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Z 0606:2008  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲 ························································································································· 1 

2 引用規格 ························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 各部の名称 ······················································································································ 2 

5 形式,種類及び記号 ·········································································································· 2 

5.1 形式及び記号 ················································································································ 2 

5.2 種類及び記号 ················································································································ 3 

6 性能······························································································································· 3 

6.1 最大積載質量 ················································································································ 3 

6.2 強さ ···························································································································· 3 

7 構造・品質 ······················································································································ 4 

8 寸法······························································································································· 4 

8.1 大きさ ························································································································· 4 

8.2 差込口の高さ ················································································································ 4 

8.3 差込口の開口幅 ············································································································· 5 

8.4 下面開口部寸法及び受圧面積 ···························································································· 5 

8.5 面取り部の寸法 ············································································································· 5 

8.6 寸法許容差 ··················································································································· 6 

8.7 平面度 ························································································································· 6 

9 使用素材 ························································································································· 6 

10 試験 ····························································································································· 6 

11 製品の呼び方 ················································································································· 6 

12 表示 ····························································································································· 7 

附属書A(参考)プラスチック製平パレット試験 ········································································ 8 

附属書B(参考)パレットトラックとフォークリフトトラックのための開口幅 ································ 12 

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(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本パレ

ット協会(JPA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS Z 0606:1993は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

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プラスチック製平パレット 

Plastic flat pallets 

序文 

この規格は1982年制定され,その後2回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1993年に行わ

れたが,その後の環境JIS策定中期計画に対応するために改正した。 

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

適用範囲 

この規格は,繰り返し使用するプラスチック製平パレットで,表面がプラスチックの特性をもつもの(以

下,パレットという。)について規定する。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS Z 0106 パレット用語 

JIS Z 0602 平パレット試験方法 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 0106によるほか,次による。 

再生プラスチック 

使用済のもので,成形,加工材料として調整され,再生資源として利用できる熱可塑性プラスチック。 

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各部の名称 

パレットの各部の名称は,図1による。 

図1−パレットの各部の名称 

形式,種類及び記号 

5.1 

形式及び記号 

パレットの形式及び記号は,表1による。 

表1−パレットの形式及び記号 

形式 

記号 

形式及び記号の説明 

使用面 

単面形 

デッキボードが上面だけにあるもの。 


形 

片面使用形 

デッキボードが上下両面にあるもので,積載面が片面だけにあるもの。 

両面使用形 

デッキボードが上下両面にあるもので,積載面が両面にあるもの。 

差込口の
方向 

二方差し 

差込口がパレットの相対する2方向にあるもの。 

四方差し 

差込口がパレットの前後左右の4方向にあるもの。 

準四方差し 

P4 

四方差しパレットであるが,パレットトラックなどによる荷役は,2方向
しかできないもの。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.2 

種類及び記号 

パレットの種類及び記号は,その形式の組合せによって表2による。 

表2−パレットの種類及び記号 

種類 

記号 

種類 

記号 

種類 

記号 

単面形二方差し 

S2 

 片面使用形二方差し 

D2 

 両面使用形二方差し 

R2 

単面形四方差し 

S4 

 片面使用形四方差し 

D4 

 両面使用形四方差し 

R4 

― 

― 

 片面使用形準四方差し 

DP4 

 両面使用形準四方差し 

RP4 

性能 

6.1 

最大積載質量 

パレットの最大積載質量は,0.25 t,0.5 t,0.75 t,1.0 t,1.25 t及び1.5 tとする。 

6.2 

強さ 

パレットの強さは,JIS Z 0602によって試験したとき,表3によらなければならない。ただし,落下試

験の落下高さは1 mとする。 

なお,強度は基準値によってA種,B種に区分する。 

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表3−パレットの強度基準値 

項目 

種別 

A種 

B種 

圧縮強度 

ひずみ量      mm 

4以下 

4以下 

曲げ強度 

たわみ率      % 

1.5以下 

5以下 

残留たわみ率    % 

0.5以下  0.5以下 

下面デッキボード強度 

たわみ率      % 

2.5以下 

8以下 

落下強度 

対角線長さの変化率 % 

1以下 

1以下 

構造・品質 

パレットの構造・品質は,次による。 

a) パレットは,直方形の積載面,フォークなどの差込口をもち,積載面は接地面と平行なものとする。 

b) パレットは,繰返し使用に耐えるもので,凹凸,そり,変形,きず,割れ,その他使用上有害な欠点

がないものとする。 

c) パレットの積載面は,積荷が容易に滑りを生じないものとする。 

d) パレットとフォークとが,容易に滑りを生じないものとする。 

寸法 

パレットの寸法は,次による。 

8.1 大きさ 

パレットの大きさは,長さ(L)×幅(W ) によって表し,表4による。ただし,長さ及び幅は,23±2 ℃

の温度において測定する。 

表4−パレットの大きさ 

単位 mm 

長さ(L)×幅 (W ) 

参考 

  800×1 100 

1 100×800 

1 100系列 

   900×1 100 

1 100× 900 

 1 100×1 100 

 1 100×1 300 
 1 300×1 100 

 1 100×1 400 
 1 400×1 100 

 1 440×1 130 

  800×1 200 

1 200× 800 

1 200系列 

 1 000×1 200 
 1 200×1 000 

8.2 

差込口の高さ 

フォークリフトトラックのフォークの差込口の高さH1は,50 mm以下であってはならない。パレット

トラックのフォークの差込口の高さH2は,89 mm以上で156 mm以下とする(図2参照)。また,詳細は,

附属書Bに記載する。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図 2−パレットの差込口の高さ 

8.3 

差込口の開口幅 

二方差し・準四方差しパレットの端部,四方差しパレットの端部並びに側部に差し込むフォークリフト

トラック及びパレットトラックのフォークの差込口の開口幅は,表5による。ただしフォーク内側間の距

離が180 mmより大きい場合,L1及びW1はフォーク間の距離より少なくとも20 mm以上小さくするのが

よい。また,詳細は,附属書Bに記載する。 

表5−差込口の開口幅 

単位 mm 

長さ(L)×幅 (W) 

差込口の開口幅 

L1 及び W1の最大 

L2 及びW2の最小 

≧ 800 

160 

580 

≧ 1 000 

160 

710 

8.4 下面開口部寸法及び受圧面積 

パレットトラックを使用するパレットの下面開口部の寸法は,長さ(表4のL)及び幅(表4のW )と

もに180 mm以上とし,パレットの下面開口部を除く受圧面積(パレット接地面積)は,下面デッキ平面

寸法の35 %以上とする。 

8.5 

面取り部の寸法 

パレットトラックを使用する場合,差込口及び下面開口部に設ける面取り部の断面寸法は,図3による。

面取りを部分的に設ける場合は,面取り部と開口部両端との距離は,それぞれ65 mmを超えてはならない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

図3−面取り部の寸法 

8.6 

寸法許容差 

パレットの寸法許容差は,次による。 

a) パレットの長さ及び幅の許容差は,表4に規定する大きさに対して,表3に規定するパレットの強度

の種別がA種のものは±3 mmとし,B種のものは±0.7 %とする。 

b) 両対角線の長さの差は,長い方の対角線に対して0.2 %以下とする。 

8.7 

平面度 

パレットの上面及び下面デッキボードの平面度は,水平面からの垂直偏差が7 mmを超えてはならない。

ただし,デッキボードでの用途による意図的な凹凸は,7 mmを超えてもよい。 

使用素材 

パレットに使用するプラスチックの素材は,再生資源として利用できるポリエチレン,ポリプロピレン,

ABS樹脂又はこれらと同等以上の品質をもつもの及び再生プラスチックとする。 

10 試験 

パレットの試験は,JIS Z 0602による性能及び構造・品質・寸法について行い,6〜8.7の規定に適合し

なければならない。 

なお,滑り,曲げクリープ及び物体落下試験の方法については,附属書Aに記載する。 

11 製品の呼び方 

製品の呼び方は,規格名称又は規格番号,種類又はその記号,最大積載質量,大きさ及び強度種別によ

る。 

例1 プラスチック製平パレット 片面使用形二方差し 1 t 1100×1100 A種 

例2 プラスチック製平パレット 片面使用形二方差し 1 t 1111 A 

例3 JIS Z 0606 D2 1 t 1100×1100 A種 

例4 JIS Z 0606 D2 1 t 1111 A 

いずれの呼び方でもよい。 

12 表示 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

パレットには,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する。 

a) 種類及び記号 

b) 最大積載質量及び大きさ又はその略号1) 

c) 使用材料又はその略号 

d) 強度種別又はその略号2) 

e) 製造業者名又はその略号 

f) 

製造年月又はその略号 

注1) 略号は,大きさについて用い,次のとおりとする。 

例1 1 100×1 100 略号1111 A 

例2 1 440×1 130 略号144113 

注2) 強度種別はA種だけに表示し,略号はAとする。 

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附属書A 

(参考) 

プラスチック製平パレット試験 

序文 

この附属書は,本体の規定に関連する事柄を記載するもので,規定の一部ではない。 

A.1 一般 

この試験は,プラスチック製平パレットについて,受渡当事者間の協議によって,本体で規定されてい

る試験のほかに追加試験を実施する場合の方法について,参考として記載する。 

A.2 滑り試験 

A.2.1 パレットと積載物 

パレットと積載物との滑り試験は,次による。 

a) パレットを45 °/min以下の速度で傾け,パレットの端に置かれた積載物が滑り始めたときの傾斜角度

(θ )を求める(図A.1参照)。 

ここに, 

1 積載物 

図A.1−積載物の滑り試験 

b) 積載物は,合板箱に砂を一定の厚さに入れ,総質量30 kgとし,合板箱の下面にJIS Z 1516の両面段

ボール2種A段,ライナは,JIS P 3902のLC級,170 g/m2(表示坪量)のものを使用し,図A.2のよ

うに両面テープではり付け,段ボール下面の方向を滑りやすい方向にして行う。 

なお,合板箱に用いる合板は,JAS農林省告示第932号の12 mmのものを用いる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

    ここに, 

           1 合板箱 
           2 段ボール 

図A.2−積載物 

c) 積載物の下面に使用する段ボールは,JIS P 8111の温度23 ± 1 ℃及び湿度(50±2)% r.h.の状態に調

整したものを用い,速やかに試験を行う。 

d) 積載物の下面(段ボール)に,ささくれ,きずなどがないことを確認後,パレットの長さと幅の両方

向に対して各3回実施し,それぞれの平均を求める。 

A.2.2 パレットとフォークとの滑り 

パレットの差込口のそれぞれの中央部にフォークを2本平行に差し込み,無積載状態で,フォークを45° 

/分以下の速度で傾けたときにパレットが滑り始めた角度を求める。 

試験で用いるフォークは,JIS G 3350のリップ溝形鋼(厚さ2.3 mm)とし,寸法は図A.3のとおりとす

るほか,表面に凹凸,きずがあってはならない。 

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10 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ここに, 

  1 フォーク 

図A.3−パレットとフォークとの滑り 

A.3 曲げクリープ試験 

A.3.1 荷重及び測定箇所 

最大積載質量を等分布荷重とし,支持台における支持の幅は,両端100 mmとする。測定箇所は,中心

点3か所とし,それぞれたわみ量を記録する(図A.4参照)。 

単位 mm

a) 

b) 

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11 

Z 0606:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

     ここに, 
           1 測定箇所 
           2 ダイヤルゲージ 

図A.4−測定箇所 

A.3.2 測定時間 

測定時間は,おおむね次のとおりとし,そのつど測定時刻を記入する。 

a) 初期(積載物の積付け直後) 

b) 0.5時間経過後 

c) 1.0時間経過後 

d) 3〜5時間経過後 

e) 10〜24時間経過後 

f) 

48時間経過後 

g) 72時間経過後 

h) 100時間経過後 

A.3.3 試験温度 

試験時の温度は30±2 ℃とし,パレットを高温で使用する場合は,受渡当事者間で協議のうえ,試験時

の温度を取り決める。 

A.4 物体落下試験 

コンクリートと同等の強度をもつ床面に置いたパレット上面のけた又はブロックのない部分に向けて,

50 cmの高さから20 kgの砂袋を1回自然落下させ,パレット上面の異常の有無を調べる。 

試験品は,温度23±2 ℃の条件に48時間以上放置した後,試験を行う。 

なお,パレットを低温で使用する場合は,受渡当事者間で協議のうえ,試験時の落下高さ及び温度を定

める。 

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12 

Z 0606:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B 

(参考) 

パレットトラックとフォークリフトトラックのための開口幅 

序文 

この附属書は,本体の規定に関連する事柄を記載するもので,規定の一部ではない。 

B.1 

パレットトラックとフォークリフトトラックのための開口幅 

パレットトラックとフォークリフトトラックのための開口幅は,図B.1,図B.2及び図B.3 に示すとお

りとする。 
 

      ここに, 

 1  端面 
 2  下面図(単面形) 
 3  下面図(片面使用形二方差し) 
 4  パレットトラック又はフォークリフトトラックのフォーク 

図B.1−パレットトラックとフォークリフトトラックのための開口幅−二方差しパレット設計の例 

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13 

Z 0606:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

      ここに, 

 1  端面又は側面図 
 2  パレットトラック又はフォークリフトトラックのフォーク 
 3  下面デッキを除いた下面図 
 4  下面デッキ図 

注記 もしL1が160 mm 以上であるなら,パレットはフォークリフトトラックによって取り扱われる準四方差しパ

レットである。 

図B.2−パレットトラックとフォークリフトトラックのための開口幅−四方差しパレット設計の例 

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14 

Z 0606:2008  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

       ここに, 

 1  側面図 
 2  パレットトラック又はフォークリフトトラックのフォーク 
 3  下面デッキを除いた下面図 
 4  下面デッキ付き下面図 
 5  フォークリフトトラックのフォーク 
 

図B.3−パレットトラック又はフォークリフトトラックのための開口幅−準四方差しパレットの例 

参考文献 JIS G 3350 一般構造用軽量形鋼 

JIS P 3902 段ボール用ライナ 

JIS P 8111 紙,板紙及びパルプ−調湿及び試験のための標準状態 

JIS Z 1516 外装用段ボール 

JAS 932 コンクリート型枠用合板