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K7138:2006 (ISO 4590

:2002)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本プラスチック工業連盟(JPIF)/財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 4590:2002,Rigid cellular plastics−

Determination of the volume percentage of open cells and of closed cells

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS K 7138

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)測定方法に関する注意事項


K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

(2) 

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  原理

2

5.

  試験片

2

5.1

  試験片の数 

2

5.2

  試験片の作製 

2

5.3

  寸法

2

5.4

  試験片の細分化

2

6.

  状態調節及び試験条件 

3

7.

  表面積 及び体積 V

g

の測定 

3

8.

  測定法 1:圧力変化法(ピクノメータ法)による非通気体積 V

i

の測定

4

8.1

  測定法 の原理

4

8.2

  測定法 の装置の説明 

4

8.3

  ピクノメータ装置の校正 

6

8.4

  測定法 の手順

7

8.5

  測定法 の計算

8

9.

  測定法 2:体積膨張法による非通気体積 V

i

の測定 

8

9.1

  測定法 の原理

8

9.2

  測定法 の装置の説明 

9

9.3

  体積膨張装置の構成

10

9.4

  試験方法 

12

10.

  切断面の表面気泡の補正 

12

10.1

  圧力変化法 

12

10.2

  体積拡張法 

12

11.

  結果のまとめ方 

12

11.1

  見掛けの連続気泡率

12

11.2

  連続気泡率の補正

13

11.3

  独立気泡率の補正

13

12.

  精度及び正確度

13

13.

  報告

13

附属書 A(規定)測定方法に関する注意事項 

15


     

日本工業規格(案)

JIS

 K

7138

:2006

(ISO 4590

:2002

)

硬質発泡プラスチック−連続気泡率及び

独立気泡率の求め方

Rigid cellular plastics

Determination of the volume percentage of open

cells and of closed cells

序文  この規格は,2002 年に第 2 版として発行された ISO 4590,Rigid cellular plastics−Determination of the

volume percentage of open cells and of closed cells

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することな

く作成した日本工業規格である。

なお,この規格で下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。

1. 

適用範囲  この規格は,試験片の幾何学的体積及び非通気体積の測定によって,硬質発泡プラスチッ

クの連続気泡率及び独立気泡率の一般的な求め方について規定する。この規格は,試験片作製の場合に,

試験片を切断するときに破壊される表面の気泡を考慮し,見掛けの連続気泡体積を補正する方法について

も規定する。非通気体積を測定するための二つの方法及び対応する装置についても規定する。方法 2 によ

って得られた結果は,比較の目的にだけ用いる。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 4590:2002

,Rigid cellular plastics−Determination of the volume percentage of open cells and of

closed cells (IDT)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 7248

  発泡プラスチック及びゴム―寸法の求め方

備考 ISO 

1923:1981

,Cellular plastics and rubbers−Determination of linear dimensions が,この規格と

一致している。

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1 

表面積 (surface area)    :寸法測定によって得られた試験片の総面積。

3.2 

幾何学的体積 (geometrical volume)    V

g

:寸法測定によって得られた試験片の体積。

3.3 

表面積と体積との比 (surface/volume ratio)    :試験片の

g

V

S

比。

3.4 

非通気体積 (impenetrable volume)    V

i

:試験条件下において,空気が浸透することなく,また,そ

の中から気体が逃げることのない体積。

3.5 

見掛けの連続気泡率  (apparent volume percentage of open cells)

r

ω

:次の式で示される比。


2

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

r

ω

100

g

i

g

×

=

V

V

V

備考  この値は,試験片を切断するときに破壊される表面の気泡の体積を含んでおり,試験に用いら

れる発泡プラスチックの性質及び(表面積/体積)比( )に依存する。

3.6 

補正連続気泡率の補正値  (corrected volume percentage of open cells)

0

ω

:見掛けの連続気泡率(

r

ω

)

を,試験片の作製の間に,試験片切断時に破壊される表面の気泡を考慮して補正した値。

備考  この値は,(表面積/体積)比( )をゼロに近づけたときの,見掛けの連続気泡率(

r

ω

)

の極限値

である。

3.7 

補正独立気泡率  (corrected volume percentage of closed cells)

0

Ψ :補正した連続気泡率を差し引いた

残りの体積率。

0

0

100

ω

=

Ψ

備考  この値は,気泡壁(プラスチックの部分)の体積を含む。

4. 

原理  異なった(表面積/体積)比( )をもつ試験片の表面積 及び体積

g

の測定。

非通気体積は,次の二つの方法のうちいずれか一方の方法によって測定する。

a) 

測定法 1―圧力変化法(ピクノメータ法)

b) 

測定法 2―体積膨張法

非通気体積

i

の測定は,最初は試験片を入れず,次に試験片を入れた変形しないチャンバ内に封じ込め

られた気体に対しボイル−マリオット(Boyle-Mariotte)の法則を適用することによって行う。

見掛けの連続気泡率

r

ω

は,

)

(r

f

r

=

ω

曲線をプロットし,

0

=

r

を外挿することによって算出する。次い

で,連続気泡率の補正値

0

ω

と独立気泡率の補正値

0

Ψ とを計算によって求める。

5. 

試験片

5.1 

試験片の数  各試験において,図 に示す寸法(r

1

r

2

r

3

)の試験片をそれぞれ最低三組準備する。

一つの寸法の試験片に対し合計 3 回の測定を行う。

5.2 

試験片の作製  試験片は,気泡構造を破壊しないように注意しながら,バンドソー(帯鋸)で切断

し,必要であれば切削する。試験片は,ほこり,ボイド及び成形時のスキンのないものとする。

熱線カッタによる切断をしてはならない。

5.3 

寸法  試験片の寸法は,非通気体積

i

の測定方法に応じて異なる。試験片の初期の寸法は,次によ

る。

測定法 1:圧力変化法(ピクノメータ法)

        長さ:25±1 mm

        幅  :25±1 mm

        厚さ:25±1 mm

測定法 2:体積膨張法

        長さ:100±1 mm

        幅  :30±1 mm

        厚さ:30±1 mm


3

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

5.4 

試験片の細分化  上記いずれの方法においても,試験片の(表面積/体積)比の範囲を求めるため

に,

図 に示すように,試験片

2

及び

3

に細分化する。

6. 

状態調節及び試験条件  試験片は試験を開始する前に 23±2  ℃,相対湿度(50±5)  %の雰囲気で 16

時間以上状態調節する。試験は,温度 23±2  ℃,適切な湿度,例えば,(50±5)  %に制御された状態で行

う。

7. 

表面積 及び体積 V

g

の測定

7.1 

試験片の寸法は,0.05 mm まで測定すること以外は,JIS K 7248 によって求める。測定部位を

図 2

に示す。

7.2 

試験片

1

(平行 6 面体 1 個),

2

(平行 6 面体 2 個)及び

3

(平行 6 面体 4 個)における平均寸法,

表面積 ,体積

g

を計算によって求める。得られた値を,表面積は 0.01 cm

2

,体積は 0.01 cm

3

に丸める。

  1  試験片の切断パターン


4

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

  2  測定ポイント

8. 

測定法 1:圧力変化法(ピクノメータ法)による非通気体積 V

i

の測定

備考  非通気体積 V

i

は,測定法 1 又は測定法 2 によって測定する。この二つの測定方法の原理,装置

の説明,校正,手順及び計算方法については,この規定及び 9.による。

8.1 

測定法 の原理  次の特性を,大気圧

amb

及び

amb

に対してチャンバ内圧力を

e

降下させた場合に

ついて求める。

a) 

試験片がないときのチャンバの体積変化

A1

V

δ

:

この測定によって装置の校正を行う。

b) 

試験片があるときのチャンバの体積変化

A2

V

δ

試験片の非通気体積

i

は,次の式によって求める。

B

e

A2

A1

i

p

p

V

V

V

=

δ

δ

ここに, 

e

amb

B

p

p

p

+

=

実際には(8.2.2 参照)

i

V

は,これと同等の次の式によって計算する。

B

e

2

1

i

p

Kp

l

l

V

=

ここに,

1

l

A1

V

K

δ

に対応したピクノメータの表示値

2

A2

V

K

δ

に対応したピクノメータの表示値

K

:  ピクノメータの表示値をチャンバの体積変化に対応さ

せるための定数

8.2 

測定法 の装置の説明


5

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

8.2.1 

この装置は,大気圧と内圧とを即時に表示できるエアーピクノメータからなる。

図 に装置の概略

を示す。実質的には,次の部分からなる。

a) 

試験チャンバ A は,体積約 50 cm

3

の取り外し可能な測定チャンバDを含み,これは適切な部品,フィ

ルタ F 及び気密性円形ジョイント G によって A の主要部分に接続されている。これによって試験装置

の気密性及び体積の再現性が保持される。

b) 

減圧を生じるためのチャンバ B

8.2.2 

二つのチャンバ A 及びチャンバ B は,両者を接続・切断することのできるバルブ T

1

及びマノメー

タ M

1

を備えた配管によって並列に接続されている。配管は,バルブ T

2

によって直接大気との接続が可能

である。

気密ジョイント G によって D と A が接続され,バルブ T

1

が閉じた状態ではクランク C

A

でピストン P

A

を移動することによって,両者の合計体積

A

V

(チャンバ並びにマノメータ M

1

及びバルブ T

1

に接続してい

る配管の体積を含む。

)を変動させることができる。

ピストン P

A

の変位表示器 I は,スケール J によって 0.25  %の精度で直接読み取ることができる。

l

は,

初期値

0

V

から始まる変位量

A

V

δ

に対応するよう,あらかじめ校正する。

備考 

l

A

V

δ

との相関は,装置製造業者によって提供された比例定数

)

(

A

V

K

l

K

δ

=

及び標準体積によ

る校正によって定義される。ピクノメータの取り付けのときに,スケール J のゼロ点が製造業

者の指示どおりに調整されている場合にだけ,適切な

K

の値が得られる。市販のエアーピクノ

メータの

K

値は,2.0 である。

8.2.3 

チャンバ B は,バルブ T

3

によって直接大気に接続される。さらに,配管及びバルブ T

4

によってマ

ノメータ M

2

に接続している。M

2

は,B の内部に随時生じた,大気圧に対する圧力降下を表示する。マノ

メータ M

2

は,圧力降下を 0.25  %まで(すなわち,−200 mmH

2

O

の圧力降下

e

p

を±0.5 mmH

2

O

まで)表

示することができるものとする。

(バルブ T

1

及びバルブ T

3

が閉のとき)クランク C

B

でピストン B

2

を動かすことによって,チャンバ B

の圧力を調節することが可能である。

B

の内部の圧力

B

p

と大気圧

amb

p

との差圧

e

p

(測定法 1 では負の値)は,T

4

が開の状態で M

2

に表示され

る。

amb

B

e

P

P

P

=


6

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

    A  試験チャンバ 
    B  減圧チャンバ

    C

A

,C

B

  クランク

    D  測定チャンバ 
    E

A

,E

B

  移動ピストンの終点

    F  フィルタ 
    G  気密ジョイント

H

  試験片

I

  インジケータ

J

  目盛

M

1

,M

2

  差圧マノメータ

P

A

,P

B

  ピストン

T

1

から T

5

  バルブ

  3  測定法 1 による非通気体積

i

V

測定装置概要図

8.3 

ピクノメータ装置の校正  8.4 に規定する方法に従い,測定期間中の平均的な大気圧

amb

p

からの圧力

変化

O

mmH

200

2

e

=

P

に対応した読み

1

l

を求める。


7

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

備考1.  大気圧

amb

p

が変化するごとに

l

1

を求める必要性を避けるため,

e

p

に対する校正曲線

)

(

amb

1

p

f

l

=

を確定しておくことが望ましい。これは変化する

amb

p

に対して数日間校正操作を

実施することによって,

図 に示すような関係が得られる。

2. 

ある発泡体において,異なった減圧度

e

p

,例えば,−300 mmH

2

O

,における非通気体積を求

めることが好ましい場合は,

e

p

に対する校正曲線を作成する必要がある。

  4  測定法 1 の検量線  (

O

mmH

200

2

e

=

p

)

8.4 

測定法 の手順

8.4.1 

測定に先立ち,ピストン P

A

及びピストン P

B

を全可動区間にわたって動かすことによって,チャン

バ A 及びチャンバ B 並びに配管内の空気を完全に置換する。このとき,すべてのバルブは開とする。装置

内外の環境を同一にするために,この操作を数回繰り返す。

大気圧を 10 Pa(

1

)

の単位まで求める。

(

1

10 Pa

 1 mmH

2

O

8.4.2 

マノメータ M

1

及びマノメータ M

2

の表示がゼロであることを確認する。

8.4.3 

チャンバ D(試験片の入ったもの)を所定位置に置く。

8.4.4 

適切な方法によってピストン P

A

及びピストン P

B

を動かし,装置内の空気を置換する。

8.4.5 

スケール J において表示

l

=0

となるよう,ピストン P

A

を調節する。望ましい圧力降下が得られる

ような位置までピストン P

B

を動かす。

大気圧,

amb

p

(kPa)

目盛の

読み,

l

2

2

l

l

1


8

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

8.4.6 

バルブ T

3

,バルブ T

2

に次いで,バルブ T

1

を閉め,数秒待つ。マノメータ M

1

及びマノメータ M

2

は,ゼロを指す。もしゼロを指さない場合は,バルブ T

1

,バルブ T

3

そしてバルブ T

2

を再度開とし,8.4.4

に規定する操作を行い,8.4.5 の操作へ進む。それでもマノメータが不安定な場合は,

附属書 AA.4A.5

及び A.6 参照)に規定する異常の理由によって測定不可能となる。

8.4.7 

マノメータが安定したら,マノメータ M

2

の圧力降下が確認される間,マノメータ M

1

の表示がほ

とんどゼロになるように,ピストン P

A

とピストン P

B

をほぼ同時に,そして徐々に移動させながら,内圧

を下げる。

この操作中,ピストン P

A

は,絶対に後方へ動かしてはならない。

8.4.8 

圧力降下が−200 mmH

2

O

に達するまで,8.4.7 の操作を続ける。平衡状態は,安定でなければなら

ない。そうでない場合は,

附属書 AA.4A.5 及び A.6 参照)に規定する異常の理由の一つ,気泡壁の破

裂,試験片の破壊,

amb

p

の急激な変動が考えられる。

新しい発泡材料の試験においては,等差級数的に選択された数点の圧力降下

e

p

(例えば,−100 mmH

2

O

−200 mmH

2

O

,−300 mmH

2

O

など)を用いて,予備的な試験を行う。この試験においては,

l

が直接

e

p

対応して変化し,安定な平衡状態を与える最も大きな圧力降下の値を用いるものとする。装置は,そのと

きの

e

p

の値を用いて再校正する。

8.4.9 

圧力降下

e

p

に対応した

1

l

又は

2

l

を記録する。その後,バルブ T

1

を開き,ピストン P

B

と必要に応じ

てピストン P

A

によって,ピクノメータ装置を徐々に大気圧に戻す。マノメータ M

2

の読みがゼロになって

からすべてのバルブを開にする。急激に大気圧に戻してはならない。

8.4.10 8.4.5

8.4.9 の操作を 2 回繰り返す。一般的に,

2

l

(又は

1

l

)の最初の二つの値は,かなり異なる。

2

回目の値は,最初の値に比べて小さいと仮定する。3 回目の値が,最初の二つの値の間にあり,2 回目の

値との間に

1

l

の読みの精度以上の差がない場合は,後者二つの値の平均をとり

2

l

とする。

これら二つの条件が満たされず,特に 3 回目の読みが 2 回目より小さい場合は,二つの測定値が表示誤

差以下になるまで,上記の測定を繰り返す。

8.5 

測定法 の計算  次の式によって,非通気体積

i

V

を算出する。

B

e

2

1

i

p

Kp

l

l

V

=

ここに,

1

l

試験中の大気圧

amb

p

に対応した値

B

p

(

e

amb

p

p

+

=

)

は mmH

2

O

で表される

9. 

測定法 2:体積膨張法による非通気体積 V

i

の測定

9.1 

測定法 の原理  ボイル-マリオットの法則によれば,密閉状態にある気体の体積は,圧力に反比例

して変化する。チャンバ内の試験片の有無にかかわらず,チャンバの寸法が同じように増加するならば,

圧力の低下は,試験片がないほうが小さくなる。この試験方法では,標準体積に対してあらかじめ校正さ

れた相対的な圧力低下は,大気に開放されたマノメータの値から測定される。

非通気体積

i

V

は,このチャンバ法によれば,連続気泡率の増加に伴って見掛けの体積が減少することが

認められる。


9

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

K

  試料用チャンバ

L

  すりガラスキャップ

M

3

  マノメータ

N

  拡張バルブ

O

  液容器

Q

  スケール

R

  風よけケース

S

  トラップドア

T

6

  バルブ

U

1

,U

2

  マーク

W

1

,W

2

,W

3

  液面

  5  測定法 2 による非通気体積 V

i

測定装置概要図

9.2 

測定法 の装置の説明

9.2.1 

装置は

図 に示すように,ガラスチューブのマノメータで構成されている。試料用チャンバ K は,

接合部に真空用グリースを塗布した気体シール用すりガラス製キャップ L を備えている。試料用チャンバ

K

は,拡張バルブ N を介して,マノメータ M

3

につながっている。マノメータ M

3

は,界面活性剤及び着色

剤が満たしてある。マノメータ M

3

の液面は,容器 O によって調節される(これは,注射器によって制御

される。

。試料用チャンバ K 内の圧力は,バルブ T

6

によって,試験中は,大気圧に保持される。ミリメ

ートル単位の目盛をもつスケール Q は,マノメータ M

3

の開放端側に取り付ける。

9.2.2 

外気温の変動による誤差を避けるため,装置全体は,透明なフロントパネル及び試料用チャンバ K

によって試験片の出し入れができるトラップドア S を備えた,風よけケース R に入れる。

備考  この装置には,次の諸元をもつ幾つかのモデルがある。

a) 

試料用チャンバ K 及びマーク U

1

までのガラス管の体積

K

V

:310 cm

3

b) 

マーク U

1

からマーク U

2

までの拡張バルブの体積

N

V

:10.5 cm

3

c) 

マノメータ低部からマーク U

2

までの高さ:少なくとも 650 mm


10

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

d) 

ガラス管の内径:10 mm

9.3 

体積膨張装置の校正

9.3.1 

正確度 0.1 cm

3

で,150 cm

3

までの体積をもつ校正済みのシリンダ 6 個[例えば,黄銅(銅合金)製

シリンダ]を準備する。

9.3.2 

バルブ T

6

を開いた状態で,マノメータ M

3

の液面をマーク U

2

に調節し,これに対応したマノメー

タ開放端側の液面

1

W

を,ミリメートル単位まで読み取る。

9.3.3 

液面をマーク U

1

まで上げてからバルブ T

6

を閉とする。マーク U

1

までの配管体積を含む試料用チ

ャンバ K の体積を

K

V

,このときの大気圧を

amb

p

とする。

9.3.4 

液体を抜き,閉鎖側の液面が,U

2

(気体の膨張

K

V

δ

に対応)に達するまで,双方の液面を下げる。

この操作はゆっくり行い,液面がマーク U

1

からマーク U

2

に達するまでの時間が,60±1 秒間になるよう

にする。液面をマーク U

2

に保持し,拡張バルブ N の壁面に付着した液が,マノメータ液に合流するまで

30

±1 秒間待った後,マノメータの開放端側の液面

2

W

を,ミリメートル単位で読み取る。次いで,バルブ

T

6

を開とし,液面をマーク U

1

に合わせ,同様な操作を,ミリリットル単位で同じ値が得られるまで繰り

返す。

9.3.5 

キャップ L を取り外し,試料用チャンバ K に,非通気体積

V

i

が既知(

C

V

)の検定された標準試験

片を入れ,キャップをする。

備考  試料用チャンバ K 上のキャップの位置のわずかなずれは,初期体積の有意な変動を生じるので,

一定の

V

k

を得るには(

附属書 参照),試料用チャンバ K の同一位置に,キャップ L をはめ込

むようにすることが必要である。

9.3.3

及び 9.3.4 に規定する操作を繰り返し,マノメータの開放端側液面

3

W

を,ミリメートルの単位で記

録する。

9.3.6 

次の比を求める。

3

1

3

2

W

W

W

W

ここに,

1

W

初期の液面の読み値

2

W

標準試料を用いないときの,マノメータの読み

3

W

標準試料を用いたときの,マノメータの読み

次に

C

K

K

3

1

3

2

)

(

V

V

V

W

W

W

W

=

+

δ

9.3.7 9.3.2

9.3.5 に規定する操作を,

C

V

C

V

などの体積をもつ検定された標準試験片を用いて行う。

C

V

に対応する読み値を

1

W

2

W

3

W

とすると

=

+

C

K

K

3

1

3

2

)

(

V

V

V

W

W

W

W

δ

これらの結果を

C

V

C

V

などを横軸とし,それに対応する比を縦軸としたグラフ上にプロットする。

3

1

3

2

W

W

W

W

グラフは原点を通る直線となる。


11

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

このグラフ(

図 参照)を用いて,非通気体積

i

V

を求める。

標準試験片の

C

V

  (cm

3

)


12

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

  6  測定法 2 の検量線

9.4 

試験方法

9.4.1 

検定された標準試料の代わりに,試験片を用いて 9.3 の手順に従って測定を行う。

9.4.2 

試験片を用いて得られた次の式の比

3

1

3

2

W

W

W

W

とキャリブレーショングラフ(

図 6)の横軸から,非通気体積

i

V

を読み取る。

10. 

切断面の表面気泡の補正

10.1 

圧力変化法(8.)  少なくとも 3 試験片の

i

V

の測定が終了した後,各試験片を中央の面で 3 回二等

分し,それぞれ 8 個の小片を得る。それぞれの 8 個の小片の非通気体積を 8.4.58.4.9 の処方で測定し,平

均体積として

d

V

を算出する。

10.2 

体積膨張法(9.)  多くの

(

S

 /

V

g

)

に対応する見掛けの連続気泡率

r

ω

を測定する。

異なった三つの

r

の値(1 個の直方体に対しては

1

r

,2 個の直方体に対しては

2

r

,4 個に対しては

3

r

)に

対して,少なくとも 3 個の試験片を用いる。これらの値をプロットし,直線

)

(

r

f

r

=

ω

を得る。

0

=

r

を外

挿すると,求める

0

ω

が得られる。

異なった

r

の値に対応する切断パターンを,

図 に示す。

)

(

r

f

r

=

ω

の直線の例を,

図 に示す。

備考  装置が正常に作動していないか,測定手順が適切でない場合は,この直線は,縦軸の原点の下

を横切る。

  7  試験片切断時に破壊された気泡の補正係数を求めるグラフ

11. 

結果のまとめ方

11.1 

見掛けの連続気泡率  次の式によって,試験片の見掛けの連続気泡率

r

ω

を求める。

幾何学的  (表面積/体積)比

(

)

g

/

V

S

r

=

見掛けの

連続気

泡率

r

ω

  ω

r


13

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

100

g

i

g

×

=

V

V

V

r

ω

ここに,

g

V

:  7.2 で測定した試験片の体積 (cm

3

)

i

V

:  測定法 1(8.5)及び測定法 2(9.4.2)で測定した試験片の,非通気体

積 (cm

3

)

11.2 

連続気泡率の補正

11.2.1 

圧力変化法(8.

100

2

g

d

i

g

0

×

+

=

V

V

V

V

ω

11.2.2 

体積膨張法(9.

)

(r

f

r

=

ω

をプロットし,

0

=

r

を外挿して,補正連続気泡率

0

ω

を求める。

11.3 

補正独立気泡率の補正  次の式によって,補正独立気泡率

0

ψ

を求める。

0

0

100

ω

ψ

=

12. 

精度及び正確度

12.1 

圧力変化法(測定法 1)の精度を,

表 に示す。試験データは,1981 年にラウンドロビン試験を実

施したものである(

備考参照)。5 か所の試験機関で実施された。各試験結果は,5 個の試験片の平均値で

ある。各試験機関は,試験片一つ当たり,一つの結果を報告した。

備考  データは,ASTM,100 Bar Harbor Drive, West Conchocken, PA 19248, USA Request reserch report

RR D20-1099

から取り寄せた。

  1  切断面の表面気泡の補正をした連続気泡率-圧力変化法(測定法 1)

材料

平均

r

s

L

s

r

I

R

I

押出法ポリスチレンフォーム

0.71

0.54 1.07 1.53

3.39

押出法ポリスチレンフォーム(NBS

GM53)

1.97

0.38 0.55 1.08

1.89

ポリイソシアヌレートフォーム(NBS

GM43)  3.54

0.40 1.39 1.13

4.09

硬質ウレタンフォーム

4.43

0.50 1.14 1.42

3.52

ビーズ法ポリスチレンフォーム

7.99

0.42 0.43 1.19

1.70

ここに, 

r

s

:同一試験機関内の標準偏差

L

s

:試験機関間の分散の平方根

r

I

:2.83

r

s

(

再現性参照)

R

I

:2.83

)

(

2

L

2

s

s

r

+

(室間再現精度参照)

再現性  同一試験者が同一の装置を用い,同一試験日に得られた同一材料について,各 5 個の試験片の二
つの平均値の比較において,

r

以上異なったとき,同等でないとする。

室間再現精度  異なった試験者が異なった装置を用い,異なった試験日に得られた同一材料について,各
5

個の試験片の二つの平均値の比較において,

R

以上異なったとき,同等でないとする。

この方法においては,決定すべき特性の標準材料がないので,正確度は不明である。

12.2 

測定法 2 の精度は,不明である。この測定法によって得られた値は,製造業者と供給者との紛争の

解決に用いてはならない。

13. 

報告  試験報告書には,次の事項を含めなければならない。


14

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

a) 

この規格の規格番号

b) 

試験した発泡材料の区分及び種類

c) 

非通気体積

i

の測定方法,すなわち,測定法 1(ピクノメータ法)又は測定法 2(体積膨張法)

d) 

補正連続気泡率

0

ω

及び補正独立気泡率

0

ψ

の個々の値と平均値

e) 

可能な場合,試験片の異方性方向と最大寸法 の方向との関係(

図 参照)

f) 

指定された試験方法との差異

g) 

測定日

h) 

試験設備の詳細


15

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

附属書 A(規定)測定方法に関する注意事項

A.1 

体積(reference volume)の安定性  チャンバの体積が一定であることが必す(須)である。この体積は,

A1

V

δ

及び

A2

V

δ

(測定法 1)並びに

K

K

V

V

δ

+

(測定法 2)に影響する。

試験片があるときとないときの測定において,チャンバの体積が同一でない場合は,その差によって,

i

V

を求めるときに生じる誤差は,重大なものとなる。

A.2 

大気圧の影響  試験片の有無にかかわらず,試験中の大気圧

amb

の変化は,100 Pa(

1

)

以上変動しては

ならない。

測定法 1 の場合,本体

図 の検量線を用いることによって,そのような

amb

の変動があっても補正する

ことが可能である。

これに対して,測定法 2 では,試験中の大気圧

amb

の安定性が保証されなければならない。

(

1

100 Pa

≈ 10 mmH

2

O

A.3 

e

(測定法 1)及び δV

K

(測定法 2)の選択  試験の精度は,

e

(及び

K

V

δ

)に対応して増加する。

他方,試験中

i

を一定に保つため,更に圧力変動によるセル壁の破壊を防ぐためには,

e

(及び

K

V

δ

は,十分に低い値とすることが必要である。

最も適切な値は,試験片の材質に依存している。測定法 1 において,ほとんどの発泡プラスチックにと

って 200 mm H

2

O

が,

e

の値として,妥当であることが知られている。

A.4 

温度の影響  ボイル-マリオットの法則は,一定温度を前提としているので,室温を一定に保つことが

必要である。差圧計を用いる場合にも,同様である。

試験装置及び試験片は,平衡に達するまで温調された空間で,十分に状態調節するものとする。

同様に,2 回の測定の間に,チャンバを加熱したり冷却してはならない。チャンバ内が減圧から大気圧

へと急激に変化することがある。

A.5 

湿度の影響  適切に調湿された状態で試験することが望ましい[例えば,相対湿度(50±5)  %]。湿度

の変化の影響は,試験中に検出される(

e

及び

K

V

δ

の初期平衡状態における不安定性,及び連続する 2 回の

測定の再現性のなさとして)

。試験片中に湿気がある場合は,A.6 に規定するような挙動を示す。

A.6 

試験片中のガスの影響  気泡内に空気以外の大気圧のガスを含む試験片は,圧力を変化させるときに,

非通気体積が,時間とともに変化するような挙動を示す。測定法 1 において,与えられた

e

における

A2

V

δ

の不安定性を引き起こすことがある。

この問題は,発泡ガスの拡散,気泡壁からの空気の浸透,又は湿気の存在によって発生する。

これは一般的に,試験に先立ち,大気から分離されたチャンバで,初期の平衡が維持されているかどう

かによって,確認できる。

偏移又は不安定性がある場合は,少なくとも試験の 1 週間前に試験片を切断することによって,是正さ

れる場合がある。拡散が遅い場合は,種々の時間における各試験片の

i

を測定し,経過時間の平方根に対

して

i

をプロットし,得られた直線に時間ゼロ外挿する。時間ゼロにおける

i

は,気泡内に含まれるガス


16

K 7138

:2006 (ISO 4590:2002)

     

の影響を無視できる。