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Z 0232

:2004

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本包装

技術協会(JPI)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS Z 0232:1994 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 8318:2000,Packaging−Complete,

filled transport packages and unit loads

−Sinusoidal vibration tests using a variable frequency 及び ISO 13355:2001,

Packaging

−Complete,  filled transport packages and unit loads−Vertical random vibration test を基礎として用い

た。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用登録出願に抵触する可能性があることに喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このよ

うな技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願

にかかわる確認ついて,責任はもたない。

JIS Z 0232

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)加速度パワースペクトル密度

附属書 1(参考)ランダム振動の特徴

附属書 2(参考)正弦波一様掃引振動及び正弦波一定振動の試験方法

附属書 3(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


Z 0232

:2004

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  前処置

2

5.

  供試品

2

6.

  装置

2

6.1

  振動方向 

2

6.2

  加速度

2

6.3

  振動数範囲 

2

6.4

  振動台

2

6.5

  振動測定及び制御器

3

7.

  試験方法

3

7.1

  試験の種類 

3

7.2

  共通事項 

3

7.3

  振動試験の手順

4

8.

  試験報告

4

附属書 A(参考)加速度パワースペクトル密度

6

附属書 1(参考)ランダム振動の特徴

7

附属書 2(参考)正弦波一様掃引振動及び正弦波一定振動の試験方法 

11

附属書 3(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

12


日本工業規格

JIS

 Z

0232

:2004

包装貨物−振動試験方法

Packaged freights

Method of vibration test

序文  この規格は,ISO 8318:2000,Packaging−Complete,  filled transport packages and unit loads−Sinusoidal

vibration tests using a variable frequency

及び ISO 13355:2001,Packaging−Complete,  filled transport packages

and unit loads

−Vertical random vibration test を翻訳し,技術的内容を一部変更して作成した日本工業規格で

ある。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にない事項又は変更している事

項である。変更の一覧表をその説明を付けて,

附属書 3(参考)に示す。

この規格ではランダム試験方法と正弦波掃引試験方法を規定しているが,ランダム振動試験方法が,実

際の輸送振動環境を最も適確に再現する方法である。したがって,試験装置が利用できる場合には,ラン

ダム振動試験を正弦波掃引振動試験のような他の試験に優先して適用することが望ましい。

1. 

適用範囲  この規格は,包装貨物が輸送過程で受ける垂直振動に対する内容品又は包装の耐振性を評

価する試験方法について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 8318:2000

,Packaging−Complete,filled transport packages and unit loads−Sinusoidal vibration

tests using a variable frequency (MOD)

ISO 13355:2001

,Packaging−Complete,filled transport packages and unit loads−Vertical random

vibration test (MOD)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年又は発行年を付記してない引用規格

は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 0201

  試験容器の記号表示方法

備考  ISO 2206  Packaging−Complete, filled transport packages−Identification of parts when testing  か

らの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 0203

  包装貨物−試験の前処置

備考  ISO 2233  Packaging−Complete, filled transport packages and unit loads−Conditioning for testing

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。


2

Z 0232

:2004

ISO 2234

:2000  Packaging−Complete,filled transport packages and unit load−Stacking tests and using a

static load

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a) 

加速度パワースペクトル密度(acceleration power spectral density)  ある中心振動数の狭帯域フィルタ

を通過した加速度信号のその部分の 2 乗平均値で,

単位帯域幅当たりで表し,

帯域幅をゼロに近づけ,

かつ,平均化時間を無限大に近づけたときの極限値。

b) 

実効値( root mean square value)  ランダム振動試験の場合に,加速度,速度又は変位の振幅量を表す

ときに使われるその関数の 2 乗平均値の平方根の値。

c) 

統計的自由度(statistical degrees of freedom)  時間平均によってランダムデータの加速度パワースペ

クトル密度を推定する場合,次の式で示される値。

a

e

d

2

T

B

N

=

ここに,

d

N

統計的自由度

e

B

振動数分解能

a

T

有効平均化時間

4. 

前処置  供試品は試験に先立ち,JIS Z 0203 によって前処置を行う。この場合,前処置の温湿度条件

は,試験の目的によって定める。また,必要に応じて浸水,散水などを施す。ただし,この条件以外の特

別な試験条件を必要とする場合には,受渡当事者間の協定によって実施することができ,報告にはその旨

を記載する。

5. 

供試品  供試品は,次による。

a) 

供試品には,実際の内容品が収められていなければならない。しかし,寸法と物理的特性とが許容で

きる範囲で実際の内容品に近いならば,模擬内容品(又は代替内容品)を用いることができる。供試

品は実際の輸送と同様に封かん(緘)

,結束,密封がされていなければならない。

b) 

供試品の記号表示は,JIS Z 0201 による。

6. 

装置  この規格で規定するランダム振動試験及び正弦波対数掃引振動試験を実施する試験装置は,次

の機能及び性能を備えていなければならない。

6.1 

振動方向  供試品に垂直方向の振動を与えることができる。

6.2 

加速度  ランダム振動試験の場合には,供試品を積載した状態で,少なくともあらかじめ定めた加

速度パワースペクトル密度から計算した加速度実効値が得られる装置である。

6.3 

振動数範囲  ランダム振動試験の場合には,あらかじめ定めた加速度パワースペクトル密度の振動

数範囲以上とする。

6.4 

振動台  振動台は,供試品を搭載できる十分な大きさ及び剛性(振動台の最低共振振動数は,あら

かじめ定めた試験振動数より高い)をもち,試験中に振動台表面を水平状態に維持できることとする。ま

た,振動台には必要に応じて,次の構成部品を装備することができる。

a) 

試験中に供試品の前後左右への移動を制限するための低い囲い。

b) 

積重ね負荷試験の試験中に,供試品の上に載せた荷重の前後左右への移動を制限するための高い囲い

ISO 2234 を参照)


3

Z 0232

:2004

c) 

実際の輸送を模擬するための供試品の拘束手段。

6.5 

振動測定及び制御器  振動測定及び制御器は,振動台の加速度を制御するための加速度ピックアッ

プ,シグナルコンディショナ,データ表示装置及びデータ記録装置を備え,次の機能及び性能をもつ。

a) 

振動制御  振動台の加速度を測定する制御用加速度ピックアップからの信号を,フィードバックする

ことによって振動台の振動を制御できる。

b) 

周波数特性  測定系の振動数特性は,試験振動数範囲内で加速度ピックアップの特性を含めて±5 %

の正確さである。

c) 

応答測定チャネル  振動台を制御するための制御入力チャネルに加えて,供試品に取り付けた加速度

ピクッアップからの信号を,測定するための応答測定用の入力チャネルを備えていることが望ましい。

d) 

安全対策  ケーブルの断線によるフィードバック信号の停止など不測の事態が発生した場合には,直

ちに出力を停止し,試験作業の安全が図られる機能を備えていることとする。

6.5.1 

ランダム振動制御器  ランダム振動制御器は,次の機能及び性能を備えていなければならない。

a) 

発生信号  あらかじめ定めた加速度パワースペクトル密度をもつ振動を発生するための信号を出力で

きる。

b) 

振動制御  振動台の加速度パワースペクトル密度をあらかじめ定めたように制御し維持できる,また,

あらかじめ定めたレベルまで段階的に立上げができ,滑らかに停止できる。

なお,供試品を搭載した状態で,振動台の加速度パワースペクトル密度は,試験振動数範囲全域で

規定値の±3 dB に制御できなければならない。また,加速度実効値の許容差は,規定値の±15  %と

する。

c) 

分析  少なくとも統計的自由度 120 以上で,フィードバック信号を分析できる。

d) 

記録機能  試験時の表示加速度パワースペクトル密度を,記録する機能をもつ。

6.5.2 

正弦波振動制御器  正弦波振動制御器は,次の機能及び性能を備えていなければならない。

a) 

発生信号  振動数対数掃引正弦波信号を出力できる。

b) 

振動制御  振動台の振動数及び加速度,又は変位をあらかじめ定めたように制御し維持できる。また,

あらかじめ定めた加速度又は変位への立上げ及び停止が滑らかにできる。

7. 

試験方法

7.1 

試験の種類  試験の種類は,次の 2 種類とする。

7.1.1 

ランダム振動試験

7.1.2 

正弦波対数掃引振動試験

7.2 

共通事項

7.2.1 

試験時の環境  試験を実施する環境は,できる限り前処置と同一環境下で実施する。

7.2.2 

供試品の搭載  供試品は輸送中の拘束方法,積載方法を模擬した方法で試験台に搭載する。あらか

じめ定められた方向に,供試品の重心ができる限り振動台の中心に近くなるよう,振動台上に載せる。負

荷状態で加速度の水平成分が垂直成分の値の 20  %を超えないようにする。供試品を振動台に固定しない

場合は,規定する囲いを用いてもよい。供試品の積重ね荷重状態及び拘束状態を模擬した試験を行う場合

には,実際の供試品の積み重ね又は想定される荷重を加えてもよい(ISO 2234 を参照)

7.2.3 

印加加速度の測定  供試品に印加された加速度は,できる限り供試品の近くで測定する。また,加

速度ピックアップの損傷を防ぐために適切な保護を行う。


4

Z 0232

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7.2.4 

試験の中断  試験は供試品を目視検査するため,又は他の目的のために,いつでも中断することが

できる。

7.3 

振動試験の手順

7.3.1 

ランダム振動試験  ランダム振動試験は,他の振動試験方法と比較し,実際の輸送振動環境を最も

適確に再現する方法であり,試験装置が利用できる場合には,正弦波対数掃引振動試験よりも優先するこ

とが望ましい。試験は,垂直方向の加速度パワースペクトル密度及び試験時間で規定し,次の手順で実施

する。

a) 

振動台上であらかじめ定めた加速度パワースペクトル密度の形状が得られるようにするため,あらか

じめ定めたレベルから 6 dB 低いレベルで加振を開始し,注意深くレベルを段階的に上げ,あらかじめ

定めたレベルに達してから,あらかじめ定めた時間そのレベルを維持する。

b) 

試験時間及び振動台の加速度パワースペクトル密度は,再現すべき輸送のデータがない場合には,

属書 に記載したデータを参考にしてもよい。

c) 

加速度の実効値の許容差は,±15  %とする。得られた試験制御信号の加速度パワースペクトル密度の

許容差は,試験振動数範囲内で規定値から±3 dB とする。

7.3.2 

正弦波対数掃引振動試験  ランダム振動試験が可能な試験装置を利用できない場合には,振動数を

対数掃引させる試験方法を適用する。試験はあらかじめ定めた垂直振動レベルで,振動数 3∼100 Hz の間,

毎分 1/2 オクターブの速度で往復掃引して,あらかじめ定めた時間を継続する。

8. 

試験報告  試験報告書には,次の事項を記載する。

a) 

適用した試験規格

b) 

試験所名及び所在地並びに依頼者名及び所在地

c) 

試験報告書の識別番号

d) 

供試品の受領日及び試験年月日

e) 

試験報告書に対して責任を負う者の氏名,肩書及び署名

f) 

試験結果は,試験された供試品にだけに関係する趣旨の記述

g) 

全文の複製以外,試験所の文書による許可なく試験報告書を複製してはならない旨の記述

h) 

試験した供試品の個数

i) 

供試品の質量,体積,寸法,材料とその仕様,固定法,緩衝法,保護法などの包装の構造及び包装の

閉じ方,並びに補強調整などの包装方法(JIS Z 0201 による。

j) 

内容品の明細(品名,種類,質量など)

。模擬内容品又は代替内容品が用いられた場合には,その詳細

k) 

供試品の総質量

l) 

前処置の温度,相対湿度及び時間並びに試験時の試験エリアの温度及び相対湿度

m) 

試験条件

−  ランダム振動試験の場合:適用した振動数範囲,加速度パワースペクトル密度及び試験時間,並

びに得られた加速度実効値及び加速度パワースペクトル密度の記録

−  正弦波対数掃引試験の場合:適用した掃引振動数範囲,掃引速度又は往復掃引時間,往復掃引回

数,振動レベル及び試験時間

n) 

積重ね荷重の有無,使用した場合には,荷重を適用するために用いた供試品及び/又はおもりの区別,

並びにその質量及び荷重を加えた時間(ISO 2234 を参照)

o) 

供試品の拘束の有無。拘束した場合には,その方法,及び低い囲い又は高い囲いの使用の有無


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Z 0232

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p) 

この規格の試験方法からの逸脱事項

q) 

記録された加速度パワースペクトル密度に対する所見

r) 

試験中の供試品の姿勢(JIS Z 0201 による記載)

s) 

使用した装置及び製造番号の一覧

t) 

試験結果の記録(変形,損傷などの有無及びその状況)

u) 

試験結果に対する総合所見


6

Z 0232

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附属書 A(参考)加速度パワースペクトル密度

この附属書は,本体の規定に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

この附属書は,振動数範囲と加速度パワースペクトルとの関係の利用できるデータがない場合に,一般

的な輸送(主として道路)環境を模擬するために使用できる加速度パワースペクトル密度を,

附属書 

1

及び

附属書 図 に示す。

附属書   1  加速度パワースペクトル密度

レベル

振動数

Hz

(m/s

2

)

2

/Hz

g

2

(

1

)

/Hz

傾斜

dB/oct

3 0.048 (0.000 5)

3

∼6

― +13.75

6

∼18 1.15 (0.012)  ―

18

∼40

− 9.34

40 0.096 (0.001)

40

∼200

−1.29

200 0.048 (0.000 5)

この振動数範囲の加速度実効値は,5.8 m/s

2

[0.59 g(

1

)]

である。

(

1

)  g

=9.806 658 m/s

2

とする。

供試品の一姿勢当たりの推奨最低試験時間は,30 min とする。この規格では輸送距離と試験時間の関係

には言及しない。 
備考  加速度パワースペクトル密度は選択した輸送車両に大きく左右される。したがって,可能な限り,

特定の輸送車両の測定データから得た加速度パワースペクトル密度で試験することが望ましい。

 
 
 
 
 
 
 
 

附属書   1  加速度パワースペクトル密度

0.01

0.1

1

10

1

10

100

1000

加速度

パワ

ース

ペクト

ル密

(m/s

2

)

2

/Hz

振動数 Hz


7

Z 0232

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附属書 1(参考)ランダム振動の特徴

この附属書は,本体の規定に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1. 

概要  走行中のトラックのタイヤには,路面の凹凸が振動として伝わり,その振動がタイヤ,サスペ

ンションを経由して,荷台に伝わる。路面の凹凸は不規則(ランダム)であるから,荷台の振動は典型的

なランダム振動である。典型的なランダム振動の例を,

附属書 図 の a)に示す。図から分かるように,

ランダム波は一見でたらめな波形で,正弦波のように同じ波形が繰り返されることはない。ランダム振動

は確率的性質をもっているので,統計的平均に基づいて表現する必要がある。ランダム振動試験では,振

動数に関する側面を加速度パワースペクトル密度で,振幅に関する側面を振幅確率密度で表現する。

2. 

加速度パワースペクトル密度  振動数に関して加速度がどのように分布しているかを表すために,こ

の関数が用いられる。

次に

附属書 図 1  の例を用いて説明する。a)の加速度信号を中心振動数 5 Hz の狭帯域フィルタを通過さ

せると,その信号は b)のように元の信号の 5 Hz 付近の信号が抽出される。この信号は一見 5 Hz の正弦波

のように見えるが 5 Hz だけが存在しているのではなく,抽出される振動数幅は狭帯域フィルタの帯域幅

(以下,振動数分解能という。

)に依存し,振動数分解能が広ければ抽出される信号の振幅は大きくなり,

狭ければ小さくなる。さらに,b)の信号の振幅は正弦波のように一定ではなく,不規則に変動している。

d)

は b)の信号を 2 乗したものであり,すべての値がプラスになっている。この振幅も不規則に変動してい

る。c)は同様に中心振動数 15 Hz の狭帯域フィルタを通過させた信号であり,e)はこれを 2 乗したものであ

る。

振動数分解能によって抽出される信号の振幅が影響されるので,分解能 1 Hz 当たりに正規化する必要が

ある。加速度パワースペクトル密度の“密度”がこれに当たる。次に 2 乗した信号も振幅が変動している

から,時間に関して平均化処理をする必要がある。

以上の処理を,測定振動数全域にわたって実施して加速度パワースペクトル密度曲線を得ることができ

る。その例を

附属書 図 に示す。a)は振動数分解能 1 Hz,  平均化時間 10 s の場合の例で,b)は同じ振

動数分解能で,平均化時間 60 s の場合の例である。  統計的自由度はそれぞれ 20 及び 120 に相当する。統

計的自由度と加速度パワースペクトル密度推定確度との関係は,

JIS C 0036

附属書 に記載されている。

3. 

振幅確率密度  ランダム振動試験で用いる信号の瞬時値の分布は,正規分布(ガウス分布ともいう)

に従うものを用いる(

附属書 図 参照)が,通常は実効値の 3 倍を超える信号が出ないように制限して

試験を実施する。したがって,例えば,加速度実効値 5.8 m/s

2

の試験では振動台の加速度の最大瞬時値は,

17.4 m/s

2

となる。このことは必要な試験機の選択に当たって注意する必要がある(

附属書 の 4.参照)。


8

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附属書   1  加速度パワースペクトル密度の推定 1

 
 
 
 
 
 
 
 

附属書   2  加速度パワースペクトル密度の推定 2

0.01

0.1

1

10

1

10

100

1000

0

2000

a)

加速度信号(広帯域ランダム)

b)

中心振動数 5 Hz の狭帯域フィルタを

通過した加速度信号 

c)

中心振動数 15 Hz の狭帯域フィルタを

通過した加速度信号 

d)

  b)

を 乗した信号 

e)

c)

を 乗した信号

0.01

0.1

1

10

1

10

100

1000

b)

統計的自由度 120

a)

統計的自由度 20 

(m/s

2

)

2

/Hz

(m/s

2

)

2

/Hz

Hz

Hz


9

Z 0232

:2004

 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

附属書   3  正規分布(ガウス分布)

(

加速度実効値 5.8 m/s

2

のランダム信号の振幅確率密度)

4. 

加速度実効値  加速度実効値は,加速度の時刻歴から,式(1)によって計算することができる。

ò

=

2

1

)

(

1

2

rms

t

t

dt

t

a

T

a

 (1)

ここに,

rms

a

加速度実効値

)

(t

a

加速度の時刻歴関数

1

t

計算対象データの始点

2

t

計算対象データの終点

T

1

t

から

2

t

までの時間

加速度実効値は,また,加速度パワースペクトル密度からも,式(2)のように計算できる。

ò

=

2

1

)

(

rms

f

f

df

f

a

φ

 (2)

ここに,

)

f

φ

振動数

f

の関数としての加速度パワースペクトル密度

1

f

下限振動数

2

f

上限振動数

ランダム振動試験では,加速度パワースペクトル密度が与えられるので,式(2)を用いて,試験で必要な

加速度実効値を計算することができる。具体的な数値計算式は,JIS C 0036 

附属書 の 2.5 に示されて

いる。また,通常のランダム振動制御器では,自動的に計算できる。

0

120000

-30 -25 -20 -15 -10 -5

0

5

10

15

20

25

30

m/s

2


10

Z 0232

:2004

5. 

速度実効値  動電式及びサーボ油圧式振動試験機には,速度の限界もあるので,加速度パワースペク

トル密度から速度実効値を計算して,用いる試験機を選択するための参考とするとよい。速度実効値は,

加速度パワースペクトルから速度パワースペクトルを求め,これを式(2)の,

)

f

φ

の箇所に代入して同様

の計算を行って求めることができる。具体的な数値計算式は,JIS C 0036 

附属書 の 2.5 に示されてい

る。また,通常のランダム振動制御器では,自動的に計算できる。加速度の場合と同様に試験では速度実

効値の 3 倍の瞬時値が必要である。

附属書 の加速度パワースペクトル密度を用いる場合は,0.07 m/s の速度実効値(最大瞬時値で 0.21 m/s

の片振幅値)が必要である。

6. 

変位実効値  動電式及びサーボ油圧式振動試験機には,変位の限界もあるので,加速度パワースペク

トル密度から変位実効値を計算して,用いる試験機を選択するための参考にするとよい。変位実効値は,

加速度パワースペクトルから変位パワースペクトルを求め,これを式(2)の,

)

f

φ

の箇所に代入して同様

の計算を行って求めることができる。具体的な数値計算式は,JIS C 0036 

附属書 の 2.5 に示されてい

る。また,通常のランダム振動制御器では,自動的に計算できる。加速度,速度と同様に試験では変位実

効値の 3 倍の瞬時値が必要であるが,変位の場合は振動発生機の過変位機能が動作すると試験が中断する

ことがあるので,通常は変位実効値の 3.5 倍の瞬時値が得られる試験機を選択するとよい。

附属書 の加速度パワースペクトル密度を用いる場合は 1.6 mm の変位実効値(最大瞬時値で 5.6 mm の

片振幅値)が必要である。


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Z 0232

:2004

附属書 2(参考)正弦波一様掃引振動及び正弦波一定振動の試験方法

この附属書は,本体に規定する試験方法以外の 2 種の試験方法について記述するものであり,規定の一

部ではない。

この附属書では,JIS Z 0232:1994 による試験方法の一部を参考として移行した。他の規格からの参照に

よってこの規格を運用する場合は,各試験方法を次のように読み替える。

1. 

試験方法

1.1 

正弦波一様掃引振動試験

JIS Z 0232:1994:方法 A-2  一様掃引振動試験)

1.2 

正弦波一定振動試験

JIS Z 0232:1994:方法 B-1  共振振動数を避けた正弦波一定振動試験)

JIS Z 0232:1994:方法 B-2  共振点での正弦波一定振動試験)

a) 

正弦波一様掃引振動試験  振動耐久性を調べるため振動数を時間に対して直線的に変化させる方法

で,例えば,5∼50 Hz の掃引における振動数変化の割合は毎分 7 Hz を超えないようにする。

b) 

正弦波一定振動試験  正弦波一定振動試験の振動数の設定方法は,次のいずれかによる。

1) 

非共振点試験  共振振動数(

1

)を避けた振動数で加振し,振動耐久性を調べる。

2) 

共振点試験  供試品の共振振動数(

1

)のうちの一つで加振し,振動耐久性を調べる。試験はあらか

じめ定められた継続時間,適切な加速度を適用することによって,他の選定された過酷な,又は臨

界の共振についてこの手順を繰り返す。

(

1

供試品の“共振振動数”は,共振点試験に近い加速度で掃引を行い探す。通常は最も過酷な共振

振動数から,上位三つまでを測定する。共振によって供試品が損傷することのないように注意

する。

備考1.  試験の継続時間については,異なる継続時間で,様々な共振を試験してよい。

2. 

共振振動数(

1

)の±10  %内で変化する,振動数範囲で掃引させ試験してもよい。

3. 

供試品の疲労などによる共振点の変化に,自動的に同調する試験装置を用いてもよい。

関連規格  JIS C 0036  環境試験方法―電気・電子―広帯域ランダム振動試験方法及び指針


12

Z 0232

:2004

附属書 3(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS Z 0232

:2004  包装貨物−振動試験方法

ISO 8318

:2000 包装―包装貨物とユニットロード―可変振動数を使う

正弦

波振動試験方法

ISO 13355

:2001 包装―包装貨物及びユニットロード―垂直ランダム振動試

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国 際 規

格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書 
  表示方法:点線の下線又は実線

            の側線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と の

評価

技術的差異の内容

1.

適用 範

輸 送 中 の 垂 直 振 動 に対 す
る 内 容 品 及 び 包 装 の耐 振

性を評価する試験方法

ISO 13355

ISO 8318 

1

1

JIS

と同じ。

IDT

2.

引用 規

JIS Z 0201

JIS Z 0203

ISO 2234 

ISO 13355

ISO 8318 

2

2

ISO 2206

ISO 2233

ISO 2234

IDT

3.

定義

加速度パワースペクトル,

実効値,統計的自由度

ISO 13355 

ISO

規格に規定なし。

MOD/

追加

IEC 60068-2-64

の定

義を引用し追加。

専門用語の定義を追加。次回 ISO 規格

の改正時に提案する。

4.

前処置

JIS Z 0203 

ISO 13355

ISO 8318 

5.2

7

JIS

と同じ。ただし,

ISO

規格では“また,

以下の規定がない。

MOD/

追加

受 渡 当 事 者 間 の 協

定条件を追加。

商習慣上必要なため,JIS の独自規定と

して追加

5.

供試品 a)  内容品が収められた包

装貨物

b) JIS Z 0201

ISO 13355

ISO 8318 

5.1

3.1

JIS

と同じ。

IDT

12

Z 0232


2004


13

Z 0232

:2004

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)  国 際 規

格番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:点線の下線又は実線 
            の側線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と の

評価

技術的差異の内容

6.

装置 6.1 振動方向, 6.4 振動台

6.5

振動測定,制御装置

6.2

加速度,6.3 振動数範囲

ISO 13355

ISO 8318

ISO 13355 

4.1

5

4.2

JIS

と同じ。

IDT

IDT

7.

試験 方

7.1

振動試験の種類,7.2 共

通事項,7.3 振動試験の手

7.2.2

供試品の搭載

ISO 13355

ISO 8318

ISO 13355

ISO 8318 

1

,6

8

6

8

JIS

と同じ。

JIS

と同じ。ただし,

搭 載 方 向 に つ い て の
規定はない。

IDT

MOD/

追加

JIS

では搭載方向を

記載。

ISO

規格の試験結果報告事項に当該記

載があり,試験操作を分かりやすくす
るために追加。次回 ISO 規格の改正時
に提案する。

8.

試験 報

試験結果報告事項

ISO 13355 

7

試験結果報告事項

MOD/

追加

JIS

では試験結果の

総 合 所 見 事 項 を 追

加。

商習慣上必要なため,JIS の独自規定と 
して追加。

附属書 A 
(参考)

一 般 的 な 輸 送 環 境 を模 擬
し た 加 速 度 パ ワ ー スペ ク

トル密度プロファイル

ISO 13355 

Annex A JIS

と同じ。

IDT

附属書 1

(参考)

ランダム振動の特徴(加速

度 パ ワ ー ス + ペ ク ト ル 密
度,振幅率密度,実効値他)

ISO 13355 

ISO

規格になし。

MOD/

追加

IEC 60068-2-64

を引

用。

ランダム振動の内容を分かりやすくす

るため追加。次回 ISO 規格の改正時に
提案する。

附属書 2

(参考)

正 弦 波 一 様 掃 引 振 動及 び

正 弦 波 一 定 振 動 の 試験 方

ISO 8318 

ISO

規格になし。

MOD/

追加

JIS

に 2 試験方法を

追加。

本体の振動試験方法以外の 2 試験方法

も用いられているため,附属書の参考
とした。

 
JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:

MOD

13

Z 0232


2004


14

Z 0232

:2004

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT……………… 技術的差異がない。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

2. JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。

14

Z 0232


2004