Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
(1)
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。これによって JIS Z 8202-1985 は廃止され,JIS Z 8202-0∼JIS Z 8202-10,JIS Z 8202-12
及び JIS Z 8202-13 に置き換えられる。
今回の改正では,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格を作成するため
に,ISO 31-6 : 1992, Quantities and units−Part 6 : Light and related electromagnetic radiations を基礎として用い
た。
なお,ISO 31-11 : 1992, Quantities and units−Part 11 : Mathematical signs and symbols for use in the physical
sciences and technology
は,JIS Z 8201(数学記号)として制定されている。
JIS Z 8202
の規格群には,次の部編成がある。
第 0 部:一般原則
第 1 部:空間及び時間
第 2 部:周期現象及び関連現象
第 3 部:力学
第 4 部:熱
第 5 部:電気及び磁気
第 6 部:光及び関連する電磁放射
第 7 部:音
第 8 部:物理化学及び分子物理学
第 9 部:原子物理学及び核物理学
第 10 部:核反応及び電離性放射線
第 12 部:特性数
第 13 部:固体物理学
日本工業規格
JIS
Z 8202-6 :
2000
(ISO 31-6 :
1992
)
量及び単位−
第 6 部:光及び関連する電磁放射
Quantities and units
−
Part 6 : Light and related electromagnetic radiations
序文 この規格は,1992 年に第 2 版として発行された ISO 31-6 : 1992, Quantities and units−Part 6 : Light and
related electromagnetic radiations
及び Amendment 1 (1998) を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成し
た日本工業規格である。ただし,追補 (Amendment) については,編集し,一体とした。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。
0.1
表の配列 この規格の量及び単位の表は,量を左のページに,また,単位を対応する右のページに
配列する。
2
本の実線の間にあるすべての単位は,左のページの対応する実線の間の量に属する。
ISO 31
のいずれかの部の改正(1992 年版)で番号が変更になった場合には,左のページの量を表す新し
い番号の下に括弧を付けて ISO 31 の旧規格の番号を示す。
なお,ISO 31 の旧規格にその項目がない場合には,ダッシュ (−) でそのことを示す。
0.2
量の表 この規格で扱う分野において最も重要な量は,それらの記号とともに多くの場合,定義も
示す。ただし,これらの定義は,単にその量を特定するためであり,完全なものではない。特に,定義上
ベクトル表示式が必要な場合,幾つかの量については,そのベクトル的特性にもふれているが,完全性又
は一貫性を意図するものではない。
多くの場合,ある量に対しては一つの名称と一つの記号とを示す。一つの量に対して,二つ以上の名称又
は二つ以上の記号を併記し,特別な区別を付けていない場合には,互いに対等な関係にある。2 種類の斜
体文字がある場合(例えば,
ϑ
,
θ
;
ϕ
,
φ
;
,g)には,いずれか一方だけを示してあるが,他方は対等に
使用できないという意味ではない。一般に,このような別の字体に異なる意味をもたせることは推奨でき
ない。括弧内の記号は,
“予備の記号”である。したがって,特別の関係のもとで主要記号が別の意味合い
で用いられている場合には,これら予備の記号が用いられる。
0.3
単位の表
0.3.1
一般 量に対する単位には,その記号及び定義を示す。詳細については,JIS Z 8202-0 を参照。
備考 ISO 31-0, Quantities and units−Part 0 : General principles からの引用事項は,この規格の規定事項
と同等である。
単位は,次のように配列してある。
a) SI
単位の名称は,大きい文字(本体通常の文字よりも大きい。
)で示す。また,SI 単位は,国際度量
衡総会 (CGPM) で採択されたものである。SI 単位の 10 の整数乗倍そのものは明示していないが,SI
2
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
単位とその 10 の整数乗倍を用いることを推奨する。
b)
実用上の重要さ又は特殊な分野での有用さから,SI 単位と併用してよい SI 以外の単位の名称は通常
の大きさの文字(本体通常の文字の大きさ)で示す。
これらの単位は,SI 単位と点線で区別してある。
c)
当分の間 SI 単位と併用してよい SI 以外の単位の名称は,
“換算率及び備考”欄に,小さい文字(本体
通常の文字よりも小さい)を用いて示す。
d) SI
単位と併用してはならない SI 以外の単位の名称は,JIS Z 8202 の幾つかの部の
附属書だけに示す。
これらの
附属書は参考であり,規定の一部ではない。
なお,これらの単位は,次の三つのグループに分けて配列してある。
1) CGS
単位系の特殊な名称
2)
フート,ポンド及び秒に基づく単位,並びにそれに関連する幾つかの単位の名称
3)
その他の単位の名称
0.3.2
次元 1 の量の単位に関する注意事項 次元 1 のいかなる量に対しても一貫性のある単位は,数 1,
記号 1 である。そのような量の値を表すときには,一般に単位記号 1 は明示しない。
例 屈折率 n=1.53×1=1.53
この単位の 10 の整数乗倍を示すときには,接頭語を用いてはならない。接頭語の代わりに 10 の累乗を
用いる。
例 レイノルズ数 Re=1.32×10
3
平面角は,通常,二つの長さの比で,また,立体角は二つの面積の比で表されることを考慮して,国際
度量衡総会 (CGPM) は 1995 年に,国際単位系におけるラジアン rad 及びステラジアン sr を“無次元”の
組立単位に属することとした。これは,平面角及び立体角という量が次元 1 の組立量となることを意味す
る。単位,ラジアン及びステラジアンは省略してもよく,また,異なった性質であるが,同じ次元をもつ
量の間を容易に区別するための組立単位として,使用することができる。
0.4
数値に関する表現 “定義”欄の数値は,すべて正確である。
“換算率及び備考”欄の数値が正確である場合には,数値の後に“正確に”と括弧付きで付記してある。
0.5
特記事項
0.5.1
量 この規格には,光及びその他の電磁放射に関する量を選んで収めてある。一般の放射に関する
“放射”量は電磁放射の全部門にわたって用いられるが,
“光”量は可視光にだけ関係する。
同一の記号が放射,発光及び光子関係の三者の量に用いられる場合があるが,特に混乱を招くおそれが
あるときは,エネルギーに関するものには e を,光に関するものには v を,光子に関するものには p を添
字として付加する。ただし,電離性放射線については,JIS Z 8202-10 を参照。
この規格には,波長の関数として表される分光密度についての量が幾つかある。その定義は 6-9 に示し
てあり,6-8 との関連は備考欄に示してある。他の分光密度については,その備考欄の方程式で示してあ
る。記号に付された添字
λ
は,その量が
λ
についての微分に相当する次元をもつことを示す。同様に周波数
又は波数の関数として定義される分光密度については,添字として
λ
の代わりに
ν
又は
σ
をそれぞれ用いる。
分光密度は,分布関数と同義であって,例えば,波長分布関数,周波数分布関数などという。分光密度の
量の名称では,
“分光密度”の語を単に“分光”
(又は,場合によって“スペクトル”
)という形容詞で置き
換えて短縮し,例えば,放射エネルギー密度の分光密度というところを,単に分光放射エネルギー密度と
いうこともある。
“分光”という形容詞は,分光密度を意味する他に,その量が波長(又は周波数若しくは波数)の関数
3
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
であることを明示するために用いることがあり,例えば,分光放射率(6-21.2 参照)などという。その場
合,変数を示すため,通常,例えば,
ε
(
λ
)
のように,記号の一部として
λ
(又は
ν
若しくは
σ
)を括弧に入
れて付記する。
0.5.2
単位 測光及び放射測定においては,便宜上,単位ステラジアンを使用する。
1.
適用範囲 この規格は,光及び関連する電磁放射に関する量並びに単位の名称及び記号について規定
する。
また,必要な場合は,換算率を示してある。
2.
引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。
)を適用する。
JIS Z 8202-8
量及び単位−第 8 部:物理化学及び分子物理学
備考 ISO 31-8, Quantities and units−Part 8 : Physical chemistry and molecular physics が,この規格と
一致している。
3.
名称及び記号 光及び関連する電磁放射に関する量並びに単位の名称及び記号を,次に示す。
4
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
光及び関連する電磁放射
量
番号
量
記号
定義
備考
6-1
周波数,振動数
f
,
ν
繰返し数を時間で除したもの。
6-2
角周波数,角振動数
ω
ω
=2
π
ν
6-3
波長
λ
波動の伝ぱ(播)方向において,
与えられた時刻に同位相にある相
隣り合う 2 点間の距離。
媒質中の波長は,真空中の波長を
その媒質の屈折率で除したものに
等しい(6-44 を参照)
。
6-4
波数
σ
σ
=1/
λ
6-5
(6-4.2)
角波数,波長定数,
位相定数
k
k=2
π
σ
分子分光学ては,
ν
/c
を
ν~
で表す。
波数及び角波数に対応するベクト
ル量
σ
及び k を,それぞれ波動ベク
トル及び伝ぱベクトルという。
6-6
(6-5.1)
真空中の光の速さ
c,c
0
c=299 792 458m/s(正確に)
媒質中の位相速度と真空中の位相
速度とを区別する必要があるとき
は,前者に対しては c を,後者に
対しては c
0
を用いる。
6-7
(6-6.1)
放射エネルギー
Q,W,
(U
,Q
e
)
放射として射出,伝達,照射され
るエネルギー。
6-8
(6-7.1)
放射エネルギー密度
ω
, (u)
体積素分中の放射エネルギーをそ
の体積素分で除したもの。
6-9
(6-8.1)
放射エネルギー密度
の分光密度
w
λ
微小波長幅内の放射エネルギー密
度を波長幅で除したもの。
偏光のない黒体(完全)放射では,
ω
λ
=8
πhc・f (
λ
, T)
であり,
ω
=
4
4
T
c
=
σ
プランク定数 h は,
h= (6.626 075 5±0.000 004 0) ×
10
-34
J
・s に等しい(
1
)
。
f (
λ
, T)
については,
6-19
及び 6-20 を参照。
σ
については,6-18 を参照。
ò
λ
λ
d
w
w=
なお,
序文 0.5.1
も参照。
注(
1
) CODATA Bulletin 63
(1986)
6-10
(6-9.1)
放射束
P,
Φ
,
(
Φ
e
)
放射として発光,伝達,受光され
るパワー。
λ
γ
d
Φ
Φ
ò
=
6-11
(
−)
放射エネルギーフル
エンス
Ψ
空間内のある点を囲む,微小球面
に入射する放射エネルギーをその
球面の断面積で除したもの。
5
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
単位
光及び関連する電磁放射
番号
単位の名称
単位記号
定義
換算率及び備考
6-1.a
ヘルツ Hz
1Hz
=1s
-1
6-2.a
6-2.b
ラジアン毎秒
毎秒
rad/s
s
-1
6-3.a
メートル m
オングストロームÅ
1
Å=10
-10
m
6-4.a
毎メートル
m
-1
接頭語の付いた cm
-1
(
=100m
-1
)
もよく用いられる。
6-5.a
6-5.b
ラジアン毎メートル
毎メートル
rad/m
m
-1
6-6.a
メートル毎秒 m/s
6-7.a
ジュール J
1J
=1N・m
6-8.a
ジュール毎立方メー
トル
J/m
3
6-9.a
ジュール毎メートル 4
乗
J/m
4
6-10.a
ワット W
1W
=1J/s
6-11.a
ジュール毎平方メー
トル
J/m
2
6
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
光及び関連する電磁放射(続き)
量
番号
量
記号
定義
備考
6-12
(6-10.1)
放射束密度
ϕ
,
ψ
dt
d
Ψ
=
ϕ
λ
ϕ
ϕ
λ
d
ò
=
等方性の均一な電磁放射場におい
ては,
ϕ
/c
はエネルギー密度であ
り,面の放射照度は
ϕ
/4
である。
6-13
(6-11.1)
放射強度
I,(I
e
)
光源からある方向に向かって,そ
の方向を含む立体角素分中の光
源又は光源素分から発する放射
束を,その立体角素分で除したも
の。
ò
λ
λ
d
I
I=
6-14
(6-12.1)
放射輝度
L,(L
e
)
ある表面上のある点のある方向
において,その表面素分の放射強
度を,その方向に垂直な平面への
その表面素分の正射影の面積で
除したもの。
ò
λ
λ
d
L
L=
偏光のない黒体(完全)放射では,
)
,
(
2
4
T
f
hc
w
c
L
λ
π
λ
λ
⋅
=
=
であ
り,
4
T
L
π
σ
=
f (
λ
, T)
については,6-19 及び 6-20
を参照。
σ
については,6-18 を参照。
6-15
(6-13.1)
放射発散度
M,(M
e
)
ある表面上のある点において,表
面素分から発する放射束をその
表面素分で除したもの。
λ
λ
d
M
M
ò
=
偏光のない黒体(完全)放射では,
)
,
(
2
4
2
T
f
hc
w
c
M
λ
π
λ
λ
⋅
=
=
で あ
り,
M=
σ
・T
4
f (
λ
, T)
については,6-19 及び 6-20
を参照。
σについては,6-18 を参照。
6-16
(6-13.1)
放射照度
E,(E
e
)
ある表面上のある点において,表
面素分に入射する放射束を,その
表面素分で除したもの。
ò
λ
λ
d
E
E=
6-17
(
−)
放射照射量
H,(H
e
)
H=∫Edt
6-18
(6-15.1)
ステファン・ボルツ
マン定数
σ
M=
σ
・T
4
熱力学温度 T における完全放射体
(黒体)の放射発散度を示す式の
定数。
=
=
2
3
4
5
15
2
c
h
k
π
σ
(5.670 51
±0.000 19) ×10
-8
W/ (m
2
・K
4
)(
1
)
ボルツマン定数 k は,
k= (1.380 658±0.000 012) ×10
-23
J/K
に等しい。
7
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
単位
光及び関連する電磁放射(続き)
番号
単位の名称
単位記号
定義
換算率及び備考
6-12.a
ワット毎平方メート
ル
W/m
2
6-13.a
ワット毎ステラジ
アン
W/sr
ステラジアンについては,
序文の
0.3.2
を参照。
6-14.a
ワット毎ステラジ
アン毎平方メートル
W/ (sr
・m
2
)
6-15.a
ワット毎平方メート
ル
W/m
2
6-16.a
ワット毎平方メート
ル
W/m
2
6-17.a
ジュール毎平方
メートル
J/m
2
6-18.a
ワット毎平方メー
トル毎ケルビン 4 乗
W/ (m
2
・
K
4
)
K
に代わって℃を用いてはならな
い。
8
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
光及び関連する電磁放射(続き)
量
番号
量
記号
定義
備考
6-19
(6-16.1)
放射第一定数
c
1
c
1
= 2
πhc
2
= (3.741 774 9 ± 0.000
002 2)
×10
-16
W/m
2
(
1
)
放射第一定数という名称は,
ω
λ
及
び L
λ
の表現式における 8
πhc 及び
hc
2
の係数に対しても用いられる
(6-9 及び 6-14 の備考を参照)
。
6-20
(6-17.1)
放射第二定数
c
2
熱力学温度 T における完全放射体
(黒体)の放射発散度の分光密度
を表す式における定数 c
1
及び c
2
。
M
λ
=c
1
f (
λ
, T)
(
)
1
/
exp
2
5
1
−
=
−
T
c
c
λ
λ
c
2
=
k
hc
= (1.438 769±0.000 012)
×10
-2
m
・K(
1
)
6-21.1
(6-18.1)
放射率
ε
同一温度にある熱放射体と完全放
射体(黒体)との,放射発散度の
比。
6-21.2
(6-18.2)
分光放射率
ε
(
λ
)
同一温度にある熱放射体と完全放
射体(黒体)との,放射発散度の
分光密度の比。
分光放射率は波長の関数であり,
ε
(
λ
)
と表す。
6-21.3
(6-18.3)
方向分光放射率
ε
(
λ
,
ϑ
,
ϕ
)
同一温度にある熱放射体と完全放
射体(黒体)との,ある方向
ϑ
,
ϕ
における放射輝度の分光密度の
比。
6-22
(
−)
光子数
N
p
,Q
p
,Q 周波数
ν
の単色放射に対しては,
ν
h
W
N
p
=
W は放射エネルギー。
6-23
(
−)
光子束
Φ
p
,
Φ
Φ
p
=dN
p
/dt
光子束
Φ
p
と放射束の分光密度
Φ
e
λ
との関係は,次の式のとおりであ
る。
ò
=
λ
λ
λ
d
hc
Φ
Φ
e
P
6-10
を参照。
6-24
(
−)
光子強度
I
p
,I
光源からある方向に向かって,そ
の方向を含む立体角素分中の光源
又は光源素分から発する光子束
を,その立体角素分で除したもの。
6-25
(
−)
光子輝度
L
p
,L
ある表面上のある点のある方向に
おいて,その表面素分の光子強度
を,その方向に垂直な平面へのそ
の表面素分の正射影の面積で除し
たもの。
6-26
(
−)
光子発散度
M
p
,M
ある表面上のある点において,表
面素分から発する光子束をその表
面素分の面積で除したもの。
6-27
(
−)
光子照度
E
p
,E
ある表面上のある点において,表
面素分に入射する光子束をその表
面素分の面積で除したもの。
6-28
(
−)
光子照射量
H
p
,H
ò
dt
E
H
p
p
=
9
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
単位
光及び関連する電磁放射(続き)
番号
単位の名称
単位記号
定義
換算率及び備考
6-19.a
ワット平方メートル
W
・m
2
6-20.a
メートルケルビン
m
・K
K
に代わって℃を用いてはならな
い。
6-21.a
無名数の 1
量の値は,数値だけで表示。
序文 0.3.2 を参照。
6-22.a
無名数の 1
量の値は,数値だけで表示。
序文 0.3.2 を参照。
6-23.a
毎秒
s
-1
6-24.a
毎秒毎ステラジアン
s
-1
/sr
6-25.a
毎秒毎ステラジアン
毎平方メートル
s
-1
/ (sr
・m
2
)
6-26.a
毎秒毎平方メートル
s
-1
/m
2
6-27.a
毎秒毎平方メートル
S
-1
/m
2
6-28.a
毎平方メートル
m
-2
10
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
光及び関連する電磁放射(続き)
量
番号
量
記号
定義
備考
6-29
(6-19.1)
光度
I, (I
v
)
光度は,SI の基礎をなす基本量の
一つである。
6-30
も参照。
ò
λ
λ
d
I
I=
6-30(6-2
0.1)
光束
Φ
, (
Φ
V
)
立体角素分 d
Ω内での光度 I の光源
の光束 d
Φ
は,d
Φ
=Id
Ω
で与えられ
る。
ò
λ
λ
d
Φ
Φ=
光束
Φ
と放射束の分光密度
Φ
e
λ
と
の関係は,
ò
λ
λ
λ
d
Φ
K
Φ
e
)
(
=
。
K (
λ
)
は,
視感度
(6-36.1 及び 6-37.2
を参照)
。
6-31(6-2
1.1)
光量
Q, (Q
v
)
光束の時間積分。
ò
λ
λ
d
Q
Q=
6-32(6-2
2.1)
輝度
L, (L
v
)
ある表面上のある点のある方向に
おいて,その表面素分の光度を,
その方向に垂直な平面へのその表
面素分の正射影の面積で除したも
の。
ò
λ
λ
d
L
L=
6-33(6-2
3.1)
光束発散度
M, (M
v
)
ある表面上のある点において,表
面素分から発する光束をその表面
素分で除したもの。
ò
λ
λ
d
M
M=
6-34
(6-24.1)
照度
E, (Ev)
ある表面上のある点において,表
面素分に入射する光束をその表面
素分で除したもの。
ò
λ
λ
d
E
E=
6-35(6-2
5.1)
露光量光照射量
H
ò
Edt
H=
6-36.1
(6-26.1)
発光効率
K
K=
e
v
Φ
Φ
( )
ò
ò
ò
ò
Φ
Φ
=
Φ
Φ
=
λ
λ
λ
λ
λ
λ
λ
λ
λ
d
d
K
d
d
K
e
e
e
v
6-36.2
(6-26.2)
視感度
K (
λ
)
K (
λ
)
=
λ
λ
e
v
Φ
Φ
K (
λ
)
の記法については,6-21 の
備考欄を参照。
6-36.3
(6-26.3)
最大視感度
K
m
K (
λ
)
の最大値
周波数 540×10
12
Hz
の単色放射の
視感度は,683 lm/W に等しい。
11
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
単位
光及び関連する電磁放射(続き)
番号
単位の名称
単位記号
定義
換算率及び備考
6-29.a
カンデラ cd
カンデラは,周波数 540×10
12
ヘル
ツの単色放射を放出し,所定の方
向におけるその放射強度が
683
1
ワ
ット毎ステラジアンである光源
の,その方向における光度。
6-30.a
ルーメン lm
1lm
=1cd・sr
6-31.a
ルーメン秒 lm・s
6-31.b
ルーメン時 lm・h
1lm
・h=3 600lm・s(正確に)
6-32.a
カンデラ毎平方メー
トル
cd/m
2
6-33.a
ルーメン毎平方メー
トル
lm/m
2
6-34.a
ルクス lx
1lx
=1lm/m
2
6-35.a
ルクス秒 lx・s
6-35.b
ルクス時 lx・h
1lx
・h=3 600lx・s(正確に)
6-36.a
ルーメン毎ワット lm/W
12
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
光及び関連する電磁放射(続き)
量
番号
量
記号
定義
備考
6-37.1
(6-27.1)
視感効率
V
V=
m
K
K
V=
( )
ò
ò
Φ
Φ
λ
λ
λ
λ
λ
d
d
V
e
e
6-37.2
(6-27.2)
比視感度
V (
λ
)
V (
λ
)
=
( )
m
K
K
λ
V (
λ
)
の記法については,6-21 の
備考欄を参照。
λ
λ
λ
d
Φ
K
Φ
e
v
)
(
ò
=
λ
λ
λ
d
Φ
V
K
e
m
)
(
ò
⋅
=
眼が明順応する場合の V (
λ
)
の標
準値は,1971 年に国際照明委員会
(CIE)
が採択し,1972 年に CIPM
が 承 認 し た [ Proces-verbaux du
CIPM40 (1972) 29, 145
を参照]
。
6-38
(6-28.1)
CIE
スペクトル三刺
激値,CIE 等色関数
x
(
λ),
y
(
λ),
z
(
λ)
“CIE 1931 標準測色系 (XYZ)”に
おける等エネルギー単色光刺激の
三色成分。これらの関数は開口角
が 1°∼4°の観測視野に適用さ
れる。この標準測色系では,
)
(
)
(
def
λ
λ
V
y
1964
年に CIE は,これとは別に開
口角が 4°を超える観測視野に適
用可能な測色関数。
x
10
(
λ
)
,
y
10
(
λ
)
,
z
10
(
λ
)
を用いた
測色系を採用した。
相対的分光エネルギー又はパワー
分布を
ϕ
(
λ
)
とすると
ϕ
(
λ
)
は,色の三刺激値関数と呼ば
れる。
x=
( ) ( )
( ) ( )
( ) ( )
( ) ( )
ò
ò
ò
ò
+
+
λ
λ
λ
ϕ
λ
λ
λ
ϕ
λ
λ
λ
ϕ
λ
λ
λ
ϕ
d
z
d
y
d
x
d
x
6-39
(6-29.1)
色度座標
κ
,
y
,z
y 及び z についても同様の式が成
立する。
光源については,
ϕ
(
λ
)
=
Φ
e
λ
(
λ
) /
Φ
e
λ
(
λ
0
)
(相対的分光放射束)
物体の色
ϕ
(
λ
)
は,次の三つの積の
一つで与えられる。
( )
( )
( )
( )
( )
( )
ï
î
ï
í
ì
Φ
Φ
=
λ
β
λ
τ
λ
ρ
λ
λ
λ
ϕ
λ
λ
・
0
e
e
λ
0
は,基準波長である。
CIE 1964
標準測色系 (X
10
,Y
10
,
Z
10
)
における色度座標の記号は,
x
10
,y
10
,Z
10
である。
この系は,開口角が 4°を超える
観測視野に適用可能である。
13
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
単位(続き)
光及び関連する電磁放射
番号
単位の名称
単位記号
定義
換算率及び備考
6-37.a
無名数の 1
量の値は,数値だけで表示。
序文 0.3.2 を参照。
6-38.a
無名数の 1
量の値は,数値だけで表示。
序文 0.3.23 を参照。
6-39.a
無名数の 1
量の値は,数値だけで表示。
序文 0.3.2 を参照。
14
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
光及び関連する電磁放射(終わり)
量
番号
量
記号
定義
備考
6-40.1
(6-30.1)
分光吸収率
α
(
λ
)
吸収した放射束又は光束の分光
密度と入射した放射の分光密度
との比。
α
(
λ
)
等の記法については,6-21
の備考欄を参照。
6-40.2
(6-30.2)
分光反射率
ρ
(
λ
)
反射した放射束又は光束の分光
密度と入射した放射の分光密度
との比。
α
(
λ
)
,
ρ
(
λ
)
,
τ
(
λ
)
及び
β
(
λ
)
の加
重
平均値に対しては,それぞれ記号
α
,
ρ
,
τ
及び
β
を用いる。これらの
名称に対しては,分光という形容
詞を付けない。
6-40.3
(6-30.3)
分光透過率
τ
(
λ
)
透過した放射束又は光束の分光
密度と入射した放射の分光密度
との比。
重み付けは,放射と光照射とでは
異なる。
6-40.4
(6-30.4)
分光放射輝度率
β
(
λ
)
ある表面上のある点のある方向
において,同一の照射条件下にお
ける非自己放射体の分光放射密
度と完全拡散体の分光放射密度
との比。
序文 0.5.1 を参照。
6-41
(
−)
光学密度
D (
λ
)
D (
λ
)
=−1g [
τ
(
λ
)]
6-42.1
(6-31.1)
消衰係数
µ
,
µ
l
電磁放射の平行ビームが媒質の
微小厚層を通過する間に生じる
放射束又は光束の分光密度の相
対的減少を,通過した長さで除し
たもの。
ρ
を媒質の密度とするとき,
µ
/
ρ
を
質量消衰係数という。
6-42.2
(6-31.2)
吸収係数
a
消衰係数の一種で吸収に起因す
るもの。
ρ
を媒質の密度とするとき,a/
ρ
を
質量吸収係数という。
6-43
(6-32.1)
モル吸収係数
x
x=
c
a
c は,物質のモル濃度。
物質のモル濃度については,JIS Z
8202-8
を参照。
6-44
(6-33.1)
屈折率
n
非吸収性の媒質について,真空中
の電磁放射の速度とその媒質中
の特定の周波数の電磁放射の位
相速度との比。
6-45.1
(
−)
物体距離
p
6-45.2
(
−)
像距離
P'
6-45.3
(
−)
焦点距離
f
薄い単レンズの場合レンズの中
心から焦点までの距離。
焦点距離が像側と物体側で異な
るとき,前者に対しては記号 f'を
用いる。
6-46
(
−)
バージェンス,屈折
力
1/f'
薄いレンズの場合バージェンス
は,1/f に等しい。
15
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
単位
光及び関連する電磁放射(終わり)
番号
単位の名称
単位記号
定義
換算率及び備考
6-40.a
無名数の 1
量の値は,数値だけで表示。
序文 0.3.2 を参照。
6-41.a
無名数の 1
量の値は,数値だけで表示。
序文 0.3.2 を参照。
6-42.a
毎メートル
m
-1
6-43.a
平方メートル毎モ
ル
m
2
/mol
6-44.a
無名数の 1
量の値は,数値だけで表示。
序文 0.3.2 を参照。
6-45.a
メートル m
6-46.a
毎メートル
m
-1
16
Z 8202-6 : 2000 (ISO 31-6 : 1992)
JIS Z 8202
原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
○
今 井 秀 孝
通商産業省工業技術院計量研究所計測システム部
(委員)
○
今 村 徹
通商産業省工業技術院計量研究所力学部
大 嶋 清 治
通商産業省工業技術院標準部
小 川 実 吉
横河電機株式会社センサー事業部フィールド機器
MK
部
宇賀神 守
日本電信電話株式会社技術部
桑 田 浩 志
トヨタ自動車株式会社設計管理部
○
小 泉 袈裟勝
日本計量機器工業連合会顧問
佐 藤 義 雄
文部省初等中等教育局
畠 山 昭士郎
清水建設株式会社技術研究所建設技術研究部
馬 場 秀 俊
通商産業省機械情報産業局
○
増 井 敏 郎
財団法人日本計量協会参与
村 井 喜 一
株式会社大林組土木技術本部
森 下 昇
日本鋼管株式会社鉄鋼技術センター鉄鋼技術総括部
○
山 本 弘
愛知時計電機株式会社東京支店
○
渡 辺 英 雄
通商産業省工業技術院計量研究所計測システム部
吉 田 邦 夫
社団法人日本ガス協会技術部
千 坂 文 武
通商産業省工業技術院機械技術研究所
村 田 重 夫
通商産業省工業技術院物質工学工業技術研究所
遠 藤 忠
通商産業省工業技術院電子技術総合研究所基礎計測部
吹 上 浩 朗
電気事業連合会工務部
(事務局)
山 村 修 造
財団法人日本規格協会技術部
木 村 茂
財団法人日本規格協会技術部
備考
○印は,分科会を兼ねる。