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K 6940 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。

この規格には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)  ビニルエステル樹脂

附属書 2(規定)  ガラスフレーク

附属書 3(規定)  ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂


日本工業規格

JIS

 K

6940

: 1998

ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂

ライニング皮膜

Glass flakes vinyl ester resin lining films

1.

適用範囲  この規格は,腐食環境下で使用する鋼製タンク,塔槽類などの内面に施したガラスフレー

ク入りビニルエステル樹脂ライニング皮膜(以下,皮膜という。

)について規定する。

備考  この規格の引用規格を,付表 に示す。

2.

用語の定義  この規格に用いる主な用語の定義は,JIS K 0211JIS K 5500JIS K 6900JIS Z 0103

JIS R 3410

によるほか,次のとおりとする。

(1)

ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂ライニング皮膜  液状ビニルエステル樹脂中にりん(鱗)片

状のガラスを加え,必要に応じて顔料,充てん材,硬化促進剤などを加えて混和し,液状又はペース

ト状に調製する。これに硬化剤を加えて,はけ(刷毛)

,ローラー,こて,スプレーなどで塗布して硬

化させた皮膜。

(2)

目標膜厚  施工上の目標とする皮膜厚さ。

3.

種類  種類は,目標膜厚及び適用温度範囲に応じて表 のとおりとする。

表 1  種類

種類

目標膜厚

内容物温度

主な用途

90

℃以下(液相)

排煙脱硫用塔槽,排ガス処理用塔槽

1

種 2.0mm

130

℃以下(気相)(

1

)

水処理用塔槽,酸又はアルカリ塔槽など

A 600

µm 60℃以下

2

B 400

µm 40℃以下

石油タンク,海水タンク,水用タンクなど

(

1

)

気相とは水分10wt%以下の場合

4.

材料  材料は,次のとおりとする。

(1)

ビニルエステル樹脂  附属書 による。

(2)

ガラスフレーク  附属書 による。

(3)

ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂  附属書 による。

5.

施工  施工方法は,次のとおりとする。

(1)

素地調整方法  鋼板面に付着しているさび(錆),ミルスケール,その他有害な異物は,JIS Z 0310 4.

(ブラスト処理法)によって除せい度を JIS Z 0313 3.2(除せい度の評価)の Sa2・1/2 以上に仕上げ

る。


2

K 6940 : 1998

(2)

ライニング方法  素地調整を終わった鋼板表面に,直ちにビニルエステル樹脂用プライマーを塗布し,

附属書 に規定するフレーク入りビニルエステル樹脂をエアレススプレー,こて,刷毛,ローラーな

どを用いてガラスフレークの分散,配向が十分になるように,また,気泡を含まないように繰り返し

注意深く施工する。

6.

品質  品質は,7.によって試験をしたとき,表 の品質を満足するものとする。

表 2  品質

種類

2

項目

1

A B

外観

気泡,きず,異物の付着などの有害な欠陥がないこと。

皮膜厚さ 1.5mm 以上 400

µm 以上 250µm 以上

ピンホール

火花を発生するピンホールがないこと。

7.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

7.1

一般事項  試験において共通する一般事項は,JIS K 0050JIS R 3503JIS R 3505 及び JIS Z 8401

による。

7.2

外観  目視によって欠陥の有無を調べる。

7.3

皮膜厚さ試験

(1)

要旨  電磁式膜厚計を用いて皮膜厚さを測定する。

(2)

装置  電磁式膜厚計 JIS K 54003.5(2)(a)による。

(3)

操作  表 に示す測定箇所ごとに電磁式膜厚計によって 3 回測定し,その最低値を皮膜厚さとする。

備考  施工形状,施工面積などによって測定位置,測定箇所数は,受渡当事者間の協定によってもよ

い。

表 3  皮膜厚さ測定箇所数

種類

測定箇所数

1

2

5

1

m

2

2

10

1

m

7.4

ピンホール試験

(1)

要旨  皮膜全面にわたり放電式ピンホールテスターを用いて検査し,ピンホールの有無を調べる。

(2)

装置  放電式ピンホールテスター (AC) (

2

)

(3)

操作

(a)

走査前にアースコード,プローブコードをそれぞれ接続する。

(b)

表 の試験電圧にセットし,火花放電テストを行う。

(c)

皮膜の上を,プローブ先端のブラシを当てながら掃くように走査する。走査速度は 30cm/秒程度と

する。

(d)

ピンホールがあるときは,ブラシの先端からスパークし,同時にネオンランプの点灯又はアラーム

が鳴る。

(

2

)

高周波放電式は除く。


3

K 6940 : 1998

表 4  ピンホール試験重圧

種類

電圧 V (AC)

1

種 6

000

∼8 000

2

種 1

000

∼2 500

8.

検査  検査は 7.によって試験し,表 の規定に適合しなければならない。適合しない場合は,受渡当

事者間の協定によって補修を行うことができる。ただし,補修後再度 7.によって試験したとき,

表 の規

定に適合しなければならない。

9.

報告  注文者から要求された場合,施工業者は表 に対応する 7.の試験成績を提出しなければならな

い。

10.

表示  表示は,施工対象製品の外面に次の事項を表示しなければならない。

(1)

規格の名称

(2)

種類

(3)

施工業者名又はその略号

(4)

施工年月


4

K 6940 : 1998

付表 1  引用規格

JIS B 7503

  ダイヤルゲージ

JIS B 7601

  上皿天びん

JIS C 2202

  鉛蓄電池用ガラスマット

JIS G 3101

  一般構造用圧延鋼材

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0211

  分析化学用語(基礎部門)

JIS K 5400

  塗料一般試験方法

JIS K 5500

  塗料用語

JIS K 6850

  接着剤の引張りせん断接着強さ試験方法

JIS K 6900

  プラスチック−用語

JIS K 6901

  液状不飽和ポリエステル樹脂試験方法

JIS K 6911

  熱硬化性プラスチック一般試験方法

JIS K 6919

  繊維強化プラスチック用液状不飽和ポリエステル樹脂

JIS K 7113

  プラスチックの引張り試験方法

JIS K 7203

  硬質プラスチックの曲げ試験方法

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8680

  トルエン(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS R 3410

  ガラス繊維用語

JIS R 3413

  ガラス糸

JIS R 3420

  ガラス繊維一般試験方法

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製体積計

JIS R 3645

  ガラス棒

JIS Z 0103

  防せい防食用語

JIS Z 0310

  素地調整用ブラスト処理方法通則

JIS Z 0313

  素地調整用ブラスト処理面の試験及び評価方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8801

  試験用ふるい


5

K 6940 : 1998

附属書 1(規定)  ビニルエステル樹脂

1.

適用範囲  この附属書は,ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂ライニング皮膜の作製に使用する

ビニルエステル樹脂について規定する。

2.

品質  品質は,3.によって試験をしたとき,附属書 表 の品質を満足するものとする。

附属書 表 1  品質

項目

品質

外観

異常がないこと

酸価 18 以下

粘度 (Pa・s)

0.3

∼12

ゲル化時間 (分)

10

∼40

最小硬化時間 (分)

20

∼70





性  最高発熱温度

(

℃)

100

∼180

3.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

3.1

試料の採取方法  試料は,ロットを代表するように合理的な方法によって採取する。

3.2

外観  外観は,JIS K 6919 の 5.1.3(外観)によるほか,次のとおりとする。

(1)

器具  試験管 18×165mm

(2)

操作  操作は,次のとおり行う。

試料を内径約 18mm の清浄な試験管に深さ約 100mm まで採り,異物の有無,液の分離など異常の

有無を目視によって調べる。

3.3

酸価  酸価は,JIS K 6901 の 4.3(酸価)による。

3.4

粘度  粘度の試験は,JIS K 6901 の 4.4.1(ブルックフィールド形粘度計法)によるほか,次のとお

りとする。

(1)

器具

(a)

容器  ビーカー500ml 又は内径約 10cm,高さ 11cm のふた付き丸缶。

(b)

ストップウォッチ  0.2 秒が測定できる精度のもの。

3.5

常温硬化性  常温硬化性は,JIS K 6901 の 4.7(常温硬化特性)によるほか,次のとおりとする。

(1)

装置及び器具

(a)

常温硬化性試験装置  25±0.2℃に調節できるもの。一例を附属書 図 に示す。

(b)

完全互換性温度計  精度全目盛幅の±1.0%以内の温度計。

(c)

ビーカー又はポリエチレン製コップ 100ml 若しくはデスカップ 100ml。

(d)

ガラス棒  JIS R 3645(ガラス棒)に規定するもので,径 5mm,長さ 300mm の両端に丸みを付け

たもの。

(e)

上皿天秤,JIS B 7601 に規定するもの。

(2)

操作  操作は,JIS K 6901 の 4.7(常温硬化特性)による。


6

K 6940 : 1998

附属書 図 1  常温硬化性試験装置の一例


7

K 6940 : 1998

附属書 2(規定)  ガラスフレーク

1.

適用範囲  この附属書は,ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂ライニング皮膜の作製に使用する

ガラスフレークについて規定する。

2.

用語の定義  この附属書に用いる主な用語の定義は,JIS R 3410 による。

3.

種類  種類は,中心粒径に応じて附属書 表 のとおりとする。

附属書 表 1  種類

種類

中心粒径(

1

) (

µm)

用途

CF600 600 1

種用

CF140 140 2

種用

(

1

)

中心粒径とは,積算質量50%における短径と長径の平均値をいう。

4.

ガラスフレーク  ガラスフレークは,JIS R 3413 に規定する含アルカリガラスとする。

5.

品質  品質は,6.によって試験したとき,附属書 表 及び附属書 表 の品質を満足するものとす

る。ただし,受渡当事者間の協定によって,耐薬品性,水分率を省略することができる。

(1)  CF600

附属書 表 2  CF600 の品質

項目 CF600

外観

使用上障害となる汚れ,異物混入などの欠陥のないこと

厚さ  (

µm)

3

∼7

1 700

以上 0

1 700

∼150 80 以上

粒度

分布

 (wt%)

ふるい

目開き

  (

µm)   150 以下 20 以下

かさ密度 (g/cm

3

)

0.3

±0.1

耐酸性 (wt%)

3

以下

耐薬品性

耐水性 (wt%)

3

以下

水分率 (wt%)

0.2

以下


8

K 6940 : 1998

(2)  CF140

附属書 表 3  CF140 の品質

項目 CF140

外観

使用上障害となる汚れ,異物混入などの欠陥のないこと

厚さ  (

µm)

3

∼7

1 700

以上 0

1 700

∼710 1 以下

710

∼300 4 以下

300

∼45 70 以上

粒 

分 

 (wt%)

ふるい
目開き

  (

µm)

45

以下 25 以下

かさ密度 (g/cm

3

)

0.7

±0.2

耐酸性 (wt%)

3

以下

耐薬品性

耐水性 (wt%)

3

以下

水分率 (wt%)

0.2

以下

6.

試験方法  試験方法は,次のとおりとする。

6.1

試料の採取方法  試料はロットを代表するように合理的な方法によって採取する。

6.2

外観  外観は,試料約 100g を採取し,照明の下で目視による。

6.3

厚さ

(1)

器具  ダイヤルゲージ JIS B 7503 に規定するもの。

(2)

操作  試料 10 枚を採取し,ダイヤルゲージを用い,1 枚ごとに

µm 単位まで測定する。

(3)

計算  平均値を求め,JIS Z 8401 によって整数位に丸める。

6.4

粒度

(1)

装置  装置は,次のとおりとする。

(a)

ふるい  JIS Z 8801 に規定する試験用ふるい。

(b)

自動ふるい機  衝撃回数 165 回/分,回転数 290 回/分のもの。

(2)

操作  操作は,次のとおり行う。

(a)

試料約 100g を採り,0.1g のけたまで量る。

(b)

直径 200mm のふるいを目開きの大きい順に重ねたふるいの最上段に試料を入れる。

(c)

試料を 15 分間自動ふるい機にかける。

(d)

それぞれの粒度に分けられたものを,0.1g のけたまで量る。

(3)

計算  粒度は,次の式によって算出し,JIS Z 8401 によって整数位に丸める。

100

0

1

×

=

S

W

W

W

S

ここに,

S

:  粒度 (wt%)

W

1

:  ふるいの質量 (g) +ふるい分けられた試料の質量 (g)

W

0

:  ふるいの質量 (g)

W

S

:  試料の質量 (g)

6.5

かさ密度

(1)

器具及び装置  器具及び装置は,次のとおりとする。

(a)

メスシリンダー  JIS R 3505 に規定する 500ml。

(b)

かさ密度測定機  上下振幅 28mm,上下振動回数 100 回/分のもの。

(2)

操作  操作は,次のとおり行う。


9

K 6940 : 1998

(a)

試料約 100g を採り,1g のけたまで量る。

(b)

メスシリンダーに試料を静かに入れる。

(c)

かさ密度測定機にメスシリンダーをセットする。

(d)

  3

分間振動させた後,体積をメスシリンダーから読み取る。

(3)

計算  かさ密度は,次の式によって算出し,小数点以下 2 けたに丸める。

V

W

B

=

ここに,

B

:  かさ密度 (g/cm

3

)

W

:  試料の質量 (g)

V

:  試料の体積 (cm

3

)

6.6

耐酸性  耐酸性は,JIS C 2202 3.4(耐酸性試験)によるほか,次のとおりとする。

(1)

器具  器具は,次のとおりとする。

(a)

乾燥器

換気装置を備え,110±5℃に調節できるもの。

(b)

ウォーターバス 80±5℃に調節できるもの。

(c)

デシケーター

シリカゲルなどの適切な乾燥剤を入れたもの。

(d)

ビーカー

JIS R 3503

に規定する 300ml。

(e)

ガラスフィルター

JIS R 3503

に規定するもの。

(2)

試薬

(a)

硫酸 (10wt%)   JIS K 8951 に規定する硫酸を蒸留水又はイオン交換水で 10wt%に調製したもの。

(3)

操作  操作は,次のとおり行う。

(a)

試料約 5g を採り,1mg のけたまで量る。

(b)

ビーカーに 10wt%の硫酸 200ml を入れた後,試料を浸す。

(c)

 80

±5℃に調節したウォーターバスにその容器ごと浸し,24 時間その温度で保持する。

(d)

この液をガラスフィルターでろ過し,蒸留水で試料を繰り返し洗浄する。洗浄は洗液がリトマス試

験紙に対して酸性を示さなくなるまで行う。

(e)

試料を乾燥器中で乾燥し,デシケーター中で放冷した後,質量を 1mg のけたまで量る。

(4)

計算  耐酸性は,次の式によって算出し,小数点以下 1 けたに丸める。

100

1

×

=

W

W

W

A

ここに,

A

:  耐酸性 (wt%)

W

:  試料の質量 (mg)

W

1

:  試料を硫酸に浸せき処理後,乾燥しデシケーター中で放冷し

た後の質量 (mg)

6.7

耐水性

(1)

器具  器具は,次のとおりとする。

(a)

乾燥器

換気装置を備え,110±5℃に調節できるもの。

(b)

ウォーターバス 80±5℃に調節できるもの。

(c)

デシケーター

シリカゲルなどの適切な乾燥剤を入れたもの。

(d)

ビーカー

JIS R 3503

に規定する 300ml。

(e)

ガラスフィルター

JIS R 3503

に規定するもの。

(2)

操作  操作は,次のとおり行う。


10

K 6940 : 1998

(a)

試料約 5g を採り,1mg のけたまで量る。

(b)

ビーカーに蒸留水 200ml を入れた後,試料を浸す。

(c)

 80

±5℃に調節したウォーターバスにその容器ごと浸し,24 時間その温度で保持する。

(d)

この液をガラスフィルターでろ過し,蒸留水で試料を繰り返し 5 回洗浄する。

(e)

試料を乾燥器中で完全に乾燥し,デシケーター中で放冷した後,質量を 1mg のけたまで量る。

(3)

計算  耐水性は,次の式によって算出し,小数点以下 1 けたに丸める。

100

1

×

=

W

W

W

R

ここに,

R

:  耐水性 (wt%)

W

:  試料の質量 (mg)

W

1

:  試料を蒸留水に浸せき処理後,乾燥しデシケーター中で放冷

した後の質量 (mg)

6.8

水分率  水分率の測定法は,JIS R 3420 5.3(水分率及び強熱減量)による。


11

K 6940 : 1998

附属書 3(規定)  ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂

1.

適用範囲  この附属書は,ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂ライニング皮膜の作製に用いる,

ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂について規定する。

2.

用語の定義  この附属書に用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。

(1)

ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂コンパウンド  ビニルエステル樹脂にガラスフレークを 15

∼40%加え,必要に応じて顔料,充てん剤,硬化促進剤などを加えて混練したもの。

(2)

硬化皮膜  ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂コンパウンドに,硬化剤を加えて硬化させた皮膜。

3.

種類  種類は用途によって附属書 表 のとおりとする。

附属書 表 1  種類及び用途

種類

用途

1

種用

ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂ライニング皮膜  1 種

2

種用

ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂ライニング皮膜  2 種

4.

品質  品質は,5.によって試験したとき附属書 表 の品質を満足するものとする。ただし,受渡当

事者間の協定によって項目の一部を省略することができる。


12

K 6940 : 1998

附属書 表 2  ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂の品質

種類

項目

1

2

容器の中での状態  コンパウンドをかき混ぜたとき,堅い塊がなく一様になること

作業性

作業に支障がないこと






硬化乾燥時間 16 時間以内であること

皮膜の外観

むら,しわ,へこみなどの欠陥がなく平滑であること

引張強さ MPa

20

以上 10 以上

引張破壊伸び %

0.15

以上 0.20 以上

曲げ強さ MPa

30

以上 15 以上

耐衝撃性

割れ,はがれがないこと

割れ,はがれがないこと

接着強さ

(引張せん断)MPa

10

以上 10 以上

バーコル  硬さ 25 以上 25 以上

水蒸気透過率

ng

・m

−1

・S

−1

・Pa

−1

0.0018

以下

耐酸性

割れ,はがれ,膨れがないこと

耐アルカリ性

割れ,はがれ,膨れがないこと

耐冷熱繰返し性

割れ,はがれ,膨れがないこと

耐溶剤性

膨れがないこと

硬化皮膜

温度差耐水性

膨れがないこと

5.

試験方法

5.1

試料採取方法  試料はロットを代表するように合理的な方法によって採取する。

5.2

容器の中での状態  容器の中での状態は,JIS K 5400 4.1(容器の中での状態)による。

5.3

作業性  作業性は,ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂コンパウンドに所定の硬化剤を加えた

後,JIS K 5400 6.1(塗装作業性)による。ただし,試験板は JIS G 3101 に規定する SS400 (500×200×3.2mm)

とし,2 回塗りとする。

5.4

硬化乾燥時間  硬化乾燥時間は,ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂コンパウンドに所定の硬

化剤を入れた後,JIS K 5400 6.5(乾燥時間)による。ただし,試験板は JIS G 3101 に規定する SS400 (150

×100×3.2mm)  とし,常温乾燥とする。

5.5

皮膜の外観  目視による。

5.6

引張強さ及び引張破壊伸び  引張強さ及び引張破壊伸びは,JIS K 7113 によるほか,次のとおりと

する。

(1)

試験片の作製  ガラス板 (300×150×5mm)  に離型紙を敷き,その上に本体 5.に規定する方法によっ

て,皮膜厚さが 3∼4mm になるように施工し,7 日間放置後離型紙からはがす。硬化皮膜に反りがな

いことを確認した後,JIS K 71135.1(試験片)の 1 号試験片に機械加工したものを試験片とする。

5.7

曲げ強さ  曲げ強さは,JIS K 7203 によるほか,次のとおりとする。

(1)

試験片の作製  5.6 によって硬化皮膜を作製する。その後,JIS K 7203 5.1(試験片の寸法)の寸法に

切り取ったものを試験片とする。

5.8

耐衝撃性  耐衝撃性は,JIS K 5400 の 8.3.2(デュポン式)によるほか,次のとおりとする。

(1)

試験片の作製  JIS G 3101 に規定する SS400 (150×100×3.2mm)  を試験板とし,この片面に本体 5.

規定する方法で施工した後,7 日間放置したものを試験片とする。


13

K 6940 : 1998

(2)

操作  1 種用と 2 種 A 用は 300mm の高さから,2 種 B 用は 200mm の高さから質量 500±1g のおもり

を落とす。

5.9

接着強さ  接着強さは,JIS K 6850 によるほか,次のとおりとする。

(1)

試験片材料  試験片材料は,JIS G 3101 に規定する SS400 (100±0.5×25±0.5×3.2mm)  とする。

(2)

試験片の作製  試験片材料のおのおのの接着部分に,本体 5.に規定する素地調整を行い,ビニルエス

テル樹脂用プライマーを塗布して接着させた後,7 日間放置したものを試験片とする。

5.10

バーコル硬さ  バーコル硬さは,JIS K 6911 5.16.2(バーコル硬さ)によるほか,次のとおりとする。

(1)

試験片の作製  5.7(1)又は 5.8(1)による。

5.11

水蒸気透過率

(1)

要旨  一定時間に単位面積の皮膜を透過する水蒸気の量を測定し,これに皮膜の厚さと,測定時の皮

膜の表裏の湿度差による蒸気圧の影響を加え,材料の水蒸気透過率を求める。

(2)

装置及び材料  装置及び材料は,JIS K 54008.17(2)(装置及び材料)によるほか,次のとおりとす

る。

(a)

試験片の作製  試験板に離型紙を敷き,その上に本体 5.に規定する方法によって均一に施工し 7 日

間放置後,離型紙から皮膜をはがして硬化皮膜とする。皮膜に反りがなく均一な厚さの部分を,直

径約 70mm の円形に切り取ったものを試験片とする。

(3)

操作  操作は,JIS K 54008.17(4)(操作)によるほか,次のとおりとする。

(a)

皮膜の厚さ  測定箇所は,試験片の 5 か所とし,その平均値を試験片の厚さとする。

(b)

試験条件  温度 40±5℃で,相対湿度 (90±2) %とする。

(4)

計算  計算は,JIS K 54008.17(5)(計算及び記録)によるほか,次による。

(a)

水蒸気透過度 Wを次の式によって求める。

S

T

M

V

W

×

×

=

240

.

ここに,

WV

水蒸気透過度 (g/m

2

・24h)

M

最終測定とその前の測定との間の質量の増加 (mg)

T

最終測定とその前の測定との間の時間間隔 (h)

S

水蒸気透過面積 (cm

2

)

(b)

  (a)

で算出した水蒸気透過度 W. V を次の式に入れ,水蒸気透過率 を算出し,有効数字 2 けたに丸

める。

P

l

V

W

Q

×

=

.

ここに,

Q

水蒸気透過率 (ng・m

1

・S

1

・Pa

1

)

WV

水蒸気透過度 (g/m

2

・24h)

l

試験片の平均皮膜厚さ (cm)

P

試験片表裏の蒸気分圧差 (Pa)

5.12

耐酸性

(1)

器具及び装置

(a)

容器  試験片を完全に浸せきさせることができるガラス製広口瓶又は適当な容器。

(b)

恒温装置  80±2℃に保持できるもの。

(2)

試薬

(a)

硫酸 (30wt%)    JIS K 8951 に規定する硫酸を蒸留水又はイオン交換水で 30wt%に調製したもの。


14

K 6940 : 1998

(3)

試験片の作製

(a)

試験板  JIS G 3101 に規定する SS400 (100×50×3.2mm)

(b)

試験片の作製  試験板を 2 枚用意し,本体 5.に規定する方法によって両面を施工し端部も十分に塗

り包み,7 日間放置したものを試験片とする。

(4)

操作

(a)

容器に硫酸 (30wt%) を入れ,試験片 2 枚を完全に浸せきする。

(b)

容器を密封して,恒温装置内に 7 日間静置する。

(c)

試験片を取り出し,速やかに流水ですすぎ,乾いた布でふ(拭)き,皮膜の状態を目視によって調

べる。

5.13

耐アルカリ性

(1)

器具及び装置

(a)

容器  試験片を完全に浸せきさせることができるポリエチレン製又はポリプロピレン製の広口容器

又は他の適当な容器。

(b)

恒温装置  40±2℃に保持できるもの。

(2)

試薬

(a)

水酸化ナトリウム (50wt%)   JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウムを蒸留水又はイオン交換水

で 50wt%に調製したもの。

(3)

試験片の作製

(a)

試験板  5.12(3)(a)による。

(b)

試験片の作製  5.12(3)(b)による。

(4)

操作

(a)

容器に水酸化ナトリウム (50wt%) を入れ,試験片 2 枚を完全に浸せきする。

(b)

容器を密封して,恒温装置内に 7 日間静置する。

(c)

試験片を取り出し,速やかに流水ですすぎ,乾いた布で拭き,皮膜の状態を目視によって調べる。

5.14

耐冷熱繰り返し性

(1)

装置

(a)

恒温装置  130±2℃に保持した空気が試験片上を,速度 0.5∼2.5m/s で循環できるもの。

(2)

試験片の作製  5.8(1)による。

(3)

操作  操作は,次のとおり行う。

(a)

試験片 2 枚を 130±2℃に保った恒温装置の中に入れ,2 時間保持する。

(b)

試験片を取り出し,速やかに流水中に入れ,10 分間放置した後,乾いた布で拭く。

(c)

この操作を 10 回繰り返し,皮膜の状態を目視によって調べる。

5.15

耐溶剤性

(1)

器具

(a)

容器  試験片を完全に浸せきさせることができる容器。

(2)

試薬

(a)

トルエン  JIS K 8680 に規定するもの。

(3)

試験片の作製  5.12(3)(b)による。

(4)

操作  操作は,次のとおりに行う。

(a)

容器にトルエンを入れ,試験片 2 枚を完全に浸せきする。


15

K 6940 : 1998

(b)

容器を密封して,室温で静置する。

(c)

浸せき時間は,2 種 A は 14 日間,2 種 B は 10 日間とする。

(d)

試験片を取り出し,乾いた布で拭き,皮膜の状態を目視によって調べる。

5.16

温度差耐水性

(1)

装置  皮膜に温度こう配がある状態で浸せき試験ができる装置。一例を附属書 図 に示す。

(2)

試験片の作製  JIS G 3101 に規定する SS400 を試験板としこの片面に本体 5.に規定する方法で施工し,

裏面にはエポキシ樹脂塗料などの適当な塗料を 300∼350

µm 塗布し,7 日間放置したものを試験片と

する。ただし,寸法,枚数は当事者間の協議によって定める。

(3)

操作  操作は次のとおり行う。

(a)

対象皮膜面を 50±2℃の水道水に浸せきし,裏面を 25±2℃の水道水で冷却する。

(b)

浸せき時間は,2 種 A は 14 日間,2 種 B は 10 日間とする。

(c)

試験片を取り出し,乾いた布で拭き,皮膜の状態を目視によって調べる。

附属書 図 1  温度差耐水性試験装置の一例 


16

K 6940 : 1998

JIS K 6940

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

本委員会

分科会

(委員長)

奥  田      聰

同志社大学名誉教授

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局

岡  林  哲  夫

通商産業省工業技術院

北  条  英  光

日本大学教授

藤  田  栄  一

株式会社シーラック

外  川  靖  人

日本テストパネル工業株式会社

岡  芹  秋  男

株式会社サンコウ電子研究所

向江脇  公  雄

第一防食エンジ株式会社

寺  村      映

危険物保安技術協会

松  井      清

日本下水道事業団

石  黒  圭  吾

三菱重工業株式会社

笹  野  勝  次

千代田化工建設株式会社

大  槻  富有彦

新日本製鐵株式会社

森      隆  央

日本石油株式会社

武  藤  敏  夫

東京電力株式会社

小  野  哲  雄

王子ゴム化成株式会社

田  中  靖  文

旭興産株式会社

国  井  靖  裕

東洋ゴム工業株式会社

三  浅  克  弘

昭和高分子株式会社

河  野  道  隆

富士レジン工業株式会社

横  山  明  生

日本シーアールエム株式会社

田  中      好

日本硝子繊維株式会社

門  田      進

日本ペイント株式会社

斎  木      昇

大日本塗料株式会社

(事務局)

鈴  木  栄  一

樹脂ライニング工業会

三  原      巌

樹脂ライニング工業会