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Z 8511:2007 (ISO 9241:1997/Amd.1:2001) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この追補は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本工業標準調査

会の審議を経て,経済産業大臣が改正したもので,これによって,JIS Z 8511:1999は改正され,一部が置

き換えられた。 

Z 8511:2007 (ISO 9241:1997/Amd.1:2001) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

附属書A(参考)JIS Z 8520〜JIS Z 8527の各規格の説明及び適用 ················································· 3 

  

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 8511:2007 

(ISO 9241-1:1997/Amd.1:2001) 

人間工学− 

視覚表示装置を用いるオフィス作業−通則 

(追補1) 

Ergonomics− 

Office work with visual display terminals (VDTs)−General introduction 

(Amendment 1) 

序文 この追補は,ISO 9241-1:1997,Ergonomic requirements for office work with visual display terminals 

(VDTs)−Part 1:General introductionに対して,2001年に発行された Amendment 1を翻訳し,技術的内容及

び規格票の様式を変更することなくJIS Z 8511:1999の追補1として発行されたものである。 

なお,この追補で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。 

JIS Z 8511〜JIS Z 8527では,視覚表示装置を使用する上での人間工学上の側面を,ハードウェア及びソ

フトウェアの両面に関して扱っている。これら各規格の概要,相互の関連性,及び想定する規格のユーザ

ーは,JIS Z 8511の本文で述べている。 

この追補では,特にソフトウェアの側面を扱うJIS Z 8520〜JIS Z 8527について扱っており,これらの

規格は,ソフトウェアのユーザインタフェースの人間工学に基づく設計にかかわっている。 

この追補の目標は,JIS Z 8511の補足として,次の点において,JIS Z 8520〜JIS Z 8527の読者の助けと

なることである。 

− JIS Z 8520〜JIS Z 8527の各規格の内容の大要を知る。 

− JIS Z 8520〜JIS Z 8527の各規格の相互の関連性を理解する。 

− JIS Z 8520〜JIS Z 8527の各規格と開発過程との関連性,すなわち,開発過程のいつ,どこで各規格を

用いればよいかについての手引きを与える。 

− JIS Z 8524〜JIS Z 8527に述べている対話手法の選び方及び組合せ方を理解する。 

JIS Z 8520〜JIS Z 8527の各規格の最終的な受益者は,視覚表示装置を用いて作業するユーザーである。

JIS Z 8520〜JIS Z 8527の各規格中の人間工学上の推奨事項は,ユーザーの必要性から生じている。ユーザ

ーは,これら規格を読むことも,規格の存在を知ることさえないと思われるが,一層使いやすく,一貫性

が高く,生産性を高めるユーザインタフェースがこの規格の適用によって提供されるであろう。 

JIS Z 8511:1999を,次のように改正する。 

1. 6. ISO 9241の構成(参考 追補で,“6. ISO 9241を使用するときの手引き”に修正)の末尾に次の文

を追加する。 

附属書Aは,JIS Z 8520〜JIS Z 8527を応用プログラムの開発で用いる場合の,並びにJIS Z 8524〜

Z 8511:2007 (ISO 9241:1997/Amd.1:2001) 

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS Z 8527で扱う対話手法の選び方及び組合せ方についての手引きを与える。 

2. 附属書A(参考)参考文献を次の附属書Aに置き換え,関連規格を附属書Aの末尾に移す。 

background image

Z 8511:2007 (ISO 9241:1997/Amd.1:2001) 

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A(参考)JIS Z 8520〜JIS Z 8527の各規格の説明及び適用 

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

A.1 JIS Z 8520〜JIS Z 8527の構成  

A.1.1 序文 JIS Z 8520〜JIS Z 8527は,次のようなソフトウェアにおける人間工学の事項を扱う。 

− 人とコンピュータとの対話の原則(JIS Z 8520)。 

− 利用の状況[ユーザー,仕事(tasks),環境]と,有効さ,効率及び満足度の観点からの使用性の定義

との関連性(JIS Z 8521)。 

− 提示する情報の特性及び情報の提示に関する推奨事項(JIS Z 8522)。 

− ユーザー向け案内に関する推奨事項。これは対話手法すべてに当てはまる(JIS Z 8523)。 

− 対話手法の使い方に関する推奨事項(JIS Z 8524〜JIS Z 8527)。 

人とコンピュータとの対話に関する仕様の決定及び設計は,ユーザーの要求事項,ユーザーの仕事,環

境及び利用可能な技術を理解した上で行うことが望ましい。通常,幾つかの選択肢があり,最終案の決定

には一貫性(例えば,組織の既存慣行としての一貫性であったり,又はある範囲のシステムにわたっての

一貫性であったりする)が大きく影響する。人とコンピュータとの対話が,全体として適切なものになる

よう設計する上で,通論的な対話設計の原則を述べているJIS Z 8520を参考にすることは,助けとなる。

対話設計に関する具体的な推奨事項は,JIS Z 8524〜JIS Z 8527で扱う。 

A.1.2 JIS Z 8520〜JIS Z 8527の参照関係 図A.1は,JIS Z 8520〜JIS Z 8527の参照関係を図示したもの

で,原則及び推奨事項という観点から各規格の特質を反映している。 

図 A.1 JIS Z 8520〜JIS Z 8527の参照関係 

使用性についての手引(JIS Z 8521) 

対話の原則(JIS Z 8520) 

情報の提示(JIS Z 8522) 

対話手法 

原則及び/又は一般的な
推奨事項を含む規格 

原則及び/又は一般的な
推奨事項とともに,個別的
な推奨事項をも含む規格 

個別的な推奨事項を含む
規格 

JI

S

 Z

 8

52

3

JI

S

 Z

 8

5

2

6

JI

S

 Z

 8

5

2

7

JI

S

 Z

 8

5

2

5

JI

S

 Z

 8

5

2

4

Z 8511:2007 (ISO 9241:1997/Amd.1:2001) 

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.1.3 JIS Z 8520“対話の原則” JIS Z 8520の目的は,人と情報システムとの間の対話を設計するとき

に適用する通論的な人間工学上の原則を提供することである。JIS Z 8520では,ユーザーとインタフェー

スソフトウェアとの間の対話を設計する上で,七つの原則を示している。 

七つの原則とは, 

− 仕事への適合性 

− 自己記述性 

− 可制御性 

− ユーザーの期待との合致 

− 誤りに対する許容度 

− 個人化への適合性 

− 学習への適合性 

JIS Z 8520で与える原則は,JIS Z 8521〜JIS Z 8527でそれぞれ与えている推奨事項を理解する基礎とな

っている。七つの原則に関して厳密に適合性は判定できないが,各原則が全体として当てはめられている

かを評価することはできる。 

A.1.4 JIS Z 8521“使用性についての手引” JIS Z 8521は,使用性(ユーザビリティ)の概念を導入す

るが,使用性確保のためにどのような製品属性をもたせればよいかの具体的な推奨事項は含まない。製品

のユーザーが,有効に,効率よく,満足をもって,ある“利用の状況”(ユーザー,仕事及び環境)におい

て指定した目標を達成できる度合いを,JIS Z 8521では扱う。この考え方は,人間工学上の要求事項を仕

様化する作業の一部分として使用できる。JIS Z 8521は,“利用の状況”の解説,システムの使用性を評価

するときの実施すべき評価手順及び満たすべき判定基準の説明を含む。 

A.1.5 JIS Z 8522〜JIS Z 8527の各規格の構成  

A.1.5.1 規格の構成 JIS Z 8522〜JIS Z 8527の各規格の構成は,それぞれ次のとおりである。 

− まえがき 

− 序文 

− 適用範囲 

− 引用規格 

− 定義 

− この規格の適用 

− 推奨事項 

− 附属書 

A.1.5.2 “この規格の適用”箇条 JIS Z 8522〜JIS Z 8527の“この規格の適用”箇条では,それぞれの規

格をどのような場合に適用するとよいかを,次の見地から述べている。 

− ユーザー及び組織の特性 

− 仕事の特性 

− システムの能力 

備考 これらの特性についてのより詳細な説明を,A.3.2に示す。 

“この規格の適用”箇条では,それぞれの規格の推奨事項をどのように適用するのがよいかについても

説明している。個々の推奨事項が,適用可能かどうかを評価し,適用可能と判断すれば,該当する対話手

法中にその推奨事項を具体化することが望ましい。ただし,結果として設計目標に外れたり,使いやすさ

を全体的に低下させないという確証があれば,必ずしも推奨事項に従い具体化しなくてもよい。 

Z 8511:2007 (ISO 9241:1997/Amd.1:2001) 

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

さらに,JIS Z 8522〜JIS Z 8527では,“ある製品を,規格中の適用可能な推奨事項に適合していると主

張するには,その対話の要求事項を設定するときに用いた手順,並びにその対話を開発する及び/又は評

価するときに用いた手順を明確に指定しなければならない。手順指定の詳細度は,関係者間の協議事項と

する。”としている。 

A.1.5.3 “推奨事項”箇条 JIS Z 8522〜JIS Z 8527中の各“推奨事項”箇条では,それぞれの規格の推奨

事項を述べている。推奨事項の多くは,条件付き(“もし,…ならば型表現”)推奨事項である。条件の内

容は,“利用の状況”に関することが多い[例えば,JIS Z 8524の7.5.3同等なキーボード操作では,“キー

ボードが使える場合には,ポインティングデバイスによる方法に加えてキーボードによる選択肢の選択及

び実行を用意するのがよい。”と規定されている。]。 

A.1.5.4 附属書 JIS Z 8522〜JIS Z 8527の附属書Aでは,それぞれの規格中の適用可能な推奨事項に従

っているかを決める手順の例を示している。ここで示されている手順は一つの手引きであって,規格その

ものの代用となるような厳密なものではないことに注意する必要がある。手順は,推奨事項が適用可能か

どうかを決めること,及び適用可能であればその推奨事項に適合しているかを決めることの二段階から成

る。 

 JIS Z 8524の附属書Bでは,規格適用の実例を示している。 

 さらに,JIS Z 8522〜JIS Z 8527は,それぞれの規格が基礎としている原文献を掲げた参考文献を含んで

いる。 

A.1.6 JIS Z 8522“情報の提示” JIS Z 8522は,提示する情報の特質を紹介している。考慮している特

質には次のものがある。 

− 明りょうさ(情報内容が早く正確に伝わる) 

− 見分けやすさ(表示した情報が,正確に区別できる) 

− 簡潔さ(仕事達成に必要な情報だけをユーザーに与える) 

− 一貫性(同じ情報は,ユーザーの期待に添うように一つのアプリケーション中では同じように提示す

る) 

− 検知性(ユーザーの注意を必要な情報に向ける) 

− 視認性(情報は読み取りやすい) 

− 把握しやすさ(意味が理解しやすく,あいまいでなく,解釈しやすく,認識しやすい) 

JIS Z 8522で規定する提示情報の特性は,ユーザ向け案内(A.1.7参照)及びパッケージソフトウェアで

採用した各対話手法の視覚的な設計に対しても有用である。JIS Z 8522では,情報の提示についての推奨

事項も規定している(A.1.8参照)。例えば,JIS Z 8522では,間隔と位置とを工夫して一まとまりの情報

を見分けやすく表示するよう定性的に推奨しているものの,具体的な尺度は示していない。しかし,ユー

ザインタフェース構築ツールの設計者及びスタイルガイドの設計者が,特定の具体的設計環境に対応した

設計規則を作り上げるために,この推奨事項を役立てることができる。 

A.1.7 JIS Z 8523“ユーザー向け案内” JIS Z 8523では,ソフトウェアのユーザインタフェースが備え

ているユーザー向け案内及びその評価に関する推奨事項を規定している。JIS Z 8523では,ユーザー向け

案内を,“ユーザーの求めに応じて,又はシステムが自動的に提供する補足的な情報(例えば,状況情報,

フィードバックの情報,オンラインヘルプなど)で,ユーザーとコンピュータとの通常の対話の範囲を超

えるもの”と定義している。ユーザー向け案内はどんな場合にも必要であり,システムを用いてユーザー

が目的を果たす上での助けとなることが望ましい。十分な量のユーザーに対する案内を提供することによ

って,ユーザーが過度の労力を払ったり負担を感じたりせずに,目的とする仕事を完了できるようにする

Z 8511:2007 (ISO 9241:1997/Amd.1:2001) 

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ことが望ましい。具体的な対話手法では,それぞれに,例えば,選択したメニュー項目を強調表示する,

必す(須)入力フィールドの見出しに下線を施すなどのようなユーザー向け案内を取り入れている(A.1.8

参照)。したがって,JIS Z 8523の推奨事項を,具体的な対話手法を設計する場合にも,常に考慮に入れる

ことが望ましい。 

A.1.8 JIS Z 8524〜JIS Z 8527(対話手法) JIS Z 8524〜JIS Z 8527中の推奨事項は,特定の対話手法向

けのものであるから,JIS Z 8520〜JIS Z 8523と比較すると,より具体的である。ユーザーの多様な技能水

準及び多様な仕事の性質に対応できるように,しばしば複数の対話手法をユーザインタフェースに採用す

ることもある。対話手法の選択法及び組合せ方については,A.3に規定する。 

対話手法には,次のものがある。 

− メニュー対話(JIS Z 8524) 

− コマンド対話(JIS Z 8525) 

− 直接操作対話(JIS Z 8526) 

− 書式記入対話(JIS Z 8527) 

JIS Z 8524は,メニュー対話(例えば,プルダウンメニュー及びポップアップメニュー)の人間工学的

見地からの設計を扱っている。メニュー対話では,対話システムがユーザーに対して単一又は複数の選択

肢を提示し,ユーザーはその中から単一又は複数の選択肢を選ぶことによって,コンピュータは選択肢が

表す所望の処理を実行する。 

JIS Z 8525は,コマンド対話の人間工学的見地からの設計を扱っている。コマンド対話では,ユーザー

はコマンド言語の文法に従いながらコマンド句を想起して,完全形又は短縮形で入力し,コンピュータは

コマンドとそのパラメータとに対応する動作を実行する。 

JIS Z 8526は,直接操作対話の人間工学的見地からの設計を扱っている。直接操作対話では,ユーザー

は,物理的実体を扱うのと似た方法で表示されたオブジェクトに対して働きかける形で操作を行う。 

JIS Z 8527は,書式記入対話の人間工学的見地からの設計を扱っている。書式記入対話では,画面上の

見出しの付いたフィールドで,ユーザーが空欄に記入したり,候補から入力すべきものを選択したり,又

はあらかじめ記入してあるものを修正したりする。 

A.2 ユーザインタフェースの分析,設計及び評価におけるJIS Z 8520〜JIS Z 8527の使い方  

A.2.1 序文 インタフェースの設計は,仕事,ユーザー,環境及び利用可能な技術に依存する。したがっ

て,JIS Z 8520〜JIS Z 8527は,インタフェース設計の知識及び利用の状況の知識なしには適用不可能であ

って,全部をそのまま当てはめるべき規範的規則集として使うように意図したものではない。それよりも,

設計者が,仕事の内容及びユーザーの要求事項についての適切な知識をもち,利用可能な技術の使い方を

理解していることを前提としている(これには,実際のユーザーを使って試験してみることも,資格をも

つ人間工学専門家との相談も必要かも知れない。)。 

JIS Z 8520〜JIS Z 8527は,開発過程の各種の段階において適用できる(JIS Z 8530参照)。開発の早期

の段階では,JIS Z 8521は,使用性(ユーザビリティ)にかかわる点を明らかにするのに利用できる。ま

た,JIS Z 8520は,対話設計の全般的推奨事項に関連した情報を提供する。さらに,JIS Z 8522は,情報

の提示に関する全般的な手引きを得るのに利用することができ,JIS Z 8523は,ユーザインタフェースの

ユーザー向け案内に関する要求事項の情報を得るのに利用できる。 

JIS Z 8520〜JIS Z 8527に対して想定している規格のユーザー並びに分析,設計及び評価の各段階での各

規格の使い方を,次に示す。 

Z 8511:2007 (ISO 9241:1997/Amd.1:2001) 

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.2.2 規格ユーザーの種類 JIS Z 8520〜JIS Z 8527では,次の人たちを対象としている。 

a) 開発していく過程でこの規格を適用するユーザインタフェースの設計者。 

b) ユーザインタフェース設計者が利用する“ユーザインタフェース開発ツール”の設計者 “ユーザイ

ンタフェース開発ツール”を設計するときには,JIS Z 8520〜JIS Z 8527中の推奨事項を満たすユーザ

インタフェースを開発できるような“ユーザインタフェース開発ツール”とするために,JIS Z 8520

〜JIS Z 8527(特に,JIS Z 8524〜JIS Z 8527)中の該当する推奨事項を適用することが望ましい。 

c) ユーザインタフェース設計者が使用する“ユーザインタフェース スタイルガイド”の設計者 JIS Z 

8520〜JIS Z 8527は,ユーザインタフェース スタイルガイドではない。ユーザインタフェース スタ

イルガイドは,通常,特定のオペレーティングシステム又は特定のソフトウェア開発計画に対して適

用するものである。JIS Z 8520〜JIS Z 8527では,特定のオペレーティングシステム又は特定の適用業

務領域を想定していない。しかし,ユーザインタフェース スタイルガイドを,特定のオペレーティン

グシステム又は特定の適用業務領域に向けて設計するときには,JIS Z 8520〜JIS Z 8527(特に,JIS Z 

8524〜JIS Z 8527)中の適用可能な推奨事項を当てはめるとよい。ユーザインタフェース スタイルガ

イド中の推奨事項は,JIS Z 8520〜JIS Z 8527中の対応する推奨事項に一致させるのがよい。 

d) 製品購入過程でJIS Z 8520〜JIS Z 8527を参照する購買担当者。 

e) 製品がJIS Z 8520〜JIS Z 8527中の推奨事項に適合しているかを確かめる,責任をもつ評価担当者。 

f) 

間接的にJIS Z 8520〜JIS Z 8527によって恩恵を得る製品及びシステムのユーザー。 

JIS Z 8520〜JIS Z 8527を利用する設計者は,開発するインタフェースが原則に則していること,及び

JIS Z 8520〜JIS Z 8527中の推奨事項に従っていることを確認する必要がある。購買担当者及び評価担当者

には,製品が関連の推奨事項を満たしているかを決定する手段が必要である。規格中のすべての推奨事項

を適用するのではなく,該当するものだけを適用する。 

A.2.3 分析 ユーザインタフェースの想定ユーザー及び利用の状況の決定は,分析にとって欠くことがで

きない。JIS Z 8521は,利用の状況をどのように詳細指定するかについての手引きを示す。分析には,初

期設計で明らかになった各種の適用業務機能を果たすために,必要な利用者の活動を明確にすること(タ

スク分析,JIS Z 8512参照)も含まれる。JIS Z 8520は,ある対話設計案がユーザーの作業成績にどのよ

うな効果を及ぼすかを決める上での助けとなる。各種対話手法(JIS Z 8524〜JIS Z 8527)及びユーザー向

け案内(JIS Z 8523)に関する知識もまた,分析の段階でユーザーの作業成績への考慮事項を明確にする

という点で有用である。 

A.2.4 設計 分析に基づいて,JIS Z 8520〜JIS Z 8527は,ユーザインタフェースの設計に次のように利

用できる。 

JIS Z 8520は,ある特定の対話手法が適切であるかを決定するために,及びユーザーの作業成績を最適

なものにする上での折り合いを付けるために利用できる。加えて,分析段階で明らかにした使用性目標を

(JIS Z 8521に基づいて),設計過程の管理基準として用いることができる。 

対話手法の選択についての手引きは,A.3及びJIS Z 8523〜JIS Z 8527のそれぞれの序文で述べている。 

JIS Z 8522〜JIS Z 8527は,幾つかの設計案の間の折り合いを付けるための,及び設計上の問題を解決す

るための情報源として利用するとよい。JIS Z 8522〜JIS Z 8527のそれぞれは,詳細な対話の設計に関する

推奨事項を含んでいるが,特定の対話を設計する過程でそれら推奨事項を適用することが望ましい。 

それぞれの推奨事項については,適用可能性の面から評価を行い,適用可能であると判断できる場合に

は,推奨事項を実現することが望ましい。ただし,結果として設計目標から外れたり,全体としての使用

性を低下させるという確証があれば,必ずしも推奨事項に従い具体化しなくてもよい。適用可能な推奨事

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

項に従っているかを設計者が判定する場合,ユーザーが対話システムを使って仕事を行っているという状

況下で製品を評価すること,又はその製品の代表的ユーザーの利用状況を観察することが望ましい。適用

可能性を決定する場合及び推奨事項に従っているかを判定する場合の助けとなる手順を,その見本として

JIS Z 8522〜JIS Z 8527のそれぞれの附属書Aに示す。 

JIS Z 8523は,アプリケーション中の個々の対話を支援するためのユーザー向け案内を具体的に設計す

るときに用いるのがよい。 

A.2.5 評価 評価の手続は,典型的なユーザー,それらのユーザーの典型的,かつ,重要な仕事,並びに

利用の状況に関する他の要素の分析に基づいて行うことが望ましい。 

JIS Z 8521は,製品の全般的な使用性の明確化及び測定法についての手引きを示す。 

JIS Z 8520は,あるユーザインタフェースに関連して,どのような使用性上の欠点及び問題があるかを

明らかにする上で利用できる。JIS Z 8520中の適用例に基づいて,この評価を行ってもよい。 

該当する規格中の該当する推奨事項が適用対象に適合しているかを検討することで,JIS Z 8522〜JIS Z 

8527を,より詳細な評価に利用してもよい。適用可能かどうかは,推奨事項中の条件文と設計環境中のそ

の条件文内容に関連する制約状況とを考えあわせて決める。適用可能かどうかを決めるための方法として

は,システム資料の分析,資料的論拠,観察,分析的評価,及び/又は経験的評価がある。推奨事項が適

用可能と判定したら,ユーザインタフェースがその推奨事項に適合しているかを決定する必要がある。適

合しているかの決定に用いる方法には,測定,観察,資料的論拠,分析的評価,及び/又は経験的評価が

ある。規格中の推奨事項に照らして,ユーザインタフェースを評価する見本となる手順が,JIS Z 8522〜

JIS Z 8527の附属書A(参考)に詳しく述べてある。 

A.3 対話手法の選び方及び組合せ方  

A.3.1 序文 ユーザーが,システムと様々なやり取りをする上での要求事項を満たすのに適した対話手法

を,設計者が選択できる必要がある。場合によっては,ある仕事又は関連する幾つかの仕事に一つの対話

手法でうまく対処できることもある。しかし,あるアプリケーション中の様々なユーザーの活動にうまく

対処するためには,複数の対話手法を組み合わせて用いることがより適切な場合が多い。さらに,個人差

及び各個人の好みを考慮すると,あるユーザインタフェースにおいて複数の対話手法を備えるのが有用な

場合もある。ある特定の仕事,ユーザー母集団及びシステム構成に対してどんな対話手法が適切かを決め

るときの助けとなるように,対話手法の比較表を示す(表A.1参照)。 

A.3.2 表A.1の説明 対話手法の比較検討表の左端の列には,四つの対話手法,メニュー,コマンド,直

接操作及び書式記入を示してある。表のその他の列には,仕事の性質,ユーザーの性質及びシステムの性

質に関する情報を示してある。次に各列の説明を示す。 

A.3.2.1 仕事の性質 仕事の性質の列は,作業内容・規定要因,融通性,頻度,速さ及び正確さを含む。 

a) 作業内容・規定要因 この列には,特定の対話手法が適している作業内容の種類及びその作業内容に

関連する各種の規定要因を示してある。例えば,メニューは,限られた範囲の選択肢から選び出すと

いう選択作業に適している。この場合,代表的規定要因としては,コマンドの総数,既定値及び/又

は現在値を示す必要の有無などがある。 

b) 融通性 この列には,その対話手法で実現可能な(作業段階及び/又はその順序の変更に関する)融

通性の程度を示す。例えば,メニュー対話及び書式記入対話は,融通性は低いが,コマンド対話及び

直接操作対話は高い。 

c) 頻度 この列には,頻繁に行う仕事に,その対話手法が適している程度を示す。 

Z 8511:2007 (ISO 9241:1997/Amd.1:2001) 

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

d) 速さ この列には,迅速に行う仕事に,その対話手法が適している程度を示す。 

e) 正確さ この列には,その対話手法を使えるようになるまでに,ユーザーが受けるべき訓練の量及び

種類を示す。 

A.3.2.2 ユーザーの性質 ユーザーの性質の列は,経験,技能及び訓練の各列に細分される。 

a) 経験 この列には,その対話手法を利用するのにふさわしいユーザーの経験の量及び種類を示す。 

b) 技能 この列には,その対話手法を利用するのに必要なユーザーのもつ技能の量及び種類を示す。 

c) 訓練 この列には,その対話手法を使えるようになるまでに,ユーザーが受けるべき訓練の量及び種

類を示す。 

A.3.2.3 システムの性質 システムの性質の列は,入力,出力及び応答性の各列に細分される。このほか

多くのシステム特性が対話手法の選択に影響することに,注意を払うことが望ましい。 

a) 入力 この列は,その対話手法に適した入力装置の種類を示す。 

b) 出力 この列は,その対話手法に適した出力装置の種類を示す。 

c) 応答性 この列は,その対話手法が無理なく使える最大の応答時間を示す。 

A.3.3 対話手法比較表の使用例 仕事,ユーザー及びシステムについて,次のことを仮定する。 

− 仕事では,ユーザーは文書の印刷を行う。これは,アプリケーション使用中には頻繁に行わない。 

− ユーザーは,ほとんど訓練を受けないし,キーボード入力に熟練していない。また,アプリケーショ

ンの経験もほとんどない。 

− システムの表示装置は,解像度も描画機能もまちまちである。システムの応答時間は短く,キーボー

ド及びマウスを入力装置として備えている。 

対話手法の比較表(表A.1)に基づいて: 

− 仕事の性質からは,適した対話手法は,メニュー対話,直接操作対話又は書式記入対話である。 

− ユーザーの性質からは,メニュー対話及び直接操作対話が適切である。 

− システムの性質からは,メニュー対話,コマンド対話及び書式記入対話が適切である。 

− 仕事,ユーザー及びシステムの性質のいずれから見ても適した対話手法は,メニュー対話だけなので,

設計者が,必然的にメニュー対話を選択することになるであろう。 

A.3.4 対話手法の組合せ使用 先に指摘したように,ほとんどのアプリケーションは,ユーザーとアプリ

ケーションとの間のやり取りで,複数の対話手法を採用している。複数の対話手法を組み合わせて用いる

場合,次の推奨事項を検討することが望ましい。 

A.3.4.1 動作の連続性 ユーザーが,ある対話手法から別の対話手法に移行した場合,操作の変化が自然

であること及び余分な仕事上の負担につながらないことが望ましい。 

例 ユーザーは,オブジェクトの選択も,そのオブジェクトに施す操作の選択も,及びその操作に関

するメニュー選択も,すべて同じポインティングデバイスを使う。 

A.3.4.2 比ゆ(喩)表現の両立性 あるアプリケーションで,ある比ゆ(喩)表現を採用する場合,その

アプリケーションで用いるすべての対話手法に対して,その比ゆ表現が適切であることが望ましい。適切

でないとすれば,どのような点が適切でないかを明らかにすることが望ましい。 

A.3.4.3 用語の一貫性 あるアプリケーションで採用されている各対話手法にわたって,用語は一貫して

いることが望ましい。 

A.3.4.4 構文の一貫性 仕事及び対話手法の特性に適していれば,対話手法の構文は一貫しているのが望

ましい。 

10 

Z 8511:2007 (ISO 9241:1997/Amd.1:2001) 

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.3.4.5 フィードバックの一貫性 様々な対話手法を組み合わせて用いるアプリケーションにおけるフィ

ードバックの与え方は,どの対話手法でも可能な限り一貫していることが望ましい。 

A.3.4.6 対話手法の互換性 あるアプリケーション内で,幾つかの対話手法を選んで利用できるようにな

っている場合,それぞれの対話手法は,同じ効果(システム状態の変化,出力など)をもたらすことが望

ましい。 

備考 知覚,運動又は認知機能に障害をもつユーザー(すなわち,知覚,運動又は認知機能上特別な

配慮が必要なユーザー)が対話を利用する場合,効果又は出力の同等性は特に重要である。 

A.3.4.7 速さ及び正確さ 一つのアプリケーション内で,ある対話手法から別の対話手法に移行した結果,

仕事を完了する上で,誤りが増えたり,過度に時間がかかるようにならないことが望ましい。 

A.3.4.8 複雑さ 対話手法を頻繁に変更することは,ユーザインタフェースの複雑さを増大させるため,

一つの仕事を達成する上で対話手法を頻繁に切り替えなくてもよいようにすることが望ましい。 

A.3.4.9 適切な対話手法の明示 ある操作又は仕事を行うには,どの対話手法が適切であるかを,ユーザ

ーに明示することが望ましい。 

関連規格 JIS Z 8511 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−通則 

JIS Z 8512 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−仕事の要求事項についての指針 

JIS Z 8513 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−視覚表示装置の要求事項 

JIS Z 8514 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−キーボードの要求事項 

JIS Z 8515 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−ワークステーションのレイアウ

ト及び姿勢の要求事項 

JIS Z 8516 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−作業環境に関する指針 

JIS Z 8517 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−画面反射に関する表示装置の要

求事項 

JIS Z 8518 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−表示色の要求事項 

JIS Z 8519 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−非キーボードの入力装置の要求

事項 

JIS Z 8520 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−対話の原則 

JIS Z 8521 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−使用性についての手引 

JIS Z 8522 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−情報の提示 

JIS Z 8523 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−ユーザー向け案内 

JIS Z 8524 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−メニュー対話 

JIS Z 8525 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−コマンド対話 

JIS Z 8526 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−直接操作対話 

JIS Z 8527 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−書式記入対話 

JIS Z 8530 人間工学−インタラクティブシステムの人間中心設計プロセス 

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11 

Z 8511:2007 (ISO 9241:1997/Amd.1:2001) 

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表 A.1 対話手法の比較 

対話手法 

仕事の性質 

ユーザーの性質 

システムの性質 

作業内容・規定要因 

融通性 

頻度 

速さ 

正確さ 

経験 

技能 

訓練 

入力 

出力 

応答性 

メニュー − 選択肢が比較的少数。 

− コマンドが多数。 
− 既定値/現在値の表示が

必要。 

低 

低〜高 

高 

ほとんど又
は全くない。 

キー入力及
び/又はポ
インティン
グデバイス 
操作技能。 

ほとんど又
は全く不要。 

少量のキー
ボード・ポ 
インティン
グデバイス
入力。 

中解像度の
文字表示。 

2秒以内 

コマンド − 選ぶ範囲が事前に規定で

きない。 

− 選択肢/データの入力順

序が事前に規定できない。 

高:新た
な状況に
拡張可能 

高 

高 

比較的深い
コンピュー
タ/コマン
ド言語の経
験。 

中程度以上
のタイプ技
能 
(キー入力
の場合)。 

コマンド言
語について
ある程度必
要。 

キーボード,
場合によっ
て音声認識。 

中解像度の
文字表示及
び/又は音
声。 

2秒以内 

直接操作 − 仕事がオブジェクトの制

御である。 

− 実世界の対象物を表すオ

ブジェクトを扱う。 

− 複雑な属性をもつオブジ

ェクトを扱う。 

− 入力/コマンドが言葉で

表現しにくい。 

− 仕事が目に見える属性の

変換である。 

− 仕事が複数オブジェクト

の同時操作である。 

高:仕事
の順序の
変更が可
能 

低 

中程度 
(拡大す
れば高も
可) 

図表現の理
解あり。 

操作のため
の知覚・運動
技能。 

直接操作に
ついてある
程度必要。 

ポインティ
ングデバイ
ス。 

高解像度で
図表示能力。 

0.5秒以内 

書式記入 − 選ぶべき選択肢が小数。 

− 既定値/現在値の表示が

必要。 

− 入力データが他の情報源

(書類,顧客)から得られ
る。 

− 入力すべきパラメータが

多い。 

低 

低〜高 

高 

高 

書式又は関
連書類の経
験。コンピ 
ュータ経験
は少ないが,
キーボード
にはなじみ
がある。 

中程度以上
のタイプ技
能。 
 

ほとんど不
要。 

キーボード。 
場合によっ
てポインテ
ィングデバ
イス。 

中解像度の
文字表示。 
場合によっ
ては図表示。 

特定でき
ない。 

記入のない枠は,該当するものがないか,十分な根拠となるデータがない。 

11

Z

 8

5

11

2

0

0

7

 (I

S

O

 9

2

4

1

1

9

9

7

/A

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d

.1

2

0

0

1

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。