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K 6744

:2014

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  種類及び記号  

2

3.1

  用途による種類及び記号  

2

3.2

  被覆原板の種類,記号及び適用規格  

2

4

  板及びコイルの品質  

2

5

  寸法 

3

5.1

  寸法の表し方  

3

5.2

  標準寸法  

3

5.3

  寸法許容差  

3

6

  形状 

4

6.1

  横曲がり  

4

6.2

  直角度  

5

6.3

  平たん度  

5

7

  板及びコイルの外観  

6

8

  試験 

6

8.1

  密着性試験  

6

8.2

  曲げ試験  

7

8.3

  低温加工性試験  

8

8.4

  耐沸騰水性試験  

8

8.5

  耐薬品性試験  

8

8.6

  耐食性試験  

9

8.7

  耐候性試験  

9

8.8

  自消性試験  

9

9

  検査及び再検査  

10

9.1

  検査  

10

9.2

  再検査  

10

10

  表示  

10

11

  保管・運搬・加工  

11

12

  注文時の確認事項  

11

13

  報告  

11


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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

鉄鋼連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 6744:2007 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 27 年 2 月 19 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS マ

ーク表示認証において,JIS K 6744:2007 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 K

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ポリ塩化ビニル被覆金属板及び金属帯

Polyvinyl chloride prepainted and laminated metal sheet and strip

適用範囲 

この規格は,ポリ塩化ビニルを主体とする被覆物を金属板(以下,被覆原板という。

)に積層又は塗装し

た,ポリ塩化ビニル被覆金属板(以下,板という。

)及びポリ塩化ビニル被覆金属帯(以下,コイルという。

について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1415

  高分子系建築材料の実験室光源による暴露試験方法

JIS B 7729

  エリクセン試験機

JIS G 0404

  鋼材の一般受渡し条件

JIS G 0415

  鋼及び鋼製品−検査文書

JIS G 3141

  冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS G 3302

  溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3303

  ぶりき及びぶりき原板

JIS G 3313

  電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3314

  溶融アルミニウムめっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3315

  ティンフリースチール

JIS G 3317

  溶融亜鉛−5 %アルミニウム合金めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3321

  溶融 55 %アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3323

  溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 4305

  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS H 4000

  アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

JIS K 2203

  灯油

JIS K 8101

  エタノール(99.5)

(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8575

  水酸化カルシウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS Z 2248

  金属材料曲げ試験方法

JIS Z 2371

  塩水噴霧試験方法


2

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種類及び記号 

3.1 

用途による種類及び記号 

板及びコイルの用途による種類及び記号は,

表 による。

表 1−用途による種類及び記号 

用途による種類

記号

適用

用途例(参考)

A

種 A

高耐食耐候性外装用

屋根及び腐食性雰囲気の外装

B

種 B

一般外装用

外壁

C

種 C

一般内装用

家具,内壁及び雑貨

3.2 

被覆原板の種類,記号及び適用規格 

被覆原板の種類は 8 種類とし,その記号及び適用規格は,

表 による。

表 2−被覆原板の種類,記号及び適用規格 

被覆原板の記号

適用する被覆原板

適用規格

S

冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS G 3141 

SG

溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3302 

SA

溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3317 

JIS G 3321 

SM

溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3323 

SE

電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3313 

SC

溶融アルミニウムめっき鋼板及び鋼帯 
ぶりき

ティンフリースチール

JIS G 3314 

JIS G 3303 

JIS G 3315 

SU

冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS G 4305 

AL

アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

JIS H 4000 

板及びコイルの品質 

板及びコイルの品質は,

表 による。

表 3−板及びコイルの品質 

品質項目

用途による種類

適用する 
試験方法

A

種及び B 種

C

密着性

被覆層の剝離を生じてはならない。

8.1 

曲げ性

表面のひび,割れ,又は被覆層の剝離を生じてはならない。

8.2 

低温加工性

表面のひび,割れ,又は被覆層の剝離を生じてはならない。

8.3 

耐沸騰水性

表面のひび,割れ,しわ,著しい変退色,又は被覆層の縮み若

しくは剝離を生じてはならない。

8.4 

耐薬品性

表面のさび,汚染又は著しい変退色を生じてはならない。

8.5 

耐食性

表面のさびを生じてはならない。

8.6 

耐候性

表面のさび,割れ又は著しい変色を生じて
はならない。

8.7 

自消性

直ちに消炎しなければならない。

8.8 


3

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寸法 

5.1 

寸法の表し方 

板及びコイルの寸法の表し方は,次による。

a)

板及びコイルの厚さは,被覆原板の原板呼称厚さを表示厚さとし,被覆原板に被覆した後の厚さを製

品厚さとする。

注記  被覆原板の原板呼称厚さとは,適用する被覆原板の日本工業規格に規定された“表示厚さ”,

“厚さ”などと,同じ厚さをいう。

b)

板の寸法は,表示厚さ,幅及び長さをミリメートルで表す。

c)

コイルの寸法は,表示厚さ及び幅をミリメートルで表し,長さをメートルで表す。

d)

被覆層の厚さは,呼称厚さをミリメートルで表す。

5.2 

標準寸法 

板及びコイルの標準寸法は,次による。

a) 

板及びコイルの標準表示厚さ  板及びコイルの標準表示厚さは,表 による。

表 4−板及びコイルの標準表示厚さ 

単位  mm

0.20 0.27 0.30 0.35

0.40

0.50

0.60

0.80

1.0

1.2

1.6

b) 

板及びコイルの標準幅及び板の標準長さ  板及びコイルの標準幅及び板の標準長さは,表 による。

表 5−板及びコイルの標準幅及び板の標準長さ 

単位  mm

標準幅

板の標準長さ

762 1

829

  2 000  2 438  3 048

914 1

829

  2 000  2 438  3 048

1 000

2 000

1 219

2 438

  3 048

コイルの場合は,この表のほか 610 mm も標準幅とする。

c) 

被覆層の標準厚さ  被覆層の標準厚さは,表 による。

表 6−被覆層の標準厚さ 

単位  mm

0.05 0.10 0.15

0.20

0.25

0.30

0.50

1.0

5.3 

寸法許容差 

5.3.1 

製品厚さの許容差 

板及びコイルの製品厚さの許容差は,受渡当事者間の協定による。

5.3.2 

幅の許容差 

板及びコイルの幅の許容差は,

表 による。許容差 A 又は許容差 B のどちらを適用するかは,注文者の

指定による。


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表 の許容差 A の幅の許容差は,受渡当事者間の協定によって,表 に規定する全許容差範囲と同一の

範囲でマイナス側に移動してもよい。ただし,協定した許容差の上限値は,ゼロを下回ってはならない。

表 7−幅の許容差 

単位  mm

幅の許容差

許容差 A

許容差 B

+7

0

±1.5

5.3.3 

長さの許容差 

板の長さの許容差は,

表 による。許容差 A 又は許容差 B のどちらを適用するかは,注文者の指定によ

る。

表 8−長さの許容差 

単位  mm

長さの許容差

許容差 A

許容差 B

+15

0

±2.0

形状 

6.1 

横曲がり 

板及びコイルの横曲がりの適用は,

図 による。板及びコイルの横曲がりは,表 による。ただし,横

曲がりは,コイルの正常でない部分には適用しない。

なお,横曲がりの測定は,省略してもよい

1)

。ただし,特に注文者の指定がある場合には,測定しなけ

ればならない。

1)

横曲がりの測定は,製造業者の判断によって省略してもよいが,横曲がりは規定値を満たさな

ければならないことを意味する。

単位  mm

 a)

  長さ 2 000 mm 未満の板の場合 b)  長さ 2 000 mm 以上の板の場合 c)  コイルの場合 

図 1−横曲がりの適用 


5

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表 9−横曲がり 

単位  mm

コイル

長さ

2 000

未満 2

000

以上

630

未満

4

以下

任意の位置での長さ 2 000 につき 4 以下

630

以上

2

以下

任意の位置での長さ 2 000 につき 2 以下

6.2 

直角度 

板の直角度は,次のいずれかによる。ただし,疑義が生じた場合には,a) の方法による。

a) 

垂線を用いる方法  板の直角度は,1 隅点において,一辺に垂線を立てたとき,図 に示すように反

対の隅点との距離(A)と垂線の長さ(実測幅)

B)との比(A / B)を百分率で表し,この値は,1.0 %

を超えてはならない。

図 2−板の直角度(垂線を用いる方法) 

b) 

対角線を用いる方法  板の 2 本の対角線の長さ(図 の X

1

及び X

2

)の差の絶対値の 1/2 を求め,この

値(| X

1

X

2

 | /2

)が板の実測幅 の 0.7 %を超えてはならない。

図 3−板の直角度(対角線を用いる方法) 

6.3 

平たん度 

板及びコイルの平たん度は,次による。

a) 

板の平たん度  板の平たん度は,表 10 による。平たん度は,定盤上に置いて測定し,その値は,ひず

みの最大値から板の製品厚さを減じたものとし,板の上側の面に適用する。


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表 10−平たん度 

単位  mm

ひずみの種類

a)

反り,波

耳のび

中のび

1

000

未満

12

以下

  8

以下

6

以下

 1

000

以上 1

250

未満

15

以下

  9

以下

8

以下

 1

250

以上

15

以下

11

以下

8

以下

a)

ひずみの種類は,その形状及び発生部位によって次のとおりとする。

反り:板全体がわん曲したもの。圧延方向にわん曲した反り及び圧延方向に直角に

わん曲した反りがある。

波:板の圧延方向に波打ったような状態。

耳のび:板の縁(幅方向端部)に波が現れるもの。

中のび:板の中央部に波が現れるもの。

b) 

コイルの平たん度  コイルの平たん度は,表 10 による。ただし,反りは適用しない。また,コイルの

平たん度は,コイルの正常でない部分には,適用しない。コイルの平たん度は,製造ラインに設置し

た検査台で検査する。ただし,測定値の報告が必要な場合には,受渡当事者間の協定によって測定方

法などを決めなければならない。

なお,コイルの平たん度の測定は,省略してもよい

2)

2)

平たん度の測定は,製造業者の判断によって省略してもよいが,平たん度は規定値を満たさ

なければならないことを意味する。

板及びコイルの外観 

板及びコイルの表面には,きず,ひび,色むら,さびなどの使用上有害な欠点があってはならない。た

だし,コイルは,一般に,検査によって全長にわたって欠点を検出することは困難であり,また,製造工

程において欠点を除去する機会がないため,若干の正常でない部分を含むことがある。コイルの正常でな

い部分の処置が必要な場合は,その方法を受渡当事者間で協定してもよい。

試験 

8.1 

密着性試験 

8.1.1 

供試材の採取方法 

供試材は,被覆原板の種類及び表示厚さが同一で,かつ,用途による種類,被覆層の厚さ及び色名又は

色記号が同一の製品を一組とし,一組の製品 50 t ごと及びその端数から 1 枚を採る。

8.1.2 

試験方法 

密着性試験は,次による。

a)

試験片は,約 90 mm×約 90 mm 以上の大きさとする。試験片は

図 のように,中心線の両側 2.5 mm

の距離に,

適切な刃物を用いて被覆原板に達する長さ 50 mm の縦横各々2 本の直線の切れ目を入れる。

なお,縦横の中心線の交点を試験位置という。

試験片は,各供試材から 2 個採取し,それぞれ試験を行う。ただし,試験片の一辺を 180 mm 以上

の帯状とする場合は,試験片の個数は 1 個とし,1 個の試験片で 2 か所の試験を行う。この場合,試

験位置の中心間距離は 90 mm 以上,

全ての試験位置から試験片端部までの距離は 45 mm 以上とする。


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単位  mm

図 4−密着性試験片 

b)

試験機は,JIS B 7729 による。

c)

a)

で準備した試験片を,切れ目を入れた被覆層面を試験機のダイス側にし,試験位置がパンチ,ダイ

ス及びしわ押さえの中心に一致する位置に置く。パンチをできるだけ一様の速さで 6 mm 押し込む。

押し込み速度は,毎分 30∼120 mm の範囲内とする。6 mm 以下で金属板が破壊した場合は,破壊した

ところで止める。試験環境温度は,25±5  ℃とする。

d)

試験片の切れ目を入れた被覆層の剝離の有無を,目視によって確認する。6 mm 以下の押込みで金属

板が破壊した場合,又は剝離が金属板の破壊によって生じたと考えられる場合は,剝離とみなさない。

金属板の破壊が,刃物による切断部から発生したとき,試験は無効とし,再試験を行う。

8.2 

曲げ試験 

曲げ試験は,次による。試験は,形式試験とする。

注記  形式試験とは,受渡しの都度行うものではなく,安定した製造条件を確立した場合,試験特性

に影響を及ぼすような製造条件の変更があった場合などに行うものをいう。

a)

試験片は,約 50 mm×約 100 mm 以上の適切な大きさとし,供試材から,

図 のように長さ方向に 2

個,幅方向に 2 個採る。

図 5−曲げ試験片の採り方 


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b)

試験は,JIS Z 2248 又は適用する被覆原板の日本工業規格に規定された曲げ試験の試験片の曲げ操作

によって,曲げ角度は

表 11 による。試験片は,試験する被覆層を外側とし,試験温度は 25±5  ℃と

する。

表 11−曲げ試験の曲げ角度 

区分

被覆原板の日本工業規格の規定

180

°曲げの規定があ

るもの

180

°曲げの規定がな

いもの

曲げ角度 180° 90°

内側半径

被覆原板の規定による

2 mm

c)

試験片の表面のひび,割れ,及び被覆層の剝離の有無を,目視によって確認する。

8.3 

低温加工性試験 

低温加工性試験は,次による。試験は,形式試験とする。

a)

試験片は,約 50 mm×約 100 mm 以上の適切な大きさとし,供試材から,

図 のように長さ方向に 2

個,幅方向に 2 個採る。

b)

試験片を 0±1  ℃で 1 時間以上保ち,直ちに JIS Z 2248 の 90°曲げを行う。

c)

試験片の表面のひび,割れ,及び被覆層の剝離の有無を,目視によって確認する。

8.4 

耐沸騰水性試験 

耐沸騰水性試験は,次による。試験は,形式試験とする。

a)

試験片は,約 50 mm×約 100 mm 以上の適切な大きさとし,供試材から 2 個採る。

b)

試験に必要な寸法のビーカーなどの適切な容器にイオン交換水を入れる。このビーカーに磁器の小砕

片 2,3 個を入れた後,加熱して小さな泡が毎秒 2,3 個ずつ出る程度に沸騰させる。試験片を互いに

触れ合わないように,沸騰水中に下端が底から 20 mm 以上あるようにして完全に浸し,60 分後に引

き上げて常温の水中に 5 分間浸せきし,冷却する。試験片の表面を静かに水で洗った後,乾燥する。

c)

試験片の表面のひび,割れ,しわ,著しい変退色,及び被覆層の縮み,剝離の有無を,目視によって

確認する。

8.5 

耐薬品性試験 

耐薬品性試験は,次による。試験は,形式試験とする。

a)

試験片は,約 50 mm×約 100 mm 以上の適切な大きさとし,供試材から各試験液による試験用に 2 個

ずつ,合計 12 個採る。試験片の被覆原板露出面及び端部から約 5 mm までの被覆層を,使用する試験

液に対し安定な塗膜で塗り包む。ただし,水酸化カルシウム試験液に供する試験片は除く。

b)

試験液は,次による。

1) 10 

%

(質量分率)塩酸  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製したもの。

なお,塩酸(1+3)を用いてもよい。

2) 

飽和水酸化カルシウム溶液  JIS K 8575 に規定する水酸化カルシウムを用いて調製したもの。

3) 10 

%

(質量分率)硫酸  JIS K 8951 に規定する硫酸を用いて調製したもの。

なお,硫酸(1+15)を用いてもよい。

4) 

水酸化ナトリウム水溶液(100 g/L)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウムを用いて調製したも

の。


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5) 

灯油  JIS K 2203 に規定する 1 号

6) 

エタノール  JIS K 8101 に規定するエタノール(99.5)

c)

試験に必要な寸法のビーカーなどの適切な容器に試験液を入れ,試験片を互いに触れ合わないように

完全に浸す。これを 20±2  ℃の恒温装置に入れ 5 時間浸した後,試験片を引き上げて静かに水で洗い

乾燥する。この操作を,各試験液について行う。

d)

試験片の端部から 10 mm を除く部分の,表面のさび,汚染,及び著しい変退色の有無を,目視によっ

て確認する。

8.6 

耐食性試験 

耐食性試験は,次による。試験は,形式試験とする。

a)

試験片は,約 50 mm×約 100 mm 以上の適切な大きさとし,供試材から 2 個採る。試験片の被覆原板

露出面及び端部から約 5 mm までの被覆層を,安定な塗膜で塗り包む。

b)

試験は JIS Z 2371 によって,試験時間は

表 12 による。

表 12−耐食性試験の試験時間 

単位  時間

用途による種類

試験時間

A

種 2

000

B

種 1

000

C

種 1

000

c)

試験片の端部から 10 mm を除く部分の,表面のさびの有無を,目視によって確認する。

8.7 

耐候性試験 

耐候性試験は,次による。試験は,形式試験とする。

a)

試験片は,約 50 mm×約 100 mm 以上の適切な大きさとし,供試材から 2 個採る。試験片の被覆原板

露出面及び端部から約 5 mm までの被覆層を,安定な塗膜で塗り包む。

b)

試験は JIS A 1415 による。試験装置は WV-A 形又は WV-B 形を用い,試験時間は

表 13 による。

なお,試験装置として WV-A 形又は WV-B 形に代えて WS-A 形又は WS-B 形を用いてもよい。

表 13−耐候性試験の試験時間 

単位  時間

用途による種類

試験時間

A

種 2

000

B

種 1

500

c)

試験片の端部から 10 mm を除く部分の,表面のさび,割れ及び著しい変色の有無を,目視によって確

認する。

8.8 

自消性試験 

自消性試験は,次による。試験は,形式試験とする。

a)

試験片は,約 10 mm×約 150 mm の大きさとし,供試材から 2 個採る。

b)

試験片を

図 のように被覆層を下に向け,長さ方向は水平に,幅方向は水平面に対し 45°の角度に,

高さは試験片下端が炎の先端高さとなるように,クランプ付スタンドに取り付ける。試験には,都市


10

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ガス又は液化石油ガスを燃料とする口径 8.5∼11.5 mm のバーナーを使用する。試験は,空気の流れが

生じないように配慮した室内で行い,バーナーの炎の高さを約 25 mm の安定した青色炎となるように

調節する。炎の先端を試験片の自由端の下端部に接触する位置に置き,20 秒間加熱する。

c) 20

秒間加熱後,炎を取り去ったとき,直ちに消炎することを,目視によって確認する。

単位  mm

図 6−自消性試験装置 

検査及び再検査 

9.1 

検査 

検査は,次による。

a)

密着性,曲げ性,低温加工性,耐沸騰水性,耐薬品性,耐食性,耐候性及び自消性は,箇条 に適合

しなければならない。

b)

寸法は,箇条 に適合しなければならない。

c)

形状は,箇条 に適合しなければならない。

d)

外観は,箇条 に適合しなければならない。

9.2 

再検査 

密着性試験の成績が規定に適合しなかった板及びコイルは,JIS G 0404 の 9.8(再試験)によって再試験

を行い,合否を決定してもよい。

10 

表示 

検査に合格した板及びコイルは,1 包装ごとに次の項目を適切な方法で表示する。

a)

用途による種類の記号(

表 1

b)

被覆原板の記号(

表 2

c)

寸法(箇条 参照)

d)

色名又は色記号

e)

被覆層の厚さ(上面/下面)

f)

枚数又は質量(板 1 枚の場合は,省略してもよい。

g)

製造業者名又はその略号

h)

製品の識別番号

包装表示の例を,次に示す。


11

K 6744

:2014

例 1  板の場合

B

    SG    0.80    ×    914    ×    1829                0.20/0.10

表示厚さ

長さ

色名又は

上面/下面の

(mm)

(mm)

(mm)

色記号

被覆層厚さ

(mm)

被覆原板の記号(溶融亜鉛めっき)

用途による種類の記号(B 種)

11 

保管・運搬・加工 

保管・運搬・加工は,次による。

a)

屋内のじんあい及び湿気の少ない通風良好な場所に保管する。

b)

運搬及び移動のときは,化学薬品類などの腐食性物質との混載は避けるとともに,被覆層を損傷しな

いように,また水にぬれないように注意する。

c)

被覆層は,低温になるに従って加工性が低下するため,低温の庫内に貯蔵している場合は,加工に当

たっては,板又はコイルの温度が常温となるように配慮する。

12 

注文時の確認事項 

この規格に規定する事項を適切に指定するために,受渡当事者は,引合書及び注文書に次の情報を含め

ることが望ましい。

a)

用途による種類及び記号(

表 1

b)

被覆原板の種類及び記号(

表 2

c)

寸法(標準表示厚さは

表 4,標準幅及び標準長さは表 5

d)

色名又は色記号

e)

エンボスの種類

f)

被覆層の厚さ(上面/下面)

(標準厚さは

表 6

g)

商品名

h)

製品の 1 結束又は 1 コイルの最大質量及び最小質量

i)

注文総質量

j)

コイルの場合,内径外径及び巻き方向(表面内巻き,表面外巻き)

k)

可能な場合,用途,加工方法など

13 

報告 

あらかじめ注文者の要求のある場合には,製造業者は,検査文書を注文者に提出しなければならない。

この場合,報告は,JIS G 0404 の箇条 13(報告)による。検査文書の種類は,特に指定のない場合は,JIS 

G 0415

表 1(検査文書の総括表)の記号 2.3(受渡試験報告書)又は 3.1.B(検査証明書 3.1.B)とする。