>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

K 7380-1

:2011 

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

2

4

  原理

2

5

  装置

2

6

  試薬及び器具 

2

7

  試料採取

3

8

  手順

3

8.1

  試料溶液の調製

3

8.2

  ガスクロマトグラフの設定 

4

8.3

  測定

4

8.4

  検量線の作成 

4

9

  結果の算出 

4

10

  試験報告 

4

附属書 A(参考)塩化ビニルモノマー含有量測定に望ましいガスクロマトグラフ用カラム

5

附属書 B(参考)塩化ビニルモノマーの検量線用溶液の測定チャート例 

6

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

7


K 7380-1

:2011 

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,塩ビ工業・環境協会(VEC)

,日本プラスチ

ック工業連盟(JPIF)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制

定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格であ

る。

これによって,JIS K 7380:1999 は廃止され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS K 7380

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

K

7380-1

  第 1 部:ガスクロマトグラフ法

JIS

K

7380-2

  第 2 部:乾燥粉末・ガスクロマトグラフ法


日本工業規格

JIS

 K

7380-1

:2011

プラスチック−

塩化ビニルホモポリマー及びコポリマー−

残留塩化ビニルモノマーの求め方−

第 1 部:ガスクロマトグラフ法

Plastics-Homopolymer and copolymer resins of vinyl chloride-

Determination of residual vinyl chloride monomer-

Part 1: Gas-chromatographic method

序文 

この規格は,2008 年に第 2 版として発行された ISO 6401 を基に,技術的内容を変更して作成した日本

工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,塩化ビニルホモポリマー及びコポリマー並びに配合材料中の残留塩化ビニルモノマー含有

量の求め方について規定する。この規格は,成形品を含む全ての試料形状に適用でき,残留塩化ビニルモ

ノマー含有量が,0.1 mg/kg∼3.0 mg/kg のものに適用する。

ただし,試料形状が粉状のものは,JIS K 7380-2 によって測定してもよい。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 6401:2008

,Plastics−Poly(vinyl chloride)−Determination of residual vinyl chloride monomer−

Gas-chromatographic method(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

警告  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。

この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければな

らない。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0114

  ガスクロマトグラフ分析通則


2

K 7380-1

:2011 

JIS R 3505

  ガラス製体積計

ISO 472

,Plastics−Vocabulary

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0114 及び ISO 472 による。

原理 

試料を N,N'-ジメチルアセトアミドに溶解又は膨潤させたものを試料溶液とし,ヘッドスペース法ガスク

ロマトグラフを用いて試料溶液中の塩化ビニルモノマー(以下,VCM という。

)のピーク面積を測定し,

検量線を用いて定量する。

装置 

装置は,次による。

5.1

ガスクロマトグラフ  ガスクロマトグラフは,JIS K 0114 に規定するもので,自動静的ヘッドスペ

ース試料注入装置が附属したものを用いる。

5.2

水素炎イオン化検出器 

5.3

ガスクロマトグラフのカラム  カラムは,VCM 濃度が 0.01 mg/L の溶液から得る信号強度が,バッ

クグラウンドノイズの強度の少なくとも 3 倍となるものを用いる。

カラムの例を,

表 A.1 に示す。

5.4

データ処理システム  ガスクロマトグラフのデータ収集及び計算ができるものを用いる。

5.5

ガラス瓶  ガラス瓶は,容量が 30 mL で,ポリテトラフルオロエチレン(以下,PTFE という。)で

覆ったシリコン製セプタム及びアルミニウム製の栓がついたものを用いる。

5.6

バイアル瓶  バイアル瓶は,容量が 22.5 mL で,PTFE で覆ったシリコン製セプタム及びアルミニウ

ム製の栓がついたものを用いる。

5.7

全量ピペット  全量ピペットは,JIS R 3505 に規定する,容量が 10 mL 及び 25 mL のものを用いる。

5.8

マイクロシリンジ  マイクロシリンジは,容量が 100 μL 及び 500 μL のものを用いる。

5.9

ガスタイトシリンジ  ガスタイトシリンジは,容量が 10 mL で閉止弁が付いたものを用いる。

5.10

はかり  はかりは,0.1 mg まではかれるものを用いる。

試薬及び器具 

試薬及び器具は,次による。

6.1

VCM

  VCM は,純度が 99.5 %を超えるものを用いる。

警告 VCM は,室温で気体の可燃性有害物質であり,この取扱いについては,十分に換気することが

できる換気装置内で行う。

6.2

N,N'-

ジメチルアセトアミド  N,N'-ジメチルアセトアミドは,密度が 0.937 g/mL で,試験条件で塩化

ビニルと同じガスクロマトグラフの保持時間を示す不純物を含んでいないものを用いる。

警告  N,N'-ジメチルアセトアミドは,有害物質であり,この取扱いについては,十分に換気すること

ができる換気装置内で行う。

6.3

検出器ガス及びキャリヤガス  ガスは,検出下限を維持するために,99.99 %以上のガスを用いる。

6.4

VCM

標準溶液  標準溶液は,VCM 濃度が約 1 600 mg/L のもので,次のように調製したものを用い


3

K 7380-1

:2011 

る。30 mL のガラス瓶(5.5)に,全量ピペット(5.7)を用いて 25 mL の N,N'-ジメチルアセトアミド(6.2

を加え,PTFE で覆われたシリコン製セプタム及びアルミキャップで栓をする。この N,N'-ジメチルアセト

アミドを含む瓶の質量を 0.1 mg まではかり記録する。内部を洗浄した 10 mL のガスタイトシリンジ(5.9

を用いて,ガラス瓶(5.5)のセプタムを通してシリンジの先端を液体の表面下まで差し込み,N,N'-ジメチ

ルアセトアミドの中に 10 mL の VCM を注入する。このとき,ガラス瓶の中が,空気で汚染されないよう

に注意する。この操作で調製したものを溶液 A とする。

この操作を,別のガラス瓶(5.5)を用いて繰り返して調製したものを溶液 B とする。

VCM を完全に吸着するために,溶液 A 及び溶液 B を室温で 2 時間放置する。その後,再び各ガラス瓶

の質量を 0.1 mg まではかり,加えた VCM の量を求め,溶液 A 及び溶液 B の VCM の濃度(mg/L)を算出

し,記録する。これら溶液は,冷蔵庫内に保管する。

6.5

VCM

検量線用溶液の調製用溶液  調製用溶液は,VCM 濃度が約 32 mg/L のもので,次のように調

製したものを用いる。ガラス瓶(5.5)に,ガラスピペットを用いて,25 mL の N,N'-ジメチルアセトアミド

6.2)を加え,PTFE で覆われたシリコン製セプタム及びアルミキャップで栓をする。マイクロシリンジ

5.8)を用いて,500  μL の溶液 A をガラス瓶のセプタムを通して注入する。この操作で調製したものを

溶液 C とする。同じ操作で溶液 B を注入して調製したものを溶液 D とする。

溶液 C 及び溶液 D の VCM の濃度(mg/L)を算出し,記録する。

6.6

VCM

検量線用溶液  検量線用溶液は,VCM 濃度が 0 mg/L∼約 30 mg/L のもので,次のように調製

したものを用いる。7 個の容量 22.5 mg のバイアル瓶(5.6)に,ガラスピペットを用いて,それぞれに

10 mL の N,N'-ジメチルアセトアミド(6.2)を注入する。100 μL のマイクロシリンジ(5.8)を用いて,溶

液 C を 0 μL,20 μL,40 μL,50 μL,60 μL,80 μL 及び 100 μL 各バイアル瓶に加えて PTFE で覆われたシ

リコン製セプタム及びアルミキャップで栓をする。さらに,2 個のバイアル瓶(5.6)にガラスピペットを

用いて,それぞれに 10 mL の N,N'-ジメチルアセトアミド(6.2)を注入する。この 2 個のバイアル瓶には,

100 μL のマイクロシリンジ(5.8)を用いて,溶液 D を 20 μL 添加する(最終的な VCM 濃度は,約 0.06 mg/L

となる。

。PTFE で覆われたシリコン製セプタム及びアルミキャップで栓をする。この 2 個の溶液は,検

量線の妥当性を確認するために用いる。

試料採取 

試料は,試料形状(成形品,ポリマーなど)及び試験の目的を考慮して,代表的な部分となるものを採

取する。

試料がポリマーの場合は,ポリマー中の VCM は,揮発性があり,その保存状態によって,VCM の濃度

勾配(表面部が揮散しやすい。

)を形成することがあり試料採取を迅速に行うなどの注意を要す。この濃度

勾配の発生を防ぐには,結露が発生しないように低温で保存することが望ましい。試験機関間での試料の

送付又は保管が必要な場合は,ガラス瓶(5.5)又はバイアル瓶(5.6)に試料を満たして密封することが望

ましい。

手順 

8.1 

試料溶液の調製 

小片にした試料を,はかり(5.10)で計量して 1 g を 0.001 g まではかりとり採取し,バイアル瓶(5.6

に入れ,10 mL の N,N'-ジメチルアセトアミドを添加した後に PTFE で覆われたシリコン製セプタム及びア

ルミキャップで栓をする。試料溶液は,同じ手順で三つ調製する。


4

K 7380-1

:2011 

8.2 

ガスクロマトグラフの設定 

用いるガスクロマトグラフ及びカラムの種類によって,ガスクロマトグラフ(5.1)及び水素炎イオン化

検出器(5.2)を適切に設定する。

注記  附属書 に,VCM を測定するのに適切なカラムの例を示す。また,このカラムを用いた場合

の,設定条件例を,例示する。

トランスファライン温度:150  ℃

カラムオーブン温度プロファイル:80  ℃で 2 分間放置,昇温速度 5  ℃/分で 80  ℃∼170  ℃

とし,次いで昇温速度 20  ℃/分で 170  ℃∼230  ℃とする。

これらの条件で,VCM は,8.4 分で溶出する。

8.3 

測定 

試料溶液(8.1)並びに 6.6 に規定する七つの VCM 検量線用溶液及び二つの校正用溶液を自動静的ヘッ

ドスペース試料注入装置に置き,温度平衡とするために温度 70  ℃で 1 時間放置した後に測定を行う。

自動静的ヘッドスペース試料注入装置の望ましい設定条件は,次による。

ニードル温度:150  ℃

加圧時間:1.0  分

注入時間:0.1  分

取出時間:0.5  分

8.4 

検量線の作成 

8.3

の測定で得られた七つの VCM 検量線用溶液の結果を用いて JIS K 0114 によってピーク面積を求め,

VCM 濃度(mg/L)とピーク面積との関係を装置によって図示し,検量線を作成する。

注記  附属書 に,VCM の検量線用溶液の測定チャートの例を示す。

結果の算出 

8.4

に規定する検量線を用いて,8.3 の測定で得られた三つの試料溶液及び二つの校正溶液のピーク面積

から VCM 濃度(mg/L)を求め,試料溶液に含まれる VCM の質量(g)を算出する。結果は,次の式を用

いて mg/kg に換算して,VCM 含有量(M)として表示する。

10

×

m

c

M

ここに,

c

検量線から求めた試料溶液の VCM 含有量(mg/L)

m

試料の質量(g)

M

VCM 含有量(mg/kg)

10 

試験報告 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号(JIS K 7380-1

b)

試料の詳細

c)

個々の測定結果並びに平均値及び標準偏差

d)

測定条件

e)

二つの検量線校正溶液の VCM 推定含有量及び測定含有量

f)

この規格から逸脱した事項

g)

試験年月日


5

K 7380-1

:2011 

附属書 A

(参考)

塩化ビニルモノマー含有量測定に望ましいガスクロマトグラフ用カラム

この規格に用いることが望ましいカラムを,

表 A.1 に示す。

表 A.1−望ましいカラム 

カラム

長さ(m)

直径(mm)

カラムの種類

1 15.00 0.53

スチレン,ジビニルベンゼン共重合体

2 30.00 0.53

多孔質ジビニルベンゼンホモポリマー


6

K 7380-1

:2011 

附属書 B

(参考)

塩化ビニルモノマーの検量線用溶液の測定チャート例

VCM 検量線用溶液の測定チャートの一例を,図 B.1 に示す。 

X  保持時間(分) 
Y  信号強度 
1

塩化ビニル濃度:0.06 mg/L

2

塩化ビニル濃度:0.19 mg/L

3

塩化ビニル濃度:0.31 mg/L

図 B.1−測定チャート例(表 A.1 に示すカラム を用いている。) 


附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS K 7380-1:2011

  プラスチック−塩化ビニルホモポリマー及びコポリマー−残留

塩化ビニルモノマーの求め方−第 1 部:ガスクロマトグラフ法

ISO 6401:2008

  Plastics − Poly(vinyl chloride) − Determination of residual vinyl

chloride monomer−Gas-chromatographic method

(I)JIS の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国際規格

番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と の
評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

2  引 用 規

3  用 語 及
び定義

JIS K 0114

を引用

3

追加

JIS K 0114

の追加

実質的な技術的差異はない。

5  装置

JIS K 0114

及び JIS 

R 3505

を引用

 6

追加

JIS K 0114

及び JIS R 3503

の追加

実質的な技術的差異はない。

8.4  検 量
線の作成

JIS K 0114

を引用

8.4

追加

JIS K 0114

を追加

実質的な技術的差異はない。

10

To be determined by 
interlaboratory trial

削除

対応国際規格には具体的な
数値が示されていない。

精度をとれるようにする。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6401:2008,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

7

K 7380-1


20
1

1