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Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本人間工学会  (JES)  /財団法人日本規格

協会  (JSA)  から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会

の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 9241-5 : 1998, Ergonomic

requirements for office work with visual display terminals (VDTs) Part 5 : Workstation layout and postural

requirements

を基礎として用いた。

JIS Z 8515

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)  ワークステーションの設計及び選定に必要な人体寸法測定値


Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

3.1

  観視角  (angle of view)

2

3.2

  人体寸法測定 (anthropometry)

2

3.3

  ひじ掛け (armrest)

2

3.4

  背もたれ(back rest)

2

3.5

  キャスター (castor)

2

3.6

  設計基準姿勢  (design reference posture)

2

3.7

  偏位 (deviation)

2

3.8

  動的姿勢 (dynamic posture)

2

3.9

  伸展 (extension)

2

3.10

  屈曲 (flexion)

2

3.11

  光沢 (gloss)

2

3.12

  光沢度 (gloss unit)

2

3.13

  せき(脊)柱後湾 (kyphosis)

2

3.14

  対象ユーザー群  (intended user population)

2

3.15

  視線角 (line-of-sight angle)

2

3.16

  せき(脊)柱前湾 (lordosis)

2

3.17

  腰部 (lumbar)

2

3.18

  しつか(膝窩) (popliteal)

2

3.19

  姿勢 (posture)

2

3.20

  基準面 (reference plane)

2

3.21

  静的姿勢 (static posture)

2

3.22

  タスク分析 (task analysis)

3

3.23

  作業場 (workplace)

3

3.24

  作業空間 (work space)

3

3.25

  作業面 (worksurface)

3

3.26

  ワークステーション (workstation)

3

4.

  指針とする原則

3

4.1

  一般的な配慮

3

4.2

  はん(汎)用性及び柔軟性

3

4.3

  適合性

3

4.4

  姿勢変化

4


Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

目次

(2) 

ページ

4.5

  ユーザーへの情報

4

4.6

  保守性及び適応性

4

5.

  設計の要求事項及び推奨事項

4

5.1

  一般

4

5.2

  姿勢

5

5.2.1

  設計基準姿勢

5

5.2.2

  座位姿勢

7

5.2.3

  立位姿勢及び座位・立位姿勢

8

5.3

  調節の容易さ

8

5.4

  作業面

8

5.4.1

  一般的な推奨事項

8

5.4.2

  作業面の下のクリアランス

8

5.4.3

  視距離及び観視角

9

5.4.4

  作業面の仕上げ

10

5.4.5

  ワークステーションの安全性及び安定性

10

5.4.6

  接触表面への体熱損失

10

5.5

  いす

10

5.5.1

  一般的な配慮

10

5.5.2

  適合性に関係する要素

10

5.5.2.1

  適切な設計要素

10

5.5.2.2

  座面高

11

5.5.2.3

  座面奥行き

11

5.5.2.4

  座面幅

11

5.5.3

  座位の動的側面

11

5.5.3.1

  適切な設計要素

11

5.5.3.2

  座面角度

11

5.5.3.3

  座面及び背もたれの動き

11

5.5.3.4

  キャスター

11

5.5.3.5

  回転機構

12

5.5.4

  背の支持

12

5.5.5

  ひじの支持

12

5.6

  その他の支援用具

13

5.6.1

  原稿台

13

5.6.2

  フットレスト

13

5.6.3

  手・手首・前腕の支持

14

5.6.4

  表示装置用の回転アーム及び高さ調節の附属品を備えたワークステーション

14

5.7

  作業空間内でのワークステーションのレイアウト

14

5.7.1

  一般的な配慮

14

5.7.2

  配線管理

15


Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

目次

(3) 

ページ

6.

  適合

15

7.

  測定

15

7.1

  作業面

15

7.2

  ワークステーションの安全性及び安定性

15

7.3

  座面高

15

7.4

  キャスター

15

7.5

  作業空間内でのワークステーションのレイアウト

16

附属書 A(参考)  ワークステーションの設計及び  選定に必要な人体寸法測定値

17


日本工業規格

JIS

 Z

8515

: 2002

 (I

9241-5

: 1998

)

人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

ワークステーションのレイアウト

及び姿勢の要求事項

Ergonomics

−Office work with visual display terminals (VDTs)  −

Workstation layout and postural requirements

序文  この規格は,1998 年に第 1 版として発行された ISO 9241-5, Ergonomic requirements for office work

with visual display terminals (VDTs)

−Part 5 : Workstation layout and postural requirements を翻訳し,技術的内

容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,VDT を使用するオフィス作業のためのワークステーションの装備に関するユ

ーザーの要求事項,設計及び調達に適用する人間工学の指針について規定する。

特に,この規格で規定する一般的指針と要求事項は,作業場を構成する家具や装置の設計標準として適用

する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)とする。

ISO 9241-5 : 1998, Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)

Part 5 : Workstation layout and postural requirements (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その

最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 8512

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−仕事の要求事項についての指針

備考  ISO 9241-2 : 1992, Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)  −

Part 2 : Guidance on task requirements

が,この規格と一致している。

JIS Z 8513

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−視覚表示装置の要求事項

備考  ISO 9241-3 : 1992, Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)  −

Part 3 : Visual display requirements

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

ISO 6385 : 1981, Ergonomic principles in the design of work systems

ISO 9241-6 : 1999, Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)

−Part 6 :


2

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

Guidance on the work environment

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

観視角 (angle of view)    視線と表示面との交点において,表示面の法線と視線とのなす角  (JIS Z 

8513)

3.2

人体寸法測定 (anthropometry)    人体寸法の研究及び計測。

3.3

ひじ掛け  (armrest)    前腕を支えるもの。

3.4

背もたれ (back rest)    背腰を支えるためのいすの部材。

3.5

キャスター  (castor)    床面上で適度な移動をしやすくするために家具の底部に取り付けられる車輪

付の部品。

3.6

設計基準姿勢  (design reference posture)    ワークステーション設計のために,相対的な位置及び寸法

を定義するために規定した姿勢。

3.7

偏位  (deviation)    中位からのずれ。

3.8

動的姿勢  (dynamic posture)    変化する体の位置。

参考  体の部位又は装備(ワークステーションなど)との関連によって,手足又はその他の体の部位

の相対的な動きを伴う。

3.9

伸展 (extension)    二つの隣り合う骨のなす内角を大きくする動き。

参考  手の伸展は手の背面方向への動きである。手の背面は手の甲である。

3.10

屈曲  (flexion)    二つの隣り合う骨のなす内角を小さくする動き。

参考  手の屈曲はたなごころ方向への動きである。たなごころは手の平である。

3.11

光沢  (gloss)    表面の反射方向特性によって,反射されたもののハイライトが表面に載っているよう

に見える外観の状態。  (CIE Publ.17.4 : 1987 ; IEC 60845-04-73)

3.12

光沢度 (gloss unit)    表面の光沢を定量化するための尺度。

3.13

せき(脊)柱後湾  (kyphosis)    胸つい(椎)の後方に凸状の湾曲。

3.14

対象ユーザー群  (intended user population)    設計する製品やワークステーションの対象者群。

例  年齢 45 歳から 65 歳までの東南アジア系の男女作業者。

参考  上記の例のように,製品設計をする場合,通常は,設計する製品を使用すると考えられる対象

者群を特定する必要がある。この規格ではそれを“特定ユーザー群” (spcified user population) と

し,その特定されたユーザー群を,製品を使用する“対象ユーザー群”  (intended user population)

としている。もし,特定しなければ,すべての人が対象ユーザー群となる。

3.15

視線角  (line-of-sight angle)    水平線と視軸(凝視点と瞳孔の中心を結んだ線)のなす角。

3.16

せき(脊)柱前湾 (lordosis)    せき(脊)柱の前方に凸状の湾曲。

3.17

腰部  (lumbar)    胸部と骨盤との間の背の部位。

3.18

しつか(膝窩)  (popliteal)    ひざの裏側。

3.19

姿勢  (posture)    作業場又はその構成要素に対し,体又は互いに関連する体の部位の全体的な位置。

3.20

基準面 (reference plane)   足を支えるために設定された面。

備考  指示がない場合は,基準面は床面とする。支持面の高さを計算するために,床面より高い面又

は低い面を基準面として使ってもよい。

3.21

静的姿勢  (static posture)    筋肉が収縮したまま,動かず,長時間じっとしている体の位置。


3

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

3.22

タスク分析  (task analysis)    装置を操作したり,仕事をしているときに,人に要求される特有の行動

を決める要素を見つけ出す分析手法。

参考  タスク分析は,法的な要求事項に基づいた作業場の危険評価ではない。

3.23

作業場 (workplace)    仕事をするために一人に割り当てられたワークステーションの装備された場。

3.24

作業空間 (work space)    仕事をするために一人又は複数の人に割り当てられた空間。

3.25

作業面  (worksurface)    装置や仕事の用具を使う面。

3.26

ワークステーション  (workstation)    中央処理装置の有無は問わず,ディスプレイ装置を構成する集

合体。キーボード,入力装置,操作者と機械のインターフェイスを決定するソフトウエア,オプションの

附属品,周辺の装置及び作業環境を含む。

4.

指針とする原則

4.1

一般的な配慮  作業場の設計に先立って,対象とする作業の分析を行うのがよい。その分析には,

行われる様々な作業及び補助作業並びに関連する装置の使用に関する情報を得ることが望ましい。また,

その分析は,ディスプレイの配置,装置の配置及び作業の補助器具に関して,ユーザーの作業中の様々な

情報源に対して,相対的な優先度を明確にするのがよい。

参考  多くのデータ入力作業では,ディスプレイを見ることより原稿を見ることの方が,優先度が高

い。

タスク分析は,次の事柄に考慮することが望ましい。

a)

主要な仕事及びそれらの相互関係  頻度,重要性,視対象の位置,すべての関連する装置の使用時間・

使用方法及びそれらの相互関係(JIS Z 8512 参照)

b)

手の位置と働き  VDT 装置及び資料との位置関係によって,姿勢,手の届く範囲及び装置の扱いに及

ぼす影響,その頻度,使用時間及び動きの複雑さ。

VDT

作業場の設計と選択は,次の五つの相互関連する原則を適用する。

はん(汎)用性及び柔軟性

適合性

姿勢変化

ユーザーへの情報

保守性及び適応性

この記述は,5.で書かれた要求事項及び推奨事項を基本とする一般的な原則及び指針を規定する。

4.2

はん(汎)用性及び柔軟性  ワークステーションは,対象ユーザーがある範囲の作業を快適に,か

つ,効率的にできるようにすることが望ましい。さらに,ワークステーションの設計は,ユーザーの特徴

(例:キーボードの習熟度,人体寸法のばらつき及びユーザーの好み)を考慮に入れてワークステーショ

ンで実行される作業の範囲に対して適切であることが望ましい。また,長時間 VDT 作業をするなど使用

時間に依存するが,より重要なことは,良いワークステーションの設計を遵守することとする。

4.3

適合性  家具及び装置の選択並びに設計は,要求される作業の範囲及びユーザーのニーズとの間に

適合性を必要とする。

参考1.  適合性の考え方は,家具及び装置(いす,作業面,表示装置,入力装置など。)がユーザー個々

の要求にどの程度適応するかによる。

2.

良い適合性とは,ワークステーションを幾人かで共有する人及び障害者のように特殊なニー

ズのある対象ユーザーに必要とされている。


4

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

3.

適合性は,特定の使用(又はそのユーザー)のために家具を作ることによってなされたり,

寸法及び形状のある一定の範囲又はその調整及び組合せによって与えられる。

4.

特殊な状況を除いて,ワークステーションは個々のユーザーに合わせてカスタムメイドされ

ることがないため,良い適合性を確保する何らかの代替方法が必要となる。

ユーザー及び作業の要求事項をワークステーションがどの程度満たすことができるかを,最も重要視す

ることが望ましい。

4.4

姿勢変化  作業場の構成,作業及び家具は,自発的な姿勢変化を促すものがよい。

参考  ユーザーが取る姿勢及び姿勢変化の必要性は,明らかに作業の構成及び作業要求によってとり

わけ影響される。

4.5

ユーザーへの情報  家具及び他の装置(例えば,表示装置の支持具)の調節の理由及び方法をユー

ザーに伝えることが望ましい。

快適で効率的な作業場にするのに特定の技術が要求されるもの,例えば,いす又は作業面の高さを調節

したり,適切な視距離を見付けることには,十分なユーザーへの情報及び習熟のためのトレーニングをす

ることが望ましい。家具の設計においては,そのようなトレーニング及び情報の必要性を最小にすること

が望ましい。

ユーザーが作業場の設計と機能について熟知し,作業場を適切に使用できると確信できるように,上記

の要因についての指導とトレーニングをすることが望ましい。特に調節のメカニズム及び個々のユーザ

ー・作業に合わせて家具の調節が必要なとき,どのように判断したらよいかをユーザーがよく分かるよう

にトレーニングすることが望ましい。

4.6

保守性及び適応性  作業場の設計に加えて,作業を能率よく行うための要求条件は,メンテナンス,

アクセスのしやすさ及び要求の変化に対する作業場の適応力をも考慮に入れることが望ましい。

ワークステーションの設計者は,メンテナンスが簡単にでき,進行中の作業の中断が最小となるように

考慮することが望ましい。

また,変化する要求や環境に応じて,家具や設備が簡単に適応できるワークステーションを設計するこ

とが望ましい。

5.

設計の要求事項及び推奨事項

5.1

一般  この箇条は,快適で効率的な操作を容易にするような VDT ワークステーションの構成のため

の要求事項及び推奨事項を含む。5.2 から 5.7 は,作業を効率よく達成するための要求事項,体のクリアラ

ンス,受け入れやすく好ましい姿勢及び快適性の面から,個々のユーザーに適応させるための要因を明ら

かにする。

参考  クリアランスは,ゆとりのためのすき間である。

適切なワークステーションの配置を決定する主な要因は,座面・作業面,視線角,作業面・キーボード

の高さ,ひざ(膝)のクリアランス,前腕の傾き及びひじの高さとする。

家具,装置及び作業環境は,座位姿勢又は立位姿勢及びその二つの姿勢を交互に取って使用するように

設計してもよい。ワークステーションは,複数の作業(画面を見る,キーボード入力,キーボード以外の

入力装置を使う,筆記など)を支援する必要があり,それを果たすための機能を考慮に入れて設計するこ

とが望ましい。作業の構成,仕事の内容及び家具の設計はユーザーの動きを促すのがよいということをこ

の規格の考え方とする。すなわち,長時間の静的座位姿勢は最小限にとどめ,多少とも連続的,かつ,自

発的な姿勢の調節ができるものとする。


5

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

5.2

姿勢

5.2.1

設計基準姿勢  人体寸法を参照して快適さ及び作業効率に関する受容可能な要求条件を明確にす

るためには,人体寸法測定値を詳細に示すための設計基準姿勢を規定する。

参考  ただし,短時間の作業に対して快適な姿勢が,直ちに最適な姿勢又は求めようとしている姿勢

とはならないことが経験的に知られている。

関連する人体寸法測定値を参照する場合,次の設計基準姿勢を使うことが望ましい(

附属書 参照)。

a)

大たい(腿)はほぼ水平に,下たい(腿)は鉛直に,座面高は,ユーザーのしつか(膝窩)高又はそ

れより少し低い位置

参考  前腕と大たい(腿)の距離は体格及び体形によって決まり,人によって大きな開きがある。ま

た,多くの人にとっては,

図 で示した距離よりも小さい。

b)

上腕は鉛直で,前腕は水平

c)

偏位又は伸展のない手首

d)

背骨は直立

e)

足の裏は下たい(腿)と直角

f)

上体のひねりはない

g)

視線角は水平から下方 60°の範囲

参考1.  リラックスして座った状態での視線は,水平からおよそ35°下に傾いている(図1参照)。

2.

最も重要なディスプレイの最適位置は,視線の水平垂直±15°以内である。

3.

ある種の照明器具が使われている場合,この位置に画面を置くとグレアの問題が起こる可能

性がある。

4.

グレアは,視野の中に輝度が高い光源又は反射物などがあり,これらからのぎらぎらした光

が目に入ることによって対象が見えにくくなったり,まぶしくて不快を感じたりする状態で

ある。

5.

立位姿勢時,視線の傾きはおよそ 30°である(

図 参照)。

設計基準姿勢は,

図 及び図 にて示す。


6

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

1

:水平

この姿勢は設計のためのもので,座位作業の最適姿勢ではない。

図 1  座位の設計基準姿勢


7

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

1

:水平

図 2  立位の設計基準姿勢

図 3  座位・立位姿勢及びその姿勢変化を助けるワークステーションの一例

5.2.2

座位姿勢  良い設計のいすの目的は,動き,快適さ及び作業の達成を可能とする安定したサポート

をすることとする。

ワークステーションの設計は座った状態でも動きやすいのがよい(5.5.3 参照)


8

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

5.2.3

立位姿勢及び座位・立位姿勢  座位姿勢から変えることができる場合には,立位姿勢も推奨する。

参考  これは,作業場に座位姿勢と立位姿勢の両方のワークステーション又は作業面のいずれかがあ

るか,若しくは同一人物が座位姿勢と立位姿勢の両方を行えるように調節ができるワークステ

ーションがあれば達成できる。

座位・立位両姿勢で使うワークステーションで用いるいすは,座位姿勢と立位姿勢の両方で安定性があ

るものとする。

5.3

調節の容易さ  家具の調節機能は簡単で,正しい使い方ができるように設計するのが望ましい(4.5

参照)

。操作具の設計と配置には,ISO 6385 に記述されている原則を適用する。

−  できれば,通常の作業姿勢で操作できることが望ましい。

−  操作に過度の力を必要としないことが望ましい。

−  調節に先立って,特別なトレーニングや特別な道具を必要としないことが望ましい。

−  意図しない動きをしないように,操作具を設計するのが望ましい。

操作具の配置に際して次の基準を考慮するのが望ましい。

−  システム工学的な要因,例えば,使い方及び使用頻度

−  装置の配置

−  作業内容に合わせた位置選定

−  壁及びパーティションとの関係における家具の配置

−  周囲の環境条件

−  その他のもの(ファイルキャビネットなど)の配置

操作具は操作時に,安全上の問題がないように設計するのが望ましい。操作具を使用していない時には,

5.4.2

で規定する作業面下部のクリアランスの許容範囲を守ることが望ましい。

5.4

作業面

5.4.1

一般的な推奨事項  作業面はユーザーの手及び腕並びにディスプレイ,入力装置,関連する装置及

び資料を置けることが望ましい。

ディスプレイ,入力装置,関連する装置及び資料を置く作業面は,ユーザーの人体寸法的特性と姿勢変

化に対して適切なクリアランスを確保できるものが望ましい。

入力装置の使用に対しては,ユーザーの上腕,前腕及び手が快適で効率の良い姿勢を取れるような作業

面の高さがよく,家具は姿勢変化に対応し,仕事を効率よくこなせる十分な快適性を提供するために,フ

レキシブルであることが望ましい。

作業面は高さ調節可能で,

仕事内容によっては傾斜できるものがよい。

5.4.2

作業面の下のクリアランス  座位姿勢及び立位姿勢での作業に対して,ユーザーの胴体,下肢(脚

周りの高さ,幅及び奥行き)とワークステーションの構成部品(作業面の下側,デスクの引出し,テーブ

ルの脚など)との間に,上下,前後及び左右に十分なクリアランスを必要とし,次の点を考慮する。

−  姿勢変化と快適性

− VDT 装置の使用や関連する仕事の容易性

−  安全性(安定性,堅固な構造,けがのないこと)

−  立ち座り動作の容易性

これらの考慮は単体のワークステーション及び複数のワークステーションの組み合わさった場合にも適

用する。主に考慮すべきは大たい(腿)

,ひざ,下肢及び足のクリアランスとする。

特定ユーザー群に適合するように造られた家具は,その特定した対象ユーザー群のある範囲に対して適

合しなければならない。


9

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

この“範囲”には適合性の考え方を適用してもよい。もしも,作業面の調節だけで適合(上下,左右及

び前後)させた場合,少なくとも対象ユーザー群の女性の 5 パーセンタイル(低い位置)から男性の 95

パーセンタイル(高い位置)の範囲に対して適合しなければならない。

一方,調節機能のない家具を量産品として設計するときには,クリアランスの許容範囲としては男性の

95

パーセンタイルの数値を用いなければならない。

参考  特別に背が高かったり,低かったりする人にとって,上記の要求事項では不十分であり,作業

内容や危険な要素に応じて他の方法(例えば,カスタムメイド)で適合させなければならない

場合が多い。

一般的なガイダンスを情報として

附属書 に示す。

5.4.3

視距離及び観視角  目の高さにかかわらず,ユーザーは無理のない作業姿勢を維持し,目の調節負

担を最小限にし,作業を妨げる反射やグレアを避けられるように,表示装置の角度を変えたり,傾けたり,

回転したりできることが望ましい。高さ調節も好ましい(

図 参照)。調節は表示装置に組み込まれた機構

又は家具,若しくはディスプレイ自体の一部を構成する専用装置によって行われるのが望ましい。表示装

置は,ユーザーが本や書類などを下に差し込んで調節しなくともすむことが望ましい。調節機構は分かり

やすく明確で操作が容易なものがよい。

図 4  調整及び観視角に対する推奨事項

観視角(最適値は 0°)は,ディスプレイ上の全領域において 40°を超えないことが望ましい。視距離


10

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

及び観視角に関する特別の制約がある場合は,年齢及び視力矯正の関係を考慮するのが望ましい。また,

視距離及び観視角は作業内容に適切なものとし,無理のない作業姿勢がとれることが望ましい。

5.4.4

作業面の仕上げ  作業面の仕上げは,鏡のような反射をなくすために,半つや消し(光沢度が 45%

相当,又は 60°入射の反射率計の値が 20%以下)の光沢を超えないものがよい。作業面の目に触れる部分

の反射率は,

装備及び視野に入る他のものとの輝度コントラストが大きすぎないように選択するのがよい。

ユーザーにけがをさせたり,不快感を起こさせたりしないように,作業面やその支持部に鋭い端部や角

がないのがよい。端部及び角の最小半径は 2mm が望ましく,さらに,大きい方がよい。

5.4.5

ワークステーションの安全性及び安定性  固有の振動及び伝達される振動は,可能な限り小さくし

て作業に適するようにし,ワークステーション及び装置を安全で快適に使えることが望ましい。

作業面は装置を載せた状態で,人が寄りかかったり端に座ったりしても危険な傾きが生じないことが望

ましい。

装備の一部は仕事で使うもの(書類,表示装置など)が置かれたり,通常の操作をしたときに,転倒し

ないことが望ましい。

参考  ワークステーションの安定性及び安全性に関して,この規格の推奨事項より優先するべき義務

的な要求事項がある。そのような要求事項の試験方法は,その安全規格に準じる。

高さ調節可能なテーブルでは,調節しても安定していて安全でなければならない。

引出しのあるワークステーションでは,引出しを引いたときに,落下することのないようにしなければ

ならない。

5.4.6

接触表面への体熱損失  通常の使用時にユーザーが触れる作業面及び支持部は,過度に体温を奪っ

たり,触って冷たい感じを起こさせないことが望ましい。

5.5

いす

5.5.1

一般的な配慮  良いいすの目的は,一定時間以上座っても快適で,生理学的に満足し,かつ,行わ

れるべき活動や仕事に対して適切であるように,動的姿勢をしっかりとサポートすることとする。

主に考慮すべきことは,次による。

a)

下肢の血流が阻害されないものとする。

b)

姿勢を維持すること及び変えることが容易であるものとする。

c)

背骨を支持するものとする。

d)

着座面は,滑らないように摩擦が大きいものとする。

e)

快適であるために着座面は,透湿性があるものとする。

5.5.2

から 5.5.5 まではこれらの目的を達成するための必要事項と推奨事項を規定する。

5.5.2

適合性に関係する要素

5.5.2.1

適切な設計要素  適合性には,次の設計特性を必要とする。

−  座面高

−  座面奥行き

−  座面幅

−  背もたれ

−  ひじ掛け(ひじ掛け付きの場合)


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Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

表 1  設計特性と適切な参照要素

設計特性

適切な参照要素(

附属書 参照)

座面高

座位しつか(膝窩)高

座面奥行き

座位でん(臀)−しつか(膝窩)距離

座面幅

最大座位でん(臀)幅

背の支持

座面から腰部の中心部分までの高さ

5.5.2.2

座面高  背中を垂直にして座る場合のユーザーにとっての適切な座面高は,しつか(膝窩)高に

靴のかかとの厚さを足したものとする。ある特定ユーザー群に適合するように設計されるいすは,対象ユ

ーザー群の適切な範囲に適合するものでなければならない。

参考  その範囲は適合性の考え方を当てはめることでカバーできる。

選択された調節範囲の中で,ユーザーが高さを調節できなければならない。

5.5.2.3

座面奥行き  座面の奥行きはユーザーのでん(臀)−しつか(膝窩)距離より短いならば適して

いるものとする。

参考  ある特定されたユーザー群に適合するように設計されるいすは,対象ユーザー群の適合範囲に

対し,調節機構か寸法の違う座面を使うことで適合させ,座面奥行きの調節は,座面に対して

背もたれを調節するか,背もたれに対して座面を調節するかのいずれかの方法で行うことがで

きる。

座面の奥行きが調節できないときは,大たい(腿)部全体を支持することよりも適切に背を支持するほ

うが重要なので,適切に背を支持することを優先させるのが望ましい。

5.5.2.4

座面幅  でん(臀)幅よりも座面のほうが広ければ座面の幅の適合性は達成できるものとする。

特に,ある特定されたユーザー群に適合するように設計されたひじ掛けの付いたいすは,最大でん(臀)

幅に適するようにすることが望ましい。

5.5.3

座位の動的側面

5.5.3.1

適切な設計要素  仕事の内容及び他の家具の設計と相まって,座位の設計は動作を促す上で重要

な役割を担う。したがって,ユーザーが頻繁に姿勢をかえることができるようにいすを設計するのが望ま

しい。

いす設計の四つの主な側面(座面角度,座面と背もたれの動き,キャスター及び回転機構)がこの目的

に直接的に寄与するものとする。

5.5.3.2

座面角度  ユーザーが前後に姿勢を変えられるような座面角度がよい。

参考  前後方向に姿勢を変えることには血流を促すという利点がある。

座面は,

固定でも角度を調節できるような設計でも差し支えない。

調節可能な座面は後方への傾き同様,

前方への傾きを組み込んでもよい。

5.5.3.3

座面及び背もたれの動き  座面及び背もたれの動きは,ユーザーの快適性と作業の要求に応じた

変化に適するように,ユーザーが姿勢を変えられるものがよい。座面と背もたれは,この二つの要素の一

方を固定することによって独立し,互いが独立でもよいし,初期設定比 1 以上で座面と背もたれが同調し

て動くことにより,両者の角度が開いてもよい。

5.5.3.4

キャスター  一般的に VDT を使うワークステーションでは,作業要求の変更に伴ってユーザー

がワークステーション内で目的の装備に近づくためのちょっとした移動を安全,かつ,容易にするために

キャスターを推奨する。

キャスターのタイプは,床面の特性に合わせなければならない。いすは座っている間も座っていないと


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Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

きも意図しないときに動くことがあってはならない。また,座っていないときに簡単に動き過ぎてはなら

ない。

参考  抵抗の低いキャスターは,硬い床の上では安全に使うことはできない。

5.5.3.5

回転機構  作業内容の変更に伴って,目的の装備に向かいやすくするために,回転機構によって,

胴体をひねったりすることなく,ユーザーが容易,かつ,安全に体の向きを回転できることが望ましい。

5.5.4

背の支持  背もたれは,ユーザーがどんな座位姿勢をとっても背中を支持できるものがよい。背も

たれは背中の異なる部位を支持するように設計してもよい。

背もたれは,特に腰部を支持するように設計するのが望ましい。姿勢が変化しても,背もたれと座面の

動きによって支持するのが望ましい(

図 参照)。

低い背もたれはでん(臀)部の凸部を避ける位置から始まって,腰部の中央に凸部をもち[腰つい(椎)

のせき(脊)柱前湾を助け,せき(脊)柱後湾を避ける。

,上体の動きを妨げないように肩甲骨の下の高

さで終わるのが望ましい。

後傾姿勢が主となる仕事では,肩甲骨も支持する高い背もたれを推奨する。

高い背もたれでは腰部に凸状の部分があり,それは平面又は凹面に滑らかに変化し,なじんでいくもの

がよい。

5.5.5

ひじの支持  ひじ掛けは,特殊な作業の場合や作業が中断している間に,首や肩の筋負担を軽減し

たり,立ち上がるときや座るときの補助をする。高さや幅が調節可能なひじ掛けは,対象ユーザー群の女

性の 5 パーセンタイルから男性の 95 パーセンタイルまでの範囲をカバーするのが望ましい。

ひじ掛けを用

いる場合は,次のことに注意する。

a) VDT

作業者の好ましい姿勢を妨げないことが望ましい。もし妨げとなるのであれば,調節か取り外し

ができるのがよい。

b)

作業場への近づきやすさを制限しないことが望ましい。特にひじ掛けの高さは,いすを作業面に近づ

けるときにじゃまにならないのがよい。


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図 5  背もたれ及び座面の動きによる姿勢変化に対する支持

5.6

その他の支援用具

5.6.1

原稿台  原稿を見ながら VDT 作業をするときには,原稿台が推奨される。

参考  原稿台を使用すれば,ディスプレイと同じような高さ,視距離及び面に原稿を置くことができ,

様々な視対象を交互に見るときに必要な頭,首及び目の動きを減らす。

原稿の視認性及び個々のユーザーの視覚の要求事項に対応できるように,原稿台は角度と距離が調節で

きることが望ましい。原稿台は,表示装置と同じ高さに配置できるように調節できることが望ましい。

原稿台は,書類の大きさにふさわしい大きさが望ましいが,取り扱いやすいように,縦横共に原稿より

わずかに小さいほうが更に望ましい。原稿台及び定規の表面は,無光沢が望ましい。原稿が読みにくくな

らないように,光が原稿台を透過しないようにするのが望ましい。原稿台は,作業面の動きに影響を受け

ずに安定し,かつ,重い原稿を保持するのに十分な強度があることが望ましい。

5.6.2

フットレスト

参考  フットレストは,下たい(腿)と足の快適な角度と作業姿勢の変化を促すための支援用具であ

る。

VDT

ユーザーが,足を床にぴったりと付けられないような高さにいすが設定されている場合には,足の

支持を必要とする。

フットレストは,床の必要な場所に置くことができ,使用中に意図しないときに動くことのないように

するのが望ましい。表面は滑らないようにし,足を動かせる余裕をもった寸法であるのが望ましい。支持

面の角度は,調節できるのが望ましい。


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5.6.3

手・手首・前腕の支持  キーボード及びそれ以外の入力装置の配置並びに手,手首及び前腕の支持

の対策は,上肢の静的負担,首及び肩の筋負担並びに手首の過度の屈曲,伸展及び偏位を軽減することを

目的とするのが望ましい。

支持方法は次による。

a)

入力装置の手前の作業面に十分な奥行きをもつスペース(100mm 以上)を設ける。作業面の端部が手

首に対して鋭利にならないように注意して設計するのが望ましい。

b)

手の支持を考慮して入力装置を設計する。

c)

入力装置とは別に手/手首の支持具を用意する。

参考  支持具の有効性は,ワークステーションの特徴(特にキーボードの設計),ユーザーのキー入力

の熟練度及び好みの姿勢によって異なる。

分離した手又は手首の支持具の設計には,次の事柄を考慮するのが望ましい。

1)

手又は手首の支持具は,手を休める間に時々又は断続的に使われるので,静的姿勢を最小限にし,

キー操作や好ましい作業姿勢をいかなる場合にも制限しないように設計することが望ましい。

2)

表面形状は,キーボード面の高さ及び傾斜と合わせることが望ましい。

3)

奥行きは,対象とする入力装置の設計によって異なり,50mm から 100mm とすることが望ましい。

参考  奥行きは,キーボードの A 列の手前からの寸法を考慮する[JIS Z 8514(人間工学−視覚表示

装置を用いるオフィス作業−キーボードの要求事項)参照]

4)

端部が手又は手首に対して鋭利にならないように設計することが望ましい。

5)

幅は少なくともキーボードと同じ,又は作業に対して適切な幅にすることが望ましい。

6)

支持具は,使用中には安定していることが望ましい。

5.6.4

表示装置用の回転アーム及び高さ調節の附属品を備えたワークステーション  人間工学的見地か

ら,回転アームの使用は,この規格の他の推奨事項(例えば,観視角)に矛盾することがあるため,一般

的には推奨されないが,特別な状況下ではその使用は有用とする(例えば,作業面の広さが制約される場

合)

。回転アームを取り付ける場合は,上述の他の要求事項の外に,次のことを確実に満たすこととする。

a)

ディスプレイの表示の上端は,目の高さを超えないこと。

b)

回転と高さ調節は機構的に安定した設計であること。

c)

回転アームのディスプレイ支持部の寸法は,表示装置の大きさに合っており,かつ,ディスプレイを

置くための安全な台を備えること。例えば,ディスプレイの脚部のためのくぼみや端部が立ち上がっ

た形状。

d)

使わないときには,キーボードを回転アームに安定して,簡単に手の届くところに置くことができる

こと。操作するときには作業面上に置くことが望ましい。

5.7

作業空間内でのワークステーションのレイアウト

5.7.1

一般的な配慮  ISO 6385 に記述のある関連する要素を考慮に入れて,作業空間内のワークステー

ションのレイアウトを計画し,実行するのが望ましい。次の項目に対しては,特に注意するのが望ましい。

a)

ユーザーのアクセス  ワークステーションの設計及び作業空間内の配置は,ユーザーがワークステー

ションへのアクセスの妨げにならないこと。

b)

メンテナンスのためのアクセス  ワークステーションの設計及び室内での配置は,メンテナンスのた

めの装置の部品,配線及び各種コンセントへのアクセスの妨げにならないこと。

c)

作業グループ  仕事の流れ,作業の要求事項及び社会的側面。

d)

スペースの有効性  制約(例えば,自然光及び人工照明に起因するもの)及び最小スペースに関する


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Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

地域的な法的要求事項。

e)

共有のワークステーションの必要性

f)

照明  (ISO 9241-6 参照)

g)

清掃のためのアクセス  詳細は,ISO 9241-6 を参照のこと。

5.7.2

配線管理  配線管理は,仕事環境内でのワークステーションのレイアウトを考慮に入れて計画し,

実行しなければならない。

配線(電源,情報線,電話線など)はユーザーニーズを考慮するのが望ましい。配線管理は,次の推奨

事項を満たすように整備するのが望ましい。

a)

安全性  配線が作業面や床の上をはっていることによる危険がないように,堅固に固定することが望

ましい。これらは,必要な場所まで水平や垂直のダクトに収納すること。

b)

長さ  配線の長さは,現在及び予見されるユーザーニーズに十分適応できるもので,今後のレイアウ

ト変更に特に注意を払うこと。これは,新規配線のためのダクト内の余分の空き容量についても同様

とする。

c)

アクセスのしやすさ  ワークステーションは,仕事を中断することなくメンテナンスと清掃のための

アクセスをしやすくすること。

d)

調節可能な作業面  調節可能な作業面を使用する場合には,配線はすべての調節範囲に対応すること。

6.

適合  5.にあるすべての要求事項を満たせば,この規格に対して適合することとする。

この規格に対する適合は,特定ユーザー群,すなわち,

“対象ユーザー群”に対してだけ有効とし,特に

明示がないときは,対象ユーザー群とは一定のユーザーを制限するものとしない。

参考  現在の工業製品の設計においては,作業者の女性の 5 パーセンタイルから男性の 95 パーセンタ

イルまでの人体寸法を考慮している。関連する人体寸法は

附属書 に含まれている。

地域的な安全基準も考慮するのが望ましい。

7.

測定

7.1

作業面  脚周りの高さが[座位大たい(腿)厚]+[座位しつか(膝窩)高]+(靴の補正値)を

超えていれば,ワークステーションは 5.4.2 に従っていることとする(

附属書 参照)。工業製品の設計で

は,対象ユーザー群に対するクリアランスの計算に統計上の数値を使用する。高さ固定の家具には,対象

ユーザー群の男性の 95 パーセンタイルの大たい(腿)部クリアランス高及び座位しつか(膝窩)高を使用

する。

7.2

ワークステーションの安全性及び安定性  ユーザーによって調節された作業面のすべての位置にお

いて使用上支障がなければ,5.4.5 に従っていることとする。

本来の使用状態で,引出しが完全に抜けてしまうことがないかどうか確認する(動きの方向に加えられ

る引張力で)

7.3

座面高  対象ユーザー群の女性の 5 パーセンタイルから男性の 95 パーセンタイルまでが設計基準姿

勢をとれるだけ座面高の変化が可能であれば 5.5.2.2 に従っていることとする。

7.4

キャスター  床表面(硬質又は軟質)のタイプに適したキャスターが使われているならば 5.5.3.4 

従っていることとする。意図しないときの移動に対する抵抗試験は,各地域のいすの安全試験の一部に準

じる。


16

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

7.5

作業空間内でのワークステーションのレイアウト  5.7.2 に従えば,周囲の環境の中でのワークステ

ーションのレイアウトを考慮に入れて配線管理をどのように計画しているかを報告する。


17

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

附属書 A(参考)  ワークステーションの設計及び 

選定に必要な人体寸法測定値

1.

人体寸法測定値の選定  人体寸法測定値を選定するときには,それがどのように入手され,どの要素

が必要とされる用途に適切であるかどうかを知ることが重要である。

この規格においては,対象ユーザー群の人体寸法及び体形を適切に反映する人体寸法測定値を選択する

ことが重要である。

人体寸法測定値が少数(例えば,1 000 人以下)又は特定の人々から集められているときは,一般の人を

対象とした設計に使用するのは適切ではない。しかし,非常に多くのサンプルを集めるか,又は少数でも

代表的な測定値から綿密に統計的手法を用いて推定するかで,これらの問題を回避した幾つかの測定値が

入手可能である。したがって,家具の設計に用いる測定値は設計の対象となるグループと密接な関係のグ

ループを代表していて,かつ,できれば多くのサンプル数によるものを選択するのが望ましい。家具の設

計に関しては成人の測定値が望ましい。

“成人”を考える場合には 21 歳以下の十分に成長していない若者

を考慮に入れることが望ましく,16 歳から 65 歳までの範囲で適応する労働者群を含む必要がある。

人体寸法測定値は,通常性別及び年齢別に分けられる。もし,設計が性別又は特定の年齢向けのものな

らば,この測定値は非常に役立つ。しかしながら,もし適切なものがない場合には,異なったグループの

ものを組み合わせることができる。

ほとんどの人体寸法測定値は,裸体又は裸体に近い状態で測定されているので,衣類のための補正値が

必要である。しかしながら,測定値にはある寸法に衣類などの補正値をすでに含んでいるものがあり,使

用前に慎重に提供された情報を読み取ることがきわめて重要である。

表 A.1 に幾つかの有用な補正値の指

標を示す。

もう一つの補正値は,人体寸法測定値にしばしば見られる“くつろぎの要素”である。これは標準的“人

体寸法模型”又は緊張した姿勢の人から集められた測定値の補正である。

“くつろぎ”とはより自然な姿勢

をシミュレーションしたものである。

“くつろぎ”

の要素が含まれていることをはっきり示している測定値

を家具設計に適用することは好ましい。

表 A.1  衣類及び関連する補正値

寸法

補正値

1

床−大たい(腿)部下側

靴に対して 30mm

2

でん(臀)幅

軽装に対して 10mm

通常の服装に対して 25mm

3

座位眼高 65mm までの減少(くつろぎ姿勢に対して 40mm と

座面の圧縮に対して 25mm)

4

肩の高さ 65mm までの減少(くつろぎ姿勢に対して 40mm と

座面の圧縮に対して 25mm)

5

背もたれ高さ

座面の圧縮に対して 25mm 以下

その他の寸法に対して衣類及び関連する補正値は,適温の室内の服装では最小になる。

ワークステーション設計のために最も重要と考えられる人体の外形寸法は,

図 A.1 に示すようにほんの

少数でしかない。定義は JIS Z 8500 から引用した。それぞれの寸法の用語を

図 A.1 に示す。


18

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

図 A.1  座位及び立位の VDT 作業場の設計を決定するために重要な人体寸法測定値

2.

選定した人体寸法測定値の使い方:座位  人体寸法測定値及び特定の設計寸法との関係を図 A.2 に要

約する。実際の作業場の設計仕様では,対象ユーザー群に基づいた人体寸法測定値を使用することが望ま

しい。


19

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

(

1

)

補正値

図 A.2  対象ユーザー群の人体寸法測定値を使用したワークステーションの寸法 

(座位)

2.1

座面高  この寸法は,ひざの後ろの大たい(腿)部下面の最大高と定義する。専門的には座位しつ

か(膝窩)高  (g)  [下たい(腿)長]という。

この寸法は,座面が高すぎて大たい(腿)部裏側が圧迫されること,又は低すぎて背骨が不必要に曲が

ることを避け,下たい(腿)の快適さを確保するために重要である。また,この寸法は,手の位置及び座

位眼高を決定する上からも重要である。また,視線を決定する要素でもある。

座面高の調節範囲は,設計の対象とする低いパーセンタイルから高いパーセンタイルの人々まで対応す

る必要がある。人体寸法測定値における計測は,通常,鉛直の下たい(腿)に対して行う。加えて,靴及

び様々な座位姿勢に対応する補正値を含むのが望ましい。さらに,人々は長時間下たい(腿)を鉛直位置

のままでいることはできないので,下たい(腿)のひざ関節角度が 90°以上になっても足が床に付くよう

にすることが望ましい。

2.2

座面奥行き  この寸法は,座面の前から背もたれまでの最大奥行きと定義する。専門的には座位で

ん(臀)−しつか(膝窩)距離  (i)  座面奥行きという。

この寸法は,座ったときにひざの裏側が圧迫されないこと,及び背もたれを十分に使えることの両方に

重要である。ひざの裏側は比較的皮膚が敏感で更にけん(腱)を覆う皮下組織がほとんどないので,座面

奥行きはこれを考慮してでん(臀)部からひざ(膝)裏までの距離よりもわずかに短いことが望ましい。

でん(臀)部及びしつか(膝窩)の衣類による補正値を含むのが望ましい。

工業製品の設計では調節可能でない場合には,通常,座面奥行きは設計範囲内で最も小さい人の寸法に

よって決定する。座面奥行きが深すぎると,背もたれは腰部を十分にサポートできない。このことによっ


20

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て,ようつい(腰椎)は前述の後湾[せき(脊)柱後湾]になり不快感につながる。

2.3

座面幅  この寸法は,でん(臀)部がのる部分の座面幅で定義され,専門的には座位でん(臀)幅  (m)

という。

この寸法は,対象ユーザー群の適度な範囲(95 パーセンタイル)の人がたやすく離着席できるという当

然の必要性の外に,姿勢負荷軽減のためにユーザーが思うままに柔軟に姿勢を変えるために最も重要であ

る。

でん(臀)幅は,座面上で体の最も広い部分ではないが,一般的には利用可能な寸法である。座面幅は

設計範囲内の最も大きい個人の座位でん(臀)幅を超えることが望ましい。座ったときには足を広げるの

で,設計すべき座面幅は,でん(臀)部横幅の人体寸法測定より大きいことが望ましい。衣類の補正値は,

体の両側に加えるのが望ましい。更に,ひじ掛けがいすに付いているのであれば,動きを考慮し余裕の幅

も加えるのが望ましい。

2.4

座位眼高  この寸法は,座面の水平面から緊張した姿勢の目の高さ(具体的には目尻)と定義し,

そして専門的には座位外眼角高  (b)  という。

首,肩及びせきつい(脊椎)上部に過度の負担をかけることなく視対象を見やすくするため,座位眼高

は重要である。また,作業者同士の視覚上のコンタクト又はプライバシー(特に,パネルシステム家具及

び類似のものとの関係)のどちらかを保つのに重要である。

この寸法は,緊張した姿勢の眼高又はくつろいだ姿勢での眼高のどちらか一方を,設計の特徴によって

使い分けるのが望ましい。

2.5

ひじ掛け高さ  この寸法は座面上のひじ高さ(しかし,厳密には正確ではない。)によって定義され,

専門的には座位ちゅう(肘)頭高  (d)  という。

ひじ掛け高さは操作者のひじの位置,大たい(腿)厚と作業面の厚さ及びひじ掛けの間隔と関係する。

小柄なユーザーはひじを掛けるために上腕を横に広げるか片側に寄りかからなければならないので,ひじ

掛け高さは座面幅,ひじ掛けの間隔と密接に関連する。この複雑な関係を解決するためには,単純な人体

寸法測定値よりも詳細な検討が必要である。

2.6

ひじ掛け長さ  この寸法を定義するのに用いる人体寸法計測は,体幹又は腹部の厚さであり,専門

的には座位でん(臀)−腹厚径  (k)  という。

この寸法は,ユーザーができるだけ作業面に近づいて効果的に背もたれを使うことができるために重要

である。

ひじ掛けの長さは,小柄なユーザーがどれだけ作業面と背もたれを近づけることができるかを決定する。

ひじ掛けを設計する際に,ひじ掛けの高さが小柄なユーザーの大たい(腿)部厚より高い(このため作業

面の下に入れることができない)ときにはひじ掛けの最大長さは小柄なユーザーの体幹の厚さによって決

定する。ひじ掛けの長さが長すぎると,小柄なユーザーは作業面に近づいて座ることができず,背もたれ

を使用することができない。

2.7

ひじ掛け間内寸法  この寸法は,ちゅう(肘)間幅  (l)  という。

これはひじ掛けが窮屈すぎず快適な休息姿勢を提供することと関係する。また,立ったり座ったりする

ときのでん(臀)部の余裕を決める意味でも重要である。この二つのことに留意して,常に幅を広く取る

方向に選択するのが望ましい。2.5 で触れたように,この寸法はひじ掛け高さとの交互作用が顕著なので,

常にひじ掛け高さとの関係で考えることが望ましい。


21

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

2.8

肩の高さ  この寸法は,上体を快適に保つことと関係し,腕の長さとの関連で,ワークステーショ

ンにおける幾つかの要素の位置を決めるために使う。これは座位における床面(基準面)からの高さ又は

座面からの高さのいずれかで定義され,後者は座位肩峰高  (c)  という。

この寸法は作業面上のおよその肩の高さを規定する。腕の長さが分かっている場合には,許容できる引

出しの取っ手の最低高さ,引出しの深さ及びおよその座面の調節機構の位置を決めるのに用いられる。ワ

ークステーションの全面に手が届く必要のある作業面の広さを決めたり,

棚の位置を決めたりするのにも,

ある程度まで使うことができる。

2.9

座面から作業面の裏面まで  この寸法は,下たい(腿)の動きの度合いを決め,姿勢変化をするた

めに非常に重要である。また,作業すると思われる手の高さにも重要な影響を及ぼす。

この寸法を決定するのに一番よく使われる人体寸法測定値は,座位における大たい(腿)部の最大厚で

ある。しかし,この場合には動作のための余裕を含んでいなければ不十分である。この寸法は専門的には

座位大たい(腿)厚  (e)  という。

作業面の厚さは,座面上のひじの高さと座位における大たい(腿)部の最大厚の差に関係する。小柄な

体格に対して比較的大たい(腿)部の厚いユーザーには注意するのが望ましい。ユーザーが調節する座面

高は,作業面の裏面の高さとユーザーの大たい(腿)部厚と関係がある。小柄なユーザーは,作業面の裏

面に大たい(腿)部が触れない範囲で,できるだけ高く座面を上げる傾向にある。この高さは,大柄なユ

ーザーが床面からのしつか(膝窩)までの高さにより決めた座面高よりも高くなる場合がある。多くの場

合,小柄なユーザーは,そのような高さで脚を快適に支持するためにフットレストを必要としている。大

柄なユーザーの下肢空間を決定するために床面からしつか(膝窩)までの高さとともに最大大たい(腿)

厚を使う。

2.10

下肢空間奥行き  これに関連する人体寸法測定値は,専門的には座位でん(臀)しつがい(膝蓋)

距離  (h)  という。

この寸法は,下肢の姿勢を自由に変えることができる十分な空間をとるために重要である。

最低寸法は,人体寸法測定値ではでん(臀)部の後端からひざの前端までの距離から求められる。しか

し,自由な動作を行えるようにするには,明らかにこれ以上のゆとりが必要である。これは,大柄なユー

ザーの脚に支障がないようにするための作業面の下の最低寸法である。この適用に当たっては,相対的に

体幹が薄く,大たい(腿)部が長いユーザーについて考慮するのが望ましい。脚の動作と伸びのためにも

空間は必要である。

着座作業中に脚を動かすために十分な下肢空間の奥行きをとることが望ましい。この寸法  (z)  は,寸法

(h)

と  (k)  を使って,設計基準姿勢でひざを 30°伸展させた状態を想定し,足の長さに対するゆとりを加

えて計算する。

2.11

背もたれ高さ  背もたれ高さは背中を十分にサポートし,静的負担を減らし,腰痛を防ぐために背

骨を適度に湾曲させるものでなければならない。規定するには二つの寸法が必要となる。

a)

背もたれ下端の最小値は,専門的には座位腸骨りょう(稜)高  (f)  である。

これは,仙骨と第 5 腰つい(椎)の間のつい(椎)間板とほぼ同じ位置を示す。この寸法は,でん(臀)

部の空間を確保する背もたれの設計に使われるのが望ましい。

b)

背もたれ上端の最大値は座位肩甲骨下角高  (a)  で示される。

参考  この寸法は,JIS Z 8500 には記載されていない。

この寸法は,肩甲骨の位置を示す。前腕を動かす肩甲骨も動くので,その妨げにならないように背もた

れは寸法  (a)  より低い方がよい。しかし,長時間の座位作業,例えば,コンピュータ操作のような作業に


22

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

は,より高い背もたれが多くの利点をもつ。肩甲骨の動きに自由が必要かどうかは,仕事の種類によって

決まる。多くの場合,手を使っているときには上体が前傾して,肩甲骨が背もたれに当たっていない。い

すが回転できない状態(例えば,いすが作業面の下に入った状態)で操作者が横や後ろを向かなければな

らないような環境では,体の回転が胸の部分だけで起こってしまうので,背もたれは肩甲骨より低くなけ

ればならない。

2.12

視距離  (x)  とその変化  (y)    ディスプレイとユーザーの目との最適距離は様々な要因によって決ま

る。設計視距離,例えば,ディスプレイ製造業者が定める数値は 400mm 以上に設定されている(JIS Z 8513

参照)

。座位でのオフィス作業での最適視距離は 600mm である。しかし,個々のユーザーは 450mm から

750mm (y

=±150mm)  の設定を好む傾向にある。この範囲の視距離では視角にして 20′から 22′の文字高

さが必要である(JIS Z 8513 参照)

ある技術は,質感のある画像を表示するために,より長い視距離を必要とする。例えば,テレビ画面ま

での最小距離は画面の対角線の 4 倍以上である。異なる色要素によって構成される記号にも最低離れなけ

ればならない距離がある。様々な技術を用いたディスプレイがワークステーションに含まれる場合には,

ワークステーションの構成及び寸法を決める前に,最適な視覚条件になる視距離を決定するのが望ましい

JIS Z 8513 参照)

2.13

距離  (z)    ユーザーと水平方向の最も近い障害物までの距離は,下肢を垂直に降ろした状態から

30

°(通常)前に出しても,障害物に当たらずに動かすことができるように設定するのがよい。

3.

選定した人体寸法測定値の使い方:立位  座位の場合とともに,立位で使用する VDT 作業場の設計

及び選定に当たって,考慮しなければならない人体寸法が少数ある。

人体寸法測定値及び幾つかの特定の設計要素を,

図 A.3 に示す。


23

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

図 A.3  対象ユーザー群の人体寸法測定値を使用したワークステーションの寸法 

(立位) 

3.1

立位眼高  この寸法は,通常床面と目尻までの垂直距離によって定義され,専門的には外眼角高  (n)

という。使用の状況によって,緊張した姿勢の数値とくつろぎ姿勢の数値の両方を使うのが望ましい。快

適に VDT や関連する視対象を見るためには,くつろいだ座位同様,頭が前傾するということを考慮する

のがよい。

この寸法は,首,肩,背骨の上部及び下肢に過度の負担がかかることのないよう視対象を最適条件に合

わせるために重要である。また,他のユーザーや顧客との視覚上のコンタクトを維持し,又は視覚上のプ

ライバシーを守るためにも重要である。

参考  視覚上のコンタクトを維持し,又は視覚上のプライバシーを守るには,パネルシステム家具及

び類似のものとの関係がある。

3.2

立位ひじ高  この寸法は,立位でのオフィス作業の作業面高さを決定するために重要である。この

寸法は,被験者が直立位で前腕を直角に曲げ,上腕を自然にぶら下げた状態の床から曲げたひじの先端ま

での垂直距離で,ちゅう(肘)頭高  (o)  という。

参考文献 

[1]  JIS Z 8500

  人間工学−設計のための基本人体測定項目

備考  ISO 7250 : 1996, Basic human body measurements for technological design からの引用事項は,この

規格の該当規格と同等である。

[2]  CIE Publication 17.4 : 1987, International lighting vocabulary (IEC/CIE joint publication)


24

Z 8515 : 2002 (ISO 9241-5 : 1998)

JIS Z 8515

(人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

ワークステーションのレイアウト及び姿勢の要求事項)原案作成本委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

林      喜  男

慶應義塾大学

(幹事)

中  野  義  彦

沖電気工業株式会社

渡  辺  武  夫

経済産業省

橋  本      進

財団法人日本規格協会

中  込  常  雄

中込技術士事務所

堀  野  定  雄

神奈川大学

山  本      栄

東京理科大学

黒  須  正  明

静岡大学

吉  武  良  治

日本アイ・ビー・エム株式会社

石      裕  二

社団法人日本オフィス家具協会(株式会社イトーキ)

青  木  和  夫

日本大学

谷  井  克  則

武蔵工業大学

森      剛  志

株式会社マニュアル

栃  原      裕

九州芸術工科大学

田  中  典  朗

三菱電機株式会社

米  村  俊  一 NTT 東日本

有  光  隆  也

日本光電工業株式会社

河  内  まき子

生命工学工業技術研究所

持  丸  正  明

生命工学工業技術研究所

高  橋  昭  彦

生命工学工業技術研究所

(事務局)

森      みどり

日本人間工学会(神奈川大学)

JIS Z 8515

(人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

ワークステーションのレイアウト及び姿勢の要求事項)原案作成分科会  構成表

氏名

所属

(主査)

石      裕  二

社団法人日本オフィス家具協会(株式会社イトーキ)

(幹事)

中  野  義  彦

日本電子工業振興協会(沖電気工業株式会社)

渡  辺  武  夫

経済産業省産業技術政策局

橋  本      進

財団法人日本規格協会

堀  野  定  雄

神奈川大学

森  本  一  成

京都工芸繊維大学

野  瀬  憲  治

社団法人日本オフィス家具協会(株式会社イトーキクレビオ)

白  石  光  昭

社団法人日本オフィス家具協会(株式会社岡村製作所)

菅  野  隆  夫

社団法人日本オフィス家具協会(コクヨ株式会社)

岡  本  安都夫

社団法人日本オフィス家具協会(株式会社内田洋行)

安  藤  忠  晴

社団法人日本オフィス家具協会(プラス株式会社)

中  迫      勝

大阪教育大学

上  野  義  雪

千葉工業大学

藤  村  盛  造

株式会社デザインオフィスエフアンドエフ

長  尾      徹

千葉大学

吉  武  良  治

日本アイ・ビー・エム株式会社

福  住  伸  一

ヒューマンインターフェース学会(日本電気株式会社)

(関係者)

中  込  常  雄

中込技術士事務所

牟  田  健  一

経済産業省産業技術政策局

池  上  泰  弘

経済産業省産業技術政策局