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日本工業規格

JIS

 K

6552

-1977

衣料用革試験方法

Testing Method for Clothing Leathers

1.

適用範囲  この規格は,衣料に使用する牛革,馬革,やぎ革,めん羊革その他の革の試験方法につい

て規定する。

備考  この規格の中で{  }を付けて示してある単位及び数値は,国際単位系 (SI) によるものであ

って,参考として併記したものである。

引用規格:

JIS K 2201

  工業ガソリン

JIS K 6550

  革試験方法

JIS K 8295

  グリセリン(試薬)

JIS L 0860

  ドライクリーニングに対する染色堅ろう度試験方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

関連規格:JIS Z 8203  国際単位系 (SI) 及びその使い方

2.

試験項目  この規格に規定する試験項目は,次のとおりである。

(1)

引張試験

(2)

引裂試験

(3)

液中加熱収縮温度試験

(4)

液中加熱収縮温度の変化試験

(5)

染色堅ろう度試験

3.

試料及び試験片採取方法  試料は,図 に示した部位から 100mm×240mm の大きさに切り取り,こ

の試料から

図 に従って各試験片を採取する。HT 線は背線,OT 線は乳房部 O を通り背線と直交する線,

PR

線は前脚部の付け根を通り背線に平行する線とする。試料の長辺の中心 N が RT 線の中心と合致するよ

うに採取する。


2

K 6552-1977

図 1

図 2

備考1.  試料の部位に傷などがある場合には,試料採取位置を適宜にずらすものとする。ただし,その旨を付記す

る。

2.

図 のように試料を採取できないときは,当事者間の協定によって決める。

4.

試験の一般条件

4.1

試験室の標準状態  試験室は,原則として温度 20±2℃,相対湿度 65±5%とし,垣温恒湿の設備の

ない場合は常温 (20±15℃)  ,常湿 (65±20%)  の状態で試験してもよいが,この場合は試験時の温湿度を

記録する。

4.2

試験片の標準状態  試験片は試験前 24 時間以上,標準状態中に置かなければならない。

4.3

数値の丸め方  各試験によって得られた試験成績は,JIS Z 8401(数値の丸め方)により丸め,表 1

のけたにする。

表 1

試験項目

測定値

求める試験成績

引張切断荷重 (kgf) {N}

小数点以下 1 けた

整数値

ダンベル試験片の厚さ (mm)

小数点以下 2 けた

小数点以下 1 けた

伸  び (%)

小数点以下 1 けた

整数値

引裂荷重 (kgf) {N}

小数点以下 2 けた

小数点以下 1 けた

引裂強さ試験片の厚さ (mm)

小数点以下 2 けた

小数点以下 1 けた

液中加熱収縮温度  (℃)

小数点以下 1 けた

整数値

5.

引張試験

5.1

試験片  試験片の形状・寸法は,図 による。


3

K 6552-1977

図 3  試験片の形状・寸法

5.2

厚さの測定  試験片の厚さは,次の方法により測定する。

(1)

厚さは,JIS K 6550(革試験方法)の 5.1 によって測定する。

(2)

厚さの測定箇所は,試験片の狭部の中心線上の中心とその両側にそれぞれ 15mm の点,合計 3 点とす

る。

5.3

伸び測定用の標線  試験片は,次の方法により,伸び測定用の標線(以下,標線という。)を付ける。

(1)

標線距離(標線間の距離)は,30mm とする。

(2)

標線は試験片の平行部分に,その中央部分を中心として正確に,かつ鮮明に付けなければならない。

5.4

試験機  次の条件を満たす引張試験機を用いる。

(1)

試験機の機構  試験機は,最大荷重の指示装置を持たなければならない。

(2)

試験機の能力  試験機は,試験時の最大荷重がその各能力の 15∼85%の範囲になるものを用いなけれ

ばならない。

(3)

引張速さ  試験片つかみの移動速度は,原則として試験片に対して 100±20mm/min とする。

(4)

試験機の許容差  試験機の荷重目盛の許容差は±2%とする。

(5)

試験機の検査  試験機は正確にすえ付け,少なくとも 1 年に 1 回以上検査しなければならない。

5.5

試験方法

5.5.1

試験片の取り付け  試験片は試験中にゆがみその他の不都合を生じないように,正しく,かつ確実

につかみに取り付けなければならない。

5.5.2

引張切断荷重及び伸びの測定  引張荷重の測定は 5.4 の試験機により,試験片の切断に至るまでの

最大荷重を読み取り,この荷重を引張切断荷重とし,試験成績は 2 個の試験片の平均値をもって表す。

なお,2 個の試験片の厚さの平均値を引張荷重の値に付記する。

伸びの測定は,適当な方法により切断時の標線間の長さを mm まで測定し,次の式によって算出する。

100

0

0

1

×

L

L

L

E

B

ここに

E

B

:  伸び (%)

L

1

:  切断時の標線間の長さ (mm)

L

0

:  標線距離 (mm)

6.

引裂試験

6.1

試験片  試験片の形状及び基本寸法は,図 のとおりとし,長軸上の一端から中心線上に 70mm の

切込みを鋭利な刃物で入れる。


4

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6.2

厚さの測定  5.2 による。ただし,測定箇所は切込部線上の未切込部の中央とその両端の 3 箇所とす

る。

6.3

試験機  5.4 による。

6.4

引裂荷重の測定  試験片の X 部と Y 部を試験機に取り付け,引き裂いて切断するまでの最大荷重を

測定する。

引裂速さは 5.4(3)引張速さと同じとする。

図 4

この引裂切断時までの最大荷重を引裂荷重とし,試験成績は 2 個の試験片についての測定値の平均値を

もって表す。

なお,2 個の試験片の厚さの平均値を引裂荷重の値に付記する。

7.

液中加熱収縮温度

7.1

試験片  試験片は,10mm×50mm の大きさとする。

7.2

試験装置  図 のような構造を持つもの。


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図 5  液中加熱収縮温度測定装置

7.3

液中加熱収縮温度の測定  7.2 の試験装置を用い,試験片にかかる荷重を 30gf {0.29N}  とし,タンニ

ンなめし革は水中で,クロムなめし革及びコンビなめし革は水 1 容とグリセリン 3 容の混合液中で,液量

は 1とし,1 分間に 3∼5℃の速度で液温が上昇するように加熱し,試験片が収縮し始めるときの液温を測

定する。試験成績は 4 個の試験片についての測定値の平均値をもって表す。

備考  水は pH5∼7 の蒸留水,グリセリンは JIS K 8295〔グリセリン(試薬)〕の 1 級を用いる。

8.

液中加熱収縮温度の変化  9.の染色堅ろう度試験の前後に 7.により液中加熱収縮温度を測定し,その

温度差を求める。

9.

染色堅ろう度

9.1

装置及び材料  JIS L 0860(ドライクリーニングに対する染色堅ろう度試験方法)の 3.による。ただ

し,次の材料を追加する。

(1)

ラウリル硫酸ナトリウム(ウェットクリーニング法用)日本薬局方のもの

(2)

ガソリン(ドライクリーニング乙法用)JIS K 2201(工業ガソリン)の 5 号のもの

9.2

複合試験片の作製  試験片をこれと同じ大きさに裁断した添付白布 2 枚の間にはさんで,対応する 2

辺を白綿縫糸であらく縫い合わせる。3 組を作り,2 組はウェットクリーニング法,ドライクリーニング法

甲法又は乙法の試験用に,1 組は判定の基準に使用する。

9.3

操作


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9.3.1

ウェットクリーニング法  JIS L 0860 の 5.による。ただし試験びんの中に入れる試験液は,ラウリ

ル硫酸ナトリウム 0.2g 及び水 100ml とし,

複合試験片を試験びんから取り出した後の洗浄操作は次による。

複合試験片及びびんを軽く水道水で洗い,次に複合試験片及び 40±2℃の蒸留水 100ml を試験びんに再

び入れ,軽く手で振り,数分経過後液を捨て,新たに 40±2℃の蒸留水 100ml を入れ,同様に振る。この

水洗を 3 回行った後複合試験片をびんから出し,軽くろ紙間にはさみ,余分の水分を除き試験片と添付白

布を縫い合わせたまま 40∼45℃の乾燥機中で乾燥する。

9.3.2

ドライクリーニング甲法  JIS L 0860 の 5.及び 6.による。ただし,乾燥温度は,40∼45℃とする。

9.3.3

ドライクリーニング乙法  JIS L 0860 の 5.及び 6.による。ただし,パークロルエチレンの代わりに

ガソリンを用い,また乾燥温度は 40∼45℃とする。

9.4

判定及び表示  JIS L 0860 の 7.及び 8.による。ただし,表示には試験に用いたクリーニング方法を

付記すること。

高分子部会  衣料革専門委員会  構成表(昭和 40 年 9 月 1 日制定のとき)

氏名

所属

(委員会長)

井  上  吉  之

東京農工大学

堀          勉

丸紅飯田株式会社東京支社物資部

横  山  鹿之亮

株式会社白洋舎

小  菅  国  光

神奈川県クリーニング協同組合

村  上  文  七

株式会社村上商店

青  木  英  二

株式会社青木染革所

小  野      隆

日中皮革株式会社

岡  本      茂

全国皮革産業連合会

菅  野  英二郎

日本皮革技術協会

豊  田  春  和

工業技術院東京工業試験所第 7 部

原  田  義  久

通商産業省軽工業局

野  手  清  吉

東京皮革服装協同組合

伊  藤  美佐子

主婦連合会

堀      志  津

友の会中央部

丸  田  幸  栄

工業技術院標準部

(事務局)

山  脇  政  次

工業技術院標準部繊維化学規格課

安  達  孝  明

工業技術院標準部繊維化学規格課

(事務局)

青  木  誠  治

工業技術院標準部繊維化学規格課(昭和 52 年 5 月 1 日改正のとき)

石  川  哲之介

工業技術院標準部繊維化学規格課(昭和 52 年 5 月 1 日改正のとき)