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K 7129-5:2016

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1  適用範囲  

1

1A  引用規格  

1

2  用語及び定義  

1

3  原理 

2

4  試験片  

2

4.1  試験片の形状  

2

4.2  試験片の数  

2

4.3  試験片の厚さ測定  

2

5  状態調節  

2

6  装置 

2

7  試験条件  

4

8  手順 

4

8.1  試験片支持体  

4

8.2  試験片の装着  

4

8.3  透過セルの組立  

4

8.4  透過セルの排気  

4

8.5  真空ポンプの停止  

4

8.6  繰返し  

4

8.7  水蒸気の導入  

4

8.8  圧力変化を記録  

4

8.9  直線部分の傾きを決定  

4

9  バックグラウンド測定  

5

10  計算  

5

11  試験結果  

5

12  精度  

5

13  試験報告  

5

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

6


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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人バリア研究会(JBS),日本プ

ラスチック工業連盟(JPIF)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工

業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工

業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS K 7129 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

K

7129-5  第 5 部:圧力センサ法

JIS

K

7129-6  第 6 部:大気圧イオン化質量分析法

JIS

K

7129-7  第 7 部:カルシウム腐食法


日本工業規格

JIS

 K

7129-5

:2016

プラスチック-フィルム及びシート-

水蒸気透過度の求め方-第 5 部:圧力センサ法

Plastics-Film and sheeting-

Determination of water vapour transmission rate-

Part 5: Pressure sensor method

序文 

この規格は,2015 年に第 1 版として発行された ISO 15106-5 を基とし,技術的内容を変更して作成した

日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,プラスチックフィルム,プラスチックシート及びプラスチックを含む多層材料の圧力セン

サ法による水蒸気透過度の求め方について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 15106-5:2015,Plastics-Film and sheeting-Determination of water vapour transmission rate-

Part 5: Pressure sensor method(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,“修正している”

ことを示す。

1A 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0557  用水・排水の試験に用いる水

JIS K 6900  プラスチック-用語

JIS K 7130  プラスチック-フィルム及びシート-厚さ測定方法

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 6900 によるほか,次による。

2.1 

水蒸気透過度,WVTR(water vapour transmission rate)

規定の温度及び湿度の条件で,単位時間中に試験片を通過する単位面積当たりの水蒸気の量。


2

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注記  水蒸気透過度は,24 時間に透過した面積 1 平方メートル当たりの水蒸気のグラム(g)で表し

た質量[g/(m

2

・24 h)]で表す。

原理 

試験片の水蒸気透過部分は,透過セル(図 参照)の二つのチャンバ間に密閉して,装着する。通常は,

上流側チャンバが高圧側となり,下流側チャンバが低圧側となる。

上流側チャンバ及び下流側チャンバは,

透過セル中に試験片を導入した後に,減圧にする。その後,水蒸気を上流側チャンバに導入する。水蒸気

は,上流側チャンバから下流側チャンバに透過する。試験片を通して透過した水蒸気の総量は,下流側チ

ャンバの圧力の増加によって決定される。

試験片 

4.1 

試験片の形状 

試験片は,試験材料を代表するもので,しわ,折れ目,又は孔がなく,厚さが均一なものとする。試験

片の寸法は用いる透過セルの外径よりも大きい寸法又はシーリングリングを載せて密封性を十分確保して

装着できる大きさとする。

注記  水蒸気が漏れるおそれがあるため,試験片としての最終製品は平たんであることが望ましい。

4.2 

試験片の数 

試験片の数は,3 枚とする。ただし,他の規定又は受渡当事者間の協定がある場合には,その限りでは

ない。

注記  製品によっては,4 枚以上の試験片の試験は,より精度の高い結果を得られる。

4.3 

試験片の厚さ測定 

厚さは,JIS K 7130 の A 法によって,均等な間隔をおいて,3 か所測定する。

状態調節 

状態調節は,JIS K 7130 の 3.3.1 による。

装置 

6.1 

一般 

図 に,圧力センサ法による水蒸気透過度測定装置の一例を示す。

測定装置は,試験片を通して水蒸気を透過させる構造の透過セル,試験片を通して水蒸気が透過したこ

とによる圧力変化を検知する圧力センサ,透過セルに水蒸気を供給する水蒸気発生器,セル体積調節器,

真空ポンプなどで構成する。

6.2 

透過セル 

透過セルは,セル中に装着されたどのような試験片でも水蒸気の透過面積が一定となるように設計され

た上流側チャンバ及び下流側チャンバで構成する。上流側チャンバには,水蒸気の流入口があり,下流側

チャンバは,圧力センサに接続している。試験片に接する面は,ガス漏れが起こらないように滑らかで,

平らでなければならない。水蒸気の透過面の直径は,通常 5 mm~200 mm とする。

円形でない試験片は,受渡当事者間の協定による。

6.3 

圧力センサ 

圧力センサは,下流側の圧力変化が検出可能なものとする。圧力の検出下限が 0.2 Pa のもので,ほとん


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どの測定が可能である。水銀を用いない圧力計,電気式ダイヤフラム型のもの,又は他の適切なタイプの

圧力計を用いることができる。

6.4 

水蒸気発生器 

水蒸気発生器は,水蒸気を発生させ,貯蔵する装置である。水蒸気は,この発生器からセルの上流側チ

ャンバに供給する。水蒸気発生器の圧力を検知するために,検出下限が 20 Pa のものを用いる。水蒸気発

生器は,試験片を通して水蒸気が透過することによってセルの上流側で圧力低下を起こさないように,十

分な容量が必要である。

6.5 

セル体積調節器 

水蒸気透過度の測定範囲を拡張するために,追加のタンク又はアダプタのようなセル体積調節器を用い,

下流側チャンバの体積を調節することができる。

6.6 

 

試験に用いる水は,JIS K 0557 に規定する種別 A1 以上の水を用いる。ただし,受渡当事者間の協定が

ある場合には,その限りではない。

6.7 

真空ポンプ 

真空ポンプは,最低限 1 Pa の真空圧の能力をもつものとする。

記号

1  透過セル

  8  上流側バルブ

2  上流側チャンバ

  9  下流側バルブ

3  下流側チャンバ 10  水蒸気発生器

4  試験片 11  制御バルブ

5  支持体 12  セル体積調節器

6  上流側圧力センサ 13  真空ポンプ

7  下流側圧力センサ

図 1-圧力センサ法による水蒸気透過度測定装置の例 


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試験条件 

推奨する試験条件を,表 に記載する。

なお,表 以外の試験条件は,受渡当事者間の協定による。

表 1-試験条件一覧 

試験条件

温度

相対湿度

%

1

2

3

4

25±0.5

40±0.5

60±0.5

85±0.5

90±3

90±3

90±3

85±3

手順 

8.1 

試験片支持体 

透過性の支持体(図 の 5)を下流側チャンバの直径及び高さに合わせて装着する。

8.2 

試験片の装着 

透過セルの両側の平らな端面に,密封封止のための真空グリスを薄くかつ均一に塗る。さらに,試験片

をしわ又はたるみを生じないように,下流側チャンバの上に装着する。

8.3 

透過セルの組立 

試験片の上にゴムのシーリングリングを載せて,セルの上部を閉じる。試験片が完全に封止されるよう

に,セルの上部と下部とを均等な圧力で締め付ける。

8.4 

透過セルの排気 

上流側バルブと下流側バルブ(図 の 8 及び 9)とを開き,下流側チャンバ及び上流側チャンバの空気

を真空ポンプで排気する。

注記  試験片が確実に支持体に接触するように,下流側チャンバを最初に排気することが望ましい。

8.5 

真空ポンプの停止 

十分に低圧となったところで,下流側バルブ及び上流側バルブを閉め,真空ポンプを停止する。

8.6 

繰返し 

必要な場合,8.4 及び 8.5 を繰り返す。

8.7 

水蒸気の導入 

制御バルブ(図 の 11)を開いて上流側チャンバに水蒸気を導入し,試験条件の相対湿度に相当する水

蒸気圧に達した時点で,水蒸気の供給を停止する。上流側チャンバの圧力は,水蒸気発生器(図 の 10)

と連携する制御バルブ(図 の 11)とによって一定に制御されなければならない。

下流側チャンバの圧力が上昇することで水蒸気の透過を確認することができる。

8.8 

圧力変化を記録 

下流側チャンバの圧力の時間変化の曲線を記録する。これが直線となって定常状態となるまで継続する。

8.9 

直線部分の傾きを決定 

透過曲線の直線部分の傾き(dp/dt,箇条 10 を参照)を決定する。自動的に記録された透過曲線も利用

できる。


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バックグラウンド測定 

必要に応じて,透過セルの試験片を装着しない場合の WVTR(バックグラウンド WVTR)を測定すると

よい。このためには,試験片の代わりに下流側チャンバの上に金属板を置いて測定する。金属板の厚さは

3 mm~10 mm でなければならず,透過セルと同じ材質であることが望ましい。

10 

計算 

試験片の水蒸気透過度は,次の式(1)によって算出する。

                  (1)

ここに,

 J :

試験片の水蒸気透過度(WVTR)[g/(m

2

・24 h)]

V

C

: 下流側チャンバの体積(m

3

A

試験片の透過面積(m

2

M

水のモル質量(=18.0)(g/mol)

R

ガス定数(=8.31)[J/(K・mol)]

T

試験温度(K)

dp/dt

下流側チャンバの単位時間当たりの圧力変化(Pa/24 h)

11 

試験結果 

全ての試験片で得られた結果の平均値を計算し,有効数字 2 桁に丸める。

試験片の測定値がバックグラウンド WVTR の値に近い場合は,双方の値を記載する。

12 

精度 

この試験方法の精度は,試験室間の比較データがないため,不明である。精度に関する規定は,そのデ

ータが得られた時点で,改正版に追記する予定である。

13 

試験報告 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号

b)  試験条件

c)

測定に用いた測定装置の名称

d)  試験片の名称

e)

試験片の作製方法

f)

単層以外の試験片の水蒸気供給面

g)

試験片の透過面積

h)  試験片の平均厚さ

i)

試験片の数

j)

試験片の状態調節方法の詳細

k)  試験結果

l)

試験年月日(試験期間が 1 日で終了しない場合には,試験開始日及び終了日を記載)

dt

dp

T

R

M

A

V

J

×

×

×

=

C


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附属書 JA

(参考)

JIS と対応国際規格との対比表

JIS K 7129-5:2016  プラスチック-フィルム及びシート-水蒸気透過度の求め
方-第 5 部:圧力センサ法

ISO 15106-5:2015 , Plastics - Film and sheeting - Determination of water vapour

transmission rate-Part 5: Pressure sensor method

(I)JIS の規定

(II)
国際
規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

1A  引 用 規

試 験 片 の 厚 さ 測 定
方法の規格

 Bibliography

変更

試験片の厚さ測定方法として,JIS 

K 7130(対応国際規格 ISO 4593
を参考文献からこの規格の本体の
引用規格に移動した。

具体的な引用規格を明示した。今
後,ISO に提案予定

4  試験片 4.2

試験片の数  4

追加

関連した規格群(JIS K 7129-5-6

-7)で対応する ISO 規格に試験片の
数に関する注記があるものとない
ものがあるが,関連規格の一貫性を
保つために注記を追加した。

注記の追加を,今後,ISO に提案
予定

 4.3

試験片の厚さ測

 4

追加

この規格の本体に ISO 規格にはな
い試験片の厚さ確認方法として,

JIS K 7130 によることを追加した。

具体的な引用規格を明示した。今
後,ISO に提案予定

5  状態調節

状 態 調 節 の 温 度 及
び 時 間 条 件 に つ い
て規定

 5

試験片は,試験材料に
適切な時間,試験条件
と同一の温度,湿度で
調整する。

変更

水蒸気透過度を求める前に試験片
の厚さを測定するものとし,JIS K 

7130 による厚さ測定に規定する状
態調節をもってこの試験の状態調
節を兼ねるように変更

ISO 規格では,

“試験片は,試験材

料に適切な時間,試験条件と同一
の温度,湿度で調整する。”と規定
しているが,測定条件及び厚さ測
定時に行う状態調節温湿度が非常
に異なっており,厚さ測定時に行
う状態調節で,この試験の状態調
節を行うものとした。今後,ISO
に提案予定

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(I)JIS の規定

(II)
国際
規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

6  装置 6.3

圧力センサ  6

変更

ISO 規格では明らかな要求事項で
あるが,圧力計の例示を示している
ので表現を緩和した。

ISO 規格では圧力計の選択を要求
事項としているが圧力計の例示を
示す表現に緩和した。今後,ISO
に提案予定

 6.3

圧力センサ,

6.4  水蒸気発生器,

6.7  真空ポンプ

 6

削除

圧力の検出に水銀を用いていない
ので SI 単位の Pa だけ用いて,ISO
原文では併記されている圧力単位

mmHg を削除した。

今後,ISO に提案予定

 6.6

6

変更

ISO 規格では試験に用いる水の純
度を“99.99 %以上”と規定してい
るが,JIS K 0557 に規定する種別

A1 以上 の水 がこれに相 当 するた
め,JIS を引用する表現に変更した。

具体的な引用規格を明示した。今
後,ISO に提案予定

7  試験条件

温 度 及 び 相 対 湿 度
に 関 す る 試 験 条 件
の規定

 7

変更

関連した規格群(JIS K 7129-5-6

-7)に対応する ISO 規格ごとに要求
事項が異なるが,関連規格の一貫性
を保つために統一した表現に変更
した。

ISO 15106-7 の試験条件の記載と
同様な記載への変更を今後,ISO
に提案予定

13  試 験 報

d)  試験片の名称   13

変更

試料片の特定は,試験片の材料名,
型番などの名称によってできるた
め,変更を行った。

ISO 規格では“試料片を特定に必
要な全ての詳細事項”とあるが,
具体的には,試料片の名称がこれ
に相当する。今後,ISO に提案予

 f)

単 層 以 外 の 試 験

片の水蒸気供給面

 13

追加

透過測定において試験片の水蒸気
供給面が,測定結果に影響を及ぼす
場合は,試料片が膜厚方向に非対称
な構造をもつ積層体だけである。し
たがって,単層で構成された試験片
が該当しないことを明示するため,
変更を行った。

ISO 規格では“試験片の水蒸気供
給面”とだけ表記するため,単層
の試験片には該当しない報告事項
であることを明示した。今後,ISO
に提案予定

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(I)JIS の規定

(II)
国際
規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

13  試 験 報
告(続き)

l)  試験年月日

13

追加

水蒸気透過度が低い場合に試験実
施期間が 1 日で終了しない場合が
想定されるため,そのような場合に
試験開始日及び終了日の両方を記
載することとした。

ISO 規格では,試験実施が 1 日で
終了しない場合を想定した表現に
なっていないので,試験開始日及
び終了日が一致しない場合にも対
応できる表現を追加した。今後,

ISO に提案予定

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 15106-5:2015,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

-  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
-  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
-  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

- MOD

国際規格を修正している。

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