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日本工業規格

JIS

 K6732

-1996

農業用ポリ塩化ビニルフィルム

Poly (vinyl chloride) films for agriculture

1.

適用範囲  この規格は,主に農業用に用いる外張用ポリ塩化ビニルフィルム(以下,外張用農ビとい

う。

)及び内張用ポリ塩化ビニルフィルム(以下,内張用農ビという。

)について規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS B 7503

  ダイヤルゲージ

JIS B 7753

  サンシャインカーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機

JIS K 6253

  加硫ゴムの硬さ試験方法

JIS K 6900

  プラスチック−用語

JIS K 7100

  プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態

JIS P 8116

  紙及び板紙の引裂強さ試験方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

2.

この規格の中で{  }を付けてある単位及び数値は,従来単位によるものであって,参考と

して併記したものである。

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 6900 によるほか,次による。

(1)

外張用農ビ  農業用に用いるハウス,雨よけ施設,露地トンネルなどの構造物の屋根・側壁などに被

覆する農ビ。

(2)

内張用農ビ  農業用に用いるガラス室及びプラスチックハウス内で使用する固定内張用,カーテン用

及びトンネル用の農ビ。

(3)

ハウス  農ビなどガラス以外の資材で被覆され,人が中に入って作業ができる施設。

(4)

べた付き性  農ビを重ねて置くと互いに密着して離れにくくなる性質。

3.

種類  種類は,農業用に用いる外張用農ビ及び内張用農ビとし,厚さは,表 のとおりとする。

表 1  種類(外張用農ビ及び内張用農ビ)と厚さ

種類

厚さ mm

外張用農ビ 0.05,0.075,0.10,0.13,0.15,0.20

内張用農ビ 0.05,0.075

4.

性能  外張用農ビ及び内張用農ビは,9.によって試験を行い,外張用農ビは表 2.1 に,内張用農ビは表

2.2

に適合しなければならない。


2

K6732-1996

表 2.1  外張用農ビの性能

厚さ mm

適用箇条

試験項目

0.05 0.075 0.10  0.13  0.15  0.20

引張切断強さ

N {kgf}

8

{0.8}

以上

12

{1.2}

以上

15

{1.5}

以上

18

{1.8}

以上

22

{2.2}

以上

30

{3.0}

以上

9.3

伸び %

180

以上 210 以上 230 以上 240 以上

9.3

直角形引裂強さ

N {kgf}

1.5

{0.15}

以上

2.5

{0.25}

以上

3.5

{0.35}

以上

4.5

{0.45}

以上

5.5

{0.55}

以上

7.5

{0.75}

以上

9.4.1

3.0

{0.30}

以上

4.0

{0.40}

以上

6.0

{0.60}

以上

7.5

{0.75}

以上

9.0

{0.90}

以上

12.0

{1.20}

以上

引裂強さ

エ ル メ ン ド ル
フ引裂強さ

N {kgf}

9.4.2

耐寒性

低温伸び

%

10

以上 12 以上 13 以上

9.5

変色試験

著しい黄変がないこと。

9.6.3

促進耐候性

試験後の 
伸び残率 %

50

以上 55 以上 60 以上

9.6.4

表 2.2  内張用農ビの性能

厚さ  mm

適用箇条

試験項目

0.05 0.075

引張切断強さ  N {kgf}

7

{0.7}

以上

10

{1.0}

以上

9.3

伸び %

150

以上 170 以上

9.3

直角形引裂強さ

N {kgf}

1.5

{0.15}

以上

2.5

{0.25}

以上

9.4.1

2.0

{0.20}

以上

3.0

{0.30}

以上

引裂強さ

エ ル メ ン ド ル フ 引 裂
強さ

N {kgf}

9.4.2

変色試験

著しい黄変がないこと。 9.6.3

促進耐候性

試験後の伸び残率

%

40

以上

9.6.4

べた付き性

N {gf}

 0.35

{35}

以下

9.7

備考  固定内張用農ビにはべた付き性を適用しない。

5.

寸法

5.1

幅及び長さ  外張用農ビ及び内張用農ビの幅及び長さは,表 のとおりとする。

また,幅及び長さの負側の許容差は零とする。

なお,幅及び長さについては,受渡当事者間の協定によって

表 以外の寸法のものでもよい。


3

K6732-1996

表 3  外張用農ビ及び内張用

農ビの幅及び長さ

幅  cm

長さ  m

135 100

185

230

270

300

370

5.2

厚さ  8.1 によって採取した 3 枚の厚さ測定用試料の,それぞれ幅方向に等分した 5 か所をダイヤル

ゲージ(

1

)

で測り,0.001mm までの読みを記録する。記録された厚さの全数値の中で,大小それぞれ 3 個の

値を除いた 9 個の値の平均値を求め,これを平均厚さとし,厚さとの差を求める。前に測定した 9 個の厚

さの最高値及び最低値と平均厚さとの差を平均値で除した値を百分率で示し,これを平均厚さに対する許

容差とする。外張用農ビ及び内張用農ビの厚さは,外張用農ビは

表 4.1 に,内張用農ビは表 4.2 に適合しな

ければならない。

(

1

)

ダイヤルゲージは,JIS B 7503に規定するもの(測定範囲1mm 又は2mm のもの)で,そのスピ

ンドルの測定子は直径5±0.01mm の平滑円形の測定面をもち,かつ,アンビルは,直径が30mm

以上の平滑面からできているものを用いる。アンビルは,垂直で,ダイヤル径は50mm 以上で,

0.001mm

まで読める目盛をもち,加圧荷重は,原則として0.8N {80gf}  とする。この場合,これ

と同等以上の精度をもつものでもよい。

表 4.1  外張用農ビの厚さ及び許容差

厚さ  mm 0.05

0.075

0.10

0.13

0.15

0.20

幅 185cm 以下のもの

±0.005

厚さと平均厚さとの差

mm

幅 185cm を超えるもの

±0.007

幅 185cm 以下のもの

±20

±15

±10

±8

±7

±6

許容差

平均厚さに対する許容差

%

幅 185cm を超えるもの

±25

±20

±15

±12

±10

表 4.2  内張用農ビの厚さ及び許容差

厚さ  mm 0.05

0.075

幅 185cm 以下のもの

±0.005

厚さと平均厚さとの差

mm

幅 185cm を超えるもの

±0.007

幅 185cm 以下のもの

±20

±15

許容差

平均厚さに対する許容差

%

幅 185cm を超えるもの

±25

±20

6.

外観  外観は,次のとおりとする。

(1)

概略  試験片用試料全部をすりガラス板上に置いて,下部から電灯光を当て,異常箇所(泡,むら,

しわ,異物質,ピンホール及び色むら)の有無を約 1m 上から目視によって調べ,異常がないこと。

(2)

精密  図 の試験片について精密にピンホール及び異物質の存在箇所を目視によって調べ,異常箇所

は 10 以内であること。

7.

材料及び加工方法  材料及び加工方法は,次のとおりとする。

(1)

外張用農ビ及び内張用農ビは,ポリ塩化ビニル及び可塑剤を主体とし,安定剤などを添加した配合物

を膜状に成形したものとする。


4

K6732-1996

(2)

材料にはカドミウム化合物を使用してはならない。

(3)

外張用農ビ及び内張用農ビは,透明品又は絞物とする。

また,着色したものでもよい。

8.

試験片の採取方法

8.1

試料の採取方法  試料は,外張用農ビ,内張用農ビともに巻上がりフィルムの 3 層以下の部分から

約 2m を採取し,長さ方向のマークを記入しておく。次にこの試料から上部,中央部及び下部の各帯状試

料を幅 400mm に裁断し,各帯状試料から

表 のように必要に応じて幅の両端から 100mm を除いた後,各

試料から

図 のように 9 枚の試験片用試料及び 3 枚の厚さ測定用試料を採取する。残りの巻上がりフィル

ムは 9.6 で用いる未照射用試料を採取するために保管する。未照射用試料は,9.6.3 及び 9.6.4 の試験を行う

ときに照射用試料と同様に採取する。

表 5  幅による試料採取方法

幅 135cm 未満のもの

135cm

以上のもの

測定試料

そのまま

幅の両端から 100mm ずつ切り取った中央部

備考  内張用べた付き性試験の試料の採取方法は,附属書による。

8.2

試験片の採取方法及び数  外張用農ビ及び内張用農ビは,8.1 によって各部から採取した 9 枚の試験

片用試料について

表 によって図 を参考として試験片を採取する。

また,引張切断強さ及び伸び,直角形引裂強さ,エルメンドルフ引裂強さ並びに低温伸びの試験片の寸

法は,

図 3,図 4,図 及び図 による。

備考  内張用べた付き性試験の試験片の採取方法及び数は,附属書による。

図 1  試料の採取方法の一例


5

K6732-1996

表 6  試験片の採取方法及び数

試験項目

試験片の採取方法

試験片の数

外観

精密試験 9

引張試験

切断強さ及び伸び

直角形引裂強さ

縦横各 9

引裂試験

エルメンドルフ引裂強さ

9

枚の試験片用試料から

図 の例のように採取す
る。

9

耐 寒 性 試

低温伸び

9

枚の試験片用試料のう

ち任意の 5 枚から

図 

例のように採取する。

5

促進耐候性試験

上中央・中中央・下中央
の試験片用試料 3 枚から
図 の例のように採取す
る。

3

図 2  試験片用試料から試験片の採取方法の一例


6

K6732-1996

図 3  引張切断強さ及び伸び試験片の形状・寸法

図 4  直角形引裂強さ試験片の形状・寸法

図 5  エルメンドルフ引裂強さ試験片の形状・寸法

図 6  低温伸び試験片の形状・寸法

9.

試験方法

9.1

試験条件  厚さ,引張切断強さ,伸び,直角形引裂強さ及びエルメンドルフ引裂強さの試験温度は,

JIS K 7100

に規定する標準温度状態 2 級 (23±2℃)  とし,試験片を 1 時間以上試験場所に保った後,試験

を行う。

9.2

試験結果の表し方  試験結果は,規格値の 1 けた下の位まで求めて,JIS Z 8401 によって丸める。


7

K6732-1996

9.3

引張試験  図 の試験片の中央から両端に正確に 20mm ずつ測り,標線を付ける。標線間距離は

0
2

40

mm

とし,試験片を引張試験機(

2

)

に正確に取り付ける。

試験速度は,毎分 200±20mm とし,試験片が切断したときの引張切断強さ及び標線間距離を測定する。

標線外で切断したときには無効とし,不足分を補充して試験を行う。各試験片の伸びは,次の式(1)によっ

て算出する。

100

0

0

1

×

=

L

L

L

L

 (1)

ここに,

L

:  伸び (%)

L

1

:  切断時の標線間距離 (mm)

L

0

:  初めの標線間距離 (mm)

縦・横別々に 9 個の測定値及び算出値の中から大小それぞれ 2 個の値を除き,残りの 5 個の平均値を算

出する。

(

2

)

試験機は,振り子形又はクロスヘッド分離速度一定形引張試験機を用い,自動的に締まるか又

は試験片が滑らないようにしたつかみ具を備えていること。荷重指示の許容差は,±1%以下で

あり,試験片の切断強さが試験機容量の15∼85%であること。

9.4

引裂試験

9.4.1

直角形引裂強さ  図 の試験片を 9.3 の引張試験機に試験片の軸方向と試験機のつかみ具方向とを

一致させて正確に取り付ける。試験速度は,毎分 200±20mm とし,切断したときの強さを測定する。

縦・横別々に 9 個の測定値の中から大小それぞれ 2 個の値を除き,残りの 5 個の平均値を算出する。

9.4.2

エルメンドルフ引裂強さ  図 の試験片を用い,JIS P 8116 に準じて試験を行う。

9

個の測定値の中から大小それぞれ 2 個の値を除き,残りの 5 個の平均値を算出する。この場合,切れ

目の延長線から 5mm 以上外れて引き裂かれたものの測定値は無効とし,不足分を補充して試験を行う。

9.5

耐寒試験  図 の試験片に両端を約 10mm ずつ残して 100mm の標線を付ける。図 の低温伸び試験

(

3

)

の荷重目盛板のつり合いおもりをあらかじめ調節し(

4

)

,試験片をつかみ具に標線の位置で正しく挟む。

低温浴を調節した後,試験片全体を浸し,約 3 分後に毎分 5±1mm の速度で荷重目盛板が水平になるまで

下部つかみ具を下降させる。その後,荷重目盛板を常に水平に保持するように調節し,引張り開始から 5

分後の伸びを伸び目盛板で読み取る。

次の式(2)によって各試験片の低温伸びを求め,5 個の平均値を算出する。

100

0

1

×

=

L

L

L

 (2)

ここに,

L

:  低温伸び (%)

L

1

:  荷重下における伸び (mm)

L

0

:  標線間距離  (=100mm)


8

K6732-1996

図 7  低温伸び試験機の一例

(

3

)

低温伸び試験機の低温浴は,メタノール又はエタノール1部,水3部の組成で,ドライアイスなどで−

5

±0.5℃に保つ。伸びは,目盛の読みで表される。初め零点に調整し,試験開始後伸びた長さが目盛

に示されるようにする。

(

4

)

試験荷重は,試験片の厚さによって

表 による。

表 7  低温伸びの試験荷重

単位 N {gf}

試験片の厚さ

(mm)

試験荷重

0.05

 3.5 {  350}

0.075

 5.3 {  525}

0.10

 7.0 {  700}

0.13

 9.1 {  910}

0.15

10.5 {1 050}

0.20

14.0 {1 400}

9.6

促進耐候性試験

9.6.1

装置  装置は,JIS B 7753 に規定するもの又はデューサイクル式サンシャインカーボンアーク灯式

耐光性及び耐候性試験機を用いる。

9.6.2

照射  8.2 によって長さ 200mm,幅約 70mm の試験片 3 個を採取して照射面を決め(フィルムに表

裏がある場合は,表側を照射面とする。

)耐候性試験機の保持枠にたるみをもたせて取り付ける。サンシャ

インカーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機を用いる場合には,

表 に示す条件によって表 に示す

時間照射する。

また,デューサイクル式サンシャインカーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機を用いる場合には,


9

K6732-1996

表 10 に示す条件によって表 11 に示す時間照射する。

いずれの試験機を用いる場合にも,試験中にフィルムが保持枠にはり着くことがあるので,カーボン交

換時にこれを調べ,保持枠に密着しているときは,はく離する。

表 8  サンシャインカーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機の試験条件

灯数 1

種類及び組合せ

有心と有心のサンシャインカーボン 4 対

カーボン電極

連続点灯可能時間

22h

又は 60h 以上

形状

パネル形

255nm

で 1%以下

302nm

で 68%以上

分光透過率 
(使用前)

375

∼700nm で 90%以上

フィルター

使用限度時間 2

000h

平均放電電圧,電流 50V±2%,60A±2%

ブラックパネル温度計の示す温度

63

±3℃

時間

水噴霧 12min−噴霧なし 48min のサイクル

ノズル数 4

ノズルの径

約 1mm

噴霧面

照射面

水圧 100±20kPa {1.0±0.2kgf/cm

2

}

水の噴霧条件

水量 2.1±0.1l/min

表 9  外張用農ビ及び内張用農ビの照射時間

単位 h

種類

試験片の厚さ

(mm)

外張用農ビ

内張用農ビ

0.05 200

0.075 300

0.10

0.13

0.15

0.20

400

表 10  デューサイクル式サンシャインカーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機の試験条件

灯数 1

消灯−照射サイクル 60min−60min

空気温度 30±3℃

相対湿度 98%以上

数 2

ノズル

約 0.5mm

噴霧面

照射裏面

水圧 100±20kPa {1.0±0.2kgf/cm

2

}

水量 160±20ml/min

消 灯 時
の条件

水の噴霧
条件

温度

約 7℃

種類及び組合せ

有心と有心のサンシャインカーボン 4 対

カーボン
電極

連続点灯可能時間 22h 又は 60h 以上

フィルター

用いない

平均放電電圧,電流 50V±2%,60A±2%

ブラックパネル温度計の示す温度 63±3℃

照 射 時
の条件

水の噴霧

行わない


10

K6732-1996

表 11  外張用農ビ及び内張用農ビの照射時間

単位 h

種類

試験片の厚さ

(mm)

外張用農ビ

内張用農ビ

0.05 180

0.075 270

0.10

0.13

0.15

0.20

360

9.6.3

変色試験  規定時間照射した後,試験片を取り外し,水洗して水あかなどを取り除き,室温に 24

時間以上静置して乾燥する。乾燥後,照射部分の黄変の程度を目視によって 8.1 に示す方法で採取した未

照射試料と比較観察する。

9.6.4

引張試験  9.6.3 によって観察を行った後,この試験片 1 個から図 の試験片 2 個ずつ計 6 個を打

ち抜く。この際,フィルムの保持枠に触れた部分が

図 の試験片のくびれた平行部分に入ってはならない

が,膨れた部分には多少の欠陥があっても差し支えないものとする。6 個の試験片についてその中央から

両側にそれぞれ 20mm の所に標線を付ける。標線間距離は

0
2

40

mm

とする。23±2℃に 1 時間以上静置し

てから,5 個の試験片について 9.3 の方法に準じて切断時の標線間距離を測定し,伸びを算出する。標線外

切断が発生した場合の測定値の処理は,次によって行う。

(1)

有効測定値が 5 個のとき:最高値及び最低値を除き,残り 3 個の平均値を求め伸びとする。

(2)

有効測定値が 4 個のとき:最高値を除き,残り 3 個の平均値を求め伸びとする。

(3)

有効測定値が 3 個のとき:全数値の平均値を求め伸びとする。

なお,有効測定値が 3 個未満のときは,予備の試験片を用いて再試験を行う。

未照射巻物のほぼ中央部(表示部を除く。

)が 3 層以下の部分から 8.1 に示す方法によって試料を切り取

り,室温に 24 時間以上静置してから長さ方向に

図 に示す試験片を 6 個打ち抜き,照射後の試料と同じ方

法によって伸びを算出する。

次の式(3)によって照射後の伸びの残率を算出する。

100

1

2

×

=

L

L

γ

 (3)

ここに,

γ

照射後の伸びの残率 (%)

L

1

未照射試料の伸び (%)

L

2

照射後の試料の伸び (%)

照射後の試料と未照射試料からの試験片の打抜き及び引張試験は,同時に行う。

備考  促進耐候性試験においては,試験成績に次の事項を記録する。

(1)

照射に使用した耐候性試験機の種類,名称及び形式

(2)

照射の途中で中断した場合は,その時間と理由(休日,停電,断水,故障など)

(3)

引張試験における有効測定値の数

9.7

べた付き性試験  べた付き性試験方法は,附属書による。

10.

検査方法  外張用農ビ及び内張用農ビの検査は,次の形式検査(

5

)

及び受渡検査(

6

)

とに区分し,9.によ

って試験を行い,それぞれの規定に適合しなければならない。

なお,受渡検査項目は,受渡当事者間の協定によって選択することができる。


11

K6732-1996

(

5

)

形式検査とは,製品の品質が設計されたすべての特性を満足するかどうかを判定するための検

査をいう。

(

6

)

受渡検査とは,既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造にかかわる製品の受渡しに際し

て必要と認められる特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査をいう。

(1)

形式検査項目

(a)

外観

(b)

厚さ

(c)

幅及び長さ

(d)

引張切断強さ

(e)

伸び

(f)

引裂強さ(直角形及びエルメンドルフ)

(g)

低温伸び(外張用農ビ)

(h)

促進耐候性

(i)

べた付き性(内張用農ビ,ただし,固定内張用は除く。

(2)

受渡検査項目

(a)

外観

(b)

厚さ

(c)

幅及び長さ

(d)

引張切断強さ

(e)

伸び

(f)

引裂強さ(直角形及びエルメンドルフ)

11.

表示

11.1

製品の表示  外張用農ビ及び内張用農ビには容易に消えない方法で,1m 以内の間隔ごとに 1 個,次

の表示をしなければならない。

(1)

内張用農ビには,内張用である旨の表示,固定内張専用については,固定内張用である旨の表示

(2)

厚さ又はその略号

(3)

製造業者名又はその略号

(4)

農業用ポリ塩化ビニルフィルムの統一マーク(

11.2

包装の表示  外装には,次の事項を表示しなければならない。

(1)

農業用ポリ塩化ビニルフィルムという名称又は略称

(2)

内張用農ビには,内張用である旨の表示,固定内張専用については,固定内張用である旨の表示

(3)

厚さ又はその略号

(4)

幅及び長さ

(5)

ロット番号又はその記号

(6)

製造業者名又はその略号


12

K6732-1996

附属書  べた付き性試験方法

1.

適用範囲  この附属書は,内張用農ビの固定内張用を除き,カーテン用及びトンネル用に使用する内

張用農ビのべた付き性試験方法について規定する。

2.

試験装置  試験装置は,クロスヘッド分離速度一定形引張試験機とする。荷重のフルスケールは 5N

{0.5kgf}

以下とする。ロードセル容量は,10N {1kgf},50N {5kgf}  及び 100N {10kgf}  のいずれかとする。

3.

試料の採取方法  試料は,巻き上がりフィルムの 3 層以下の部分から約 2m を採取し,長さ方向とフ

ィルム面(内側・外側)のマークを記入しておく。次にこの試料から上部,下部の各帯状試料を幅 150mm

に裁断し,幅の両端から 100mm を除いた後,各試料から

附属書図 のように 6 枚の試験片用試料を採取

し,フィルム面(内側・外側)のマークを記入しておく。

附属書図 1  試料の採取方法

4.

試験片の状態調節  附属書図 によって採取した 6 枚の試験片用試料を 23±2℃の恒温室に 24 時間以

上静置する。


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5.

試料の浸せき  ビーカー1にイオン交換水 0.8を入れ,状態調節した試験片用試料 2 枚を,互いに密

着しないように,23±2℃で 2 時間浸せきする。イオン交換水は導電率 2×10

4

Sm

1

 (25

℃)  以下のもので,

試験日前日に恒温室に入れておいたものを使用する。

6.

試験片の採取方法

6.1

試料の圧着  試料を取り出し,そのまま上下左辺試験片用試料,上下中央試験片用試料及び上下右

辺試験片用試料をそれぞれ内側と外側を重ね合わせた後,

表面に付着している水滴をろ紙などでふき取る。

幅 300mm,直径 60mm の大きさで,JIS K 6253 によるゴム硬さが 45±3IRHD(A 形)質量 1.21±0.03kg

の圧着ロールで,水が軽く抜ける程度に 3 回掛ける。

圧着台はガラス板を使用する。

6.2

試験片の採取  圧着させた一組の試料から,附属書図 に示す採取方法によって試験片を採取する。

試験片のずれは,再圧着しないでずれを戻すだけとする。

附属書図 2  試験片の採取方法

7.

試験片の加熱処理  附属書図 のように,ガラス板の上に合紙を敷き,その上に試験片を三組並べ,

再び合紙を敷く。この要領で九組の試験片を 3 段に重ね合紙の上からガラス板で押さえて,ガラス板を含

め質量 1.00±0.03kg のおもりを載せ,70±2℃の空気かき混ぜ装置のある加熱機に 2 時間入れる。

ガラス板は,厚さ 5mm,縦 10cm,横 10cm のものを使用する。


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附属書図 3  試験片の積み重ね方法

備考 (A)+(B)の質量  1.00±0.03kg

8.

放冷処理  空気かき混ぜ装置のある加熱機から取り出し,ガラス板を取り除いて,合紙に挟んだまま

23

±2℃で 1 時間以上静置する。

9.

べた付き性試験

9.1

試験方法  べた付き性は,2 枚の試験片の引きはがしによって測定し,次の方法によって求める。

9.2

試験速度  引張試験速度は,毎分 100±10mm とし,チャート紙(記録紙)速度は,毎分 50±5mm

とする。

9.3

操作  操作は,次による。

(1)

試験片を約 20mm 手ではがし,上下のつかみ具に固定する。

(2)

荷重を零調整した後,試験機を始動させ,すべてがはがれるまで引っ張る。

(3)

測定は,空気かき混ぜ装置のある加熱機から取り出し,放冷処理時間を含み 2 時間以内に行う。

9.4

測定値の算出  最初の最大強さを過ぎて,最低を示したところから,引きはがし距離約 40mm まで

の平均強さを測定値とする。

チャート紙に定規を当て,平均強さを 10mN {1gf}  単位で目視で読み取る。例を

附属書参考図 に示す。

附属書参考図 1  測定値算出のチャート例

9.5

べた付き性  9 個の測定値の中から大小それぞれ 2 個の値を除き,残り 5 個の平均値を求め,これを

べた付き性の試験結果とする。


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構成表

氏名

所属

(委員長)

牧          廣

拓殖大学工学部(元工業技術院製品科学研究所)

増  田      優

通商産業省基礎産業局

岡  林  哲  夫

工業技術院標準部

塩  谷  和  正

農林水産省食品流通局

香  山      茂

財団法人高分子素材センター

太  田  成  美

社団法人日本施設園芸協会

興  津  伸  二

全国農業協同組合連合会(JA 全農)営農・技術センター

板  木  利  隆

板木技術士事務所

青  木  宏  史

千葉県農業試験場

須  田  耕  士

太洋興業株式会社農業開発部

荒  井  弘  光

シーアイ化成株式会社農業資材部

浅  利  能  弘

株式会社高藤化成開発室

長  澤      宏

チッソ株式会社アグリ事業部

山  本  忠  雄

三井東圧化学株式会社樹脂製品事業部

牛  山  博  司

三菱化学 MKV 株式会社農業資材事業部

(関係者)

小  林      勝

工業技術院標準部(平成 7 年 6 月まで)

渡  辺  武  夫

工業技術院標準部(平成 7 年 7 月から)

稲  葉  知  英

工業技術院標準部

米  沢  博  行

全国農業協同組合連合会(JA 全農)営農・技術センター

小曽戸  信  雄

アキレス株式会社滋賀フィルム工場

石  丸  一  臣

オカモト株式会社静岡工場研究部

川  原  範  雄

三井東圧化学株式会社樹脂製品事業部

(事務局)

飛  田  好  雄

日本ビニル工業会