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K 6773 : 1999

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS K 6773 : 1994 は改正され,この規格に置き換えられる。


日本工業規格

JIS

 K

6773

 : 1999

ポリ塩化ビニル止水板

Polyvinylchloride waterstop

1.

適用範囲  この規格は,コンクリート構築物の継ぎ目に使用するポリ塩化ビニル止水板(以下,“止水

板”という。

)について規定する。

備考  この規格の中で  {  }  を付けて示してある単位及び数値は,従来単位による参考値である。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの

規格の規定を構成するものであって,その後の改正版,追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付

記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7507

  ノギス

備考  ISO 3599 : 1976, Vernier callipers reading to 0.1 and 0.05 mm が,この規格と一致している。

JIS B 7512

  鋼製巻尺

備考  OIML(国際法定計量機関)国際勧告 No.35 が,この規格と一致している。

JIS B 7516

  金属製直尺

備考  OIML(国際法定計量機関)国際勧告 No.35 が,この規格と一致している。

JIS K 1474

  活性炭試験方法

JIS K 6900

  プラスチック−用語

備考  ISO 472 : 1988, Plastics−Vocabulary が,この規格と一致している。

JIS K 7100

  プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態

備考  ISO 291 : 1997, Plastics−Standard atmospheres for conditioning and testing が,この規格と一致し

ている。

JIS K 7112

  プラスチックの密度と比重の測定方法

備考  ISO 1183 : 1987, Plastics−Methods for determining the density and relative density of non-cellular

plastics

が,この規格と一致している。

JIS K 7161

  プラスチック−引張特性の試験方法  第 1 部:通則

備考  ISO 527-1 : 1993, Plastics−Determination of tensile properties−Part 1:General principles が,こ

の規格と一致している。

JIS K 7162

  プラスチック−引張特性の試験方法  第 2 部:型成形,押出成形及び注型プラスチック

の試験条件

備考  ISO 527-2 : 1993, Plastics−Determination of tensile properties−Part 2:Test conditions for

moulding and extrusion plastics

が,この規格と一致している。

JIS K 7215

  プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法


2

K 6773 : 1999

備考  ISO 868, Plastics and ebonite−Determination of indentation hardness by means of a durometer

(Shore hardness)

が,この規格と一致している。

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

備考  ISO 6353-2 : 1983, Reagents for chemical analysis−Part 2:Specifications R32 Sodium chroide が,

この規格の附属書と一致している。

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

備考  ISO 6353-2 : 1983, Reagents for chemical analysis−Part 2:Specifications R24 Potassium hydroxide

が,この規格の附属書と一致している。

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

備考  ISO 6353-2 : 1983, Reagents for chemical analysis−Part 2:Specifications R34 Sodium hydroxide

が,この規格の附属書と一致している。

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8801

  試験用ふるい

備考  ISO 3310-1 : 1990, Test sieves−Technical requirements and testing−Part 1:Test sieves of metal

wire cloth

が,この規格と一致している。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 6900 によるほか,次のとおりとする。

a)

老化性  配合剤(主に可塑剤など)の揮発損失などによる性能変化の程度。加熱減量で示す。

b)

柔軟温度  所定のねじり剛性率を示す低温限界。

4.

種類及び記号  止水板の種類及び記号は,断面形状によって表 のとおり区分する。

なお,断面形状の一例を

図 に示す。

表 1  種類及び記号

種類

記号

フラット形フラット FF

フラット形コルゲート FC 
センターバルブ形フラット CF 
センターバルブ形コルゲート

CC

アンカット形コルゲート UC 
特殊形 S

図 1  断面形状の概要

5.

性能  止水板の性能は,表 の規定に適合しなければならない。


3

K 6773 : 1999

表 2  性能

試験項目

規格値

適用箇条 
試験方法

比重 1.4 以下

9.3

硬さ HDA

65

以上

9.4

引張強さ MPa

{kgf/cm

2

} 11.8

{120}

以上

引張ひずみ %

250

以上

9.5

老化性

加熱減量 %

5

以内

9.6

引張強さ変化率 %

±20 以内

引張ひずみ変化率 %

±20 以内

アルカリ

質量変化率 %

±  5 以内

引張強さ変化率 %

±10 以内

引張ひずみ変化率 %

±10 以内

耐薬品性

食塩水

質量変化率 %

±  2 以内

9.7

柔軟温度

−30 以下

9.8

6.

寸法及び許容差

6.1

種類別寸法  製品の幅及び厚さは,JIS B 7507 に規定するノギスを用いて測定する。製品の長さは,

JIS B 7512

に規定する鋼製巻尺又は,これと同等の正確さをもつものを用いて測定し,止水板の種類別寸

法は,

表 のとおりとする。この場合,厚さは,平行部間の距離とし,テーパのあるものにあっては,最

も薄い部分とする。長さは,通常 10∼30m とする。


4

K 6773 : 1999

表 3  種類別寸法

厚さ

mm

種類

(記号)

mm

5

6

7

9

長さ(参考値)

m

100

150

フラット形フラット

(FF)

200

○ ○

フラット形コルゲート

(FC)

200

150

200

230

250

センターバルブ形フラット

(CF)

300

○ ○

100

150

200

230

センターバルブ形コルゲート

(CC)

300

200

220

○ ○

300

○ ○

400

アンカット形コルゲート

(UC)

450

150

200

220

○ ○

300

○ ○

350

400

特殊形

(S)

500

10

∼30

備考  ○印が JIS 該当品である。

6.2

寸法の許容差  止水板の寸法の許容差は,表 による。

表 4  寸法の許容差

単位%

寸法

許容差

± 3

厚さ

±10

長さ

+ 3

      0

7.

外観  止水板の表面には,目視で調べて,使用上支障となるき裂,ひびなどがあってはならない。

8.

原料  この規格の止水板に使用する主原料は,ポリ塩化ビニル及び可塑剤とする。

9.

試験方法


5

K 6773 : 1999

9.1

試験条件  比重,硬さ,引張強さ及び引張ひずみの試験温度は,JIS K 7100 に規定する標準温度状

態 2 級 (23±2℃)  とし,試験片を 1 時間以上試験場所に保った後,試験を行う。

9.2

試験結果の表し方  試験結果は,規格値の 1 けた下の位まで求めて,JIS Z 8401 によって丸める。

9.3

比重  試験片は,製品の任意の箇所から採取し,3 個作製する。試験片の質量は約 2g とし,JIS K 7112

の 6.1[A 法(水中置換法による測定方法)

]によって測定する。ただし,試験片 1 個について 1 回の試験

とし,3 個の結果の平均値をもって表す。

9.4

硬さ

9.4.1

試験片  試験片は,製品の平滑な任意の箇所から採取する。JIS K 7215 の 5.(試料)に準じて試験

片の厚さは 6mm 以上とし,1 枚の厚さが 2mm 以上のものの場合は,3 枚以内積み重ねてもよい。幅は 25mm

以上とし,測定する箇所は,互いにくぼみの中心距離が 10mm 以上離れた 5 か所を測定する。

9.4.2

試験装置  JIS K 7215 の 4.(試験機)に規定するタイプ A デュロメータを用いる。

9.4.3

操作  JIS K 7215 の 6.(操作)に準じて 5 か所の値を求め,その平均値をもって表す。

9.5

引張強さ及び引張ひずみ

9.5.1

試験片  試験片は,JIS K 7161 の 6.(試験片)に準じて,製品をスライスしてグラインダーバフが

けなどによって表面を平滑な板状に仕上げ,JIS K 7162 の 6.1[形状寸法(

附属書 A  小形試験片)]に規

定する 5A 形を 5 個作製する。ただし,試験片は製品の縦方向から採取する。

9.5.2

試験装置  試験装置は,次による。

a)

ノギス  試験片の打抜刃の幅を測定するもので JIS B 7507 に規定するもの。

b)

ダイヤルゲージ  JIS K 7161 の 5.2.2(軟質材料)に規定するもの。

c)

金属製直尺  試験片の破断時の標線間距離の測定に用いるもので,JIS B 7516 に測定する目盛りの長

さ 300mm で 2 級のもの,又は,これと同等以上の正確さをもつもの。

d)

試験機  JIS K 7161 の 5.1(試験機)の 5.1.3(つかみ具),5.1.4(荷重指示計),5.1.5(伸び計)に規

定されたもの。

9.5.3

試験速度  JIS K 7161 の 5.1.2(試験速度)に規定された速度(毎分 200mm±10%)とする。

9.5.4

操作  JIS K 7161 の 9.(手順)の 9.19.5 によって引っ張り,破断時の荷重及び標線間距離を測定

する。試験片が標線外で破断した場合は,その数だけ再試験する。引張強さ及び引張ひずみは,次の式に

よって算出する。

A

F

σ

ここに,

σ:

引張強さ

 (MPa) {kgf/cm

2

}

F

測定荷重

 (N) {kgf}

A

試験片の初めの断面積

 (mm

2

) {cm

2

}

100

0

0

×

L

L

Δ

ε

ここに,

ε: 引張ひずみ (%)

L

0

試験片の標線間距離 (mm)

L

0

試験片の標線間距離の増加 (mm)

試験結果は,いずれも 5 個の結果の平均値をもって表す。

9.6

老化性

9.6.1

試験片

  試験片は,製品をスライスし,プレス成形によって表面を平滑な板状に仕上げ,直径 50

±1mm,厚さ 1±0.1mm の円板状で 3 個作製する。


6

K 6773 : 1999

9.6.2

試験装置

  試験装置は,次による。

a)

化学はかり

  1mg まで測定できるもの。

b)

循環式オーブン

  温度を 100±1℃に保つことができるもの。

c)

容器

  内径約 100mm,

深さ約 120mm の円筒状金属製容器で,

ふたには直径約 3mm の小孔をもつもの。

d)

金網製かご

(以下,かごという。

)  かごは,

JIS Z 8801

付表 3

呼び寸法 355 の均等開孔網目をもつ

黄銅又はステンレス鋼製で,内径 60mm,深さ 6mm の円盤状のふた付きかごのもの。

e)

活性炭

  活性炭は,

JIS K 1474

によって試験を行い,

表 5

の性能をもつもので,粒の直径が約 4∼6mm

のものとし,繰り返し使用してはならない。

表 5  活性炭の性能

項目

性能

メチレンブルー吸着性能 ml/g

100

以上

乾燥減量

%

10

以下

pH

6

∼10

9.6.3

操作

  それぞれの試験片の質量を 1mg まで測定する。

3

個の試験片それぞれをかごに入れ,ふたをする。容器の底部に約 120ml の活性炭を敷き,その上に第

1

のかごを置いて約 120ml の活性炭で覆い,さらに,第 2 のかごを置き約 120ml の活性炭で覆い,最後に

第 3 のかごを置いて約 120ml の活性炭で覆い容器のふたをする。この容器を循環式オーブンの中に入れ,

100

±1℃,24 時間加熱する。加熱後オーブンから取り出し,大気中にそのまま放置して室温に戻った後,

試験片を取り出し,試験片に付着した活性炭をはけで除き,試験片の質量を測定する。

質量変化率は,次の式によって算出する。

100

0

0

1

a

×

m

m

m

M

ここに,  M

a

:  質量変化率 (%)

m

0

:  試験前の試験片の質量 (g)

m

1

:  試験後の試験片の質量 (g)

試験結果は,3 個の結果の平均値をもって表す。

9.7

耐薬品性

9.7.1

試験片

9.5.1

に規定した形状及び寸法のものとする。

9.7.2

浸せき液

  浸せき液は,次による。

a)

アルカリ液

JIS K 8574

に規定する水酸化カリウム 5g と,

JIS K 8576

に規定する水酸化ナトリウム

5g

とを,1の水に溶かした混液。

b)

食塩水

JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム 35g を,1の水に溶かした液。

9.7.3

試験装置

  試験装置は,次による。

a)

容器

  ふた付きガラス製,容量 600ml のもの。

b)

恒温槽

  70±2℃に温度を保つことのできるもの。

c)

化学はかり

9.6.2

a)

に規定するもの。

d)

ノギス,ダイヤルゲージ及び金属製直尺

9.5.2

a)

b)

及び

c)

に規定するもの。

e)

試験機

9.5.2

d)

に規定するもの。

9.7.4

浸せき液の温度及び浸せき時間

  浸せき液の温度及び浸せき時間は,次による。

a)

アルカリ液

  70±2℃で 14 日間浸せき。

b)

食塩水

9.1

に規定した試験温度で 14 日間浸せき。


7

K 6773 : 1999

9.7.5

操作

  それぞれの試験片の質量を測定する。

各容器にアルカリ及び食塩水の浸せき液を,それぞれ 500∼600ml 入れ,各浸せき液にそれぞれ 3 個の

試験片を完全に浸す。そのとき,試験片は相互に,かつ,容器に触れないようにする。

9.7.4

a)

又は

b)

の規定する温度及び浸せき時間に浸せき後,試験片を取り出して表面を水洗し,水をふ

き取り,直ちに質量を測定する。次に

9.5.2

9.5.4

によって引張強さ及び引張ひずみを測定する。質量変

化率,引張強さ変化率及び引張ひずみ変化率は,次の式によって算出する。

100

0

0

1

c

×

m

m

m

M

ここに,  M

c

:  質量変化率 (%)

m

0

:  浸せき前の試験片の質量 (g)

m

1

:  浸せき後の試験片の質量 (g)

100

'

1

×

σ

σ

σ

σ =

ここに,

σ': 引張強さ変化率 (%)

σ: 浸せき前の引張強さ (MPa) {kgf/cm

2

}

σ

1

浸せき後の引張強さ (MPa) {kgf/cm

2

}

100

'

1

×

ε

ε

ε

ε =

ここに,

ε': 引張ひずみ変化率 (%)

ε: 浸せき前の伸び (%)

ε

1

浸せき後の伸び (%)

ただし,

σ'及びε'の算出に必要な厚さ,幅及び標線間距離は,浸せき前の測定値とする。

試験結果は,いずれも 3 個の平均値をもって表す。

9.8

柔軟温度

9.8.1

試験片

  試験片は,製品を受渡当事者間の協定による条件でプレスするか,又はスライスしてグラ

インダーバフがけによって作製する。試験片は,厚さ約 1mm で

図 2

に示す形状のものとする。

図 2  柔軟温度試験片

9.8.2

試験装置

  試験装置は,次による。

a)

試験機

図 3

に示すクラッシュベルグ柔軟温度測定器。

b)

温度計

  1℃の目盛りをもち,−60℃から 0℃まで測定できるもの。

c)

タイマー

  0.1 秒の正確さをもつもの。

d)

ノギス

  スパンを測定するためのもので,

9.5.2

a)

に規定するもの。

e)

ダイヤルゲージ

9.5.2

b)

に規定するもの。


8

K 6773 : 1999

図 3  クラッシュベルグ柔軟温度測定器

9.8.3

操作

  試験片の厚さを測定する。

試験片を

図 3

に示すクラッシュベルグ柔軟温度測定器に取り付け,スパンの長さを約 40mm とする。ジ

ュワーフラスコにエタノールを満たし,ドライアイスによって液温を−55℃以下に下げる。−55℃になっ

たとき停止ピンを上げ,5 秒間トルクを掛け,ねじれ角をトルクプーリの目盛板で読む。プーリをゼロ位

置に戻し,1 分間 2℃の割合で液温を上昇させ,5℃ごとに 3 分間放置し,前回同様ねじれ角を読み取る。

各測定温度における剛性率は,次の式によって算出する。

θ

)

10

(

270

3

d

d

LM

T

ここに,

T

:  剛性率 (MPa) {kgf/mm

2

}

L

:  試験片のスパンの長さ (mm) {mm}

M

:  トルク (N・mm) {kgf・mm}

d

:  試験片の厚さ (mm) {mm}

θ:  ねじれ角  (°) {°}

次に,温度−剛性率曲線を作図し,温度−剛性率曲線から T=310MPa {31.6kgf/mm

2

}

のときの温度を求

め,これを柔軟温度とする。

10.

表示

10.1

製品の表示

  止水板には,1 製品ごとに次の事項を表示する。

a)

種類又はその記号

b)

製造業者名又はその略号

10.2

包装の表示

  止水板には,1 包装又は 1 巻ごとに,次の事項を表示する。

a)

種類又はその記号及び寸法

b)

製造年月又はその略号

c)

製造業者名又はその略号


9

K 6773 : 1999

関連規格:

JIS K 7114

  プラスチックの耐薬品性試験方法

JIS Z 8203

  国際単位系 (SI) 及びその使い方

JIS K 6773

(ポリ塩化ビニル止水板)改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

代  田      忠

代田技術事務所

(委員)

坂  本  浩  行

建設省土木研究所材料施工部化学研究室

細  川  幹  夫

通商産業省基礎産業局化学製品課

岡  林  哲  夫

通商産業省工業技術院標準部繊維化学規格課

川井田      実

日本道路公団技術部道路技術課

塚  野      隆

財団法人高分子素材センター

高  橋  和  治

清水建設株式会社エンジニアリング本部

石  川  矩  寿

鹿島建設株式会社土木技術工務部

忠  津      徹

日産建設株式会社土木工事本部土木部土木管理課

山  田  惇  人

三井建設株式会社東京土木支店第 1 営業部

和  田  久  弘

株式会社松田平田第 2 企画部

炭  田      仁

シーアイ化成株式会社土木産業資材部

辻  村      敏

アロン化成株式会社名古屋工場技術部

神  原  忠  広

積水化学工業株式会社管工機材事業本部技術部

小  池  喜  嗣

株式会社ブリヂストン工業用品技術開発本部

(事務局)

北  村  敏  彦

塩ビ止水板協会

備考 1.

◎印は本委員会及び分科会委員

2.

○印は本委員会委員