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Z 8131 : 2000

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。

この規格には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)  ISO 5805 にない用語で日本工業規格として追加した用語

附属書 2(参考)  用語索引


日本工業規格

JIS

 Z

8131

 : 2000

機械振動及び衝撃−人体暴露−用語

Mechanical vibration and shock

−Human exposure−Vocabulary

序文  この規格は,1997 年に第 2 版として発行された IS0 5805, Mechanical vibration and shock−Human

exposure

−Vocabulary を元に作成した日本工業規格である。しかし,不必要で,かえって誤解を招くおそれ

のある備考は除外するか,説明を加えた。

また,特に説明を要する訳語には備考を追加した。さらに,人体振動及び衝撃に関連する種々の規格に新

たに導入された概念で,日本語として使用頻度の高い用語を

附属書 1ISO 5805 にない用語で日本工業規

格として追加した用語”として規定した。

さらに,使用者の便宜のために,

附属書 で追加した用語を含めた“用語索引”を附属書 として追加し

た。

これらの除外及び追加した事項を除いて,

技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成している。

この規格で点線の下線を施してある箇所並びに

附属書 及び附属書 は,原国際規格にない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,人体の生体力学又は機械振動及び衝撃の人体暴露の評価に関する用語につい

て規定する。用語は,3.7.に従って分類する。

3. 

一般用語

4. 

人体に影響を与える機械的な振動及び衝撃を特徴づける用語

5. 

生体力学に関連する用語

6. 

振動及び衝撃の人体応答に関する用語

7. 

その他の用語

備考1.  ISO 5805には規定されていない用語で,この規格に追加した用語を附属書1(規定)に,また,

附属書1に追加した用語を含めた索引を附属書2(参考)に示す。

2. 

現在この分野で慣習的に用いられている幾つかの同義語が併記されているが,第 1 番目に記

載されている用語を優先的に使用する。 

3. 

“振動”及び“衝撃”に共通の用語は,

“振動”の用語で規定し“衝撃”の用語は括弧書きで

規定する。 

4. 

上記 3.以外で用語に括弧を付けてある用語は,使用する際に紛らわしくないときは,省略し

てよい。 

5. 

この規格の対応国際規格を次に示す。 

ISO 5805 : 1997, Mechanical vibration and shock

−Human exposure−Vocabulary

2.

引用規格及び関連規格


2

Z 8131 : 2000

2.1

引用規格  次に掲げる規格はこの規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは記載の年の版だけがこの規

格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付記

していない引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。

JIS B 0153 : 1985

  機械振動・衝撃用語

備考  ISO 2041 : 1994, Mechanical vibration and shock−Vocabulary がこの規格と一致している。

2.2

関連規格  次に掲げる規格は,この規格の各項に参照されているものである。

ISO 2631-1 : 1997, Mechanical vibration and shock

−Evaluation of human exposure to whole-body

vibration

−Part 1 : General requirement

備考 TR 

0006 : 2000

  全身振動の評価−基本的要求が,この規格に対応する。

ISO 1683 : 1983, Acoustics

−Preferred reference quantities for acoustic level

ISO 8727 : 1997, Mechanical vibration and shock

−Human exposure−Biodynamic coordinate system

ISO/DIS 5349-1

  Mechanical vibration − Measurement and evaluation of human exposure to

hand-transmitted vibration

−Part 1 : General guidelines

3.

一般用語

番号

用語

定義

対応英語(参考)

3.1 

建造物振動(衝撃)  建物や橋などの固定構造物の内外で,人体に影響を与えるか

又は感知される機械的振動(衝撃)

備考  人間にとって支障となる建造物振動は,非常にしば

しば騒音と共在し,振動による障害と騒音による障

害を区別することは困難である。

building vibration (shock)

3.2 

歩行振動(衝撃)

建造物内で人が動き回ることにより発生する機械的振動(衝撃)

。 footfall

3.3 

間接的振動

人体に直接的には伝達されないが,妨げとなる振動。

例  視野における対象物の可視的な振動。

indirect vibration

3.4 

四し(肢)バイブレ
ータ 
局所バイブレータ

実験又は治療のために,手足又は特定の部分に振動を負荷す
る(通常小形の)起振装置。

limb vibrator

segmental vibrator

3.5 

乗物環境

乗物の乗客,乗務員が経験する測定可能な運動環境(振動,
衝撃及び持続する並進,回転運動を含む)

備考  乗物内で付随的に発生する騒音を乗物環境に含め

る場合もある[特に,振動・騒音の原因が共通であ
る振動環境(例えば,工場,ヘリコプター,船舶,
宇宙船)

ride

3.6 

自己強制振動

治療,レクリェーション又は遊技中に身体に負荷される自発
的な振動。

self-applied vibration

3.7 

自己誘起振動

(生体力学用語)内因的な振動。筋肉の活動(例えば,歩行,
ダンス,揺れ運動の際に生ずる)

,器官の不随意的な運動[心

臓の運動,筋肉のけいれん(痙攣)

]などによる振動的又は動

揺的な運動。

self-generated vibration


3

Z 8131 : 2000

番号

用語

定義

対応英語(参考)

3.8 

振動(衝撃)限界

特定の判断標準(例えば,障害及び疾患の防止を目的とする
場合は,安全暴露限界)に応じて,人体の振動暴露に対して
勧告される振動(衝撃)の強さ又は激しさの最大値の量的表

現。

備考  振動及び衝撃に対する暴露規格は,一般に,人間の

応答に対する評価法を規定し,ある場合には,特定

の振動量と応答との関係を与える。通常,国際規格
には暴露限界値を定めない。国によっては,立法当
局又は行政当局によって振動(衝撃)限界が定めら

れる。その場合は,国際的又は国内的に合意された
規格に基づく評価法及びデータの使用が望ましい。

vibration (shock) limit

3.9 

振動(衝撃)の基準  振動(衝撃)の限界を確立する目的(例えば,健康,作業能

率の保持など)に応じた具体的表現。

備考  完全な表現とするためには,保護される母集団につ

いて,分散又は比率を明確に規定する。

vibration (shock) criterion

3.10 

振動の尺度化

(生体力学用語)振動の強さ又は激しさの主観的評価を心理
学的なテストの方法で求めた評価尺度又はそれに対応する数

値で示すこと。

備考  振動の評価尺度は,幾つかの点で可聴音の大きさ及

びやかましさの尺度に類似している。

vibration rating

3.11 

振動による 

コミュニケーシ
ョン

受感部位,その他のパラメータによってコード化された振動
信号を媒介とした振動感覚によるコミュニケーション。

機械的又は電気的に誘発された振動を身体に加えることによ
って意思の伝達が可能である。

vibratory communication

4.

人体に影響を与える機械的な振動及び衝撃を特徴づける用語

番号

用語

定義

対応英語(参考)

4.1 

体軸振動(衝撃)

人体又はその一部[手,頭部及び四し(肢)

]の座標系の各軸

に作用する並進又は回転振動

(衝撃)

(用語 5.2 

備考 6.参照)。

directional vibration

(shock)

4.2 x

軸振動(衝撃) 

次の用語は使用し
ない。

前後振動 
サージ 
シャント 
横振動 
縦振動 

人体又はその一部(例えば,手)の人体座標系の x 軸に沿っ
て作用する並進振動(衝撃)

備考1.  サージは船体の運動に,また,シャントは車両の

運動に使用される。

2.

右手座標系では,x 軸の向きは規約上,被験者の
背面から前面に向かうものとする(ISO 8727 

照)

x-axis vibration (shock)

次の用語は使用しない。

fore-and-aft vibration

surge

shunt

transverse vibration

longitudinal vibration

4.3 y

軸振動(衝撃) 

次の用語は使用し
ない。

横振動 
左右振動 
スウェイ 

人体又はその一部(例えば,手)の人体座標系の y 軸に沿っ
て作用する並進振動(衝撃)

備考  右手座標系では,y 軸の向きは規約上,被験者の右

側から左側に向かうものとする(ISO 8727 参照)

y-axis vibration (shock)

次の用語は使用しない。

transverse vibration

side-to-side vibration

sway


4

Z 8131 : 2000

番号

用語

定義

対応英語(参考)

4.4 z

軸振動(衝撃) 

次の用語は使用し
ない。

垂直振動 

人体又はその一部(例えば,手)の人体座標系の z 軸に沿っ
て作用する並進振動(衝撃)

備考1.  人体の z 軸振動は,必ずしも鉛直振動ではない。

地球中心的にいえば,その関係は真の又は概念上
の垂直線と振動方向の両者に対する被験者の向
きによる。

2.

右手座標系では,z 軸の向きは,規約上,被験者
の下方から上方に向かうものとする(ISO 8727
参照)

z-axis vibration (shock)

次の用語は使用しない。

vertical vibration

heave

longitudinal vibration

4.5 

多軸並進振動(衝
撃)

人体又はその一部(例えば,手)に対し,一つ以上の方向に
作用する並進振動(衝撃)

multidirectional

translational vibration

(shock)

4.6 

ローリング

人体又はその一部(例えば,手)の人体座標系の x 軸周りの
回転振動。

備考  乗物のピッチング,ローリング及びヨーイングの軸

は,必ずしも(むしろ通常)交わらない。

実際,船舶,その他の大形の移動構造物では,1

個又はそれ以上の軸が構造体又は乗員スペースの
外にある場合がある。人体への入力を評価するとき
は,その入力データの座標変換を行う必要がある。

roll

4.7 

ピッチング

人体又はその一部(例えば,手)の人体座標系の y 軸周りの
回転振動。

pitch

4.8 

ヨーイング

人体又はその一部(例えば,手)の人体座標系の z 軸周りの
回転運動。

yaw

4.9 

多軸回転振動(衝
撃)

人体又はその一部(例えば,手)の人体座標系の一つ以上の
軸周りの回転振動(衝撃)

multi-axis rotational

vibration (shock)

4.10 

暴露時間

現実的には継続していると見なされる振動若しくは繰返し衝

撃の実際の暴露時間又は作業に携わる見掛けの暴露時間(ISO 

2631-1

又は TR Z 0006 に規定される評価指針による計算過程

で使われる)

例  終日,振動環境で作業している者に対しては,作業に

従事する 1 日がトータルの暴露時間であると見なさ
れる。

備考  評価の時間内で異種の車両で複数回の旅行をした

り,別の仕事の合間に振動工具を使う場合のよう
に,振動が中断されたり,異なる強さの振動に暴露

される場合に対しても,見掛けの暴露時間は加算に
よって求めることができる。

exposure time

5.

生体力学に関連する用語

番号

用語

定義

対応英語(参考)

5.1 

支持面座標系

振動(衝撃)が人体に伝達されると考えられる構造物との接
触面(例えば,乗物の床)の 1 点を原点とする右手座標系,

又は接触面に関係づけられた右手座標系。

備考  この座標系の原点を身体から離れた特定可能な点

(例えば,車両又は船舶の重心)とする場合がある。

生体力学に関連して計測される運動は,座標変換の
計算によって正確に関係づけられる。

basicentric coordinate

system


5

Z 8131 : 2000

番号

用語

定義

対応英語(参考)

5.2 

人体座標系 
解剖学的座標系

人体又はダミーの内部に原点をもち,固定した解剖学的指標
(骨格)で規定される方向をもつ右手座標系。

備考1.  生体力学座標系 (biodynamic coordinate system)

が使われたこともある。しかし,この用語は生体
力学の分野では,人体基準の座標系ばかりでな
く,広範囲の座標系広範囲の座標系を含むものと

して使われているので,この場合適当ではない。
したがって,英語では人体,ダミー又はその一部
に原点をもつ座標系を意味する解剖学的座標系

(Anatomical coordinate system)

が適切な用語とし

て使用される。ただし,日本語としては人体座標
系が簡明である。

2.

人体座標系が定義される身体の範囲及び部分を
明らかにするために,要すればかっこ内に名称を
付して報告すること。例えば,人体座標系(手腕)

人体座標系(頭部)など。

3.

人体座標系は対応する身体部分の骨を基準点を
原点として設定され,その部分に固定される。支

持面座標系と異なり,身体の方向及び姿勢の変動
に連動する。この限りにおいて,身体各部は剛体
運動の法則に従って運動する解剖学的部材と見

なされ,合理的なモデル化が可能である。

4.

人体座標系を定義する場合,明確な人体測定学の
方法に従って,骨の部位で特定可能な指標を原点

に選ぶことが不可欠である。

5.

身体の中の自由に動く部分及び変形可能な部分,
例えば,心臓とかでん(臀)部を原点に選ぶと,

振動又は衝撃による身体の運動を計測する際,正
確性,再現性に欠ける結果となる。

6.

人体又はダミーへの振動(衝撃)の入力を人体座

標系か支持面座標系のうち,都合のよいほうで示
してよい。一般には,人体座標系が妥当である。

anatomical coordinate

system

5.3 

生体力学

人体又は人体モデル,その組織,器官,部分及びシステムの
物理的,生物的,機械的(慣性)特性と応答に関する科学。
自己誘起振動を含む外力に対する応答(外力に対する生体力

学)

,外力と身体自体の機械的な活動の相互作用によって生じ

る内力に対する応答(生体内部の力学)を含む。

備考  生体機械力学 (biomechanics) の用語が同じ意味で

使用されることがある(生体力学は語源的に生体機
械力学の一部であった)

。しかし,一般的に生体機

械力学は,実際には,必ずしも動的応答を考慮せず,

主として,静的物理特性(身体内部の組織,器官,
構造の強度,弾性及び運動範囲)の力学を意味する。

biodynamics

5.4 

接触面

人体若しくはその部分(例えば,手)又はダミーに振動(衝

撃)が伝達されると考えられる表面又は区域。

備考  多くの場合,振動(衝撃)の主要駆動点は,接触面

を囲む区域の中心にあると見なされる。

contact surface


6

Z 8131 : 2000

番号

用語

定義

対応英語(参考)

5.5 

ダミー

人体の測定学上の寸法及び人体各部の運動力学に関連する 1
個以上の特性をシミュレートする実験装置又は機械的に実現
可能な人間に類似なモデル。

備考  ダミーの目的及び性質を表現する様々な呼び方が

ある。例えば,人体ダミー (anthropomorphic dummy) 
又は人体マネキンは人体の全体的外観又は外面的

な解剖学上の特徴(必ずしも,人体内部の特徴は含
ま な い ) を シ ミ ュ レ ー ト す る 。 寸 法 ダ ミ ー

(anthropometric dummy)

又は寸法マネキンは,人体

寸法及び取り得る姿勢の範囲を再現する(特定の寸
法及び質量の比率の範囲であるが)ために作られ
る。

動的ダミー (anthropodynamic dummy) 又は動的

マネキンは,精粗様々であるが,人体又は人体の主
要部分の各軸に関する動的特性をシミュレートす

る。

運動ダミー (kinematic dummy) は剛体的運動特

性(例えば,激しい衝撃や空気の動圧で,四肢がか

らざお(殻竿)のように振れる慣性的な動き)をシ
ミュレートする。このとき,人体の形状,解剖学的
外見及び人体内部の動的応答を忠実に再現する必

要はない。

dummy

anthropometric dummy

manikin

5.6 

手腕系

振動又は衝撃の受容器と考えられる人間の上肢。 hand-arm

system

5.7 

全身振動(衝撃) 
略語:WBV

通常,振動している(又は衝撃運動を伝える)支持面から身
体の接触部分[例えば,でん(臀)部,足の裏又は背中]を
通じて,身体全体に伝達される振動(衝撃)

whole-body vibration

(shock)

略語:WBV

5.8 

局所振動(衝撃)

人体の特定部分に負荷又は伝達される振動(衝撃)

これらは,通常,手腕系振動及び頭部振動のように表し,全

身へ入力される振動とは区別する。

segmental vibration

(shock)

次の用語は使用しない。

regional vibration

local vibration

topical vibration

5.9 

手腕系振動(衝撃) 
略語:HAV

一般に,手のひら又は工具,器具を握る指を通じて,手腕系
に直接負荷されるか又は伝達される機械的な振動(衝撃)

備考  日本語略語として一般的に使用される HAV を規定

した。

hand-transmitted vibration

(shock)

略語:HTV

hand-arm vibration

略語:HAV


7

Z 8131 : 2000

6.

振動及び衝撃の人体応答に関する用語

番号

用語

定義

対応英語(参考)

6.1 

快適性

(生体力学用語)  振動又は繰返し衝撃を含む環境において,

不快さを感じないか,機械的な刺激による支障を感じない主
観的な状態。

備考  快適性は著しく煩わしい物理的障害の要素がない

ことを意味する。それは,このような環境で人体に
影響するすべての物理的要素の複合と同時に,それ
ら個々の要素に対する感受性,期待度などの心理的

要素に左右される。

(これらの理由のために,例え

ば,リムジンの乗客の多数によって不快であると判
断される同等レベルの振動が,バスの乗客にとって

快適であって,許容できることがあり得る。

comfort

6.2 

等振動感覚曲線

振動数の関数として表された等しい感覚量のグラフ。

equal vibration sensation

contour

6.3 

順応 
慣れ

(生体力学用語)  外乱の継続又は繰り返しによって生じる運
動若しくは衝撃に対する人間の心理的並びに生理的な反応の

軽減若しくは抑制(例えば,乗り物酔いの場合,順応によっ
て発生が減少することがある。

備考  船酔いに対する順応は,俗に“getting one’s sea legs

(船乗りの足を快復する)

”ということがある。

habituation

次の用語は使用しない。

acclimatization

adaptation

6.4 

乗り物酔い

実際の又は視覚などで感知される受動的な低周波の運動によ

って,おうと(嘔吐)

,吐き気,不快(通常,自律神経系のア

ンバランスによる各種の病的兆候が先行する。

)が引き起こさ

れた状態。

備考1.  これらの酔いの症状は,動揺病,加速度病などと

呼ばれている。酔いは不快ではあるが,病気では
ないので一般の病気との混同を避ける必要があ

る。

乗り物で酔うのが最も一般的であるので,“乗

り物酔い”と呼ぶのが適当である。

2.

英語では,環境の背景に従って,sea sickness, air

sickness, car sickness

など,いろいろな名前で呼ば

れている。

最近では無重力状態の宇宙船内で飛行士が経

験するおうと(嘔吐),吐き気の症状が space

(motion) sickness

と呼ばれている。しかし,これ

が地球上の乗り物酔いと生理学的に同一である
かについては,議論の余地がある。

motion sickness

kinetosis

次の用語は使用しない。

motion sickness

syndrome

6.5 

乗り物酔い発生率 
略語:MSI

特定の期間又は特定の条件での振動刺激で,乗り物酔い[通

常,明らかなおうと(嘔吐)で定義される]を起こす人数の
割合(通常,百分率で示す)

motion sickness incidence

略語:MSI

6.6 

乗り心地

乗り物で移動するとき,振動環境及びこれに関連するすべて
の要素に対する主観的経験が乗客若しくは運転者によって
適・不適が評価される程度。

ride quality

6.7 

ソパイト症候群

振動若しくは低い振動数の動揺的振動(例えば,船体の運動)
又は旅行の一般的ストレスからくる異常な眠気,気だるさ又
は注意力が散漫になる症状。

sopite syndrome

6.8 

振動(衝撃)許容限

個人又は特定のグループが平均的に許容できる機械的な振動
(衝撃)の最大の激しさ。

vibration [shock (impact)]

tolerance


8

Z 8131 : 2000

番号

用語

定義

対応英語(参考)

6.9 

白指 
略語:VWF

手持ち振動工具,振動機器を扱う特定の職業人に起こる指の
皮膚の血行障害。通常,その刺激が存在する限り続くもので
あり,おそらく,その期間中に症状は進行する。また,特有

の症状がしばらくの潜在期間をおいて,1 本又は数本の指に発
生する傾向がある。発生の分布は,一般に最高の振動暴露の
傾向と一致し,暴露量が大きいほど,多くの指が被害を受け

る。典型的な症状として,境界がはっきりした局部的な白色
化が起こり,手や全身が寒気にさらされると指の皮膚の部分
的麻ひ(痺)が生じる。

備考  この障害は医学の分野では,職業的レイノー症とし

て知られている。この障害に対して,更に具象的な
多くの呼び名が,手持ち工具を日常的に使用する作

業者の間で広く使われている(例えば,dead hand,

wax finger

vibration white finger

略語:VWF

vibration-induced white

finger

Raynaud’s phenomenon of

occupational origin

(医学分野)

次の用語は使用しない。

traumatic vasospastic

disease

6.10 

手腕振動障害

手持ち振動工具を使用するある種の作業者に発生する症候群
で,次のものを含む。

a)

指の皮膚の血行障害(白指,レイノー症)

b)

手,前はく(膊)部の神経系統の障害[痛み,感覚異常,
知覚いき(閾)値の上昇]

c)

運動器官の障害[手及び前はく(膊)

備考  手腕振動障害の診断の歴史は手持ち工具を使用す

る作業者の 1 本又は数本の指に生じた白色化(寒気
にさらされた場合に生じることが多い)に対して始

まった。

hand-arm vibration

syndrome

略語:HAVS


9

Z 8131 : 2000

7.

その他の用語

番号

用語

定義

対応英語(参考)

7.1 

疲労/能力減退

(生体力学用語)  機械的振動又は衝撃に起因する疲労及び/

又は人間の活動能力若しくは作業能力(熟練度)の低下。

備考1.  この用語は,作業性に関する心理学の専門家には

一般的に認められていないか,受け入れられてい

ない概念であるが,国際規格及び関連文献に使わ
れているので,暫定的に残した。この用語の中の
“能力 (proficiency)”とは,本来は,必ずしも手

作業の能率(振動又は衝撃を受けたとき低下する
であろう)ではなく,訓練によって習得された技
能及び専門的技術(これは,経験によるものであ

るから,一時的な不利な環境下での行動とは無関
係なものである。

)を意味する。

2.

この用語は多くの科学的文献及び生体力学に関

する幾つかの規格の英語版においても,

“疲労−

能力減退”と表示され,ことさらに不正確な表現
をされている(この表示法は賛成できない)

。ハ

イフンでつないだ表示の場合,すべての作業行為
が“疲労”

(振動又は衝撃の持続がもたらす生理

的な不快な反応)で損なわれるという誤解を生ず

る。事実,人間の活動能力及び作業行為の多くは,
連続暴露による生理的な疲労の発生と関係なく,
振動又は衝撃に起因する機械的な作用で直ちに

能力低下が始まる。

fatigue/decreased

proficiency

7.2 

把持力

振動を発生する手持ち工具若しくは加工品又はその他の機器

の振動面(例えば,車両のハンドル)に対する作業者の握り
の強さ。

grip force

gripping force

次の用語は使用しない。

gripping pressure

7.3 

プッシングフォー

振動(衝撃)を発生する機器又は機材の方向を変えたり又は
移動させるために,作業者の手によって加えられる力。

pushing force

7.4 

手腕系機械インピ
ーダンス 
手腕系インピーダ
ンス

手腕系の振動の負荷点(通常,駆動点)における入力の大き
さと振動速度との複素比。

備考  この用語は,通常,調和振動において,振動数の関

数としての手腕系駆動点機械インピーダンスを意
味 す る 。 手 腕 系 伝 達 イ ン ピ ー ダ ン ス  (hand-arm

system transfer impedance)

とは明確に区別する。

hand-arm mechanical

impedance

hand-arm impedance


10

Z 8131 : 2000

番号

用語

定義

対応英語(参考)

7.5 

人体モデル

(生体力学用語)  人体に関する特定の慣性特性をもち,人体
の動的応答を実現できる代替物又はモデル。

備考1.  人体モデルには,次のようなものがある。

a)

主要な解剖学的形態が類似し,機械振動(衝

撃)に対する慣性応答[特にく(躯)体,頭
部,けい(頸)部]が人体のそれをシミュレ

ートし,かつ,経験的に定められる適切な尺
度資料によって,人体の慣性特性と等価と見
なすことができる動物。

b)

例えば,車両の衝突実験で,激しい衝撃運動

(衝突)の間に生じる生体の傷害に対する効
果及び動的メカニズムをシミュレートする

ために使用される人間のし(屍)体。

c)

機械的ダミー(マネキン)

d)

人間の動的応答の数学モデル(コンピュー

タ・シミュレーションを含む)

2.

この用語は,時として人体の寸法及び幾何学的又
は材料科学的な特性に関する物理的な表現にま

で拡張される。しかしながら,生体力学上の目的
に対して,人体モデルによるデータを判断するに
際して,そのモデルが生体の動特性の再現を妨げ

ないように留意しなければならない[人間のし
(屍)体であっても,生体としての弾力性及び他
の慣性特性がある程度損なわれていて,力と運動

に対する生体力学的な応答について誤った結果
を与えることがある]

3.

国際規格には上記のように,人体モデルの例とし

て動物及びし(屍)体が規定されているが,倫理
上,社会通念上からも,我が国では,これらの使
用は避けるべきであろう。

human analogue

human analogue model

次の用語は使用しない。

human surrogate

7.6 

衝撃振動

(生体力学用語)  急速に繰り返される衝撃的運動によって生
じる“ぎ定常振動”又は継続する過渡振動。

それぞれの衝撃継続時間及び間隔が,減衰過渡振動に対する
応答時間又は受感器の固有周期と比較して短い場合である。

備考1.  ここで定義する衝撃性は,物体に高振動数の衝撃

を連続的に与えるように設計された手持ちの往
復動力工具(例えば,チッピングハンマ,コンク
リートブレーカ,リベットハンマ)から発生して

手に伝達される振動に一般的に見られる。

2.

多くの場合,

“衝撃振動”と“繰り返し衝撃”と

の区分は不明確であるが,語義的な問題である。

繰り返し衝撃の発生がかなり周期的で,その繰り
返し振動数が人間の受感帯域の比較的高い範囲
にあるときには,特に区別がつけにくい。

“繰り

返し衝撃(用語 7.13

”は,一般に全身暴露の場

合(例えば,長い悪路を車で走る場合,航空機が
小規模の乱流域に突入する場合など)に適用され

る。一方,用語“衝撃振動”は

備考 1.に述べたよ

うに,一般に高速の往復動力工具から手に伝達さ
れる振動に対応する。

impulsive vibration


11

Z 8131 : 2000

番号

用語

定義

対応英語(参考)

7.7 

断続暴露

ぎ定常的又は連続的振動の暴露(通常,職業的な手腕振動暴
露を含む)の中で,発生と継続の時間過程の間に振動のない
期間がある場合の振動暴露。

備考  反対語は“連続暴露”又は“非中断暴露”である。

interrupted exposure

discontinuous exposure

反対語:uninterrupted

(continuous) exposure

7.8 

潜在期間

危険な作業で発生する振動に対する最初の暴露時期と,それ

に関連する症状の兆候が認められた時期との間隔(数週間か
ら数年間にわたる場合がある。

latent interval

latent period

latency

7.9 

振動(繰り返し衝
撃)の長期暴露

(生体力学用語)  1 時間以上継続し,かつ,人体に影響を与

える連続的振動(繰り返し衝撃)への暴露。

long-duration vibration

(repetitive shock)

exposure

7.10 

リクライニング

(生体力学用語)  基本姿勢の一つ。いすにもたれてあお向け
に着座した姿勢。この場合,骨盤を基準に規定される人体座
標系(全身)の z 軸は鉛直軸又は見かけの鉛直軸に対して 15°

∼75°の間で後方に回転した状態にある。

reclining

7.11 

横が(臥)位 
が(臥)位

(生体力学用語)  基本姿勢の一つ。この場合,人体座標系(全
身)の z 軸は,身体の任意の向き(あお向き,横向き,うつ

伏せ)において,鉛直軸に対して 75°∼90°まで回転した状
態にある。

備考  おう(横)臥位では,静的には体重の大部分は上半

身及び四し(肢)を通じて分布するが,負荷される
振動及び衝撃は骨盤又は重心を通して作用すると
考えられる。

recumbent

次の用語は使用しない。

lying

(この語はあいま

いである。

7.12 

基本姿勢

(生体力学用語)  全身振動又は全身衝撃の受感体としての人
体の z 軸の方向と姿勢形態とを概念的に規定した基本的姿勢

[例えば,立位,座位,横が(臥)位など]

reference posture

7.13 

繰り返し衝撃

(生体力学用語)  人体に影響を与える短時間(1 秒以内)の
衝撃運動又は突発的な“ぎ定常振動”の一連の繰り返し(用

語 7.6 参照)

備考1.  毎秒1回以上の頻度で規則的に繰り返される衝撃

は多くの場合,生体力学上は連続的振動として解

析される。

2.

衝撃は時間軸に対して対称であっても非対称で
あってもよい。

repetitive shock

repeated shock

7.14 

補正加速度 
補正振動 
補正加速度レベル

(生体力学用語)  人体に影響を与える振動又は繰り返し衝撃
の加速度に対して,人間の応答特性を反映させるために,振

動周波数又は暴露時間の関数として,計算又は信号調整によ
って補正する一つ又は 1 組の数値。

備考  用語にレベルの文字が含まれるときは,基準レベル

を暗黙のうちに考慮していることになる(ISO 1683
参照)

weighted acceleration

weighted vibration

weighted acceleration level

次の用語は使用しない。

weighted vibration level


12

Z 8131 : 2000

番号

用語

定義

対応英語(参考)

7.15 

(人体に影響する) 
突発的振動

人体の駆動点において,振動の急激な反転が単独又は連続し
て(しかし,通常,すぐ消滅する)生じる振動。

備考1.  人体に影響を与える典型的な突発的振動は,人体

の共振組織に入力される衝撃に続いて,指数的に
減衰する“ぎ調和振動”

(俗に,ringing と呼ばれ

る)が見られるのが普通である。増減する振幅の

包絡線は,半紡すい(錘)形に近い形で先細りと
なる[例えば,重車両の通過によって励振される
橋りょう(梁)の床盤の振動]

。独立した乱流域

に突然巻き込まれたときの航空機の振動,船底に
強い波浪衝撃を受けて生じる激しい船体振動(ス
ラミング)など,短時間の不規則振動もこれに含

まれる。

2.

突発的振動は,一般に,短い継続時間で人間に多
様な反応を発生させる。この突発振動が短時間の

連続振動と見なせるほど,十分な持続性をもつか
どうかの判断は,環境の種類及び誘起される人体
の応答に関係する。

burst (of mechanical

vibration affecting man)

7.16 

(人体に影響する) 
間欠振動

振動の休止期間又は大きさ及び性質が著しく変化する期間を
隔てて,繰り返し生じる連続的な振動。

備考  この用語は,しばしば(必ずしもそうでない場合も

あるが)振動の再発が突然であったり,不規則であ
ったりして,人に驚きや煩わしさを引き起こす場合

を暗に示す。

intermittent vibration

affecting man

7.17 

振動・音響順応性

主として大型車両若しくは建造物に長期間又は日常的に所在
している間に,騒音,振動が複合された不愉快な環境を許容

できるようになる順応性。

備考1.  振動・音響順応性は,主観的な煩わしさ,活動性

又は作業性,作業環境の安全及び健康,更にはそ

れらの組合せから見た判断基準で評価する。

2.

通常,順応の期間は次のように,いろいろな場合
が考えられる(特に職業的な振動・騒音暴露の場

合)

a)

毎日又は定まった日程の作業において,少な
くとも 1 日 1 時間以上継続して振動・騒音に

暴露される期間。

b)

作業の合間に必要な休養又は睡眠をとり,1
日以上継続して振動・騒音環境の中で過ごす

期間(例えば,長期航路,宇宙船,長距離飛
行,海洋構造物に搭乗する期間若しくは公共
施設その他の建物に居住し,日常的に交通機

関,航空機などの騒音又は振動にさらされる
期間)

これらの期間は,順応の可能性をもつ長期暴露

期間に該当する。

vibroacoustic habitability

7.18 

等価トルク

(生体力学用語)  身体の各部分の間に生ずるトルクで,各部

分の質量分布特性,結合関節の位置及び運動状態が関係する。

equivalent torque

7.19 

後頭か(顆)基準点  頭がい骨の最下部の突起部に接して結んだ直線の中点。

備考  この仮想線の位置は,通常,レントゲン写真から決

定される。

occipital condylar point


13

Z 8131 : 2000

番号

用語

定義

対応英語(参考)

7.20 

人体衝撃

(生体力学用語)  人体に加える衝撃又は衝撃的運動。

備考1.  衝撃及び衝撃的運動の定義は,JIS B 0153による。

2.

生体力学で用いられる場合,通常,事故又は軍事

活動のように,ただ 1 回で苦痛,傷害若しくは著
しい生理的障害を与えるような人体組織への激
しい衝撃を意味する。したがって,乗車中又は建

物内で経験する程度の,構造物の運動からの一時
的な不快感,煩わしさ,日常の生活若しくは仕事
を阻害する程度の穏やかな衝撃,中程度の衝撃

(bump)

の繰り返しとは区別される。更に,悪路

を走行する車両での長期にわたる職業的暴露(例
えば,トラクタ,トラック,自動車運搬車両の運

転手)又は過激な娯楽機具(オフ・ロード車,モ
ーターボート,スノー・モビル)での暴露など,
被害が蓄積するおそれのある機械的外乱を含め,

中程度の厳しさ又は障害も,人体衝撃の定義から
除外される。

human impact

impact acceleration

crash (force)

次の用語は使用しない。

short duration

acceleration


14

Z 8131 : 2000

附属書 1(規定) 

ISO 5805

にない用語で日本工業規格として追加した用語 

番号

用語

定義

対応英語(参考)

A.1 

補正係数

人体の応答は振動方向,姿勢などで異なる周波数依存性があ

るので,振動の評価に際して,周波数に応じた重み付けを行
う係数。

weighting factor

A.2 

基本補正係数

座位,立位,横が(臥)位などの基本姿勢において,人体座
標軸又は空間的な軸に関して定められる方向の全身振動に対
する補正係数。例えば,座位の足支持部から伝達される振動,

乗り物酔いに対する上下方向振動などの基本姿勢での補正係
数。

principal weighting factor

A.3 

補助補正係数

椅子の背もたれから伝達される振動,人体座標軸周りの回転

振動又は固いベッドに枕なしでぎょうが(仰臥)する場合の
頭部の上下振動など,基本補正係数に含まれない状態に対す
る補正係数。

additional weighting factor

A.4 

補正加速度実効値

周波数に応じて補正された加速度の実効値(2 乗和の平均の平
方根,r. m. s)

並進振動では m/s

2

,回転振動では rad/s

2

で表示する。

weighted root-mean-

square acceleration

A.5 

振動合成値

1

方向以上の振動が影響する場合,各軸方向の補正加速度値を

ベクトル的に合成した値。

TR Z 0006 の 6.2.3 又は ISO 2631-1

の 6.2.3 参照)

vibration total value

A.6 

全体合成値

1

方向以上,1 点以上の振動が影響する場合,各点又は各方向

の振動合成値の 2 乗和の平方根で示す。

TR Z 0006 の 8.2.3

又は ISO 2631-1 の 8.2.3 参照)

overall vibration total value

A.7 

暴露量

人体に影響を与える振動の暴露量。 dose

A.8 

基本評価法

TR Z 0006

又は ISO 2631-1 による基本的振動評価法。補正加

速度実効値で評価する。

これによる評価法では不十分な場合には,移動実効値法,四
乗則暴露量法などの補足的評価法によってよいが,基本評価
法による値を併記する。

TR Z 0006 の 6.1 又は ISO 2631-1 

6.1

参照)

basic evaluation method

A.9 

移動実効値法

全身振動の評価において,暴露時間中の最大過渡振動値(略
語:MTVV)を用いることによって,偶発的な衝撃や過渡振

動を考慮に入れた補足評価法。基本評価法では不十分な場合
に,補足的に適用される。

TR Z 0006 の 6.3.1 又は ISO 2631-1

の 6.3.1 参照)

running r. m. s. method

A.10 

最大過渡振動値 
略語:MTVV

暴露時間中の最大補正加速度実効値(短い時定数での補正実
効値を求めることで得られる。略語 MTVV)

MTVV

は,基本評価法では不十分な場合に適用されることの

ある移動実効値法に使われる。

maximum transient

vibration value

略語:MTVV

A.11 

四乗則暴露量法

四乗則暴露量値(vibration dose value, 略語:VDV)による補

足評価法。基本評価法よりピーク値に敏感である。 
基本評価法では不十分な場合に,補足的に適用する。(TR Z 

0006

の 6.3.2 又は ISO 2631-1 の 6.3.2 参照)

fourth power vibration dose

method


15

Z 8131 : 2000

番号

用語

定義

対応英語(参考)

A.12 

四乗則暴露量値 
略語:VDV

人体応答が加速度の 4 乗に比例すると仮定した四乗則による
暴露量値(略語:VDV)

。補正加速度値の四乗和の四乗根で表

示される。

vibration dose value

略語:VDV

A.13 

推定振動暴露量値 
略語:eVDV

健康又は快適性を評価するとき,日常暴露されるとみなされ
る補正加速度実効値から,推定振動暴露量値(略語:eVDV)

を計算して基準値とすることがある。eVDV は補正加速度に暴
露時間(秒)の四乗根を乗じたものを 1.4 倍した値である。

eVDV

は四乗則暴露量法に使用されることがある。

effective vibration dose

value

略語:eVDV

A.14 

クレストファクタ

生体力学上は,補正加速度のピーク値と加速度実効値との比。
クレストファクタの大きさは,必ずしも振動の激しさを示す
ものではない。

crest factor

A.15 

手腕座標系 
人体座標系(手腕)

手腕振動に対しては,手に関しての直交人体座標系を適用す
る。第 3 中手骨方向を z 軸,手の甲−掌方向を x 軸,手の左

右方向を y 軸とする。実際の計測に当たっては,振動工具の
ハンドル等振動源の適当な支持面座標系を使用してもよい
(例えば,ハンドルの長軸方向を y 軸とし,それに直角方向

を x, z 軸とする)

。原則として,ハンドルの把持箇所,又はそ

の近傍で,

3

軸同時計測を行う。

ISO/DIS 5349-1 の 4.2.3 参照)

anatomical coordinate

system (hand-arm)


16

Z 8131 : 2000

附属書 2(参考) 

この

附属書(参考)は,英語用語索引及び日本語用語索引について記述するもので,規定の一部ではな

い。

1.1

英語用語索引(アルファベット順)

備考  附属書 の用語及び使用を認められている同義語(*印)を含む。

英語用語

番号

対応用語

additional weighting factor

A.3

補助補正係数

anatomical coordinate system

5.2

人体座標系

anatomical coordinate system (hand-arm)

A.15

手腕座標系

*

人体座標系(手腕)

*anthropometric dummy,

(dummy の同義語) 5.5

ダミー

basic evaluation method

A.8

基本評価法

basicentric coordinate system

5.1

支持面座標系

biodynamics 5.3

生体力学

building vibration

3.1

建造物振動

burst (of mechanical vibration affecting man)

7.15

(人体に影響する)突発的振動

comfort 6.1

快適性

contact surface

5.4

接触面

*crash,

(human impact の同義語) 7.20

人体衝撃

crest factor

A.14

クレストファクタ

directional vibration (shock)

4.1

体軸振動(衝撃)

*discontinuous exposure,

(interrupted exposure の同義語) 7.7

断続暴露

dose A.7

暴露量

dummy 5.5

ダミー

equal vibration sensation contour

6.2

等振動感覚曲線

equivalent torque

7.18

等価トルク

estimated vibration dose value, (eVDV)

A.13

推定振動暴露量値

exposure time

4.10

暴露時間

fatigue/decreased proficiency

7.1

疲労/能率減退

footfall 3.2

歩行振動(衝撃)

fourth power vibration dose method

A.11

四乗則暴露量法

grip force

7.2

把持力

*gripping force,

(同上の同義語) 7.2

把持力

habituation 6.3

順応

hand-arm mechanical impedance

7.4

手腕系機械インピーダンス

*hand-arm impedance,

(同上の同義語) 7.4

手腕系機械インピーダンス

hand-arm system

5.6

手腕系

*hand-arm vibration,

(同上の同義語), (HAV)

5.9

手腕系振動(衝撃)

hand-arm vibration coordinate system

A.15

手腕座標系


17

Z 8131 : 2000

英語用語

番号

対応用語

*

人体座標系(手腕)

hand-arm vibration syndrome, (HAVS)

6.10

手腕振動障害

hand-transmitted vibration (shock), (HTV)

5.9

手腕系振動(衝撃)

human analogue

7.5

人体モデル

*human analogue model,

(同上の同義語) 7.5

人体モデル

human impact

7.20

人体衝撃

*impact acceleration,

(human impact の同義語) 7.20

人体衝撃加速度

*impact tolerance,

(shock tolerance の同義語) 6.8

衝撃許容値

impulsive vibration

7.6

衝撃振動

indirect vibration

3.3

間接的振動

intermittent vibration affecting man

7.16

人体に影響する間欠振動

interrupted exposure

7.7

断続暴露

*kinetosis,

(motion sickness の同義語) 6.4

乗り物酔い

*latency,

(同上の同義語) 7.8

潜在期間

latent interval

7.8

潜在期間

*latent period,

(同上の同義語) 7.8

潜在期間

long-duration repetitive shock exposure

7.9

繰り返し衝撃の長期暴露

long-duration vibration exposure

7.9

振動の長期暴露

limb vibrator

3.4

四し(肢)バイブレータ

*

局所バイブレータ

*manikin,

(dummy の同義語) 5.5

ダミー

maximum transient vibration value, (MTVV)

A.10

最大過渡振動値

motion sickness

6.4

乗り物酔い

motion sickness incidence, (MSI)

6.5

乗り物酔い発生率

multi-axis rotational vibration (shock)

4.9

多軸回転振動(衝撃)

multidirectional translational vibration (shock)

4.5

多軸並進振動(衝撃)

occipital condylar point

7.19

後頭か(顆)基準点

overall vibration total value

A.6

全体合成値

pitch 4.7

ピッチング

principal weighting factor

A.2

基本補正係数

pushing force

7.3

プッシングフォース

*Raynaud's phenomenon of occupational origin

6.9

白指

(vibration white finger の同義語)

*

レイノー症

reclining 7.10

リクライニング

recumbent 7.11

横が(臥)位

*

が(臥)位

reference posture

7.13

基本姿勢

*repeated shock,

(repetitive shock の同義語) 7.13

繰り返し衝撃

repetitive shock

7.13

繰り返し衝撃

ride 3.5

乗り物環境

ride quality

6.6

乗り心地

roll 4.6

ローリング

running r. m. s. method

A.9

移動実効値法


18

Z 8131 : 2000

英語用語

番号

対応用語

segmental vibration (shock)

5.8

局所振動(衝撃)

self-applied vibration

3.6

自己強制振動

self-generated vibration

3.7

自己誘起振動

shock criterion

3.9

衝撃の基準

shock limit

3.8

衝撃限界

shock tolerance

6.8

衝撃許容限界

sopite syndrome

6.7

ソパイト症候群

vibration dose value, (VDV)

A.12

振動暴露量値

vibration limit

3.8

振動限界

vibration rating

3.10

振動の尺度化

vibration shock criterion

3.9

振動の基準

vibration total value

A.5

振動合成値

vibration tolerance

6.8

振動許容限界

vibration white finger, (VWF)

6.9

白指

*vibration-induced white finger,

(同上の同義語) 6.9

白指

vibratory communication

3.11

振動によるコミュニケーション

vibroacoustic habitability

7.17

振動・音響順応性

weighted acceleration

7.14

補正加速度

*

補正振動

*weighted acceleration level,

(同上の同義語) 7.14

*

補正加速度レベル

weighting factor

A.1

補正係数

*weighted vibration,

(同上の同義語) 7.14

*

補正振動

weighted root-mean-square acceleration

A.4

補正加速度実効値

whole-body vibration (shock) (WBV)

5.7

全身振動(衝撃)

x-axis vibration (shock)

4.2

x

軸振動(衝撃)

y-axis vibration (shock)

4.3

y

軸振動(衝撃)

yaw 4.8

ヨーイング

z-axis vibration (shock)

4.4

z

軸振動(衝撃)

1.2

日本語用語索引(五十音順)

備考  附属書 の用語及び使用を認められている同義語(*印)を含む。

用語

番号

対応英語

ア行

移動実効値法

A.9

running r. m. s. method

x

軸振動(衝撃) 4.3

x-axis

vibration

(shock)

横が(臥)位 7.11

recumbent

力行

*

が(臥)位 7.11

recumbent

快適性 6.1

comfort

(人体に影響する)間欠振動

7.16

intermittent vibration (affecting man)

間接的振動 3.3

indirect

vibration

基本姿勢 7.12

reference

posture

基本評価法

A.8

basic evaluation method

基本補正係数

A.2

principal weighting factor

局所振動(衝撃)

5.8

segmental vibration (shock)

*

局所バイブレータ 3.4

limb

vibrator


19

Z 8131 : 2000

用語

番号

対応英語

繰り返し衝撃 7.13

repetitive

shock

*repeated shock

繰り返し衝撃の長期暴露

7.9

long-duration repetitive shock exposure

クレストファクタ A.14

crest

factor

建造物振動 3.1

building

vibration

後頭か(顆)基準点

7.19

occipital condylar point

サ行

最大過渡振動値

A.10

maximum transient vibration value, (MTVV)

自己強制振動 3.6

self-applied

vibration

自己誘起振動 3.7

self-generated

vibration

四し(肢)バイブレータ 3.4

limb

vibrator

支持面座標系

5.1

basicentric coordinate system

手腕系 5.6

hand-arm system

*

手腕系インピーダンス 7.4

*hand-arm impedance

手腕系機械インピーダンス 7.4

hand-arm

mechanical

impedance

手腕系衝撃 5.9

hand-arm shock

手腕系振動

5.9

hand-transmitted vibration, (HTV)

手腕座標系

A.15

anatomical coordinate system (hand-arm)

手腕振動障害

6.10

hand-arm vibration syndrome, (HAVS)

順応 6.3

habituation

衝撃振動 7.6

impulsive

vibration

衝撃許容限界 6.8

shock

tolerance

*impact tolerance

衝撃限界 3.8

shock limit

衝撃の基準 3.9

shock

criterion

人体座標系

5.2

anatomical coordinate system

*

人体座標系(手腕),(手腕座標系の

同義語)

A.15

anatomical coordinate system (hand-arm)

人体モデル 7.5

human

analogue

*human analogue model

人体衝撃 7.20

human

impact

*crash

*

人体衝撃加速度(同上の同義語) 7.20 *impact acceleration

振動音響順応性 7.17

vibroacoustic

habitability

振動許容限界 6.8

vibration

tolerance

振動限界 3.8

vibra

limit

振動合成値 A.5

vibration

tota value

振動によるコミュニケーション 3.11

vibratory

communication

振動の基準 3.9

vibration

criterion

振動の尺度化 3.10

vibration

rating

振動の長期暴露

7.9

long-duration vibration exposure

振動暴露量値

A.12

vibration dose value, (VDV)

推定振動暴露量値

A.13

estimated vibration dose value, (eVDV)

生体力学 5.3

biodynamics

接触面 5.4

contact surface

z

軸振動(衝撃)

4.4

z-axis vibration, (shock)

潜在期間 7.8

latent

interval

*latent period

*latency

全身衝撃 5.7

whole-body shock

全身振動

5.7

whole-body vibration, (WBV)


20

Z 8131 : 2000

用語

番号

対応英語

全体合成値

A.5

overall vibration total value

ソパイト症候群 6.7

sopite

syndrome

タ行

体軸振動(衝撃)

4.1

directional vibration, (shock)

多軸回転振動(衝撃)

4.9

multi-axis rotational vibration, (shock)

多軸並進振動(衝撃)

4.5

multidirectional translational vibration, (shock)

ダミー 5.5

dummy

*anthropometric dummy

*manikin

断続暴露 7.7

interrupted

exposure

*discontinuous exposure

等価トルク 7.18

equivalent

torque

等振動感覚曲線

6.2

equal sensation contour

突発的振動(人体に影響する)

7.15

burst, (of mechanical vibration affecting man)

ナ行

乗り心地 6.6

ride

quality

乗り物環境 3.5

ride

乗り物酔い 6.4

motion

sickness

乗り物酔い発生率

6.5

motion sickness incidence, (MSI)

ハ行

白指

6.9

vibration white finger, (VWF)

*vibration induced white finger

*Raynaud’s phenomenon of occupational origin

*gripping force

暴露時間 4.10

exposure time

暴露量 A.7

dose

把持力 7.2

gr

force

ピッチング 4.7

pitch

疲労/能率減退 7.1

fatigue/decreased

proficiency

プッシングフォース 7.3

pushing

force

歩行振動(衝撃) 3.2

f

fall

補助補正係数

A.3

additional weighting factor

補正加速度 7.14

weighted

acceleration

補正加速度実効値

A.4

weighted root-mean-square acceleration

*

補正加速度レベル 7.14

*weighted acceleration level

補正係数 A.1

weighting factor

*

補正振動 7.14

*weighted vibration

ヤ行

ヨーイング 4.8

yaw

四乗則暴露量法

A.11

fourth power vibration dose method

ラ行

リクライニング 7.10

reclining

ローリング 4.6

roll

ワ行

y

軸振動(衝撃) 4.3

y-axis

vibration

(shock)


21

Z 8131 : 2000

JIS Z 8131

(機械振動及び衝撃−人体暴露−用語)原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(主査)

後  藤  大  三

攻玉社工科短期大学

(幹事)

米  川  善  晴

労働省産業医学総合研究所

石  川  文  武

生物系特定産業技術研究推進機構

大  野  央  人

財団法人鉄道総合技術研究所

小  郷  一  郎

日本船舶標準協会

櫛  田      裕

株式会社竹中工務店

塩  田  正  純

飛島建設株式会社

高  橋  尚  人

環境庁大気保全局大気生活環境室

西  田  晴  茂

株式会社小松製作所

花  井  利  通

日産自動車株式会社

原          徹

三菱自動車工業株式会社

前  田  節  雄

近畿大学理工学部

松  井  信  夫

東急車輛製造株式会社

松  村  正  勝

日本計量機器工業連合会

宮  田  弘  市

株式会社日立製作所

山  村  修  蔵

財団法人日本規格協会

横  田  明  則

財団法人小林理学研究所

吉  田      正

建設省土木研究所

大  嶋  清  治

通商産業省工業技術院標準部材料規格課

(事務局)

中  嶌      勉

社団法人日本機械学会