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4 : 1

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適用可能性

適合

結果

用いた手法

用いた手法

結果

推奨事項

可 否

S

D

O

A

E

DM

M

O

D

A

E

DM

適 否

注釈

(資料源を含む)

及び

7.4.4

カーソルの応答時間 
画面上のカーソルの移動は,できるだけ速く(200 ミリ秒以下が適

切)

7.5

ポインティング

ポインティング領域 
a)

タッチスクリーン:誤操作を防ぐのに十分な大きさ。  又は

7.5.1

b)

ラベルなし領域:ポインティングデバイスが選択するものを隠

すのを防ぐのに十分な大きさ。

及び

意図しない起動 
次のようにして防止する。

a)

  選択する領域間の間隔を適切に取って。

及び

7.5.2

b)

  目や耳にフィードバックを与えて(7.1.2 参照)

及び

7.5.3

同等なキーボード操作 
キーボードからでも選択や実行が行えるように。

7.6

音声

7.6.1

音韻的な差異 
音声入力による選択には,音として区別の付けやすい語を。

及び

7.6.2

一貫性 
ある仕事の間一貫したものを。

及び

7.6.3

騒音 
周囲騒音を減らす。

8.

メニューの提示

8.1

選択肢のアクセスしやすさ,区別のしやすさ

8.1.1

重要選択肢 
常時表示する。

及び

8.1.2

頻繁な利用 
仕事に必要なデータを隠さない位置に。

及び/又は

8.1.3

時たまの利用 
メニューを要求に応えて。

及び

8.1.4

利用可能な選択肢 
そのとき使える選択肢だけを表示する,他の目的で必要としない


34

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4 : 1

9

99

適用可能性

適合

結果

用いた手法

用いた手法

結果

推奨事項

可 否

S

D

O

A

E

DM

M

O

D

A

E

DM

適 否

注釈

(資料源を含む)

限り。

又は

8.1.5

利用できない選択肢の表示 
今は使えない選択肢でも,使うべきときがありそうな選択肢も表

示する。

及び

既定選択の表示/強調表示 
次のいずれかの場合:

a)

最も頻繁に使われる選択肢:

又は

b)

先頭の選択肢:

又は

c)

前に選択した選択肢:

又は

8.1.6

d)

一番危険性の低い選択肢。

及び

見出し 
a)

先頭のメニュー  短い説明的な見出し。

及び/又は

b)

  下位レベル又は後続のメニュー

  1)  a)と同じ見出し。

又は

8.1.7

  2)  上位レベルの選択肢との関係を説明。

及び

8.1.8

複数のメニュー/複数の選択肢グループ 
メニュー間・選択肢群間が見分けやすく,一貫性をもった見出し。

及び/又は

8.1.9

複数の選択 
複数選べることの目印を,一貫した場所に表示。

及び/又は

8.1.10

明示的指示子 
大・小文字の混用は避ける(7.2.3 及び 7.2.4 参照)

又は

8.1.11

暗示的指示子 
使う文字を強調し,選択と実行を組み合わせる[7.1.3b)参照]

8.2

配置

割付けの一貫性 
a)

選択肢数一定のメニュー:絶対位置

又は

8.2.1

b)

選択肢数可変のメニュー:相対位置

及び

8.2.2

見出し 
常に上部に中央そろえ又は左そろえで。

及び

8.2.3

明示的指示子の置き方 
選択肢名の左方に。

及び


35

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4 : 1

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適用可能性

適合

結果

用いた手法

用いた手法

結果

推奨事項

可 否

S

D

O

A

E

DM

M

O

D

A

E

DM

適 否

注釈

(資料源を含む)

8.2.4

アクセラレータキー 
選択肢名の右方に,右そろえで。

及び

縦配置の選択肢 

a)

間隔取り:行間 1 行で配置。

又は

b)

行間なし:小文字か先頭大文字を用いる。

及び

c)

選択肢グループ:グループの間は選択肢間の 1.5 から 2 倍。

及び

d)

行そろえ:選択肢は左そろえに。

及び

e)

複数列:列間は少なくとも 3 文字分空ける。

及び

8.2.5

f)

順序のある選択肢:数字・英字の指示子はその順序で並べる。

及び

8.2.6

横配置の選択肢 
見分けを付けやすいように十分離して。

及び/又は

8.2.7

 
メニュー群中では同じ色使いを。

及び/又は

書体 
文字書体及び大きさを用いる場合:

a)

視認性:視認でき,見分けやすい。

及び

8.2.8

b)

使用数:書体・大きさの組合せの数は,3 種を超えない

及び/又は

枠及び線

a)

  枠や線は簡素に。

及び

8.2.9

b)

  枠や線は,読みにくくならないように選択肢と十分離して。

及び/又は

8.3

文章型選択肢の構造及び文法

8.3.1

あいまいさのない名前及び見出し 
選択肢の名前と群の見出しは,意味的に紛らわしくないように。

及び

キーワード 
a)

  キーワードを始めに置く。

及び

8.3.2

b)

  イメージしやすい語を用い,しにくい語を用いない。

及び


36

Z 852

4 : 1

9

99

適用可能性

適合

結果

用いた手法

用いた手法

結果

推奨事項

可 否

S

D

O

A

E

DM

M

O

D

A

E

DM

適 否

注釈

(資料源を含む)

8.3.3

選択肢の用語法 
利用者になじみのある用語を。

及び

8.3.4

選択肢の言い回し 
簡潔に,一貫性をもたせて。

及び

8.3.5

動作を表す選択肢 
動詞として。

及び/又は

8.3.6

対象を表す選択肢 
名詞として。

及び/又は

8.3.7

動作及び対象の選択肢 
動詞一名詞の順序で。

及び

8.3.8

コマンド言語への移行 
大文字使用及び文法は,コマンド言語と一貫性をもたせる。

及び

8.3.9

他のメニューへのつながり 
他のメニューにつながる選択肢には,目印を。

又は

8.3.10

他の対話へのつながり 
他の対話につながる選択肢には,目印を。

8.4

図示型選択肢の構造及び構文

8.4.1

アイコンのラベル 
アイコンが紛らわしい場合には。

及び

8.4.2

区分け 
対象アイコンと操作アイコンは別の区分けに。

及び

8.4.3

見分けやすさ 
見分けやすく,意味が分かりやすいように。

8.5

音声選択肢の構造及び文法

8.5.1

選択肢の数 
少数に(3 又は 4)

及び

8.5.2

文法 
選択肢−その指示子の順序で。

及び

8.5.3

聞き分けやすさ 
聞き分けやすい一語で,十分な間を置いて。

及び


37

Z 852

4 : 1

999

適用可能性

適合

結果

用いた手法

用いた手法

結果

推奨事項

可 否

S

D

O

A

E

DM

M

O

D

A

E

DM

適 否

注釈

(資料源を含む)

8.5.4

再演機能  “音声メニューの再提示ができるように”。

可=適用可能

S

=システム文書の分析

A

=分析的評価

M

=測定

否=適用不可

D

=資料的論拠

E

=経験的評価

適=適合

O

=観察 DM=その他の方法

不=不適合


38

Z 8524 : 1999

附属書 B(参考)  この規格の適用例

1.

設計者による使用例  対話設計の早期段階で,メニューに関する設計意思決定の支援として,設計者

がこの規格を用いる。メニューを用いるシステムの利用者の特性,作業の要求事項,及び環境(物理的及

び組織上の)についてのデータがすでに集められているとする。

設計者は,この規格の各条件付き推奨事項に目を通し,設計状況下で,どの推奨事項を適用するか決め,

チェックリスト中の該当する“可”列,又は“否”列にチェックマークを記入する。決定の補助として用

いた方法(すなわち,S 列,D 列,O 列,A 列,E 列)にもチェックマークを記入する。例えば,タスク

分析によって慣習的分類(本体の 5.1.1)がないことが分かれば,結果の“否”列と,方法の “D” 列にチ

ェックマークを記入し,論理的な分類(本体の 5.1.2)ができそうなので結果の“可”列と,方法の “D” 列

にチェックマークを記入する。

適用可能な条件付き推奨事項を決めてチェックマークを記入した後に,設計者は,メニューシステムを

設計し,その過程で適用可能とした各推奨事項を参考にして,提案した解決案が,各推奨事項の条項を満

たしているかを検討する。

メニューシステムの設計完了後,設計者はチェックリストに戻り,適用可能な各推奨事項に対して,適

合を検討する方法,及びその結果(つまり,推奨事項が満たされているかどうか)を記入する。例えば,

選択肢が論理的に分類されているか(本体の 5.1.2)を調べるために,予想される利用者たちに選択肢を好

きなように組分けさせ,それに従って選択肢を区分けする。この場合,適合判定方法の “E” 列,及び結果

の“適”列に,チェックマークを付ける。

2.

購買者による使用例  購買者は,ある状況のもとで使われるメニューシステムが,この規格の推奨事

項に適合していることを要求する。購買者と開発者は,評価にどの方法を使うかを,まず協議する。両者

は,要求仕様及びタスク分析を適用可能性を決めるための基礎とすること,2 名の人間工学者(1 名は購買

者の組織から,もう 1 名は開発者の組織から)に,分析的評価をさせることを決める。

開発者はこの規格に従ってメニューシステムを設計する。開発者は,まず各下位課題に対しての各条件

付き推奨事項の適用可能性をチェックリストを使って決定する(

附属書 A)。その決定理由を注釈に記入し,

簡単に適,不適の判断のつかない場合があれば,適宜注釈を記入する。

メニューシステムの実装後,開発者は,チェックリストを使って各メニューが適用可能な各推奨事項を

満たしているかを決める。開発者が推奨事項が満たされていない事例を発見した場合,メニューシステム

を修正する。

開発者は,最終的に,チェックリストを用いて評価の結果を購買者に示す。購買者は,適用可能性の決

定について幾つか質問し,推奨事項を適用しない理由を開発者から聴いて,その決定を受け入れる。こう

して,開発者は,適用可能な推奨事項がことごとく適合しているという意味で,メニューシステムがこの

規格中の推奨事項を満たしていると明言できる。

3.

評価者による使用例  ある企業の情報技術部門が,利用者とコンピュータのやりとりの大部分がメニ

ューを介して行われるアプリケーションを開発した。情報技術部門は,メニューシステムがこの規格の推

奨事項を満足しているかを知ろうとして,第三者的立場の人間工学者に評価を依頼する。


39

Z 8524 : 1999

事例 A:情報技術部門は,この規格を用いずにメニューシステムを開発したので,どの推奨事項がその

仕事及び環境に関して当てはまるかの決定を行わなかった。よって,どの推奨事項を適用するべきか及び

ソフトウェアがその推奨事項をいかに満たしているのかを判断できるように,評価者は情報技術部門に対

し利用者,仕事及び作業環境に関するできるかぎり多くの情報を要求する。適用可能と判断された推奨事

項について,評価に入る前に,情報技術部門と意見を一致させるため討議する。

評価者は,全メニューシステムを概観し,推奨事項に関してどのメニューを調べればよいかを決める。

幾つかの推奨事項は,システム中の全メニューに該当するので,全数検査は不経済である。評価者は,利

用者の最重要作業時に用いられるメニュー及びその他の作業時のメニューから無作為に選んだメニューに

ついて検討し評価することを決め,実行する。報告書には,評価者はどのメニューを調べたかを指定し,

適用可能な推奨事項の個数について開発者との同意を記載し,適合の度合い(例えば,どのメニューか及

びどんな側面か)

,及び適合していない推奨事項を指摘し,適合していないものが決定的であるかどうかを

見積もる。

事例 B:情報技術部門は,設計段階ですでに,この規格中のどの推奨事項が個々の設計の状況下で適用

可能であるかを決めている。したがって,評価者は,適用可能な推奨事項についての判定及びその決定の

合理性を確認することになる。

評価者は,次に

事例 と同様に,適用可能な推奨事項への適合を決定する。


40

Z 8524 : 1999

附属書 C(参考)  参考文献

1.

ISO

規格

ISO 9241-3 : 1992, Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)

 Part 3 : 

Visual display requirements.

備考  JIS Z 8513 : 1997(人間工学−視覚表示装置を用いたオフィス作業−視覚表示装置の要求事項)

が,この規格と一致している。

ISO 9241-10 : 1996, Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)

  Part 10 : 

Dialogue principles.

備考  JIS Z 8520 : 1999(人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−対話の原則)が,この規格

と一致している。

ISO/IEC 11581, Information Technology

−User System Interfaces−Icon symbols and functions.

(To be published)

2.

出典

文献記号:文献

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45

Z 8524 : 1999

附属書 付表 1  相互参照

推奨事項

出典文献記号

*

*

R

=研究報告,G=手引き類,E=専門家の意見

5.

メニュー構造

5.1

レベル及びメニューの組立て

5.1.1

慣習的分類

R : BAR77, MCD83 ; G : LAN85, PAA86, SHN87,

BCR86

5.1.2

論理的分類

R : SNO83, KIG84, LAN85, TUL85, FOL81, SEP85,

VAN90 ; G : FOL82

5.1.3

し(恣)意的区分け

R : MAC86 ; G : MAC87, PAA86

5.1.4

探索時間の配慮

R : KEY90, TUL85, PAR88 ; G : PAA86, MAC86

5.2

メニュー内での選択肢の区分け

5.2.1

論理的グループ

R : MEH89, TUL85, SEP85, SCH86, MCD83, LIE82 ;

G : GAL85, PAA86, BCR86, SHN87

5.2.2

し意的グループ

G : PAA86

5.3

選択肢グループ内の選択肢の並べ方

5.3.1

一貫性

R : SOM87 ; G : RAM79, PAR83, BCR86, SMI86

5.3.2

重要度

G : BCR86 ; E

5.3.3

慣習的順序

G : RAM79, SMI84, SHN87

5.3.4

既存の順序

G : RUB84, BCR86

5.3.5

操作順 E

5.3.6

使用頻度の順

G : ENG75, RAM79, WIL81, PAR83, LOS84, SMI84,

RUB84, GIL85, GAL85, CHR85, BCR86

5.3.7

アルファベット順

R : CAR82, MEH89, PER84 ; G : FOL82, RUB84,

GAL85, BCR86

6.

メニュー操作

6.1

操作の手掛かり

6.1.1

見出し

R : GRA86 ; G : MAC87, GAL85, MAR73, SIM82

6.1.2

番号付けの方式

G : SHN87, BCR86

6.1.3

図示手法

G : SHN87, BCR86

6.1.4

複数パネルの同時表示 E

6.1.5

メニュー地図

R : BIL82, PAR85a ; G : SMI84, RUB84, BCR86

6.2

迅速なメニュー操作

6.2.1

アクセス時間

G : CHR85

6.2.2

ノードへの到達

G : FOL82, SHN87

6.2.3

開始メニューへの戻り

R : VAN90 ; G : SMI84, LOS84, CHR85


46

Z 8524 : 1999

6.2.4

上位レベルへの移行

G : SMI84, CHR85, BCR86

6.2.5

複数の経路

R : CHR85, ROS86 ; G : SHN87

7.

選択肢選択及び実行

7.1

選択の方法

7.1.1

代替的手法 E

7.1.2

選択・実行分離操作

G : FOL82

7.1.3

迅速な到達

a)

近道機構

G : FOL82, SHN87, BCR86, SMI84, GIL85

b)

選択及び実行の統合 E

7.1.4

フィードバック

R : DUN81 ; G : SMI86, BCR86, JON89 ; E

7.1.5

選択の解除及び復元

R : YAN90, NIE89 ; G : DIN86 ; E

7.1.6

応答の遅れ

G : RUB84, GAL81, CAK86, CHR85

7.1.7

複数選択

G : FOL82, SHN87, BCR86

7.2

英数字キーボード

7.2.1

打けん数を最少に

G : FOL82, BCR86 ; E

7.2.2

コマンド行の位置

G : RAM79, WIL81, PAR83, SMI84, BCR86, LOS84,

BAT85, GIL85

7.2.3

大小文字の同一扱い

G : LOS84 ; E

7.2.4

キーボード文字を使った指示子

R : PER84, NOR87, SHI85 ; G : ENG75, GAL85,

SMI86, FOL82, BCR86, SHI87

7.2.5

指示子についての分かりやすい規則

R : HIR82, EHR82. EHR85 ; G : SMI86

7.2.6

数字指示子

R : PER84 ; G : ENG75, GAL85, SMI86

7.2.7

指示子の構造及び文法

G : RAM79, WIL81, PAR83, SMI84, GIL85, BCR86

7.3

機能キー

7.3.1

指示子 E

7.3.2

割当の表示

G : SMI86

7.3.3

メニューの向き

R : PER88, BAY88 ; E

7.3.4

割当の一貫性

G : FOL82, SMI84, BCR86

7.4

カーソルキーによる選択

7.4.1

縦配置の選択肢 E

7.4.2

横配置の選択肢 E

7.4.3

選択肢グループ E

7.4.4

カーソルの応答時間

G : MIL68, ENG75, CAK86


47

Z 8524 : 1999

7.5

ポインティング

7.5.1

ポインティング領域

a)

タッチスクリーン

R : HAL88 ; G : SMI84 ; E

b)

ラベルなし領域

G : PAR80 ; E

7.5.2

意図しない起動 E

7.5.3

同等なキーボード操作 E

7.6

音声

7.6.1

音韻的な差異

G : SMI86, KOF86

7.6.2

一貫性

G : JON89

7.6.3

騒音

G : JON89 ; E

8

メニューの提示 

8.1

選択肢のアクセスしやすさ,区別のしやすさ

8.1.1

重要選択肢 E

8.1.2

頻繁な利用 E

8.1.3

時たまの利用 E

8.1.4

利用可能な選択肢

R : FRA87, BRO88 ; G : SMI84, BCR86, CHR85,

LOS84, RAM79

8.1.5

利用できない選択肢の表示

R : BRO88, SOM87

8.1.6

既定選択の表示/強調表示  

a)

最も頻繁に使われる選択肢

G : FOL82, BCR86

b)

先頭の選択肢 E

c)

前に選択した選択肢 E

d)

一番危険性の低い選択肢 E

8.1.7

見出し

a)

先頭のメニュー

G : GAL85, BCR86, SHN87, BRO88

b)

下位レベルのメニュー

G : GAL85, BCR86, SHN87, BRO88

8.1.8

複数のメニュー/複数の選択肢グループ

G : ENG75, GAL84, BCR86

8.1.9

複数の選択 E

8.1.10

明示的指示子 E

8.1.11

暗示的指示子 E

8.2

配置

8.2.1

割付けの一貫性

R : TEI83, SHI87, SOM87 ; G : SMI84, LOS84,

BCR86, RAM79, SHN87 ; E

8.2.2

見出し

G : GAL85

8.2.3

明示的指示子の置き方

G : GAL85

8.2.4

アクセラレータキー E


48

Z 8524 : 1999

8.2.5

縦配置の選択肢

a)

間隔取り

R : WIL88 ; G : BCR86 ; E

b)

行間なし

R : WIL88 ; G : BCR86 ; E

c)

選択肢グループ

G : GAL85, BCR86

d)

行そろえ

G : GAL85, BCR86

e)

複数列

G : GAL85, BCR86

f)

順序のある選択肢 E

8.2.6

横配置の選択肢 E

8.2.7

G : SHN87, GAL85, CHR85

8.2.8

書体

a)

視認性 E

b)

使用数

G : SHN87

8.2.9

枠及び線 E

8.3

文章型選択肢の構造及び文法

8.3.1

あいまいさのない名前及び見出し

R : SCH86 ; G : BCR86, LOS84, SCH87

8.3.2

キーワード

a)

先頭にキーワードを置く

G : SHN87

b)

イメージしやすさ

R : BRY90, PAI69, BEV71, ROG85

8.3.3

選択肢の用語法

G : SHN87

8.3.4

選択肢の言い回し

G : SHN87, BCR86, SMI84, RAM79, LOS84

8.3.5

動作を表す選択肢

G : SMI84 ; E

8.3.6

対象を表す選択肢 E

8.3.7

動作及び対象の選択肢

R : BAR81 ; G : FOL82, SHN87 ; E

8.3.8

コマンド言語への移行

G : RAM79, WIL81, FOL82, PAR83, SMI84, GIL85,

BCR86

8.3.9

他のメニューへのつながり E

8.3.10

他の対話へのつながり E

8.4

図示型選択肢の構造及び文法

8.4.1

アイコンのラベル

G : SMI86 ; E

8.4.2

区分け E

8.4.3

見分けやすさ

R : ARE87 ; E

8.5

音声選択肢の構造及び文法

8.5.1

選択肢の数

R : ENG90 ; G : THO84, AUC86

8.5.2

文法

R : ENG90 ; G : JON89

8.5.3

聞き分けやすさ

G : JON89, ENG90


49

Z 8524 : 1999

8.5.4

再演機能 G

:

THO84

日本人間工学会  JIS Z 8524 原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

林      喜  男

武蔵工業大学

(委員)

岩  崎  あゆ子

株式会社日本総合技術研究所

岩  崎  建  樹

三菱電機株式会社

岡  崎  哲  夫 NTT ソフトウエア株式会社

岡  本  郁  子

日本アイ・ビー・エム株式会社

中  込  常  雄

中込技術士事務所

中  野  義  彦

日本電子工業振興協会(沖電気工業株式会社)

永  野  行  記

富士通株式会社

橋  本      進

財団法人日本規格協会

平  野  和  彦

日本電気株式会社

福  住  伸  一

情報処理学会(日本電気株式会社)

堀  野  定  雄

神奈川大学工学部

三  樹  弘  之

沖電気工業株式会社

宮  崎  正  浩

工業技術院標準部

森  川      治

生命工学工業技術研究所

山  本      栄

東京理科大学工学部

山  本  敏  男

エイジッド

(事務局)

矢  頭  攸  介

青山学院大学理工学部