>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  原理 

2

5

  試薬 

2

5.1

  溶離液  

2

5.2

  カラム性能評価のための試薬  

2

5.3

  分子量標準物質  

2

5.4

  流量指標用試薬(内部標準物質) 

2

5.5

  添加剤  

2

6

  装置 

2

6.1

  一般  

2

6.2

  溶離液槽  

3

6.3

  ポンプ  

3

6.4

  試料導入装置  

3

6.5

  カラム  

3

6.6

  検出器  

3

6.7

  配管  

3

6.8

  温度制御装置  

3

6.9

  記録計及びプリンタ  

3

6.10

  データ処理システム  

3

6.11

  その他の構成要素  

3

7

  操作 

3

7.1

  分子量標準物質溶液の調製  

3

7.2

  試料溶液の調製  

4

7.3

  カラム性能評価用溶液の調製  

4

7.4

  装置の設定  

4

7.5

  測定条件  

4

7.6

  測定回数  

5

8

  データ収集及び解析  

5

9

  結果の表示  

5

10

  精度  

5

10.1

  一般  

5

10.2

  試験条件  

5


K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)  目次

(2)

ページ

10.3

  共同実験の結果  

6

11

  試験報告書  

7

附属書 A(参考)適用範囲の補足  

8

附属書 B(参考)溶離液,試薬及び標準物質の例  

9

附属書 C(参考)共同実験で取得したデータ  

10


K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本プラスチック

工業連盟(JPIF)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改

正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ

る。

これによって,JIS K 7252-3:2008 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS K 7252

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

K

7252-1

  第 1 部:通則

JIS

K

7252-2

  第 2 部:ユニバーサルキャリブレーション法

JIS

K

7252-3

  第 3 部:常温付近での方法

JIS

K

7252-4

  第 4 部:高温での方法

JIS

K

7252-5

  第 5 部:光散乱検出による方法


日本工業規格

JIS

 K

7252-3

:2016

(ISO 16014-3

:2012

)

プラスチック−

サイズ排除クロマトグラフィーによる

高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方−

第 3 部:常温付近での方法

Plastics-Determination of average molecular mass and molecular mass

distribution of polymers using size-exclusion chromatography-

Part 3: Low-temperature method

序文 

この規格は,2012 年に第 2 版として発行された ISO 16014-3 を基に,技術的内容及び構成を変更するこ

となく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

適用範囲 

この規格は,

60  ℃未満の温度で,有機溶媒を溶離液として用いたサイズ排除クロマトグラフィー(以下,

SEC という。)について規定する(附属書 参照)。

なお,この規格では,平均分子量及び分子量分布は,分子量標準物質を用いて作成した校正曲線によっ

て計算する方法について規定する。

注記 1  この方法は,相対法に分類される(JIS K 7252-1 の附属書 参照)。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 16014-3:2012

, Plastics − Determination of average molecular mass and molecular mass

distribution of polymers using size-exclusion chromatography−Part 3: Low-temperature method

(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 7252-1

  プラスチック−サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量

分布の求め方−第 1 部:通則

注記  対応国際規格:ISO 16014-1,Plastics−Determination of average molecular mass and molecular


2

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

mass distribution of polymers using size-exclusion chromatography−Part 1: General principles

(IDT)

JIS K 7252-2

  プラスチック−サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量

分布の求め方−第 2 部:ユニバーサルキャリブレーション法

注記  対応国際規格:ISO 16014-2,Plastics−Determination of average molecular mass and molecular

mass distribution of polymers using size-exclusion chromatography−Part 2: Universal calibration 
method(IDT)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 7252-1 による。

原理 

サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)の原理は,JIS K 7252-1 の箇条 4(原理)による。

試薬 

5.1 

溶離液  SEC で用いる溶離液の一般的な必要条件は,JIS K 7252-1 の 5.1(溶離液)による。60  ℃

未満の温度で SEC による測定を行う場合の溶離液の例を,

附属書 に示す。

注記 60 ℃未満の温度で水溶性高分子の SEC による測定を行うとき,一般に水を用いるが,この規

格では,除いている。

5.2 

カラム性能評価のための試薬  カラム性能評価のための試薬については,JIS K 7252-1 の 5.2(カラ

ム性能評価のための試薬)による。

カラムの理論段数,シンメトリー係数及び分離度を求めるために低分子量化合物を用いる。カラム性能

評価のための試薬として,使用可能な数種の低分子量化合物があり,例えば,テトラヒドロフランを溶離

液として用いる場合には,エチルベンゼンを,N,N-ジメチルホルムアミドを溶離液として用いる場合には

ジエチレングリコールを用いることが可能である。市販されているカラム性能評価用試薬の例を,

附属書

B

に示す。

5.3 

分子量標準物質  分子量標準物質については,JIS K 7252-1 の 5.3(分子量標準物質)による。

市販されている分子量標準物質の例を,

附属書 に示す。

5.4 

流量指標用試薬(内部標準物質)  流量指標用試薬については,JIS K 7252-1 の 5.4[流量指標用試

薬(内部標準物質)

]による。流量指標に用いる低分子量化合物は,高分子ピーク,システムピーク及び溶

媒ピークと同じ位置に溶出してはならないので,適切な試薬を探すことは,非常に困難である。

適切な流量指標用試薬として,例えば,テトラヒドロフランを溶離液として用いる場合には,硫黄を,

N,N-

ジメチルホルムアミドを溶離液としてエチルベンゼンを用いることができる。

5.5 

添加剤  添加剤は,例えば,臭化リチウム又は塩化リチウムは,N,N-ジメチルホルムアミド中での

ポリアクリロニトリルの会合を抑制するために用い,トリフルオロ酢酸ナトリウムは,1,1,1,3,3,3-ヘキサ

フルオロイソプロパノールを用いたポリアミドの SEC 測定に用いる。

装置 

6.1 

一般  SEC 装置の流路図の例は,JIS K 7252-1 の図 1(SEC 装置の流路図の例)を参照する。この規

格で規定している性能及び 60  ℃未満で一定のカラム温度を維持できる装置であれば,市販の一体形 SEC


3

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

装置又は各機器を組み合わせた装置のいずれかを用いることが可能である。

6.2 

溶離液槽  JIS K 7252-1 の 6.2(溶離液槽)による。溶離液槽は,必ずしもカラムと同一の温度にす

る必要はない。

6.3 

ポンプ  JIS K 7252-1 の 6.3(ポンプ)による。流量正確さを±0.3 %以内に保つために,ポンプは,

一定の温度に制御しなければならない。ポンプの設定温度は,必ずしもカラムと同一の温度にする必要は

ない。

6.4 

試料導入装置  JIS K 7252-1 の 6.4(試料導入装置)による。流量正確さを保つために,試料導入装

置の温度制御装置は,設定温度の±1  ℃以内に保つ性能が必要である。試料導入装置の設定温度は,必ず

しもカラムと同一の温度にする必要はない。

6.5 

カラム  JIS K 7252-1 の 6.5(カラム)による。有機系又は無機系の充塡剤の使用が可能である。粒

子径及び形状は,限定しない。用いるカラムは,総理論段数が 15 000 段以上であり,かつ,試料ピーク近

傍における分離度が 1.5 以上のものを使用する。シンメトリー係数は,1.00±0.15 の範囲内の性能が必要で

ある。さらに,求める分子量範囲全体を包含しており,校正曲線はできる限り直線(相関係数は,1)に近

いことが必要である。理論段数,分離度及びシンメトリー係数は,JIS K 7252-1 の 6.5 に規定する方法に

よって求める。

カラムの温度制御装置は,結果の適切な再現性を保証するために設定温度の±0.5  ℃の範囲内に保つ性

能が必要である。

6.6 

検出器  JIS K 7252-1 の 6.6(検出器)による。流量の安定性及びベースラインの安定性(感度)が

規定に合致するために,検出器の温度制御装置は,設定温度±1  ℃の範囲内に保つ性能が必要である。カ

ラム及び検出器は,同一温度に保つことが望ましい。

注記  示差屈折率検出器の場合は,屈折率として 10

8

程度の変動を検出するため,より高精度な温度

制御を用いるとよい。

6.7 

配管  JIS K 7252-1 の 6.7(配管)による。カラムの性能が必要な条件を満たすために,配管は,一

定の温度に保つ必要がある。ただし,配管は,必ずしもカラムと同じ温度に保つ必要はない。

6.8 

温度制御装置  それぞれの構成要素が一定の温度に保たれていることは,SEC 装置の重要な条件の

一つである。すなわち,正確な温度制御装置は,SEC 測定に必要とされる要件を満たすために不可欠であ

る。

6.9 

記録計及びプリンタ  JIS K 7252-1 の 6.9(記録計及びプリンタ)による。

6.10 

データ処理システム  JIS K 7252-1 の 6.10(データ処理システム)による。

6.11 

その他の構成要素  JIS K 7252-1 の 6.11(その他の構成要素)による。

操作 

7.1 

分子量標準物質溶液の調製 

校正曲線の作成に用いる分子量標準物質は,分析対象高分子の分子量範囲を包含し,かつ,分子量 1 桁

当たりの範囲に少なくとも二つの分子量標準物質を含むことが望ましい。二つ以上の分子量標準物質を含

む溶液を調製してもよいが,クロマトグラム上で標準物質が互いに完全分離している必要がある。

分子量 1 000 000 を超える分子量標準物質溶液は,高粘度になるため,溶出が遅れたりピーク形状が崩れ

たりする。このような場合,高分子量の標準物質は別々に調製しなければならない。

分析対象高分子と同じ化学構造をもつ分子量標準物質が使用できない場合には,化学構造が異なる分子

量標準物質によって作成した標準校正曲線又はユニバーサルキャリブレーション曲線を用いてもよい(JIS 


4

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

K 7252-2

参照)

分子量標準物質の溶解を促進するために,緩やかに振とう,かくはん,若しくは加熱,又はそれらの組

合せを用いるが,高分子鎖の切断を避けるためにできるだけ短時間で行う。

カラムの目詰まり防止のため,分子量標準物質溶液をろ過することが望ましい。ろ過する場合には,0.2

∼1 μm の孔径をもつメンブレンフィルタ又は焼結金属フィルタを用いる。フィルタ上に溶解していない固

形物が観察された場合には,溶解過程を繰り返す。メンブレンフィルタを用いる場合,メンブレン及びそ

の支持体は,用いる溶媒に対して不活性でなければならない。

一般的に,分子量標準物質溶液は,調製後 48 時間以内に用いる。ただし,分子量標準物質溶液を冷暗所

で高分子の分解及び溶媒の蒸発がないように保存した場合,より長期間の保管が可能となる。

望ましい分子量標準物質溶液の濃度を,次に示す。

M

p

<5×10

4

 0.4

mg/cm

3

5×10

4

M

p

<1×10

6

 0.2

mg/cm

3

1×10

6

M

p

 0.1

mg/cm

3

ここに,  M

p

:ピークの最高点での分子量

粘度検出器を用いる場合,低分子量領域では,高濃度の分子量標準物質溶液が必要となる。ただし,試

料は,より低い濃度の溶液で測定することが望ましい。

7.2 

試料溶液の調製 

10∼250 mg の試料を容量 10∼50 cm

3

のフラスコに正確にはかりとり,必要ならば溶出時間を監視する内

部標準物質を加えて,分子量標準物質溶液の調製(7.1 参照)と同様の方法で 30 分以内に溶離液で溶解す

る。

一般に 10

5

を超える分子量の試料は,溶解速度が遅いため,完全に溶解するためには,30 分以上を必要

とする。カラムの目詰まり防止のため,試料溶液は,ろ過することが望ましい。

試料溶液の濃度は,次に示す濃度を超えてはならない。

M

w

<1×10

5

 5.0

mg/cm

3

1×10

5

M

w

<1×10

6

 2.0

mg/cm

3

1×10

6

M

w

 0.5

mg/cm

3

ここに,  M

w

:質量平均分子量

7.3 

カラム性能評価用溶液の調製 

カラムの理論段数,シンメトリー係数及び分離度を求めるために,適切な低分子量化合物を溶離液で溶

解し,濃度 10 mg/cm

3

以下の溶液を調製する。

7.4 

装置の設定 

SEC 測定に必要な量の溶離液を溶離液槽に入れて脱気する。カラムを除く全ての SEC 構成装置を新しい

溶離液で置換する。カラムを装置に接続し,測定条件下で接続部に漏れがないことを確認する。

測定条件(例えば,流量,検出感度及び温度)で運転し,ドリフト及びノイズがない平たんなベースラ

インとなるまで保持する。

7.5 

測定条件 

7.5.1 

流量 

長さ 30 cm,内径 8 mm 程度の高性能カラムを 2 本又は 3 本直列に接続した場合,約 1 cm

3

/min の流量が

望ましい。高分子及び/又は切断されやすい試料の場合,高分子の分子鎖切断が起こらないように流量を

少なくすることが望ましい。


5

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

7.5.2 

注入量及び注入体積 

試料の注入量及び試料溶液の注入体積は,カラムサイズ及び検出感度に依存する。最適の注入量は,空

カラム(充塡剤なし)の 1 cm

3

当たり約 0.005 mg であることが実験的に見いだされている。最大注入量は,

空カラムの 1 cm

3

当たり 0.05 mg 未満にしなければならない。

試料溶液の最適注入体積は,空カラム(充塡剤なし)の 1 cm

3

当たり 0.005 cm

3

であることが実験的に見

いだされている。最大注入体積は,空カラムの 1 cm

3

当たり 0.01 cm

3

未満にしなければならない。

分子量標準物質溶液の注入体積は,試料溶液と同じにしなければならない。ただし,低分子量化合物溶

液の注入体積は,空カラムの 1 cm

3

当たり 0.005 cm

3

未満にしなければならない。

7.5.3 

カラム温度 

カラム温度は,試料の溶解性,溶離液の粘度及び沸点並びに周辺の温度に基づいて選択しなければなら

ない。

7.5.4 

検出感度 

シグナル強度は,注入した試料量及び示差屈折率検出器に対しては,屈折率増分 dn/dに依存し,紫外

検出器に対しては,単位質量濃度当たりの吸光度に依存する。検出感度は,正確なデータ処理をするため

試料の強いピークシグナルを得るように設定することが望ましい。

注記  “屈折率増分”とは,濃度変化に対する屈折率の変化率を意味する。

検出感度を同一条件に設定して,濃度とピーク高さとの関係を直線に保たなければならない。屈折率検

出器に対しては,フルスケールで 1×10

5

∼9×10

4

 RI 単位程度,紫外検出器に対しては,フルスケール

で 0.1∼0.9 吸光度単位程度であることが望ましい。

7.6 

測定回数 

少なくとも 2 回分析を行い,クロマトグラムのピーク位置及び形状の再現性を確認する。流速の誤差が

±0.3 %を超える場合,M

n

の誤差が±3 %を超える場合及び M

w

の誤差が±2 %を超える場合には,再測定

を行う。

ここに,  M

n

:数平均分子量

データ収集及び解析 

JIS K 7252-1

の箇条 8(データ収集及び解析)による。

結果の表示 

JIS K 7252-1

の箇条 9(結果の表示)による。

10 

精度 

10.1 

一般 

この試験法の精度は,ISO 5725-1[2]及び ISO 5725-2[3]に従って,1995 年∼1998 年にかけて行った数回

の共同実験によって決定した。

10.2 

試験条件 

3 種類のポリスチレン,1 種類のポリメタクリル酸メチル及び 1 種類のポリアクリロニトリルの試料並び

に分子量分布が狭い分子量標準物質を参加機関に配布した。

第 1 回共同実験(1995)

高分子試料(3 試料)

ポリスチレン  PS-1


6

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

ポリスチレン  PS-2

ポリスチレン  PS-3

分子量標準物質 14 種類のポリスチレン標準物質

カラム

ポリスチレン系カラム

溶離液

テトラヒドロフラン

カラム温度 40

参加機関数 13

第 2 回共同実験(1996)

高分子試料

ポリメタクリル酸メチル(PMMA)

分子量標準物質 14 種類のポリスチレン標準物質,又は

ポリメタクリル酸メチル標準物質

カラム

ポリスチレン系カラム

溶離液

テトラヒドロフラン

カラム温度 40

参加機関数 14

第 3 回共同実験(1997∼1998)

高分子試料

ポリアクリロニトリル(PAN)

分子量標準物質 14 種類のポリスチレン標準物質,又は

14 種類のポリエチレングリコール及びポリエチレンオキシド

標準物質

カラム

a)

  ポリスチレン系カラム

b)

  ポリビニルアルコール系カラム

溶離液

N,N-

ジメチルホルムアミド(20 mmol/L LiBr を添加)

カラム温度 40

参加機関数

a)

  ポリスチレン系カラム  8

b)

  ポリビニルアルコール系カラム  10

10.3 

共同実験の結果 

併行精度及び再現精度の結果を,

表 に示す。また,データを,附属書 に示す。

注記  再現精度の結果は,この試験方法を標準試験方法とすることに対し十分である。ただし,第 3

回共同実験に見られるように,ポリスチレン系カラムを用いて,20 mmol/L の LiBr を添加した

N,N-

ジメチルホルムアミドを溶離液とした SEC 条件での測定を除く。この共同実験では,s

R

大きなずれは,ポリスチレン系カラムと高分子試料との相互作用及び/又は校正に用いた分子

量標準物質との相互作用によっている。したがって,この試験方法は,高分子の充塡剤への吸

着又は高分子と充塡剤との反発のような明らかな二次的効果が認められるポリマーには,適用

できない。


7

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

表 1−共同実験の結果 

高分子試料

数平均分子量 M

n

び質量平均分子量

M

w

の平均値

a)

併行精度,s

r

a)

%

再現精度,s

R

a)

%

共同実験

PS-1

b)

M

n

= 137 000

M

w

= 373 000

3.1 
1.3

8.0 
8.1

第 1 回

PS-2

b)

M

n

= 70

400

M

w

= 226 000

3.1 
2.1

5.6 
6.1

第 1 回

PS-3

b)

M

n

= 38

000

M

w

= 157 000

2.8 
2.4

6.9 
4.9

第 1 回

PMMA

b)

M

n

= 163 000

M

w

= 617 000

2.1 
1.7

9.0 
7.8

第 2 回

PMMA

c)

M

n

= 215 000

M

w

= 834 000

2.4 
1.4

5.7 
8.4

第 2 回

PAN

d)

M

n

= 202 000

M

w

= 467 000

2.3 
0.7

28.2 
19.8

第 3 回

PAN

e)

M

n

= 79

200

M

w

= 208 000

3.2 
1.1

18.7

8.2

第 3 回

PAN

f)

M

n

= 126 000

M

w

= 418 000

2.3 
0.4

5.8 
5.1

第 3 回

PAN

g)

M

n

= 77

800

M

w

= 468 000

1.9 
0.7

6.4 
6.6

第 3 回

a)

  異常値は,Grubbs 及び Cochran の方法によって除いた(参考文献[1]及び[3]参

照)

b)

  分子量標準物質  :ポリスチレン標準物質

c)

  分子量標準物質  :ポリメタクリル酸メチル標準物質

d)

  カラム

:ポリスチレン系カラム

分子量標準物質  :ポリスチレン標準物質

e)

  カラム

:ポリスチレン系カラム

分子量標準物質  :ポリエチレングリコール標準物質  及び

  ポリエチレンオキシド標準物質

f)

  カラム

:ポリビニルアルコール系カラム

分子量標準物質  :ポリスチレン標準物質

g)

  カラム

:ポリビニルアルコール系カラム

分子量標準物質  :ポリエチレングリコール標準物質  及び

  ポリエチレンオキシド標準物質

11 

試験報告書 

JIS K 7252-1

の箇条 11(試験報告書)による。


8

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

附属書 A

(参考)

適用範囲の補足

この規格の試験方法は,60  ℃未満の温度で測定する SEC 測定に関するものであり,対象試料が直鎖状

のホモポリマーであることを想定している。ただし,この試験方法は,相対法であり,枝分かれ形,星形,

くし形などの非線状ポリマー,立体規則性及び立体不規則性ポリマー並びにランダム形,ブロック形,グ

ラフト形などの共重合ポリマー及び組成分布がある共重合ポリマーにも適用可能である。また,この試験

方法は,分子量 3 000 000 までのポリマーに適用できるが,分子量 1 000 未満の部分が 30 %を超える試料

には,適用できない。

この試験方法は,次に示す場合にも,適用できない。

−  水溶性ポリマーなど,溶離液に水を用いる場合。

−  カラム温度を 60  ℃以上で用いる場合。

−  二次的効果としてポリマー分子の充塡剤への吸着又は反発が,明らかに認められる場合。


9

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

附属書 B

(参考)

溶離液,試薬及び標準物質の例

B.1 

適切な溶離液の例 

60  ℃未満の温度で SEC 測定を行う場合の,溶離液と高分子との組合せの例を,次に示す。

a)

テトラヒドロフラン:ポリスチレン,ポリメタクリル酸メチル,ポリカーボネート,ポリ酢酸ビニル

など

b)

クロロホルム:脂肪族ポリエステル

c)

トルエン:ポリジメチルシロキサン

d)  N,N-

ジメチルホルムアミド:ポリアクリロニトリル,ポリウレタンなど

e) 1,1,1,3,3,3-

ヘキサフルオロイソプロパノール:ポリアミド,ポリエステルなど

B.2 

カラム性能評価用試薬の例 

ポリスチレン系カラムの評価に用いる試薬の例を,

表 B.1 に示す。

カルボキシル基,アミノ基などのイオン性基をもつ試薬は,充塡剤と相互作用する可能性があるため用

いることができない。

表 B.1−カラム性能評価用試薬の例 

溶離液

試薬

テトラヒドロフラン

エチルベンゼン

クロロホルム

エチルベンゼン

トルエン

エチルベンゼン

N,N-

ジメチルホルムアミド

エチレングリコール

1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロパノール

酢酸エチル

B.3 

分子量分布が狭い分子量標準物質 

JIS K 7252-1

附属書 B(分子量分布が狭い分子量標準物質)を参照する。

なお,ポリエチレン,ポリプロピレンなどのような高温だけに溶ける高分子は,使用できない。


10

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

附属書 C 
(参考)

共同実験で取得したデータ

C.1 

第 回共同実験(ポリスチレン試料)のデータ 

表 C.1∼表 C.3 は,第 1 回共同実験のデータ(平均分子量及び分散)である。

測定(7.6 参照)は,それぞれ 3 回行われた(n=3)

。幾つかの測定機関は,異なる日に 2 回目及び 3 回

目の測定を行った。例えば,

表 C.1 の測定機関 B は,B1,B2 及び B3 に示すように 3 回の測定を行った。

このようなデータは,それぞれ準測定機関から得られたものとして取り扱った。

表 C.1−ポリスチレン(PS-1)に対して得られた平均分子量及び分散 

測定機関

M

n

M

w

平均(×10

4

) 分散(×10

8

) 平均(×10

4

) 分散(×10

8

A1 14.6

0.281

35.9

0.013

B1 14.6

0.051

38.9

0.031

B2 13.9

0.249

37.2

0.823

B3 13.8

0.059

37.8

0.178

C1 13.0

0.666

37.1

0.002

C2 13.3

0.446

37.6

0.020

C3 13.6

0.095

38.4

0.162

D1 13.1

0.135

41.9

0.062

D2 13.1

0.135

41.9

0.062

D3 13.8

0.140

42.2

0.002

E1 13.5

0.000

38.3

0.000

E2 13.3

0.012

38.0

0.007

F1 14.2

0.007

40.8

0.018

F2 14.2

0.002

40.4

0.005

F3 14.3

0.017

40.2

0.000

G1 15.0

0.012

37.6

0.009

G2 13.6

0.038

35.8

0.037

H1 13.3

0.001

38.0

0.011

H2 13.5

0.035

38.2

0.021

I1 16.3

0.436

40.2

0.203

I2 16.6

0.247

39.4

0.859

J1 11.9

0.187

31.8

0.815

J2 11.6

0.086

31.8

0.482

J3 12.5

0.016

32.4

0.002

K1 13.8

0.009

37.5

0.007

K2 14.5

0.036

38.1

0.016

L1 13.9

0.024

37.0

0.158

L2 12.6

0.000

35.2

0.260

M1 12.6

0.062

33.3

0.140

M2 13.1

0.107

32.2

0.002

M3 12.0

0.109

32.1

0.362


11

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

表 C.2−ポリスチレン(PS-2)に対して得られた平均分子量及び分散 

測定機関

M

n

M

w

平均(×10

4

) 分散(×10

8

) 平均(×10

4

) 分散(×10

8

A1 7.24

0.026

22.6

0.006

B1 7.65

0.098

23.1

0.096

B2 7.54

0.038

22.4

(0.212)

B3 7.45

0.031

22.9

0.060

C1 6.70

0.149

21.9

0.007

C2 6.47

0.060

22.2

0.042

C3 6.95

0.009

22.7

0.002

D1 6.89

0.015

24.8

0.047

D2 7.00

0.003

24.7

0.002

D3 6.75

0.084

24.6

0.009

E1 7.19

0.000

23.0

0.000

E2 7.07

0.002

22.9

0.010

F1 7.51

0.002

24.1

0.009

F2 7.61

0.001

23.8

0.000

F3 7.65

0.002

23.6

0.004

G1 7.34

0.002

23.0

0.002

G2 7.09

0.000

22.4

0.010

H1 6.70

0.007

23.5

0.005

H2 6.88

0.002

23.2

0.019

I1

(9.13)

(5.707) 23.4 (2.628)

I2

(9.72)

(0.590) 24.9 (0.887)

J1 6.62

0.004

20.0

0.095

J2 6.73

0.001

20.1

0.042

J3 6.65

0.095

21.0

0.016

K1 7.07

0.007

22.9

0.007

K2 6.78

0.038

22.8

0.020

L1 6.52

0.136

21.7

0.016

L2 6.59

0.020

22.0

0.099

L3 6.74

0.013

20.6

0.050

M1 7.60

0.006

21.8

0.042

M2 7.66

0.084

21.4

0.047

M3 6.55

0.004

19.6

0.042

注記  括弧の値は,異常値である。


12

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

表 C.3−ポリスチレン(PS-3)に対して得られた平均分子量及び分散 

測定機関

M

n

M

w

平均(×10

4

) 分散(×10

8

) 平均(×10

4

) 分散(×10

8

A1 3.70

0.008

15.7

0.004

B1 4.12

0.006

16.4

0.059

B2 3.99

0.017

15.7

0.052

B3 4.05

0.005

16.0

0.014

C1 3.67

0.005

15.4

0.095

C2 3.55

0.001

15.3

0.020

C3 3.78

(0.038) 15.8

0.056

D1 3.84

0.001

16.8

0.020

D2 3.74

0.002

16.4

0.029

D3 3.76

0.014

16.6

0.007

E1 3.69

0.000

16.1

0.000

E2 3.60

0.000

16.0

0.000

F1 3.95

0.000

16.6

0.003

F2 4.00

0.001

16.3

0.001

F3 4.08

0.001

16.2

0.002

G1 3.99

0.000

16.2

0.001

G2 3.89

0.000

16.0

0.002

H1 3.50

0.001

16.8

0.020

H2 3.59

0.003

16.2

0.039

I1 4.04

0.005

15.3

(2.247)

J1 3.47

0.002

14.6

0.016

J2 3.50

0.002

14.5

0.002

J3 3.70

0.000

14.5

0.009

K1 3.80

0.000

16.1

0.000

K2 3.70

0.000

16.0

0.002

L1 3.75

0.004

15.8

0.012

L2 3.60

0.001

15.0

0.009

L3 3.50

0.002

14.4

0.031

M1 4.42

0.003

15.6

0.002

M2 4.50

(0.069) 15.4

0.016

M3 3.46

(0.038) 13.6

0.016

注記  括弧の値は,異常値である。


13

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

C.2 

第 回共同実験(ポリメタアクリル酸メチル試料)のデータ 

表 C.4 は,第 2 回共同実験の生データ(平均分子量及び分散)である。測定(7.6 参照)は,それぞれ 3

回行われた(n=3)

表 C.4−ポリメタアクリル酸メチル(PMMA)に対して得られた平均分子量及び分散 

測定機関

M

n

M

w

平均(×10

4

) 分散(×10

8

) 平均(×10

4

) 分散(×10

8

校正曲線:標準ポリスチレン

A  18.0 0.39 59.3 0.16 
B 16.5

(1.14) 72.6

0.01

C  15.4 0.09 57.2 0.42 
D  14.4 0.09 62.9 0.02 
E  14.0 0.17 58.0 2.20

F  17.3 0.02 65.8 0.02

G  17.4 0.00 59.7 0.13 
H  16.3 0.02 63.6 0.20

I 22.8

(47.85) 66.7 (43.04)

J  15.8 0.20 62.3 3.48

K

(23.5) 0.66

66.4  4.97

L  18.9 0.24 58.7 2.14

M  15.9 0.06 53.8 0.04

N  16.3 0.02 62.1 0.19

校正曲線:標準ポリメタアクリル酸メチル

A  22.4 0.78 82.3 0.33 
B  19.9 0.41 87.3 0.01 
C  20.1 0.21 82.1 1.10 
D  19.5 0.20 73.5 0.02

E  18.3 0.16 71.7 1.85 
F  21.0 0.03 83.9 0.03

G  20.6 0.00 81.4 0.26 
H  19.9 0.03 88.4 0.47

I

(29.8)

(89.49) 90.4 (76.41)

J  19.7 0.35 88.3 6.01

K

(27.7) 0.93

93.9  3.23

L  22.4 0.34 78.8 4.06

M  19.9 0.09 74.3 0.06

N  20.4 0.12 91.3 0.80

注記  括弧の値は,異常値である。


14

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

C.3 

第 回共同実験(ポリアクリロニトリル試料)のデータ 

表 C.5 は,第 3 回共同実験の生データ(平均分子量及び分散)である。測定(7.6 参照)は,それぞれ 3

回行われた(n=3)

。幾つかの測定機関は,異なる日に 2 回目の測定を行った。例えば,

表 C.5 の測定機関

D は,D1 及び D2 に示されたように 2 回の測定を行った。このようなデータは,それぞれ準測定機関から

得られたものとして取り扱った。

表 C.5−ポリアクリロニトリル(PAN)に対して得られた平均分子量及び分散 

測定機関

M

n

M

w

平均(×10

4

) 分散(×10

8

) 平均(×10

4

) 分散(×10

8

カラム:ポリスチレンゲル

校正曲線:標準ポリスチレン

A  15.78 0.07 33.94 0.20 
B 22.73

0.54

49.93

(0.89)

C  31.13 0.05 62.43 0.06 
D  19.20 0.37 41.23 0.08 
E  15.00 0.03 41.25 0.02 
G  23.17 0.14 52.34 0.27 
H  20.87 0.51 45.92 0.08

I  13.61 0.00 50.38 0.05

カラム:ポリスチレンゲル

校正曲線:標準ポリエチレングリコール及び標準ポリエチレンオキサイド

A  8.70  0.02 19.23 0.08 
B

8.40  0.18 20.93 0.17

C

8.38  0.01 23.60 0.01

D  9.68  0.05 20.63 0.04

E

8.51  0.01 21.00 0.00

G  6.42  0.04 18.32 0.03 
H  8.25  0.22 21.73 0.01

I 5.00

0.00

(47.01)

(7.87)

カラム:ポリビニルアルコールゲル

校正曲線:標準ポリスチレン

A 11.92

0.07

36.86

(0.99)

B1 11.70

(1.00) 39.70 (2.92)

B2 12.67

0.12

44.43

(0.60)

C  12.99 0.19 44.05 0.06

D1 14.30

0.04

38.67

(0.34)

D2  13.07 0.02 45.86 0.01

E  11.97 0.05 33.65 0.08 
F 11.85

0.15

59.48

(1.85)

G  12.69 0.07 41.59 0.03

H1  12.39 0.13 40.51 0.05 
H2  11.63 0.05 41.23 0.03

I  12.83 0.01 40.38 0.08 
J

(9.36)

0.73 39.24 0.00

K  13.11 0.08 41.38 0.00


15

K 7252-3

:2016 (ISO 16014-3:2012)

表 C.5−ポリアクリロニトリル(PAN)に対して得られた平均分子量及び分散(続き) 

測定機関

M

n

M

w

平均(×10

4

) 分散(×10

8

) 平均(×10

4

) 分散(×10

8

カラム:ポリビニルアルコールゲル

校正曲線:標準ポリエチレングリコール及び標準ポリエチレンオキサイド

A 7.11

0.02

20.29

(0.29)

B1 7.31

(0.30) 22.00 (0.64)

B2 8.18

0.04

25.67

(0.16)

C

8.04  0.03 23.74 0.00

D1  8.67  0.01 21.27 0.10 
D2  8.10  0.00 23.67 0.00

E

7.59  0.02 25.39 0.06

F

6.98  0.06 27.12 0.02

G  7.93  0.02 23.72 0.01

H1  7.68  0.04 22.96 0.01 
H2  7.15  0.01 22.52 0.01

I

7.99  0.00 23.72 0.03

J

(6.00)

0.07 22.33 0.00

K  7.96  0.02 24.33 0.00

注記  括弧の値は,異常値である。

参考文献  [1]  GRUBBS, F. E., and BECK, G.: Technometrics, 14, p.847 (1972)

[2]  ISO 5725-1Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and resultsPart 1: 

General principles and definitions

注記  対応日本工業規格:JIS Z 8402-1:1999  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及

び精度)−第 1 部:一般的な原理及び定義(IDT)

[3]  ISO 5725-2Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and resultsPart 2: 

Basic method for the determination of repeatability and reproducibility of a standard measurement 

method

注記  対応日本工業規格:JIS Z 8402-2:1999  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及

び精度)−第 2 部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的

方法(IDT)