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K 7364-1

:2004 (ISO 9988-1:1998)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本プラスチック工業連盟(JPIF)/財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 9988-1:1998,Plastics―

Polyoxymethylene (POM) moulding and extrusion materials

―Part 1:Designation system and basis for

specifications

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS K 7364

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS K 7364-1 

第 1 部:呼び方のシステム及び仕様表記の基礎

JIS K 7364-2 

第 2 部:試験片の作り方及び諸性質の求め方


K 7364-1

:2004 (ISO 9988-1:1998)

(2)

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  呼び方のシステム

2

3.1

  データブロック 

3

3.2

  データブロック 

3

3.3

  データブロック 

3

3.4

  データブロック 

4

3.5

  データブロック 

4

4.

  呼び方の例

5

4.1

  呼び方だけの場合

5

4.2

  材料規格のある場合

5

 


日本工業規格

JIS

 K

7364-1

:2004

(ISO 9988-1

:1998

)

プラスチック−ポリオキシメチレン(POM)

成形用及び押出用材料―第 1 部:

呼び方のシステム及び仕様表記の基礎

Plastics

−Polyoxymethylene (POM) moulding and extrusion materials−Part

1

:Designation system and basis for specifications

序文  この規格は,1998 年に第 1 版として発行された ISO 9988-1,Plastics―Polyoxymethylene (POM)

moulding and extrusion materials

―Part 1:Designation system and basis for specifications を翻訳し,技術的内容

及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲

1.1

この規格は,ポリオキシメチレン(POM)の呼び方のシステムについて規定する。この呼び方のシ

ステムは,仕様表記の基礎として用いてもよい。

ポリオキシメチレンは,ホルムアルデヒドを主成分とする長鎖のホモポリマー及びコポリマーからなる

熱可塑性材料である。分子鎖の繰返し単位は−(CH

2

O

)−であり,ポリマーの主鎖に不可欠なものである。

1.2

ポリオキシメチレンは,次の性質の適切なレベルで区分し,更に用途及び/又は加工方法,重要な

性質,添加剤,着色剤,充てん材並びに強化材に基づいて区分する。

a)

メルトマスフローレイト(MFR:以下 MFR という。

)又はメルトボリュームフローレイト(MVR:以

下 MVR という。

b)

引張弾性率

1.3

この規格は,すべてのポリオキシメチレンのホモポリマー及びコポリマーに適用できる。さらに,

ポリオキシメチレンを含む混合物にも適用できる。

この規格は,着色剤,添加剤,充てん材などを添加しているか否かを問わず,粉末状,か粒状又はペレ

ット状で通常用いる材料に適用する。

1.4

この規格の呼び方が同じ材料であっても,必ずしも同一の性能を示すとは限らない。したがって,

この呼び方は,特定の用途及び/又は加工方法に必要な材料を特定するものではない。この規格は,エン

ジニアリングデータ,性能データ又は加工条件に関するデータを提供するものでもない。

そのような追加データが必要な場合は,JIS K 7364-2 に規定する試験方法が適用できるならば,それに

よって測定する。

1.5

特定の用途向けに材料を規定するため,又は成形加工を再現性があるものにするための要求事項を

データブロック 5 として追加してもよい(3.の最初の段落参照)

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。


2

K 7364-1

:2004 (ISO 9988-1:1998)

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 9988-1:1998

,Plastics―Polyoxymethylene (POM) moulding and extrusion materials―Part 1:

Designation system and basis for specifications (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補は適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最

新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 6899-1

  プラスチック―記号及び略語―第 1 部:基本重合体(ポリマー)及びその特性

備考  ISO 1043-1:1997, Plastics−Symbols and abbreviated terms−Part 1:Basic polymers  and their

special characteristics

が,この規格と一致している。

JIS K 6899-2

  プラスチック−記号及び略語―第 2 部:充てん材及び強化材

備考  ISO 1043-2:1988, Plastics−Symbols−Part 2:Fillers and reinforcing materials が,この規格と

一致している。

JIS K 7210

  プラスチック―熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボ

リュームフローレイト(MVR)の試験方法

備考  ISO 1133:1997, Plastics−Determination of the melt mass-flow rate(MFR)and the melt

volume-flow rate (MVR) of thermoplastics

が,この規格と一致している。

JIS K 7364-2

  プラスチック−ポリオキシメチレン(POM)成形用及び押出用材料―第 2 部:試験片

の作り方及び諸性質の求め方

備考  ISO 9988-2:1999, Plastics−Polyoxymethylene(POM)moulding and extrusion materials−Part

2

:Preparation of test specimens and determination of properties が,この規格と一致している。

3.

呼び方のシステム

呼び方

識別項目ブロック

個別項目ブロック

種類 
ブロック

(記載任意)

JIS

番号

ブロック

データ 
ブロック

1

データ 
ブロック

2

データ 
ブロック

3

データ 
ブロック

4

データ 
ブロック

5

熱可塑性プラスチックの呼び方のシステムは,次の標準様式に基づく。

この呼び方は,記載任意な種類ブロック(熱可塑性プラスチックと記す。

)及び識別項目ブロックによっ

て構成し,更に,識別項目ブロックは,JIS 番号ブロック及び個別項目ブロックによって構成する。

個別項目ブロックは,明確に分類するために次の五つのデータブロックに細分する。

データブロック 1:JIS K 6899-1 による記号 POM で,ポリオキシメチレンを識別(3.1 参照)

データブロック 2:位置 1:予想される用途又は加工方法(3.2 参照)

位置 2∼8:重要な特性,添加剤及びその他補足情報(3.2 参照)

データブロック 3:表示特性(3.3 参照)

データブロック 4:充てん材又は強化材及びそれらの公称含有率(3.4 参照)

データブロック 5:呼び方の目的のために,

追加情報を含む第 5 番目のデータブロックを加えてもよい(3.5


3

K 7364-1

:2004 (ISO 9988-1:1998)

参照)

個別項目ブロックの最初の文字は,ハイフン“−”で結ぶ。データブロックは,それぞれコンマ“,

”に

よって分割する。

もし,データブロックの一つを用いない場合は,そのデータブロックは二つ続きの分離記号,すなわち

二つのコンマ“,

”によって示す。

3.1

データブロック 1  このデータブロックでは,ハイフンの後に,ポリオキシメチレンを JIS K 6899-1

に規定する記号(POM)で識別する。更に分類するために,アセタールホモポリマーは記号(POM)の後

にハイフンをつけて文字 H を加えて分類し,コポリマーは記号(POM)の後にハイフンをつけて文字 K

を加えて分類する。

3.2

データブロック 2  このデータブロックでは,位置 1 に用途及び/又は加工方法についての情報を,

位置 2∼8 には重要な特性,添加剤及び着色剤についての情報を,

表 に示すコード(文字)を用いて表示

する。

位置 2∼8 の情報があり,位置 1 の情報がない場合には,位置 1 に文字“X”を挿入する。

  1  データブロック 2 に用いるコード文字

コード文字

位置 1

コード文字

位置 2∼8

B

E

F

G

H

L

M

R

S

X

Y

ブロー成形 
押出成形 
フィルム押出成形

一般用途 
コーティング用 
モノフィラメント押出成形

射出成形 
回転成形 
焼結

表示なし 
紡織用,紡糸用

A

C

D

G

H

L

N

P

R

S2

W

Y

Z

加工安定処方 
着色品 
粉末

か粒 
熱老化安定処方 
耐光又は耐候処方

自然色(非着色品) 
耐衝撃処方 
離型剤処方

耐摩擦摩耗処方 
耐加水分解処方 
導電処方

帯電防止処方

備考  耐摩擦摩耗処方を示すコード文字 S2 は,回転する鋼製シャフトに対するプラスチック軸受けのしゅう

(摺)動部のように,同一又は異なった物質に対してポリオキシメチレンをしゅう動させる必要がある用
途において摩耗を減らしている,及び摩擦係数を減少させていることを示している。

3.3

データブロック 3  このデータブロックでは,MFR 及び MVR の範囲を 1 文字のコード(番号)(3.3.1

参照)で表し,また引張弾性率を 1 文字のコード(番号)

3.3.2 参照)で表す。その二つのコード番号は,

ハイフンでお互いを分ける。

特性値が,その範囲の境界上にあるか又は近い場合には,製造業者は,その材料がいずれの範囲に入る

かを明記しなければならない。その後,その材料の個々の試験値がその範囲から外れても製造許容範囲に

あるならば,その表示は変える必要はない。

備考  表示特性値のすべての組合せの材料が,現在入手できるとは限らない。

3.3.1

メルトフローレイト  MFR 又は MVR は,JIS K 7364-2 によって求める。

MFR

又は MVR の取り得る値は,七つの範囲に分けられ,それぞれが

表 に示す 1 文字のコード(番号)

で表す。


4

K 7364-1

:2004 (ISO 9988-1:1998)

  2  データブロック 3 でメルトフローレイトに用いるコード番号

コード番号 MFR の範囲

g/10 min

MVR

の範囲

cm

3

/10 min

1

2

3

4

5

6

7

≦ 4

                    4

<  ∼  ≦ 7

                    7

<  ∼  ≦ 11

                  11

<  ∼  ≦ 16

                  16

<  ∼  ≦ 35

                  35

<  ∼  ≦ 60

60

≦ 3.4

                  3.4

<  ∼  ≦  6.0

                  6.0

<  ∼  ≦  9.4

                  9.4

<  ∼  ≦ 13.7

                13.7

<  ∼    ≦ 30.0

                30.0

<  ∼    ≦ 51.5

51.5

備考 MFR は,次の規格 5 年見直しで MVR に置き換えても差し支えない。 
参考  コード番号 1 の MFR の範囲は,ISO 規格では“< 4”であるが,明らかな誤りであるため“≦

4

”に修正した。

3.3.2

引張弾性率  引張弾性率は,JIS K 7364-2 によって求める。

引張弾性率の取り得る値は,

表 に示された三つの範囲に対応させ,1 文字のコード(番号)で表示す

る。

  3  データブロック 3 の引張弾性率で用いるコード番号

コード番号

引張弾性率範囲

MPa

1

2

3

≦ 2 250

2 250

<  ∼  ≦ 4 000

4 000

3.4

データブロック 4  このデータブロックでは,表 4  に規定するコード文字を用いて,位置 1 に充て

ん材及び/又は強化材の種類を一つのコード(文字)で,位置 2 にその物理的形状を 2 番目のコード(文

字)で表示する。このコード文字に続いて(空白なしで)

,位置 3 及び位置 4 にその含有率%(m/m)を 2

けたの数字で表示する。

数種の物質及び/又は異なる形状の混合物を表す場合,

“+”の記号を用いてコード番号を結び付け,そ

の全体を括弧でくくる。例えば,25 %ガラス繊維(GF)及び 10 %鉱物粉末(MD)の混合物は,

(GF25+

MD10

)と表示する。

  4  データブロック 4 で用いる充てん材及び強化材のコード文字

コード文字

物質

コード文字

形状

C

G

K

M

R

S

X

Z

カーボン  (

1

)

ガラス

炭酸カルシウム 
鉱物  (

1

)

,金属  (

1

) (

2

)

アラミド

合成物,有機物  (

1

)

規定なし 
その他  (

1

)

B

D

F

G

H

X

Z

ビーズ,球,ボール 
粉末

繊維 
粉砕品 
ウイスカ

規定なし 
その他  (

1

)

(

1

)

これらの物質は,例えば,化学記号若しくは JIS K 6899-2 に規定する追加の記号,又は受

渡当事者間で合意した別の記号で詳細に表示してもよい。

(

2

)

金属充てん材の場合,その含有率の後に化学記号によって金属の種類を表示する。


5

K 7364-1

:2004 (ISO 9988-1:1998)

3.5

データブロック 5  このデータブロックには,特定用途の材料仕様書を作成するために必要な場

合,追加事項を表示する。例えば,適切な日本工業規格又は一般的に用いられている標準的な仕様を引用

してもよい。

4.

呼び方の例

4.1

呼び方だけの場合  射出成形用(M)で,離型剤(R)を含み,MFR が 2.1 g/10 min(1),引張弾性

率 2 010 MPa(1)で,自然色(非着色)のポリオキシメチレンホモポリマー(POM−H)は,次のように

表示する。

(熱可塑性プラスチック)JIS K 7364-1(ISO9988-1)  −  POM  −  H,  M R N,    1−1

規格番号

データブロック 1:記号

                  ホモポリマー

データブロック 2  位置 1:射出成形用

位置 2:離型剤

位置 3:自然色(非着色)

データブロック 3  位置 1:MFR 又は MVR

位置 2:引張弾性率

呼び方  (熱可塑性プラスチック)JIS K 7364-1(ISO9988-1)―POM-H,MRN,1-1

4.2

材料規格のある場合  押出成形用(E)で,耐候剤(L)を含むが充てん剤又は強化材を含まない,

MFR 5 g/10 min

,引張弾性率 2 350 MPa で,自然色(非着色)

,ASTM D4181 POM222 の仕様を満たすポリ

オキシメチレンコポリマー(POM−K)は,次のように表示する。

(熱可塑性プラスチック)JIS K 7364-1(ISO9988-1)

  −POM−K,  E L N 2−2,  ASTM D4181 POM222

規格番号

データブロック 1  位置 1:ポリオキシメチレンコポリマー

データブロック 2  位置 1:押出成形用

位置 2:耐候処方

位置 3:自然色(非着色)

データブロック 3  位置 1:MFR

位置 2:引張弾性率

データブロック 4  使用しない

データブロック 5  材料規格

呼び方  (熱可塑性プラスチック)JIS K 7364-1(ISO9988-1)―POM-K,ELN,2-2,ASTM D4181 POM222