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X 7110:2009  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲 ························································································································· 2 

2 適合性···························································································································· 2 

3 引用規格 ························································································································· 3 

4 用語及び定義 ··················································································································· 3 

5 略語······························································································································· 4 

6 主要な要件 ······················································································································ 4 

6.1 地物カタログ ················································································································ 4 

6.2 情報要素 ······················································································································ 4 

附属書A(規定)抽象試験項目群 ···························································································· 7 

附属書B(規定)地物カタログテンプレート ············································································· 13 

附属書C(参考)地物カタログ化の例 ····················································································· 28 

附属書D(参考)地物カタログ化の概念 ·················································································· 41 

附属書JA(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ································································ 42 

参考文献 ···························································································································· 49 

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(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本測量調査技術協会 (APA) から,

工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経

済産業大臣及び国土交通大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣,国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,

このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確

認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

X 7110:2009 

地理情報−地物カタログ化法 

Geographic information−Methodology for feature cataloguing 

序文 

この規格は,2005年に第1版として発行されたISO 19110を基に作成した日本工業規格であるが,JIS X 

7109との整合を取るため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。この規格は,ISO/TC 211

が関与する種々の地理情報規格を基とした日本工業規格(以下,地理情報規格シリーズという。)の一つで

ある。 

地理情報規格シリーズは,地球上の位置と直接的若しくは間接的に関連付けられたオブジェクト又は現

象に関する情報処理技術のための規格であり,河川,道路などに関する様々なデータを電子化し,各種情

報処理の高度化,効率化に適用される。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

地物とは地球に関係した場所に関連付けられる実世界現象であり,それに関するデータが収集・保守・

配布される。地理データにおいて表現される地物の型,操作,属性及び関連を定義する地物カタログは,

データを使用可能情報に変換するために不可欠である。このような地物カタログによって,地理データの

内容及び意味の十分な理解がもたらされ,地理データの普及,共有及び使用が促進される。地理データの

提供者及び使用者が,データによって表現される実世界現象の種類を共通に認識していなければ,使用者

は,提供されたデータが自分の目的に適したものであるかどうかを判断できない。 

複数回用いることができる標準的地物カタログを入手できれば,データ取得にかかるコストが削減され,

地理データ集合の製品仕様書のプロセスが簡素化される。 

この規格は,実世界現象の分類を地理データ集合として組織化し報告するための標準的な枠組みを規定

する。地理データ集合というものは,複雑で多様な世界を大幅に単純化・簡素化した抽象概念でしかない。

一つの地物カタログによって,地理的現実の豊かさを把握できることは決してない。ただし,そのような

地物カタログは,特定の立場からの抽象化の結果で,それを明確,正確,かつ,データの使用者が容易に

理解しアクセスできる形式のデータ集合として提示することが望ましい。 

地物は,インスタンス及び型という二つのレベルで出現する。インスタンスレベルでは,地物は,その

地理座標及び時間座標に関連付けられる個別的現象として表し,特定の図形によって描画してもよい。こ

れらの個別地物インスタンスは,共通特性をもつクラス,すなわち地物型に分類される。地理情報は主観

的に知覚され,地理情報の内容は特定応用の要求に依存すると考えられている。特定応用の要求によって,

特定の分類スキームにおいてインスタンスを型に分類する方法が決まる。JIS X 7109では,データ要件が

似ている応用の特定ニーズを反映するようにデータを体系化する方法を規定している。 

注記 地理データ集合の内容及び構造のすべての記述は,JIS X 7109に従って作成した応用スキーマ

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

として与えられる。地物カタログは,応用スキーマに含まれる地物型の意味と,地物型に関連

する地物属性,地物操作及び地物関連の意味を定義するものである。 

個別の実世界現象を識別し,それをデータ集合における地物インスタンスとして表現するために用いる

収集基準は,この規格では規定していない。収集基準は規格に含まないため,収集基準を各データ集合の

製品仕様書に個別に含めることが望ましい。 

地物カタログ情報を体系化する標準的な方法を用いれば,応用間の調和又は相互運用性が実現されると

いうわけではない。地物の分類が異なるような状況では,この規格の最低限の役割は,その差異を明らか

にすることで,差異を無視した場合に生じる誤りを避けることである。また,この規格を,重複した定義

域をもつ既存の地物カタログを調和させるための標準的枠組みとして使用してもよい。 

適用範囲 

この規格は,地物をカタログ化するための方法論を定義するとともに,地物の分類を地物カタログに体

系化して,地理データ集合の使用者に提供する方法を規定する。この規格は,これまでカタログ化されて

いない領域における地物のカタログの作成及び実務に適合するための既存の地物カタログの修正に適用で

きる。この規格は,ディジタル形式で表す地物のカタログ化に適用する。この規格の原則は,他の形式の

地理データのカタログ化にも拡張適用することができる。 

この規格は,型レベルでの地物の定義に適用できる。この規格は,各型の個別インスタンスの表現には

適用できない。この規格では,JIS X 7107,JIS X 7108及びISO 19117にそれぞれ規定する空間スキーマ,

時間スキーマ及び描画スキーマは適用除外とする。また,地物インスタンスの収集基準も適用対象外とす

る。 

この規格は,特定の応用においてモデル化される論議領域を定義するための基礎,又は複数の応用にお

いてモデル化される実世界地物の一般的局面を標準化するための基礎として用いてもよい。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 19110:2005,Geographic information−Methodology for feature cataloguing (MOD) 

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,修正していることを示

す。 

適合性 

この規格は,すべての地物カタログにとって必ずしも必す(須)ではない多数の任意選択機能を規定す

るため,この箇条では六つの適合性クラスを規定する。これらのクラスは,次の二つの基準に基づいて区

別する。 

a) カタログにおいて必す(須)である地物型の構成要素は何か 

1) 地物属性だけ 

2) 地物属性及び地物関連 

3) 地物属性,地物関連及び地物操作 

b) 地物カタログに継承関係を含めるという要件があるか 

附属書Aは,表1に示した各適合性クラスの試験モジュールを規定する。 

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表1−適合性クラス 

属性だけ 

属性及び関連 

属性,関連及び

操作 

継承関係を含む 

試験モジュール 

― 

― 

― 

A.17 

― 

― 

― 

A.18 

― 

― 

― 

A.19 

― 

― 

A.23 

― 

― 

A.24 

― 

― 

A.25 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。 

これらの引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追

補を含む。)には適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS X 7109:2009 地理情報−応用スキーマのための規則 

注記 対応国際規格:ISO 19109:2005,Geographic information−Rules for application schema (IDT) 

JIS X 7115:2005 地理情報−メタデータ 

注記 対応国際規格:ISO 19115:2003,Geographic information−Metadata (MOD) 

ISO/TS 19103,Geographic information−Conceptual schema language 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

4.1 

地物 (feature) 

実世界の現象の抽象概念(ISO 19101参照)。 

注記 地物は,型又はインスタンスとして現れてもよい。地物型又は地物インスタンスという用語は,

一方だけを意味するときに用いることが望ましい。 

例 “エッフェル塔”という名称の現象は,他の類似の現象とともに地物型“塔”に分類してもよい。 

4.2 

地物関連 (feature association) 

ある地物(4.1参照)型のインスタンスを同じ又は異なる地物型のインスタンスに関連付ける関係。 

4.3 

地物属性 (feature attribute) 

地物(4.1参照)の特性(ISO 19101参照)。 

注記 地物属性には,名称,データ型及びそれらに関連付けられる値の定義域がある。地物インスタ

ンスの地物属性も,値の定義域から与えられた属性値をもつ。 

例1 “色”という名称の地物属性は,“文字列”というデータ型に属する“緑”という属性値をもっ

てもよい。 

例2 “長さ”という名称の地物属性は,“実数”というデータ型に属する“82.4”という属性値をも

ってもよい。 

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4.4 

地物カタログ (feature catalogue) 

1以上の地理データ集合において出現する地物(4.1参照)型,地物属性(4.3参照)及び地物関連(4.2

参照)の定義及び記述を,それに適用してもよい地物操作(4.5参照)とともに含むカタログ。 

4.5 

地物操作 (feature operation) 

ある地物(4.1参照)型のすべてのインスタンスが実行できる操作。 

注記 地物操作が地物型定義の基礎になることがある。 

例 “せき(堰)”に対する地物操作は,せき(堰)の高さを上げるである。この操作の結果,“せき

(堰)”の高さ及び“貯水池”の水位が上がる。 

4.6 

操作定義言語 (functional language) 

地物操作(4.5参照)が形式的に記述される言語。 

注記 操作定義言語では,地物型を抽象データ型として表してもよい。 

略語 

DIGEST 

Digital Geographic Information Exchange Standard 

FACC 

Feature and Attribute Coding Catalogue 

GFM 

一般地物モデル (General Feature Model) 

HTTP 

ハイパーテキスト転送プロトコル (Hyper Text Transfer Protocol) 

IHO 

国際水路機関 (International Hydrographic Organization) 

TS 

技術仕様書 (Technical Specification) 

UML 

統一モデリング言語 (Unified Modeling Language) 

URI 

統一資源識別子 (Uniform Resource Identifier) 

XML 

拡張可能なマーク付け言語 (eXtensible Markup Language) 

主要な要件 

6.1 

地物カタログ 

地物カタログは,一つ以上の地理データ集合が表す現実を抽象化し,現象の明確な分類として提示しな

ければならない。地物カタログにおける分類の基本レベルは,地物型でなければならない。地物カタログ

は,地物を含む任意の地理データ集合について電子的形式で使用可能でなければならない。また,地物カ

タログは,既存の地理データ集合に関係なく,この規格の仕様に従って,現象を明確に分類したものであ

ってもよい。 

6.2 

情報要素 

6.2.1 

序文 

次に示す細分箇条は,地物カタログ情報要素の一般的要件及び個別的要件を規定する。詳細な要件は,

附属書Bによる。附属書Cにこれらの要件の適用例を示す。 

6.2.2 

完全性 

地物分類情報を表現するためのテンプレートは,附属書Bで規定する。このテンプレートに従って作成

する地物カタログは,所定の地理データ集合に存在する地物型すべてを文書化しなければならない。地物

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

カタログは,附属書Bで規定する識別情報を含まなければならない。地物カタログは,データに含むすべ

ての地物型の定義及び記述を含まなければならない。これには,各地物型に関連付けられるデータに含む

任意の地物属性及び地物関連を含み,場合によっては,データで裏付けられる地物操作も含む。各種応用

にまたがる地物カタログ内容の予見可能性及び比較可能性を保証するために,地物カタログに,附属書B

で規定する要素だけを含むことが望ましい。各種応用にまたがる地物カタログの有用性を最大限確保する

ために,概念スキーマ言語を用いて地物カタログ情報をモデル化することが望ましい。 

注記 自然言語による定義,地物型の別名,地物インスタンスの生成基準及び消滅基準,並びに地物

カタログのその他の意味論的要素を,構造化された注釈又は属性として概念スキーマに含めて

もよい。 

6.2.3 

一般的要件 

6.2.3.1 

名称の形式 

地物カタログに含むすべての地物型及び地物プロパティ(すなわち,地物属性,地物関連,関連役割及

び地物操作)は名称によって識別されなければならない。地物型の名称は,地物カタログ内で一意でなけ

ればならない。地物プロパティの名称は,その地物型内で一意でなければならない。 

6.2.3.2 

定義の形式 

地物型,地物属性,地物属性列挙値,地物関連,関連役割及び地物操作の定義は,自然言語によって行

わなければならない。カタログで別の定義情報源を指定していない限り,これらの定義をカタログに含ま

なければならない。同じ用語が定義情報源及び地物カタログの両方に出現する場合,地物カタログにおけ

る定義を適用しなければならない。 

6.2.4 

地物型に関する要件 

各地物型は,名称によって識別し,自然言語によって定義しなければならない。また,各地物型は,カ

タログ内で一意である英数字コードによって識別してもよく,一つ以上の別名をもってもよい。また,地

物カタログは,各地物型について,その地物操作,関連付けられた地物属性,地物関連及び関連役割(存

在する場合)を含まなければならない。 

6.2.5 

地物操作に関する要件 

地物操作(存在する場合)は,各地物型ごとに,識別し定義しなければならない。各地物操作にかかわ

る地物属性は,その地物操作の影響を受ける任意の地物型と同様に,十分に記述しなければならない。定

義に自然言語定義を含まなければならず,定義を操作定義言語によって形式的に指定してもよい。 

6.2.6 

地物属性に関する要件 

地物属性(存在する場合)は,各地物型について識別し定義しなければならない。定義に自然言語定義

を含まなければならず,属性の値について指定したデータ型を含まなければならない。また,各地物属性

は,カタログ内で一意である英数字コードによって識別してもよい。 

6.2.7 

地物属性列挙値に関する要件 

地物属性列挙値(存在する場合)は,各地物属性についてラベル付けをしなければならない。ラベルは,

その列挙値をもつ地物属性内で一意でなければならない。また,各列挙値は,列挙値をもつ地物属性内で

一意である英数字コードによって識別してもよい。 

6.2.8 

地物関連に関する要件 

地物関連(存在する場合)は,名称を付け,定義しなければならない。また,各地物関連は,カタログ

内で一意である英数字コードによって識別してもよい。地物関連に関与する地物型の名称及び役割を指定

しなければならない。 

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6.2.9 

関連役割に関する要件 

関連役割(存在する場合)は,名称を付け,定義しなければならない。その役割を含む地物型の名称及

びその役割が関与する関連を指定しなければならない。 

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附属書A 

(規定) 

抽象試験項目群 

A.1 序文 

この附属書は,この規格への適合性を評価するための抽象試験項目群を規定する。 

この抽象試験項目群には,13の試験項目及び6の試験モジュールを含む。すなわち,地物カタログ情報

の存在及び形式に関する試験項目 (A.2),一般的な地物カタログ要件に関する試験項目 (A.3),主要な各地

物カタログ情報クラスに関する試験項目(A.4〜A.7及びA.9〜A.15),地物カタログの機能の特定部分集合

に関する試験モジュール(A.17〜A.19及びA.23〜A.25)である。 

試験項目は,表B.1〜表B.15に規定する主要な各地物カタログ情報クラスに基づく。クラスに基づいた

各試験項目は,クラス要素(属性又は役割)の試験,及び次の事項の確認からなる。 

− 要素の存在に関する要求度・条件仕様を満たしている。 

− 要素の最大出現回数を超えていない。 

− 要素の値の型が正しい。 

注記 特定の型の指定(例えば,周知のパッケージ又はISO規格での型の指定)がなければ,ISO/TS 

19103が与える型の仕様が適用される。 

− 要素の値が要素記述に従っている。 

− 要素に対して指定したすべての制約を満たしている。 

全体としてのクラスの試験は,表B.1〜表B.15に規定するクラスの制約を,試験モジュールのすべて又

は部分を通して評価することで実施する。 

試験モジュールは,附属書Bに規定する地物カタログテンプレートの要素の有用な部分集合に基づく。

部分集合は,地物型と,地物属性を表現できる基本要素から始まって体系化される(A.17参照)。この基

本構成要素は,次の一つ以上の事項に対応することで拡張される。 

− 追加の地物プロパティ型(関連役割についてはA.18,関連役割及び地物操作の両方についてはA.19

を参照)。 

− 地物カタログ情報要素間の追加的関係(継承について,A.23を参照)。 

− 追加の地物プロパティ型及び地物カタログ情報要素間の追加的関係の両方(A.24及びA.25を参照)。 

試験モジュールは,適用する試験項目によって規定される。試験モジュールA.18〜A.28は,試験モジュ

ールA.17によって規定する基本構成要素を拡張する。これらの拡張は,表1にまとめたとおりとする。 

地物カタログがこの規格に適合していることを確認するには,少なくとも一つの試験モジュールの要件

がすべて満たされていることを確認しなければならない。 

A.2 地物カタログ情報の存在及び形式に関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物カタログの存在及び形式を確認する。 

b) 試験方法 地物カタログが存在するかどうか,また,ファイル転送などによってコンピュータディス

ク上に地物カタログのコピーを取得することで地物カタログを電子的形式で取得できるかどうかを確

認する。 

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c) 参照 6.1 

d) 試験種類 基本 

A.3 一般的な地物カタログ要件に関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 一般的な地物カタログ要件を満たしていることを確認する。 

b) 試験方法 次の事項を確認する。 

1) 地物カタログが所定の地理データ集合に適用するように指定されている場合,その集合に存在する

すべての地物型が地物カタログで文書化されている。 

2) すべての地物型が,名称によって地物カタログ内で一意に識別されるかどうか。 

3) すべての地物属性列挙値が,列挙値をもつ地物属性内で一意であるラベルによって識別されるかど

うか。 

4) すべての地物型,地物属性,地物関連,関連役割及び地物操作が定義されているか,又は別のソー

スからの定義を参照しているか。 

5) 任意の地物型,地物属性又は地物関連が英数字コードによって識別される場合,その英数字コード

が地物カタログ内で一意である。 

6) 任意の地物属性列挙値が英数字コードによって識別される場合,その英数字コードが,その列挙値

をもつ地物属性内で一意である。 

7) すべての地物プロパティが,名称によって地物型の中で一意に識別されるかどうか。 

c) 参照 6.2 

d) 試験種類 機能 

A.4 地物カタログクラスに関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物カタログクラスのオブジェクトに必す(須)情報を含むことを確認する。 

b) 試験方法 表B.1に列挙された属性及び役割が,それぞれに対して指定されている,説明内容,要求

度・条件,最大出現回数,型及び制約が満たされていることを検証する。 

c) 参照 表B.1 

d) 試験種類 機能 

A.5 地物型クラスに関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物型クラスのオブジェクトに必す(須)情報を含むことを確認する。 

b) 試験方法 表B.2に列挙された属性及び役割が,それぞれに対して指定されている,説明内容,要求

度・条件,最大出現回数,型及び制約が満たされていることを検証する。 

c) 参照 表B.2 

d) 試験種類 機能 

A.6 継承関係クラスに関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 試験目的 継承関係クラスのオブジェクトに必す(須)情報を含むことを確認する。 

b) 試験方法 表B.3に列挙された属性及び役割が,それぞれに対して指定されている,説明内容,要求

度・条件,最大出現回数,型及び制約が満たされていることを検証する。 

c) 参照 表B.3 

d) 試験種類 機能 

A.7 地物操作クラスに関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物操作クラスのオブジェクトに必す(須)情報を含むことを確認する。 

b) 試験方法 表B.5(及び表B.4)に列挙された属性及び役割が,それぞれに対して指定されている,説

明内容,要求度・条件,最大出現回数,型及び制約が満たされていることを検証する。 

c) 参照 表B.4及び表B.5 

d) 試験種類 機能 

A.8 結合クラスに関する試験項目 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

A.9 制約クラスに関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 制約クラスのオブジェクトに必す(須)情報を含むことを確認する。 

b) 試験方法 表B.7に列挙された属性及び役割が,それぞれに対して指定されている,説明内容,要求

度・条件,最大出現回数,型及び制約が満たされていることを検証する。 

c) 参照 表B.7 

d) 試験種類 機能 

A.10 地物属性クラスに関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物属性クラスのオブジェクトに必す(須)情報を含むことを確認する。 

b) 試験方法 表B.8(及び表B.4)に列挙された属性及び役割が,それぞれに対して指定されている,説

明内容,要求度・条件,最大出現回数,型及び制約が満たされていることを検証する。 

c) 参照 表B.4及び表B.8 

d) 試験種類 機能 

A.11 関連役割クラスに関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 関連役割クラスのオブジェクトに必す(須)情報を含むことを確認する。 

b) 試験方法 表B.9(及び表B.4)に列挙された属性及び役割が,それぞれに対して指定されている,説

明内容,要求度・条件,最大出現回数,型及び制約が満たされていることを検証する。 

1) 属性typeの値(表B.9の行9.2)が表B.10の定義域コードであることを確認する。 

c) 参照 表B.4,表B.9及び表B.10 

10 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

d) 試験種類 機能 

A.12 列挙値クラスに関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 列挙値クラスのオブジェクトに必す(須)情報を含むことを確認する。 

b) 試験方法 表B.11に列挙された属性及び役割が,それぞれに対して指定されている,説明内容,要求

度・条件,最大出現回数,型及び制約が満たされていることを検証する。 

c) 参照 表B.11 

d) 試験種類 機能 

A.13 地物関連クラスに関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物関連クラスのオブジェクトに必す(須)情報を含むことを確認する。 

b) 試験方法 表B.12(及び表B.2)に列挙された属性及び役割が,それぞれに対して指定されている,

説明内容,要求度・条件,最大出現回数,型及び制約が満たされていることを検証する。 

c) 参照 表B.2及び表B.12 

d) 試験種類 機能 

A.14 定義情報源クラスに関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 定義情報源クラスのオブジェクトに必す(須)情報を含むことを確認する。 

b) 試験方法 表B.13に列挙された属性が,それぞれに対して指定されている,説明内容,要求度・条件,

最大出現回数,型及び制約が満たされていることを検証する。 

c) 参照 表B.13 

d) 試験種類 機能 

A.15 定義参照クラスに関する試験項目 

この試験項目の情報を,次に示す。 

a) 試験目的 定義参照クラスのオブジェクトに必す(須)情報を含むことを確認する。 

b) 試験方法 表B.14に列挙された属性及び役割が,それぞれに対して指定されている,説明内容,要求

度・条件,最大出現回数,型及び制約が満たされていることを検証する。 

c) 参照 表B.14 

d) 試験種類 機能 

A.16 結合地物属性クラスに関する試験項目 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

A.17 地物属性が用いられるカタログに関する試験モジュール 

この試験モジュールの情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物カタログが,地物型と,地物属性だけからなる基本構成要素に対応していることを確

11 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

認する。 

b) 試験方法 試験方法:次の九つの試験項目を実施する。A.2(存在),A.3(一般),A.4(地物カタログ),

A.5(地物型),A.9(制約),A.10(地物属性),A.12(列挙値),A.14(定義情報源)及びA.15(定義

参照)。 

c) 参照 A.2,A.3,A.4,A.5,A.9,A.10,A.12,A.14及びA.15 

d) 試験種類 機能 

A.18 地物属性及び関連役割が用いられるカタログに関する試験モジュール 

この試験モジュールの情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物カタログが,地物型と,地物属性及び関連役割からなる基本構成要素に対応している

ことを確認する。 

b) 試験方法 試験モジュールA.17並びに二つの試験項目A.11(関連役割)及びA.13(地物関連)を実

施する。 

c) 参照 A.11,A.13及びA.17 

d) 試験種類 機能 

A.19 地物属性,関連役割及び操作が用いられるカタログに関する試験モジュール 

この試験モジュールの情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物カタログが,地物型と,地物属性,関連役割及び地物操作からなる基本構成要素に対

応していることを確認する。 

b) 試験方法 試験モジュールA.18及び試験項目A.7(地物操作)を実施する。 

c) 参照 A.7,A.18及び表B.5 

d) 試験種類 機能 

A.20 地物属性が複数の地物型に関連付けられるカタログに関する試験モジュール 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

A.21 地物属性及び関連役割が複数の地物型に関連付けられるカタログに関する試験モジュール 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

A.22 地物属性,関連役割及び操作が複数の地物型に関連付けられるカタログに関する試験モジュール 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

A.23 地物属性及び継承が用いられるカタログに関する試験モジュール 

この試験モジュールの情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物カタログが,地物型と,地物属性だけからなる基本構成要素に加え,継承に対応して

いることを確認する。 

b) 試験方法 試験モジュールA.17及び試験項目A.6(継承関係)を実施する。 

c) 参照 A.6,A.17 

d) 試験種類 機能 

12 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.24 地物属性,関連役割及び継承が用いられるカタログに関する試験モジュール 

この試験モジュールの情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物カタログが,地物型と,地物属性及び関連役割からなる基本構成要素に加え,継承に

対応していることを確認する。 

b) 試験方法 試験モジュールA.18及び試験項目A.6(継承関係)を実施する。 

c) 参照 A.6,A.18 

d) 試験種類 機能 

A.25 地物属性,関連役割,操作及び継承が用いられるカタログに関する試験モジュール 

この試験モジュールの情報を,次に示す。 

a) 試験目的 地物カタログが,地物型と,地物属性,関連役割及び地物操作からなる基本構成要素に加

え,継承に対応していることを確認する。 

b) 試験方法 試験モジュールA.19及び試験項目A.6(継承関係)を実施する。 

c) 参照 A.6,A.19 

d) 試験種類 機能 

A.26 地物属性及び継承が複数の地物型に関連付けられるカタログに関する試験モジュール 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

A.27 地物属性,関連役割及び継承が複数の地物型に関連付けられるカタログに関する試験モジュール 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

A.28 地物属性,関連役割,操作及び継承が複数の地物型に関連付けられるカタログに関する試験モジュ

ール 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

13 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B 

(規定) 

地物カタログテンプレート 

序文 

この附属書は,この規格に従って地物カタログ情報を体系化するためのテンプレートを規定する。 

表B.1〜表B.15は,地物カタログの内容を表現するためのテンプレートを示す。地物カタログ情報の要

素及び要素間の関係は,要求度及び条件についての次の表記法を用いて識別する。 

M− 要素が必す(須)である。その要素を地物カタログに含めなければならない。 

C− 条件付きの要素である。条件は質問の形で表す。質問に対する回答が“はい”の場合,その要素

を地物カタログに含めなければならない。 

O− 要素は任意選択である。要素を地物カタログに含む場合,その要素の必す(須)下位要素も地物

カタログに含めなければならない。 

図B.1は,地物カタログテンプレートを統一モデリング言語 (UML) パッケージ (ISO/TS 19103) の形式

で示す。図B.2〜図B.5は,標準的地物カタログの構造がどのように一般地物モデル(JIS X 7109の7.3)

に適合するかを示す。 

background image

14 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.1−地物カタログ 


号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数b) 

型 

制約 

クラス 
FC̲FeatureCatalogue 

地物カタログには,その識
別情報及び連絡先情報,一
部の地物型の定義並びにこ
れらの定義に必要なその他
の情報を含む。 

1.1 属性 

name 

この地物カタログの名称。 

CharacterString 

1.2 属性 

scope 

この地物カタログにおいて
定義される地物型の対象領
域(一つ以上)。 

CharacterString 

1.3 属性 

fieldOfApplication 

この地物カタログの許容さ
れる用途の種類の記述。 

CharacterString 

1.4 属性 

versionNumber 

この地物カタログのバージ
ョン番号。バージョン番号
には,主バージョン番号若
しくは文字及び副リリース
番号又は文字を含めてもよ
い(例えば“3.2.4a”)。この
属性の形式は,カタログ作
成機関によって異なっても
よい。 

CharacterString 

1.5 属性 

versionDate 

この地物カタログの発効
日。 

Date 

1.6 属性 

producer 

この地物カタログの知的内
容に対して第一義的な責任
を負う人物又は組織の名
称,住所,国,電話番号,
ファクシミリ番号及びメー
ルアドレス。 

JIS X 7115 
地理情報−メタデー

CI̲ResponsibleParty 

1.7 属性 

functionalLanguage 

この地物カタログにおいて
地物操作の形式的な定義が
行われる言語。 

C/地物操作の
形式的な定義
が地物カタロ
グにおいて行
われる場合は
必す(須)。 

CharacterString 

1.8 役割 

featureType 

この地物カタログを,この
地物カタログに含む地物型
に関連付ける役割。 

FC̲FeatureType 

集成 

1.9 役割 

definitionSource 

この地物カタログを,この
地物カタログに含む地物
型,プロパティ型及び列挙
値の定義情報源に関連付け
る役割。 

FC̲DefinitionSource 集成 

注a) M = 必す(須),O = 任意選択,C = 条件付き 

b) N = 繰返し出現 

background image

15 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.2−地物型 


号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数b) 

型 

制約 

クラス 
FC̲FeatureType 

共通のプロパティをもつ実世界現
象のクラス。 

typenameによって
GF̲FeatureType :: 
typeNameが現実化
され,isAbstractに
よってGF̲Feature 
Type ::isAbstractが
現実化され,
constrainedByによ
ってGF̲Feature 
Type::constrainedBy
が現実化される。 

2.1 属性 

typeName 

この地物型を含む地物カタログ内
でこの地物型を一意に識別するテ
キスト文字列。 

LocalName 

2.2 属性 

definition 

自然言語による地物型の定義。こ
の属性は,定義がFC̲Feature 
Catalogue::definitionSourceによっ
て与えられない場合に必す(須)
である。定義がdefinitionReference
によって与えられる場合,
definitionReferenceによって,定義
が存在し得る引用と,用いるべき
定義に関する追加情報とを指定す
ることが望ましい。 

C/定義が
定義情報
源によっ
て与えら
れない場
合は必す
(須)。 

CharacterStr
ing 

2.3 属性 

code 

この地物型を含む地物カタログ内
でこの地物型を一意に識別するコ
ード。 

CharacterStr
ing 

2.4 属性 

isAbstract 

地物型が抽象であるかどうかを示
す。 

Boolean 

初期値 = FALSE 

2.5 属性 

aliases 

この地物型の同等名称。 

LocalName 

2.6 役割 

inheritsFrom 

この地物型を,操作,関連及びプ
ロパティがこの地物型に継承され
る上位クラスの集合に関連付ける
役割。 

FC̲Inherita
nceRelation 

2.7 役割 

inheritsTo 

この地物型を,この地物型の操作,
関連及びプロパティを継承する下
位クラスの集合に関連付ける役
割。 

FC̲Inherita
nceRelation 

2.8 役割 

featureCatalogue 

この地物型を,この地物型を含む
地物カタログに関連付ける役割。 

FC̲Feature
Catalogue 

2.9 役割 

carrierOfCharacteris
tics 

この地物型を,この地物型が含む
プロパティ型に関連付ける役割。 

FC̲Property
Type 

合成 

2.10 役割 

constrainedBy 

この地物型を,この地物型に課せ
られる制約に関連付ける役割。 

FC̲Constrai
nt 

background image

16 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.2−地物型(続き) 


号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数b) 

型 

制約 

2.11 役割 

definitionReference 

この地物型を,その定義情報源に
関連付ける役割。 

FC̲Definiti
onReference 

注a) M = 必す(須),O = 任意選択,C = 条件付き 

b) N = 繰返し出現 

表B.3−継承関係 


号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数 

型 

制約 

クラス 
FC̲InheritanceRelation 

地物型間の継承関係 

FC̲InheritanceRelation
によって 
GF̲InheritanceRelation
が現実化される。 

3.1 属性 

name 

この継承関係を含む地物
カタログ内でこの継承関
係を一意に識別するテキ
スト文字列。 

CharacterString 

3.2 属性 

description 

自然言語によるこの継承
関係の記述。 

CharacterString 

3.3 属性 

uniqueInstance 

supertypeで指定する地物
型のインスタンスが,そ
の地物型の二つ以上の下
位型に属さないことを示
す。 

Boolean 

3.4 役割 

subtype 

関連付けられた 
supertype(上位型)が提
供するプロパティ,関連
及び操作を継承する,一
つの地物型を識別する。 

FC̲FeatureType 

3.5 役割 

supertype 

関連付けられた 
subtype(下位型)が継承
するプロパティ,関連及
び操作の提供元となる一
つの地物型を識別する。 

FC̲FeatureType 

注a) M = 必す(須) 

background image

17 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.4−プロパティ型 


号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数b) 

型 

制約 

クラス 
FC̲PropertyType 

地物プロパティの抽象クラス。 

4.1 属性 

memberName 

地物型内でこのメンバを特定するメ
ンバ名。 

LocalName 

4.2 属性 

definition 

自然言語によるメンバの定義。この属
性は,定義がFC̲FeatureCatalogue:: 
definitionSourceによって与えられな
い場合に必す(須)である。定義が
definitionReferenceによって与えられ
る場合,definitionReferenceによって,
定義が存在し得る引用と,用いるべき
定義に関する追加情報とを指定する
ことが望ましい。 

C/定義が
定義情報
源によっ
て与えら
れない場
合は必す
(須)。 

CharacterString 

4.3 属性 

cardinality 

地物型におけるメンバの多重度。これ
が属性又は操作である場合,既定の多
重度は1である。これが関連役割であ
る場合,既定の多重度は0..*である。
操作の場合,これは戻り値の数であ
る。これは,各種のプログラム言語及
びデータ定義言語に関する完全な仕
様を作成できるようにGFMを詳細化
するものである。 

Multiplicity 

初期値 = 1 

4.4 役割 

featureType 

操作,属性及び関連役割を,これらを
含む地物型に関連付ける役割。 

FC̲FeatureTyp

4.5 役割 

constrainedBy 

このプロパティ型を,このプロパティ
型に課せられる制約に関連付ける役
割。 

FC̲Constraint 

4.6 役割 

definitionReference 

このインスタンスを,その定義情報源
に関連付ける役割。 

FC̲Definition
Reference 

注a) M = 必す(須),O = 任意選択,C = 条件付き 

b) N = 繰返し出現 

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18 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.5−地物操作 


号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数b) 

型 

制約 

クラス 
FC̲FeatureOperation 

関連付けられる地物型の
あらゆるインスタンスが
実装しなければならない
操作。 

triggeredByValuesOfに
よって 
GF̲Operation::triggere
dByValuesOfが現実化
され,observesValuesOf
によって 
GF̲Operation::observe
sValuesOfが現実化さ
れ,affectsValuesOfに
よって 
GF̲Operation::affectsV
aluesOfが現実化され
る。 

FC̲PropertyTypeの下
位型 

表B.4−プロパティ型 

5.1 属性 

signature 

この操作の名称及びパラ
メタ。任意選択の戻りパ
ラメタを含んでもよい。
このsignatureは通常,
formalDefinitionから導出
される。操作のsignature
は一意でなければならな
い。これは,UMLにおけ
るsignatureに相当する。 

Character String 

5.2 属性 

formalDefinition 

メンバの振る舞いの形式
的な記述であり, 
FC̲FeatureCatalogue::fun
ctionalLanguageによって
定義される記号集合で表
す。操作パラメタ及び地
物型のほかのメンバとの
相互作用に関与する。 

Character String 

5.3 役割 

triggeredByValuesOf 

操作を引き起こしてもよ
い属性を指定する。 

FC̲FeatureAttrib
ute 

5.4 役割 

observesValuesOf 

操作を実行するために入
力として用いてもよい属
性を指定する。 

FC̲FeatureAttrib
ute 

5.5 役割 

affectsValuesOf 

操作の影響を受ける属性
を指定する。 

FC̲FeatureAttrib
ute 

注a) M = 必す(須),O = 任意選択 

b) N = 繰返し出現 

表B.6−結合 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

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19 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.7−制約 


号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現

回数 

型 

制約 

クラス 
FC̲Constraint 

型の制約を定義するためのクラ
ス。 

7.1 属性 

description 

適用される制約の記述。 

CharacterString 

注a) M = 必す(須) 

表B.8−地物属性 


号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数b) 

型 

制約 

クラス 
FC̲FeatureAttribute 

地物型の特性。 

FC̲PropertyTypeの 
下位型 

表B.4−プロパティ型 

8.1 属性 

code 

地物カタログ内の地物属性を一意
に識別する数字コード又は英数字
コード。 

CharacterString 

8.2 属性 

valueMeasurementUnit 

この地物属性の値に用いる測定単
位。 

UnitOfMeasure 

8.3 属性 

listedValue 

この地物属性の許容可能な値の集
合。この要素が含まれている場合,
この地物属性の値は,コード表を
備えた列挙値型とする。存在しな
い場合,この地物属性の値は列挙
値ではない c)。 

C/地物属性
valueTypeが与
えられていな
い場合は必す
(須)。 

FC̲ListedValue 

8.4 属性 

valueType 

この地物属性の値の型。ある名前
空間からの名称。この規格の実装
において,用いるべき名前空間の
実装を規定しなければならない。
例えば,URI (RFC 2396) [6]は,実
現方法の一つである。 

C/地物属性
listedValueに
値がない場合
は必す(須)。 

TypeName 

注a) O = 任意選択,C = 条件付き 

b) N = 繰返し出現 

c) コードは,符号ということがある。 

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20 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.9−関連役割 


号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数 

型 

制約 

クラス 
FC̲AssociationRole 

地物関連 
FC̲AssociationRole::relation
の役割。 

roleName =  
FC̲PropertyType::member
Name。 
FC̲PropertyType::cardinal
ityによって 
GF̲AssociationRole::cardi
nalityが現実化される。 

FC̲PropertyTypeの
下位型 

表B.4−プロパティ型 

9.1 属性 

cardinality 

関連の対象となる地物型の
単一インスタンスに関して
この役割において機能でき
る地物型のインスタンス数。 

Multiplicity 

初期値 = 0..* 

9.2 属性 

type 

この役割が意味的にUML集
成又はUML合成として機能
するかどうかを示す,関連役
割の型。 

FC̲RoleType 初期値 = 1("ordinary") 

9.3 属性 

isOrdered 

含む側の地物インスタンス
内のこの関連役割のインス
タンスが順序付けられてい
るかどうかを示す(FALSE 
= “順序付けられていな
い”,TRUE = “順序付けら
れている”)。TRUEの場合,
FC̲PropertyType::definitionに
順序の意味の説明を含めな
ければならない。 

Boolean 

初期値 = FALSE 

9.4 属性 

isNavigable 

この役割が,関連の元の地物
から対象の地物を参照でき
るかどうかを示す。 

Boolean 

初期値 = TRUE 

9.5 役割 

relation 

この関連役割がその一部で
ある関係。 

FC̲Feature 
Association 

9.6 役割 

valueType 

この関連役割の対象となる
値の型。 

FC̲FeatureT
ype 

注a) M = 必す(須) 

表B.10−役割型符号リスト 

番号 

名称 

定義域コード 

説明 

10 

クラス 
FC̲RoleType 

役割を分類するための符号リスト。 

10.1 

ordinary 

通常の関連を示す。 

10.2 

aggregation 

UML集成を示す。 

10.3 

composition 

UML合成を示す。 

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21 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.11−列挙値 

番号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数 

型 

制約 

11 

クラス 
FC̲ListedValue 

列挙された地物属性定義域の
値。そのコード及び解釈を含む。 

11.1 属性 

label 

一つの地物属性値を一意に識別
する記述ラベル。 

CharacterString  

11.2 属性 

code 

地物属性のこの値を一意に識別
する数字コード又は英数字コー
ド(国コードなど)b)。 

CharacterString  

11.3 属性 

definition 

自然言語による属性値の定義。
定義が与えられない場合,
definitionReferenceによって,定
義が存在し得る引用と,用いる
べき定義に関する追加情報とを
指定してもよい。 

CharacterString  

11.4 役割 

definitionReference 

このインスタンスを,その定義
情報源に関連付ける役割。 

FC̲DefinitionReference  

注a) M = 必す(須),O = 任意選択 

b) コードは,符号ということがある。 

表B.12−地物関連 

番号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数b) 

型 

制約 

12 

クラス 
FC̲FeatureAssociation 

この地物型のインスタンスを同一
又は異なる地物型のインスタンス
に関連付ける関係。一般地物モデ
ルにおけるmemberOf-linkBetween
関連は,Role関連とMemberOf関
連とを組み合わせれば容易に導出
できるため,ここでは直接実装さ
れない。 

FC̲FeatureTypeの 
下位型 

表B.2−地物型 

12.1 役割 

role 

この関連の一部である役割。 

FC̲AssociationRole 合成 

注a) M = 必す(須) 

b) N = 繰返し出現 

background image

22 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表B.13−定義情報源 

番号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数 

型 

制約 

13 

クラス 
FC̲DefinitionSource 

定義情報源を規定するクラス。 

13.1 属性 

source  

文書及びその入手方法を識別する
ために十分な,ソースの実際の引
用。 

JIS X 7115 
地理情報−メタ
データCI̲Citation 

注a) M = 必す(須) 

表B.14−定義参照 

番号 

名称・役割名 

説明 

要求度・ 

条件a) 

最大出現 

回数 

型 

制約 

14 

クラス 
FC̲DefinitionReference 

データインスタンスを,その定義
情報源に関連付ける役割。 

14.1 属性 

sourceIdentifier 

ソース文書における定義の検索
に役立つ追加情報。この情報の形
式は,ソース文書の構成に固有で
ある。 

CharacterString 

14.2 役割 

definitionSource 

この定義参照を,ソース文書の引
用に関連付ける役割。 

FC̲DefinitionSour
ce 

注a) M = 必す(須),O = 任意選択 

表B.15−結合地物属性 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

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X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.1−地物カタログの概念モデル 

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24 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.2−一般地物モデルメタクラスの現実化としての地物カタログ化 

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25 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.3−一般地物モデルメタクラスからのFC̲FeatureType,FC̲FeatureAttribute, 

FC̲FeatureAssociation及びFC̲AssociationRoleの導出 

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26 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.4−GF̲OperationメタクラスからのFC̲FeatureOperationの導出 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図B.5−GF̲ConstraintメタクラスからのFC̲Constraintの導出 

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附属書C 
(参考) 

地物カタログ化の例 

C.1 序文 

この附属書は,附属書Bに示した地物カタログテンプレートの機能例を示すものであって,規定の一部

ではない。 

これらの例は,特定の応用のニーズを満たすことを意図したものではなく,その他の意味で完全又は包

括であることを意図したものでもない。これらの例は,この規格に適合する地物カタログの形式及び内容

の側面を示すことを意図したものにすぎない。 

例の多くは,DIGEST第2.1版[5]に基づいている。DIGEST第4部では,FACCが規定されている。FACC

では,地物,属性及び属性定義域値を規定している。FACCは,必ずしも可視的ではない実体,概念及び

触知可能な物理的形状をもつ実体及び概念(空域など)など,実世界の実体及び概念を示すための手段を

提供するものである。FACCは,地物の描写又は幾何属性を規定するものではなく,解像度(目盛),表現

又は描画のレベルとは無関係である。 

地物操作は,Javaプログラム言語を用いて形式的に定義されている。 

オブジェクト間の関連を示すために,ポインタとして用いることができる値をもつIDが各オブジェク

トに割り当てられている。これは,オブジェクト指向プログラム言語の共通の仕組み,リレーショナルデ

ータベースの外部キーの仕組み,XMLのXpointerの仕組み及びHTTPのURIの仕組み[6]を模倣したもの

である。これらの例では,未使用の任意選択要素を省略する。 

C.2 地物カタログ 

地物カタログには,その識別情報及び連絡先情報,並びに一群の地物型の定義及びそれらの定義に必要

なその他の情報,を含む。表C.1は,FACC第2.1版に基づく割当済みのFC̲FeatureCatalogue(表B.1)を

示す。含まれる地物型を一つだけ示しているが,この地物カタログ例には,更に,一つの地物関連(C.4

を参照)が存在する。 

FACCがすべての地物属性列挙値の定義を含むわけではないため,場合によって,IHO水路学用語辞典

をこれらの欠落した定義のソースとして用いてもよい。表C.2は,地物カタログ例の割当済みの

FC̲DefinitionSource(表B.13)を示す。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表C.1−地物カタログの例 

クラスFC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

属性FC̲FeatureCatalogue.name 

“Digital Geographic Information Exchange Standard (DIGEST) Feature and 
Attribute Coding Catalogue (FACC)” 

属性FC̲FeatureCatalogue.scope 

“水路学” 

“港湾” 

“輸送網” 

属性 
FC̲FeatureCatalogue.fieldOfApplication 

“軍事工学” 

“航行” 

属性FC̲FeatureCatalogue.versionNumber 

“2.1” 

属性FC̲FeatureCatalogue.versionDate 

2000-09-30 

属性FC̲FeatureCatalogue.producer 

クラスJIS X 7115 Metadata::CI̲ResponsibleParty 

individualName 

“John Q. Public” 

organisationNa
me 

“国家地球空間情報局 (NGA:National Geospatial- 
Intelligence Agancy)” 

contactInfo 

クラスJIS X 7115 Metadata:: CI̲Contact 

phone 

クラスJIS X 7115 Metadata:: CI̲Telephone 

Voice 

“1 703 xxx xxxx” 

Facsimile 

“1 703 xxx xxxx” 

address 

クラスJIS X 7115 Metadata:: CI̲Address 

deliveryPoint 

“12310 Sunrise Valley Drive” 

City 

“レストン” 

administrative
Area 

“バージニア” 

postalCode 

“20191-3449” 

Country 

“米国” 

electronicMail
Address 

“PublicJQ@nga.mil” 

role 

007 (pointOfContact) 

属性 
FC̲FeatureCatalogue.functionalLanguage 

“Java” 

役割FC̲FeatureCatalogue.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 3)(この例には追加の地物型が含まれるが,ここ
では省略している。) 

役割FC̲FeatureCatalogue.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 22) 

役割FC̲FeatureCatalogue.definitionSource FC̲DefinitionSource (ID = 2) 

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X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表C.2−定義情報源の例 

クラスFC̲DefinitionSource (ID = 2) 

属性FC̲DefinitionSource.source 

クラスJIS X 7115 Metadata::CI̲Citation 

Title 

“国際水路機関 (IHO) 水路学用語辞典第I部第I
巻(英語)” 

Date 

クラスJIS X 7115 Metadata::CI̲Date 

Date 

1994 

dateType 

02(発行) 

Edition 

“第5版” 

citedResponsibleParty 

クラスJIS X 7115 Metadata::CI̲ResponsibleParty 

organisationName 

“国際水路局” 

role 

11(発行元) 

otherCitationDetails 

“特別発行第32号” 

C.3 地物型及び地物属性 

C.3.1 “鉱山”の“深さ” 

地物型は,共通のプロパティをもつ実世界の現象のクラスである。この地物カタログ例には,

FC̲FeatureType(表B.2)を用いて表される多くの地物型を含む。表C.3は地物型“鉱山”を示す。この地

物型は定義及びコードを含んでおり,抽象地物型ではない。この地物型には別名もある。 

表C.3−地物型の例“鉱山” 

クラスFC̲FeatureType (ID = 3) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“坑道” 

属性FC̲FeatureType.definition 

“天然たい(堆)積物の採掘を目的として地面に掘られた穴
(AQ090も参照)” 

属性FC̲FeatureType.code 

“AA010” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

属性FC̲FeatureType.aliases 

“採掘坑” 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲FeatureAttribute (ID = 4) 

この地物カタログ例には,地物属性“深さ”を含む。表C.4は,FC̲FeatureAttribute(表B.8)を用いた

この地物属性の表現を示す。この地物属性の値は実数であり,単位“メートル”で測定する。 

表C.4−量的地物属性の例“深さ” 

クラスFC̲FeatureAttribute (ID = 4) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“深さ” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“地表面における最高点から地表下の地物の最低点までの距離” 

属性FC̲PropertyType.cardinality 

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 3) 

役割FC̲PropertyType.constrainedBy 

FC̲Constraint (ID = 5) 

属性FC̲FeatureAttribute.code 

“DEP” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueMeasurementUnit 

“メートル” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueType 

実数 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

地物属性“深さ”の値の測定には,測定方向に関する制約があり,表C.5は,FC̲Constraint(表B.7)

を用いたこの情報の表現を示す。 

表C.5−地物属性制約の例 

クラスFC̲Constraint (ID = 5) 

属性 FC̲Constraint.description 

“正の値は,測定始点としての基準点から下方への距離を表す。” 

表C.6−地物属性結合の例 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

C.3.2 “係留構造物”の“分類” 

この地物カタログ例には,地物型“係留構造物”(表C.7)及び地物属性“桟橋・ふ(埠)頭・波止場分

類”(表C.8)も含む。値が実数である地物属性“深さ”とは異なり,地物属性“桟橋・ふ(埠)頭・波止

場分類”では列挙値を用いる。これらの列挙値は,表C.9,表C.10,表C.12,表C.14,表C.16,表C.17

及び表C.18に示したようにFC̲ListedValue(表B.11)を用いて表す。 

表C.7−地物型の例“係留構造物” 

クラスFC̲FeatureType (ID = 7) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“係留構造物” 

属性FC̲FeatureType.definition 

“岸に設置された固定(浮かんでいない)人工構造物であり,通
常は船舶の係留及び保護に用いる。” 

属性FC̲FeatureType.code 

“BB999” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲FeatureAttribute (ID = 8) 

表C.8−列挙値をもつ地物属性の例 

クラスFC̲FeatureAttribute (ID = 8) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“桟橋・ふ(埠)頭・波止場分類” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“構成及び構造に基づく,デッキのある係留構造物の分類” 

属性FC̲PropertyType.cardinality 

1  

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 7) 

FC̲Binding (ID = 19) 

属性FC̲FeatureAttribute.code 

“PWC” 

属性FC̲FeatureAttribute.listedValue 

FC̲ListedValue (ID = 9) 

FC̲ListedValue (ID = 10) 

FC̲ListedValue (ID = 12) 

FC̲ListedValue (ID = 14) 

FC̲ListedValue (ID = 16) 

FC̲ListedValue (ID = 17) 

これらの列挙値すべてに定義があるわけではない。三つの例(表C.10,表C.12及び表C.14)では,定

義は地物カタログではなく,表C.2に規定したソース文書にある。表C.11,表C.13及び表C.15では,ソ

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X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ース文書における各列挙値の定義を検索するために必要な追加引用情報をFC̲DefinitionReference(表

B.14)を用いて表している。 

表C.9−地物属性列挙値の例“不明” 

クラスFC̲ListedValue (ID = 9) 

属性FC̲ListedValue.label 

“不明” 

属性FC̲ListedValue.code 

“0” 

属性FC̲ListedValue.definition 

“属性値が欠落している。” 

表C.10−地物属性列挙値の例“桟橋” 

クラスFC̲ListedValue (ID= 10) 

属性FC̲ListedValue.label 

“桟橋” 

属性FC̲ListedValue.code 

“1” 

役割FC̲ListedValue.definitionReference 

FC̲DefinitionReference (ID = 11) 

表C.11−地物属性列挙値“桟橋”の定義参照例 

クラスFC̲DefinitionReference (ID = 11) 

属性FC̲DefinitionReference.sourceIdentifier 

“3833,桟橋”a) 

役割FC̲DefinitionReference.definitionSource 

FC̲DefinitionSource (ID = 2) 

注a) “船舶の係留場所又は遊歩道の役割を果たす,水域に突き出た細長い構造物。” 

表C.12−地物属性列挙値の例“ふ(埠)頭” 

クラスFC̲ListedValue (ID = 12) 

属性FC̲ListedValue.label 

“ふ(埠)頭” 

属性FC̲ListedValue.code 

“2” 

役割FC̲ListedValue.definitionReference 

FC̲DefinitionReference (ID = 13) 

表C.13−地物属性列挙値“ふ(埠)頭”の定義参照例 

クラスFC̲DefinitionReference (ID = 13) 

属性FC̲DefinitionReference.sourceIdentifier 

“5985,ふ(埠)頭”a) 

役割FC̲DefinitionReference.definitionSource 

FC̲DefinitionSource (ID = 2) 

注a) “船舶の係留場所として機能する構造物” 

表C.14−地物属性列挙値の例“波止場” 

クラスFC̲ListedValue (ID = 14) 

属性FC̲ListedValue.label 

“波止場” 

属性FC̲ListedValue.code 

“3” 

役割FC̲ListedValue.definitionReference 

FC̲DefinitionReference (ID = 15) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表C.15−地物属性列挙値“波止場”の定義参照例 

クラスFC̲DefinitionReference (ID = 15) 

属性FC̲DefinitionReference.sourceIdentifier 

“4125,波止場”a) 

役割FC̲DefinitionReference.definitionSource 

FC̲DefinitionSource (ID = 2) 

注a) “波止場は海岸線にほぼ平行であり,その片側だけに船舶が停泊し,他方の側は海岸につながっている。一

般に桟橋に用いる,オープンパイル構造に比べ,波止場は通常,一体型構造である。” 

表C.16−地物属性列挙値の例“未割当” 

クラスFC̲ListedValue (ID = 16) 

属性FC̲ListedValue.label 

“未割当” 

属性FC̲ListedValue.code 

“997” 

属性FC̲ListedValue.definition 

“属性値は存在するが,政策的考慮によって属性値を与えること
ができない。” 

表C.17−地物属性列挙値の例“不適用” 

クラスFC̲ListedValue (ID = 17) 

属性FC̲ListedValue.label 

“不適用” 

属性FC̲ListedValue.code 

“998” 

属性FC̲ListedValue.definition 

“可能な属性値の範囲内のいかなる属性値も適用されない。” 

表C.18−地物属性列挙値の例“その他” 

クラスFC̲ListedValue (ID = 18) 

属性FC̲ListedValue.label 

“その他” 

属性FC̲ListedValue.code 

“999” 

属性FC̲ListedValue.definition 

“属性値が“複数”,“不適用”,“不明”又は“未割当”であると
いう理由以外の理由で属性値を与えることができない。” 

表C.19−空白の地物属性結合の例 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の規定を,日本工業規格では削除した。) 

C.4 地物関連及び関連役割 

地物関連は,地物型を同一又は異なる地物型のインスタンスに関連付ける関係である。地物型は,関連

において独自の役割をもっている。この地物カタログ例には,二つの地物型“路面”及び“橋”を関係付

ける関連“支持”を含む。表C.20及び表C.21はそれぞれ,これらの地物型を示す。 

表C.20−地物型の例“路面” 

クラスFC̲FeatureType (ID = 20) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“路面” 

属性FC̲FeatureType.definition 

“車両が利用できるように整備されている一般に開放された道の
表面” 

属性FC̲FeatureType.code 

“AP030” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲AssociationRole (ID = 23) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲AssociationRole (ID = 24D) 

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X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表C.21−地物型の例“橋” 

クラスFC̲FeatureType (ID = 21) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“橋”a) 

属性FC̲FeatureType.definition 

“水面,くぼ(窪)み又はその他の障害物の上方に架けられ,通
路を提供する人工構造物” 

属性FC̲FeatureType.code 

“AQ040” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲AssociationRole (ID = 24) 

注a) より正確には,FACC第2.1版でこの地物型の名称は“橋・陸橋・高架橋”としている。 

表C.22は,FC̲FeatureAssociation(表B.12)を用いた地物関連“支持”の表現を示す。 

表C.22−地物関連の例“支持” 

クラスFC̲FeatureAssociation (ID = 22) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“支持” 

属性FC̲FeatureType.definition 

“あるオブジェクトが別のオブジェクトの上方にある。” 

属性FC̲FeatureType.code 

“101” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

役割FC̲FeatureAssociation.role 

FC̲AssociationRole (ID = 23) 

役割FC̲FeatureAssociation.role 

FC̲AssociationRole (ID = 24) 

地物関連“支持”は,FC̲AssociationRole(表B.9)を用いて表す二つの関連役割をもっている。表C.23

及び表C.24は,これらの関連役割を示す。役割“上方”は,地物型“路面”に係る。この役割の多重度は

0以上であり,路面を支持するすべての橋は順序付けられている。 

表C.23−関連役割の例“上方” 

クラスFC̲AssociationRole (ID = 23) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“上方” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“この路面を支持する橋。この路面にとって,支持する橋の順序
付けは,それぞれの路面が橋をまたぐ場合になされる支持の順序
を反映したものとなる。” 

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 20) 

属性FC̲AssociationRole.cardinality 

“0..*” 

属性FC̲AssociationRole.type 

FC̲RoleType.ordinary 

属性FC̲AssociationRole.isOrdered 

TRUE 

属性FC̲AssociationRole.isNavigable 

TRUE 

役割FC̲AssociationRole.relation 

FC̲FeatureAssociation (ID = 22) 

役割FC̲AssociationRole.valueType 

FC̲FeatureType (ID = 21) 

役割“下方”は,地物型“橋”にかかわる。多くても一つの路面だけが各橋と交差するため,橋が交差

する路面は順序付けられず,この役割の多重度は0又は1である。地物関連“支持”の両役割について,

その型は,ordinary関連である(表B.10のFC̲RoleType)。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表C.24−関連役割の例“下方” 

クラスFC̲AssociationRole (ID = 24) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“下方” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“この橋に支持される路面” 

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 21) 

属性FC̲AssociationRole.cardinality 

“0..1” 

属性FC̲AssociationRole.type 

FC̲RoleType.ordinary 

属性FC̲AssociationRole.isOrdered 

FALSE 

属性FC̲AssociationRole.isNavigable 

TRUE 

役割FC̲AssociationRole.relation 

FC̲FeatureAssociation (ID = 22) 

役割FC̲AssociationRole.valueType 

FC̲FeatureType (ID = 20) 

“路面”地物型は,“道路施設”地物型(表C.24A)とも“構成”地物関連(表C.24B)をもつ。“構成”

地物関連の型はaggregation関連であり,“路面”地物型は“道路管理施設”地物型の一部を構成している

ことを表している。表C.24C及び表C.24Dは,“構成”地物関連がもつ二つの関連役割を示す。 

表C.24A−地物型の例“道路施設” 

クラスFC̲FeatureType (ID = 24A) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“道路施設” 

属性FC̲FeatureType.definition 

“道路と一体となってその効用を全うする施設” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲FeatureInheritanceRelation (ID = 27) 

表C.24B−地物関連の例“構成” 

クラスFC̲FeatureAssociation (ID = 24B) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“構成” 

属性FC̲FeatureType.definition 

“あるオブジェクトが別のオブジェクトの一部を構成する。” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

役割FC̲FeatureAssociation.role 

FC̲AssociationRole (ID = 24C) 

役割FC̲FeatureAssociation.role 

FC̲AssociationRole (ID = 24D) 

表C.24C−関連役割の例“部分” 

クラスFC̲ AssociationRole (ID = 24C) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“部分” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“この道路施設の一部をなす路面” 

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 24A) 

属性FC̲AssociationRole.cardinality 

“0..*” 

属性FC̲AssociationRole.type 

FC̲RoleType.ordinary 

属性FC̲AssociationRole.isOrdered 

FALSE 

属性FC̲AssociationRole.isNavigable 

TRUE 

役割FC̲AssociationRole.relation 

FC̲FeatureAssociation (ID = 24B) 

役割FC̲AssociationRole.valueType 

FC̲FeatureType (ID = 21) 

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表C.24D−関連役割の例“全体” 

クラスFC̲ AssociationRole (ID = 24C) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“全体” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“この路面が属する道路施設” 

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 20) 

属性FC̲AssociationRole.cardinality 

“1” 

属性FC̲AssociationRole.type 

FC̲RoleType.aggregation 

属性FC̲AssociationRole.isOrdered 

FALSE 

属性FC̲AssociationRole.isNavigable 

TRUE 

役割FC̲AssociationRole.relation 

FC̲FeatureAssociation (ID = 24B) 

役割FC̲AssociationRole.valueType 

FC̲FeatureType (ID = 24A) 

C.5 継承関係 

継承関係は,より一般的な地物型(上位型)をより特殊な地物型(下位型)に関連付ける関係である。

この地物カタログ例には,二つの地物型“建物”及び“灯台”を関係付ける継承関係“is-a(建物−灯台)”

を含む。表C.25及び表C.26はそれぞれ,これらの地物型を示す。 

表C.25−地物型の例“建物” 

クラスFC̲FeatureType (ID = 25) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“建物” 

属性FC̲FeatureType.definition 

“屋根付きで通常は壁がある,特定用途のために設計した比較的
耐久性のある構造物(AL100も参照)” 

属性FC̲FeatureType.code 

“AL015” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

役割FC̲FeatureType.inheritsTo 

FC̲FeatureInheritanceRelation (ID = 27) 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

表C.26−地物型の例“灯台” 

クラスFC̲FeatureType (ID = 26) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“灯台” 

属性FC̲FeatureType.definition 

“航行を補助するために設計した,照明を提供する特別な構造物
(BC040も参照)” 

属性FC̲FeatureType.code 

“BC050” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

役割FC̲FeatureType.inheritsFrom 

FC̲FeatureInheritanceRelation (ID = 27) 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

地物型“灯台”のインスタンスは,地物型“建物”のインスタンスでもある。この地物カタログ例にお

いて地物型“建物”に適用される地物プロパティ,地物関連及び地物操作は,地物型“灯台”にも適用さ

れる。表C.27は,FC̲InheritanceRelation(表B.3)を用いた継承関係“is-a(建物−灯台)”の表現を示す。 

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37 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表C.27−継承関係の例“is-a(建物−灯台)” 

クラスFC̲InheritanceRelation (ID = 27) 

属性FC̲InheritanceRelation.name 

“is-a(建物−灯台)” 

属性FC̲InheritanceRelation.description 

“灯台は,建物を特殊化した構造物であるため,継承として定義
した。” 

属性FC̲InheritanceRelation.uniqueInstance 

TRUE 

役割FC̲InheritanceRelation.subtype 

FC̲FeatureType (ID = 26) 

役割FC̲InheritanceRelation.supertype 

FC̲FeatureType (ID = 25) 

C.6 地物操作 

地物操作によって,地物型の振る舞いが規定される。この地物カタログ例には,地物型“せき(堰)”の

プロパティとして“せき(堰)の高さを上げる”という地物操作が含まれる。“せき(堰)の高さを上げる”

という地物操作の意味は,地物型“水路”又は“貯水池”の地物属性に依存する。次の表は,これらの地

物型及びその地物属性の表現を示す。 

表C.28,表C.29及び表C.30はそれぞれ,地物型“せき(堰)”,その地物属性“せき(堰)高さ”及び

地物属性“最大高さ”の仕様を示す。“せき(堰)”には二つの別名があり,両方の地物属性の値は正の実

数であり,単位“メートル”で測定する。 

表C.28−地物型の例“せき(堰)” 

クラスFC̲FeatureType (ID = 28) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“せき(堰)” 

属性FC̲FeatureType.definition 

“水路における水位若しくは水流又は貯水池の水位を制御するた
めに,水路を横切って建設される障壁” 

属性FC̲FeatureType.code 

“359” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

属性FC̲FeatureType.aliases 

“ダム” 

“水門” 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲FeatureAttribute (ID = 29) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲FeatureAttribute (ID = 30) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲FeatureOperation (ID = 36) 

表C.29−地物属性の例“せき(堰)高さ” 

クラスFC̲FeatureAttribute (ID = 29) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“せき(堰)高さ” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“せき(堰)の底から,せき(堰)の上端を超えて水があふ(溢)
れ出る高さまでの垂直距離” 

属性FC̲PropertyType.cardinality 

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 28) 

属性FC̲FeatureAttribute.code 

“damHeight” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueMeasurementUnit 

“メートル” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueType 

正の実数 

background image

38 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表C.30−地物属性の例“最大高さ” 

クラスFC̲FeatureAttribute (ID = 30) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“最大高さ” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“せき(堰)の最大可能高さ” 

属性FC̲PropertyType.cardinality 

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 28) 

属性FC̲FeatureAttribute.code 

“maxHeight” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueMeasurementUnit 

“メートル” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueType 

正の実数 

表C.31及び表C.32はそれぞれ,地物型“貯水池”及びその地物属性“貯水池深さ”の仕様を示す。“貯

水池”には一つの別名があり,その地物属性の値は正の実数であり,単位“メートル”で測定する。 

表C.31−地物型の例“貯水池” 

クラスFC̲FeatureType (ID = 31) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“貯水池” 

属性FC̲FeatureType.definition 

“貯水及び水位調整に用いる天然又は人工の,池又は湖” 

属性FC̲FeatureType.code 

“765” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

属性FC̲FeatureType.aliases 

“貯め池” 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲FeatureAttribute (ID = 32) 

表C.32−地物属性の例“貯水池深さ” 

クラスFC̲FeatureAttribute (ID = 32) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“貯水池深さ” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“水面から貯水池の底までの最大垂直距離” 

属性FC̲PropertyType.cardinality 

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 31) 

属性FC̲FeatureAttribute.code 

“reservoirDepth” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueMeasurementUnit 

“メートル” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueType 

正の実数 

表C.33,表C.34及び表C.35はそれぞれ,地物型“水路”,その地物属性“流れの深さ”及び地物属性

“流量”の仕様を示す。地物型“水路”には五つの別名がある。地物属性“流れの深さ”の値は正の実数

であり,単位“メートル”で測定するが,地物属性“流量”の値は正の実数であり,単位“立方メートル

/秒”で測定する。 

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X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表C.33−地物型の例“水路” 

クラスFC̲FeatureType (ID = 33) 

属性FC̲FeatureType.typeName 

“水路” 

属性FC̲FeatureType.definition 

“水が流れることができる又は実際に流れている,道筋又は進路” 

属性FC̲FeatureType.code 

“1470” 

属性FC̲FeatureType.isAbstract 

FALSE 

属性FC̲FeatureType.aliases 

“細流” 

“小川” 

“川” 

“内陸水路” 

“流れ” 

役割FC̲FeatureType.featureCatalogue 

FC̲FeatureCatalogue (ID = 1) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲FeatureAttribute (ID = 34) 

役割FC̲FeatureType.carrierOfCharacteristics 

FC̲FeatureAttribute (ID = 35) 

表C.34−地物属性の例“流れの深さ” 

クラスFC̲FeatureAttribute (ID = 34) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“流れの深さ” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“水面から水底までの最大垂直距離” 

属性FC̲PropertyType.cardinality 

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 33) 

属性FC̲FeatureAttribute.code 

“streamDepth” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueMeasurementUnit 

“メートル” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueType 

正の実数 

表C.35−地物属性の例“流量” 

クラスFC̲FeatureAttribute (ID = 35) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“流量” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“単位時間当たりに流れる水の量” 

属性FC̲PropertyType.cardinality 

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 33) 

属性FC̲FeatureAttribute.code 

“streamFlow” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueMeasurementUnit 

“立方メートル/秒” 

属性FC̲FeatureAttribute.valueType 

正の実数 

地物型“せき(堰)”の仕様を示す表C.28では,三つのプロパティ型の存在が識別されている。これら

のプロパティ型の二つは地物属性[“せき(堰)高さ”及び“最大高さ”]であり,第3のプロパティ型は

“せき(堰)の高さを上げる”という地物操作であった。表C.36は,FC̲FeatureOperation(表B.5)を用

いて表すこの地物操作の仕様を示す。 

この地物操作のdefinitionは“せき(堰)の高さを上げる”の意味を記述し,地物操作のsignatureは,

実数値newHeightが与えられていれば,“せき(堰)高さ”が修正されることを示す。formalDefinitionは,

その詳細な形式的な定義を示す。 

“せき(堰)の高さを上げる”という操作の結果は地物属性“最大高さ”[“せき(堰)”の]の値によっ

て決まるため,この操作は地物属性“最大高さ”を参照する。さらに,地物属性“せき(堰)高さ”[“せ

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X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

き(堰)”の]の値は,地物属性“流れの深さ”及び“流量”[下流“水路”の]並びに“貯水池深さ”[上

流“貯水池”の]の値と同様に影響を受ける。 

注記 かかわりのある地物型間に地物関連が存在する場合だけ,別の地物インスタンスについて地物

属性の値が参照又は影響されてもよい。地物型“せき(堰)”と上流の地物型“貯水池”との間

及び地物型“せき(堰)”と下流の地物型“水路”との間の必要な地物関連は,この例では示し

ていない。 

表C.36−地物操作の例“せき(堰)の高さを上げる” 

クラスFC̲FeatureOperation (ID = 36) 

属性FC̲PropertyType.memberName 

“せき(堰)の高さを上げる” 

属性FC̲PropertyType.definition 

“せき(堰)の高さを上げるという行為によって,せき(堰)か
らの放水量が変化する。放水率によって,水路の下流区域におけ
る水流の深さ及びせき(堰)の背後の貯水池における水の深さが
影響を受ける。” 

属性FC̲PropertyType.cardinality 

役割FC̲PropertyType.featureType 

FC̲FeatureType (ID = 28) 

属性FC̲FeatureOperation.signature 

“damRaise (double newHeight) : boolean” 

属性FC̲FeatureOperation.formalDefinition 

“public boolean damRaise (double newHeight) { 

if (newHeight > damHeight && newHeight < maxHeight) { 

damHeight = newHeight; 
streamFlow = 0; 
reservoirDepth = newHeight; 
return true; 


return false; 

}” 

役割FC̲FeatureOperation.observesValuesOf 

FC̲FeatureAttribute (ID = 30) 

役割FC̲FeatureOperation.affectsValuesOf 

FC̲FeatureAttribute (ID = 29) 

役割FC̲FeatureOperation.affectsValuesOf 

FC̲FeatureAttribute (ID = 34) 

役割FC̲FeatureOperation.affectsValuesOf 

FC̲FeatureAttribute (ID = 35) 

役割FC̲FeatureOperation.affectsValuesOf  

FC̲FeatureAttribute (ID = 32) 

表C.37−結合地物属性の例“watercourse:streamDepth” 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の記述を,日本工業規格では削除した。) 

表C.38−結合地物属性の例“watercourse:streamFlow” 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の記述を,日本工業規格では削除した。) 

表C.39−結合地物属性の例“reservoir:reservoirDepth” 

(JIS X 7109との整合を取り,対応国際規格の記述を,日本工業規格では削除した。) 

41 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書D 
(参考) 

地物カタログ化の概念 

(対応国際規格のこの附属書は,従来の地物カタログとの比較を多く交えながら,この規格の概念を説

明しているが,日本では従来の地物カタログそのものについての知識が普及していないと考え,日本工業

規格では削除した。) 

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42 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応する国際規格との対比表 

JIS X 7110:2009 地理情報−地物カタログ化法 

ISO 19110:2005,Geographic information−Methodology for feature cataloguing 

(Ⅰ)JISの規定 

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号 

(Ⅲ)国際規格の規
定 

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及びその内
容 

(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異の理由及び
今後の対策 

箇条番号 
及び名称 

内容 

箇条 
番号 

内容 箇条ごと 

の評価 

技術的差異の内容 

2 適合性 

削除 

“プロパティを一つの地物型だけに関連付けるとい
う要件であるのか,それとも複数の地物型に関連付け
ることができるのか”という適合性クラスを規定する
際の基準は不要となり,JISでは削除した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyTypeとの関連を
集成から合成に変更したことにより,プロパ
ティは必ず一つの地物型としか関連付けられ
ないため。 

表1の右から3列目を,JISでは削除した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyTypeとの関連を
集成から合成に変更したことにより,プロパ
ティは必ず一つの地物型としか関連付けられ
ないため。 

表1で試験モジュールの値がA.20,A.21,A.22,A.26,
A.27及びA.28の行を,JISでは削除した。 

附属書AでA.20,A.21,A.22,A.26,A.27及
びA.28を削除したため。 

6 主要な要件 

変更 

国際規格の6.2.1にある“附属書Dに地物カタログに
おける地物型を特定するための概念的基礎としての
地物操作の応用を記述している。”を,JISでは削除
した。 

JISでは附属書D全体を削除したため,併せ
てこの文を削除した。 

6.2.3.1を,“地物カタログに含むすべての地物型及び
地物プロパティ(すなわち,地物属性,地物関連,関
連役割及び地物操作)は名称によって識別されなけれ
ばならない。地物型の名称は,地物カタログ内で一意
でなければならない。地物プロパティの名称は,その
地物型内で一意でなければならない。”に,JISでは
変更した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyTypeとの関連を
集成から合成に変更したことにより,プロパ
ティは必ず一つの地物型としか関連付けられ
ないため。 

4

X

 7

11

0

2

0

0

9

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43 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(Ⅰ)JISの規定 

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号 

(Ⅲ)国際規格の規
定 

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及びその内
容 

(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異の理由及び
今後の対策 

箇条番号 
及び名称 

内容 

箇条 
番号 

内容 箇条ごと 

の評価 

技術的差異の内容 

6 主要な要件 
(続き) 

変更 

6.2.4の最終文“地物型の定義に操作定義言語仕様を
使用することが望ましい。”を,JISでは削除した。 

我が国では従来の地物カタログそのものにつ
いての知識が普及していないと考え,操作定
義言語による定義を推奨するこの文を,JISで
は削除した。 

附属書A(規
定)抽象試験
項目群 

Annex A 
(normative) 

変更 

A.1 第二段落にある“主要な各地物カタログ情報ク
ラスに関する試験項目(A.4〜A.16),地物カタログの
機能の特定部分集合に関する試験モジュール(A.17
〜A.28)である。”を,“主要な各地物カタログ情報ク
ラスに関する試験項目(A.4〜A.7及びA.9〜A.15),
地物カタログの機能の特定部分集合に関する試験モ
ジュール(A.17〜A.19及びA.23〜A.25)である。”に,
JISでは変更した。 

A.8,A.16,A.20〜A.22及びA.26〜A.28を,
JISでは削除したため。 

A.1で規定している基本構成要素の拡張について,
“地物カタログ情報要素間の追加的関係(複数の地物
型と関連付く地物属性についてはA.20,継承につい
てはA.23,複数の地物型と関連付く地物属性及び継
承の両方を用いる場合にはA.26を参照)。”を“地物
カタログ情報要素間の追加的関係(継承について,
A.23を参照)。”に,JISでは変更した。 
 さらに,“追加の地物プロパティ型及び地物カタロ
グ情報要素間の追加的関係の両方(A.21,A.22,A.24,
A.25,A.27及びA.28を参照)。”を“追加の地物プロ
パティ型及び地物カタログ情報要素間の追加的関係
の両方(A.24及びA.25を参照)。”に,JISでは変更
した。 

A.20〜A.22及びA.26〜A.28を,JISでは削除
したため。 

A.3 b)で規定している事項の2)を,“すべての地物
型が,名称によって地物カタログ内で一意に識別され
るかどうか。”に変更した。 
 さらに,“7) すべての地物プロパティが,名称に
よって地物型の中で一意に識別されるかどうか。”を,
JISでは追加した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyTypeとの関連を
集成から合成に変更したことにより,プロパ
ティは必ず一つの地物型としか関連付けられ
ないため。 

4

X

 7

11

0

2

0

0

9

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44 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(Ⅰ)JISの規定 

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号 

(Ⅲ)国際規格の規
定 

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及びその内
容 

(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異の理由及び
今後の対策 

箇条番号 
及び名称 

内容 

箇条 
番号 

内容 箇条ごと 

の評価 

技術的差異の内容 

附属書A(規
定)抽象試験
項目群(続き) 

Annex A 
(normative) 

変更 

A.7 b)で規定していた二つの確認事項を,JISでは削
除した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲BoundFeatureAttribute及びFC̲Bindingを削
除したため。 

A.8及びA.16を,JISでは削除した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲BoundFeatureAttribute及びFC̲Bindingを削
除したため。 

A.10 b)及びA.11 b)で規定していた,“役割
FC̲FeatureAttribute::featureType(表B.4の行4.4)が
複数の地物型に対して関連付けられる場合,各役割に
ついて関連クラスFC̲Bindingが試験項目A.8を満た
さなければならない。この条件は,試験モジュール
A.20,A.21,A.22,A.26,A.27及びA.28に当てはま
る。”を,JISでは削除した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲Bindingを削除したため。 

A.20〜A.22及びA.26〜A.28を,JISでは削除した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyTypeとの関連を
集成から合成に変更したことにより,プロパ
ティは必ず一つの地物型としか関連付けられ
ないため。 

附属書B(規
定)地物カタ
ログテンプレ
ート 

Annex B 
(normative) 

変更 

表B.2 2.9 FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyTypeとの
関連を集成から“合成”に,JISでは変更した。それ
に伴い,2.9の“型”の記述からFC̲Bindingも,JIS
では削除した。 

JIS X 7109との整合を取るため。 

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X

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0

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0

0

9

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X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(Ⅰ)JISの規定 

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号 

(Ⅲ)国際規格の規
定 

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及びその内
容 

(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異の理由及び
今後の対策 

箇条番号 
及び名称 

内容 

箇条 
番号 

内容 箇条ごと 

の評価 

技術的差異の内容 

附属書B(規
定)地物カタ
ログテンプレ
ート(続き) 

Annex B 
(normative) 

変更 

表B.4 4.4 “説明”で示していた“関連クラス
FC̲Bindingによって,この地物型内にこのプロパティ
型の使用に関する特定の情報が記述される。これは,
一般地物モデル (ISO 19109)“UML集成”又は“UML
合成”によって実現されるが,この規格では,“UML
集成”によって実現する。各使用法についてのターゲ
ット役割の値を置き換えることで,弱い集成を強い集
成に変換できるため,これは有効である。この場合,
プロパティ型は値を表し,GFMのプロパティ型の現
実化によって,そのIDがFC̲PropertyTypeと所有する
FC̲FeatureTypeとの組合せである,GF̲PropertyType
が作成される。”は,JISでは削除した。 
 さらに,FC̲FeatureTypeへのfeatureType役割の要求
度を“O”から“M”に,最大出現回数を“N”から
“1”に,JISでは変更した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyTypeとの関連を
集成から合成に変更し,FC̲PropertyTypeは必
ず一つのFC̲FeatureTypeと関連付けられるよ
うにしたため。 

表B.5 5.3〜5.5 FC̲BoundFeatureAttributeの削除に
伴い,5.3〜5.5の型をFC̲BoundFeatureAttributeから
FC̲FeatureAttributeに,JISでは変更した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲BoundFeatureAttributeを削除したことによ
り,5.3〜5.5で規定する三つの関連役割の型も
JIS X 7109と整合を取りFC̲FeatureAttributeと
したため。 

表B.6 FC̲Bindingは,JISでは削除した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyTypeとの関連を
集成から合成に変更したことにより,
FC̲Bindingは不要となったため。 

表B.15 FC̲BoundFeatureAttributeは,JISでは削除し
た。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyTypeとの関連を
集成から合成に変更したことにより,
FC̲BoundFeature Attributeは不要となったた
め。 

図B.1 FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyType間を合成
に変更した。また,FC̲Bindingを,JISでは削除した。 

JIS X 7109との整合を取るため。 

4

X

 7

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0

2

0

0

9

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46 

X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(Ⅰ)JISの規定 

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号 

(Ⅲ)国際規格の規
定 

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及びその内
容 

(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異の理由及び
今後の対策 

箇条番号 
及び名称 

内容 

箇条 
番号 

内容 箇条ごと 

の評価 

技術的差異の内容 

附属書B(規
定)地物カタ
ログテンプレ
ート(続き) 

Annex B 
(normative) 

変更 

図B.2 FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyType間を合成
に変更した。また,FC̲Bindingを,JISでは削除した。 

JIS X 7109との整合を取るため。 

図B.3 FC̲FeatureTypeとFC̲PropertyType間を合成
に変更した。また,FC̲Bindingを,JISでは削除した。 

JIS X 7109との整合を取るため。 

図B.4 FC̲BoundFeatureAttributeを,JISでは削除し
た。 

JIS X 7109との整合を取るため。 

附属書C(参
考)地物カタ
ログ化の例 

Annex C 
(informative) 

変更 

C.1 第4段落にある,“地物操作は,Goferプログラ
ム言語を用いて正式に定義される。”を,JISでは削除
した。 

国内の地理情報分野におけるプログラム言語
の利用動向を踏まえ,JISではプログラミング
例の言語をGoferからJavaに変更するため,
併せてこの記述を削除した。 

表C.1の“FC̲FeatureCatalogue.functional Language”の
値を“Gofer”から“Java”に,JISでは変更した。 

国内の地理情報分野におけるプログラム言語
の利用動向を踏まえ,JISではプログラミング
例の言語をGoferからJavaに変更した。 

表C.6及び表C.19を,JISでは削除した。さらに,表
C.3,表C.4,表C.7,表C.20及び表C.28〜表C.36で
記述のあった“FC̲Binding(この例では未規定)”を,
JISでは削除した。 

JIS X 7109との整合を取るために,FC̲Binding
を削除したため。 

表C.24A〜表C.24D及びこれらの表に関する説明を,
JISでは追加した。 

ISO規格では地物型間の集成に関する例がな
く,読者の理解を助けるためにJISでは地物型
間の集成のカタログ化例を追加した。 

表C.36上にある,“この地物操作のdefinitionは“せ
き(堰)を上げる”の意味を記述しているが,地物操
作のsignatureは,実数値newHeight及びダム地物が与
えられていれば,それに応じてこの地物が修正される
ことを示す。詳細な正式定義を一部示しているが,残
りの定義はD.6.2.4に示す。”の文を, 
“この地物操作のdefinitionは“せき(堰)の高さを
上げる”の意味を記述し,地物操作のsignatureは,実
数値newHeightが与えられていれば,“せき(堰)高
さ”が修正されることを示す。formalDefinitionは,そ
の詳細な形式的な定義を示す。”に,JISでは変更した。 

ISO規格では,表C.36のFC̲FeatureOperation. 
formalDefinitionにはプログラム例の一部を示
し,残りは附属書DのD.6.2.4に示している。
しかし,JISでは附属書Dを削除したため,表
C.36のFC̲FeatureOperation.formalDefinitionに
はJava言語による簡潔なプログラム例を示し
た。表C.36上の文は,表C.36の内容を説明し
ているため,表C.36の変更に伴い,この文の
記述を変更した。 

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X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(Ⅰ)JISの規定 

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号 

(Ⅲ)国際規格の規
定 

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及びその内
容 

(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異の理由及び
今後の対策 

箇条番号 
及び名称 

内容 

箇条 
番号 

内容 箇条ごと 

の評価 

技術的差異の内容 

附属書C(参
考)地物カタ
ログ化の例 
(続き) 

Annex C 
(informative) 

変更 

表C.36にあるFC̲FeatureOperation.signature属性の値
の記述を以下に修正する。 
“damRaise(double newHeight) : boolean” 
また,FC̲FeatureOperation.formalDefinition属性の値の
記述をGoferからJava言語による記述に変更した。変
更後の記述は,次のとおりである。 
public boolean damRaise(double newHeight) { 
if (newHeight > damHeight && newHeight < maxHeight) 

damHeight = newHeight; 
streamFlow = 0; 
reservoirDepth = newHeight; 
return true; 

return false; 

さらに,役割FC̲FeatureOperation.affectsValuesOfの値
を, 
FC̲FeatureAttribute (ID = 34) 
FC̲FeatureAttribute (ID = 35) 
FC̲FeatureAttribute (ID = 32) 
に,JISでは変更した。 

国内の地理情報分野におけるプログラム言語
の利用動向を踏まえ,JISではプログラミング
例の言語はGoferよりJavaが適切であるため。 
また,JIS X 7109との整合を取るために,
FC̲BoundFeatureAttributeを削除したことによ
り,役割FC̲FeatureOperation.affectsValuesOf
の値をFC̲FeatureAttributeに変更したため。 

表C.37〜表C.39を削除した。さらに,その上にある
“地物属性“最大高さ”及び“せき(堰)高さ”は,
“せき(堰)の高さを上げる”という地物操作と同じ
地物型“せき(堰)”のプロパティであるが,他の三
つの地物属性は,そのプロパティをもつ地物型に関し
て記述しなければならない。”を,JISでは削除した。 

JIS X 7109との整合を取るために, 
FC̲BoundFeatureAttributeを削除したため。 

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X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(Ⅰ)JISの規定 

(Ⅱ) 
国際 
規格 
番号 

(Ⅲ)国際規格の規
定 

(Ⅳ)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及びその内
容 

(Ⅴ)JISと国際規格との技術的差異の理由及び
今後の対策 

箇条番号 
及び名称 

内容 

箇条 
番号 

内容 箇条ごと 

の評価 

技術的差異の内容 

附属書D(参
考)地物カタ
ログ化の概念 

Annex D 
(informative) 

削除 

この箇条全体を,JISでは削除した。 

この附属書は,従来の地物カタログとの比較
を多く交えながら,この規格の概念を説明し
ているが,我が国では従来の地物カタログそ
のものについての知識が普及していないと考
え,JISではこの箇条を削除した。 

参考文献 

Bibliography  

削除 

この箇条にある[7][8]を,JISでは削除した。 

[7][8]は,附属書Dの中で参考にしている文献
のため,附属書Dの削除に伴い,これらの記
述を削除した。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 19110:2005,MOD 

 
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 削除 ··············· 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
  − 変更 ··············· 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD··············· 国際規格を修正している。 

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X 7110:2009  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

参考文献 

[1] 

ISO 19101:2002,Geographic information−Reference model 

[2] 

JIS X 7107:2005 地理情報−空間スキーマ 

注記 対応国際規格:ISO 19107:2003,Geographic information−Spatial schema (IDT) 

[3] 

JIS X 7108:2004 地理情報−時間スキーマ 

注記 対応国際規格:ISO 19108:2002,Geographic information−Temporal schema (IDT) 

[4] 

ISO 19117:2005,Geographic information−Portrayal 

[5] 

Digital Geographic Information Working Group (DGIWG). Digital Geographic Information Exchange 

Standard, Part 4:Feature and Attribute Coding Catalogue (FACC) Data Dictionary [online]. Ed. 

2.1.Washington:DGIWG, 2000. (cited 13 December 2003). Available from World Wide Web: 

<http://www.digest.org/Navigate2.htm>. 

[6] 

Internet Engineering Task Force (IETF), The Internet Society. Uniform Resource Identifiers (URI):Generic 

Syntax. RFC 2396. Reston (Virginia):IETF, 1998. (cited 13 December 2003). Available from World Wide 

Web: <http://www.faqs.org/rfcs/rfc2396.html>.