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K 6955

:2006 (ISO 17556:2003)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,生分解性プラスチック研究会 (BPS)/日本プ

ラスチック工業連盟 (JPIF)/財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制

定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格であ

る。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 17556 : 2003,Plastics−Determination

of the ultimate aerobic biodegradability in soil by measuring the oxygen demand in a respirometer or the amount of

carbon dioxide evolved を基礎として用いた。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS K 6955

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)  閉鎖圧力測定形呼吸計の原理

附属書 B(参考)  発生した二酸化炭素の量を測定する装置の例

附属書 C(参考)  発生した二酸化炭素の量を求める方法の例

附属書 D(参考)  理論的酸素要求量 (ThOD)

附属書 E(参考)  生分解性試験の終わりに,水に不溶性のポリマーの残存量及びその分子量を測定す

る例


K 6955

:2006 (ISO 17556:2003)

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  定義

2

4.

  原理

3

5.

  試験環境

3

6.

  試薬

3

6.1

  蒸留水

3

6.2

  二酸化炭素吸収剤

3

7.

  装置

3

7.1

  閉鎖呼吸計

3

7.2

  発生二酸化炭素量を測定するための装置

3

7.3

  分析用はかり

3

7.4

  pH メータ

4

8.

  操作

4

8.1

  試験材料の調製

4

8.2

  対照材料の調製

4

8.3

  試験土壌の調製

4

8.4

  試験の準備及び実施

5

9.

  計算及び結果の表示

6

9.1

  計算

6

9.2

  結果の表示及び解釈

8

10.

  結果の正当性

8

11.

  試験報告

8

附属書 A(参考)閉鎖圧力測定形呼吸計の原理

9

附属書 B(参考)発生した二酸化炭素の量を測定する装置の例

10

附属書 C(参考)発生した二酸化炭素の量を求める方法の例

11

附属書 D(参考)理論的酸素要求量  (ThOD)

13

附属書 E(参考)生分解性試験の終わりに,水に不溶性のポリマーの残存量及びその分子量を

測定する例

14

関連規格

15

 


日本工業規格

JIS

 K

6955

:2006

(ISO 17556

:2003

)

プラスチック−呼吸計を用いた酸素消費量又は 
発生した二酸化炭素量の測定による土壌中での

好気的究極生分解度の求め方

Plastics

Determination of the ultimate aerobic biodegradability in soil by

measuring the oxygen demand in a respirometer or the amount of carbon

dioxide evolved

序文  この規格は,2003 年に第 1 版として発行された ISO 17556,Plastics−Determination of the ultimate

aerobic biodegradability in soil by measuring the oxygen demand in a respirometer or the amount of carbon dioxide

evolved を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。

警告  土壌は,潜在的に病原性生物を含む可能性があるので,取り扱うときは,適切な予防措置を講じる

必要がある。有毒な及び性質の未知な物質を扱う場合は,注意深く取り扱わなければならない。

1.

適用範囲  この規格は,閉鎖呼吸計を用いた酸素の消費量又は発生した二酸化炭素量の測定によって,

プラスチック材料の土壌中での好気的究極生分解度を求める方法について規定する。この方法は,土壌の

水分量を調整することによって最大の生分解度が得られるように工夫されている。

もし,植種源として非じゅん(馴)化土壌を用いる場合には,この試験は,自然環境下での土壌中の生

分解過程を模擬し,混合又は予暴露土壌を用いる場合は,試験材料の潜在的な生分解性の可能性を検討す

る方法である。この方法が適用される物質は,

−  天然及び/又は合成高分子,共重合体,又はこれらの混合物

−  可塑剤,着色剤のような添加物を含むプラスチック材料

−  水溶性高分子

−  土壌に存在する微生物に試験条件下で阻害的でない材料

阻害性効果は,阻害対照を使用するか又は他の適切な方法(例えば,ISO 8192 参照)によって決定でき

る。もし試験材料が,土壌中の微生物に阻害的である場合は,低い試験材料濃度,別の土壌,又は予暴露

土壌を用いることができる。

備考  この規格の対応国際規格を次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 17556 : 2003

,Plastics−Determination of the ultimate aerobic biodegradability in soil by

measuring the oxygen demand in a respirometer or the amount of carbon dioxide evolved (IDT)


2

K 6955

:2006 (ISO 17556:2003)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

ISO 10381-6

,Soil quality−Sampling−Part 6 : Guidance on the collection, handling and storage of soil for the

assessment of aerobic microbial processes in the laboratory

ISO 10390

,Soil quality−Determination of pH

ISO 10634

,Water quality−Guidance for the preparation and treatment of poorly water-soluble organic

compounds for the subsequent evaluation of their biodegradability in an aqueous medium

ISO 10694

,Soil quality−Determination of organic and total carbon after dry combustion (elementary analysis)

ISO 11274

,Soil quality−Determination of the water-retention characteristic−Laboratory methods

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

好気的究極生分解  (ultimate aerobic biodegradation)  微生物による,酸素の存在下での,有機物の

二酸化炭素,水及び存在する他の元素の無機塩(無機質化)並びに新しいバイオマスへの分解。

3.2

生物化学的酸素要求量  (biochemical oxygen demand) BOD  化学物質又は有機物が,特定条件下で,

水中での好気的生物酸化によって消費された溶存酸素の質量濃度。試験物質 1 mg 又は 1 g 当たりの消費酸

素量 (mg) として表す。

3.3

溶存有機炭素量  (dissolved organic carbon) DOC  特定の相分離,例えば,15 分間,40 000 m・s

2

遠心分離,

又は直径 0.2∼0.45 µm の孔をもつ膜を用いる膜ろ過によって除去不可能な水中の有機炭素部分。

3.4

理論的酸素要求量  (theoretical oxygen demand) ThOD  化学物質が,完全に酸化されるために必要な

分子式から計算する最大理論酸素要求量。試験物質 1 mg 又は 1 g 当たりの要求酸素量 (mg) として表す。

3.5

理論的二酸化炭素発生量  (theoretical amount of evolved carbon dioxide) ThCO

2

  化学物質が,完全に

酸化されるときに発生する二酸化炭素の最大理論量。分子式から計算し,試験物質 1 mg 又は 1 g 当たり発

生する二酸化炭素量 (mg) として表す。

3.6

誘導期  (lag phase)  試験の開始から,分解微生物のじゅん(馴)化及び選択が始まり,化学物質又

は有機物の生分解度が,理論最大分解度の約 10 %に到達するまでの時間(日数)

3.7

生分解期  (biodegradation phase)  試験の誘導期終了時から生分解の最大レベルの約 90 %に到達す

るまでの時間(日数)

3.8

生分解の最大レベル  (maximum level of biodegradation)  化学物質又は有機物が試験中に到達する

最大生分解度で百分率で表示される。これ以上生分解は起こらない。

3.9

定常期  (plateau phase)  生分解期の最後(最大生分解レベル)から試験終了までの時間(日数)。

3.10

予調整  (pre-conditioning)  試験条件での微生物のじゅん(馴)化によって試験性能の向上を目的と

する試験対象化学物質又は有機物の存在しない条件下での土壌の前培養。

3.11

予暴露  (pre-exposure)  微生物のじゅん(馴)化及び選択によって試験物質を分解する土壌の能力向

上を目的とする試験対象化学物質又は有機物の存在下での土壌の前培養。

3.12

水分含量  (water content)  土壌が 105  ℃で恒量に達したとき,土壌から蒸発した水の質量を土壌の

乾燥質量で除した値(すなわち,土壌サンプル中の水の質量と土壌粒子の質量との比である。

3.13

容水量  (water-holding capacity)  土壌が 105  ℃で恒量に達したとき,水で飽和された土壌から蒸発

した水の質量を土壌の乾燥質量で除した値。


3

K 6955

:2006 (ISO 17556:2003)

4.

原理  この方法は,土壌の水分をコントロールすることによって,試験土壌中におけるプラスチック

材料の最適な生分解速度を与え,更に,材料の究極生分解度を求めるために設計されたものである。

プラスチック材料は,唯一の炭素源,エネルギー源として土壌と混合する。混合物は,酸素の消費量

(BOD)  又は二酸化炭素の発生量が検出される期間中フラスコ内に保持する。BOD は,例えば,呼吸計フ

ラスコの気体体積を一定に保つのに要する酸素量を測定するか,体積又は圧力(又は両方の組合せ)を自

動又は手動で測定することによって決定する。適切な呼吸計の一例を,

附属書 に示す。二酸化炭素発生

量は,試験材料の生分解挙動に合わせた一定の間隔で,土壌に二酸化炭素を含まない空気を通し,適切な

方法で空気中の二酸化炭素量を決定することによって,測定する。適切な方法の例を,

附属書 及び附属

書 に示す。

生分解度は,BOD と理論的酸素要求量 (ThOD) との比として,又は発生した二酸化炭素量と理論発生

量 (ThCO

2

)  との比として計算し,パーセントで表す。BOD に対する硝化反応の影響は考慮しなければな

らない。試験は,生分解が定常状態に到達するか,遅くとも 6 か月を経過したとき,終了する。

各種の有機物に対して用いられる ISO 11266 と違って,この規格は,プラスチック材料の生分解度を測

定するために特別に設計されたものである。

5.

試験環境  培養は,密閉系の暗所又は散乱光下,微生物に有害な種々の蒸気から遮断された囲いの中,

±1  ℃の一定温度範囲に保ち,望ましくは 20∼25  ℃で行う。しかし,特別な試験環境の場合は,他の温

度を選んでもよい。

6.

試薬

6.1

蒸留水  DOC 2 mg/l 以上を含まないもの。

6.2

二酸化炭素吸収剤  ソーダ石灰を用いるのがよい。

7.

装置  すべてのガラス器具は,完全に洗浄し,特に有機物又は有害な物質が付着していてはならない。

7.1

閉鎖呼吸計  すべての必要な器具及び試験用フラスコを含む閉鎖呼吸計。恒温室又は定温装置(例

えば,恒温水槽)の中に設置する(例として,

附属書 参照)。

備考  十分な精度で生物化学的酸素要求量を測定できる呼吸計でもよいが,酸素消費量を検知し,自

動的にその酸素を補給する装置を用いるのがよい。これによって分解過程における酸素不足及

び微生物活性の阻害が生じない。

7.2

発生二酸化炭素量を測定するための装置

7.2.1

試験容器  ガス漏れのない,二酸化炭素を透過させない管を備えたガラス容器(例えば,三角フラ

スコ又は瓶)

。恒温室又は定温装置(例えば,恒温水槽)の中に設置する。

7.2.2

二酸化炭素を含まない空気の供給装置  各試験容器に二酸化炭素を含まない空気を数 ml/min±

10 %の範囲で一定量供給できるもの(試験容器及び組み合わせた例は,附属書 参照)。

ASTM D 5988

に示されている培養槽を選択してもよい。

7.2.3

二酸化炭素測定装置  十分な精度で二酸化炭素量を測定できる,いかなる装置でもよいが,例えば,

二酸化炭素分析計,溶存無機炭素 (DIC) 分析計,又は塩基性溶液に完全に吸収した後,滴定法で測定する

装置(例として,

附属書 参照)。

7.3

分析用はかり

参考  通常,実験室で使用される分析用はかり。


4

K 6955

:2006 (ISO 17556:2003)

7.4

pH

メータ

参考  通常,実験室で使用される pH メータ。

8.

操作

8.1

試験材料の調製  試験材料は,質量が既知で,試験に用いる分析装置で測定可能な BOD 量,又は二

酸化炭素発生量を生じる十分な量の炭素を含んでいなければならない。全有機炭素量 (TOC) を化学式か

ら計算するか,又は,適切な分析手段(例えば,元素分析,ISO 8245 による測定)によって決定し,ThOD

又は ThCO

2

を計算する(

附属書 及び附属書 参照)。

備考1.  高分子に対する元素分析は,低分子化合物に対するよりも精度は劣るが,ThOD 又は ThCO

2

を計算する目的には通常十分な精度である。

試験材料の量は,試験土壌だけによるバックグラウンドの酸素消費量又は二酸化炭素発生量よりも十分

に大きくなる量でなければならない。100 mg∼300 mg の試験材料を 100 g∼300 g の土壌に対して用いるの

が通常適切である。土壌が非常に大量の有機物を含んでいない場合は,200 mg の試験材料と 200 g の土壌

とを使用するのがよい。

備考 2.  空試験用(略号 F

B

)フラスコにおける土壌呼吸への影響を低減するためには,必要に応じて,

試験材料をあらかじめ通気しておくか,又は不活性物質を添加することが望ましい。

試験材料は,粉体を用いるべきであるが,フィルム,断片又は成形品を用いてもよい。

試験材料の形状は,究極生分解度には,ほとんど影響しないことが実験によって示されている。しかし,

生分解速度は,試験材料の形状の影響を受ける。したがって,同じ試験期間で異なるタイプのプラスチッ

ク間で比較を行う場合は,同一形状の試験材料を用いることが望ましい。粉体を試験材料とする場合は,

粒度分布が分かっている細かい粒子形状のものの使用が望ましい。最大直径は,250 µm の粒度が望ましい。

試験材料が粉体でない場合は,材料の大きさが 5 mm×5 mm を超えてはならない。また,試験材料の形状

によって使用する試験装置の大きさが決まる。装置の構造によって機械的な異常が発生しないことを確か

めておくことが望ましい。通常は,試験材料を加工する場合は,試験材料の分解挙動に影響しないように

すべきである(例えば,混合物の場合は粉体を使用する。

試験材料の水素,酸素,窒素,りん,硫黄含量及び分子量(例えば,サイズ排除クロマトグラフ法によ

る。

)を測定することが望ましい。可塑剤などの添加剤を含んでいないポリマーを試験材料とすることが望

ましい。試験材料中に,そのような添加剤が含まれている場合,プラスチック材料の正確な生分解度を求

めるためには,添加剤の生分解に関する情報が必要である。

水に貧溶解性の物質の詳細な取扱いは,ISO 10634 による。

8.2

対照材料の調製  既知の生分解性ポリマー(例えば,微結晶セルロース粉体,灰分のないセルロー

スろ紙,又はポリ-

β

-ヒドロキシ酪酸)を対照材料とする。対照材料の形状及び大きさは試験材料と同じに

するとよい。

8.3

試験土壌の調製

8.3.1

土壌の採集及びふるい分け  畑地,森林などの表層から採集した天然の土壌,又は試験材料に予暴

露した土壌を使用する。土壌は,2 mm 以下の大きさにふるい分けし,更に植物材料,小石,その他不活

性物を取り除く。

備考1.  わら(藁)などの有機物固体は,試験中に分解される可能性があるため,できるだけ取り除

くことが重要である。

2.

土壌は,予調整を行ってよいが,通常は予暴露した土壌は使用しない。特に,自然環境下で


5

K 6955

:2006 (ISO 17556:2003)

の生分解挙動を模擬する場合の土壌は,予暴露しない。試験の目的に応じて予暴露を行った

土壌を用いることができる。この場合,試験報告書には,予暴露した土壌を用いたこと及び

予暴露の詳細な方法を明記する(例えば,予暴露した土壌での生分解度=x %)

。予暴露した

土壌は,種々の条件下で行っている適切な実験室内生分解試験又は関連した環境条件が存在

する場所(例えば,有機物を含む場所又は工業的処理プラント)から採取することができる。

土壌を採集した場所,位置,植物の存在又は以前に栽培した作物,採集した日付,採集した深さ,また,

可能であれば,肥料及び殺虫剤使用履歴を記録する。

8.3.2

土壌特性の測定  土壌特性に関する知見は,試験結果を十分に解釈するのに必す(須)である。し

たがって,選択した土壌について,少なくとも次の検査を行うのがよい。

a)

最大容水量  ISO 11274 による。

b)

土壌の pH  ISO 10390 による。

c)

有機物含量  ISO 10694 による。

8.3.3

土壌の水分含量及び pH の調整  土壌に適切量の水を添加,又は直射日光の当たらない場所で風乾

後適切量の水を添加することによって,土壌の水分含量を試験材料に適した値に調整する。土壌の pH が,

6.0∼8.0 の間に入っていない場合は,この範囲に調整する。

備考1.  試験土壌の最適な水分含量は,試験材料によって異なる。通常は,最大容水量の 40 %∼60 %

である。

2.

よい生分解結果を得るためには,試験材料,又は対照材料中の有機炭素と土壌中の窒素との

比率(C : N 比)が少なくとも 40 : 1 になっていない場合は,このレベルに調整するのがよい。

C : N 比の調整は,窒素源として,例えば,塩化アンモニウム水溶液を添加することによって

行われる。

8.3.4

土壌の取扱い及び保存  土壌は,試験に使用するまで密閉容器に入れ 4  ℃±2  ℃で保存する。土

壌中の微生物活性を阻害するような取扱いをしてはならない。

ISO 10381-6

に従い,サンプリングによって土壌微生物の活性が影響を受けないようにすることが重要

である。

8.4

試験の準備及び実施  少なくとも次の試験を含む,十分な数のフラスコを準備する。

a)

試験材料用フラスコ(略号 F

T

)  2 個

b)

空試験用フラスコ(略号 F

B

)  2 個

c)

対照材料を用いて土壌の活性を調べるためのフラスコ(略号 F

C

)  2 個

必要に応じて,次のフラスコを用意する。

d)

試験材料の非生物的変化又は非微生物的分解を調べるためのフラスコ(略号 F

S

)  1 個

e)

試験材料の阻害効果可能性を調べるためのフラスコ(略号 F

I

)  1 個

それぞれのフラスコの底に,深さが 3 cm を超えないように土壌(8.3 参照)100 g∼300 g を入れる。さ

らに,

表 に示されているように試験材料(8.1 参照)又は対照材料(8.2 参照)を土壌に添加する。試験

混合物を含むそれぞれのフラスコの質量を記録する。


6

K 6955

:2006 (ISO 17556:2003)

  1  試験材料及び対照材料の構成

フラスコ

試験材料

対照材料

試験土壌

F

T

試験

F

T

試験

F

B

空試験

F

B

空試験

F

C

土壌活性確認

F

C

土壌活性確認

F

S

非生物的分解確認(任意)

F

I

阻害確認(任意)

備考1.  試験材料と土壌中の微生物とをよく接触させるために,粉体の場合は,土壌と均一に混合すること,ま

た,フィルムの場合は,できるだけ土壌に広く分散させることが重要である。また,試験材料と土壌中
の微生物との接触をよくするために,試験混合物の表面をスパチュラで圧縮することが望ましい。

2.

試験材料,空試験及び土壌活性確認のためのフラスコは,それぞれ 2 個でなく 3 個で行ってもよい。

これらの試験フラスコを恒温環境(5.  参照)に置いて所定の温度になるまで放置する。呼吸計又は二酸

化炭素を含まない空気製造装置と必要な接続を完了した後,培養を開始する。

酸素消費量測定の場合,圧力計の目盛を読み取る(手動装置の場合)又は酸素消費量の記録計が正常に

作動しているかを確認する(自動測定呼吸計の場合)

附属書 参照)。

二酸化炭素発生量測定の場合,二酸化炭素発生速度に応じた時間間隔で各フラスコから発生する二酸化

炭素量を適切な方法で測定する(

附属書 及び附属書 参照)。

試験の途中で試験土壌の乾燥によって生分解速度が低下したと考えられる場合は,測定を停止してフラ

スコを呼吸計,又は二酸化炭素を含まない空気の製造装置から取り外す。フラスコの質量を測定し,水分

含量が試験開始時の値になるように適切量の水を添加する。フラスコを試験装置に再び接続して酸素消費

量の測定,又は二酸化炭素発生量の測定を再開する。これらの操作は,土壌微生物の活性を阻害しないよ

うに実施されなければならない,かつ,酸素消費量又は二酸化炭素発生量の測定に影響しないようにしな

ければならない。また,実際に行った作業を,試験報告書に明記しなければならない。

BOD 値,又は二酸化炭素発生が一定レベルに至り(定常期になる),それ以上は分解が進まないと考え

られるときに,試験は終了したとみなされる。試験期間は 6 か月を超えるべきではない。それ以上試験を

継続する場合は,装置のリークを定期的にチェックする。

試験終了後に,フラスコを取り出して質量を測定し,試験土壌の水分含量の減少を確認する。残留する

試験材料を適切な溶媒で土壌から抽出して(可能であるならば)質量を測定することが望ましい。

9.

計算及び結果の表示

9.1

計算

9.1.1

酸素消費量からの生分解度百分率  適切なタイプの呼吸計に対して,製造業者から与えられた方法

を使用して,それぞれのフラスコごとに酸素消費量を測定する。試験材料の比生物化学的酸素要求量

(BOD

S

)  は,式 (1) によって算出する。

T

B

S

BOD

BOD

BOD

ρ

t

t

=

 (1)


7

K 6955

:2006 (ISO 17556:2003)

ここに,

 BOD

S

試験材料グラム当たりの比

BOD

 (mg/g)

BOD

t

時間 の試験材料を含むフラスコ

F

T

の試験土壌キ

ログラム当たりの

BOD

 (mg/kg)

。酸素消費量測

定値

 (mg)

を試験土壌量

 (kg)

で除することによ

って計算する。

BOD

Bt

時間 の試験土壌キログラム当たりの空試験

F

B

BOD

 (mg/kg)

T

ρ

フラスコ

F

T

の試験材料の濃度。試験土壌キログラ

ム当たり試験材料のグラム数

 (g/kg)

生分解度百分率 Dt は,理論上の酸素要求量に対する比生物化学的酸素要求量

 (BODs)

の割合として式

(2)

によって算出する[試験材料グラム当たりの

ThOD

 (mg/g)

100

ThOD

BODs

×

=

Dt

 (2)

同様な方法で対照材料

F

C

BOD

及び生分解度百分率を算出する。もし,非生物的分解確認

F

S

,及び阻

害対照

F

I

の試験をしているときは確認する。

ThOD

の計算は,

附属書 を参照。

参考

原国際規格では,単位を文章で表現しているが,この規格では分かりやすくするため,

mg/kg

などを用い,文章中に試験材料及び

BOD

を補足した。また,

ρ

T

のうち,試験材料の質量は,

グラムの誤りであるため修正した。

9.1.2

二酸化炭素発生量からの生分解度百分率

9.1.2.1

試験材料の理論的二酸化炭素発生量  ミリグラムで表された理論的二酸化炭素発生量

ThCO

2

は,

 (3)

によって算出する。

12

44

ThCO

C

2

×

×

=

w

m

 (3)

ここに,

m

試験系中に導かれた試験材料の質量

 (mg)

w

C

化学式から求めるか元素分析から計算される試験
材料の炭素含有量。質量分率として表される。

44

及び

12

それぞれ二酸化炭素の分子量及び炭素の原子量

同じ方法で対照材料の理論的二酸化炭素発生量並びにフラスコ

F

I

中の試験材料及び対照材料の混合物の

理論的二酸化炭素発生量を計算する。

9.1.2.2

生分解度百分率  それぞれの測定間隔ごとに,発生した二酸化炭素量から試験フラスコ

F

T

に対す

る生分解度百分率 Dt は,式

 (4)

によって算出する。

100

ThCO

Σ

Σ

2

B

T

×

=

m

m

Dt

 (4)

ここに,

Σm

T

試験のスタートから時間 の間に試験フラスコ

F

T

中に発生した二酸化炭素の質量

 (mg)

Σm

B

試験のスタートから時間 の間に空試験フラスコ

F

B

中に発生した二酸化炭素の質量

 (mg)

ThCO

2

試験材料の理論上の二酸化炭素総量

 (mg)

同様に,土壌活性チェックフラスコ

F

C

中の対照材料の生分解度百分率を算出する。


8

K 6955

:2006 (ISO 17556:2003)

9.2

結果の表示及び解釈  測定した

BOD

値又は二酸化炭素発生量,及び生分解度百分率は,測定した時

間ごとに表を作って表示する。それぞれのフラスコごとに,時間の関数とした

BOD

曲線又は二酸化炭素

発生量曲線,並びに時間の関数とした生分解度百分率曲線をプロットする。二連のフラスコ間で結果が類

似している場合には,平均曲線をプロットしてもよい。生分解度曲線の定常期の平均値から測定した最高

レベルの生分解度は,その試験材料の生分解度の特性を表す。試験材料のぬれ能力及び形状は,得られた

結果に影響を及ぼす可能性がある。したがって,その試験方法は,類似の化学構造のプラスチック材料の

比較に限定される場合がある。

試験材料の毒性に関する情報は,低い生分解性を示す試験結果の解釈に有効である。

10.

結果の正当性  試験は,次のような場合に適合とみなす。

a

)

対照材料の生分解度百分率が,定常期又は試験終了時に

60 %

以上である。かつ,

b

)

定常期又は試験終了時に,

2

連のブランクの

BOD

値又は二酸化炭素発生量を求める。この平均値と

2

連のブランクのそれぞれの値との差が

20 %

以内である。

これらの判定基準が満たされない場合は,他の予調整又は予暴露された土壌を用いて再試験する。

11.

試験報告  試験報告には,次の事項を含まなければならない。

a

)

この規格の番号

b

)

試験材料及び対照材料を同定するのに必要なすべての情報:名前,化学組成,化学式(分かる範囲で)

ThOD

ThCO

2

(計算方法を含む。

,形状,外観,試験に使用したサンプル量/濃度及び添加剤濃度(分

かる範囲で)を含む。

c

)

土壌に関する完全な情報:出所,採取日,特性,試験に使用した量,貯蔵条件,予暴露の操作及び詳

細を含む。

d

)

主な試験条件:使用した試験材料の量,培養温度及び培養期間を含む。

e

)

使用した分析技術:呼吸計の原理及び二酸化炭素量の測定方法を含む。

f

)

他の実施した操作のすべて:試験中の試験混合物への水分添加,試験材料の分析結果及び試験終了時

の水分含量を含む試験混合物の分析結果を含む。

g

)

試験材料及び対照材料に関して得られたすべての試験結果(表及びグラフ形式で)

:測定された累積

BOD

又は二酸化炭素発生量,生分解度百分率及び時間に対するこれらの変数の曲線を含む。

h

)

誘導期,分解期,分解の最高レベルの期間及び全体の試験期間。

そして,任意の試験として実施,又は測定した場合は,

i

)

試験材料の残留量又は残留量から計算される生分解度百分率。

j

)

土壌中の微生物のコロニー形成単位

 (cfu/g)

k

)

他の関連データのすべて(例えば,試料の初期分子量,残留ポリマーの分子量)


9

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:2006 (ISO 17556:2003)

附属書 A(参考)閉鎖圧力測定形呼吸計の原理

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

上部空間に二酸化炭素吸収剤をそれぞれ装備した試験容器,電気分解形の酸素発生装置,圧力計並びに

外部の監視装置及び記録装置(プリンタ,プロッタ又はコンピュータ)からなる圧力式呼吸計を,温度管

理した環境(例えば,湯せんなどを用いて)に設置する。試験容器には,容器容量のほぼ

3

分の

1

まで試

験混合物を入れる。もし,生分解が起こると,微生物は,酸素を消費し二酸化炭素を発生する。この二酸

化炭素は,すべて二酸化炭素吸収剤に吸収され,試験容器内の圧力が低下する。圧力低下は,圧力計によ

って検知され,

その度に電気分解形の酸素生成が開始される。

初期圧力に回復すると電気分解が停止する。

酸素消費量に比例して使用された電気量は,連続測定され,記録計に

mg/l BOD

の単位で酸素消費量とし

て記録される。

1  試験フラスコ 
2  試験混合物 
3  二酸化炭素吸収剤 
4  モニタ 
5  プリンタ,プロッタ又はコンピュータ 
6  圧力計 
7  温度自動調節された囲い 
8  酸素発生装置

附属書図 A.1  閉鎖圧力測定形呼吸計の概要図


10

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:2006 (ISO 17556:2003)

附属書 B(参考)発生した二酸化炭素の量を測定する装置の例

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

瓶は,ガスを透過しない管によって

図 B.1 に示したように直列につなぐ。一定の低圧で二酸化炭素を除

去した空気で試験装置を数

ml/min

で通気する。空気流量を調べるために,空気量を泡の数で判断するか,

又は適切なガス流量調節計

 (2)

を使用する。二酸化炭素を含まない合成空気,又は圧縮した空気を使用す

る。後者の場合,空気を乾燥ソーダ石灰の入った瓶

 (3)

に通すか,又は少なくとも

2

本の例えば,

10 mol/l

の水酸化カリウム水溶液

500 ml

のガス洗浄瓶を通すことによって二酸化炭素を除去する。例えば,

0.012 5

mol/l

の水酸化バリウム

100 ml

が入った追加の瓶及び空瓶は,濁りによって空気中の二酸化炭素を確認す

るため又は,試験容器への液体の流入を防ぐために使用することができる。もし必要ならば,試験土壌か

らの水分蒸発を避ける目的で空気を加湿するために試験容器

 (5)

の前へ加湿器

 (4)

を挿入してもよい。例

えば,

飽和したりん酸ナトリウム水溶液のような一定加湿水溶液に,

空気をバブリングすることでできる。

附属書 に記載するように,もし生分解が起これば,試験容器内で二酸化炭素が発生し,次の吸収瓶

 (6)

吸収される。

試験土壌(フラスコ

5

)の湿度,好気条件,及び空気流量の調整を保持する必要がある。

1  空気入口 
2  ガス流量調節計 
3  二酸化炭素吸収瓶 
4  加湿器 
5  試験容器 
6  二酸化炭素吸収瓶

附属書図 B.1  発生二酸化炭素量を測定する装置の概略図


11

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附属書 C(参考)発生した二酸化炭素の量を求める方法の例

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

C.1

  DIC

測定による二酸化炭素定量  発生した二酸化炭素は,水酸化ナトリウム水溶液に吸収され,灰

化することなしに

DOC

分析機器などを用いて,溶存無機炭素

 (DIC)

として定量する。

脱イオン水を用いて

0.05 mol/l

の水酸化ナトリウム水溶液を調製する。二酸化炭素発生量を計算すると

き,この溶液の

DIC

測定値を空試験の値とする。試験容器に,各々

100 ml

の水酸化ナトリウム水溶液が入

った

2

本の吸収瓶を直列につなぐ。空気中の二酸化炭素が水酸化ナトリウム水溶液に入らないように,最

後の瓶の出口には小さなサイフォンをセットする。二酸化炭素測定日には,試験容器の次にある吸収瓶を

取り外し,

DIC

測定のために十分なサンプルを採取する(例えば,

10 ml

。その瓶を第二の瓶と取り替え,

新たに調製した水酸化ナトリウム水溶液の入った吸収瓶を追加する。最終日には,試験溶液を酸性化後,

両方の瓶の

DIC

を測定する。

発生した二酸化炭素は,式

 (C.1)

によって算出する。

10

67

.

3

)

DIC

DIC

(

)

CO

(

B

T

T

2

×

=

(C.1)

ここに,

T

2

)

CO

(

: 二酸化炭素発生量 (mg)

T

DIC

DIC 測定値 (mg)

B

DIC

水酸化ナトリウム水溶液の DIC 空試験測定値 (mg)

3.67: 二酸化炭素 (44) 分子量と炭素 (12) 原子量との比

10: 100 ml の水酸化ナトリウム水溶液に対する補正係

C.2

  水酸化バリウム溶液を用いる滴定方法  発生した二酸化炭素は,水酸化バリウム  [Ba (OH) 2]  と反応

し炭酸バリウム (BaCO

3

)  として沈殿する(反応 C.2 参照)。発生した二酸化炭素量は,残存する水酸化バ

リウム量を塩酸 (HCl) で滴定することによって決定する(反応 C.3 参照)

CO

2

+Ba (OH)

2

    → BaCO

3

+H

2

O (C.2)

Ba (OH)

2

+2HCl  → BaCl

2

+2 H

2

O (C.3)

Ba (OH)

2

・8H

2

O の 4.0 g を脱イオン水又は蒸留水に溶解し,1 000 ml とすることによって 0.012 5 mol/l 水

溶液を得る。試験期間中同一試薬を用いることができるよう,十分な量(例えば,5)を調製しておくこと

を推奨する。固形物をフィルタでろ過し,標準塩酸溶液を用いて適定し,正確な濃度を決定しておく。空

気中の二酸化炭素の吸収を防ぎ,透明な溶液としておくためにシールして保管する。指示薬としてフェノ

ールフタレインを用いるか又は自動滴定装置で終点を決定する。

1 mol/l の塩酸 (36.5 g/l) の 50 ml を脱イオン水又は蒸留水で 1 000 ml とし,0.05 mol/l 溶液を得る。

試験開始時,3 本の吸収瓶それぞれに水酸化バリウム水溶液 100 ml を正確に分け入れる。試験材料の性

質と量に応じて,吸収させる液量は変更する。滴定のため定期的に試験容器に最も近い瓶を取り外す。こ

の操作は,例えば,最初の吸収瓶が濁り,かつ,2 番目の吸収瓶には炭酸バリウムの沈殿が観察される前

に,必要に応じて取り替える。滴定は,試験開始時は 1 日おきに行い,それから定常期に達したときは 5

日ごとに行う。吸収瓶を取り外した後は,空気中の二酸化炭素が入るのを防ぐために,速やかに栓で封鎖


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:2006 (ISO 17556:2003)

する。残りの二つの瓶を一つずつ試験容器側に近づけ,一連の装置の最後には新鮮な水酸化バリウム溶液

で満たした新しい吸収瓶を設置する。特に試験期間が長い場合には,その溶液の正確な濃度を決定してお

くことが必要である。試験材料,対照材料,空試験,阻害対照及び植種源だけの対照を含むすべてのフラ

スコは,正確に同じ方法で取り扱う。

吸収瓶を取り外した後は,水酸化バリウム溶液を 2∼3 本に分けて塩酸で滴定する。使用した塩酸の量を

記録しておく。

吸収瓶に捕集された二酸化炭素量は,式 (C.4) によって算出する。

22

)

2

(

A

Bz

B

A

A

B0

B

×

×

×

×

=

c

V

V

V

c

V

c

m

t

(C.4)

ここに,

m

吸収瓶に捕集された二酸化炭素量

 (mg)

c

A

塩酸の正確な濃度

 (mol/l)

c

B

水酸化バリウム水溶液の正確な濃度

 (mol/l)

V

B0

試験開始時における水酸化バリウム水溶液の体積

 (ml)

V

Bt

時間

t

時点での,

滴定前の水酸化バリウム水溶液の体積

(ml)

V

Bz

滴定に使用した水酸化バリウム水溶液の体積

 (ml)

V

A

滴定に使用した塩酸の体積

 (ml)

22

二酸化炭素の分子量の半分

次の条件が満たされる場合には,式

 (C.5)

を用いる。

水酸化バリウム水溶液の体積は,吸収前後で正確に

100 ml

である。

すべての溶液を滴定に使用

  (V

B0

V

Bt

V

Bz

)

水酸化バリウム水溶液の濃度

c

B

は正確に

0.012 5 mol/l

塩酸の濃度

c

A

は,正確に

0.05 mol/l

)

50

(

1

.

1

A

V

m

×

=

(C.5)


13

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附属書 D(参考)理論的酸素要求量 (ThOD)

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

D.1

  ThOD の計算  分子量

M

r

をもつ物質

C

c

H

h

Cl

cl

N

n

S

s

P

p

Na

na

O

o

の理論的酸素要求量は,

元素組成が既知か,

又は元素分析によって決定することができれば,次の式によって算出することができる。

この計算は,炭素は二酸化炭素に,水素は水に,りんは

P

2

O

5

に,硫黄は六価の酸化状態に,さらに,塩

素は塩化水素になることを暗に示している。

N

P

及び

S

の酸化は,分析によって確認する必要がある。

この計算では,窒素はアンモニウムとして放出される。

ThOD

は,試験物質

1 g

又は

1 mg

当たりの

mg-

酸素量として表示する。

(

)

[

]

r

M

o

na

p

s

n

cl

h

c

+

+

+

+

=

5

.

0

5

.

2

3

3

5

.

0

2

16

ThOD

D.2

  例  ポリ-

β

-

ヒドロキシ酪酸  (PHB)

化学式(

1

)  C

4

H

6

O

2

  c=4,h=6,o=2,ユニット分子量 M

r

 : 86

86

)

2

6

5

.

0

4

2

(

16

ThOD

×

+

×

×

=

ThOD

1.674 4 mg/mg PHB

1674.4 mg/g PHB

(

1

) PHB

は,

β -

ヒドロキシ酪酸モノマーからなる高分子である。重合(エステル形成)のために水

が除去される。したがって,

PHB

の最終的な分子式は,モノマーから(化学反応によって外れ

る)水

1

分子を差し引いたものに等しい。

D.3

  例  ポリエチレン/でんぷん/グリセロールブレンド物

組成量 ThOD

組成

化学式 ThOD

(mg/g)

(%)

(mg/フラスコ)  (mg/フラスコ)

ポリエチレン (C

2

H

4

n 3

400

50    500 1

700

でんぷん (C

6

H

10

O

5

n 1

190

40

  400

  476

グリセロール

C

3

H

8

O

3

 1

200

10    100

  120

ブレンド計

100

1 000

2 296


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:2006 (ISO 17556:2003)

附属書 E(参考)生分解性試験の終わりに,水に不溶性のポリマーの

残存量及びその分子量を測定する例

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

生分解度試験の終わりに残っているポリマーの量及び分子量を測定することが有効な場合がある。次の

ような方法又は他の適切な方法が,水と混和しない有機溶剤に可溶で,水に不溶なポリマーを分析するた

めに使われる。

a

)

分液漏斗に試験混合物を移し,適切な有機溶剤を加え,生分解されないで残ったポリマーを抽出する

ために

10

20

分間振とうする。水層から有機溶媒層を分離する。新しい溶媒を加え,この手順を繰り

返す。

b

)

有機抽出物を混合して,乾燥するまで溶媒を蒸発させる。その固体サンプルは,適正な容量の適切な

溶媒に溶解する。

c

)

マイクロシリンジを使用して,サイズ排除のクロマトグラフ法のゲルを詰めたカラムを使った高速液

体クロマトグラフ

 (HPLC)

に適正量を注入する。分析を開始し,クロマトグラムを記録する。

d

)

検量線を使ってポリマー量を測定する。

e

)

(検量線の作成には)同じポリマー,又は試験ポリマーに類似の構造をもつ分子量が既知のポリマー

をクロマトグラフに注入することによってポリマーの分子量を測定する。保持時間と分子量との関係

がクロマトグラムから得られる。これらの関係(検量線)を使って分子量を計算する。

試験ポリマーの絶対分子量は,

Low Angle Laser Light Scattering (LALLS)

及び

Differential Refractive Index

(示差屈折率)を組み合わせた検知器をもった

HPLC

によっても測定することができる。


15

K 6955

:2006 (ISO 17556:2003)

関連規格

[1]

ISO 8192

Water quality

Test for inhibition of oxygen consumption by activated sludge

[2]

ISO 8245

Water quality

Guidelines for the determination of total organic carbon (TOC) and dissolved

organic carbon (DOC)

[3]

ISO 11266

Soil quality

Guidance on laboratory testing for biodegradation of organic chemicals in soil

under aerobic conditions

[4]

ASTM D 5988

Standard Test Method for Determining Aerobic Biodegradation in Soil of Plastic Materials

or Residual Plastic Materials After Composting