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Z 8106 : 2000

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって,JIS Z 8106-1988 は改正され,JIS Z 8107-1984 及び JIS Z 8109-1986 は

廃止・統合され,この規格に置き換えられる。

今回の改正では,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成,及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC/ISO Directives−Part3 : 1989,

Drafting and presentation of International Standards

(IEC/ISO 専門業務用指針−第 3 部:1989,国際規格の起草

及び様式)を基礎として用いた。

今回の改正では,JIS Z 8106-1988[音響用語(一般)

JIS Z 8107-1984[音響用語(機器)

,及び JIS Z 

8109-1986

[音響用語(聴覚・音声・音楽)

]を統合して,JIS Z 8106 : 2000(音響用語)とした。これは,

元規格 IEC 60050 (801)  には,これまでの JIS に含まれていた音響の分野の用語のほかに,建築音響及び

水中音響の分野の用語が含まれていることによる。また,音響用語の分類方法も,異なっているので,新

規格の番号及び名称を,JIS Z 8106 : 2000(音響用語)とした。

なお,音響用語の JIS には,上記の規格のほかに,JIS Z 8108[音響用語(録音・再生)

]がある。しか

し,JIS Z 8108 に相当する用語については,現在,IEC/TC 100 Audio, video and multimedia systems and

equipment

で審議中なので,今回の改正の対象外とした。


Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

(1) 

目次

ページ

0.

  序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  用語及び定義

1

3.1

  一般

2

3.2

  レベル

4

3.3

  伝搬

7

3.4

  発振

10

3.5

  変換器

12

3.6

  マイクロホン

18

3.7

  スピーカ

20

3.8

  機器

21

3.9

  生理音響,聴覚

22

3.10

  音楽音響

26

3.11

  建築音響

27

3.12

  水中音響

31

用語索引 36


日本工業規格

JIS

 Z

8106

: 2000

 (IEC 60050-801

: 1994

)

音響用語

International electrotechnical vocabulary

Chapter 801 : Acoustics and electroacoustics

0.

序文  この規格は,1994 年第 2 版として発行された IEC 60050 (801) , International electrotechnical

vocabulary Chapter 801 : Acoustics and electroacoustics

を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日

本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施した“参考”は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,音響に関する一般的な主な用語について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格はその最

新版を適用する。

JIS C 1505

  精密騒音計

IEC 60651 : 1979

  Sound level meters

ISO 140-6 : 1978

  Acoustics−Measurement of sound insulation in buildings and of building elements−Part

6 : Laboratory measurements of impact sound insulation of floors

ISO 389 : 1985

  Acoustics−Standard reference zero for the calibration of pure-tone audiometers

ISO 532 : 1975

  Acoustics−Method for calculating loudness level

ISO 3891 : 1978

  Acoustics−Procedure for describing aircraft noise heard on the ground

3.

用語及び定義  用語及び定義は,次による。

3.1

一般

3.2

レベル

3.3

伝搬

3.4

発振

3.5

変換器

3.6

マイクロホン

3.7

スピーカ

3.8

機器

3.9

生理音響,聴覚


2

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

3.10

音楽音響

3.11

建築音響

3.12

水中音響

なお,参考のために原国際規格の対応英語を示す。

備考  上記用語の区分は,3.1 は音響に共通な基本用語を,3.2 から 3.8 までは音響機器用語を,3.9 

ら 3.12 までは音響に含まれる分野ごとの用語による。

3.1

一般

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-21-01 

音響振動, 

弾性媒質中の粒子がその平衡位置を中心として行う運

動。

acoustic oscillation,

acoustic vibration,

 sound

801-21-02 

可聴音, 

a)

聴覚を引き起こさせる音響振動。

b)

音響振動によって引き起こされる聴覚。

audible sound

801-21-03 

超低周波音

可聴音の下限周波数(およそ 16Hz)以下の周波数の音響

振動。

infrasound

801-21-04 

超音波音

可聴音の上限周波数(およそ 16kHz)以上の周波数の音

響振動。

ultrasound

801-21-05 

純音

正弦音響振動。 pure sound,

pure tone

801-21-06 

複合音

単純な音響振動ではない音。 complex sound

801-21-07 

震音

周波数が平均値を中心として周期的に変化する音。 warble

tone

801-21-08a 

雑音

不規則な又は統計的にランダムな振動。 noise

801-21-08b 

騒音

不快な又は望ましくない音,その他の妨害。 noise

801-21-09 

不規則雑音, 
ランダムノイズ

時間的にランダムに生じる多数のじょう乱要素の集まり
による振動。

random noise

801-21-10 

白色雑音, 
ホワイトノイズ

本質的に周波数に依存しないパワースペクトル密度をも
つ雑音。

white noise

801-21-11 

ピンクノイズ

周波数の逆数に比例するパワースペクトル密度をもつ雑
音。

pink noise

801-21-12 

周囲雑音, 
環境騒音

定められた場所で,それを取り囲む音。通常,その場所

にかかわりない多くの音源による音が混ざり合ったも
の。

ambient noise

801-21-13 

背景雑音, 
暗騒音

信号の生成,伝送,検出,測定又は記録に用いるシステ
ムの中にあるすべての音源からの妨害の全部。

background noise

801-21-14 

残響

音源が停止した後に繰り返される反射又は散乱の結果と

して空間に持続する音。

reverberation

801-21-15 

音響スペクトル

周波数の関数として複合音の成分の大きさ(場合によっ

ては位相も)を表したもの。

sound spectrum

801-21-16 

線スペクトル

離散的な周波数成分だけを含む音響スペクトル。 line

spectrum

801-21-17 

連続スペクトル

ある周波数範囲にわたって連続的に分布する成分をもつ
音響スペクトル。

continuous spectrum

801-21-18 

静圧

媒質中のある点で,音波のないときに存在する圧力。 static

pressure

801-21-19 

瞬時音圧

媒質中のある点で,対象とする瞬間に存在する圧力から
静圧を引いた値。

instantaneous sound

pressure

801-21-20 

音圧

特に指定しない限り,ある時間内の瞬時音圧の実効値。 sound

pressure

801-21-21 

ピーク音圧

ある時間内で最大の絶対瞬時音圧。

peak sound pressure


3

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-21-22 

基準音圧

習慣的に選ばれた音圧で,気体の場合には 20

µPa,液体及

び固体の場合には 1 Pa。

参考  IEC 60050-801 では,空気以外の媒質に対し

て,1

µPa を基準の音圧としているが,誤りで

ある。

reference sound

pressure

801-21-23 

音響暴露量, 
騒音暴露量

指定された時間間隔中又は航空機の飛行のような事象に
ついて,A 周波数特性で重み付けられた瞬時音圧の二乗
の時間積分。周波数の重み付けは,A 特性以外の特性も

ある。

備考1.  積分時間は,暗黙のうちに積分に含まれて

おり,明示的に示す必要はない。

2.

騒音暴露の単位は,もし時間の単位が秒の
場合にはパスカル二乗秒    (Pa

2

s)  ,

千秒の

場合にはパスカル二乗千秒    (Pa

2

ks)  ,

時間

の場合にはパスカル二乗時間 (Pa

2

h)

sound exposure

801-21-24 

粒子

体積が音波の波長に比べて短い寸法をもつ媒質の部分。 particle

801-21-25 

瞬時粒子変位

弾性媒質中で,先端がある瞬間の粒子の位置にあり,か
つ,その原点が粒子の平衡位置であるベクトル。

instantaneous

particle

displacement

801-21-26 

粒子変位

特に指定しない限り,ある時間内の瞬時粒子変位の実効
値。

particle displacement

801-21-27 

ピーク粒子変位

ある時間内で,最大の瞬時粒子変位。 peak

particle

displacement

801-21-28 

瞬時粒子速度

瞬時粒子変位の時間微分。 instantaneous

particle velocity

801-21-29 

粒子速度

特に指定しない限り,瞬時粒子速度の実効値。 particle

velocity

801-21-30 

ピーク粒子速度

ある時間内の瞬時粒子速度の最大値。

peak particle velocity

801-21-31 

体積速度

表面に垂直な粒子速度成分とその微小面積との積の振動

面にわたる積分。

volume velocity

801-21-32 

瞬時粒子加速度

瞬時粒子速度の時間微分。 instantaneous

particle

acceleration

801-21-33 

単一音源, 
モノポール

自由音場で音波をすべての方向に等しく放射する音源。 simple

sound

source,

monopole

801-21-34 

点音源

あたかも 1 点から音波を放射しているとみなせる音源。  point sound source

801-21-35 

単一音源の強さ, 
モノポールの強さ

時間的に正弦変動する音波を放射し,波長に比べて小さ
い単一音源から作られる最大の瞬時体積速度。

strength of a simple

sound source,

strength of a

monopole

801-21-36 

音源の音響出力, 
音源の音響パワー

ある時間の長さで,指定された周波数帯域の音源が放射

する全音響エネルギーをその時間で除した値。

sound power of a

source

801-21-37 

音響エネルギー束,
面積要素を通過する
音響パワー

対象とする面を通過する瞬時音圧と体積速度の同相成分

の積の時間平均値。

sound energy flux,

sound power

through a surface

element


4

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-21-38 

音響パワー密度, 
音の強さ, 
音響エネルギー束密
度,音響インテンシ
ティ

指定された方向に垂直な面を通過する音響エネルギー束
をその面積で除した値。

sound power density,

sound intensity,

sound energy flux

density

801-21-39 

瞬時ポテンシャル音
響エネルギー密度

瞬時音圧の二乗を媒質の弾性係数で除した値の 1/2。 instantaneous

potential sound

energy density

801-21-40 

瞬時運動音響エネル
ギー密度

媒質の密度とその粒子速度の二乗との積の 1/2。 instantaneous

kinetic

sound energy

density

801-21-41 

音響エネルギー密
度, 
全エネルギー密度

瞬時ポテンシャル音響エネルギー密度と瞬時運動音響エ
ネルギー密度との和。

sound energy

density,

total energy

density

801-21-42 

音響放射圧

音波が表面上に作用する一方向の定常圧力。 acoustic

radiation

pressure

801-21-43 

スペクトル密度

場の量の二乗平均値を帯域幅で除した値を,帯域幅をゼ

ロに近づけたときの極限値。場の量の種類は,音圧,粒
子速度,粒子加速度などのように指定しなければならな
い。

spectral density,

spectrum density

801-21-44 

パワースペクトル密

音響パワーを帯域幅で除して,帯域幅をゼロに近づけた
ときの極限値。

power spectral

density,

power spectrum

density

801-21-45 

時定数

時間とともに指数的に減少する場の量の振幅が,1/e=

0.3679

…まで変化するのに必要な時間。

time constant

801-21-46 

刺激, 
励振

系に加えられる外力又はその他の入力。 stimulus,

excitation

801-21-47 

応答, 
レスポンス

指定された条件下で刺激(駆動)による機器又はシステ
ムの,運動又はその他の出力。用いられる入力及び出力

の種類を示すべきである。

response

801-21-48 

ひずみ

波形の望ましくない変化。

備考  ひずみは,次によって生じる。

a)

入力と出力間の非線形関係

b)

異なる周波数での非均一性伝搬

c)

周波数に比例しない位相変化

distortion

3.2

レベル

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-22-01 

レベル

ある量とその量の基準の量との比の対数。対数の底,基
準の量及びレベルの種類を明記する必要がある。

備考1.  レベルの種類は,着目した量を表す用語と

組み合わせて示す。例えば,音圧レベル,
音響パワーレベルなど。

2.

基準の量は,着目する量が瞬時値,実効値

又はそれ以外の量であっても変わらない。

3.

レベルに用いられる対数の底は,レベルの
単位によって明示される。

level


5

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-22-02 

ベル

対数の底を 10 としたときの,パワーに比例する量のレベ
ルの単位。また,対数の底を 10 の平方根[10 を底とす
る対数(常用対数)の値の 2 倍]としたときの場の量の

レベルの単位。

備考  パワーのような量の例には,音響パワー及び

音響エネルギーがある。場の量の例には,音

圧又は電圧がある。

bel

801-22-03 

デシベル

ベルの 1/10 の値。

備考1.  デシベルは,レベルの単位として,ベルよ

りも一般的に使われる。

2.

デシベルは,対数の底を 10 の 10 乗根[10

を底とする対数(常用対数)の値の 10 倍]
としたとき,パワーのような量のレベルの
単位として定義される。また,デシベルは,

対数の底を 10 の 20 乗根[10 を底とする対
数(常用対数)の値の 20 倍]としたときの
場の量のレベルの単位である。

decibel

801-22-04 

ネーパ

対数の底を e=2.718…とする場の量のレベル単位。また,
対数の底を 7.389…となる e の二乗としたときのパワー
のような量のレベル単位。 
備考  デシネーパは,ネーパの 1/10。1 ネーパは,8.686dB。

neper

801-22-05 

音響パワーレベル

ある音響パワーの基準の音響パワーに対する比の対数。
比の 10 を底とする対数(常用対数)をとり 10 倍すれば,
音響パワーレベルはデシベルで表される。単位記号は,

dB

備考  特に指定がない限り,基準の音響パワーは,

1pW

sound power level

801-22-06 

音の強さのレベル,
音響インテンシティ
レベル

ある指定された方向の音の強さの基準の音の強さに対す
る比の対数。比の 10 を底とする対数(常用対数)を採り,

10

倍すれば,音の強さのレベルはデシベルで表される。

単位記号は,dB。

備考  特に指定がない限り,基準の音の強さは,

1pW/m

2

sound intensity

level,

sound energy flux

density level

801-22-07 

音圧レベル

ある音圧の基準の音圧に対する比の対数。比の 10 を底と
する対数(常用対数)を採り,20 倍すれば,音圧レベル

はデシベルで表される。単位記号は,dB。

備考  特に指定がない限り,基準の音圧は,空中伝

搬音に対しては 20

µPa,空気以外の媒質に対し

ては 1Pa。また,特に指定がない限り,音圧は
実効値で表されているものとする。

参考  IEC 60050-801 では,空気以外の媒質に対し

て,1

µPa を基準の音圧としているが,誤りで

ある。

sound pressure level

801-22-08 

粒子速度レベル

ある速度と基準の速度に対する比の対数。比の 10 を底と

する対数(常用対数)をとり 20 倍すれば,粒子速度レベ
ルは,デシベルで表される。単位記号は,dB。

備考  特に指定がない限り,基準の粒子速度は,

1nm/s

。また,特に指定がない限り,速度は実

効値で表されているものとする。

particle velocity level


6

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-22-09 

(振動)加速度レベ

ある(振動)加速度の基準の加速度に対する比の対数。
比の 10 を底とする対数(常用対数)をとり 20 倍すれば,
(振動)加速度レベルはデシベルで表される。単位記号

は,dB。

備考  特 に 指 定 が な い 限 り , 基 準 の 加 速 度 は ,

1

µm/s

2

。また,特に指定がない限り,加速度

は,実効値で表されているものとする。

参考  計量法は,基準の加速度は,10

µm/s

2

 (vibratory)

accel-eration level

801-22-10 

ピークレベル

ある指定された時間内に生じる指定された量の最大の瞬
時レベル。

peak level

801-22-11 

時間平均音圧レベ
ル, 
等価音圧レベル

ある指定された時間内における音圧実効値の基準音圧に

対する比の対数。比の 10 を底とする対数(常用対数)を
とり 20 倍すれば,時間平均音圧レベルはデシベルで表さ
れる。単位記号は,dB。

備考  特に指定がない限り,空中伝搬音の基準音圧

は,20

µPa。

time-average sound

pressure level,

equivalent

continuous sound

pressure level

band sound pressure

level

801-22-12 

帯域音圧レベル, 
バンド(音圧)レベ

ある特定された周波数帯域内の音圧レベル。

備考  周波数帯域は,低域及び高域の遮断周波数又

は幾何学的な中心周波数と帯域幅で特定して

よい。帯域幅は,1 オクターブバンド(音圧)
レベル,1/2 オクターブバンド(音圧)レベル,

1/3

オクターブバンド(音圧)レベルのように,

バンドレベルに付随する接頭語で指定しても
よい。

801-22-13 

スペクトル密度レベ
ル, 
スペクトルレベル

ある周波数帯域内に分布する指定された量のその周波数
帯域幅との比について,周波数帯域幅をゼロに近づけた
ときの極限値のレベル。

備考1.  量の種類は,(二乗)音圧スペクトルレベル

のように明示しなければならない。

2.

観測に用いるフィルタが有限な周波数帯域

幅をもつていることを考慮し,実際には着
目する周波数帯域の中心周波数における音
圧スペクトルレベル L

ps

は,次の式で得られ

る。

dB

)

/

(

)

/

(

log

10

0

2

0

2

10

ps

B

p

B

p

L

=

ここに,と p

0

は,それぞれ観測値と基

準値,と B

0

は,フィルタの実効周波数帯

域幅と基準帯域幅 1 Hz である。L

p

をそのフ

ィルタによって観測されたバンド音圧レベ
ルとすれば,上の式は

  L

ps

L

p

−10log

10

 (B/B

0

) dB

spectrum density

level, spectrum

level


7

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-22-14 

サウンドレベル, 
重み付け音圧レベ
ル, 
騒音レベル

標準の周波数重み付けと指数形時間重み付けを施して得
られる音圧の基準音圧 20

µPa に対する比の対数。比の 10

を底とする対数(常用対数)を採り,20 倍すれば,重み

付け音圧レベルはデシベルで

表される。単位記号は,dB。

備考1.  周波数重み付け特性 A,B,C と指数形時間

重み付け特性 fast (F)  ,slow (S)  , impulse

(I)

は , IEC 60651 : 1979 “ Sound Level

Meters

”に規定されている。

2.

使用した時間と周波数の重み付け特性は,

明示するのが望ましい。特に指定がない場
合には,fast (F)  指数形時間重み付け特性と

A

周波数重み付け特性が使用されているも

のとする。

参考  我か国て用いられている騒音レベルは,周波

数重み付け A 特性と F 又は S 指数形時間重み

付け特性を用いた音圧レベル。

weighted sound

pressure level,

sound level

801-22-15 

ピークサウンドレベ

ある指定された時間内で,標準の周波数重み付け音圧レ

ベルの最大瞬時値。

備考  もし,周波数重み付け特性の指定がない場合

には,A 周波数重み付け特性が指定されてい

るものとする。

peak

frequency-weighte

d sound pressure

level, peak sound

level

801-22-16 

時間平均サウンドレ
ベル, 
等価サウンドレベ
ル, 
等価騒音レベル

ある指定された時間区間に与えられた標準の周波数重み
付け音圧の二乗時間平均値の基準音圧(20

µPa)の二乗

に対する比の対数。デシベルで表した時間平均音圧レベ
ルは,比の 10 を底とする対数(常用対数)の 10 倍。単
位記号は,dB。

備考  もし,周波数重み付け特性の指定がない場合

には,A 周波数重み付け特性が指定されてい
るものとする。

time-average sound

level, equivalent

continuous sound

level

801-22-17 

音響暴露レベル,騒
音暴露レベル

A

周波数特性で重み付けされた音圧の二乗値のある指定

された時間間隔にわたる又は飛行機の通過のような時間

事象にわたる時間積分の,基準音圧 20

µPa の二乗値に 1

秒間の基準継続時間間隔を乗じた積に対する比の対数。
デシベルで表した音響暴露レベルは,その比の 10 を底と

する対数(常用対数)の 10 倍。単位記号は,dB。基準
の音圧と周波数重み付け特性は,指定があれば異なって
もよい。

sound exposure level

3.3

伝搬

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-23-01 

媒質中のどの点においても時間の関数であるとともに,

ある時刻におけるある点では,その点の空間座標の関数
であるように媒質中をある定められた速度で伝搬するじ
ょう乱。

wave

801-23-02 

波面

ある時刻において波のある特徴量が同位相で進行する面
の軌跡。

surface wavefront

801-23-03 

自由進行波

媒質境界の影響を受けることなく,媒質中を進行する波。

 free progressive

wave


8

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-23-04 

圧縮波

弾性体内において,回転変形を伴わない微小領域の体積
変化によって引き起こされる波。

備考  数学的には,圧縮波は,速度場の回転がゼロ

となる波である。

compressional wave

801-23-05 

縦波

媒質中の各点の粒子変位の方向が波面と直交する波。 longitudinal

wave

801-23-06 

平面波

波面がどこでも伝搬方向に垂直で,互いに平行な平面で
ある波。

plane wave

801-23-07 

球面波

波面が同心球面である波。 spherical wave

801-23-08 

円筒波

波面が同軸円筒面である波。 cylindrical wave

801-23-09 

横波

媒質中の各点の粒子変位の方向が波面と平行な波。 transverse

wave

801-23-10 

すべり波

弾性体内において,体積変化を伴わない微小領域の変形
によって引き起こされる波。

備考  数学的には,滑り波の粒子速度の発散はゼロ

である。

rotation wave,

shear wave

801-23-11 

屈曲波

圧縮波と滑り波とが結合した,板又は棒における横波。 bending

wave

801-23-12 

レイリー波

表面粒子が表面に垂直な方向を主軸とし,初期のじょう
乱がないときの表面上に中心をもつ,だ円を描きながら,

固体の自由境界面上を伝搬する表面波。

備考1.  初期のじょう乱がないときの表面からの最

大粒子変位点では,粒子の運動方向は波の

伝搬方向と反対になる。

2.

レイリー波の伝搬速度は,固体中のすべり
波のそれよりもわずかに遅い。レイリー波

の振幅は,深さとともに指数関数的に減少
する。

参考  IEC 規格では,“固体又は液体の自由境界面

上を”としているが,液体を含めるのは誤り
である。

Rayleigh wave

801-23-13 

干渉

同一周波数で位相又は伝搬方向が異なる二つ以上の波が
重畳して生じる現象。

interference

801-23-14 

うなり

周波数の異なる二つ以上の同種の波が線形又は非線形結

合して生じる現象。

beat

801-23-15 

定在波

同一周波数の同種の進行波の干渉によって生じる空間的

にある固定した分布をもつ周期的な波。

備考  このような波は,空間的に固定した節又は部

分節及び腹によって特徴付けられる。

standing wave

801-23-16 

定在波において,波のある指定された量の振幅がゼロと
なる点,線又は面。

備考1.  実際には,この振幅は一般にゼロにはなら

ず最小値となるだけである。このとき節は,
部分節と呼ばれる。

2.

節となる量を明確に指定するために,変位

の節,粒子速度の節,音圧の節のように,
節という用語の前に接頭語を施して用いる
のがよい。

node


9

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-23-17 

定在波において,波のある指定された量の振幅が最大と
なる点,線又は面。

備考  腹となる量を明確に指定するために,変位の

腹,粒子速度の腹,音圧の腹のように,腹と
いう用語の前に接頭語を施して用いるのがよ
い。

antinode

801-23-18 

音の速さ

自由進行音波の位相速度の大きさ。

speed of sound

801-23-19 

音の速度,音速

音波が伝搬する方向と速さを示すベクトル。

参考  音速は,音の速さの意味に用いることもある。

sound wave velocity

801-23-20 

位相速度

一定位相の面が伝搬する方向の速度。 phase

velocity

801-23-21 

群速度

非正弦的なじょう乱の包絡線で表される特徴量の伝搬速
度。

備考1.  群速度は,分散性媒質においてだけ位相速

度と異なる。

2.

群速度は,通常,じょう乱にかかわるエネ
ルギーの伝搬速度。

group velocity

801-23-22 

分散

音の速さが周波数によって異なるために生じる,波の正
弦波成分の分離。

dispersion

801-23-23 

屈折

音の速さが場所によって変わるために,音波の伝搬する
方向が変化する現象。

refraction

801-23-24 

鏡面反射

二つの媒質の境界面から,その境界面の法線方向に対し
て対称で入射角と等しい角度で元の媒質中を音波が進行
する現象。

specular reflection

801-23-25 

回折

媒質中の障害物又は不均一性によって,音波の進行方向
が変化する現象。

diffraction

801-23-26 

散乱

多くの方向に生じる音波の不規則な回折及び反射。 scattering

801-23-27 

音場

音波の存在する弾性体内の領域。 soun field

801-23-28 

自由音場

等方性,かつ,均質の媒質中で境界の影響を無視できる
音場。

free sound field

801-23-29 

近距離音場

音源に十分近くに作られる瞬時音圧と瞬時粒子速度とが

同相にならない音場。

near sound field

801-23-30 

遠距離音場

音源から十分遠方に作られる瞬時音圧と瞬時粒子速度と

を同相とみなすことができる音場。

far sound field

801-23-31 

拡散音場

ある区域内で音響エネルギー密度の統計分布が一様で,
かつ,その区域内のどの点においても音響エネルギーの

伝搬方向がすべての方向に対して等確率である音場。

diffuse sound field

801-23-32 

残響音場

ほとんどすべての音波がすでにその媒質境界から多数回

反射を繰り返している音場。

reverberant sound

field

801-23-33 

伝搬定数

一様な系において系が無限の長さをもつとみなせると
き,単位の長さだけ隔たった 2 点において測定される二

つの粒子速度(又は音圧)間の複素数比の自然対数。

linear exponent of

sound

propagation,

sound propagation

coefficient

801-23-34 

要素伝搬定数

周期的な構造をもつ系において,系が無限の長さをもつ
とみなせるとき,相隣る対応する 2 点において測定され

る二つの粒子速度(又は音圧)間の複素数比の自然対数。

elementary exponent

of sound

propagation

801-23-35 

減衰定数

伝搬定数の実数部。

備考  単位記号は,Np/m。

attenuation

coefficient


10

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-23-36 

要素減衰定数

要素伝搬定数の実数部。 elementary

attenuation of

propagation

801-23-37 

位相定数

伝搬定数の虚数部。

備考  単位記号は,rad/m。

acoustic phase

coefficient

801-23-38 

要素位相定数

要素伝搬定数の虚数部。 elementary

dephasing of

sound propagation

801-23-39 

伝搬損失

音が伝搬する媒質中における,ある指定された 2 点間の
音圧レベルの減衰。しばしばどちらか一方の点を音源か

らある基準の距離だけ離れた地点に採る。

transmission loss,

propagation loss

801-23-40 

吸収損失

伝搬損失のうち,媒質中又は反射に伴う音響エネルギー
の消散又は変換によるもの。

absorption loss

801-23-41 

発散損失

伝搬損失のうち,発散すなわち系の構成に基づく音波の
広がりによるもの。

備考  発散損失は,例えば,点音源から放射される

球面波に存在する。

参考  距離減衰ともいう。

divergence loss,

spreading loss

801-23-42 

屈折損失

伝搬損失のうち,媒質の不均一性によって生じる屈折に
よるもの。

refraction loss

801-23-43 

音響流

音波によって引き起こされる流体中の一方向の流れ。 acoustic

streaming

3.4

発振

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-24-01 

強制振動

外部からの励振によって引き起こされる振動。 forced

oscillation

801-24-02 

固有振動

外部からの励振を取り去った後に持続している振動。 free

oscillation

801-24-03 

過渡振動

外部からの励振の変化の結果生じる振動。 transient

oscillation

801-24-04 

自励振動

非周期的エネルギーが供給されたときに系の中に生じる

持続した振動。

self-induced

oscillation,

self-excited

oscillation

801-24-05 

共振, 
共鳴

励振周波数のわずかな増減によっても系の応答が減少す
るような強制振動系の現象。

備考  例えば,速度の共振のように何の量に対する

応答かを示すのがよい。

resonance

801-24-06 

共振周波数

共振を起こす周波数。

備考  混乱を起こす可能性があるときは,例えば,

速度の共振周波数のように,共振の種類を示
さなければならない。

resonance frequency

801-24-07 

反共振

励振周波数のわずかな増減によっても系の応答が増加す
るような,強制振動系の現象。

備考  例えば,速度の反共振のように何の量に対す

る応答かを示すのがよい。

anti-resonance

801-24-08 

固有振動数

系の固有振動の周波数。多自由度系においては,固有振

動数は固有振動モードの周波数である。

参考  自由振動数ともいう。

natural frequency

801-24-09 

不減衰自由周波数,
不減衰固有振動数

系の弾性力又は慣性力だけによって決まる固有振動の周
波数。

undamped natural

frequency

801-24-10 

減衰自由周波数, 
減衰固有振動数

減衰線形系の固有振動数。 damped

natural

frequency


11

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-24-11 

基本周波数, 
基本振動数

a)

ある周期性の量において,それと同じ周期をもつ正
弦波成分の周波数。

b)

振動系において,最も低い固有振動数。

fundamental

frequency

801-24-12 

Q

(きゅう)

1

周期の間に蓄えられる最大エネルギーの消費されるエ

ネルギーに対する比の 2

π倍で表される,系の共振の鋭さ

の測度。

備考  歴史的には,Q という文字は回路のリアクタ

ンスの抵抗に対する比を示すために適宜に選

ばれたものである。英語の“quality factor”と
いう名前は,後から導入された。

quality factor

801-24-13 

振動モード

各粒子の動きが同一周波数で単純調和している振動系が

とる特徴的なパターン。

備考  多自由度系では,二つ以上のモードが同時に

存在する。

mode of oscillation

801-24-14 

固有振動モード

非制動系の固有振動のモード。

備考  一般的に,系のどのような複合された動きも

それぞれが全く独立に振動する固有モードの
和に分解できる。

参考  振動の正規モードともいう。

normal mode of

oscillation

801-24-15 

モード番号

系の固有振動モードを周波数順に並べて付けた整数の
組。

modal numbers

801-24-16 

基本振動モード

最も低い固有振動数をもつ振動モード。 fundamental

mode of

oscillation

801-24-17 

連成モード

互いに独立でなくエネルギーの移動によって影響し合う

振動モード。

参考  結合モードともいう。

coupled modes

801-24-18 

非連成モード

他のモードと独立に振動する固有モード。

参考  非結合モードともいう。

uncoupled mode

801-24-19 

ダンピング, 
制動減衰

時間又は距離とともに振動系からエネルギーが失われる

こと。

damping

801-24-20 

臨界制動

変位した系が振動することなしに,初期位置へ戻るよう

にするための最小限の制動。

critical damping

801-24-21 

制動比

実際の制動の臨界制動に対する比。 damping ratio

801-24-22 

粘性減衰

振動系の粒子が粒子速度に比例した大きさをもち,粒子
の動きと逆方向の力によって抵抗を受けるときに生じる
減衰。

viscous damping

801-24-23 

対数減衰率

単一周波数の振動が減衰するとき,振動の最大値の同じ
向きの相続く最大値に対する比の自然対数。

logarithmic

decrement

801-24-24 

定常振動

変動なしに続いている振動。 steady-state

oscillation

801-24-25 

サブハーモニックレ
スポンス

励振周波数の約数の周波数における系の周期的な応答。 subharmonic

response

801-24-26 

力積

力が加えられている期間にわたる力の時間積分。 impulse

801-24-27 

衝撃パルス

系のどの振動モードの半周期と比べても短い時間内に立
ち上がり,立ち下がるという特徴をもつ励振。

shock pulse

801-24-28 

衝撃パルスの持続時

励振の瞬時値が,その最大値に対する所定のある割合か
ら立ち上がり,同じ値まで減少するために必要な時間。

duration of shock

pulse

801-24-29 

パルス立上がり時間

パルスの立上がり部において,パルスの最大値に対して

所定のある小さな割合から,ある割合まで立ち上がるた
めに必要な時間。

pulse rise time


12

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

3.5

変換器

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-25-01 

音響系

音響信号を発生,伝送又は受信することができる系。 acoustical

system

801-25-02 

機械系

機械信号を発生,伝送又は受信することができる系。 mechanical

system

801-25-03 

複素パラメータ

(音圧,振動速度,電圧などのように)時間とともに正

弦的に変化する実際の量を表現する複素量又は同じ周波
数におけるそのような二つの複素量の商であり,それら
は実数部

αと虚数部 b とによって(ajb)の形で表現す

るか又は大きさ と位相

θ

とによって指数形式 Ae

j

θ

と表

現することができる。

備考1.  この項を通じて(機械的,音響的,電気的

な)すべてのパラメータは,特に断りがな
い限り複素数と考える。

2.

ここでは,+の慣例は,それによって正方

向に進む正弦波を Re[e

j

wt

kx

]

,質量による

リアクタンスを+jwM,スチフネスによるリ
アクタンスを−jS/w と表現するように守ら

れている。ここに,波数 kw/c は,角周波
数 を音の速さ で除した値,質量は,M
スチフネスは,である。

complex parameter

801-25-04 

変換器

ある種類の入力信号を受け,これを別の種類の信号とし
て供給するが,入力信号の必要とされる特徴が出力信号

に現れるように設計されたデバイス。

transducer

801-25-05 

受動変換器

出力信号のエネルギーがもっぱら入力信号から与えられ
る変換器。

passive transducer

801-25-06 

能動変換器

出力信号のエネルギーの少なくともその一部が入力信号
以外の供給源から与えられる変換器。

active transducer

801-25-07 

可逆変換器

電気信号を音響信号又は機械信号に変換でき,またその
逆も可能な変換器。

reversible transducer

801-25-08 

相反変換器

どちらの方向の変換においても同じ結合係数をもつよう
な,線形で受動的で可逆な電気機械変換器又は電気音響
変換器。

reciprocal transducer

801-25-09 

伝達関数

線形の系において,出力信号のフーリエ変換又は初期条
件をゼロとしたラプラス変換を入力信号の同様の変換で
除した値。

transfer function

801-25-10 

(変換器の)感度

変換器の出力信号を記述する所定の量を,それに対応す
る入力信号を記述する別の所定の量で除した値。

sensitivity (of a

transducer)

801-25-11 

(変換器の)相対感

ある条件下における変換器の感度の同じ種類の所定の基
準感度に対する比。

relative sensitivity

(of a transducer)

801-25-12 

(変換器の)感度レ
ベル

所定の種類の出力レベルと,その出力レベルから生じさ
せる所定の種類の入力レベルを差し引いた値。

備考  入力レベルと出力レベルの基準値が基準感度

を決める。それらは,適宜選ぶべきである。

sensitivity level (of a

transducer)


13

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-25-13 

インピーダンス

ある周波数において,(力又は音圧といった)力の量を
(振動速度又は粒子速度といった)運動の場の量で除し
た値。又は電圧を電流で除した値。

備考1.  インピーダンスという用語は,一般的には,

線形系,かつ,定常な正弦信号に対して適
用される。

2.

過渡的な場合には,周波数の関数としての
インピーダンスは,それぞれのフーリエ変
換又はラプラス変換した量の商である。

3.

インピーダンスは,その積がパワー又は単
位面積当たりのパワーの単位をもつような
二つの量の商である。

impedance

801-25-14 

共役インピーダンス

実数部(抵抗)は等しく,虚数部(リアクタンス)は大
きさが等しく符号が逆であるようなインピーダンス。

備考  共役インピーダンスは,共役複素数によって

表される。

conjugate impedance

801-25-15 

アドミタンス

所定の種類のインピーダンスの逆数。 admittance

801-25-16 

イミタンス

インピーダンス又はアドミタンスを示す一般用語。 immittance

801-25-17 

駆動点インピーダン

系のある点における力の場の量を,その結果生じる同じ

点における運動の場の量で除した値。

driving-point

impedance

801-25-18 

伝達インピーダンス

系のある点における力の場の量を,同じ系の異なる点に

おけるそれに対応する運動の場の量で除した値。

transfer impedance

801-25-19 

短絡インピーダンス

機械又は音響信号を電気信号へ変換する変換器におい
て,出力側を短絡したときの入力の機械又は音響インピ

ーダンス。

short-circuit

impedance

801-25-20 

自由インピーダンス

電気信号を機械又は音響信号へ変換する変換器におい

て,出力側にインピーダンスがゼロの負荷をつないだと
きの入カインピーダンス。

free impedance

801-25-21 

負荷時インピーダン

変換器において,出力に所定の負荷を接続したときの,

所定の種類(電気,機械又は音響)の入力インピーダン
ス。

loaded impedance

801-25-22 

開放インピーダンス

機械又は音響信号を電気信号へ変換する変換器におい
て,出力に無限大のインピーダンスの負荷を接続したと
きの入力の機械又は音響インピーダンス。

open-circuit

impedance

801-25-23 

制止インピーダンス

電気信号を機械又は音響信号へ変換する変換器におい
て,出力に無限大インピーダンスの負荷を接続したとき
の入カインピーダンス。

blocked impedance

801-25-24 

モーショナルインピ
ーダンス

変換器において,負荷時電気インピーダンスから機械的
制止負荷をかけたときの電気インピーダンスを差し引い

た値。

備考  この定義は,ジャイレータ結合の変換器に最

も適している。

motional impedance

801-25-25 

モーショナルアドミ
タンス

変換器において,負荷時電気アドミタンスから機械的制
止負荷をかけたときの電気アドミタンスを差し引いた
値。

備考  この定義は,トランス結合の変換器に最も適

している。

motional admittance


14

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-25-26 

(ある点の)機械イ
ンピーダンス

線形の機械系において,ある 1 点に加えられた力を,そ
の結果生じた速度の,力と同じ方向成分で除した値。

備考  ねじれ機械インピーダンスの場合は,力及び

速度をトルク及び角速度で置き換える。

mechanical

imped-ance (at a

point)

801-25-27 

機械抵抗

機械インピーダンスの実数部。 mechanical

resistance

801-25-28 

機械リアクタンス

機械インピーダンスの虚数部。 mechanical

reactance

801-25-29 

見掛けの質量

正弦波運動をしているとき,力をその結果生じる加速度
の同相成分で除した値。

備考  この用語は,慣性が主である周波数帯に適す

る。

apparent mass

801-25-30 

スチフネス

摩擦と慣性が無視できる系において,正弦波運動をして
いるときに 1 点に加わる力をその結果生ずる変位の同相

成分で除した値。

備考  ねじれスチフネスの場合は,力と変位をトル

クと回転角で置き換える。

stiffness

801-25-31 

コンプライアンス

スチフネスの逆数。 compliance

801-25-32 

電気機械変換器

電気信号を受けて機械信号を出力するように設計された

変換器又はその逆。

electromechanical

transducer

801-25-33 

電気機械結合係数   
(1)

次のいずれかの値。

a)

電気信号を機械信号に変換する場合に,電気系の駆
動電流によって制止機械系に生じる力を,駆動電流
で除した値。

b)

機械信号を電気信号へ変換する場合に,機械系にお
ける駆動速度によって生じる電気系の短絡電流を,
駆動速度で除した値。 
備考  これらの定義は,ジャイレータ結合をする相

反電気機械変換器。例えば,電磁変換器の場
合に適する。この場合,両者は等しい大きさ

となる。

参考  一般に“電気機械力係数”とよばれている。

また,

“電気機械統合係数”の用語は,電気機

械変換器の能率として定義されることもあ
る。

electromechanical

coupling

coefficient(1)

801-25-34 

電気機械結合係数   
(2)

次のいずれかの値。

a)

電気信号を機械信号に変換する場合に,電気系の駆
動電圧によって制止機械系に生じる力を,駆動電圧
で除した値。

b)

機械信号を電気信号へ変換する場合に,機械系にお
ける駆動速度によって生じる電気系の短絡電流を,
駆動速度で除した値。 
備考  これらの定義は,トランス結合をする相反電

気機械変換器,例えば,静電又は圧電変換器
の場合に適する。この場合,両者は等しい大

きさとなる。

参考  一般に“電気機械力係数”とよばれている。

また,

“電気機械統合係数”の用語は,電気機

械変換器の能率として定義されることもあ
る。

electromechanical

coupling

coefficient  (2)


15

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-25-35 

比音響インピーダン

音場内の 1 点において,音圧を粒子速度で除した値。 specific

acoustic

impedance

801-25-36 

比音響抵抗

比音響インピーダンスの実数部。 specific

acoustic

resistance

801-25-37 

比音響リアクタンス

比音響インピーダンスの虚数部。 specific

acoustic

reactance

801-25-38 

比音響アドミタンス

比音響インピーダンスの逆数。

備考  この実数部は比音響コンダクタンス,虚数部

は比音響サセプタンスである。

specific acoustic

admittance

801-25-39 

媒質の特性インピー
ダンス

平衡状態における媒質の密度と音の速さの積。

備考  非分散性の媒質内を進行する平面音波では,

比音響インピーダンスは,媒質の特性インピ

ーダンスに等しい。

参考  固有音響抵抗ともいう。

characteristic

impedance of a

medium

801-25-40 

音響インピーダンス

指定された面において,音圧をその面を通過する体積速
度で除した値。

acoustic impedance

801-25-41 

音響抵抗

音響インピーダンスの実数部。 acoustic

resistance

801-25-42 

音響リアクタンス

音響インピーダンスの虚数部。 acoustic

reactance

801-25-43 

音響質量, 
イナータンス

慣性が主である周波数において,正弦波運動をしている

とき,音圧をその結果生じる同相の体積加速度で除した
値。

備考  音響質量は,質量を面積の 2 乗で除した次元

をもつ。

acoustic mass,

inertance

801-25-44 

音響スチフネス

摩擦と慣性が無視できる正弦波運動をしている系におい

て,音圧をその結果生じる同相の体積変位で除した値。

acoustic stiffness

801-25-45 

音響コンプライアン

音響スチフネスの逆数。 acoustic

compliance

801-25-46 

音響アドミタンス

音響インピーダンスの逆数。 acoustic

admittance

801-25-47 

電気音響変換器

電気信号を受けて音響信号を出力するように設計された

変換器又はその逆。

electroacoustic

transducer

801-25-48 

電気音響結合係数   
(1)

次のいずれかの値。

a)

電気信号を音響信号に変換する場合に,電気系の駆
動電流によって制止音響系に生じる音圧を駆動電流
で除した値。

b)

音響信号を電気信号へ変換する場合に,音響系にお
ける駆動体積速度によって生じる電気系の開放電圧
を駆動体積速度で除した値。 
備考  これらの定義は,ジャイレータ結合をする相

反電気音響変換器。例えば,電磁変換器の場
合に適する。この場合,両者は等しい大きさ

となる。

参考  電気音響力係数又は単に力係数ともいう。

electroacoustic

coupling

coefficient(1)


16

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-25-49 

電気音響結合係数   
(2)

次のいずれかの値。

a)

電気信号を音響信号に変換する場合に,電気系の駆
動電圧によって制止音響系に生じる音圧を駆動電圧

で除した値。

b)

音響信号を電気信号へ変換する場合に,音響系にお
ける駆動体積速度によって生じる電気系の短絡電流

を,駆動体積速度で除した値。 
備考  これらの定義は,トランス結合をする相反電

気音響変換器,例えば,静電又は圧電変換器

の場合に適する。この場合,両者は等しい大
きさとなる。

参考  電気音響力係数又は単に力係数ともいう。

electroacoustic

coupling

coefficient(2)

801-25-50 

基準点

変換器の電気音響特性のよりどころとするため,その変
換器の形状に対応して指定された点。主軸上にとった極

座標系の原点とするのが望ましい。

reference point

801-25-51 

主軸, 
基準軸

電気音響変換器の指向特性を表すための極座標系の定義
に用いられる,基準点を通る軸。

備考  幾何学的な対称軸を主軸とすることが多い。

principal axis,

reference axis

801-25-52 

実効音響中心, 
仮想音響中心

音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波

数,指定された方向及び距離範囲における,音圧がその
点からの,距離に反比例するような仮想の点音源の位置。

備考  可逆変換器を受音に用いるときの実効音響中

心は,音の発生に用いるときの音響中心と一
致する。

参考  単に,音響中心ともいう。

effective acoustic

centre,

virtual acoustic

centre

801-25-53 

音圧感度, 
電圧感度

受音のための電気音響変換器に関する,指定された周波
数における,開放出力電圧を変換器の受音部に印加され

る音圧で除した値。

備考  負荷インピーダンスが端子開放での値と異な

るときは,これを明示しなければならない。

pressure sensitivity,

voltage sensitivity

801-25-54 

自由音場感度

受音のための電気音響変換器に関する,指定された周波
数及び指定された音波入射方向における,開放出力電圧
を無じょう乱平面進行波自由音場の音圧で除した値。

備考  負荷インピーダンスが端子開放での値と異な

るときは,これを明示しなければならない。

free-field sensitivity

801-25-55 

回折係数

指定された周波数及び指定された音波入射方向におけ
る,変換器の受音部に印加される音圧のその変換器が置
かれていないときのその点での自由音場音圧に対する

比。

diffraction factor

801-25-56 

自由音場電流感度

受音のための電気音響変換器に関する,指定された周波
数及び指定された音波入射方向における,変換器の出力

端短絡電流を無じょう乱平面進行波自由音場の音圧で除
した値。

参考  負荷インピーダンスが端子短絡での値と異な

るときは,これを明示すること。

free-field current

sensitivity


17

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-25-57 

対電圧感度, 
音源の電圧感度

音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波
数における,実効音響中心から指定された距離,指定さ
れた方向での自由音場音圧を入力信号電圧で除した値。

備考  変換器の実効音響中心が簡単に決められない

ときには,変換器の基準点から距離を測定す
る。

sensitivity to voltage

801-25-58 

対電流感度, 
音源の電流感度

音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波
数における,実効音響中心から指定された距離,指定さ

れた方向での自由音場音圧を入力信号電流で除した値。

備考  変換器の実効音響中心が簡単に決められない

ときには,変換器の基準点から距離を測定す

る。

sensitivity to current

801-25-59 

対電力感度, 
音源の電力感度

音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波
数における,実効音響中心から指定された距離,指定さ

れた方向での自由音場音圧の 2 乗の時間平均値を入力信
号電力で除した値。

備考  変換器の実効音響中心が簡単に決められない

ときには,変換器の基準点から距離を測定す
る。

sensitivity to electric

power

801-25-60 

相反定理

線形,受動,かつ,可逆の電気音響変換器に関する次の
ような原理:

a)

変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動

作するときの電圧感度と,その変換器が音を発生す
るときの電流感度との関係,及び

b)

変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動

作するときの電流感度と,その変換器が音を発生す
るときの電圧感度との関係は,変換器の配置,周波
数及び媒質の物理的性質だけに依存する。

reciprocity pricnciple

801-25-61 

相反係数

可逆電気音響変換器に関する,指定された周波数におけ
る,

a)

変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動

作するときの電圧感度を,その変換器が音を発生す
るときの電流感度で値,又は,

b)

変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動

作するときの電流感度を,その変換器が音を発生す
るときの電圧感度で除した値。

reciprocity

coefficient

801-25-62 

接話感度

マイクロホンに関する,指定された周波数における,開
放出力電圧のそのマイクロホンの基準点での音圧に対す
る比。ここに,音圧は,人の口及び頭部又はその音響特

性を模擬する指定された音源によって発生された,マイ
クロホンを取り除いた後の無じょう乱音場における値と
する。

備考1.  負荷インピーダンスが開放負荷の値以外の

場合は,明示しなければならない。

2.

この定義は,口の近傍で使用されるマイク

ロホンだけに適用する。

close-talking

sensitivity

801-25-63 

正面感度

指定された周波数における,主軸に沿って基準点に向か
って伝搬する平面進行音波に対するマイクロホンの自由

音場感度

axial sensitivity


18

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-25-64 

ランダム入射感度

受音のための電気音響変換器に関する,指定された位置,
指定された周波数における,すべての方向から同じ確率
で相次いで入射する同じ音波による開放出力電圧の 2 乗

平均値の平方根を,変換器が置かれていないときに,そ
の音波の一つがその位置に自由伝搬して入射するときの
音圧で除した値。

random-incidence

sensitivity

801-25-65 

拡散音場感度

受音のための電気音響変換器に関する,指定された位置,
指定された周波数における,すべての方向から同じ確率

で入射するおおむね同時に入射する音波群による開放出
力電圧の 2 乗平均値の平方根を,変換器が置かれていな
いときのその位置での同じ音波群による音圧の 2 乗平均

値の平方根で除した値。

diffuse-field

sensitivity

801-25-66 

指向性パターン

指定された平面内,指定された周波数において,電気音
響変換器の感度レベルを音波の放射又は入射方向の関数

として表した図。通常は,極座標図として描かれる。

directional pattern

801-25-67 

指向係数

a)

音の発生のための電気音響変換器に関する,指定さ

れた周波数における,主軸上の決められた点におけ
る自由音場音圧の 2 乗と変換器の実効音響中心を中
心として上記の決められた点を通る球面上での音圧

の 2 乗平均値に対する比。

b)

受音のための電気音響変換器に関する,指定された
周波数における,主軸に沿って入射する音波に対す

る自由音場感度の 2 乗とすべての方向から同じ確率
で相次いで入射する音波群に対する感度の 2 乗平均
値に対する比。

direcitivity factor

801-25-68 

指向性利得,指向指

変換器の指向係数の 10 を底とする対数(常用対数)の

10

倍。

備考  指向性利得は,特に指定された主軸以外の方

向に対しても与えられる。

directional gain,

directivity index

801-25-69 

角度偏り損失

変換器の主軸に対する感度レベルから,その変換器の指

定された方向に対する感度レベルを減じた値。

angular deviation

loss

3.6

マイクロホン

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-26-01 

マイクロホン

音響振動から電気信号を得る電気音響変換器。 microphone

801-26-02 

標準マイクロホン

一次校正法で感度が正確に校正されているマイクロホ

ン。

standard microphone

801-26-03 

音圧マイクロホン

音圧に応答する電気出力をもつマイクロホン。 pressure

microphone

801-26-04 

音圧傾度マイクロホ

音圧傾度に応答する電気出力をもつマイクロホン。 pressure-gradient

microphone

801-26-05 

全指向性マイクロホ

音波の入射方向に,実用上独立な感度をもつマイクロホ
ン。

omnidirectional

microphone

801-26-06 

指向性マイクロホン

音波の入射方向に,依存する感度をもつマイクロホン。 directional

micro-phone

801-26-07 

単一指向性マイクロ
ホン

一方向の音波に,顕著な最大感度をもつ指向性マイクロ

ホン。

unidirectional

microphone

801-26-08 

ラインマイクロホン

直線上に配列した電気音響変換素子アレイ,又はこれと
音響的に等価な働きをするアレイで構成した指向性マイ

クロホン。

line microphone

801-26-09 

組合せマイクロホン

指向性効果を得るために,二つ又はそれ以上の素子で構

成したマイクロホン。

multiple microphone


19

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-26-10 

プローブマイクロホ

その付近の音場をあまり乱すことなく測定するマイクロ
ホン。

probe microphone

801-26-11 

防騒音マイクロホ
ン, 
雑音消去マイクロホ

一定の方向又は距離からの周囲雑音を消去するマイクロ
ホン。

anti-noise

microphone,

noise-cancelling

microphone

801-26-12 

カーボンマイクロホ

炭素粒間の接触抵抗の変化で動作するマイクロホン。 carbon

microphone

801-26-13 

コンデンサマイクロ
ホン, 
静電マイクロホン,
静電容量マイクロホ

静電容量の変化に応じて動作するマイクロホン。 condenser

microphone,

electrostatic

microphone,

capacitor

microphone

801-26-14 

エレクトレットマイ
クロホン

静電容量を形成する電極のいずれか一方に,電荷を永久
的に蓄え,これによって得られる電界を利用するコンデ

ンサマイクロホン。

electret microphone

801-26-15 

圧電マイクロホン

物質の圧電特性によって動作するマイクロホン。 piezoelectric

microphone

801-26-16 

マグネチックマイク
ロホン

磁気回路の磁気抵抗の変化で動作するマイクロホン。 electromagnetic

microphone

801-26-17 

ダイナミックマイク
ロホン, 
動電マイクロホン

磁界中に置かれた導体の運動によって生じる起電力で動
作するマイクロホン。

moving-conductor

microphone,

electrodynamic

microphone

801-26-18 

リボンマイクロホン

磁界中に置かれた導体が薄いリボンで,そのリボンが音

波によって直接駆動されるダイナミックマイクロホン。

ribbon microphone

801-26-19 

ムービングコイルマ
イクロホン, 
可動コイルマイクロ
ホン

磁界中に置かれた導体が,コイル形状をしているダイナ

ミックマイクロホン。

moving-coil

microphone

801-26-20 

磁気ひずみマイクロ
ホン

物質の磁気ひずみ特性によって動作するマイクロホン。 magnetostriction

microphone

801-26-21 

電子マイクロホン

真空管又はトランジスタの一つの電極の動きによって生
じる電子流の変化によって動作するマイクロホン。

electronic

microphone

801-26-22 

イオンマイクロホン

イオンプラズマ及び周囲の空気の相互作用によって動作

するマイクロホン。

ionic microphone

801-26-23 

熱マイクロホン, 
熱線マイクロホン

音波の冷却又は加熱効果によって生じる熱線の抵抗変化

によって動作するマイクロホン。

thermal microphone,

hot-wire microphone

801-26-24 

接話マイクロホン

話者の口に近づけて使用するように,特に設計したマイ
クロホン。

close-talking

microphone

801-26-25 

リップマイクロホン

話者の唇に接触して使用するように設計したマイクロホ
ン。

lip microphone

801-26-26 

ラペルマイクロホン

使用者の衣服に付けるように設計したマイクロホン。 lapel

microphone

801-26-27 

マスクマイクロホン

呼吸マスクの内側で使用するように設計したマイクロホ

ン。

mask microphone

801-26-28 

スロートマイクロホ

喉頭に近い咽喉部に接触させて使用するマイクロホン。 throat

microphone

801-26-29 

骨導マイクロホン

頭骸に接触して使用するマイクロホン。 bone-conduction

microphone


20

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-26-30 

送話器, 
小形送話器

電話システム用マイクロホン。 telephone

microphone,

capsule telephone

microphone

3.7

スピーカ

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-27-01 

スピーカ

電気信号の波から音波を得る機能をもち,音響パワーを
周囲の媒体に放射するように設計された電気音響変換

器。

備考  “スピーカ”という用語は,スピーカユニッ

ト及びこれを含むエンクロージャの両者に用

いられる。

loudspeaker

801-27-02 

スピーカユニット

音響エネルギーを周囲の媒体に放射するように設計され

た,エンクロージャ又はバフルなどの付加物をもたない
電気音響変換器。

loudspeaker unit

801-27-03 

コンデンサスピー
カ, 
静電スピーカ

静電力によって動作するスピーカ。 electrostatic

loudspeaker

801-27-04 

圧電スピーカ

圧電材料の変形によって動作するスピーカ。 piezoelectric

loudspeaker

801-27-05 

マグネチックスピー

磁気回路の磁気抵抗の変化によって動作するスピーカ。 electromagnetic

loudspeaker

801-27-06 

ダイナミックスピー
カ, 
可動コンダクタスピ
ーカ, 
可動コイルスピーカ

静磁界中に置かれたコイル又は導体を流れる電流の変化

で生じる運動によって動作するスピーカ。

moving-conductor

loudspeaker,

moving-coil

loudspeaker,

electrodynamic

loudspeaker

801-27-07 

磁気ひずみスピーカ

材料の磁気ひずみ変形によって動作するスピーカ。 magnetostriction

loudspeaker

801-27-08 

イオンスピーカ

イオンプラズマとその周囲の空気との相互作用によって

動作するスピーカ。

ionic loudspeaker

801-27-09 

気流スピーカ

空気流の流量制御によって動作するスピーカ。 pneumatic

loud-speaker

801-27-10 

コーンスピーカ

コーン形放射素子をもつスピーカ。 cone

loudspeaker

801-27-11 

ドームスピーカ

球形の放射素子をもつスピーカ。 dome

loudspeaker

801-27-12 

(音響)ホーン

音響インピーダンスの整合のため及び場合によっては指
向性を与えるために用いる,一端の面積に比べ他端の面

積が大きくなるように途中の断面積が変化している管。

 (acoustic) horn

801-27-13 

ホーンスピーカ

ホーンによって媒質及び結合した放射素子をもつスピー
カ。

horn loudspeaker

801-27-14 

マルチセルラスピー

併置された二つ以上のホーンによって媒質と結合した放
射素子をもつスピーカ。

multicellular

loudspeaker

801-27-15 

マルチチャネルスピ
ーカ,複合スピーカ

個々の周波数範囲で音を同時に放射するように設計され
た,二つ以上のスピーカの複合装置。通常,デバイディ
ングネットワークを用いる。

multichannel

loudspeaker,

composite

loudspeaker

801-27-16 

音響バフル

スピーカの前後間の実効的な音響経路を長くするため,

スピーカと結合して用いる遮へい用具。

acoustic baffle


21

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-27-17 

音響エンクロージャ

一つ以上のスピーカユニットと,フィルタ,トランスな
どの受動素子とを箱に囲い込んで構成した装置。

acoustic enclosure

801-27-18 

イヤホン

耳に音響的に密結合し,電気信号から音響信号を得る電
気音響変換器。

earphone

801-27-19 

受話器

電話システム用に設計されたイヤホン。 telephone

earphone

801-27-20 

ヘッドホン

一つ又は二つのイヤホンをヘッドバンドで結合した装
置。

headphone

801-27-21 

ヘッドセット

マイクロホンと一つ又は二つのイヤホンとを結合した装
置。

headset

801-27-22 

挿入形イヤホン

外耳道に直接挿入され又は外耳道挿入用イヤモールドの
ようなものと直接結合されて装用される小形イヤホン。

insert earphone

801-27-23 

耳載せ形イヤホン

外耳の外側に装着される構成のイヤホン。 supra-aural

earphone

801-27-24 

耳覆い形イヤホン

耳及びその周囲を十分に覆うことができる空洞をもつイ
ヤホン。

circumaural

earphone

801-27-25 

変換器カートリッジ

イヤホン,マイクロホン又はピックアップヘッドのため
の変換器素子。

transducer cartridge

801-27-26 

骨伝導振動子, 
骨導受話器

頭部の骨状部分,通常は,乳様突起部と結合して電気振
動を機械振動に変換する電気機械変換器。

bone-conduction

vibrator

3.8

機器

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-28-01 

サウンドレベルメー
タ, 
騒音計

標準の周波数重み付けと標準の時間重み付けをした音圧
レベルを測定するための機器。

sound level meter

801-28-02 

オージオメータ

聴覚の特性,特に聴覚域値レベルを測定するための機器。

 audiometer

801-28-03 

音響カプラ

例えば,イヤホン又はマイクロホンの校正のために,そ
の中に生じる音圧を測定するために取り付ける校正され

たマイクロホンとともに使用する,所定の形状及び容積
の空洞。

acoustic coupler

801-28-04 

メカニカルカプラ

骨導振動子を校正するための装置。規定された押付力で

取り付けられた骨導振動子に対して規定された機械イン
ピーダンスとなるように作られ,骨導振動子とメカニカ
ルカプラとの間の接触表面での振動力レベルを求めるた

めの電気機械変換器とともに使用される。

mechanical coupler

801-28-05 

人工耳, 
擬似耳

イヤホンを校正するための装置。音圧を測定するための

校正されたマイクロホンと,ある周波数帯域内において
全音響インピーダンスを正常な人間の耳に類似させた音
響カプラとからなる。

artificial ear,

ear simulator

801-28-06 

人工口, 
擬似口

平均的な人間の口の放射パターンをもつような形状とし
たバフル又はエンクロージャに取り付けられたスピーカ
ユニットからなる装置。

artificial mouth,

mouth simulator

801-28-07 

人工音声, 
擬似音声

平均的な人間の音声に一致したスペクトルをもつ複合
音。通常,人工の口から放射される。

artificial voice, voice

simulator

801-28-08 

人工マストイド, 
疑似マストイド

骨導振動子を校正するために,それが当てられる平均的
な人間のマストイド(乳様突起)の機械インピーダンス
を模擬した装置。

artificial mastoid,

mastoid simulator

801-28-09 

サーモホン

入力電流に応答して温度が変化する導体に接した空気の
膨張収縮によって,計算可能な大きさの音波を発生する

電気音響変換器。

thermophone


22

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-28-10 

静電駆動器

マイクロホンの校正のための,金属又は金属を蒸着した
振動板に静電的な駆動力を与える補助電極からなる装
置。

electrostatic actuator

801-28-11 

ピストンホン

小さな寸法の閉空洞内に既知の音圧を発生させるため
の,既知の周波数と既知の振幅で往復運動する剛なピス

トンをもつ装置。

pistonphone

801-28-12 

レイリー(円)板

流体中の粒子速度を測定するために作られた,ねじれ支
持された円板。

Rayleigh disk

801-28-13 

放射圧計

音響放射圧を測定するための装置。 acoustic

radiometer

801-28-14 

音響分析器

音のスペクトルを求めるための装置。 sound

analyser

801-28-15 

振動計

振動体の変位,速度又は加速度を測定するための機器。 vibration

meter

801-28-16 

音源探査器

音源探査のための電気音響装置。 sound

locator

801-28-17 

立体音響系

音源の空間分布感を受聴者に与えるように,複数のマイ
クロホン,伝送路,及びスピーカ又はイヤホンを配置し

た音響系。

stereophonic sound

system

801-28-18 

ボコーダ

音声信号の独特の分析のための装置。対応する合成器が
接続される。

備考  その名称は,VOiceCODER からなる。チャネ

ルボコーダ又はフォルマントボコーダのよう
な様々な種類がある。

vocoder

801-28-19 

音声可視化装置, 
サウンドスペクトロ
グラフ

音声のスペクトルを時間の関数として表示する装置。音
声を可視化するために使用され,音声の認識を助けるこ

とができる。

visible speech

appa-ratus, sound

spectrograph

801-28-20 

補聴器

聴覚障害者の聴覚を補助することを目的とした携帯用装
置。通常,マイクロホン,増幅器,及びイヤホン又は骨

導振動子からなる。

hearing aid

801-28-21 

聴覚保護具, 
イヤプロテクタ, 
イヤデイフェンダ,
防音保護具

聴覚器を騒音から保護するために,外耳道内,耳介内若

しくは耳を覆って又は頭の大部分を覆って取り付けられ
る装置。

hearing protector, ear

protector, ear

defender

3.9

生理音響,聴覚

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-29-01 

音の高さ, 
ピッチ

聴覚にかかわる音の属性の一つで,低から高に至る尺度

上に配列される。

備考1.  複合音の音の高さは,主として刺激の周波

数成分に依存するが,音圧,波形にも関係

する。

2.

音の高さは,人がその音と同じ高さである
と判断した純音の周波数で表すことがあ

る。純音の音圧レベルは,別途指定する。

pitch

801-29-02 

メル

音の高さの単位。正面から提示された,周波数 1 000Hz,

音圧レベル 40dB の純音の高さを 1 000 メルとする。

備考  被験者が 1 000 メルの 倍の高さと判断する音

の高さが n×1 000 メルである。

mel

801-29-03 

音の大きさ, 
ラウドネス

聴覚にかかわる音の属性の一つで,小から大に至る尺度
上に配列される。

備考  音の大きさは,主として刺激の音圧に依存す

るが,周波数,波形及び継続時間にも依存す
る。

loudness


23

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-29-04 

ソン

音の大きさの単位。1 ソンは,平面波として前方から提
示された音圧レベル 40dB,周波数 1 000Hz の純音の大き
さに等しい。

備考  評定者によって 1 ソンの 倍と判断された音

の大きさが,ソンである。

sone

801-29-05 

音の大きさのレベ
ル, 
ラウドネスレベル

ある音について,正常な聴力をもつ人がその音と同じ大
きさであると判断した自由進行波の 1 000Hz の純音の音
圧レベルに等しい値。指定された回数の判断を行い,そ

の中央値を採る。単位は,フォン。

備考  音の提示方法,例えば,ヘッドホン再生か拡

散音場で再生したのかなどを記述する必要が

ある。音の提示方法は,その音の特性の一つ
である。

loudness level

801-29-06 

算定ラウドネスレベ

指定された方法によって計算された音の大きさのレベ

ル。

備考  計算方法は,ISO 532 : 1975 による。

calculated loudness

level

801-29-07 

フォン

ラウドネスレベルの単位で,“ラウドネスレベル”又は
“算定ラウドネスレベル”の定義で指定されている方法
によって判断又は計算される値に付して用いる。

phon

801-29-08 

音の大きさの等感曲

正常聴覚をもつ評定者に,ある特定の種類の音を特定の
方法で提示したときに,同じ大きさの感覚を生じさせる

音の音圧レベルを,横軸に周波数をとって結んだ曲線。

equal-loudness

contour

801-29-09 

音色(ねいろ)

聴覚に関する音の属性の一つで,物理的に異なる二つの
音が,たとえ同じ音の大きさ及び高さであっても異なっ

た感じに聞こえるとき,その相違に対応する属性。

備考  音色は,主として音の波形に依存するが,音

圧,音の時間変化にも関係する。

timbre

801-29-10 

主観的知覚騒音レベ

その音と同じ程度にうるさいと判断した継続時間 2 秒,
中心周波数 1 000Hz の 1 オクターブピンクノイズの正面

から提示された音の音圧レベル。単位は,デシベル,単
位記号は,dB。

judged perceived

noise level

801-29-11 

知覚騒音レベル

中心周波数が 50Hz から 10kHz までの 24 個の 1/3 オクタ

ーブごとの音圧レベルを,指定された方法で加算した周
波数重み付け音圧レベル。単位は,デシベル,単位記号
は,dB。

備考1.  指定された方法は,ISO 3891 : 1978による。

2.

知覚騒音レベルは,主観的知覚騒音レベル
の近似を意図している。

perceived noise level

801-29-12 

音のうるささ, 
ノイジネス

知覚騒音レベルの計算に用いた中心周波数が 50Hz から

10kHz

までの 24 の 1/3 オクターブごとの音圧レベルで規

定された関数。

備考  規定された関数は,ISO 3891 : 1978 による。

noisiness

801-29-13 

ノイ

音のうるささの単位。帯域音圧レベル 40dB,中心周波数

1 000Hz

の 1/3 オクターブバンドノイズのうるささを 1

ノイとする。

noy


24

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-29-14 

純音補正知覚騒音レ
ベル

航空機騒音において,隣り合う 1/3 オクターブごとの音
圧レベルの不規則性に基づく補正を行った知覚騒音レベ
ルを加算することによって得られる音圧レベル。単位は,

デシベル,単位記号は,dB。

備考1.  補正方法は,ISO 3891 : 1978による。補正量

は,0dB から6.7dB までの範囲である。

2.

補正量は,プロペラ,圧縮機,タービン又
はファンなどで生じる特異音(主として純
音成分)の主観的な音のうるささの増分で

ある。

tone-corrected

perceive noise

level

801-29-15 

実効知覚騒音レベル

航空機が通過するときの純音補正知覚騒音レベルの 1/10

の逆対数(真数)の時間積分値。単位は,デシベル,単
位記号は,dB。基準の継続時間は,10 秒。

備考1.  積分値は,航空機が通過するときの騒音レ

ベルのピークから10dB 以内のレベル値をと
る時間で,0.5秒おきに純音補正知覚騒音レ
ベルの1/10の逆対数を合計した値の1/2であ

る。

2.

実効知覚騒音レベルは,主観的な音のうる
ささを表すと称されている。

3.

航空機が通過するときの実効知覚騒音レベ
ルは,A 特性音圧レベルよりも 2 又は 3dB
大きい傾向がある。

effective perceived

noise level

801-29-16 

気導

音が外耳と中耳を通して内耳へ伝えられること。 air

conduction

801-29-17 

骨導

音が頭がい(蓋)骨と軟部組織の機械振動を通して内耳

へ伝えられること。

bone conduction

801-29-18 

聴覚域値, 
最小可聴値

指定された音が,評定者の聴覚を起こし得るときのその
音の最小音圧レベル。他の音源から出て両耳のいずれか

に達した音は,無視されると仮定している。

備考  測定条件は,明記されなければならない。単

耳聴,両耳聴,自由音場,イヤホン使用,持

続音か断続音か,検査回数など。

参考  最小可聴値は,心理測定法としては不適当な

用語。IEC/ISO において使われている分野は,

測定器であるオージオメータの部分であり,
聴覚域値が適当。

threshold of hearing,

threshold of

audibility

801-29-19 

マスキング下の域値

他音の存在する(マスキング)ときの特定の音の聴覚域
値。

masked threshold

801-29-20 

正常聴覚域値, 
正常最小可聴値

耳科学的に正常な 18 歳から 30 歳までの多数の評定者の

聴覚域値の最頻値。

normal threshold

of hearing

801-29-21 

標準聴覚域値, 
標準最小可聴値

標準として採用された聴覚域値。

備考  この標準聴覚域値は,ISO 389 : 1985 に示され

ている。

standard threshold of

hearing

801-29-22 

(聴覚の)痛覚域値

ある個人において,明らかな痛みを耳に引き起こす指定
された音の最小音圧レベル。

備考  測定条件は,聴覚域値の検査と同様に明記さ

れなければならない。

threshold of pain (in

electroacoustics)

801-29-23 

正常痛覚域値

耳科学的に正常な 18 歳から 30 歳までの多数の人間の聴
覚域値の最頻値。

normal threshold of

pain


25

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-29-24 

聴覚域値レベル, 
聴力損失

片側又は両側耳で聞いた提示音に対するある人の聴覚域
値から基準とされている聴覚域値を差し引いた値のデシ
ベル表示。

参考  聴力損失は,オージオメータの旧規格で使用

していたが,基準レベルの変更に伴って,新
規格では使わない。

hearing threshold

level,

hearing loss

(deprecated in this

sense)

801-29-25 

聴力レベル

ある音において,定められた形のイヤホンにおいて,ま
たその装置方法において,指定されたカプラないし人工

耳でそのイヤホンによって得られたその音の音圧レベル
から定められた標準聴覚域値に対応するイヤホンで得ら
れた音圧レベルを差し引いた値。

hearing level

801-29-26 

純音オージオグラム

周波数の関数として聴力レベルを示したグラフ。

pure tone audiogram

801-29-27 

聴野

周波数の関数として聴覚域値を結んだ線と痛覚域値を結

んだ線に囲まれた領域。

auditory sensation

area

801-29-28 

正常聴野

周波数の関数として正常聴覚域値と正常痛覚域値を結ん
だ線に囲まれた領域。

normal auditory

sensation area

801-29-29 

感覚レベル, 
域値上レベル

個々の人と指定された音の,その音の聴覚域値を超えた
音圧レベルの量。

sensation level

801-29-30 

リクルートメント,
補充

ある種の聴覚障害において,例えば,内耳由来の障害に
おいて,正常者の場合よりも大きな割合で,刺激音の増
加に対応する音の大きさが増大すること。

recruitment

801-29-31 

マスキング

a)

他の(マスクする)音の存在によって,ある音の聴
覚域値が上昇する現象。

b)  a)

の現象による聴覚域値の上昇量。単位は,デシベ

ル,単位記号は,dB。

masking

801-29-32 

マスキングオージオ
グラム

指定されたマスキング音による純音又は狭帯域雑音の聴

覚域値の上昇量を,純音又は狭帯域雑音の周波数の関数
としてデシベルで表示したグラフ。

masking audiogram

801-29-33 

(聴覚の)臨界帯域

a)

帯域音圧レベルが一定の帯域雑音の音の大きさが,
帯域幅に関係なく一定であるときの最大の周波数帯
域。

b)

帯域雑音のスペクトルレベルを一定に保った状態で
帯域幅を増していくとき,帯域雑音の中心周波数に
等しい純音がちょうど聞こえる音圧レベルとなる帯

域雑音の最小の周波数帯域幅。 
備考  “ちょうど聞こえる”とは,指定された聴取

方法を用いたとき,指定された割合で聞こえ

るということである。

auditory critical band

801-29-34 

(音の)検出

信号の存在を検知すること。 detec

(in

acoustics)

801-29-35 

検出レベル差, 
認識ディファレンシ
ャル

指定された聴覚の検出システムにおいて,定められた検
出確率となる場合の,耳に提示された信号レベルから雑

音レベルを差し引いた値。

備考  信号と雑音が提示,測定されたシステムの帯

域幅を記述しなければならない。

detection differential,

recognition

differential

801-29-36 

音の大きさの弁別限

指定された周波数の音及び聴取条件で,音の大きさが変
化したと気付く音圧レベルの最小変化量。

difference limen for

loudness

801-29-37 

音の高さの弁別限

指定された周波数の音及び聴取条件で,音の高さが変化
したと気付く周波数の最小変化量。

difference limen for

pitch


26

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-29-38 

音の高さの弁別比

継時的に提示された二つの純音の周波数の差が知覚でき
る最小周波数差のその周波数に対する比。

relative difference

limen for

frequency

801-29-39 

聴覚高調波

与えられた刺激によって聴覚機構で新たに生成され,知
覚される高調波。

aural harmonic

801-29-40 

電気音効果

適切な周波数と振幅の交流電流が外部から体の中を通過
するときに生じる,音が聞こえたと感じる感覚。

electrophonic effect

801-29-41 

瞬時音声パワー

音声源から放射される単位時間当たりの瞬時音響エネル
ギー。

instantaneous speech

power

801-29-42 

最大音声パワー

ある時間内での瞬時音声パワーの最大値。

peak speech power

801-29-43 

平均音声パワー

ある時間内での瞬時音声パワーの相加平均値。 average

speech

power

801-29-44 

ホルマント

複合音において,音響スペクトルが局所的に大きくなっ
ている周波数範囲。

備考  局所的に大きくなっている周波数をホルマン

ト周波数という。

formant

801-29-45 

明りょう度, 
了解度

正しく聞き取れた音声の百分率。

備考1.  “明りょう度”という用語は,評価用の音

声が無意味な音節か又は素片である場合に
用い,

“了解度”という用語は,評価用の音

声が意味のある単語,句又は文章の場合に
用いる。

2.

評価用の音声の種類としては,音素,音節,

単語,文章などを記述することが重要であ
る。形容詞節の明りょう度,母音(又は子
音)明りょう度,単音節単語了解度,単独

単語了解度,文章了解度の,どの評価をす
るのかによって評価に用いる音声は,決ま
る。

articulation,

intelligibility

801-29-46 

音声了解度の域値

比較的やさしい単語の 50%が,容易に聞き取れる音声の
音圧レベル。指定された周波数帯域で,指数形時間重み
付け特性 F(速い動特性)を用いて測定する。

備考  指数形時間重み付け特性 F については,IEC 

651 : 1979

参照のこと。

threshold of speech

intelligibility

3.10

音楽音響

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-30-01 

基音, 
基本音

周期的な音波において,その周期と同じ周期をもつ正弦

波成分。

fundamental tone,

fundamental

801-30-02 

部分音

複合音を構成する正弦波成分。 partial

801-30-03 

調波, 
ハーモニック

複合音を構成する正弦波成分で,その周波数が基本波の
周波数の整数倍であるもの。

harmonic

801-30-04 

音の高調波列

各音の基本周波数が最小の基本周波数の整数倍である音
の系列。

harmonic series of

sounds

801-30-05 

ビブラート

一つ又は二つ以上の音波の特徴(例えば,周波数,位相,

振幅)を約 6Hz の周期で変化させた場合に感じられる音
楽における音響効果の一種。

備考  トレモロは,主として振幅の変化である。

vibrato

801-30-06 

音符

a)

音階中の位置で音楽における音の高さ,周波数,継
続時間を図式的に表示する記号。

b)

音の感覚又はその感覚を生じさせる物理的振動。

note


27

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-30-07 

周波数間隔

二つの周波数の比。 frequency interval

801-30-08 

対数周波数間隔

二つの周波数の比の対数。 logarithmic

frequency interval,

interval

801-30-09 

オクターブ

基音の周波数の比が 2 である二つの音の対数周波数間

隔。

備考  オクターブは,対数周波数間隔の単位として

も用いられる。

octave

801-30-10 

全音

基本周波数の比が,2 の 1/6 乗根である二つの音の対数周
波数間隔。

備考1.  1オクターブは,6全音である。

2.

全音は,対数周波数間隔の単位として用い
られる。

tempered whole tone,

whole step

801-30-11 

半音

基本周波数の比が,2 の 1/12 乗根である二つの音の対数
周波数間隔。

備考1.  1オクターブは,12半音である。

2.

半音は,対数周波数間隔の単位として用い
られる。

tempered semitone,

half step

801-30-12 

サバール

基本周波数の比が,10 の 1/1 000 乗根である二つの音の
対数周波数間隔。

備考1.  1オクターブは,約300サバールである。

2.

サバールは,対数周波数間隔の単位として
も用いられる。

savart

801-30-13 

セント

基本周波数の比が,2 の 1/1 200 乗根である二つの音の対

数周波数間隔。

備考1.  1オクターブは,1 200セントである。

2.

セントは,対数周波数間隔の単位としても

用いられる。

cent

801-30-14 

音階

周波数が上昇又は下降するように周波数間隔を指定され

た方法で配列した音の系列。

musical scale

801-30-15 

ピタゴラス音階

周波数間隔が,3 と 2 との整数のべき乗の比で表される
音階。

Pythagorean scale

801-30-16 

純正律音階

周波数間隔が長三和音又は短三和音に設定されて作られ
た音階。長三和音の周波数の比は 4 : 5 : 6,短三和音の周

波数の比は 10 : 12 : 15 である。

just scale

801-30-17 

平均律音階

1

オクターブを等比級数的に 12 等分して作られた音階。  equal tempered scale

801-30-18 

楽器用標準周波数

ト音記号の音名“イ”の音の周波数で 440Hz。 standard

tuning

fre-quency,

standard musical

pitch

3.11

建築音響

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-31-01 

吸音

材料又は物体によって音響エネルギーが熱に変換される
現象。媒質中における音の伝搬過程又は二つの物質の境
界面に音波が入射したときに生じる。

sound absorption

801-31-02 

吸音率

ある面に音が入射したときの入射音響パワーに対する反
射されない音響パワーの比率。これは,周波数,音の入

射条件などによる。

備考  特別の場合を除き,通常は拡散音場を仮定す

る。

sound (power)

absorption

coefficient


28

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-31-03 

統計吸音率

平面波がランダムな角度で入射する条件で測定又は計算
される吸音率。

statistical sound

(power)

absorp-tion

coefficient

801-31-04 

音響(パワー)反射

ある面に音が入射したときの入射音響パワーに対する反

射される音響パワーの比率。これは,周波数,音の入射
条件などによる。

備考  特別の場合を除き,通常は,ランダム入射条

件を仮定する。

sound (power)

reflection

coefficient

801-31-05 

音圧反射率

平面波が入射したときの入射音の音圧振幅に対する反射
音の音圧振幅の比率。これは,周波数,入射角度による。

sound pressure

reflection

coefficient

801-31-06 

等価吸音面積

拡散音場の残響室内で,物体又は面と同じ音響パワーを

吸収する 1 の吸音率をもつ面の面積。面の場合には,そ
の面積と吸音率との積に等しい。吸音力ともいう。

equivalent absorption

area of an object

or of a surface

801-31-07 

残響時間

室内において,音源を停止した後,音圧レベルが 60dB

減衰するのに要する時間。これは,周波数,周波数帯域
による。

reverberation time

801-31-08 

減衰率

例えば,残響室内のように,音圧レベルが時間とともに
減衰する割合。これは,周波数による。

備考  減衰率の単位は,デシベル/秒,単位記号は,

dB/s

decay rate

801-31-09 

アイリング吸音率

アイリングの残響時間式によって計算される面の吸音
率。

備考  アイリングの残響時間式は,次の式のとおり

である。

)

1

ln(

)

10

ln

24

(

α

=

cS

V

T

ここに,

T

:残響時間

V

:室容積

c

:室内の空気中における音速

S=

ΣS

i

:室内総表面積

S

S

i

i

/

α

α

Σ

=

:面積の重みつけをした平均

アイリング吸音率

S

i

:  i-番目の面の面積

α

i

:  i-番目の面のアイリング吸音率

i-

番目の面の等価吸音面積は,S

i

/

α

i

Eyring absorption

coefficient

801-31-10 

セイビン吸音力

セイビンの残響時間式で計算される吸音力。

備考1.  セイビンの残響時間式は,次の式のとおり

である。

V

cA

cA

V

T

3

.

55

)

10

ln

24

(

=

=

ここに,

T

:残響時間(秒)

V

:室容積 (m

3

)

c

:室内の空気中における音速 (m/s)

A

:室内におけるセイビン吸音力の総和

(m

2

)

2.

セイビン吸音力の単位は,平方メートルで,
メーターセイビンということもある。単位
記号は,m

2

Sabine absorption


29

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-31-11 

室の吸音力

室内の物体,表面及び空気の音響エネルギー吸収による
セイビン吸音力の総和。

備考1.  i-番目の面,物体又は空気の音響エネルギー

吸収によるセイビン吸音力を A

i

とすると,

室の吸音力は A

ΣA

i

である。

2.

容積 の室内における空気の音響エネルギ

ーの吸収による吸音力は,次の式で与えら
れる。

V

V

A

m

α

α

921

.

0

e

log

10

4

10

=

=

ここに,

α:空気の音響エネルギー吸収による音の

強さの減衰係数 (m

-1

)

room absorption

801-31-12 

セイビン吸音率

ある面のセイビン吸音力をその面の面積で除した値。

備考  番目の面がセイビン吸音率

α

i

及び S

i

の面積を

もつ場合,その面のセイビン吸音力は,

A

i

S

i

α

i

である。

sound absorption

coefficient

801-31-13 

残響室

できるだけ拡散性が高い音場を実現するために特に設計

された長い残響時間をもつ室。

備考  残響室は,材料の吸音率及び音源の音響パワ

ーの測定に用いられる。

reverberation room

801-31-14 

ライブな室

比較的吸音力が少ない室。 live room

801-31-15 

平均自由行程

室内であらゆる方向に放射された音波が反射を繰り返す

際の連続した 2 回の反射の間に伝搬する距離であり,多
数回の反射についての平均値。

mean free path

801-31-16 

ランダム入射

音波がすべての方向から等しい確率で入射すること。 random

incidence

801-31-17 

拡散音場距離

音源が設置された室内において,音源の音響中心から,
直接音の音圧の二乗平均値と残響音の音圧の二乗平均値

が等しくなる点までの距離。これは,方向による。

参考  直接音距離ともいう。

diffuse-field distance

801-31-18 

無響室

境界に入射したすべての音が吸収されることによって,

内部で自由音場の条件が成り立つ室。

free-field room,

anechoic room

801-31-19 

デッドな室

比較的吸音力が多い室。 dead room

801-31-20 

聴覚検査室

外部騒音を遮断し,内部を吸音処理した聴覚の検査をす
る室。

audiometric room

801-31-21 

エコー

直接音の後に,それとは分離して聞こえる程度の強さと
遅れ時間をもって到達する反射音。

echo

801-31-22 

多重エコー

一つの音源から放射され,分離して聞こえる連続したエ

コー。

multiple echo

801-31-23 

フラッタエコー

同じ音源から放射され,間隔が短く連続的に聞こえるエ

コー。

flutter echo

801-31-24 

境界面の比音響イン
ピーダンス

境界面における音圧の粒子速度の法線方向成分に対する
比。

specific wall

impedance

801-31-25 

境界面の比音響アド
ミタンス

境界面における粒子速度の法線方向成分の音圧に対する
比。

specific wall

admit-tance

801-31-26 

放射係数

ある面積をもち,ある実効速度で振動している板が放射
する音響パワーと,それと同じ面積をもち,同じ振動速
度で一様な位相で振動している板が平面波として放射す

る音響パワーとの比。

radiation factor


30

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-31-27 

放射指数

放射係数の 10 を底とする対数(常用対数)に 10 を乗じ
た値。単位は,デシベル。単位記号は,dB。

radiation index

801-31-28 

ヘルムホルツ共鳴器

比較的大きな容積及び小さな開口部をもつ共鳴器(レゾ
ネータ)

Helmholtz resonator

801-31-29 

消散

音のエネルギーが熱に変わる現象。 dissipation

801-31-30 

消散係数

熱となって消散される音のエネルギーの入射音のエネル
ギーに対する比。

dissipation factor

801-31-31 

多孔質吸音材料

内部に連続した空げき(隙)部をもち,気体又は液体の
流れに抵抗を示す材料。

porous absorber

801-31-32 

空げき(隙)率, 
ポロシティ

多孔質吸音材料の全体の体積に対する空げき(隙)部の
容積の比。

porosity

801-31-33 

流れ抵抗

層状の多孔質材料の表裏の気圧差を,材料を通して流れ

る空気の体積速度で除した値。

flow resistance

801-31-34 

比流れ抵抗

層状の多孔質材料の表裏の気圧差を,材料を通して流れ

る空気の粒子速度で除した値。

specific flow

resistance

801-31-35 

比流れ抵抗率

比流れ抵抗を多孔質材料の厚さで除した値。 flow

resistivity

801-31-36 

室内平均音圧レベル

室内の音圧の二乗の空間・時間平均値の基準音圧の二乗
に対する比の 10 を底とする対数(常用対数)を採り,そ
れに 10 を掛けた値。単位は,デシベル。空間平均は,音

源からの直接放射音が優勢な範囲又は境界面の近傍音場
を除いた全体について行う。

average sound

pressure level in a

room

801-31-37 

室間音圧レベル差

2

室のうちの一方の室内に一つ又はそれ以上の音源をお

いたときの,それぞれの室内における音圧レベルの空
間・時間平均値の差。単位は,デシベル。単位記号は,

dB

level difference,

sound isolation

between rooms

801-31-38 

標準化レベル差

室間音圧レベル差に,受音室内の残響時間の基準残響時
間に対する比の 10 を底とする対数(常用対数)の値の

10

倍を加えた値。単位は,デシベル。単位記号は,dB。

備考  住宅の場合には,標準化残響時間は,0.5s。

standardized level

difference

801-31-39 

音響透過損失

隔壁で仕切られた 2 室間のレベル差に,受音室内のセイ

ビン吸音力の総和に対する隔壁の面積の比の 10 を底と
する対数(常用対数)の 10 倍を加えた値。これは,周波
数帯域による。

sound reduction

index,

transmission loss,

sound insulation

801-31-40 

側路伝搬

隣接する 2 室間で,共通の壁以外の部分を通して音が透
過する現象。

flanking transmission

801-31-41 

床衝撃音レベル

測定対象の床を標準衝撃源で加振したときの受音室内に
おける周波数帯域ごとの平均音圧レベル。

備考  標準衝撃源は,ISO 140-6 : 1978 で規定してい

るタッピングマシンで,これは実効質量 0.5kg
のハンマーを 40mm の高さから毎秒 10 回の割
合で落下させる装置。

impact sound

pressure level

801-31-42 

規準化床衝撃音レベ

周波数帯域ごとに,標準衝撃源で加振したときの受音室
内の平均音圧レベルに,基準吸音力 (10dBm

2

)

に対する

受音室内のセイビン吸音力の比の 10 を底とする対数(常
用対数)の値の 10 倍を加えた値。単位は,デシベル。単
位記号は,dB。

normalized impact

sound pressure

level

801-31-43 

現場における標準化
床衝撃音レベル

周波数帯域ごとに,床衝撃音レベルから標準化残響時間

(0.5s)

に対する受音室内の残響時間の比の 10 を底とす

る対数(常用対数)の 10 倍を差し引いた値。単位は,デ

シベル。単位記号は,dB。

field standardized

impact sound

pressure level


31

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-31-44 

吸音材料

比較的大きな吸音効果をもつ材料。 sound

absorbing

material

801-31-45 

遮音材料

音の透過を防ぐために用いられる材料。 acoustical

insulating

material

801-31-46 

床衝撃音防止材料

衝撃又は振動が加えられたときの発生騒音が小さく,衝

撃音又は振動の伝搬を減衰させる効果が高い材料。

impact-sound

reducing material

3.12

水中音響

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-32-01 

ソーナー

水中音波を用いて,海中の物体に関する情報を得るため
の技術又は装置。

備考  この用語は,SOund NAvigation and Ranging の

頭字語である。

sonar

801-32-02 

アクティブソーナー

装置によって放射された音波がある離れた物体によって
受ける影響を評価し,その物体に関する情報を得るため
の技術又は装置。

active sonar

801-32-03 

パッシブソーナー

ある離れた物体が発生する音を分析し,その物体に関す
る情報を得るための技術又は装置。

passive sonar

801-32-04 

ソーナー背景雑音

必要な信号の受信を妨害し,記録器又は聴音する人の耳
のような最終受信要素に現れるすべての雑音。

sonar background

noise

801-32-05 

ソーナー自己雑音

ソーナー背景雑音のうち,ソーナー又は機器類及びソー

ナーを搭載した船又はプラットホームの運行によって発
生するもの。

備考  自己雑音は,通常,変換器の最大感度方向か

ら入る等価平面波で表される。

sonar self-noise

801-32-06 

放射雑音

船舶,水上航走体,潜水艦又は固定設備などによって水

中に放射される音。

radiated noise

801-32-07 

海中雑音

熱じょう乱,風,波浪,海潮流,雨のような自然の発生
源によって海中に放射された音。

sea noise

801-32-08 

相対残響レベル

音源の主軸上の 1 点における残響の音圧レベルから直接
波の音圧レベルを差し引いた値。

relative reverberation

level

801-32-09 

残響制限領域

アクティブソーナーによる検出が,ソーナー背景雑音の
うちの残響によって制限される状態。

reverberation-limited

condition

801-32-10 

雑音制限状態

検出が残響以外のソーナー背景雑音によって制限される
状態。

noises-limited

condition

801-32-11 

アクティブソーナー
の良さの指数

音源から 1m 離れた点における放射パルスの音圧レベル

から,与えられた条件のもとで検出可能なエコーの最小
音圧レベルを差し引いた値。

figure of merit of an

active sonar

801-32-12 

伝搬アノマリー

ある与えられた距離で,実際の伝搬損失から,同じ経路
について球面発散とした場合又は他の指定された伝搬モ
デルで計算された損失を差し引いた値。

propagation anomaly

801-32-13 

クロスオーバーレン

発散による伝搬損失と吸収による伝搬損失とが等しくな
る距離。

Cross-over range

801-32-14 

水温鉛直分布図

海水の温度分布を深さの関数として描いた図。 bathythermogram

801-32-15 

水温躍層

深さに対し急激に水温が変化する表面近くの海水層。 thermocline

801-32-16 

等温層

実質的に温度一定の特性をもつ海水層。 isothermal

layer

801-32-17 

限界音線

伝搬速度が極大の水平面に接する音線。 limiting ray

801-32-18 

収束帯

深海における屈折によって,音源から遠く離れた海面近
くで音線が収束する領域。

convergence zone

801-32-19 

シャドーゾーン

屈折によって音線が到達できなくなる海中の領域。 shadow

zone


32

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-32-20 

サウンドチャネル

深さとともに音速が変わっていくとき,途中で音速の極
小部をもつような海洋中の領域。

sound channel

801-32-21 

深海散乱層

ある深さにあり,エコーを生じる散乱体群の層。

deep scattering layer

801-32-22 

クェンチングウォー

浅い海又は船体近く,特に荒れた海にみられ,多くの気
泡を含んでいることを特徴とする海の状態。

quenching water

801-32-23 

ソーナードーム

水中における運動で起こる乱流又はキャビテーションを
減少させることによって,雑音をできるだけ少なくする

ために用いられる音響的に透明な流線形の覆い。

sonar dome

801-32-24 

ソーナードーム挿入
損失

ソーナードームを挿入することによる損失。これは,指
定された変換器の電気端子と送波又は受波での外部の音

場の 1 点との間の伝送損失の増加に等しい。

sonar dome insertion

loss

801-32-25 

ソーナードーム損失
指向性パターン

ソーナードーム挿入損失を,音の透過方向の関数として

表示したもの。

sonar dome loss

directivity-pattern

801-32-26 

ハイドロホン

水中音響信号に応答して電気信号を得る変換器。 hydrophone

801-32-27 

シェーデッド変換器

駆動面の位相と振幅の分布を制御して指向性レスポンス
を修正した変換器。

shaded transducer

801-32-28 

(水中)送波器

電気信号を水中音響信号に変換する電気音響変換器。 underwater

sound

projector

801-32-29 

ソーナー送波レベ
ル, 
正面送波レベル

送波器の実効的な音響中心から 1m の基準距離(別に指

定されたものがなければ)にある送波器の軸上の音圧レ
ベル。その基準量は,基準距離における基準音圧である。

sonar source

level,axial source

level

801-32-30 

物体又は体積の散乱
断面積

ある物体又は特定の体積中にある散乱体によって,すべ

ての方向に散乱された音響パワー量に等しい,平面進行
波音響パワーの断面積。

scattering

cross-section of an

object or volume

801-32-31 

物体又は体積の後方
散乱断面積

4

πと,後方散乱音圧の二乗と散乱体の音響中心からの距

離の二乗との積を,その体積中にある散乱体に入射する
音圧の二乗で除した値。入射角及び後方でない場合の散

乱角は,明記しなければならない。

backscattering

crosssection of an

object or a volume

801-32-32 

海面又は海底の散乱
断面積

ある特定の海面又は海底から半球域に散乱された音響パ
ワー量に等しい,平面進行波音響パワーの断面積。

scattering

cross-section of a

surface or a

bottom

801-32-33 

海面又は海底の後方
散乱断面積

半球面域に等方的に散乱し,実際の散乱体からのエコー
に等しいエコーを返す海面又は海底の散乱断面積。

backscattering

cross-section of a

surface or a

bottom

801-32-34 

体積散乱係数

対象とする体積についての散乱断面積を,その体積で除
した値。

volume scattering

coefficient

801-32-35 

海面又は海底の散乱
係数

海面又は海底について,散乱断面積の,その海面又は海
底の面積に対する比。

surface or bottom

scattering

coefficient


33

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-32-36 

物体の後方散乱ディ
ファレンシャル, 
ターゲットストレン
グス

物体の後方散乱断面積の基準球面積 4

πr

0

2

に対する比に

ついて,10 を底とする対数(常用対数)をとり,10 倍し
てデシベルで表したレベル。ここに,r

0

は基準距離で,

1m

に採ることが望ましい。どのような基準面積を用いる

かは,指定する必要がある。

備考1.  後方以外の指示された方向に対する,物体

の散乱ディファレンシャルは同様に定義さ
れる。

2.

別の表現で記述すれば,物体の後方散乱デ

ィファレンシャルは,散乱物体の音響中心
から r

0

の基準距離における後方散乱音圧レ

ベルから物体に入射する平面波の音圧レベ

ルを差し引いたもの。

3.

文字記号で表せば,次の式のように定義さ
れる。

dB

4

log

10

2

0

ob

10

i

sc

ts

r

A

L

L

N

π

=

=

ここに,

N

ts

:物体の後方散乱ディファレンシャル

又はターデットストレングス

L

sc

:基準距離における後方散乱音圧レベ

L

i

:入射音圧レベル

A

ob

:物体の後方散乱断面積

r

0

:基準距離

2

0

r

π

:物体の後方散乱デイフアレンシャ

ルの基準面積

object

backscatter-ing

differential, target

strength


34

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV

番号

用語

定義

対応英語(参考)

801-32-37 

体積後方散乱ディフ
ァレンシャル, 
体積散乱強度

ある体積の後方散乱係数の基準体積後方散乱係数 4

π/r

0

に対する比について,10 を底とする対数(常用対数)を
採って 10 倍したデシベルで表したレベル。ここで,r

0

は基準距離で,1m に採ることが望ましい。どのような基
準係数を用いるかは,明記する必要がある。

備考1.  後方以外の指定された方向に対する体積散

乱ディファレンシャルは,同様に定義され
る。

2.

別の表現をすれば,体積後方散乱ディファ

レンシャルは,散乱体を含む体積の中心か
ら r

0

の基準距離における後方散乱音圧レベ

ルから散乱体に入射する平面波の音圧レベ

ルを差し引いたものである。

3.

文字記号で表せば,次の式のように定義さ
れる。

0

2

0

10

i

sc

v

/

4

v/

log

10

V

r

V

A

L

L

N

π

=

=

0

10

/

4

log

10

r

m

π

=

ここに,

N

v

:体積後方散乱ディファレンシャル又

は体積散乱

強度 
L

sc

:基準距離における後方散乱音圧レベ

L

i

:入射音圧レベル

A

v

:体積中の散乱の後方散乱断面積

r

0

:基準距離

3
0

0

r

V

=

:基準体積

m

A

v

/V

:体積後方散乱係数

0

2

0

o

/

4

/

4

V

r

r

π

π

=

:基準体積後方散乱係数

volume

backscattering

differential,

volume scattering

strength

801-32-38 

海面又は海底の後方
散乱ディファレンシ
ャル, 
海面又は海底の散乱
強度

海面又は海底の散乱要素の音響中心から単位距離の位置
における値に換算した後方散乱音圧レベルから散乱海面

又は海底に入射する平面波の音圧レベルを差し引いたも
の。

surface or bottom

backscattering

differential,

surface or bottom

scattering strength


35

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

JIS

整合化推進委員会音響用語分科会  構成表

氏名

所属

(主査)

吉  川  昭吉郎

長岡技術科学大学名誉教授

(幹事)

三  浦      甫

静岡理工科大学

(委員)

青  戸  邦  夫

今  井  章  久

武蔵工業大学

漆  原      清

海洋音響学会

大  賀  寿  郎

株式会社富士通研究所

小  島  順  治

日本電信電話株式会社

佐  藤  宗  純

工業技術院電子技術総合研究所

設  楽  哲  也

日本聴覚医学会

橘      秀  樹

東京大学

東  山  三樹夫

工学院大学

宮  坂  栄  一

日本放送協会放送技術研究所

田  仲  信  夫

工業技術院標準部

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会

(事務局)

後  藤  健  次

社団法人日本音響学会