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K 6833-1:2008

(1) 

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義

2

4  試験方法

3

4.1  試験の種類

3

4.2  試験の共通条件

3

5  一般性状に関する試験

4

5.1  外観

4

5.2  密度

4

5.3  pH

7

5.4  粘度

8

5.5  不揮発分

9

6  使用条件に関する試験

11

6.1  水混和性

11

6.2  塗布量

11

6.3  白化温度及び最低造膜温度

12

6.4  接着強さ発現性

12

6.5  貯蔵安定性

13

7  接着層の性能に関する試験

14

7.1  ブロッキング性

14

7.2  軟化温度

16


 
K 6833-1:2008

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,接着剤・接着評価技術研究会 (ECAA),日本

プラスチック工業連盟 (JPIF) 及び財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規

格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規

格である。

これによって,JIS K 6833 : 1994 は廃止され,この規格及び JIS K 6833-2 に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS K 6833 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

K

6833-1  第 1 部:基本特性の求め方

JIS

K

6833-2  第 2 部:サンプリング


 

   

日本工業規格

JIS

 K

6833-1

:2008

接着剤−一般試験方法−第 1 部:基本特性の求め方

Adhesives General testing methods Part 1 : General properties

序文

この規格は,1994 年に制定した JIS K 6833 を分割し,その第 1 部として,基本特性の求め方を規定した

ものである。

なお,対応国際規格は,現時点で制定されていない。

警告

この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通しているものとする。この規格は,その使用に関し

て起こるすべての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利用者は,各自の責任にお

いて安全及び健康に対する適切な措置を取らなければならない。

1

適用範囲

この規格は,接着剤の基本特性の求め方について規定する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7410  石油類試験用ガラス製温度計

JIS B 7411  一般用ガラス製棒状温度計

JIS G 3141  冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS H 4160  アルミニウム及びアルミニウム合金はく

JIS K 6800  接着剤・接着用語

JIS K 6807  ホルムアルデヒド系樹脂木材用液状接着剤の一般試験方法

JIS K 6828-1  合成樹脂エマルジョン−第 1 部:不揮発分の求め方

JIS K 6828-2  合成樹脂エマルジョン−第 2 部:白化温度及び最低造膜温度の求め方

JIS K 6833-2  接着剤−一般試験方法−第 2 部:サンプリング

JIS K 6848-2  接着剤−接着強さ試験方法−第 2 部:金属の表面調整のための指針

JIS K 6848-3  接着剤−接着強さ試験方法−第 3 部:プラスチックの表面調整のための指針

JIS K 6848-4  接着剤−接着強さ試験方法−第 4 部:金属,プラスチックを除く被着材の表面調整の

ための指針

JIS K 6850  接着剤−剛性被着材の引張せん断接着強さ試験方法

JIS K 6851  接着剤の木材引張りせん断接着強さ試験方法



K 6833-1:2008

   

JIS K 6852  接着剤の圧縮せん断接着強さ試験方法

JIS K 6854-3  接着剤−はく離接着強さ試験方法−第 3 部:T 形はく離

JIS K 6861  α-シアノアクリレート系接着剤の試験方法

JIS K 6866  接着剤−主要破壊様式の名称

JIS K 6900  プラスチック−用語

JIS K 7100  プラスチック−状態調節及び試験のための標準雰囲気

JIS K 7117-1  プラスチック−液状,乳濁状又は分散状の樹脂−ブルックフィールド形回転粘度計によ

る見掛け粘度の測定方法

JIS K 7117-2  プラスチック−液状,乳濁状又は分散状の樹脂−回転粘度計による定せん断速度での粘

度の測定方法

JIS K 8124  塩化カルシウム(乾燥用)(試薬)

JIS K 8150  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 9006  りん酸二水素アンモニウム(試薬)

JIS P 3801  ろ紙(化学分析用)

JIS R 3202  フロート板ガラス及び磨き板ガラス

JIS R 3503  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8401  数値の丸め方

JIS Z 8703  試験場所の標準状態

JIS Z 8802  pH 測定方法

JIS Z 8803  液体の粘度−測定方法

JIS Z 8809  粘度計校正用標準液

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 6800 及び JIS K 6900 によるほか,次による。

3.1

せん断速度

液体内の流動に直角方向の層流速度の変化割合。

注記  ずり速度,速度こう配ともいう。

3.2

せん断応力

液体内のずり流動面の単位面積に作用する接線方向の力。

注記  ずり応力ともいう。

3.3

ニュートン性

せん断応力がせん断速度に比例する性質。

3.4

非ニュートン性

せん断応力がせん断速度に比例しない性質。

3.5

粘度曲線


3

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せん断速度と粘度との関係を示す曲線。

3.6

チクソトロピー性

一定のせん断速度状態で,見掛け粘度が時間とともに減少し,せん断応力を除くと徐々に復元する,時

間に依存した流動特性をいう。

3.7

TI   (thixotropy index)

2 種の異なるせん断速度(回転速度)における見掛け粘度の比であって,回転速度を 1 : 10 に変化させ

て,それぞれの粘度の比から求める。

注記  せん断速度に依存して粘度が変化する度合いを示す値で,SVI (Structural Viscosity Index) 又は

STI (Shear Thinning Index)  ともいう。

3.8

接着強さ発現性

被着材を接着剤製造業者の指定する条件下で接着した後の,一定時間経過後ごとの接着強さ。

4

試験方法

4.1

試験の種類

基本特性を求める試験の種類は,

表 に示す。

表 1−試験の種類

試験の分類

試験方法

適用箇条

外観

5.1 

密度

5.2 

pH

5.3 

粘度

5.4 

一般性状に関する試験

不揮発分

5.5 

水混和性

6.1 

塗布量

6.2 

白化温度及び最低造膜温度

6.3 

接着強さ発現性

6.4 

使用条件に関する試験

貯蔵安定性

6.5 

ブロッキング性

7.1 

接着層の性能に関する試験

軟化温度

7.2 

4.2

試験の共通条件

箇条 5∼箇条 の試験の共通条件は,次による。

a)  試験室の標準雰囲気  試験室は,JIS K 7100 に規定する温度 23  ℃±2  ℃,相対湿度 (50±10) %とす

る。

なお,受渡当事者間の協定によって,JIS Z 8703 に規定する温度 20  ℃±5  ℃,相対湿度 (65±20) %

を適用してもよい。この場合,試験報告書には,適用した試験室の温度及び湿度を記録しなければな

らない。

b)  試料の状態調節  試料は,製造後 12 時間以上経過したものであって,試験前 1 時間以上,a)  の試験



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室の標準雰囲気に置かなければならない。

c)  試験値の丸め方  試験値は,各試験項目に規定する数値より 1 けた下の位まで求め,JIS Z 8401 によ

って丸める。

d)  サンプリング  サンプリングは,JIS K 6833-2 による。

5

一般性状に関する試験

5.1

外観

サンプリングした試料は,目視によって色を,粘性によって状態(高粘度,低粘度など)を,固形製品

については形状を,それぞれ表記する。

5.2

密度

密度は比重を測定し,その値から計算によって求める。

5.2.1

比重カップ法

5.2.1.1

装置

装置は,次による。

a)  比重カップ  比重カップは,図 に示す形状・寸法であって,内容積が 100 ml のもの。材質は,黄銅

製クロムめっき仕上げをしたもの又はステンレス製のもので,カップの質量は 200 g 以下とする。吹

き出し穴は,試料の流動性などによって,適切な大きさのものを選ぶ。

b)  温度計  温度計は,JIS B 7410 に規定するタグ密閉式低引火点用温度計 (TAG-50),又はこれと同等の

精度のもの。

c)  恒温槽  恒温槽は,かき混ぜ装置のあるもので,23  ℃±2  ℃の一定温度に保つことのできるもの。 
d)  はかり  はかりは,ひょう量 100 g 以上,かつ,感量 100 mg 以下のもの。

単位  mm

図 1−比重カップの形状・寸法

5.2.1.2

手順

手順は,次による。

a)  比重カップ[5.2.1.1 a)  参照]を十分に洗浄し乾燥する。


5

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b)  室温まで放冷した後,ふたとともに,その質量  (W

1

)  をはかる。

c)  測定温度付近に調節した水を,泡が入らないように,ふたの吹き出し穴からあふれ出す量を比重カッ

プに入れ,ふたをする。測定温度に保った恒温槽中に 1 時間保持する。

d)  比重カップを恒温槽から取り出し,あふれた水をぬぐいとり,外面に付着した水滴などを清浄な布で

よくふき取る。この比重カップの質量  (W

2

)  をはかる。水及び比重カップは,あらかじめ温度 23  ℃

±2  ℃に保っておく。

e)  比重カップを乾燥した後,水の代わりに試料を用い,c)  ∼d)  と同様の操作で,試料を満たした比重

カップの質量  (W

3

)  をはかる。

f)  同一試料で 3 回測定を行う。また,測定温度を記録する。

5.2.1.3

試験結果の表し方

計算は,次によって行う。

a)  比重  (S

G

)  は,式 (1) によって算出する。

1

2

1

3

G

W

W

W

W

S

=

 (1)

ここに,

S

G

比重

W

1

比重カップの質量 (g)

W

2

水を入れた比重カップの質量 (g)

W

3

試料を入れた比重カップの質量 (g)

b)  密度  (

D

)  は,式 (2) によって求める。

G

S

d

D

×

=

 (2)

ここに,

D: 密度 (g/cm

3

)

d: 測定温度における水の密度 (g/cm

3

)(23  ℃では,0.997 54)

S

G

比重

c) 3 回の測定の平均値を求め,小数点以下 2 けたに丸める。

5.2.2

比重瓶法

5.2.2.1

装置

装置は,次のものを用いる。

a)  比重瓶  比重瓶は,図 に示す形状のガラス製のもので,容量 25 ml のもの。



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1

キャップ 4

毛管

2

標線 5

すり合わせ

3

図 2−比重瓶の形状

b)  温度計  温度計は,JIS B 7410 に規定するタグ密閉式低引火点用温度計 (TAG-50),又はこれと同等の

精度のもの。

c)  恒温槽  恒温槽は,かき混ぜ装置のあるもので,23  ℃±1  ℃の一定温度に保つことのできるもの。 
d)  はかり  はかりは,ひょう量 100 g 以上,かつ,感量 100 mg 以下のもの。 
5.2.2.2

手順

手順は,次による。

a)  次の方法によって,水の質量を測定する。

1)  比重瓶を十分に洗浄し乾燥する。

2)  室温まで放冷した後,栓,キャップなどとともに,その質量  (W

1

)  をはかる。

3)  測定温度付近に調節した水を,泡が入らないように比重瓶に満たし,栓をした後,測定温度に保っ

た恒温槽中に 1 時間保持する。

4)  注射器,ろ紙などによってメニスカスの最下端を標線に合わせる。

5)  比重瓶の周りの水分をよくふき取り,キャップをして取り出し,外側の水をきれいな乾布でぬぐい

とる。

6)  比重瓶の中に泡がないのを確かめた後,その質量  (W

2

)  をはかる。

b)  次の方法によって,試料の質量を測定する。

1)  比重瓶を洗浄し乾燥するか,又は試料で 2,3 回洗浄した後,測定温度付近に調節した試料を泡が入

らないように満たし,栓をした後,測定温度に保った恒温槽中に約 1 時間保持する。

2)  注射器,ろ紙などによってメニスカスの最下端を標線に合わせる。

3)  比重瓶の周りの水分をよくふき取り,キャップをして取り出し,外側の水をきれいな乾布でぬぐい

とる。

4)  比重瓶の中に泡のないのを確かめた後,その質量  (W

3

)  をはかる。

c)  同一試料で 3 回測定を行う。また,測定温度を結果に記録する。


7

K 6833-1:2008

5.2.2.3

試験結果の表し方

計算は,次によって行う。

a)  比重  (S

G

)  は,式 (3) によって算出する。

1

2

1

3

G

W

W

W

W

S

=

 (3)

ここに,

S

G

比重

W

1

比重瓶の質量 (g)

W

2

水を入れた比重瓶の質量 (g)

W

3

試料を入れた比重瓶の質量 (g)

b)  密度  (D)  は,式 (4) によって求める。

G

S

d

D

×

=

 (4)

ここに,

D: 密度 (g/cm

3

)

d: 測定温度における水の密度 (g/cm

3

)(23  ℃では,0.997 54)

S

G

比重

c) 3 回の測定の平均値を求め,小数点以下 2 けたに丸める。

5.2.3

試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)  この規格の番号  (JIS K 6833-1)  及び採用した方法の名称(比重カップ法又は比重瓶法)

b)  試験した接着剤の名称,種類及び製造業者名

c)  試験温度

d)  5.2.1 又は 5.2.2 によって算出した密度の値

e)  試験年月日

5.3

pH

5.3.1

試料

試料は,そのまま又は同量の蒸留水若しくは脱イオン水で希釈したものを用いる。

5.3.2

装置

装置は,次による。

a)  pH 計  pH 計は,JIS Z 8802 に規定する形式Ⅲ又はこれと同等のもの。 
b)  温度計  温度計は,JIS B 7410 に規定するタグ密閉式低引火点用温度計 (TAG-50),又はこれと同等の

精度のもの。

5.3.3

手順

手順は,次による。

a)  pH 計の調整  JIS Z 8802 の 7.(操作方法)による。 
b)  測定  試料は,測定値が変化しないよう十分な量を採り,測定中,液温は 23  ℃±2  ℃に保持する。

引き続いて測定した 3 回の結果が pH 計の精度以内の範囲で一致するまで行う。

5.3.4

試験結果の表し方

測定値の平均を求め,小数点以下 1 けたで表示する。

なお,結果には水希釈の有無,水の希釈比率及び pH 計によったことを記録する。

簡便法として,市販の pH 試験紙のうち,適切な pH 範囲のものを用い,比色法によって pH 測定を行っ

てもよい。この場合,試験紙によったことを明示し,製造業者名及び水希釈の有無及び水の希釈比率を報

告しなければならない。



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5.3.5

試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)  この規格の番号  (JIS K 6833-1)

b)  試験した接着剤の名称,種類及び製造業者名

c)  接着剤の水希釈の有無及び水の希釈比率

d)  試験温度

e)  測定値

f) pH 計以外で測定した場合は,その方法の詳細

g)  試験年月日

5.4

粘度

5.4.1

試験方法の選択

次の二つの方法のいずれかによって測定する。

a)  方法 1  JIS K 7117-1 及び JIS Z 8803 によって,単一円筒形回転粘度計を用いて粘度を測定する方法。

この方法は,理論的にせん断速度(又はせん断応力)は確定できないが,角速度(回転速度)を変え

ることによって,粘度挙動を知ることができる簡便な方法である。

b)  方法 2  JIS K 7117-2 及び JIS Z 8803 によって,共軸二重円筒形回転粘度計及び円すい−平板形回転

粘度計を用いて粘度を測定する方法である。この方法は,せん断速度及びせん断応力が理論的に計算

でき,非ニュートン性流体の理論解析ができる。接着剤の多くは非ニュートン性であり,せん断速度

依存性,降伏値をもつ擬塑性又はチクソトロピー性などの時間依存性があり,測定条件によって測定

値は大きく変化する。これらの粘度挙動は,接着剤の作業性(塗布性,レベリング性及び垂れ性)に

大きく影響する。

5.4.2

装置

装置は,次のものを用いる。

a)  粘度計  粘度計は,JIS K 7117-1 又は JIS K 7117-2 に規定する回転粘度計。 
b)  恒温槽  恒温槽は,試料の温度を 23  ℃±0.2  ℃に保持できるもの。方法 1 による場合は,伝熱媒体の

液面が試料の液面より高く設置できる深さをもつもの。方法 2 による場合は,試料の温度を 23  ℃±

0.2  ℃に保持するために,伝熱媒体の循環液温度又は試料容器壁面温度を一定に保持できるもの。循

環液によって測定試料を一定温度に保つ場合は,液体ジャケット及びそれに還流させる循環ポンプを

備えた恒温槽。

c)  試料容器  試料容器は,方法 1 による場合は,JIS R 3503 に規定する 500 ml ビーカ又はこれと同等形

状をもつもの。方法 2 による場合は,使用する粘度計の構造及び使用するジグによって異なるので,

製造業者の取扱説明書に規定したものとする。

d)  温度計  温度計は,試験する試料及び恒温槽の温度を 0.1  ℃のけたまではかれるもの。必要精度に応

じて,あらかじめ,校正された温度計とする。

e)  ストップウォッチ  ストップウォッチは,0.2 秒が測定できるもの。 
5.4.3

粘度計の校正

粘度計は,粘度が判明している標準液(ニュートン性流体)を用いて,使用者の試験室,製造業者の試

験室又は他の試験機関で定期的に校正する。JIS Z 8809 に規定する標準液などを用いるのが望ましい。

5.4.4

サンプリング

試料は,試験前に JIS K 6833-2 によってサンプリングし,検査する。選択した方法に対して,少なくと


9

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も 2 試料を評価する。

5.4.5

手順

手順は,次による。

a)  方法 による方法  JIS K 7117-1 によって測定し,粘度を求める。 
b)  方法 による方法  JIS K 7117-2 によって測定し,粘度を求める。方法 1 と同様 2 回の測定の平均と

する(JIS K 7117-2 では,3 回の測定の平均値を求めることになっている。

。ただし,連続 2 回の測定

値が,互いに 3 %以上離れない値を得るまで測定を継続する。これら 2 回の値の平均値を求める。

5.4.6

試験結果の表し方

計算は,次によって行う。

a)  方法 による方法  試料の粘度  (η)  は,式 (5) によって算出し,有効数字 3 けたで表す。

θ

×

=

n

K

η

 (5)

ここに,

η: 粘度(Pa・s 又は mPa・s)

K

n

換算係数

θ: 粘度計指数

b)  方法 による方法  試料の粘度  (η)  は,式 (6) によって算出し,有効数字 3 けたで表す。

γ

τ

η

&

/

=

 (6)

ここに,

η: 粘度(Pa・s 又は mPa・s)

τ: せん断応力

γ

&: せん断速度

必要に応じて TI 値及び粘度曲線を提示する。

5.4.7

試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a

)  この規格の番号  (JIS K 6833-1)  及び採用した方法の名称(方法 1 又は方法 2)

b

)  試験した接着剤の名称,種類及びその製造業者名

c

)  試験温度

d

)  用いた粘度計の形式,スピンドル番号及び回転速度(方法 2 の場合は測定時のせん断速度)

e

)  5.4.6 によって算出した粘度の値

f

)  測定が規定の時間後に行われたときは,その時間。

g

)  必要があれば TI 値

h

)  必要があれば粘度曲線

i

)

試験年月日

5.5

不揮発分

5.5.1

装置

装置は,次による。

a

)  容器(平底皿又はアルミはく)  平底皿は,直径 (70±10) mm,縁の高さが少なくとも 5 mm の金属

製の皿。アルミニウム製のふたが,この目的に適している。ゴムラテックス系接着剤には,覆い付き

の皿が望ましい。粘度の高い合成樹脂エマルジョン形接着剤又はラテックス系接着剤の場合,約 (70

±10) mm× (120±10) mm の大きさに切り取った厚さ約 0.1 mm のアルミニウムはくが推奨できる。こ

れを半分に折り畳み,静かに押し合わせて,試料を押し広げる。受渡当事者間の協定がある場合は,

規格外の容器(例えば,直径 50 mm 程度のアルミニウムはく製平底皿)を用いてもよい。

b

)  乾燥装置  乾燥装置は,選択した温度(表 参照)を±2  ℃に保持できるもの。受渡当事者間で,他


10 
K 6833-1:2008

   

方式(例えば,自然対流式)の乾燥装置を使用すると合意している場合を除き,熱風循環式乾燥装置

を使用する。複数の受渡当事者間で測定を行う場合は,同一方式の乾燥装置を使用する。揮発性の引

火性物質を含んでいる接着剤は,爆発又は引火を避けるため注意して取り扱う。

c

)  はかり  はかりは,0.1 mg まではかれるものとする。

d

)  デシケータ  デシケータは,適切な乾燥剤,例えば,塩化コバルトを含浸させたシリカゲルなどを入

れた JIS R 3503 に規定するデシケータとする。

5.5.2

不揮発分の試験条件

不揮発分の試験条件は,

表 による。ただし,合成樹脂エマルジョン形接着剤は受渡当事者間の協定に

よって,JIS K 6828-1 

附属書 A(試験条件)の条件の中から選択してもよい。

表 2−不揮発分の試験条件

接着剤

試料の採取量

g

乾燥温度

乾燥時間

ユリア及びメラミン・ユリア

樹脂接着剤

1.5±0.2 105±2 180

フェノール及びレゾルシノール
系樹脂接着剤

1.5±0.2 135±2 60

合成樹脂エマルジョン形接着剤
及びラテックス系接着剤

1.0±0.2 105±2 60

その他の接着剤 1.0±0.2 105±2 180

5.5.3

手順

手順は,次による。ただし,合成樹脂エマルジョン形接着剤は,JIS K 6828-1 による。

a

)  測定は,2 回行う。

b

)  平底皿を脱脂し,清浄にする。平底皿に表 に示す試料を 1 mg の精度ではかりとり,均一に広げる。

受渡当事者間の協定があれば,試料の量は 1 g,1.5 g 以外でもよいが,2.5 g を超えてはならない。

c

)  試料は,表 に示す乾燥温度に保った乾燥装置の中心部で,表 に示す乾燥時間で乾燥する。

d

)  乾燥終了後,平底皿をデシケータ中に移し,室温まで放冷し,その質量を 1 mg までひょう量する。

5.5.4

結果の表し方

不揮発分  (N)  は,式 (7) によって算出し,試料に対する質量分率 (%) で表す。

100

0

1

0

2

×

=

m

m

m

m

N

 (7)

ここに,

N: 不揮発分

 (%)

m

0

平底皿の質量

 (g)

m

1

平底皿及び試料の質量

 (g)

m

2

平底皿及び蒸発残留分の質量

 (g)

2

個の測定値の差が

0.5 %

を超える場合(例えば,

53.7 %

及び

53.1 %

,この測定値を破棄し,差が

0.5 %

以内となるまで,5.5.3 を繰り返す。

2

個の有効な測定値の平均値を算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下

1

けたに丸める。

5.5.5

試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a

)

この規格の番号

  (

JIS K 6833-1

)


11

K 6833-1:2008

b

)

試験した接着剤の名称,種類及び製造業者名

c

)

接着剤の不揮発分量

d

)

試験条件

e

)

試験年月日

6

使用条件に関する試験

6.1

水混和性

水混和性は,ホルムアルデヒド系樹脂木材接着剤に適用し,試験は JIS K 6807 による。

6.2

塗布量

6.2.1

装置

装置は,次による。

a

)

長さ測定用具  長さ測定用具は,測定する長さの±

1 %

以内の精度をもつもの。

b

)

はかり  はかりは,塗布する量の±

1 %

以内の精度をもつもの。

c

)

塗布用具  塗布用具は,はけ,へら,ハンドローラ,スプレッダなど被着材及び接着剤の種類によっ

て適正均一に塗布できるもの。

6.2.2

被着材の作製

被着材の作製は,次によって行う。

a

)

被着材の採取  接着剤を塗布する被着材は,厚さ,密度,組織など物理的性質の均一なものから採取

する。被着材が木材の場合には,JIS K 6848-4 に規定するそれぞれの被着材に規定する含水率に調整

してあるものを用いる。

b

)

被着材の塗布面  JIS K 6848-2JIS K 6848-3 及び JIS K 6848-4 に規定する被着剤によって指定する処

理,例えば,さび落とし,機械研磨,脱脂などの物理的又は化学的表面処理を行う。

6.2.3

手順

手順は,次による。

a

)

あらかじめ被着材の寸法を測定して,塗布面積を算出しておき,被着材の質量をはかる。

b

)

指定の配合で調製した接着剤を,塗布用具[6.2.1 c

)

参照]によって均一に塗布して,直ちに被着材

の質量をはかる。

なお,結果には,塗布用具の種類及び塗布面積を記録する。

6.2.4

試験結果の表し方

a

)

塗布量

  (

Q

)

は,式

 (8)

によって算出する。

A

W

W

Q

1

2

=

 (8)

ここに,

Q

塗布量

 (g/m

2

)

W

1

塗布前の被着材の質量

 (g)

W

2

塗布後の被着材の質量

 (g)

A

塗布面の面積

 (m

2

)

b

)

同一試料について

2

回以上測定し,その平均値を求め,有効数字

3

けたに丸める。

6.2.5

試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a

)

この規格の番号

  (

JIS K 6833-1

)


12 
K 6833-1:2008

   

b

)

試験した接着剤の名称,種類及び製造業者名

c

)

接着剤の塗布量

d

)

塗布用具の種類

e

)

被着材の種類

f

)

被着材の塗布面積

g

)

試験年月日

6.3

白化温度及び最低造膜温度

白化温度及び最低造膜温度は,合成樹脂エマルジョン形接着剤に適用し,試験は JIS K 6828-2 による。

6.4

接着強さ発現性

6.4.1

被着材の種類及び接着強さ試験方法

被着材の種類及び接着強さ試験方法は,

表 の試験方法から選択して行う。

なお,被着材の種類に対する接着強さ試験方法の種類が複数ある場合,接着強さ試験方法の種類の選択

は,受渡当事者間の協定による。

表 3−被着材の種類及び接着強さ試験方法の種類

接着強さ試験方法の種類

被着材の種類

JIS K 6850 
JIS K 6851

引張せん断接着強さ

JIS K 6852

圧縮せん断接着強さ

JIS K 6854-3

T 形はく離接着強さ

金属

金属(薄板)

プラスチック又は強化プラスチック

プラスチックシート又はフィルム

ビニルレザークロス

ゴムシート

木材又は木質材料

綿帆布

○は,適用試験方法を示す。 

6.4.2

手順

表 の試験方法に規定する試験片を,接着剤製造業者の指定する条件下で接着し,

5

分,

10

分,

30

分,

1

時間,

3

時間及び

24

時間後に,接着強さを測定する。また,試験片の破壊状態を JIS K 6866 に従って表

示する。接着するときの表面処理は,JIS K 6848-2JIS K 6848-3 又は JIS K 6848-4 による。

6.4.3

試験結果の表し方

縦軸に接着強さ,横軸に経過時間を取り,各時間の接着強さをプロットし,グラフで表示する。また,

プロットの横に試験片の破壊様式を名称(記号)で表示する。

なお,結果には接着剤の種類,配合,被着材の種類,塗布量,接着条件(圧締時間,圧力など)及び試

験方法を記録する。

6.4.4

試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a

)

この規格の番号

  (

JIS K 6833-1

)

及び採用した接着強さ試験方法の種類


13

K 6833-1:2008

b

)

試験した接着剤の名称,種類,配合及び製造業者名

c

)

被着材の種類

d

)

接着剤の塗布量

e

)

接着条件

f

)

接着試験方法

g

)

接着強さの発現性グラフ

h

)

試験年月日

6.5

貯蔵安定性

6.5.1

装置

a

)

恒温槽  恒温槽は,必要に応じ,

0

℃±

2

℃,

40

℃±

2

℃,又は

70

℃±

2

℃の温度を保持できるも

の。

b

)

容器  容器は,容量

500 ml

で,ふた付きのもの。ただし,

α-

シアノアクリレート系接着剤は,

20 g

器入り製品のもの。

c

)

温度計  温度計は,JIS B 7411 に規定する

100

度温度計。

6.5.2

手順

手順は,次による。ただし,

α-

シアノアクリレート系接着剤は,JIS K 6861 による。

a

)

外観及び塗布性  試料を清浄なガラス板上にガラス棒などで均一に薄く塗布し,粗粒子の有無及び塗

布性を目視によって調べる。次に,試料約

500 ml

を容器に採り,ふたをして,

表 に示す温度に保っ

た恒温槽中に入れて規定日数保持する。保持日数経過後,層分離の有無,粗粒子の発生状態及び塗布

性を目視によって調べる。規定日数以前に接着に有害な層分離又は粗粒子が発生したときは,その時

点で試験を終了する。

表 4−接着剤の種類及び貯蔵条件

接着剤の種類

低温貯蔵安定性

    温度    規定日数

高温貯蔵安定性

    温度    規定日数

溶剤形接着剤 0

℃±2  ℃  30 日

α-シアノアクリレート系接着剤

− 70

℃±2  ℃    5 日

それ以外の接着剤 0

℃±2  ℃  30 日 40

℃±2  ℃  30 日

b

)

粘度及び接着強さ  貯蔵前の粘度及び接着強さの試験を行う。その試料を a

)

と同様に,

表 に示す

温度に保った恒温槽中に入れて

5

6

時間後に,その温度での粘度を測定する。これを貯蔵前の粘度と

する。その後,受渡当事者間の協定によって定めた接着剤の特性に基づく測定間隔で,粘度及び接着

強さを,

表 に示す規定日数まで継続的に測定する。この場合,粘度は 5.4 に示す方法によって,接

着強さは 6.4.1 

表 の試験方法から選択して行う。

6.5.3

試験結果の表し方

試験結果の表し方は,次による。

a

)

粘度変化率

  (

V)

及び接着強さ変化率

  (

S)

は,それぞれ式

(9)

及び式

(10)

によって算出する。

100

0

0

×

=

η

η

η

V

 (9)

ここに,

V

粘度変化率

 (%)

η

貯蔵後の粘度(

Pa

s

又は

mPa

s


14 
K 6833-1:2008

   

η

0

貯蔵前の粘度(

Pa

s

又は

mPa

s

100

0

0

×

=

σ

σ

σ

S

 (10)

ここに,

S

接着強さ変化率

 (%)

σ

貯蔵後の接着強さ(

MPa

又は

kN/m

σ

0

貯蔵前の接着強さ(

MPa

又は

kN/m

b

)

測定の結果は,有効数字

3

けたに丸める。

6.5.4

試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a

)

この規格の番号

  (

JIS K 6833-1

)

b

)

試験した接着剤の名称,種類及び製造業者名

c

)

貯蔵条件及び貯蔵期間

d

)

外観及び塗布性の変化

e

)

粘度変化率及び接着強さ変化率

f

)

試験容器

g

)

試験年月日

7

接着層の性能に関する試験

7.1

ブロッキング性

7.1.1

ブロッキング性の種類

ブロッキング性の種類は,熱可塑性ブロッキング性及び吸湿性ブロッキング性とする。

7.1.2

装置及び材料

装置及び材料は,次による。

a

)

恒温槽  恒温槽は,

38

℃∼

85

℃の間で規定の温度を±

1

℃に保つことができるもので,b

)

に示すデ

シケータを入れるのに十分な大きさのもの。

b

)

デシケータ  デシケータは,湿気室として使用するための直径

150 mm

以上のデシケータで,すり合

わせは完全で,汚れがなく,かつ,留め栓用のグリースを新しく塗布したもの。

c

)

調湿用薬剤  調湿用薬剤は,次に示すものを用いる。

1

)

JIS K 8124 に規定する塩化カルシウム。

2

)

JIS K 8150 に規定する塩化ナトリウムを

38

℃の水に飽和させた溶液(

RH 75 %

の場合)

3

)

JIS K 9006 に規定するりん酸二水素アンモニウムを

38

℃の水に飽和させた溶液(

RH 91 %

の場合)

d

)

加圧ブロック  加圧ブロックは,質量

500 g

の上皿天びん用分銅を用いる。

e

)

ガラス板  ガラス板は,JIS R 3202 に規定する厚さ

2 mm

で,

38 mm

×

38 mm

の大きさのもの及び

25 mm

×

25 mm

の大きさのもの。

f

)

標準試験紙  標準試験紙は,JIS P 3801 に規定する

3

種を

25 mm

×

25 mm

に切り取ったもの。

g

)

アルミニウムはく  アルミニウムはくは,JIS H 4160 に規定する厚さ

0.15 mm

で,

50 mm

×

50 mm

大きさで硬質のもの。

7.1.3

試験片の作製


15

K 6833-1:2008

試料をアルミニウムはくに均一に塗布し,試験室の標準雰囲気に

24

時間以上放置した後,アルミニウム

はくの周辺を

10 mm

切り取り,

30 mm

×

30 mm

の大きさにする。

7.1.4

熱可塑性ブロッキング性試験

a

)

手順  手順は,次による。

1

)

恒温槽を

38

℃±

1

℃の温度に保持する。

2

) 2

枚の試験片を試料面を合わせて

38 mm

×

38 mm

の大きさのガラス板上に置き,その上に

25 mm

×

25 mm

のガラス板を載せ,更にその中心部に加圧ブロックを載せ,塩化カルシウム入りのデシケー

タ中に入れる。

3

)

全体を恒温槽中に入れ,デシケータのふたを数分間開き,その後閉じる。

4

) 24

時間保持した後,試験片を取り出し,試験室の標準雰囲気で素早く試験片を引きはがし,ブロッ

キングの度合いを観察し,ブロッキングの状態を

表 によって分類する。接着性ブロッキングが認

められたら,試験を終了する。

表 5−ブロッキングの分類

分類

状態

接着性ブロッキング

両方の表面に損傷の形跡を認める程度の接着性をいう。

凝集性ブロッキング

両方の表面に損傷の形跡を認めない程度の接着性をいう。

ブロッキングなし

上記 2 種類のブロッキングに属さず,容易に引きはがれる場合をいう。

5

)

4

)

でブロッキングなしと判定した場合には 1

)

3

)

と同様な操作を行った後,恒温槽の温度を

38

℃∼

83

℃まで

5

℃間隔で上昇させ,各温度に

30

分間保持し,試験片を取り出し,試験室の標

準雰囲気で,素早くブロッキングの状態を観察する。ブロッキングなしの場合は,同一試験片で繰

返し試験し,凝集性ブロッキング及び接着性ブロッキングを起こし始める温度を求める。

6

)

4

)

で凝集性ブロッキングと判定した場合には,5

)

と同様に操作し,接着性ブロッキングし始める

温度を求める。

b

)

試験結果の表し方

3

個の試験片について試験を行い,次のように表示する。

1

)

接着性ブロッキングあり。

2

)

凝集性ブロッキングあり,接着性ブロッキング開始温度(℃)

3

)

ブロッキングなし,凝集性ブロッキング開始温度(℃)

ブロッキングなし,接着性ブロッキング開始温度(℃)

7.1.5

吸湿性ブロッキング性試験

a

)

手順  手順は,次によって行う。

1

)

恒温槽を

38

℃±

1

℃に保持する。

2

) 1

枚の試験片の試料面の上に,7.1.2 に規定する標準試験紙を載せて,

38 mm

×

38 mm

の大きさのガ

ラス板上に置き,その上に

25 mm

×

25 mm

のガラス板を載せ,更に,その中心部に加圧ブロックを

載せ,塩化ナトリウム又はりん酸二水素アンモニウム水溶液入りのデシケータ中に入れる。

3

)

全体を恒温槽中に入れ,デシケータのふたを数分間開き,その後閉じる。

24

時間保持した後,試験

片を取り出し,試験室の標準雰囲気で,素早く試験片を引きはがし,ブロッキングの状態を観察し,

表 によって分類する。

b

)

試験結果の表し方

3

個の試験片について試験を行い,凝集性ブロッキング又は接着性ブロッキング


16 
K 6833-1:2008

   

の有無を記録する。

7.1.6

試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a

)

この規格の番号(JIS K 6833-1

b

)

試験した接着剤の名称,種類及び製造業者名

c

)

ブロッキングの分類及びブロッキング開始温度

d

)

試験年月日

7.2

軟化温度

7.2.1

装置及び試験片材料

装置及び試験片材料は,次による。

a

)

恒温槽  恒温槽は,温度調節範囲

38

℃∼

200

℃で,設定温度を±

2

℃に保つことができ,

5

分間に約

2

℃の割合で昇温の調節ができる熱風循環式のもの。

b

)

おもり  おもりは,フックをもつ,質量

500 g

±

1 g

のもの(

図 参照)。

単位  mm

図 3−おもりの形状及び寸法の例

c

)

温度計  温度計は,JIS B 7411 に規定する水銀温度計で

250

℃まではかれるもの。

d

)

金属板  金属板は,JIS G 3141 に規定する

SPCC

,厚さ

1.6 mm

の冷間圧延鋼板。

e

)

綿帆布  綿帆布は,市販の並綿帆布。

7.2.2

試験片の作製方法

試験片の作製方法は,次のとおりとする。

a

)

せん断試験片  金属板を,接着剤製造業者の指定する接着条件ではり合わせ,製造業者の指定する時

間試験室の標準雰囲気に放置した後,試験に用いる。せん断試験片の形状及び寸法を,

図 に示す。

 


17

K 6833-1:2008

単位  mm

図 4−せん断試験片の形状及び寸法

b

)

はく離試験片

1

)

綿帆布を

図 に示すような形状及び寸法に切断し,ガラス棒を用いて試料を,その浸透性に応じて

2

3

回塗布する。

2

)

最後の塗布の後,オープンタイムを取ってから,

図 に示す斜線部分をポリエチレンシートで覆い,

中心部を折り曲げて

図 に示すように接着し,ハンドローラでよく圧着する。

注記

オープンタイムとは,接着剤を被着材に塗布してから張り合わせるまでの張り合わせ可能

時間をいう。

3

)

圧着後,

図 に示すように斜線部分を切り捨てて接着面を

25 mm

×

25 mm

とし,試験室の標準雰囲

気で一定の保持日数経過後,試験する。

なお,塗布回数,オープンタイム及び保持日数は,製造業者の指定によるものとする。

単位  mm

図 5−はく離試験片の形状及び寸法

単位  mm

単位  mm

図 6−はく離試験片の接着方法 

図 7−はく離試験片の切捨て方法 

7.2.3

手順

手順は,次によって行う。

a

)

図 に示すように,せん断試験片又は,はく離試験片の一端を恒温槽内につり下げ,他の一端に衝撃


18 
K 6833-1:2008

   

を与えないようにして,おもりを取り付ける。はく離試験片のつり下げ穴が,試験中に広がらないよ

うに,つり下げ部分を補強するとよい。その一例を,

図 に示す。

b

)

恒温槽の温度を

38

℃±

2

℃に保ち,

15

分保持してから,

5

分間に約

2

℃の割合で温度を上昇させる。

c

)

接着剤が軟化して,おもりの負荷に耐えられなくなり,おもりが落下したときの温度を整数位で読み

取り,接着剤の軟化温度とする。この場合,

200

℃を最終温度とし,落下しないときは

200

℃以上と

表示する。また,落下しないが,ずれを生じる場合,ずれはじめの温度と最終温度でのずれの長さ

 (mm)

とを記録する。

7.2.4

試験結果の表し方

軟化温度は,

3

個の試験片について測定し,その平均値を求め,整数位に丸めて表す。

なお,結果には試験片の種類,接着条件及び保持時間を記録する。

せん断試験片 

はく離試験片 

図 8−試験片の懸垂固定方法


19

K 6833-1:2008

単位  mm

図 9−はく離試験片の補強方法の例

7.2.5

試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a

)

この規格の番号

  (

JIS K 6833-1

)

b

)

試験した接着剤の名称,種類及び製造業者名

c

)

試験片の種類(せん断,はく離)

d

)

接着条件及び保持日数

e

)

軟化温度

f

)

試験年月日