日本工業規格
JIS
Z
0607
-1995
シートパレット
Sheet pallets
1.
適用範囲 この規格は,物品をユニットロードにまとめ,主としてプッシュプル装置付きフォークリ
フトトラックによって荷役し,輸送・保管するためのシートパレット(以下,シートという。
)について規
定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS D 6201
フォークリフトトラック用語
JIS K 7113
プラスチックの引張試験方法
JIS P 8113
紙及び板紙の引張強さ試験方法
JIS Z 0106
パレット用語
2.
この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2.
用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS D 6201 の規定及び JIS Z 0106 の規定によるほ
か,次による(
図 1 参照)。
(1)
最大積載質量 パレットの使用時に積載できる最大の質量。
(2)
積載面 物品を積載する面。
(3)
長さと幅 積載面の長い辺を長さといい,短い辺を幅という。
(4)
タブ プッシュプル装置による荷役を容易にするために設けられたシートの部分。
(5)
けい線 タブを折り曲げやすくするために,積載面とタブの境目に施した折り目。
3.
各部の名称 シートの各部の名称は,図 1 のとおりとする。
2
Z 0607-1995
図 1 各部の名称
備考 形状は一例を示す。
4.
形式,種類,最大積載質量及び大きさ
4.1
形式 シートの形式は,表 1 のとおりとする(参考図 1 参照)。
表 1 形式
形式
備考
1
タブが 1 辺にあるもの
2A
タブが互いに隣接する 2 辺にあるもの
2B
タブが相対する 2 辺にあるもの
3
タブが 3 辺にあるもの
4
タブが 4 辺にあるもの
参考図 1
形式
例
1
2A
2B
3
4
4.2
種類及び記号 シートの種類及び記号は,表 2 のとおりとする。
3
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表 2 種類及び記号
種類
記号
備考
段ボールシート C
段ボールを主な使用材料としたもの
ソリッドファイバーボードシート F ソリッドファイバーボードを主な使用材料としたもの
プラスチックシート P
プラスチックを主な使用材料としたもの
4.3
最大積載質量 シートの最大積載質量は,0.5t,1t,1.5t 及び 2t とする。
4.4
大きさ シートの大きさは,積載面の長さ×幅 (mm) によって表し,次のとおりとする。
(1)
基本サイズ シートの基本サイズは,表 3 のとおりとする。
表 3 基本サイズ
単位 mm
長さ
幅
備考
1 100
800
1 100
900
1 100
1 100
1 300
1 100
1 400
1 100
1
辺を 1 100 とするもの
1 200
800
1 200
1 000
1
辺を 1 200 とするもの
(2)
ラージサイズ シートの基本サイズにそれぞれ 40mm 又は 50mm を加えたものとする。
(3)
シートの長さ及び幅の寸法許容差は,±5mm とする。
5.
強度 シートの強度については,けい線部を積載面に対して 90°上又は下方向へ曲げた後,積載面と
水平,かつ,けい線部に直角な方向に引張荷重を加えて試験を行う。
プラスチックシートの試験方法は,JIS K 7113 の規定による。段ボールシート及びソリッドファイバー
ボードシートの試験方法は,JIS P 8113 の規定によって行い,それぞれのけい線部の引張強さは,
表 4 の
とおりとする。
表 4 けい線部の引張強さ
最大積載質量 t
引張強さ N/mm {kgf/mm}
0.5
7.355 {0.75 }
以上
1
14.71
{1.5 }
以上
1.5
22.065 {2.25 }
以上
2
29.420
{3
}
以上
6.
構成 シートの構成は,次による。
(1)
シートは,積載面とタブをもち,タブ幅は原則として 75mm とし,最小 60mm とする。
(2)
シートには,けい線を付け,けい線部分は,容易に裂けないものとする。
(3)
シートには,使用上有害な反り,きずなどがあってはならない。
(4)
シートの厚さは最小 0.6mm とし,使用上障害にならない程度の剛性をもつものとする。
(5)
タブは,必要に応じて,
図 2 のようなコーナカットを施すものとする。
(6)
シートの切断面及び角には,必要に応じて面取りを施すものとする。
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図 2 コーナカット
7.
使用材料 シートに使用する材料は,再生資源として利用できるものとし,段ボール,ソリッドファ
イバーボード及びプラスチックを主とし,それらの組合せのものでもよい。
8.
検査 シートの検査は,大きさ,強度,構成,使用材料について行い,4.〜7.の規定に適合しなければ
ならない。
9.
製品の呼び方 製品の呼び方は,名称又は規格番号,形式,種類又は記号,最大積載質量,大きさ及
びタブ幅による。
例1
シートパレット 1段ボールシートパレット 1t (1100+75) ×1100
例2
JIS Z 0607 2B P 1t (75
+1140+75) ×1140
10.
表示 シートには,上面の見やすい箇所に容易に消えない方法で次の事項を表示する。
(1)
形式,種類,最大積載質量,大きさ及びタブ幅又はそれらの記号
(2)
製造業者名又はその略号
(3)
製造年月又はその略号
5
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原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
高 森 秀 夫
株式会社日通総合研究所
上 野 裕
通商産業省生活産業局
山 村 修 蔵
通商産業省工業技術院標準部
三 宅 巌
農林水産省食糧庁
加 山 英 男
財団法人日本規格協会
岩 橋 俊 彦
社団法人日本産業車両協会
森 口 武 俊
全国農業協同組合連合会
小田嶋 秋 雄
東京青果株式会社
雨 宮 康 夫
全国通運株式会社
北 原 靖 史
富士フイルム株式会社
小 林 孝 司
コープケミカル株式会社
大 鮫 久 夫
神鋼電機株式会社
星 野 健 史
日石シートパレットシステム株式会社
関 根 昭 義
日本紙業株式会社
橋 本 真 一
旭化成商事サービス株式会社
横 田 博
王子製袋株式会社
斉 藤 秀 人
昭和電工株式会社
樽 谷 恵 蔵
樽谷包装産業株式会社
福 本 博 二
社団法人日本パレット協会
(事務局)
菊 池 榮 一
社団法人日本パレット協会
原案作成分科会 構成表
氏名
所属
(分科会長)
星 野 健 史
日石シートパレットシステム株式会社
関 根 昭 義
日本紙業株式会社
横 田 博
王子製袋株式会社
斉 藤 秀 人
昭和電工株式会社
樽 谷 恵 蔵
樽谷包装産業株式会社
橋 本 真 一
旭化成商事サービス株式会社
佐々木 毅
丸紅プラックス株式会社
大 鮫 久 夫
神綱電機株式会社
福 本 博 二
財団法人日本パレット協会
(事務局)
菊 池 榮 一
財団法人日本パレット協会