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K 6727-2

:2012

(1) 

目  次

ページ

序文  

1

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  試験方法  

2

3.1  一般事項  

2

3.2  供試試料の調製  

2

3.3  外観  

6

3.4  色調  

6

3.5  密度及び比重  

7

3.6  屈折率  

7

3.7  純度  

7

3.8  重合体  

10

3.9  粘度  

10

3.10  パラ-t-ブチルカテコール  

11

3.11  アルデヒド  

12

3.12  過酸化物  

13

3.13  塩化物  

16

3.14  全硫黄  

25

4  試験報告書  

26


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:2012

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本スチレン工業会(JSIA)及び一般財団法

人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工

業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS K 6727:2006 は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS K 6727 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

K

6727-1  第 1 部:品質及び表示

JIS

K

6727-2  第 2 部:試験方法


   

日本工業規格

JIS

 K

6727-2

:2012

スチレン−第 2 部:試験方法

Styrene-Part 2: Test method

序文 

JIS K 6727(スチレン)は,昭和 38 年(1963 年)に制定され,その後,実質的な内容の改正は行われて

いない。今回,試験方法の規定内容を現状の技術にあったものに改めるとともに,品質規格部分と試験方

法部分とを分割してそれぞれを独立した規格として制定した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,樹脂,合成ゴム,塗料の製造などに化学薬品として用いられるスチレンの試験方法につい

て規定する。

警告  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。

この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければな

らない。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 7601  蛍光ランプ(一般照明用)

JIS K 0050  化学分析方法通則

JIS K 0062  化学製品の屈折率測定方法

JIS K 0071-1  化学製品の色試験方法−第 1 部:ハーゼン単位色数(白金−コバルトスケール)

JIS K 0114  ガスクロマトグラフィー通則

JIS K 0115  吸光光度分析通則

JIS K 0557  用水・排水の試験に用いる水

JIS K 1101  酸素

JIS K 1107  窒素

JIS K 2249-1  原油及び石油製品−密度の求め方−第 1 部:振動法

JIS K 2249-3  原油及び石油製品−密度の求め方−第 3 部:ピクノメータ法

JIS K 2276  石油製品−航空燃料油試験方法

JIS K 2541-2  原油及び石油製品−硫黄分試験方法    第 2 部:微量電量滴定式酸化法

JIS K 2541-6  原油及び石油製品−硫黄分試験方法    第 6 部:紫外蛍光法


2

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JIS K 6727-1  スチレン−第 1 部:品質及び表示

JIS K 8073  安息香酸(試薬)

JIS K 8121  塩化カリウム(試薬)

JIS K 8150  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8180  塩酸(試薬)

JIS K 8201  塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)

JIS K 8247  過マンガン酸カリウム(試薬)

JIS K 8271  キシレン(試薬)

JIS K 8355  酢酸(試薬)

JIS K 8372  酢酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8401  塩化チタン(III)溶液(試薬)

JIS K 8541  硝酸(試薬)

JIS K 8548  硝酸カリウム(試薬)

JIS K 8550  硝酸銀(試薬)

JIS K 8574  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8643  チモールブルー(試薬)

JIS K 8680  トルエン(試薬)

JIS K 8780  ピロガロール(試薬)

JIS K 8891  メタノール(試薬)

JIS K 8951  硫酸(試薬)

JIS K 8979  硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物(試薬)

JIS K 8987  硫酸ナトリウム(試薬)

JIS K 9001  チオシアン酸カリウム(試薬)

JIS P 3801  ろ紙(化学分析用)

JIS R 3503  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8401  数値の丸め方

JIS Z 8710  温度測定方法通則

試験方法 

3.1 

一般事項 

化学分析の一般事項は JIS K 0050,ガスクロマトグラフィー分析の一般事項は JIS K 0114,及び数値の

丸め方は JIS Z 8401 によるほか,次による。

a)  液面で目盛を読むときは,メスシリンダ,その他の場合は,下縁とする。

b)  温度計は,JIS Z 8710 によって校正したものを用いる。

3.2 

供試試料の調製 

3.2.1 

一般事項 

供試試料の調製に関する一般事項は,次による。

a)  試料の採取は製品のロットごとに行う。ロットとは同一品質とみなすことのできる製品で,次のもの

をいう。


3

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−  同一バッチで生産したもの。

−  同一タンクの在庫品。

−  同一タンクから別の複数の容器に積み出したもので,かつ,それらを同一条件のもとで貯蔵したも

の。

b)  試料の採取は,通常は工場出荷時に行うものとするが,受渡当事者間で定めてもよい。

c)  ロットが 2 個以上の容器からなる場合は,あらかじめ幾つかの容器を抜き出し,それから試料を採取

する。抜き出す容器は,乱数さい,乱数表,その他適切な手段によって

表 に示す個数以上を抜き出

す。

d)  採取した試料から,その平均品質を代表するように混合試料を調製し,これを供試試料とする。

表 1−抜取り個数 

容器数

抜取り個数

容器数

抜取り個数

1 1

126∼216 6

2∼8 2

217∼343 7

9∼27 3

344∼512 8

28∼64 4 513∼729 9

65∼125 5

730∼1 000

10

3.2.2 

試料採取器及び操作 

スチレンの貯蔵及び輸送に用いる容器の種別に従った試料採取器を用いる。容器の種別は,小形容器(18

リットルかん,ドラムかんなど)と大形容器(タンク,タンクローリー,タンカなど)とに区分し,それ

ぞれは次による。

a)  小形容器の場合  小形試料採取器を用いる。その形状及び寸法の例は,図 による。採取器を口を開

いたまま容器内に垂直に入れ,器底に達した後口を閉じ,取り出して適切な容器に移す。各容器から

採取した試料を等量ずつ混合し,試験に用いる。

b)  大形容器の場合  大形試料採取器を用いる。大形試料採取器(甲)及び(乙)の形状及び寸法の例は,

それぞれ

図 及び図 による。大形容器上部の蓋を開き,試料採取器のコルク栓を締めたまま大形容

器に垂直に入れ,採取器の口が所定の採取位置に達したら,コルク栓を抜いて試料を満たし,そのま

ま取り出す。取り出した試料は,適切な容器に移して混ぜる。採取位置及び採取量の割合は,水平円

筒形タンクの場合は,

表 に従い,その他の場合は,内容物をほぼ 3 等分した各層の中心部からそれ

ぞれ等量の試料を採取する。


4

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単位  mm

l

1

l

2

l

3

φd

1

φd

2

550  55 1

100 13  4

図 1−小形試料採取器の例(ガラス管) 


5

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単位  mm

1

コルク栓

2

ハンドル(ステンレス鋼 SUS304 製)

3

ステンレス鋼 SUS304 製

4

ステンレス鋼 SUS304 製(厚さ 3 mm 以上)

l

1

l

2

l

3

l

4

l

5

l

6

t

1

t

2

φd

1

φd

2

255 50  15  40 150 60    3 0.6  45  22

図 2−大形試料採取器(甲)の例 


6

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単位  mm

1

コルク栓

2

ハンドル(ステンレス鋼 SUS304 製)

3

ステンレス鋼 SUS304 製

4

ステンレス鋼 SUS304 製(厚さ 5 mm 以上)

l

1

l

2

l

3

l

4

l

5

l

6

t

1

t

2

φd

1

φd

2

345 45 25 70 150 100 3  0.6 76 22

図 3−大形試料採取器(乙)の例 

表 2−採取位置及び採取量の割合 

内容物の深さ

(タンクの直径に

対する  %)

採取位置(底からの高さ)

(直径に対する  %)

試料採取量の割合

上部

中部

下部

上部

中部

下部

100 80

50

20

3

4

3

90 75

50

20

3

4

3

80 70

50

20

2

5

3

70

− 50

20 − 6 4

60

− 50

20 − 5 5

50

− 40

20 − 4 6

40

− 20  −

− 10

30

− 15  −

− 10

20

− 10  −

− 10

10

− 5 −

− 10

3.3 

外観 

供試試料の一部をシリンダ又は広口びんに取り,濁りがなく無色透明であること,及び浮遊物,水滴な

どの異物の混入がないことを目視で確認する。

3.4 

色調 


7

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色調の測定は,比色計で行う。

a)  装置及び器具  色調の測定に用いる主な装置及び器具は,次による。

1)  比色計  JIS K 0071-1 に規定する比色計を用いる。 
2)  蛍光放電管  JIS C 7601 に規定する昼光色で色温度 6 500 K のものを用いる。 
3)  比色管  JIS K 0071-1 に規定する比色管を用いる。 
4)  分光光度計  JIS K 0115 に規定する分光光度計を用いる。

b)  標準溶液  標準溶液の調製は,次による。

1)  標準比色液原液  JIS K 0071-1 に規定する方法で調製する。 
2)  標準比色液  JIS K 0071-1 に規定する方法でハーゼン単位色数 20 に相当する標準比色液を調製する。

c)  操作  供試試料を比色管の 100 ml の目盛まで入れる。次に別の比色管に標準比色液を 100 ml の目盛

まで入れて,両管を比色計の中に置き,両管の色を比較する。比色の方法として分光光度計を用いて

もよい。分光光度計を用いる場合には,波長は 375 nm を用いる。

3.5 

密度及び比重 

3.5.1 

密度 

密度の測定は,25  ℃で行い,JIS K 2249-1 又は JIS K 2249-3 による。

3.5.2 

比重 

比重 は,次の式によって算出する。

0

s

D

D

d

ここに,

D

s

供試試料の

25

℃の密度

D

0

水の

25

℃の密度(

0.997 05

3.6 

屈折率 

屈折率の測定は,

25

℃で行い,

JIS K 0062

による。

3.7 

純度 

キャピラリカラムを用いるガスクロマトグラフィーによって供試試料を分離し,クロマトグラムのピー

ク面積から補正面積百分率法によって純度を求める。

a)  装置及び器具

  装置及び器具は,

JIS K 0114

による。主な装置及び器具の例を,次に示す。

1)  装置

  ガスクロマトグラフ

2)  検出器

  水素炎イオン化検出器

3)  分離カラム

  内径

0.2

0.6 mm

,長さ

25

90 m

のステンレス鋼管,硬質ガラス管又は溶融シリカ管

の内面にポリエチレングリコールなどの強極性固定相液体をコーティングしたもの,又は化学結合

したもの。

4)  試料導入部

  液体試料注入口及び気化器を備えたもの。

5)  はかり

1 mg

の桁まではかれるもの。

6)  マイクロシリンジ

  フルスケールが

1

10 μl

のもの。

7)  データ処理装置

b)  試薬及びキャリアガス

  試薬及びキャリアガスは,次による。

1)  スチレン

  純度が質量分率

99.7 %

以上で既知のもの。

2)  エチルベンゼン

  純度が質量分率

98 %

以上のもの。

3)  o-

m-

p-キシレン

JIS K 8271

に規定するもの。


8

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4)  n-プロピルベンゼン

  純度が質量分率

98 %

以上のもの。

5)  4-エチルトルエン

  純度が質量分率

98 %

以上のもの。

6)  α-メチルスチレン

  純度が質量分率

98 %

以上のもの。

7)  トルエン

JIS K 8680

に規定するもの。

8)  フェニルアセチレン

  純度が質量分率

98 %

以上のもの。

9)  クメン

  純度が質量分率

98 %

以上のもの。

10)  ノナン

  純度が質量分率

98 %

以上のもの。

11)  キャリアガス

  ヘリウムの純度が体積分率

99.99 %

以上のもの又は

JIS K 1107

に規定する窒素。

c)  装置の準備

  装置の準備は,次による。

1)  分離カラムの前処理

  使用温度で数時間キャリアガスを通じ,十分に揮発性物質を除去する。この

場合,揮発性物質が検出器を汚染するおそれがあるので,排出されるキャリアガスは検出器を通さ

ないこと。

2)  装置の精度確認

  全装置を作動させ,それぞれ質量分率

0.01 %

のクメン及びフェニルアセチレンを

含む試料

0.1

2 μl

を注入したときのクロマトグラムにおいて,各ピークの高さは,ノイズレベルの

2

倍以上であることを確認する。

d)  検量 

1)  検量用標準試料の調製

3.7 b) 1)

10)

の試薬について,供試試料中に含まれると考えられる各成分

の推定値に近い段階的な

3

点以上の濃度の検量用標準試料を調製する。

2)  相対感度の求め方

1)

で調製した検量用標準試料を装置に注入し,クロマトグラムを記録して,デ

ータ処理装置によってピーク面積を測定する。

検出された各成分の相対感度は,次の式によって算出し,小数点以下

4

桁に丸める。

i

i

s

s

i

W

A

A

W

f

×

ここに,

f

i

成分の相対感度

A

s

基準成分のピーク面積(カウント)

W

s

注入された基準成分の質量(g)

W

i

注入された 成分の質量(g)

A

i

成分のピーク面積(カウント)

3)  保持時間の測定  1)で調製した検量用標準試料を装置に注入し,クロマトグラムを記録し,試料注

入時のスタートマークから各成分のピーク頂点までの保持時間を,時間軸目盛によって 0.1 分まで

読み取る。各成分の相対保持時間は,次の式によって算出し,1)で調製した 3 点以上の検量用標準

試料の保持時間の平均値を小数点以下 2 桁に丸める。

s

i

i

T

T

R

ここに,

R

i

成分の相対保持時間

T

i

成分の保持時間(min)

T

s

基準成分の保持時間(min)

e)  操作  操作は,検量時と同一の条件で行う。

操作条件は,使用機種及びカラムの長さによって異なるので,各機種について最適条件を求める。

キャピラリカラム法によるクロマトグラムの例を

図 に,操作条件の例を表 に,相対保持時間の

例を

表 に示す。


9

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図 4−キャピラリカラム法によるクロマトグラムの例 

f)  計算  検出された各成分のピーク面積をデータ処理装置を用いる方法によって求め,スチレンの純度

を次の式によって計算し,結果を小数点以下 2 桁に丸める。

100

1

×

n

i

i

i

SM

SM

SM

f

A

f

A

C

ここに,

C

SM

スチレンの純度(質量分率)

A

SM

スチレンのピーク面積(カウント)

f

SM

スチレンの相対感度(カウント)

A

i

成分のピーク面積(カウント)

f

i

成分の相対感度

n: 全ピーク数

表 3−キャピラリカラム法による操作条件の例 

操作条件

固定相液体 TC-WAX(ポリエチレングリコール)

固定相膜厚

μm

0.25

カラム用管内径及び長さ mm×m

0.32×60

カラム槽温度

80

試料導入部温度

150

キャリアガス

窒素

キャリアガス流量 ml/min

1

検出器

水素炎イオン化検出器

水素流量 ml/min

50

空気流量 ml/min

500

試料導入量

μl

1

スプリット比 50:1


10

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表 4−キャピラリカラム法の相対保持時間の例 

成分

相対保持時間(min)

ノンアロマティック 3.8∼7.9

トルエン 9.6

エチルベンゼン 11.9 
p-キシレン 12.2 
m-キシレン 12.5 
クメン 13.8 
o-キシレン 14.6 
n-プロピルベンゼン 15.8 
4-エチルトルエン 16.7

スチレン 20.0 
α-メチルスチレン 25.8

フェニルアセチレン 30.1

3.8 

重合体 

重合体の測定は,次による。

a)  試薬 

1)

  メタノール        JIS K 8891 に規定するもの。

2)

  トルエン          :JIS K 8680 に規定するもの(必要な場合に用いる。)。

3)

  エチルベンゼン:純度 98 %(質量分率)以上のもの(必要な場合に用いる。)。

4)

  スチレン      :JIS K 6727-1 に規定するもの。

b)

  装置  分光光度計を用いる。この分光光度計は,フィルタは 420 nm,リファレンスセル及びサンプル

セルは 50 mm とする。

c)

  検量線の作り方  ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)用の標準分子量ポリスチレン

1)

をトルエン又

はエチルベンゼンに溶かし,1∼30 ppm の範囲で 3 点以上の検量用試料を調製する。検量用試料につ

いて,d)

操作で供試試料を検量用試料に変えた以外は同じ操作を行い,それぞれの吸光度を求め,検

量線を作成する。検量用試料の調製法の例を,次に示す。

90.5 mg の標準分子量ポリスチレンを 0.1 mg まではかりとり,トルエン又はエチルベンゼンを加え,

1 000 ml とする。よく混合してポリスチレンを溶解する。この原液(100 ppm)を希釈して検量用試料

を調製する。

1)

  ポリマーの分子量を測定する装置である GPC で校正用標準試料として用いられる。分子量約

20 万程度が望ましい。

d)

  操作  供試試料 20 ml をピペットで呼び容量 300 ml の三角フラスコにはかりとる。この中にメタノー

ル 40 ml を加え,よく振り混ぜる。リファレンスセルにスチレンとトルエン又はエチルベンゼンとを

1:2(容量比)に混合した液を入れる。サンプルセルに上記でメタノールを加えた供試試料を入れ,

吸光度を求める。測定は,供試試料にメタノールを加えてからちょうど 15 分後に行う。あらかじめ作

成した検量線から供試試料中の重合体の含有量を求める。

3.9 

粘度 

粘度の測定は,次による。

a)

  器具  キャノン−フェンスケ粘度計(オストワルド粘度計改良形)で,蒸留水の流下時間が 25±0.1  ℃

において 300±60 s のものを用いる。


11

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b)

  操作  25±0.1  ℃に保った恒温槽にキャノン−フェンスケ粘度計及び供試試料を入れた容器を装着し

て放置し,

供試試料温度が 25±l  ℃になってから約 5 ml の供試試料をメスピペットで粘度計中に移す。

10 分間放置後,供試試料を上の球部に吸い上げ,押し下げる操作

2)

を数回繰り返し,毛細管の表面を

よく供試試料でぬらしてから供試試料を上の球部に上げ,上の刻線から下の刻線まで供試試料の液面

が流下する時間(s)を測定する。少なくとも 3 回供試試料を取り替えて測定を繰り返し,その平均値

を求める。粘度計は,一測定終了の都度,乾燥してから用いる。各測定値と平均値との幅が平均値の

1 %以内でなければならない。

粘度 μ(mPa・s,25  ℃)は,次の式によって算出する。

0

0

0

d

d

t

t

×

×

μ

μ

ここに,

μ

0

蒸留水の粘度(mPa・s,25  ℃)

3)

t: 供試試料の流下時間(s)

t

0

蒸留水の流下時間(s)

d: 供試試料の比重(25  ℃/25  ℃)

4)

d

0

蒸留水比重(25  ℃/25  ℃)

5)

 2)

  ゴムふいごを用いるとよい。

3)

  蒸留水粘度(mPa・s,25  ℃)=0.893 7

4)

  市販スチレンの比重(25  ℃/25  ℃)の一例:0.904 4

5)

  蒸留水比重(25  ℃/25  ℃)=1.000

3.10  パラ-t-ブチルカテコール 

パラ-t-ブチルカテコールの測定は,次による。

a)  試薬   

1)

  1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 40 g を蒸留水に溶かし

1 000 ml とする。

2)

  トルエン  JIS K 8680 に規定するもの(必要な場合に用いる。)。

3)

  エチルベンゼン  純度が質量分率 98 %以上のもの(必要な場合に用いる。)。

4)  スチレン  JIS K 6727-1 に規定するもの。

b)

  装置  装置は,次による。

1)

  光電比色計  光電比色計を用いる場合は,フィルタ 445∼500 nm,セル 30 mm とする。

2)

  分光光度計  分光光度計を用いる場合は,測定波長 486 nm,セル 10∼30 mm,スリット幅 0.06 mm

とする。

3)

  減圧蒸留装置  0.66 kPa 以下まで減圧可能なもの。

4)

  振とう装置  振幅 40 mm 以上,振とう回数 200 回/分以上で振とうできるもの。

c)  操作 

1)

  検量線の作り方  検量線を作成可能な量のスチレン(目安として,250 ml/ 1 点)を分液漏斗にとり,

1 mol/l の水酸化ナトリウム溶液を加え,2)測定に記載の方法で振とう洗浄する。パラ-t-ブチルカテ

コールが認められなくなるまで,

(分液漏斗の下層を取り,

光電比色計又は分光光度計のサンプルセ

ルに入れたとき,リファレンスセルに入れた 1 mol/l 水酸化ナトリウムの吸光度と差がなくなるま

で)繰り返し洗浄する。洗浄したスチレンを分液漏斗に入れ,蒸留水を加えて振とう水洗後,水層

を取り除き,約 0.66 kPa の減圧蒸留をして,前留及び後留をそれぞれ 5 %(体積分率)除き,精製

スチレンとして直ちに用いる。パラ-t-ブチルカテコールは,市販品で最高純度のものを用いる。精


12

K 6727-2

:2012

   

製スチレンに 0∼30 ppm の範囲でパラ-t-ブチルカテコールを含む 3 点以上の標準溶液を調製する。

調整した標準溶液を使用して 2)

測定に記載の方法で吸光度を測定し,検量線を作成する。

標準溶液の調製法の例を,次に示す。

呼び容量 200 ml の三角フラスコに約 10 mg のパラ-t-ブチルカテコールを 0.1 mg まではかりとる。

精製スチレンを加え,約 100 g とする。全量を 0.1 mg までひょう量し,よく混合する。この原液(約

100 ppm)を希釈して標準溶液を調製する。

なお,標準溶液の調製には,精製スチレンの代わりにトルエン又はエチルベンゼンを使用するこ

とができる。トルエン又はエチルベンゼンを使用した場合の標準溶液の調製法の例を,次に示す。

容量 1 000 ml のメスフラスコにパラ-t-ブチルカテコール 181.0 mg をはかりとり,トルエン又はエ

チルベンゼンを加えて溶解させ 1 000 ml とし,200 ppm の原液を調製する。この原液を希釈して標

準溶液を調製する。

注記  トルエン又はエチルベンゼンには,パラ-t-ブチルカテコールは含まれていないので,水酸

化ナトリウム溶液での洗浄及び蒸留は不要である。

2)

  測定  供試試料 100 ml をピペットで 200 ml 分液漏斗にとり,これに 50 ml の l mol/l 水酸化ナトリ

ウム溶液をピペットで加え,直ちに振とう装置を用いて振幅 40 mm 以上,振とう回数 200 回/分以

上で 2 分間振とうした後,2 層が十分に分離するまで室温で放置する。JIS P 3801 のろ紙 5 種 C を

用いて下層をろ過し,サンプルセルの容量の 70∼90 %となるように入れる。同様に,リファレンス

セルに 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液をセルの容量の 70∼90 %となるように入れ,光電比色計又は

分光光度計で吸光度を測定する。測定時点は,l mol/l 水酸化ナトリウム溶液を供試試料に添加後 15

分とする。あらかじめ作成した検量線から,パラ-t-ブチルカテコールの含有量を求める。

3)

  含有量 30 ppm を超えた場合  2)で測定した結果,パラ-t-ブチルカテコール含有量が 30 ppm を超え

た場合は,想定される濃度範囲の検量線を 1)に準じて作成し,供試試料及び l mol/l 水酸化ナトリウ

ム溶液の割合を 1:1 とする以外は 2)と同じ操作を行い,パラ-t-ブチルカテコールの含有量を求め

る。

3.11  アルデヒド 

アルデヒドの測定は,次による。

a)  試薬 

1)

  メタノール  JIS K 8891 に規定するもの。

2)

  チモールブルー指示薬  JIS K 8643 に規定するチモールブルー0.04 g をメタノールに溶かし,100 ml

とする。

3)

  0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 2 g を蒸留水に溶かし,

1 000 ml とする。溶液の力価の評価は,JIS K 8073 安息香酸の 6.2 a) 7)の方法に準じて行う。

4)

  0.05 mol/l 塩酸溶液  JIS K 8180 に規定する塩酸約 4 ml を蒸留水で 1 000 ml とする。

5)

  塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液  JIS K 8201 に規定する塩化ヒドロキシルアンモニウム 20 g

をメタノールに溶かし 1 000 ml とする。6 ml のチモールブルー指示薬を加え,1 mol/l 水酸化ナトリ

ウム溶液又は l mol/l 塩酸で中性とする。

6)

  1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 40 g を蒸留水に溶かし,

1 000 ml とする。

7)

  1 mol/l 塩酸溶液  JIS K 8180 に規定する塩酸約 83 ml を蒸留水で 1 000 ml とする。

b)

  操作  呼び容量 250 ml の共栓付三角フラスコにピペットでメタノール 25 ml をはかりとり,次に供試


13

K 6727-2

:2012

試料 25 ml をピペットで加える。0.2 ml のチモールブルー指示薬を加え,0.05 mol/l 水酸化ナトリウム

溶液又は 0.05 mol/l 塩酸溶液を黄色になるまで加える。これに塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液

25 ml をピペットで加え,栓をして時々振り混ぜながら 1 時間放置する。その後,マイクロビュレッ

トを用いて,遊離した酸を 0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で黄色になるまで滴定し,滴定量を求め,

更に栓をして時々振り混ぜながら 1 時間放置し,同様に滴定して全滴定量を求める。

別に供試試料を加えないものについて同様の操作を行って空試験とする。

アルデヒドの含有量 C

6)

(ppm)は,次の式によって算出する。

G

V

M

f

B

A

C

×

×

×

×

×

3

10

05

.

0

)

( −

ここに,

A: 0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の滴定量(ml)

B: 空試験に要した 0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の滴定

量(ml)

f: 0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の力価

G: 試料の比重

M: ベンズアルデヒドの分子量=106

V: 供試試料の採取量(ml)=25

6)

  アルデヒドは,全てベンズアルデヒドとして算出される。

3.12  過酸化物 

過酸化物の測定は,次のいずれかによる。

3.12.1  鉄/塩化チタン酸化還元法 
a)  
試薬 

1)

  メタノール  JIS K 8891 に規定するもの。

2)

  10 %チオシアン酸カリウム溶液  JIS K 9001 に規定するチオシアン酸カリウム 100 g を蒸留水

900 ml に溶かす。

3)

  硫酸(11)  JIS K 8951 に規定する硫酸の特級と蒸留水とを 1:1(容積)に混合する。

4)

  0.1 mol/l 硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物溶液  JIS K 8979 に規定する硫酸アンモニウム鉄(II)

六水和物 39.2 g を 800 ml の蒸留水に溶かす。JIS K 8951 に規定する硫酸 50 ml を加えた後,蒸留水

で 1 000 ml とする。

5)

  0.02 mol/l 塩化第一チタン溶液  JIS K 8401 に規定する塩化チタン(III)溶液[20 %塩化第一チタ

7)

]溶液 10.5 ml と JIS K 8951 に規定する硫酸 109 ml とを混合し,蒸留水で 1 000 ml とする。

7)

  塩化第一チタンとは,三塩化チタンを指す。

6)

  0.5 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液  JIS K 8247 に規定する過マンガン酸カリウム 80 g を呼び容量

2 000 ml のビーカにはかりとり,水 1 050 ml を加えて 1∼2 時間穏やかに煮沸した後,約 18 時間放

置する。その上澄み液を JIS R 3503 に規定するブフナー漏斗形ガラスろ過器を用いてろ過する。そ

のろ液を,約 30 分間水蒸気洗浄した褐色で気密性のあるびんに保存する。

7)

  塩酸  JIS K 8180 に規定するもの。

8)

  ピロガロール苛性カリ溶液  JIS K 8780 に規定するピロガロール 4.5 g をガス洗浄瓶に入れ,窒素ガ

スを 2∼3 分間洗浄瓶に吹き込んで空気を追い出す。次に,JIS K 8574 に規定する水酸化カリウム

65 g を蒸留水 85 ml に溶かした液をガス洗浄瓶に全量加える。更にガス洗浄瓶に窒素を吹き込んで

完全に空気を追い出す(必要に応じて)

b)

  装置  滴定装置の例を,図 5 a 及び図 5 b に示す。


14

K 6727-2

:2012

   

c)  操作

1)

  鉄標準溶液の作り方  JIS K 8979 に規定する硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物 35.11 g を 400 ml

の蒸留水に溶かす。JIS K 8951 に規定する硫酸 25 ml を加え,50∼60  ℃に加温して,第一鉄イオン

が正確に第二鉄イオンに酸化されるまで,0.5 mol/l の過マンガン酸カリウム溶液を注意して添加す

る。最後の 1 滴によって生成した桃色が,約 15 秒間消えない点を終点とする。その後蒸留水で

1 000 ml とする。この溶液は,l ml に 0.005 g の第二鉄イオンを含む。

2)

  炭酸ガス置換法  呼び容量 250 ml の共栓付三角フラスコにメタノール 100 ml,10 %チオシアン酸カ

リウム溶液 5 ml 及び硫酸(1+1)2 ml を加える。次にピペットで 0.1 mol/l 硫酸アンモニウム鉄(II)

六水和物溶液 10 ml を加える。これにドライアイスの小塊を加え,炭酸ガスでフラスコ中の空気を

置換し,グリースを塗った栓をして 15 分間放置する。測定装置の例を

図 5 a に示す。図 5 a の装置

は,あらかじめドライアイスで系内の空気を置換しておく。ドライアイスをびんに入れた後,コッ

クを開いてびんの中の空気を追い出し,コックを閉じる。次いで,自動ビュレット及び塩化第一チ

タン溶液が入っている系につながるコックを開いて滴定装置内の空気を置換する。炭酸ガスで置換

された

図 5 a の装置に上記の処理をした 250 ml 三角フラスコをセットし,自動ビュレットで第二鉄

の桃色が消えるまで,マグネチックスターラで緩やかにかくはんしながら,0.02 mol/l 塩化第一チタ

ン溶液を注意しながら加える。次にこの三角フラスコを装置から取り外し,ドライアイスの小塊を

加え,フラスコ内を不活性にし,ピペットで供試試料 25 ml を加える。よく混合した後,グリース

を塗った栓をして暗所に 2 時間放置した後,供試試料を加えた三角フラスコを

図 5 a の装置にセッ

トして,桃色が消えるまでマグネチックスターラで緩やかにかくはんしながら,0.02 mol/l 塩化第一

チタン溶液で注意しながら滴定する。滴定の終点付近では,1 滴ずつ加えて,塩化第一チタンと十

分反応させる。

3)

  窒素ガス置換法  炭酸ガスの代わりに窒素で空気を置換する場合の測定装置の例を,図 5 b に示す。

d)  計算 

1)

  力価(F)の測定法  呼び容量 250 ml の共栓付三角フラスコに蒸留水 50 ml,塩酸 15 ml 及び 10 %

チオシアン酸カリウム溶液 10 ml を加え,更に鉄標準溶液 10 ml をピペットで加える。ドライアイ

スの小塊を加え,炭酸ガスでフラスコ内を不活性にした三角フラスコを

図 5 a の装置にセットして

0.02 mol/l 塩化第一チタン溶液で桃色が消えるまで滴定する。力価(F)は,次の式によって求める。

Aw

A

M

F

×

×

×

2

05

.

0

ここに,

A: 10 ml の鉄標準溶液を還元するのに要した 0.02 mol/l 塩化

第一チタン溶液の滴定量(ml)

M: 過酸化水素の分子量=34.02

Aw: 鉄の原子量=55.85

2)

  過酸化物の含有量  C

8)

(ppm)は,次の式によって求める。

G

F

A

C

×

×

×

×

25

000

10

100

ここに,

A: 試料中の過酸化物によって生成される第二鉄を還元する

のに要した 0.02 mol/l 塩化第一チタン溶液の滴定量(ml)

F: 0.02 mol/l 塩化第一チタン溶液の力価

G: 供試試料の比重

8)

  過酸化物は,全て過酸化水素として算出される。


15

K 6727-2

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1  自動ビュレット 
2  試料 
3  マグネチックスターラ 

4  塩化第一チタン溶液 
5  ドライアイス

a)

  ドライアイスを使い始めるときは,このコックを開き 5∼10 分間くらい空気を追い出す。 

図 5 a

過酸化物測定装置の例(ドライアイス使用の場合) 


16

K 6727-2

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1  自動ビュレット 
2  空容器 
3  マグネチックスターラ 

4  塩化第一チタン溶液 
5  ピロガロール苛性カリ溶液 
6  試料

図 5 b

過酸化物測定装置の例(窒素ガス使用の場合) 

3.12.2  チオ硫酸ナトリウム/よう化カリウム法 

チオ硫酸ナトリウム/よう化カリウム法は,次による。

a)

概要

  供試試料をトルエンで一定量に希釈した後,よう化カリウム溶液と混合し,過酸化物を還元す

る。遊離したよう素をチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,過酸化物価を mg/kg(ppm)として算出す

る。

b)

測定

JIS K 2276

20.

(過酸化物価試験方法)による。

3.13  塩化物 

塩化物の測定は,次のいずれかによって塩素分として求める。

3.13.1  ランプ法 
a)  
試薬及び材料 

1)

メタノール

JIS K 8891

に規定するもの。

2)

グリセリン

メタノール混合液

  グリセリンとメタノールとの比率が 1:1(容積比)の混合溶液。

3)

2,4-ジニトロフェノール溶液

  pH 指示薬として市販されているもの。

4)

硝酸

硝酸銀溶液

JIS K 8541

に規定する硝酸(質量分率 69∼70 %)の 0.2 mol/l(12.8 ml/l)水溶


17

K 6727-2

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液 1 000 ml に

JIS K 8550

に規定する硝酸銀 1.07 g を溶かしたもの。

5)

2 mol/l 硝酸

JIS K 8541

に規定する硝酸 128 ml を蒸留水で 1 000 ml としたもの。

6)

酸素

炭酸ガス混合気体

  市販のボンベ入り酸素及びボンベ入り液化炭酸を,それぞれ流量計を使

用して,容積比 3:7 に混合したもの。

7)

吸収液

JIS K 8576

に規定する水酸化ナトリウム 10 g を蒸留水に溶かし,100 ml としたもの。

8)

基準限度液

JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム 412 g を 1 000 ml の蒸留水に溶かす。この液

40 ml をとり,蒸留水で 1 000 ml としたもの。この液は,100 ml 当たり 100 mg の塩素を含有するこ

とになる。

9)

精製空気

3.13.1 d)

で精製したもの。

10)

ランプ用綿しん

  市販品を洗浄して用いる。

11)

硬質ろ紙

JIS P 3801

の 4 種。洗浄水を少量で済ませるために小さく切って使用するとよい。

b)  装置及び器具   

1)

試料燃焼装置

図 6

及び

図 7

に示すランプ法試料燃焼装置。

なお,図中の寸法において,許容差を示していない場合は,各寸法の±10 %とし,かつ,最大値

を±5 mm とする。参考として,2 個掛け以上の場合の総合組立図を,

図 8

に示す。

2)

空気精製管

図 9

に示す空気精製管。

3)

比色計

JIS K 0071-1

に規定する比色計。

4)

ネスラー比色管

JIS K 0071-1

に規定する比色管。

5)

恒温水槽

  40±2  ℃の温度範囲を維持できるもの。


18

K 6727-2

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単位  mm

 

注記  φd

1

,φd

5

及びφd

9

は内径。ほかは外径。

 
1 

だ円孔(5×10)

2 

スプレートラップ

3 

球(外径 65)

4 

煙突

5 

バーナ

6 

空気送入口

7 

綿しん

8 

吸収びん

9 

ガラス網皿

10  燃焼用フラスコ 
11  ガラス棒 
12  ガラスかぎ 

l

1

80

l

12

 105

φd

1

 5

l

2

 15  l

13

 20

φd

2

 12

l

3

 35  l

14

 30

φd

3

  9

l

4

 15  l

15

  12±2

φd

4

 25

l

5

 20  l

16

 180

φd

5

 5

l

6

 170

l

17

 27

φd

6

 45±1

l

7

  50

l

18

 40

φd

7

 32±1

l

8

 93  l

19

 6  φd

8

8∼9

l

9

 27±2

l

20

 20

φd

9

4∼5

l

10

 82

l

21

 25

φd

10

 35

l

11

 100

φd

11

 8

図 6

ランプ法試料燃焼装置(バーナ及び吸収びんの組立図) 


19

K 6727-2

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単位  mm

1

環状部  1.3±0.1

2

燃焼用 25 ml フラスコ 
(ガラスかぎ付)

l

1

l

2

l

3

l

4

l

5

l

6

l

7

l

8

l

9

83 49±1.0 37 12±1.0

12 20 58 35 20

φd

1

φd

2

φd

3

φd

4

φd

5

φd

6

11.5 4.2±0.2 6

6

6

39

図 7

ランプ法試料燃焼装置(バーナ及び燃焼用フラスコの細部) 


20

K 6727-2

:2012

   

単位  mm

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 

l

1

l

2

200

400

 1

スプレートラップのコック

2

バーナ

3

フラスコ

4

煙突調節弁

5

バーナ調節弁

6

ランプ装置

7

スプレートラップ

8

トラップ

9

シンタードガラス膜

10  吸収びん 
11  真空導管 
12  圧力調整器 
13  マノメータ 
14  真空調節器 
15  煙突用分岐管 
16  バーナ用分岐管 
17  真空ポンプへ 
18  空気又は酸素・炭酸ガス混合気体

図 8

ランプ法試料燃焼装置 

1

線状 CuO

2 PbCrO

4

3

銅の金網

4

石英ウール

5

空気

図 9

空気精製管 

c)

ランプ用綿しんの洗浄

  綿しんは,市販品そのままでは油脂その他で汚染されているので,約 1 %過

マンガン酸カリウム溶液に室温で 3∼4 時間浸せきし,蒸留水で十分洗浄後,約 1 %しゅう酸溶液に 1

時間浸せきする。再び蒸留水で洗浄し,約 110  ℃の乾燥機中で乾燥したものを用いる。また,一度使

用した綿しんは廃棄する。

d)

精製空気の調製

  棒状水酸化ナトリウムを詰めた乾燥塔を通した空気を

図 9

に示す空気精製管で精製


21

K 6727-2

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後,5 000 ml 程度の貯圧びんを通じてランプに送る。空気精製管(内径 25 mm×長さ 1 000 mm)には,

線状の酸化銅(CuO)約 510 mm,石英ウールににじませたクロム酸鉛(PbCrO

4

)約 150 mm,及び銅

の金網(希硫酸及びアルコールで処理したもの)を約 150 mm の長さに丸めたものを

図 9

に示すよう

に充

し,酸化銅の部分を 700  ℃で加熱する。ただし,これらの容量及び寸法は,ランプ 1∼4 個掛

けの場合を例示してある。

e)  燃焼操作及び測定 

1)

  供試試料 5 ml とメタノール 15 ml とを燃焼用フラスコにはかりとってよく混合する。

2)

  ランプ用綿しんは,二つ折りにして燃焼用フラスコの底に一巻きする程度の長さにして,しんの先

端をバーナと平行に切りそろえ,頂部を燃焼のしやすい位置に合わせる。吸収液 30 ml を吸収びん

にはかりとる。

図 6

のように組み立て,スプレートラップを通じて真空ポンプ(又は水流ポンプ)

で吸引して,精製空気又は酸素・炭酸ガス混合気体をバーナ,煙突及び燃焼用フラスコの口から吸

入する。

3)

  フラスコ及びバーナを煙突から外し,アルコールランプでバーナに点火してから再び煙突に挿入し,

空気(又は酸素・炭酸ガス混合気体)の導入調節を行いながら,火が中心に集まり,不完全燃焼の

ないように注意して燃焼する。フラスコ内の試料がなくなり,火が消えるまで燃焼を続ける。燃焼

が終わったら燃焼用フラスコ及びバーナを煙突から外し,ピペットでメタノール 5 ml を燃焼用フラ

スコの内壁を洗い流しながら入れ,再び同じ操作でこのメタノールを燃焼させる。装置から煙突を

取り外し,吸収液を呼び容量 250 ml のビーカに移す。蒸留水で 3∼5 ml ずつ煙突及びスプレートラ

ップを洗浄して,洗液は吸収びんに移す。この洗浄を十分に繰り返して行う。洗液を吸収液の入っ

たビーカに入れて混合する。

4)

  塩化物の煙霧のないドラフトで液量が 10 ml 程度になるまでビーカを加熱濃縮する。この液を硬質

ろ紙で 50 ml の全量フラスコにろ過して,蒸留水で 3∼5 ml ずつ数回ろ紙を洗浄する。ろ液がほと

んど中性となるまで洗浄する

9)

。この際,ろ液と洗液とが 20 ml を超えないように注意する。これ

に 2,4-ジニトロフェノール溶液 4 滴を加え,ビュレットで 2 mol/l 硝酸を滴下し,液が無色透明にな

るまで加える。この全量フラスコの 50 ml の標線までグリセリン・メタノールの混合液を加え,よ

く振とうして混合する。

9)

  リトマス試験紙でろ液が中性になっていることを確認するとよい。

5)

  空試験用としてメタノール 15 ml を別の燃焼用フラスコにはかりとる。空試験用燃焼用フラスコも,

上記

2)

4)

と同様の操作によって供試試料の場合と同じ時間で燃焼させる。フラスコ内壁の洗浄,

再燃焼,更に吸収液の処理操作も

3)

及び

4)

と同様に行う。

6)

  供試試料試験の吸収液から溶液 25 ml をはかりとり,100 ml のネスラー比色管に入れ,これに硝酸・

硝酸銀溶液 5 ml を加え,更に 100 ml の標線までグリセリン・メタノール混合液を加えてからよく混

合する。空試験の吸収液からも 25 ml をはかりとって 100 ml のネスラー比色管に入れ,この中に判

定基準量[スチレン中の塩素濃度 x(質量分率%)

]に相当する基準限度液を a(ml)だけ加えた後,

硝酸・硝酸銀溶液 5 ml を加え,更に 100 ml の標線までグリセリン・メタノール混合液を加えてから

よく混合する。

7)

  供試試料,空試験の両方共に遮光しながら,40  ℃の恒温水槽に 30 分間放置後,比色計を使用して

直ちに比濁判定する。

8)

  判定基準量[スチレン中の塩素濃度 x(質量分率%)]から上記空試験に添加すべき基準限度液量

a(ml)は,次の式によって算出する。


22

K 6727-2

:2012

   

)

100

(

2

×

×

×

Ccl

d

V

x

a

ここに,

V: 供試試料の採取量=5 ml=5 cm

3

d: 供試試料の密度(g/cm

3

Ccl: 基準限度液中の塩素分の含有量=0.000 1(g/ml)

3.13.2  微量電量滴定法 

微量電量滴定法は,次による。

a)

概要

  試料を加熱した燃焼管に封入し,酸素及び不活性ガス中で燃焼する。燃焼生成した塩化水素を

電解液に吸収させて電量滴定し,このとき消費された電気量から塩素分を求める。

b)

試薬及び材料

1)

酸素

JIS K 1101

に規定するもの。

2)

不活性ガス

  純度体積分率 99.99 %以上のヘリウム又はアルゴン。

3)

JIS K 0557

の A3 に規定するもの。

4)

トルエン

JIS K 8680

に規定するもの。

5)

1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼン

  質量分率 99 %以上のもの。

6)  酢酸ナトリウム

JIS K 8372

に規定するもの。

7)

酢酸

JIS K 8355

に規定するもの。

8)

硝酸カリウム

JIS

K 8548

に規定するもの。

9)

塩化カリウム

JIS K 8121

に規定するもの。

10)

電解液

  酢酸ナトリウム及び酢酸の所定量を水に溶かし,水を加えて 1 000 ml としたもの。各試薬

の量は,使用する試験器によって異なる。

なお,溶液は,密閉して冷暗所に保存し,有効期限は,3 か月とする。

11)

対極液

  硝酸カリウム 50 g をはかりとり,水 200 ml に溶かした後,更に水を加えて 500 ml とする。

なお,溶液は,密閉して冷暗所に保存し,有効期限は 3 か月とする。

12)

参照電極内部液

  塩化カリウム 7.46 g をはかりとり,約 60 ml の水に溶かした後,更に水を加えて

100 ml とする。

なお,溶液は密閉して冷暗所に保存し,有効期限は 3 か月とする。3 か月未満であっても,電極

の指示が不安定な場合は新しく調製する。

13)

参照電極外部液

  硝酸カリウム 10.1 g をはかりとり,約 60 ml の水に溶かした後,更に水を加えて

100 ml とする。

なお,溶液は密閉して冷暗所に保存する。有効期限は 3 か月とし,3 か月未満であっても,電極

の指示が不安定な場合は新しく調製する。

14)

塩素標準液原液(2 500 μg/ml

  呼び容量 100 ml の全量フラスコに,1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼ

ン 1.43 g を 1 mg の桁まではかりとり,

トルエン約 60 ml に溶かした後,

更にトルエンを加えて 100 ml

とする。

塩素標準液原液の塩素濃度 C(μg/ml)は,次の式によって算出する。

100

×

×

NB

cl

M

M

M

C

ここに,

M: 1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼン採取量(μg)

M

cl

塩素の原子量=35.45

M

NB

1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼンの分子量=202.55


23

K 6727-2

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100: 原液の容量(ml)

なお,溶液は密閉して冷暗所に保存し,使用期限は 3 か月とする。3 か月未満であっても,

e)

の回

収係数が異常な場合は新しく調製する。

15)

塩素標準液

供試試料の予想される塩素濃度の範囲をカバーできるように塩素標準液原液をトルエ

ンで希釈して,100 μg/ml 塩素標準液

50 μg/ml 塩素標準液及び 10 μg/ml 塩素標準液を調製する。

なお,溶液は,密閉して冷暗所に保存し,使用期限は 3 か月とする。3 か月未満であっても,

e)

の回収係数が異常な場合は新しく調製する。

c)

試験器

  構成の例を,

図 10

に示す。

 1

試料注入口

2

試料ボート

3

試料ボート移動用ロッド

4

燃焼管

5

石英ウール

6

燃焼炉

7

脱水浴

8

滴定セル

9

マグネチックスターラ

10  ガス導入管 
11  微量電量計 
12  塩素量表示器

図 10

試験器構成例 

1)

燃焼炉

  燃焼管の入口部及び出口部を個別に加熱調節できるもの。

2)

燃焼管

  石英製で,試料を酸素及び不活性ガス気流中で燃焼させることができるもの。

3)

試料ボー卜

  石英製のもの。

4)

脱水浴

JIS K 8951

に規定する硫酸をガラス製のガス吸収びんに入れたもの。

5)

滴定セル

  検出電極,参照電極及び一対の発生電極を内蔵したマグネチックスターラ付きのガラス

製電解液槽によって構成されたもので,検出電極と参照電極とは,塩化物イオンの導入によって生

じる酸化還元電位の変化を検出でき,一対の発生電極は,この酸化還元電位変化量に相当する銀イ

オンを発生できるもの。

6)

微量電量計

  検出電極と参照電極との間にあらかじめ設定した電位差と,滴定中の両電極間の電位

差とを連続的に比較し,差があれば,これを補償するのに必要な銀イオンを発生するための電流を

発生電極に供給できるもの。

7)

塩素量表示器

  発生電極に供給する電気量を積算して塩素量に換算して,表示又は記録できるもの。

d)

試験器の準備

  試験器の準備は,次による。

1)

  試験に先立ち,燃焼管及びガス導入管を次によって確認する。

燃焼管,試料ボート及び石英ウールは,石英の劣化及び汚れを点検し,清浄でない場合は,清掃す


24

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るか又は取り替えた後,十分に空焼きする。ガス導入管に汚れ及び劣化のないことを点検し,清浄に

する。

2)

  燃焼管に,酸素ガス及び不活性ガスラインが接続されていることを確認する。

3)

  横形試験器の場合は,試料ボートを挿入する。

4)

  電解液で滴定セル内を洗浄した後,再び電解液を各電極が十分浸る程度に入れる。

5)

  検出電極,参照電極及び発生電極のそれぞれの端子を微量電量計の回路に接続する。

6)

  脱水浴に硫酸 10 ml を入れて燃焼管の出口に接続し,滴定セルのガス導入管を接続する。

7)

  燃焼炉のヒータ電源を入れる。

8)

  酸素及び不活性ガスの流量,燃焼炉の温度,微量電量計などを測定条件に設定する。

e)

回収係数

  回収係数の測定は,次による。

1)

  予想される塩素分含有量の範囲をカバーするように塩素標準液を選び,

表 5

に示す量をマイクロシ

リンジによってはかりとる。

表 5

使用標準液及びはかりとり量 

試料中の塩素分

概略値

質量分率 ppm

塩素標準液

μg/ml

はかりとり量

μl

横形試験器

縦形試験器

10 未満 10

50

20

10∼50 未満 50

20

10

50∼100 未満 100

20

10

2)

  マイクロシリンジにはかりとった塩素標準液の燃焼管の注入方法は,次による。

2.1)

横形試験器の場合

  マイクロシリンジによって試料注入口から試料ボートに供試試料を注入し,

注入量を正確に読み取る。次いで試料ボートを燃焼管入口部手前まで移動し,そのまま 20∼60 秒

間保持した後,燃焼管入口部へ送入する。試料ボートを燃焼管入口部で保持しないで送入すると,

試料が不完全燃焼して正確な測定値が得られない。試料ボートの送入には,自動ボート調節器を

用いるとよい。

2.2)

縦形試験器の場合

  マイクロシリンジの針先を,試料注入口を通して燃焼管入口部まで差し込み,

供試試料を注入し,注入量を正確に読み取る。試料を一定速度で注入するには,定速注入器を用

いるとよい。

3)

  測定終了後,塩素量表示器に示された値を読み取り,次の式によって回収係数を算出する。

C

d

V

B

F

×

×

ここに,

F: 回収係数(cm

3

/ml)

B: 塩素量読取り量(ng)

V: 塩素標準液の注入量(μl)

d: 塩素標準液の密度=0.866(g/cm

3

C: 塩素標準液の塩素濃度(質量 ppm)

4)

  回収係数を繰り返し測定し,0.80∼1.20 の範囲内で 3 回連続したときの値を平均して平均回収係数

とし,試料の塩素分の算出に用いる。試料の測定時における平均回収係数の確認は,一連の試験ご

とに行う。回収係数の平均値が 0.80∼1.20 の範囲に入らない場合には,塩素標準液を再調製して再

測定する。再測定の結果,回収係数の平均値が 0.80∼1.20 の範囲に入らない場合には,電解液,参


25

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照電極内部液を再調製して交換し,再々測定する。再々測定の結果,回収係数の平均値が 0.80∼1.20

の範囲に入らない場合には,試験器及び操作方法を点検する。

f)

塩素分の測定

  塩素分の測定は,次による。

供試試料は,塩素分概略値に応じて,

表 5

に示したはかりとり量に従ってマイクロシリンジにはか

りとる。マイクロシリンジにはかりとった供試試料溶液を

e) 2)

の操作に従って燃焼管に注入した後,

塩素量表示器に示された値を読み取る。この操作を,同一試料で 3 回繰り返す。

g)

塩素分の計算

  塩素分の計算及び表し方は,次による。

1)

f)

の読取値から次の式によって塩素分 C

Cl

(質量 ppm)を 3 回分それぞれ算出する。

F

d

V

B

C

×

×

Cl

ここに,

B: 塩素量読取値(ng)

V: 試料の注入量(μl)

d: 密度(g/cm

3

F: 回収係数(cm

3

/ml)

2)

1)

で計算した 3 回の結果が,室内併行許容差

10)

以内の場合は,これを平均し,

JIS Z 8401

によって

丸めの幅 1 に丸める。

なお,1 回でも室内併行許容差を超えた場合は,再度

f)

の操作を行う。

10)

  各試験室内であらかじめ評価しておいた値を用いる。

3.14  全硫黄 

全硫黄の測定は,次のいずれかによる。

3.14.1  ランプ法 

ランプ法は,次による。

a)  試薬及び材料 

1)

吸収液(次亜臭素酸ナトリウム溶液)

  1 000 ml の蒸留水に

JIS K 8576

に規定する水酸化ナトリウ

ム 10 g を溶かし,10 g の臭素を加えて調製する。

2)

塩酸−食塩水

  蒸留水 500 ml に

JIS K 8150

に規定する塩化ナトリウム 240 g を溶かし,更に 2.0 ml

の濃塩酸を加えて全容 1 000 ml とする。液が濁った場合は溶液をろ過する。

3)

基準限度液

JIS K 8987

に規定する硫酸ナトリウム 0.443 1 g を蒸留水に溶かし 1 000 ml とする。こ

の溶液は,l ml に 0.1 mg の硫黄分を含む。

4)

メタノール

JIS K 8891

に規定するもの。

5)

2,4-ジニトロフェノール溶液

  pH 指示薬として市販されているもの。

6)

20 %水酸化ナトリウム溶液

JIS K 8576

に規定する水酸化ナトリウム 247 g を蒸留水 1 000 ml に溶

かす。

7)

1 mol/l 塩酸

JIS K 8180

に規定する塩酸 83 ml を蒸留水で 1 000 ml とする。

8)

塩化バリウム粉末

  試薬特級として市販されているもの。

b)

装置及び器具

3.13.1 b)

に示す装置及び器具を用いる。

c)

操作

1)

  供試試料 5 ml とメタノール 15 ml とを燃焼用フラスコにはかりとってよく混合し,更に空試験用と

してメタノール 15 ml を別の燃焼用フラスコにはかりとる。


26

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2)

  ランプ装置の吸収びんに次亜臭素酸ナトリウム溶液 30 ml をはかりとり,空気流を調節しながら,

以後塩化物定量の操作に準じて燃焼する。燃焼が終われば,ランプ装置を蒸留水 3∼5 ml ずつ数回

洗浄し,その液を吸収液と混合したものを l mol/l 塩酸約 15 ml を加えて酸性とする。

3)

  硫化物の煙霧のないドラフトの中で約 10 ml まで加熱濃縮する。この液を 50 ml の全量フラスコに

移す。これに 2,4-ジニトロフェノール溶液 4 滴を加え,全量フラスコを静かに振りながら液が黄色

を呈するまで 20 %水酸化ナトリウム溶液を滴下する。さらに,フラスコを振とうしながら液が無色

になるまでビュレットで 1 mol/l 塩酸を滴下する

11)

。これに,10 ml の塩酸−食塩水をホールピペッ

トで加える。50 ml 全量フラスコの標線まで蒸留水を加え,塩化バリウム粉末約 0.3 g を加えて静か

にかくはんして溶解させる。

4)

  一方,空試験用燃焼フラスコについても

2)

と同様に燃焼させ,その吸収液についても 10 ml の塩酸

−食塩水をホールピペットで加えるところまで

3)

と同じ操作をし,判定基準量[スチレン中の硫黄

濃度 x(質量分率%)

]に相当する基準限度液を a(ml)加え,さらに 50 ml 全量フラスコの標線ま

で蒸留水を加え,塩化バリウム粉末約 0.3 g を加えて静かにかくはんして溶解させる。

5)

  塩化バリウム添加約 5 分後に,供試試料スチレンの試験液と基準限度液を加えた空試験の試験液と

をネスラー比色管にそれぞれ移し入れ,肉眼で比濁判定する。

判定基準量[スチレン中の硫黄濃度 x(質量分率%)

]から上記空試験に添加すべき基準限度液量

a(ml)を算出するには,次の式を用いる。

100

×

×

×

Cs

d

V

x

a

ここに,

V: 供試試料の採取量=5 ml

d: 供試試料の密度(g/cm

3

Cs: 基準限度液中の硫黄分含有量=0.000 1(g/ml)

11)

 2,4-ジニトロフェノール溶液の変色は,pH 2.6 で無色,pH 4.4 で黄色となる。

3.14.2  紫外蛍光法 

紫外蛍光法は,次による。

a)

概要

  試料を加熱した燃焼管に導入し,酸素雰囲気下で分解酸化させ,試料中の硫黄化合物を二酸化

硫黄に変換する。次に,この二酸化硫黄を含む燃焼生成ガス中の水分を除去した後,紫外光を照射し

て励起状態の二酸化硫黄に変換する。励起された二酸化硫黄が基底状態の二酸化硫黄に戻るとき放出

する蛍光を光電管で検出し,この蛍光量から硫黄分を求める。

b)

試験法

  試験方法は,

JIS K 2541-6

による。

3.14.3  微量電量滴定式酸化法 

微量電量滴定式酸化法は,次による。

a)

概要

  試料を加熱した燃焼管に導入し,酸素と不活性ガス気流中で燃焼させる。燃焼生成した二酸化

硫黄は,電解液に含まれる三よう化物イオンと反応する。消費された三よう化物イオンは,電量滴定

によって補充される。このとき消費された電気量から硫黄分を求める。

b)

試験法

  試験方法は,

JIS K 2541-2

による。

試験報告書 

試験報告書は,取引のときの証明書又は管理保存用として使用できるようにし,必要に応じて,次の項

目を規定する。


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a)

  測定者,試験年月日,気温,相対湿度,大気圧など

b)

  計測器の種類

c)

  試験条件

d)

  試験の結果

e)

  当該規格に基づいて実施した旨の記述(規格番号)

f)

  その他特記すべき事項