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K 6558-10-2:2018  

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  2 

4 原理 2 

5 試薬 2 

6 装置及び器具  3 

7 手順 3 

7.1 試料の採取及び調製  3 

7.2 分析溶液の調製  4 

7.3 クロマトグラフ法の条件  4 

7.4 検量線の作成  4 

7.5 回収率の測定  5 

8 計算及び結果の表し方  5 

8.1 6価クロム含有量の算出  5 

8.2 回収率  6 

8.3 結果の記載  6 

9 試験報告書  6 

附属書A(参考)直接法のクロマトグラフ法の条件  7 

附属書B(参考)ポストカラム反応法によるクロマトグラフ法の条件  9 

附属書C(参考)比色法(JIS K 6558-10-1)とイオンクロマトグラフ法(この規格)とによって得られた

結果の比較  12 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表  13 

 

 


 

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まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS K 6558の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS K 6558-1 第1部:化学試験用試料の調製 

JIS K 6558-2 第2部:揮発性物質の測定 

JIS K 6558-3 第3部:硫酸化全灰分,硫酸化不溶性灰分及び全灰分の測定 

JIS K 6558-4 第4部:ジクロロメタン又はヘキサン可溶性物質の測定 

JIS K 6558-5 第5部:水溶性物質,水溶性無機物及び水溶性有機物の測定 

JIS K 6558-6 第6部:窒素含有量及び皮質分の測定−滴定法 

JIS K 6558-7 第7部:なめし度の測定 

JIS K 6558-8-1 第8-1部:酸化クロム含有量の測定−滴定法 

JIS K 6558-8-2 第8-2部:酸化クロム含有量の測定−比色法 

JIS K 6558-8-3 第8-3部:酸化クロム含有量の測定−原子吸光分析法 

JIS K 6558-8-4 第8-4部:酸化クロム含有量の測定−ICP発光分光分析(ICP-OES) 

JIS K 6558-9 第9部:pHの測定 

JIS K 6558-10-1 第10-1部:6価クロム含有量の測定−比色法 

JIS K 6558-10-2 第10-2部:6価クロム含有量の測定−クロマトグラフ法 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

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革試験方法−化学試験− 

第10-2部:6価クロム含有量の測定− 

クロマトグラフ法 

Leather-Chemical tests-Determination of chromium (VI) content- 

Part 2: Chromatographic method 

 

序文 

この規格は,2017年に第1版として発行されたISO 17075-2を基に,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

 

適用範囲 

この規格は,革中の6価クロム含有量をクロマトグラフ法によって測定する方法について規定する。こ

の試験方法は,6価クロムを3 mg/kg以上含む革の測定に適している。この規格は,全ての種類の革に適

用できる。 

この規格によって得られる結果は,抽出条件に依存する。この規格で規定した抽出条件以外の抽出方法

(抽出溶液,pH,抽出時間など)を適用して得られた結果は,この規格で規定した方法によって得られる

結果と比較することはできない。 

試料を,この規格及びJIS K 6558-10-1の両方で試験した場合,この規格の方法によって得た結果は参考

値とみなす。この規格に規定する方法の利点は,抽出物の色の影響がないことである。試験所間の比較試

験では,両者の方法によって得られた結果は類似しており,有意差はなかった。試験所間の比較試験の結

果を附属書Cに示す。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 17075-2:2017,Leather−Chemical determination of chromium (VI) content in leather−Part 2: 

Chromatographic method(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 6556-1 革試験方法−試料採取及び調製−第1部:試料採取部位 


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注記 対応国際規格:ISO 2418,Leather−Chemical, physical and mechanical and fastness tests−

Sampling location 

JIS K 6556-2 革試験方法−試料採取及び調製−第2部:試料調製及び状態調節 

JIS K 6558-1 革試験方法−化学試験−第1部:化学試験用試料の調製 

注記 対応国際規格:ISO 4044,Leather−Chemical tests−Preparation of chemical test samples 

JIS K 6558-2 革試験方法−化学試験−第2部:揮発性物質の測定 

注記 対応国際規格:ISO 4684,Leather−Chemical tests−Determination of volatile matter 

JIS K 8517 二クロム酸カリウム(試薬) 

JIS K 9005 りん酸(試薬) 

JIS K 9017 りん酸水素二カリウム(試薬) 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 6556-1によるほか,次による。 

3.1 

6価クロム含有量[chromium (VI) content] 

pH7.0〜pH8.0のりん酸塩溶液で抽出した後,クロマトグラフ法によって測定される抽出液中の6価クロ

ム量。 

注記 6価クロム含有量は,試料の乾燥質量として,試料1 kg当たりのミリグラム量(mg/kg)で表

す。 

 

原理 

革中の6価クロムを,pH7.0〜pH8.0のりん酸塩溶液を用いて試料から抽出する。フィルタろ過した溶出

液の一定量を,紫外可視分光(UV-VIS)検出器を用いたイオン交換クロマトグラフ法によって分析する。

革の抽出マトリックスは複雑であり,3 mg/kg未満の結果は,ばらつきが大きく信頼性が低い。このため,

定量下限は3 mg/kgとする。 

 

試薬 

全ての試薬は,特級以上の純度のものを使用する。 

5.1 

抽出溶液 りん酸水素二カリウム三水和物(K2HPO4・3H2O)22.8 g,又はJIS K 9017に規定するり

ん酸水素二カリウム(K2HPO4)17.4 gを1 000 mLの蒸留水(5.7)に溶解し,りん酸溶液(5.2)でpH8.0

±pH0.1に調製する。この溶液は,アルゴン若しくは窒素を用いて酸素を置換するか,又は超音波洗浄を

用いて減圧脱気する。 

抽出溶液は,使用時に調製する。抽出溶液は冷蔵庫(庫内温度4 ℃±3 ℃)で1週間は保存してもよい

が,使用時に室温に温め,使用前にアルゴン若しくは窒素を用いて酸素を置換するか,又は超音波洗浄を

用いて減圧脱気する。 

5.2 

りん酸溶液 蒸留水(5.7)約200 mLを1 000 mLの全量フラスコ(6.5)に入れ,JIS K 9005に規定

するりん酸700 mLを加え,蒸留水で標線まで希釈する。 

5.3 

二クロム酸カリウム(K2Cr2O7) JIS K 8517に規定する二クロム酸カリウム(K2Cr2O7)を102 ℃

±2 ℃で16時間±2時間乾燥したもの。 

5.4 

6価クロム原液 二クロム酸カリウム(K2Cr2O7)(5.3)2.829 gを蒸留水で溶解し,1 000 mLの全量


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フラスコに入れ,蒸留水を加えて1 000 mLとする。この溶液1 mLは,1 mgの6価クロムを含む。 

市販されている同濃度の6価クロム標準液を使用してもよい。 

5.5 

6価クロム標準液 6価クロム原液(5.4)を全量ピペット(6.6)で1 mL採取し,1 000 mLの全量フ

ラスコに入れ,抽出溶液(5.1)を標線まで入れる。この溶液1 mLは,1 μgの6価クロムを含む。 

この6価クロム標準液は,冷蔵庫(庫内温度4 ℃±3 ℃)で1週間保存できる。市販されている同濃度

の6価クロム標準液を使用してもよい。 

5.6 

アルゴン又は窒素 酸素を含まないもの。アルゴンの方が大気よりも比重が大きいため,使用する

不活性ガスは窒素よりアルゴンの方が望ましい。 

5.7 

蒸留水又はこれと同等の純度の水 

5.8 

pH標準液 ガラス電極の校正用。市販のpH標準液を購入することを推奨する。pH標準液の保存期

間は,組成及び使用方法によって異なる。このため,pH標準液の精度管理が不可欠である。また,使用済

みの pH標準液は,廃棄しなければならない。 

 

装置及び器具 

6.1 

振とう器 往復動式又は旋回式で,1分間に100回±10回振とうできるもの。 

6.2 

共栓付三角フラスコ 容量300 mLのもの。 

6.3 

ばっ(曝)気用チューブ及びストッパ付き流量計 アルゴン又は窒素(5.6)の流量を1分間に50 mL

±10 mLに調整できるもの。 

6.4 

メンブレンフィルタ 孔径0.45 μm[ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はポリアミド66(PA66)]

のもの。 

6.5 

全量フラスコ 25 mL,100 mL及び1 000 mLのもの。 

6.6 

全量ピペット 適切な容量のもの。 

6.7 

UV検出器付きのイオン交換クロマトグラフ,又は陰イオン交換カラム及びUV検出器付きの高速液

体クロマトグラフ(HPLC) 検出器は,フォトダイオードアレイ検出器を推奨する。 

6.8 

分析用天びん(秤) 0.1 mgまで測定できるもの。 

6.9 

HPLC用バイアル瓶 

6.10 鋭利な裁断機又は刃 革を細切するために適切なもの。 

6.11 pH計 ガラス電極を装備し,測定範囲が0〜14,目盛が0.01間隔のもの。一連の測定を行う前に,

pH標準液(5.8)を用いて,pH計をそのマニュアルに従って,ガラス電極を校正する。 

 

手順 

7.1 

試料の採取及び調製 

JIS K 6556-1に規定する方法で化学試験用の試料を採取する。JIS K 6556-1に規定する方法で試料を採

取できない靴,衣類などの革の場合は,試料採取方法の詳細を試験報告書に記載する。 

JIS K 6558-1に規定する方法によって,鋭利な裁断機又は刃(6.10)で革を細切する。ただし,大きさ

は一辺が3 mm〜5 mmとする。 

細切した試料を分析用天びん(6.8)によって,質量2 g±0.1 gをはかりとり,その試料の質量を0.001 g

の桁まで求めておく。 

なお,試料数は2個とする。 


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7.2 

分析溶液の調製 

JIS K 6556-2に規定する基準標準状態の温度(23 ℃±2 ℃)に調整し,脱気した抽出溶液(5.1)を全

量ピペットで100 mL(V0)採取し,300 mLの共栓付三角フラスコ(6.2)に入れる。酸素を含まないアル

ゴン又は窒素(5.6)をストッパ付き流量計を付けたばっ気用チューブ(6.3)から,1分間に50 mL±10 mL

の流量で5分間吹き込み,酸素と置換する。ばっ気用チューブを取り外し,質量を正確に測定した試料(7.1)

を加え,共栓で蓋をする。 

試料を入れた共栓付三角フラスコを,JIS K 6556-2に規定する基準標準状態の温度で,振とう器(6.1)

を用いて機械的に1分間に100回±10回で3時間±5分間振とうし,6価クロムを抽出する。このとき,

試料がフラスコの壁面に付着しないように注意する。 

3時間±5分間振とうした後,直ちに共栓付三角フラスコの内容物をメンブレンフィルタ(6.4)でろ過

し,蓋付きのガラス容器又はプラスチック容器に入れ,分析溶液のpHをpH計(6.11)で測定する。この

ときの溶液のpHは,7.0〜8.0でなければならない。pHがこの範囲に入っていない場合は,全ての操作を

もう一度やり直す。 

pHが7.0〜8.0の間にない場合は,採取する試料の質量を減らすことを考慮する。ただし,この場合は定

量下限が高くなることに注意する必要がある。 

7.3 

クロマトグラフ法の条件 

6価クロム含有量は,イオンクロマトグラフ法によって測定する。クロマトグラフ法の装置によって次

に示す適切な分析方法によって測定する。適用した分析方法は,回収率の測定(7.5)を用いて検証する必

要がある。回収率が80 %〜120 %の範囲にない場合は,別の分析方法でやり直す。 

a) 直接法 6価クロムを372 nmにおけるクロマトグラムのピークを直接検出することによって測定する

方法。分析条件の例を附属書Aに示す。 

b) ポストカラム反応法 6価クロムを1,4-ジフェニルカルバジドでのポストカラム反応法によって,生

成した1,5-ジフェニルカルバゾンを540 nmでの吸光度を計測することによって測定する方法。分析条

件の例を附属書Bに示す。 

分析のときの試料の注入量をVM(μL)として記録し,クロマトグラムからピークの面積をAとして記

録する。 

7.4 

検量線の作成 

6価クロム含有量は,外部標準法で校正し測定する。 

6価クロム標準液(5.5)を用いて,濃度を段階的に変えて,少なくとも5点の検量線測定用の標準溶液

を調製し,適切な検量線を作成する。これらの検量線溶液の6価クロム濃度の範囲は,革から抽出する6

価クロム量で予想される濃度を含むものとする。 

6価クロム標準液から,0.5 mL〜25 mLの範囲で全量ピペットを用いて,少なくとも5点を採取し,そ

れぞれ別々の25 mLの全量フラスコに入れる。それぞれの全量フラスコに抽出溶液(5.1)を標線まで加え,

25 mLとし,かくはん(撹拌)し,検量線測定用の標準液とする。 

測定に用いるクロマトグラフ(6.7)に対応する適切なHPLC用バイアル瓶(6.9)に検量線測定用の標

準液を一定量採取する。 

クロマトグラフに,検量線測定用の標準液を注入する。作成した検量線測定用の標準液はそれぞれ等量

を注入するが,試料の注入量(VM)と等量を注入するのが望ましい。注入した容量をVC(μL)として記

録する。 

測定したそれぞれの6価クロム標準液のピーク面積に対して,6価クロム濃度(μg/mL)をプロットする。


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6価クロム濃度はx軸に,面積はy軸にプロットして検量線とする。 

7.5 

回収率の測定 

回収率の測定は,試験結果に影響を及ぼす可能性のあるマトリックス効果に関する情報を得ることがで

きるため重要である。 

7.2で調製した分析溶液から全量ピペットで10 mLを採取し,6価クロム標準液を全量ピペットで0.2 mL

(革質量当たり10 mg/kgの6価クロム濃度に相当する)採取して加える。7.4の検量線の作成で注入した

量と等量(VC)のこの溶液をクロマトグラフに注入し,得られたクロマトグラムのピーク面積を(As)と

して記録する。 

抽出溶液から,全量ピペットで10 mLを採取し(先に7.2で調製した分析溶液から採取した量と同容量),

6価クロム標準液を全量ピペットで0.2 mL(革質量当たり10 mg/kgの6価クロム濃度に相当する)採取し

て加える。7.4の検量線の作成で注入した容量と同容量(VC)のこの溶液をクロマトグラフに注入し,得

られたクロマトグラムのピーク面積をAstとして記録する。 

これらの溶液の二クロム酸カリウムのピーク面積は,検量線の範囲内になければならない。範囲内にな

い場合は,試料の採取量を少なくして,手順を繰り返し,回収率が80 %〜120 %の範囲となるようにする。 

注記 追加した6価クロムが検出できない場合は,革中に還元性物質が含有していることを示してい

る可能性がある。この場合は,この革は6価クロムを含有していない(定量下限未満)という

結果になる。 

 

計算及び結果の表し方 

8.1 

6価クロム含有量の算出 

革から抽出した6価クロム含有量の算出は,次の式から求める。 

 

F

m

V

V

V

b

A

w

M

C

0

)

VI

(

Cr

)

(

 

ここに, 

wCr(VI): 革から抽出した6価クロム含有量(mg/kg) 

 

A: 試料抽出物のクロマトグラム中における二クロム酸カ

リウムのピーク面積 

 

F: 検量線の傾き(y/x)(mL/μg) 

 

b: 検量線の切片(y/x) 

 

m: 採取した試料の質量(g) 

 

V0: 抽出溶液の容量(mL) 

 

VC: 校正時の注入量(μL) 

 

VM: 試料分析時の注入量(μL) 

 

結果は,揮発性物質を0 %として換算する。 

 

D

w

w

)

VI

(

Cr

dry

)

VI

(

Cr

 

ここに, 

D: 揮発性物質を0 %として換算するための係数 

 

w

D

    

 

ここに, 

w: JIS K 6558-2に規定する方法で測定した揮発性物質の質

量分率(%) 

 


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8.2 

回収率 

回収率は,次の式によって求める。 

 

100

)

(

)

(

2

1

st

1

2

1

s

V

V

A

V

A

V

V

A

 

ここに, 

η: 回収率(%) 

 

V1: 試料溶液からの採取容量(mL) 

 

V2: 二クロム酸カリウム標準液の採取容量(mL) 

 

As: 7.5で測定した6価クロム添加後の試料溶液におけるピ

ークの面積 

 

A: 7.3で測定した元の試料におけるピークの面積 

 

Ast: 7.5で測定した6価クロム添加後の抽出溶液におけるピ

ークの面積 

 

8.3 

結果の記載 

6価クロム含有量は,キログラム当たりのミリグラム量(mg/kg)で表し,結果は,算術平均で表し,四

捨五入によって,小数点以下1桁とする。結果は揮発性物質を0 %として換算する。揮発性物質は,JIS K 

6558-2に規定する方法で測定し,パーセント(%)で表し,結果は,四捨五入によって,小数点以下1桁

とする。 

 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。 

a) 試験結果の算術平均(mg/kg,小数点以下1桁,揮発性物質を0 %として換算) 

b) この規格の規格番号 

c) 試料を識別するための詳細情報及び試料採取に関する7.1との相違点 

d) クロマトグラフ法の簡単な記載(例えば,直接測定法又はポストカラム反応法のいずれを使用したか) 

e) 試料の揮発性物質の質量分率(%,小数点以下1桁) 

f) 

回収率(%) 

g) この規格で規定した方法との相違点 

 


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附属書A 

(参考) 

直接法のクロマトグラフ法の条件 

 

A.1 一般原則 

試験研究機関の機器・装置は多様であるため,イオンクロマトグラフ分析において,一般的に適用可能

な操作方法を規定することは難しい。次のパラメータは,実際に試験実績及び使用実績がある。 

 

A.2 イオンクロマトグラフ法の条件の例 

A.2.1 移動相試薬 

全ての試薬は,特級以上の純度のものを使用することが望ましい。 

A.2.1.1 無水硫酸アンモニウム 

A.2.1.2 水酸化ナトリウム 

A.2.1.3 移動相保存溶液 

無水硫酸アンモニウム33.0 g及び水酸化ナトリウム0.4 gを採取し,蒸留水を加え溶解し,1 000 mLの

全量フラスコに入れ,蒸留水を加えて1 000 mLとする。この溶液には,250 mmolの硫酸アンモニウム及

び10 mmolの水酸化ナトリウムを含み,pHは8.2である。この溶液から,イオンクロマトグラフ法の溶出

液を調製する。 

なお,保存期限は,温度4 ℃保存で4か月である。 

A.2.1.4 移動相 

移動相保存溶液100 mLを1 000 mLの全量フラスコに入れ,蒸留水を加えて1 000 mLとする。この溶液

には25 mmolの硫酸アンモニウム及び1 mmolの水酸化ナトリウムを含む。このときの溶液のpHは,8.0

±0.2とする。溶液をメンブランフィルタでろ過する。 

なお,使用期限は室温で1週間である。 

A.2.2 装置条件 

カラムオーブン:30 ℃ 

移動相:25 mmol硫酸アンモニウム,1 mmol水酸化ナトリウム 

カラム:イオン交換カラム(四級アンモニウム基で修飾されたポリメタクリル酸樹脂),4.6 mm×75 mm,

1 mm プレカラム 

波長の範囲(フォトダイオードアレイ検出器だけ):200 nm〜550 nmのUV吸収を記録する 

抽出するクロマトグラムの波長:372 nm 

流量:0.9 mL/min 

注入量:50 μL 

クロマトグラムの時間:5分間 

試料注入間のカラム平衡時間:6分間 

 

A.3 市販試料の分析によって得られたクロマトグラム及びUVスペクトルの例 

図A.1は,6価クロムを3.9 mg/kg含有する試料から得られたクロマトグラムを示す。図A.2は,図A.1

の試料のクロマトグラムからフォトダイオードアレイ検出器で取り込まれた3.755分におけるクロム酸イ


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オンのUVスペクトルを示す。 

 

 

図A.1−6価クロムを3.9 mg/kg含有する試料から得られたクロマトグラム 

 

 

図A.2−図A.1の試料のクロマトグラムからフォトダイオードアレイ検出器 

で取り込まれた3.755分におけるクロム酸イオンのUVスペクトル 

 

AU 

分 

 

 

 

AU 

分 

 

 


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附属書B 

(参考) 

ポストカラム反応法によるクロマトグラフ法の条件 

 

B.1 

一般原則 

試験研究機関の機器装置は多様であるため,イオンクロマトグラフ分析において,一般的に適用可能な

操作方法を規定することは難しい。次のパラメータは,実際に試験実績及び使用実績がある。 

 

B.2 

必要とされるクロマトグラフシステム及び装置 

ポストカラム反応によるイオンクロマトグラフ法を,図B.1に要約する。 

 

 

 1 

移動相 

LCポンプ 

インジェクションループ 

分析用カラム 

デッドボリュームがゼロの三方継手 

ポストカラム反応液 

ポストカラム反応液ポンプ 

反応コイル 

検出器(多波長又はフォトダイオードアレイ) 

図B.1−ポストカラム反応付きのイオンクロマトグラフシステムの概略図 

 

6価クロムは,イオン交換固定相を充塡した分析用カラムを使用して分析する。 

ポストカラム反応液は,1,5-ジフェニルカルバジドを含み,カラムと反応コイルとの間に,デッドボリ

ュームがゼロの三方継手を使用して添加する。 

反応コイルは,カラムからの溶出液及びポストカラム試薬との適切な混合を保証するもので,溶液中の

6価クロムは,1,5-ジフェニルカルバジドを酸化して,1,5-ジフェニルカルバゾンにする。これは,多波長

検出器,又はフォトダイオードアレイ検出器によって540 nmで定量することが可能である。 

B.2.1 液体クロマトグラフ用ポンプ2台 一台は,システムの移動相を送るために,もう一台は,反応コ

イルの前にポストカラム反応液を送るために使用する。 


10 

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B.2.2 オートサンプラ又は手動のインジェクションバルブ 試料の注入のために,サンプルループを備え

たもの。 

B.2.3 サーモスタット付きカラム恒温槽 

B.2.4 分析用カラム イオン交換固定相を充塡したもの。 

B.2.5 デッドボリュームゼロの三方継手 

B.2.6 適切な反応コイル 

B.2.7 検出器 540 nmで検出可能な多波長検出器又はフォトダイオードアレイ検出器。 

注記 構成の不活性化を維持するために,カラム及び全てのキャピラリ(インジェクションループを

含む。)は,ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製とする。 

カラムの寿命を延ばすために,ガードカラムを用いるとよい。ポリスチレン−ジビニルベンゼン粒子を

充塡したPEEK製のガードカラムが適用できる。 

 

B.3 

分析条件の例 

B.3.1 移動相及びポストカラム反応液 

全ての試薬は,特級以上の純度のものを使用することが望ましい。 

B.3.1.1 硫酸アンモニウム 

B.3.1.2 水酸化アンモニウム 28 %水溶液 

B.3.1.3 1,5-ジフェニルカルバジド 

B.3.1.4 メタノール 

B.3.1.5 硫酸 98 % 

B.3.2 移動相の調製 

硫酸アンモニウム(B.3.1.1)33.0 g±0.1 gを水に溶解し,水酸化アンモニウム(B.3.1.2)8.0 mLを加え,

全量フラスコで1 000 mLに入れ,蒸留水を加えて1 000 mLとする。 

B.3.3 ポストカラム反応液の調製 

蒸留水約500 mLを1 000 mLのビーカーに入れ,硫酸(B.3.1.5)25 mLを徐々に加える。また,適切な

ビーカーに1,5-ジフェニルカルバジド(B.3.1.3)0.50 g±0.01 gを入れ,メタノール(B.3.1.4)100 mLで溶

解する。硫酸溶液が冷えた後に,マグネチックスターラでかくはん(撹拌)しながら,ジフェニルカルバ

ジド溶液を加え,混合する。混合溶液を1 000 mLの全量フラスコに入れ,蒸留水(5.7)を標線まで加え1 000 

mLとする。 

B.3.4 装置の条件 

分析カラム:官能基としてアルキル四級アンモニウムとしてもつアニオン交換カラム。 

長さ:250 mm,内径:4 mm 

ガードカラム:長さ35 mm,内径4 mm 

反応コイル容量:750 μL 

インジェクション量:100 μL 

移動相流速:1 mL/min 

ポストカラム反応液流速:0.33 mL/min 

分析時間:10 min 

 


11 

K 6558-10-2:2018  

 

B.4 

クロマトグラムの例 

図B.2は,5 μg/Lの標準液のクロマトグラムを示す。図B.3は,3 mg/kgの6価クロムを含有する革のク

ロマトグラムを示す。 

 

 

 

6価クロムのピークのリテンションタイム 

図B.2−5 μg/Lの標準液のクロマトグラム(定量下限3 mg/kgに相当する) 

 

 

 

6価クロムのピークのリテンションタイム 

図B.3−3 mg/kgの革試料のクロマトグラム 

mAU 

分 

 

 

mAU 

分 

 

 


12 

K 6558-10-2:2018  

 

附属書C 
(参考) 

比色法(JIS K 6558-10-1)とイオンクロマトグラフ法(この規格)とに 

よって得られた結果の比較 

 

13の試験所が参加した,6価クロムの量が未知の試料1点を分析する共同実験(2015年9月)で得られ

た試験結果を,表C.1に示す。 

 

表C.1−比色法とイオンクロマトグラフ法との結果の比較 

単位 mg/kg 

比色法(JIS K 6558-10-1) 

イオンクロマトグラフ法(この規格) 

平均 

標準偏差 

平均 

標準偏差 

3.71 

0.93 

2.56 

1.17 

 

 


13 

K 6558-10-2:2018  

 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

 

JIS K 6558-10-2:2018 革試験方法−化学試験−第10-2部:6価クロム含有量の
測定−クロマトグラフ法 

ISO 17075-2:2017,Leather−Chemical determination of chromium (VI) content in leather
−Part 2: Chromatographic method 

 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 附属書C 

 

附属書D 

変更 

JISでは,附属書Cとした。 

実質的な差異はない。 

4 原理 

革の抽出マトリッ
クスの複雑さにつ
いての記載 

 

8.3 

− 

変更 

原理についての規定なので,規定す
る箇所を原理に変更した。 

実質的な差異はない。 

5 試薬 

5.1,5.2,5.3 各試
薬にJIS番号記載 

 

JISとほぼ同じ 

追加 

JISでは,試薬名を明確にし,規定
内容を明確にした。 

実質的な差異はない。 

5.7 水 

 

5.7 

− 

変更 

JISでは,蒸留水又はこれと同等の
純度の水とした。 

実質的な差異はない。 

5.8 pH標準液 

 

− 

− 

追加 

ISO規格には規定がなかったが,
JISでは,規定に追加した。 

実質的な差異はない。 

6 装置及び
器具 

6.1 振とう器 

 

6.1 

旋回式を採用 

追加 

JISでは,往復動式を追加した。 

JISでは往復動式を追加した。 

6.2 共栓付三角フラ
スコ 

 

6.2 

容量が250 mL 

変更 

JISでは,300 mLとした。 

我が国の試験事情による。実質的
な差異はない。 

6.5 全量フラスコ 

 

− 

− 

追加 

ISO規格には規定がなかったが,
JISでは,規定に追加した。 

実質的な差異はない。 

6.6 全量ピペット 

 

− 

− 

追加 

ISO規格には規定がなかったが,
JISでは,規定に追加した。 

実質的な差異はない。 

6.11 pH計 

 

− 

− 

追加 

ISO規格には規定がなかったが,
JISでは,規定に追加した。 

実質的な差異はない。 

 

 

3

 

K

 6

5

5

8

-1

0

-2

2

0

1

8

 

 

 

 

 


14 

K 6558-10-2:2018  

 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

7 手順 

7.1 試料の採取及び
調製 

 

7.1 

− 

追加 

ISO規格には,分析試料数の規定が
ないため,JISでは試料数を追加し
た。 

実質的な差異はない。 

 

7.2 分析溶液の調製 

 

7.2 

− 

追加 

ISO規格には,抽出温度の規定がな
いため,JISでは抽出温度をJIS K 
6556-2に規定する温度として追加
した。 

ISO規格に抽出温度を規定するよ
うに提案している。 

 

7.3 クロマトグラフ
法の条件 

 

7.2 

記載内容が不明確 

変更 

JISでは,回収率の範囲を規定し,
附属書の番号を変更した。 

実質的な差異はない。 

 

7.4 検量線の作成 

 

7.4 

表1 

削除 

JISでは,表1を削除した。 

実質的な差異はない。 

− 

− 

 

附属書A 

− 

削除 

JISでは,附属書Aを削除した。 

実質的な差異はない。 

附属書A 

− 

 

附属書B 

− 

変更 

JISでは,附属書Aとした。 

実質的な差異はない。 

附属書B 

− 

 

附属書C 

− 

変更 

JISでは,附属書Bとした。 

実質的な差異はない。 

附属書C 

− 

 

附属書D 

− 

変更 

JISでは,附属書Cとした。 

実質的な差異はない。 

 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 17075-2:2017,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更  国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD  国際規格を修正している。 

 

3

 

K

 6

5

5

8

-1

0

-2

2

0

1

8