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K7092:2005

(1)

まえがき

この規格は,

工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,

炭素繊維協会(JCMA)

/日本プラスチック工業連盟(JPIF)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規

格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規

格である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。


K7092:2005

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  状態調節及び試験雰囲気 

2

4.1

  状態調節 

2

4.2

  試験雰囲気 

2

5.

  試験装置及び器具

2

5.1

  試験機

2

5.2

  試験ジグ 

2

5.3

  寸法測定器具 

3

6.

  試験片

4

6.1

  形状及び寸法 

4

6.2

  試験片の作製 

4

6.3

  試験片の検査 

4

6.4

  試験片の数 

4

7.

  操作

4

7.1

  試験片の寸法測定

5

7.2

  試験片の装着 

5

7.3

  試験速度 

5

7.4

  試験機の始動 

5

7.5

  記録

5

7.6

  破壊様相 

5

8.

  計算

5

8.1

  層間せん断強さ

5

8.2

  試験結果の丸め方

6

8.3

  標準偏差及び変動係数 

6

9.

  報告

6


日本工業規格

JIS

 K

7092

:2005

炭素繊維強化プラスチックの目違い切欠き

圧縮による層間せん断強さ試験方法

Test method for interlaminar shear strength of carbon fibre reinforced plastic

by double-notch specimen

1. 

適用範囲  この規格は,炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材料及び織物強化材料における層間

せん断強さを,目違い切欠き試験片の圧縮によって求める方法について規定する。

備考  この方法においては,一方向強化材料の繊維方向及び織物強化材料の織糸方向が,試験片の長

さ方向及び荷重方向と一致していなければならない。

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7184

  測定投影機

JIS B 7502

  マイクロメータ

JIS B 7507

  ノギス

JIS K 6900

  プラスチック−用語

JIS K 7016-1

  繊維強化プラスチック−試験板の作り方−第 1 部:総則

JIS K 7072

  炭素繊維強化プラスチックの試料の作製方法

JIS K 7076

  炭素繊維強化プラスチックの面内圧縮試験方法

JIS K 7100

  プラスチックの状態調節及び試験のための標準雰囲気

JIS K 7144

  プラスチック−機械加工による試験片の調製

JIS Z 8401

  数値の丸め方

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 6900 によるほか,次による。

3.1 

目違い切欠き  短冊形状試験片の中央部で,両表面から平行で互い違いに厚さの半分以上の深さと

なる切込みを入れた部分(

図 1)。

  1  目違い切欠き試験片

3.2 

切欠き間隔  目違いに入れた切欠き間の距離(図 5)。


2

K 7092

:2005

3.3 

試験片の座標軸  一方向強化材料において,面内の繊維方向を“1”,繊維に直角な方向を“2”及び

厚さ方向を“3”とした座標軸(

図 1)。

織物強化材料については,1,2 及び 3 の方向を,たて糸(x),よこ糸(y)及び厚さ(z)方向によって示す。

備考  1 の方向は,0°方向又は製造過程に関連した長さ方向,及び 2 の方向は,90°方向又は製造過

程に関連した幅方向を用いることができる。

3.4 

ユニットセル  織構造における繰り返しの最小単位。

3.5 

層間せん断応力  任意の時点において試験片に加えられた圧縮荷重を,試験片の幅と切欠き間隔と

による面積で除した値。

3.6 

層間せん断強さ  試験片に加わる最大の層間せん断応力。

4. 

状態調節及び試験雰囲気

4.1 

状態調節  試験片は,試験前に JIS K 7100 に規定する標準雰囲気 23/50,2 級[温度 23±2  ℃及び相

対湿度(50±10)  %]において,48 時間以上の状態調節を行う。

4.2 

試験雰囲気  試験は,4.1 に規定した状態調節と同じ雰囲気[温度 23±2  ℃及び相対湿度(50±10)  %]

において行う。

5. 

試験装置及び器具

5.1 

試験機  試験機は,試験中にクロスヘッドの移動速度を一定に保つことができるもので,次のもの

で構成する。

a) 

圧縮盤  圧縮盤は,試験機の可動部及び固定部に位置して,試験片に圧縮荷重を加えるための部品で,

上下の加圧面の中心は,試験機の機枠の中心線上に一致し,平滑で互いに平行な二つの面を介して,

圧縮力が正しく軸方向に加わり,できるだけ圧縮力以外の力が加わらない構造のものとする。

b) 

荷重計  荷重計は,試験中に試験片に加えられる圧縮力のすべてを連続的に記録することができるも

のとし,設定した試験速度において力の値の±1  %又はそれ以上の精度で指示できる機構のものとす

る。

5.2 

試験ジグ  試験ジグは,試験中に試験片の面外変形を防止するもので JIS K 7076 に規定する A 法用

のもの,及び L 形台座とする

(図 2)。これらの材質は鋼製とする。試験ジグの形状及び寸法は,図 及び

図 による。

  2  試験ジグの概要


3

K 7092

:2005

単位  mm

備考  試験片保持具は 2 個一組,ボルトは 4 本とする。 

  3  面外変形防止ジグ

単位  mm

  4  L 形台座

5.3 

寸法測定器具  寸法測定器具は,次による。

a) 

ノギス  ノギスは,試験片の長さを測定するもので,JIS B 7507 に規定する最大測定長 150 mm で最

小読み取値 0.05 mm のもの,又はこれと同等以上の精度のものとする。


4

K 7092

:2005

b) 

マイクロメータ  マイクロメータは,試験片の厚さ及び幅を測定するもので,JIS B 7502 に規定する

測定範囲 0∼25 mm のもの,又はこれと同等以上の精度のものとする。

マイクロメータの測定面は,測定する表面に適した面をもっていなければならない(例えば,平ら

な表面には平面,不規則な表面の場合には半球面)

c) 

測定投影機  測定投影機は,試験片の切欠き間隔を測定するもので,JIS B 7184 に規定する測定精度

0.01 mm

のもの,又はこれと同等以上の精度のものとする。

6.

試験片

6.1 

形状及び寸法  試験片の形状及び寸法は,図 による。

単位  mm

  5  試験片の形状及び寸法

試験片の長さの平行度及び中央部に入れる切欠きの平行度は,0.1 mm 以下とする。切欠きの深さは,厚

さの半分

+0

0

.2

 mm

とし,切欠き底角部の半径は,十分に小さいものとする。

備考  厚さが図 に示した範囲にない材料,及び切欠き間隔内にユニットセルが二つ以下となる織物

強化材料における切欠き間隔は,受渡当事者間の協議による。

6.2 

試験片の作製  試験片は,JIS K 7016-1 及び JIS K 7072 又は受渡当事者間の協定によって,圧縮成

形,オートクレーブ成形などで成形した積層板から所定の寸法に作製する。試験片の調製は,JIS K 7144

に従って機械加工による。

6.3 

試験片の検査  試験片は,平滑でねじれがなく,表面,辺縁部及び切欠き部に欠陥があってはなら

ない。試験片の厚さ及び幅は,試験片の長さ方向にほぼ等間隔で 5 点以上測定し,厚さは平均値からの偏

差が 5  %を超えてはならない。対応する幅の偏差は,0.2 mm 以下とする。

これらの要求事項に一つでも適合しない試験片は,破棄する。

6.4 

試験片の数  試験片の数は,5 本以上とする。

7. 

操作


5

K 7092

:2005

7.1 

試験片の寸法測定  試験前に 4.2 に規定した試験雰囲気中で試験片の寸法測定を行う。試験片の長さ

を 0.05 mm の精度で測定する。中央部における幅,厚さ及び切欠き間隔は,0.01 mm の精度で測定する。

7.2 

試験片の装着  試験片は,面外変形防止ジグで支持して両端面に垂直荷重を負荷する(図 6)。面外

変形防止ジグを L 形台座に取り付けるときのボルト(M5)4 本の締付けトルクは,0.10∼0.15 Nm とする。

  6  試験片の装着状況

7.3 

試験速度  試験速度は,次による。

a) 

試験速度は,試験中のクロスヘッドの移動速度とする。この場合,クロスヘッドの移動速度が空運転

又は負荷運転に関係なく,事実上変わらない試験機では,空運転時のクロスヘッドの移動速度を試験

速度とみなしてもよい。

b) 

試験速度は,毎分 1±0.5 mm とする。

7.4 

試験機の始動  試験速度を規定の値に設定した後,試験機を始動させる。始動時は,上側加圧面を

試験片に打ち当てないように注意しなければならない。

7.5 

記録  試験片にかかる荷重及びクロスヘッドの移動量(変位)を,試験片が破壊するまで記録する。

7.6 

破壊様相  試験片の破壊様相が図 に示す層間せん断破壊であることを確認し,記録する。

  7  層間せん断破壊の様相

8. 

計算

8.1

層間せん断強さ  層間せん断強さは,式(1)によって算出する。

bl

F

D

=

τ

 (1)


6

K 7092

:2005

ここに,

D

τ

:  層間せん断強さ(MPa)

F

:  最大荷重(N)

b

:  試験片の幅(mm)

l

:  切欠き間隔(mm)

8.2 

試験結果の丸め方  層間せん断強さは,個々に算出し,その結果の平均値を JIS Z 8401 によって有

効数字 3 けたに丸める。

8.3 

標準偏差及び変動係数  標準偏差及び変動係数を必要とするときは,式(2)及び式(3)によって算出し,

JIS Z 8401

によって有効数字 2 けたに丸める。

(

)

1

2

=

å

n

x

x

s

 (2)

100

×

=

x

s

CV

 (3)

ここに,

s

:  標準偏差

CV

:  変動係数  (%)

x

  個々の測定値

x

:  測定値の平均値

n

:  測定値の数

9. 

報告  報告には,次の事項を含め記載する。

a) 

この規格番号(JIS K 7092

b) 

試験した材料の種類,等級及び製造業者名

c) 

試料の成形方法,積層構成,炭素繊維の体積又は質量含有率

d) 

試験片の形状,寸法,作製方法及び採取方法

e) 

試験した試験片の数

f) 

試験片の状態調節の温度,湿度及び時間

g) 

試験温度及び湿度

h) 

使用した試験機

i) 

試験速度

j) 

試験結果(層間せん断強さ値及び平均値,必要に応じて標準偏差及び変動係数,代表的な荷重−変位線

図,破壊の様相など)

k) 

試験年月日

l) 

その他特記すべき事項