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K 6404-3

:2015

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  用語及び定義  

2

4

  試験の種類  

3

5

  試験の一般条件  

3

6

  防水試験  

4

7

  はっ水試験  

8

8

  水浸試験  

10

9

  ガス透過試験  

10

10

  耐熱試験  

21

11

  耐寒試験  

22

12

  ブロッキング試験  

28

13

  透湿試験  

29

14

  燃焼試験  

31

15

  耐液試験  

31

附属書 A(参考)耐液試験の試験用液体  

36

附属書 B(参考)耐液試験の浸せき温度  

39

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

40


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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

ゴム工業会(JRMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。

これによって,JIS K 6404-3:1999 は改正されこの規格に置き換えられ,また,JIS K 6404-7:1999,JIS K 

6404-8:1999

JIS K 6404-9:1999,JIS K 6404-10:1999,JIS K 6404-13:1999,JIS K 6404-14:1999,JIS K 

6404-15:1999

JIS K 6404-20:1999 及び JIS K 6404-21:1999 は廃止され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS K 6404

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

K

6404-1

  第 1 部:基本特性(標準雰囲気及び引布の寸法並びに質量の測定方法)

JIS

K

6404-2

  第 2 部:物理試験(基本)

JIS

K

6404-3

  第 3 部:物理試験(応用)

JIS

K

6404-4

  第 4 部:耐久試験


日本工業規格

JIS

 K

6404-3

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ゴム引布及びプラスチック引布試験方法−

第 3 部:物理試験(応用)

Testing methods for rubber- or plastics-coated fabrics-

Part 3: Determination of physical properties (Application)

序文 

この規格は,2001 年に第 3 版として発行された ISO 1420,1990 年に第 2 版として発行された ISO 4675

1990

年に第 2 版として発行された ISO 5978,2005 年に第 1 版として発行された ISO 6450 及び 1997 年に

第 1 版として発行された ISO 7229 を基とし,

対応国際規格には規定されていない日本独自の試験法規格

[は

っ水試験,水浸試験,耐寒試験(低温落すい試験及び低温ねじり試験)

,耐熱試験,透湿試験及び燃焼試験]

も取り込み,使いやすくするため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,ゴム引布及びプラスチック引布(以下,引布という。

)の物理試験(応用)について規定す

る。

なお,物理試験(応用)は,防水試験,はっ水試験,水浸試験,ガス透過試験,耐熱試験,耐寒試験(低

温曲げ試験,低温ねじり試験及び低温落すい試験)

,ブロッキング試験,透湿試験,燃焼試験及び耐液試験

である。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 1420:2001

,Rubber- or plastics-coated fabrics−Determination of resistance to penetration by water

ISO 4675:1990

,Rubber- or plastics-coated fabrics−Low-temperature bend test

ISO 5978:1990

,Rubber- or plastics-coated fabrics−Determination of blocking resistance

ISO 6450:2005

,Rubber- or plastics-coated fabrics−Determination of resistance to liquids

ISO 7229:1997

,Rubber- or plastics-coated fabrics−Measurement of gas permeability

(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

警告  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の試験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用者に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではな

い。この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な処置をとらなけれ

ばならない。


2

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引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 1322

  建築用薄物材料の難燃性試験方法

JIS K 0114

  ガスクロマトグラフィー通則

JIS K 6257

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−熱老化特性の求め方

JIS K 6258

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐液性の求め方

JIS K 6261

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−低温特性の求め方

JIS K 6404-1

  ゴム引布及びプラスチック引布試験方法−第 1 部:基本特性(標準雰囲気及び引布の

寸法並びに質量の測定方法)

注記  対応国際規格:ISO 2231:1989,Rubber- or plastics-coated fabrics−Standard atmospheres for

conditioning and testing

及び ISO 2286-1:1998,

Rubber- or plastics-coated fabrics

−Determination of

roll characteristics

−Part 1: Methods for determination of length, width and net mass(全体評価:

MOD

JIS K 8125

  塩化カルシウム(水分測定用)

(試薬)

JIS L 1091

  繊維製品の燃焼性試験方法

用語及び定義 

3.1 

ブロッキング(blocking)

意図しない材料間の密着性。

3.2 

はっ水

水をはじく性質。

3.3 

ガス透過(gas transmission)

対象とする気体が,引布の表面から溶解した後,引布内部の気体の濃度勾配によって拡散し,引布の反

対面の表面から放散する一連の現象。

3.4 

ガス透過度(gas transmission rate)

試験片を透過する試験ガスの,単位面積,単位時間及び試験片両面間の単位分圧差当たりの体積。

3.5 

ガス透過係数(gas permeability coefficient)

試験片を透過する試験ガスの,単位厚さ,単位面積,単位時間及び試験片両面間の単位分圧差当たりの

体積。

3.6 

ガス透過曲線(gas transmission curve)

圧力センサ法において,試験開始からガス透過が定常状態に至るまでの,低圧側セルの圧力変化を,時

間軸に対してプロットした曲線(

図 参照)。


3

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3.7 

全面浸せき試験(immersion test)

各種液体に対して試験片の全面を浸せきし,浸せき前と浸せき後との各種特性の変化を測定する試験。

3.8 

片面浸せき試験 

各種液体に対して試験片の片面を浸せきし,各種特性の浸せき前後の変化を測定する試験。

試験の種類 

物理試験(応用)の種類を,

表 に示す。

表 1−試験の種類 

箇条

試験の種類

内容

試験方法

 6 

防水試験

引布の片側に水圧を加え,引布の反対側からの漏れ

の状態から防水性を評価する。

この試験には,2 種類の方法がある。

A

法(高圧)500 kPa 以下

B

法(低圧)100 kPa 以下

 7 

はっ水試験

引布に水を噴霧した後,引布のぬれ状態を観察して
引布のはっ水性を評価する。

ガラス漏斗及び噴霧装置を用い
たはっ水試験装置による試験。

 8 

水浸試験

引布を水に浸した後,塗布(コーティング)してあ
るゴム又はプラスチックの膨潤状態,色の変化など

から,水浸性を評価する。

蒸留水に一定時間浸せき(漬)
した後の外観変化を目視で評価

する試験。

 9 

ガス透過試験

引布の片面に試験ガスを用いて,規定圧力を加える

又は規定流量を流し,反対面に透過するガス量を測
定することで,ガス透過性を評価する。

圧力センサ法(差圧法)

ガスクロマトグラフ法(差圧法,
等圧法)

10 

耐熱試験

引布の塗布(コーティング)面を重ね合わせ,規定
温度に規定時間放置した後の塗布(コーティング)

面の劣化状態から熱に対する抵抗性を評価する。

重ね合わせた 2 枚一組の試験片
をガラス板に挟み,塗布面の異

常を目視又は感触によって評価

する試験。

11 

耐寒試験

耐寒試験は,引布の低温に対する耐性を評価する。
この試験には,3 種類の方法がある。

A

法  低温曲げ試験

B

法  低温落すい試験

C

法  低温ねじり試験

12 

ブロッキング試験

引布に規定の温度及び負荷を加えることによってブ

ロッキング抵抗を相対評価する。

2

枚一組の試験片どうしを合わ

せ,ガラス板に挟み,粘着性及

び塗布(コーティング)層の剝
離状態を評価する試験。

13 

透湿試験

規定時間放置し,引布を透過する単位面積当たりの
水蒸気量を測定し,透湿度を評価する。

水の入った容器を引布で覆い,
規定温度で規定時間放置した前

後の質量差から透湿性を評価す

る試験。

14 

燃焼試験

試験片を各角度に設置し,燃焼の広がりの程度(燃
焼面積及び燃焼長さ)

残炎及び残じん時間などを評

価する。

JIS A 1322

又は JIS L 1091 によ

る。

15 

耐液試験

引布を各種液体に浸せきし,特性値の浸せき前後の

変化率又は数値の変化から試験片の耐液性を評価す

る。この試験には,2 種類の浸せき方法がある。

A

法  全面浸せき試験

B

法  片面浸せき試験

試験の一般条件 

5.1 

状態調節及び試験の標準雰囲気 


4

K 6404-3

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試料の状態調節は,JIS K 6404-1 の 4.2.2(状態調節“1”の方法)による。また,試験の標準雰囲気は,

JIS K 6404-1

の 4.3(試験の標準雰囲気)に規定する雰囲気“B”又は,雰囲気“D”のいずれかとする。

なお,試験室が標準雰囲気に保てない場合は,試験時の温度及び湿度を試験報告書に記載する。

5.2 

湿潤状態 

湿潤状態で試験を行う場合は,試験液(蒸留水,イオン交換水又は非イオン性界面活性剤の水溶液)と

試験片との容量比は 20:1 とする。試験片は,液温(23±3)℃の試験液に,24 時間,又は規定した時間

に従い,浸せきした後,試験液から取り出し 1 分以内に試験する。また,必要に応じて非イオン性界面活

性剤を加える場合は,体積分率 0.1 %以下の水溶液とし,浸せき後,水ですすぎ,1 分以内に試験する。

5.3 

製造から試験までの時間 

全ての試験は,製造後 16 時間以上経過した試料で行う。試料は,試験するバッチの代表となるように採

取する。非製品試験では,製造から 4 週間以内に実施する。比較試験では,同じ時間間隔で行うことが望

ましい。製品試験の場合は,製造から 3 か月以内に試験を行うことが望ましい。

防水試験 

6.1 

一般 

この試験は,防水試験装置を用いて規定の水圧を試験片に加えて,目視で試験片からの漏水の有無を観

察することによって,引布の防水性を評価する。

注記  A 法と B 法とでは,結果が異なる。

6.2 

試験片 

6.2.1 

試験片の採取及び調製 

試験片を欠陥のない場所から採取する。状態調節及び試験の雰囲気は,5.1 による。

6.2.2 

試験片個数 

試験片の個数は,次に示す個数とする。ただし,受渡当事者間の協定による場合,この限りではない。

  A 法:3 個

  B 法:5 個

6.2.3 

試験片の形状及び寸法 

それぞれの方法の試験片は,次に示す形状及び寸法とする。

a)

正方形の試験片:一辺が,A 法は,約 150 mm,B 法は,約 200 mm。

b)

円形の試験片:直径が 130 mm∼200 mm。

6.3 A

法(水圧が 500 kPa 以下の場合) 

6.3.1 

装置 

試験装置は,次による。試験装置の例を,

図 に示す。

a)

試験容器に試験片及び目皿を装着するときに,試験片を固定するためのリング締付けクランプ及びク

ランプを駆動するピストンハンドルで構成されるものとする。

b)

水圧を与える容器には,圧力計及び三方弁を備えるものとする。

c)

三方弁を介して高圧水を機械的に作りだすシリンダーに接続したノズル及び給水口を備えるものとす

る。

d)

試験装置は,一定時間,1 MPa の静水圧を保持する能力をもつものとする。

6.3.1.1 

圧力計  圧力計は,600 kPa まで測定できるものとし,容器内の静水圧を測定するために直接容

器に接続する。


5

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6.3.1.2 

試験容器  試験容器は,直径 100 mm の円筒形をしており,試験片を載せる円筒の端部には,試

験片の破裂を防ぐための O リング又は同等のゴムのシールを設ける。

6.3.1.3 

目皿  目皿の厚さは 5 mm,直径 3 mm の 45 個の小さな孔が等距離であいたもので,リング締付

けクランプを用いて直接試験片を上部から押さえる。

 1

給水口

 2

圧力計

 3

三方弁

 4

シリンダー

 5

ピストンハンドル

 6

水出口

 7

試験容器

 8

リング締付けクランプ

 9

ねじ

 10

上部ねじハンドル

 11

目皿

 12

試験片

 13

密封パッキン

装置の概略図 

単位  mm

装置の詳細図 

図 1−防水試験 法の装置の例 


6

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単位  mm

目皿の拡大図 

図 1−防水試験 法の装置の例(続き) 

6.3.2 

試験圧力 

試験圧力は,次による。ただし,受渡当事者間の協定によって,圧力及び時間を設定してもよい。

a)

衣料用製品に用いる引布の場合は,200 kPa とする。

b)

工業用製品に用いる引布の場合は,300 kPa とする。

6.3.3 

手順 

手順は,次による。

a)

リング締付けクランプ及び三方弁を開き,容器内に水を注ぎ,試験容器の口から水があふれるように

しておき,シリンダー(

図 の 4)を水で満たす。その後,三方弁を閉める。

b)

試験容器の口に,試験片を設置する。

c)

試験片の上に目皿(6.3.1.3 参照)を配置し,上部ねじハンドルを回して,リング締付けクランプを締

め付ける。

d)

ピストンハンドルを回して,水の供給を開始し,規定の静水圧にする。

e)

規定の静水圧に達した後,ピストンハンドルを調整して,1 分間圧力を維持する。

f)

圧力を解放する前に,目皿の孔があいた部分で,試験片からの水漏れなどの異常がないかを調べる。

g)

ピストンハンドルで圧力を解放した後,リング締付けクランプを解放し,目皿を外す。

h)

試験片を取り出して,水漏れなどの異常が発生していないかを再度調べる。異常がある場合には,試

験報告書に記録する。

6.4 B

法(水圧が 100 kPa 以下の場合) 

6.4.1 

装置 

装置は,次による。

a)

試験装置は,円筒形又は四角形の試験容器をもつものとする。

b)

試験容器と試験片とを密着するリング締付けクランプをもつものとする。

c)

試験容器は,下部に室温の水で満たすために水入口配管に接続するノズルをもつものとする。


7

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d)

試験片保持具(メッシュ)は,試験片上面を支えるように取り付ける。試験片保持具は,直径 1 mm

∼1.2 mm のワイヤで 30 mm を超えない正方形の網目状に編まれたものとする。

6.4.1.1 

圧力計  圧力計は,上限が 19.6 kPa(2 000 mmH

2

O

)で,精度±1 %で読み取ることのできる水圧

計又は上限が 100 kPa で 1 kPa 単位で読み取ることのできる圧力計のいずれかとする。

6.4.1.2 

試験容器  試験容器は,一辺が 100 mm の四角形又は直径 113 mm の円形のもので,それぞれ

10 000 mm

2

の断面積をもち,試験容器の口に試験片を固定するリング締付けクランプをもつ。リング締付

けクランプによって試験片を締め付ける場合には,試験片の損傷を防止するために,試験片とリング締付

けクランプ表面との間に国際ゴム硬さが,約 40 IRHD(国際ゴム硬さ)で,厚さが約 5 mm 又は断面直径

10 mm

の O リング状のゴム製ガスケットを用いる。密度が 45 kg/m

3

∼55 kg/m

3

で,約 10 mm の厚さをもつ

独立気泡の架橋ポリエチレンなどを用いてもよい。

6.4.2 

試験圧力 

試験圧力は,引布の用途に応じて決める。

6.4.3 

手順 

手順は,次による。

a)

水注入管を接続した試験容器で,注入バルブを開き,試験容器から水があふれるまで水を流し込む。

試験容器の上部から水が全て均一に流れ出ることを確認し,試験容器が水平であることを確認する。

注入管には,空気が残っていないことを確認し,試験容器内の水位は,水圧計又は圧力計(6.4.1.1 

照)で圧力がゼロを示していることを確認する。

b)

試験する面が,水と接触するように,試験片を試験容器に置く。そのとき,空気が残らないようにす

る。

注記  試験片は試験前に湿らせるとよい。

c)

試験片保持具(メッシュ)を取り付ける[6.4.1 d)  参照]

。クランプの端が試験容器の上部と完全に平

行であることを確認しながら,リング締付けクランプを使用して試験容器,試験片及びメッシュを固

定する。

d)

試験容器内の圧力が,規定の速度で増加するように,圧力計を確認しながら,注入バルブを開く。

試験圧力が,30 kPa 以下の場合,1 分±10 秒で試験圧力に達しなければならない。

試験圧力が,30 kPa 以上の場合,2 分±20 秒で試験圧力に達しなければならない。

e)

規定の圧力に達した後,注入バルブを調整し,規定の時間圧力を保持する。

試験圧力が,30 kPa 以下の場合,2 分間保持する(全試験時間,3 分)

試験圧力が,30 kPa 以上の場合,5 分間保持する(全試験時間,7 分)

f)

水が,引布を通過したかどうかを試験片の表面を目視で確認する。

g)

給水管を閉じ,排水バルブを開くことによって圧力をゼロに戻す。試験中に漏れが試験片クランプゾ

ーン内で検出された場合は,試験をやり直す。

h)

試験片を取り出して,水漏れなどの異常が発生していないかを再度調べる。異常がある場合には,試

験報告書に記録する。

6.5 A

法及び 法の試験の評価 

試験片表面に,針をさして現れるような水滴,水が浸透した跡及び試験片端部の基布からとみなされる

水滴があると,水浸透点があったとみなす。ただし,クランプの端部で起こる浸透は,水浸透点とはみな

さない。

6.6 

試験報告書 


8

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試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号及び適用した試験方法

b)

引布の識別

c)

状態調節及び試験の標準雰囲気

d)

試験片の数

e)

試験片の形状(正方形又は円形)

f)

水圧を加えた面

g)

試験圧力及び圧力を加えた時間

h)

引布の評価結果(水浸透点の有無)

i)

規定試験手順から外れた内容

j)

試験年月日

はっ水試験 

7.1 

一般 

引布に水を噴霧した後,引布の濡れ状態を目視で観察し,引布のはっ水性を評価する。

7.2 

装置 

はっ水試験機の例を,

図 に示す。

7.3 

試験片の採取及び調製 

試料から約 180×180 mm の試験片 3 個を採取する。状態調節及び試験の雰囲気は,5.1 による。

7.4 

手順 

手順は,次による。

a)

試験片の試験面を,直径 177.8 mm の試験片取付枠の中心にしわが生じないように取り付ける。試料

の生地があや織りの場合は,あやの方向が水の流れに対して 45°となるように取り付ける。

b)

噴霧ノズルの中心を枠の中心と一致させて(27±2)℃の水 250 mL をガラス漏斗に注入し,これを試

験片に散布する。

c)

試験片取付枠をはっ水試験機から取り外し,その一端を持ち,試験面を下向きにして,他端を硬い物

に打ち当てて余分な水滴を落とす。

d)

濡れた状態を目視で観察し,次の判定標準表と比較対照して採点する。

7.5 

試験の評価 

図 のはっ水試験の判定標準表と比較対照して,採点した三つの値の平均値を求める。ただし,それぞ

れの値も記録する。

7.6 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号及び適用した試験方法

b)

引布の識別

c)

状態調節及び試験の標準雰囲気

d)

試験片の数

e)

各試験片の判定点数及び全試験片の平均値

f)

規定試験手順から外れた内容

g)

試験年月日


9

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単位  mm

1

  ガラス漏斗(口径 152.4)

2

  ゴム巻付リング

3

  噴霧ノズル(径 0.889  小孔 19 個)

4

  試験片

5

  試験片取付枠

図 2−はっ水試験機の例 

5

:表面に付着湿潤のないもの

4

:表面に僅かに付着湿潤を示すもの

3

:表面に水滴状の湿潤を示すもの

2

:表面にかなりの部分的湿潤を示すもの

1

:表面全体に湿潤を示すもの

0

:表面が完全に湿潤を示すもの

図 3−はっ水試験の判定標準 

 5

4

 3

2

 1

0

判定標準表


10

K 6404-3

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水浸試験 

8.1 

一般 

引布を水に浸した後,塗布(コーティング)してあるゴム又はプラスチックの膨潤状態,色の変化など

から,水浸性を評価する。

8.2 

試験片の採取及び調製 

試料から約 50×50 mm の試験片 3 個を採取する。状態調節及び試験の雰囲気は,5.1 による。

8.3 

手順 

手順は,次による。

a)

試験に用いる容器は,試験片を折り畳まないで浸せる程度の大きさのものとし,

(40±1)℃の恒温装

置を備えるものとする。

b)

蒸留水を使用し,水量は,試験片 1 個につき 50 mL とする。

c)

試験片を,

(40±1)℃の蒸留水中に 4 時間浸す。

8.4 

試験の評価 

試験後の蒸留水の着色,塗布(コーティング)面の膨張及びその他の異常の有無を調べる。

8.5 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号及び適用した試験方法

b)

試験時の雰囲気温度及び湿度

c)

蒸留水の着色の有無

d)

塗布(コーティング)面の膨張の有無

e)

上記 c)d)  以外の異常の有無

f)

規定試験手順から外れた内容

g)

試験年月日

ガス透過試験 

9.1 

一般 

ガス透過試験には,圧力センサ法とガスクロマトグラフ法とがあり,更に,ガスクロマトグラフ法には,

等圧法と差圧法とがあり,いずれかを選択する。

9.2 

試験片 

9.2.1 

試験片の形状及び寸法 

試験片の厚さは,0.1 mm∼4.0 mm とし,均一なシート状試験片を用いる。それ以外の試験片を用いる場

合は,受渡当事者間の協定による。

試験片は,ガス透過面積より十分に大きく,試験セルを密封できるように装着しなければならない。

9.2.2 

試験片の厚さの測定 

試験片の厚さ(d)の測定は,JIS K 6404-1 の 5.3(厚さの測定方法)に規定する寸法測定法を用いて,

透過部分の中央を含む 5 か所以上を 0.01 mm まで測定し,平均値を求める。

9.2.3 

試験片の採取 

試験片は,引布の有効幅から 3 個以上採取する。

試験片に,異物が混入したもの,気泡があるもの,きず,穴又は孔があるものを,試験に用いてはなら

ない。


11

K 6404-3

:2015

9.2.4 

試験片のシーリング及びマスキング 

一般に引布の基布は,塗布(コーティング)材よりもガスが透過しやすく,試験片をセルに固定した後

も塗布(コーティング)材を透過したガスが基布を通して切断面から外部へ放散する可能性がある。これ

を防止するために,試験片の切断面をワックス,固定接着剤などでシーリングする。シーリング材は,試

験セル装着後に試験片に亀裂などを発生させず,ガス透過に影響しないものを用いる。

片面塗布(コーティング)引布の場合は,試験片の切断面シーリングに加え,試験セルのガス透過面の

外側に相当する試験片の端部をシーリング材でマスキングする。マスキングは,試験片の基布側に試験セ

ルガス透過面をマークし,シーリングと同時に行ってもよい(

図 参照)。

図 4−シーリング装置の例 

9.3 

試験ガス 

試験ガスは,単体ガス又は混合ガスを用いる。単体ガスの純度及び混合ガスに用いる各成分ガスの純度

は,体積分率 99.5 %以上とする。これに満たない純度のガスを用いる場合は,受渡当事者間の協定による。

また,試験ガス中には,試験に影響を及ぼす不純物を含んではならない。

警告  有毒ガス及び/又は可燃性ガスを使用する場合は,その使用及び回収処理について,必要な措

置をとらなければならない。

9.4 

圧力センサ法 


12

K 6404-3

:2015

9.4.1 

一般 

一定温度に維持した試験セルに,試験片を装着することによって高圧側セルと低圧側セルとに分割する

図 参照)。試験ガスを高圧側セルに,大気圧又は加圧状態で導入し,低圧側セルとの間に生じる圧力差

によって,試験ガスが試験片内部へ溶解した後,試験片内部の試験ガス濃度勾配によって拡散し,試験片

界面から低圧側セルへ放散する差圧法による。試験ガスの透過量は,低圧側セルの圧力上昇を圧力センサ

で測定し,透過度として求める。

9.4.2 

試験装置  試験装置は,試験セル,圧力センサ,試験ガス供給タンク,真空ポンプなどによって構

成する。試験装置の例を,

図 に示す。

9.4.2.1 

試験セル  試験セルは,試験片によって分割され,高圧側セル及び低圧側セルを構成する。高圧

側セルは,試験ガスを供給する導入口をもち,低圧側セルには,透過したガスによる圧力変化を検知する

圧力センサを接続する。試験片の装着面は,ガス漏れが起こらないように滑らかで,平らでなければなら

ない。試験セルの材質は,用いるガスに対して不活性なものとし,特に用いるガスを吸収しないものとす

る。試験片と試験セルとを密閉するために O リングなどのシール材を用いてもよい。シール材は,ガス透

過度が試験する材料に比べて十分に小さく,ガス透過試験の結果に影響を及ぼさないものを用いる。ガス

透過面の直径は,10 mm∼150 mm とし,試料のガス透過度の程度に応じて決める。

9.4.2.2 

試験片保持具  試験片保持具は,高圧側セルと低圧側セルとの圧力差による試験片の変形を防止

するために,低圧側セルに装着するものであり,ろ紙,金網など,ガス透過試験の結果に影響を及ぼさな

い材質の保持具を用いる。ろ紙を用いる場合には,化学分析で用いる厚さ 0.1 mm∼0.3 mm のものを,低

圧側セルの深さに応じて装着するのがよい。

9.4.2.3 

圧力センサ  圧力センサは,各種電子圧力センサなどを用いる。低圧側圧力センサは,低圧側セ

ルの圧力変化を少なくとも 5 Pa まで読み取れるものとする。

9.4.2.4 

試験ガス供給タンク  試験ガス供給タンクは,一定圧力を維持できる制御機器を備え,高圧側セ

ルに試験ガスを供給するためのタンクである。試験ガスの透過による高圧側セルの圧力低下に影響を与え

ない体積が必要である。

9.4.2.5 

真空ポンプ  真空ポンプは,試験セルを 10 Pa 以下の圧力まで排気できるものを用いる。

9.4.2.6 

温度センサ  試験温度を測定するために,試験セルには,温度センサを装着する。センサは,0.1  ℃

まで読み取れるものとする。


13

K 6404-3

:2015

1

  試験ガスボンベ

  6

  シール材 11  低圧側セル

2

  ストップバルブ

  7

  試験片 12  温度センサ

3

  試験ガス供給タンク

  8

  ストップバルブ 13  ストップバルブ

4

  試験セル

  9

  真空ポンプ 14  低圧側圧力センサ

5

  高圧側セル 10  試験片保持具 15  データ処理装置

図 5−ガス透過試験装置(圧力センサ法)の例 

9.4.3 

試験方法 

9.4.3.1 

試験条件 

試験条件は,次による。

a)

試験室の標準温度は,JIS K 6404-1 の 4.3 に規定する試験室の雰囲気“D”

(23±2)℃による。

(23±2)℃以外の温度で試験を行う場合は,受渡当事者間の協定による。

なお,試験温度とは,試験片又は試験ガスの温度ではなく,試験セルに装着した温度センサで測定

した温度とする。

b)

試験片の状態調節は,JIS K 6404-1 の 4.2(状態調節方法)に規定する試験片の状態調節による。水分

の影響を受けやすい材料を用いる場合は,塩化カルシウム又はその他の適切な乾燥剤を入れたデシケ

ータ内で,試験温度で 48 時間以上乾燥させる。

9.4.3.2 

ガス透過面積 

ガス透過面積(A)は,試験セルの内径から算出する。シール材を用いた場合は,内径からガス透過面

積を算出する。また,マスキングをした場合は,ガスが透過する部分の面積を算出する。


14

K 6404-3

:2015

9.4.3.3 

手順 

手順は,次による。

a)

試験片を保持するために,低圧側セルに適切な試験片保持具を装着する。

b)

試験セルの,試験片との接触面に真空グリースを薄く均一に塗り,その面に試験片をしわ及びたるみ

が生じないように装着する。

c)

試験片の上にシール材を装着し,ガス漏れが生じないように均一な圧力で固定する。

d)

(23±2)℃以外の試験温度で測定する場合は,試験セルをその試験温度に設定する。

e)

真空ポンプを作動させ,低圧側セル及び高圧側セルを排気する。吸着ガスを十分に除去する必要があ

るため,ガス透過度の低い試験片は,十分な排気時間を取る。排気時間は,試験片の種類及び状態調

節の方法によって異なる。

f)

高圧側セル及び低圧側セルの排気を止め,10 Pa 以下の圧力に保つ。

g)

低圧側セルの圧力に変動がある場合は,ガス漏れ又は吸着ガスが残存している可能性があるので,更

に b)e)  の操作を繰り返す。

h)

試験ガスを高圧側セルに試験圧力で導入し,高圧側セルの圧力(P

u

)を記録する。試験ガスが高圧側

セルから低圧側セルへ透過し,低圧側セルの圧力が上昇し始める。ガス透過度の計算で,標準状態に

換算するため,試験温度(T)を測定し記録する。

i)

低圧側セルの圧力を時間に対してプロットし,ガス透過曲線を描く。ガス透過の定常状態を示す直線

部分が確認されるまで測定を続ける(

図 参照)。ガス透過曲線は,自動記録した結果から描いたもの

を用いてもよい。

j)

ガス透過曲線の直線部分の傾きから,単位時間当たりの低圧側セルの圧力変化(dp/dt)を求める(

6

参照)

図 6−ガス透過曲線 

9.4.3.4 

ガス透過の計算及び試験結果のまとめ方 

9.4.3.4.1 

ガス透過度 

ガス透過度は,次の式(1)によって算出する。

計算から得られた試験結果は,

それぞれの試験片によって得られた値の平均値を,

有効数字 3 桁で表す。


15

K 6404-3

:2015

(

)

dt

dp

A

P

T

T

P

V

GTR

×

×

×

×

=

u

0

0

c

/

  (1)

ここに,

GTR

ガス透過度(

cm

3

/m

2

24h

Pa

V

c

低圧側セルの体積(

cm

3

T

試験温度(

K

T

0

標準状態温度

273.15

K

P

0

標準気圧

101 325

Pa

P

u

試験ガスの高圧側の圧力(

Pa

A

ガス透過面積(

m

2

dp/dt

単位時間当たりの低圧側セルの圧力変化(

Pa/24

h

9.4.3.4.2 

ガス透過係数 

ガス透過係数は,次の式

(2)

によって算出する。

d

GTR

Q

×

=

  (2)

ここに,

Q

ガス透過係数(

cm

3

m/m

2

24h

Pa

GTR

ガス透過度(

cm

3

/m

2

24h

Pa

d

試験片の厚さ(

m

9.5 

ガスクロマトグラフ法 

9.5.1 

一般 

一定温度に維持した試験セルを,

試験片を装着することによって供給側セルと透過側セルとに分割する。

供給側セルを大気圧又は加圧状態にし,透過側セルを減圧又は真空状態にする差圧法(

図 参照)及び供

給側セルと透過側セルとの圧力を等しくし大気圧とする等圧法(

図 参照)がある。等圧法は,各セルの

圧力(大気圧)は等しいが,試験ガスの分圧は,供給側セルよりも透過側セルのほうが低いので,試験ガ

スが試験片内部へ溶解した後,試験片内部の試験ガス濃度勾配によって拡散し,試験片界面から透過側セ

ルへと放散する。

試験ガスの透過量は,ガスクロマトグラフで測定し,透過度として求める。

ガスクロマトグラフ法は,水分を含んだ試験ガスの測定及び混合試験ガスを用いた場合の成分分析を行

うこともできる。

9.5.2 

差圧法 

9.5.2.1 

試験装置 

試験装置は,試験セル,ガスクロマトグラフ,試験ガス調節器,真空ポンプなどによって構成する。試

験装置の例を,

図 に示す。

9.5.2.1.1 

試験セル  試験セルは,9.4.2.1 による。低圧側セルは,計量管を経てガスクロマトグラフに接

続している。

9.5.2.1.2 

試験片保持具  試験片保持具は,9.4.2.2 による。

9.5.2.1.3 

ガスクロマトグラフ  ガスクロマトグラフの検出器は,熱伝導度検出器(

TCD

)を用いたもの,

水素炎イオン化検出器(

FID

)を用いたものなどがあり,カラムには,充塡カラム,キャピラリーカラム

を用いたものなどがある。検出器及びカラムは,含まれている試験ガス及び必要とする感度に応じ,適切

なものを用いる。いずれの型式のガスクロマトグラフであっても,低圧側セルに透過したガス量を,圧力

換算で少なくとも

5 Pa

まで測定できるものとする。用いるキャリヤーガスは,JIS K 0114 による。

9.5.2.1.4 

試験ガス調節器  試験ガス調節器は,試験ガスを試験に必要な圧力及び流量に調節し,一定に

保持できる機能をもつものとする。流量計は,少なくとも±

3 %

の精度のものを用いる。

9.5.2.1.5 

真空ポンプ  真空ポンプは,9.4.2.5 による。


16

K 6404-3

:2015

9.5.2.1.6 

温度センサ  温度センサは,9.4.2.6 による。

1

  試験ガスボンベ

  6

  高圧側セル 11  低圧側セル 16  キャリヤーガス

2

  試験ガス調節器

  7

  シール材 12  温度センサ 17  計量管

3

  ストップバルブ

  8

  試験片 13  真空ポンプ 18  ガスクロマトグラフ

4

  ストップバルブ

  9

  ストップバルブ 14  ストップバルブ 19  データ処理装置

5

  試験セル 10  試験片保持具 15  ストップバルブ

図 7−ガス透過試験装置(ガスクロマトグラフ,差圧法)の例 

9.5.2.2 

試験方法 

9.5.2.2.1 

試験条件 

試験条件は,9.4.3.1 による。

9.5.2.2.2 

ガス透過面積 

ガス透過面積の算出は,9.4.3.2 による。

9.5.2.2.3 

検量線 

透過したガスの濃度を定量化するため,JIS K 0114 に規定する定量分析方法に従って検量線を作成する。

検量線は,試験ガスの予想濃度範囲を包含する。また,検量線測定は,試験片の測定と同じ条件で実施す

る。


17

K 6404-3

:2015

9.5.2.2.4 

手順 

手順は,次による。

a)

試験片を保持するために,低圧側セルに適切な試験片保持具を装着する。

b)

試験セルの試験片接触面に真空グリースを薄く均一に塗り,その面に試験片をしわ及びたるみが生じ

ないように装着する。

c)

試験片の上にシール材を装着し,ガス漏れが生じないように均一な圧力で固定する。

d)

23

±

2

)℃以外の温度で試験する場合は,試験セルをその試験温度に設定する。

e)

真空ポンプを作動させ,低圧側セル及び高圧側セルを排気する。吸着ガスを十分に除去する必要があ

るため,ガス透過度の低い試験片は,十分な排気時間を取る。排気時間は,試験片の種類及び状態調

節の方法によって異なる。

f)

高圧側セルの排気を止め,試験ガス調節器から試験ガスを供給し,高圧側セルを一定圧力(

P

u

)に保

つ。試験ガスが,高圧側セルから低圧側セルへ透過し始める。

g)

低圧側セルの排気系流路を閉じて,透過した試験ガスを計量管(サンプリングループ)に一定時間,

計量管にため込む[ため込み時間(

t

h)

計量管を低圧側セルから分離し,ためた試験ガスをキャリヤーガスでガスクロマトグラフに導入し,

試験ガスの量(

D

v

)を測定する。このときの試験セルの温度(

T

)を記録する。

i)

定常状態を確認するため,g)

及び h)

の操作を繰り返す。ため込み時間(

t

)と試験ガスの測定量とが

比例関係にある場合,定常状態と判断する。

j)

低圧側セルを排気するときに,計量管中に存在する透過試験ガス量(ブランク量

D

b

)は,計量管の前

後のバルブを同時に閉じ,計量管中に残った試験ガスを測定して求める。

9.5.2.3 

ガス透過の計算及び試験結果のまとめ方 

9.5.2.3.1 

ガス透過度 

ガス透過度は,次の式

(3)

によって算出する。

計算から得られた試験結果は,

それぞれの試験片によって得られた値の平均値を,

有効数字

3

桁で表す。

(

)

u

0

b

v

)

440

1

/

(

)

/

(

P

t

A

T

T

k

D

D

GTR

×

×

×

×

=

  (3)

ここに,

GTR

ガス透過度(

cm

3

/m

2

24h

Pa

T

試験温度(

K

T

0

標準状態温度

273.15

K

t

ため込み時間(

min

D

b

透過試験ガスのブランク量(

cm

3

D

v

透過試験ガスの測定量(

cm

3

P

u

試験ガスの高圧側の圧力(

Pa

A

ガス透過面積(

m

2

k

計量管体積から低圧側全体積を求める装置定数

9.5.2.3.2 

ガス透過係数 

ガス透過係数は,次の式

(4)

によって算出する。

d

GTR

Q

×

=

  (4)

ここに,

Q

ガス透過係数(

cm

3

m/m

2

24h

Pa

GTR

ガス透過度(

cm

3

/m

2

24h

Pa

d

試験片の厚さ(

m


18

K 6404-3

:2015

9.5.3 

等圧法 

9.5.3.1 

試験装置 

試験装置は,試験セル,ガスクロマトグラフ,試験ガス調節器などによって構成する。試験装置の例を,

図 に示す。

9.5.3.1.1 

試験セル  試験セルは,試験片によって分割され,供給側セル及び透過側セルを構成する。供

給側セルは,試験ガスの導入口及び排気口をもち,透過側セルは,キャリヤーガスの供給タンク及びガス

クロマトグラフに接続されている。試験片の装着面は,ガス漏れが起こらないように滑らかで,平らでな

ければならない。試験セルの材質は,用いるガスに対して不活性なものとし,特に用いるガスを吸収しな

いものとする。試験片と試験セルとを密閉するために

O

リングなどのシール材を用いてもよい。シール材

は,ガス透過度が試験する材料に比べて十分に小さく,ガス透過試験の結果に影響を及ぼさないものを用

いる。ガス透過面の直径は,

10 mm

150 mm

とし,試料のガス透過度の程度に応じて決める。

9.5.3.1.2 

ガスクロマトグラフ  ガスクロマトグラフの検出器は,熱伝導度検出器(

TCD

)を用いたもの,

水素炎イオン化検出器(

FID

)を用いたものなどがあり,カラムには,充塡カラム,キャピラリーカラム

を用いたものなどがある。検出器及びカラムは,含まれている試験ガス及び必要とする感度に応じ,適切

なものを用いる。用いるキャリヤーガスは,JIS K 0114 による。

9.5.3.1.3 

試験ガス調節器  試験ガス調節器は,9.5.2.1.4 による。

9.5.3.1.4 

温度センサ  試験温度を測定するために,試験セルには温度センサを装着する。また,キャリ

ヤーガスの温度を測定するため,キャリヤーガスの流路に温度センサを装着する。センサは,

0.1

℃まで

読み取れるものとする。


19

K 6404-3

:2015

1

  試験ガスボンベ

  6

  温度センサ 11  キャリヤーガス調節器

2

  試験ガス調節器

  7

  シール材 12  計量管

3

  流路切替バルブ

  8

  試験片 13  ガスクロマトグラフ

4

  試験セル

  9

  透過側セル 14  データ処理装置

5

  供給側セル 10  キャリヤーガス

図 8−ガス透過性測定装置(ガスクロマトグラフ−FID 検出器,等圧法)の例 

9.5.3.2 

試験方法 

9.5.3.2.1 

試験条件 

試験ガス及びキャリヤーガスの圧力は,大気圧を標準とする。

その他の試験条件は,9.4.3.1 による。

9.5.3.2.2 

ガス透過面積 

ガス透過面積の算出は,9.4.3.2 による。

9.5.3.2.3 

検量線 

検量線は,9.5.2.2.3 による。

9.5.3.2.4 

手順 

手順は,次による。

a)

試験セルの試験片の接触面に真空グリースを薄く均一に塗り,その面に試験片をしわ及びたるみが生

じないように装着する。

b)

試験片の上にシール材を装着し,ガス漏れが生じないように均一な圧力で固定する。


20

K 6404-3

:2015

c)

23

±

2

)℃以外の温度で試験する場合は,試験セルをその試験温度に設定する。

d)

供給側及び透過側のセルから空気を追い出すために,キャリヤーガスをセル内容積及び配管内容積に

応じて十分な時間流し,その後,測定流量で流し安定状態を保持する。安定状態でのキャリヤーガス

流量(

F

)及び温度(

T

)を記録する。

e)

ガスクロマトグラフの記録装置で,ベースラインの安定を確認する。

f)

ベースラインが安定したら,供給側セルに試験ガスが流れるようにバルブを切り替える。

g)

試験ガスを試験圧力(

P

d

)に調整し,一定の流量で供給する。試験片を透過してくる試験ガスは,透

過側セルを流れるキャリヤーガスに混入し,キャリヤーガスとともに計量管を経て排気される。

h)

一定時間ごとに計量管を流路から分離し,

ガスクロマトグラフのカラムへ注入して測定するか,

又は,

流路を切り換えて一定時間キャリヤーガスをガスクロマトグラフへ導入して測定してもよい。測定し

ようとする試験ガスに対する検出信号の応答を,データ処理装置で記録する。

i)

クロマトグラフのインテグレータを用いて,測定するガスに対応するクロマトグラフのピーク面積を

求める。

j)

検量線を用いて,キャリヤーガス中の試験ガスの濃度(

D

)を求める。

k)

これらの測定は,一定時間間隔で行い,測定濃度が定常状態になったときの値を記録する。

9.5.3.3 

ガス透過の計算及び試験結果のまとめ方 

9.5.3.3.1 

ガス透過度 

ガス透過度は,次の式

(5)

によって算出する。

計算から得られた試験結果は,

それぞれの試験片によって得られた値の平均値を,

有効数字

3

桁で表す。

(

)

2

d

0

10

/

×

×

×

×

=

P

A

T

T

D

F

GTR

  (5)

ここに,

GTR

ガス透過度(

cm

3

/m

2

24h

Pa

A

ガス透過面積(

m

2

P

d

供給側セルの試験ガスの分圧(

Pa

T

0

標準状態温度

273.15

K

T

キャリヤーガス温度(

K

F

キャリヤーガス流量(

cm

3

/24h

D

測定した試験ガス濃度(

%

9.5.3.3.2 

ガス透過係数 

ガス透過係数は,次の式

(6)

によって算出する。

d

GTR

Q

×

=

  (6)

ここに,

Q

ガス透過係数(

cm

3

m/m

2

24h

Pa

GTR

ガス透過度(

cm

3

/m

2

24h

Pa

d

試験片の厚さ(

m

9.6 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記録する。

a)

この規格番号及び適用した試験方法[圧力センサ法又はガスクロマトグラフ法(差圧法又は等圧法)

b)

引布の識別

1)

試験片の形状,寸法(厚さ)

,履歴などの詳細

2)

試料の詳細

3)

試験片の採取・作製方法


21

K 6404-3

:2015

c)

試験の詳細

1)

試験温度

2)

試験ガスの種類,組成及び純度

3)

高圧側の試験ガス圧力,又は供給側の試験ガス圧力若しくは分圧

4)

ガス透過面積

d)

試験結果

1)

試験片の数

2)

ガス透過度の平均値

e)

規定試験手順から外れた内容

f)

その他必要事項

g)

試験年月日

10 

耐熱試験 

10.1 

一般 

耐熱試験は,引布の塗布(コーティング)面を重ね合わせて,規定温度に規定時間放置した後の塗布(コ

ーティング)面の劣化状態から熱に対する抵抗性を評価する試験方法である。

10.2 

装置 

装置は,次による。

10.2.1 

ガラス板  約厚さ

2 mm

×幅

100 mm

×長さ

100 mm

2

10.2.2 

強制循環式恒温槽  強制循環式恒温槽は,JIS K 6257 の箇条 5(試験装置)による。

10.3 

試験片の採取及び調製 

試料から約

60 mm

×

60 mm

の試験片を

2

個採取する。

状態調節及び試験の雰囲気は,5.1 による。

10.4 

試験温度 

試験温度は,

130

±

2

)℃とする。

10.5 

手順 

手順は,次による。

a)

試験片の塗布(コーティング)面を重ね合わせて,これを

2

枚のガラス板に挟む。

b)

恒温槽の温度を(

130

±

2

)℃に保持する。

c)

試験片を恒温槽中で

1

時間保持する。

d)

試験片を取り出して標準状態に

30

分間放置した後,目視又は指触によって塗布(コーティング)面の

異常

1)

の有無を調べる。異常があるときは,その状態を記録する。

1)

異常とは粘着,硬化,変色などをいう。

10.6 

試験の評価 

試験終了後の試験片を目視及び指触によって観察した状態を,次の等級に判定する。

  1

級:塗布(コーティング)面に異常のないもの

  2

級:塗布(コーティング)面に異常が少々見られるもの

  3

級:塗布(コーティング)面に異常が著しく多いもの

10.7 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。


22

K 6404-3

:2015

a)

この規格の番号及び適用した試験方法

b)

引布の識別

c)

塗布(コーティング)面の等級及び異常のある場合はその詳細

d)

規定試験手順から外れた内容

e)

試験年月日

11 

耐寒試験 

11.1 

一般 

耐寒試験は,低温に対する耐性を評価する試験法である。この試験方法には,次の

3

種類の方法がある。

  A

法  低温曲げ試験

  B

法  低温落すい試験

  C

法  低温ねじり試験

11.2 A

法(低温曲げ試験) 

11.2.1 

一般 

この方法は,気体中で試験片を強制的に折り曲げて試験する方法で,厚さが

0.1 mm

2.2 mm

の範囲内

の引布に適用する。これよりも厚い引布は,標準試験機の修正が必要である[11.2.5 e)

参照]

11.2.2 

装置 

装置は,次による。

11.2.2.1 

冷却槽  冷却槽は,試験片を低温に保持することができ,試験する曲げ試験機を中に入れたまま

試験操作できる十分な大きさのものを用いる。また,冷却槽は,11.2.3 に規定する試験片の状態調節を可

能にするのに十分な作業空間をもち,冷却空気又はその他の適切なガスの雰囲気を 11.2.4 に規定する試験

温度に対して±

1

℃に維持できるものを用いる。

11.2.2.2 

曲げジグ  曲げジグの例を,図 に示す。

11.2.2.3 

ガラス板  ガラス板は,全ての試験片を状態調節するときに用いるものであり,寸法は,約

125

mm

×

175 mm

の大きさで,簡単に操作できる程度の厚さのものとする。

11.2.2.4 

手袋  手袋は,冷却槽内での試験片の取扱いに用いるため,試験片と同じ温度で状態調節する。

したがって,作業者を保護するため,もう一組の手袋を着用し,その上に冷却した手袋を着用する。

11.2.3 

試験片の採取及び調製 

特に規定がなければ,試料の幅方向から均等に,引布の長さ方向と平行にそれぞれ

25 mm

×

100 mm

大きさの試験片を

3

個採取する。

製造から試験までの時間は,5.3 による。

状態調節及び試験の雰囲気は,5.1 による。

11.2.4 

試験温度 

試験温度は,−

70

℃∼

0

℃の範囲とし,−

30

℃,−

20

℃又は−

10

℃が望ましい。ただし,受渡当事

者間の協定がある場合,その限りではない。

11.2.5 

手順 

手順は,次による。

a)

JIS K 6404-1

に従って,各試験片の厚さを測定する。

b)

  2

枚のガラス板(11.2.2.3)に状態調節した

3

個の試験片を挟み,個々の試験片の間を十分に開け,空

気が通り抜けることができるようにする。


23

K 6404-3

:2015

c)

冷却槽(11.2.2.1)の中に試験片を挟んだガラス板,曲げジグ(11.2.2.2)及び冷却する手袋(11.2.2.4

を置く。特に規定がなければ,それらを試験温度に

4

時間以上放置する。

d)

規定時間後,試験片を冷却槽から外に出さずに,一つずつガラス板の間から試験片を取り外し,曲げ

ジグに取り付け,

フレキシングプレートを試験できる位置に留め具で固定する。

特に規定がなければ,

片面塗布(コーティング)の引布の場合,塗布(コーティング)面をフレキシングプレート面に合わ

せる。両面塗布(コーティング)の引布の場合には,特に規定がなければ,片面,又は両面を評価す

る。

e)

厚さが,

2.2 mm

を超える試験片を試験する場合には,金属おもりの質量を増やし(

図 参照),試験

片を取り付けられるように,フレキシングプレートとマンドレル(丁番)との間隔を広げることが必

要である。この場合には,試験報告書に相違を報告する。

f)

試験片を曲げジグに取り付けた後,できる限り速やかに,留め具を外し,フレキシングプレートを自

由落下させる。

g)

全ての試験片を試験した後,それらを冷却槽から取り出し,各試験片について拡大鏡で

5

倍に拡大し

て塗布(コーティング)面の破損,又はクラックの有無を検査する。検査は,試験で曲げた同じ方向

180

°折りたたんで行う。

警告

曲げ試験を行う前に,試験片を取り扱うときには,常に手袋を着用しなければならない。

11.2.6 

試験の評価 

11.2.6.1 

クラックの深さ 

クラックの等級を,次の

5

段階基準で評価する。

  0

:クラックなし

  A

:発泡層,中間層,又は基布に達しない表面層のクラック

  B

:中間層に達するクラック

  C

:基布,繊維に達するクラック

  D

:引布を貫通するクラック

11.2.6.2 

クラックの数 

クラックの数を

10

個まで記録する。

10

個以上の場合は“

10

以上”と記録する。

11.2.6.3 

クラックの長さ 

最大のクラックの長さを直尺などを用いて,ミリメートル単位で記録する。

11.2.7 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号及び適用した試験方法

b)

引布の識別

c)

状態調節の雰囲気(11.2.3 参照)

d)

引布の厚さ及びそれを測定したときの圧力

e)

試験温度

f)

冷却槽の中での放置時間

g)

試験した面

h)

11.2.6.1

5

段階基準に基づくクラックの深さ,数,最大クラック長さ

i)

規定試験手順から外れた内容

j)

試験年月日


24

K 6404-3

:2015

曲げジグの全体図 

図 9−曲げジグの例 


25

K 6404-3

:2015

曲げジグの詳細図 

図 9−曲げジグの例(続き) 


26

K 6404-3

:2015

単位  mm

A 13

B 25

C 100

D 5

E 48

F 100

×110×13

G 100

×25×13

H 100

×95×13

J 3

K

φ3

L 3

×3

M 6

図 9−曲げジグの例(続き) 

11.3 B

法(低温落すい試験) 

11.3.1 

一般 

液体中で試験片のループ部(曲げ状態)におもりを落下させて試験する方法。

11.3.2 

装置 

低温落すい試験装置(耐寒試験装置)を,

図 10 に示す。

11.3.3 

試験片の採取及び調製 

幅約

20 mm

,長さ約

100 mm

の試験片を,ロール引布の長さ方向及びその直角方向からそれぞれ

3

個採

取する。状態調節及び試験の雰囲気は,5.1 による。

11.3.4 

試験温度 

試験温度は,−

70

℃∼

0

℃の範囲とし,−

30

℃,−

20

℃又は−

10

℃が望ましい。ただし,受渡当事

者間の協定がある場合,その限りではない。

11.3.5 

手順 

手順は,次による。

a)

低温落すい試験装置の落下体(おもりを含む質量

2.5 kg

)を引き上げ,落下体の底面とアンビルとの

間隔を

50 mm

とする。

b)

低温槽を変成アルコールを用い,

ドライアイスで冷却して,

あらかじめ設定した試験温度に保持する。

c)

試験片の評価面を外側にして,長さ方向の両端を重ね合わせ,その一端約

5 mm

の部分を試験片保持

具のつかみに挟み,試験片の折り曲げ部がアンビルの中央部にくるように保持具を低温落すい試験装

置に取り付ける。

d)

試験片を取り付けてから

5

分間経過した後,押しボタンを押して支持台の爪を外し,落下体を落下さ

せる。

e)

直ちに,落下体を引き上げてから試験片保持具を取り出し,試験片を外して,クラックなどの異常の

有無を調べる。

11.3.6 

試験の評価 

11.3.6.1 

クラックの深さ 

クラックの等級を,次の

5

段階基準で評価する。


27

K 6404-3

:2015

  0

:クラックなし

  A

:発泡層,中間層,又は基布に達しない表面層のクラック

  B

:中間層に達するクラック

  C

:基布,繊維に達するクラック

  D

:引布を貫通するクラック

11.3.6.2 

クラックの数 

クラックの数を

10

個まで厳密に記録する。

10

個以上の場合は“

10

以上”と記録する。

11.3.6.3 

クラックの長さ 

最大のクラックの長さを直尺などを用いて,ミリメートル単位で記録する。

11.3.7 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号及び適用した試験方法

b)

引布の識別

c)

状態調節及び試験の雰囲気

d)

試験温度

e)

試験した面

f)

11.3.6.1

5

段階基準に基づくクラックの深さ,数及び最大クラック長さ

g)

規定試験手順から外れた内容

h)

試験年月日

図 10−低温落すい試験装置の例(耐寒試験装置) 

11.4 C

法(低温ねじり試験) 

11.4.1 

一般 

低温ねじり試験は,低温から室温までの温度範囲で,ねじりワイヤを介して引布をねじり,引布のねじ

り角を測定して,ねじり剛性を求める試験方法である。


28

K 6404-3

:2015

11.4.2 

装置 

試験装置は,JIS K 6261 の 6.[低温ねじり試験(ゲーマンねじり試験)

]による。

試験装置の上部つかみ及び下部つかみの幅は

6.4 mm

以上で,試験片のつかみ間の距離は,

38.0

±

0.25

mm

とする。

ねじりワイヤの校正は,JIS K 6261 の 6.3(ねじりワイヤの校正)に規定する方法による。

11.4.3 

試験片の採取及び調製 

規定の打抜きダイを用い,その長さ方向が試料の縦糸に対し

45

°になるように注意しながら長さ

44 mm

以上,幅(

6.30

±

0.20

mm

の試験片を

2

個採取する。

試験片の状態調節及び試験の雰囲気は,5.1 による。

11.4.4 

試験温度 

試験温度は,−

70

℃から室温までの範囲とする。

11.4.5 

手順 

JIS K 6261

の 6.

に規定する方法による。この場合,試験片のつかみ間距離が(

38.0

±

0.5

mm

になるよ

うに取り付ける。

11.4.6 

計算及び結果の表し方 

比モジュラスは,

23

±

2

)℃と設定温度とのモジュラス比で,JIS K 6261 の 6.6.2(比モジュラスの計算)

に規定する方法によって,計算を行う。比モジュラスが,

2

5

10

及び

100

になる温度を決定し,それぞ

T

2

T

5

T

10

及び

T

100

として表す。

11.4.7 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号及び適用した試験方法

b)

引布の識別

c)

状態調節及び試験の雰囲気

d)

冷媒の種類

e)

ねじりワイヤの種類

f)

測定に要した時間

g)

T

2

T

5

T

10

,及び

T

100

h)

規定試験手順から外れた内容

i)

試験年月日

12 

ブロッキング試験 

12.1 

一般 

ブロッキング試験は,試験片

2

枚を接した状態で,規定温度,規定時間処理した後に,接した

2

枚の試

験片を剝がして,接着状況又は粘着状況を評価する試験方法である。

12.2 

装置 

装置は,次による。

a) 

ガラス板  ガラス板は,長さ約

150 mm

,幅約

150 mm

及び厚さ

3 mm

の大きさのものを

2

枚用いる。

b) 

おもり  おもりは,質量

5.0 kg

のものを用いる。

c) 

強制循環式恒温槽  強制循環式恒温槽の大きさは,槽内に入れる試験片及び装置の総体積が,試験槽

の内容積の

10 %

以下になるように,十分大きいものを用いる。


29

K 6404-3

:2015

強制循環式恒温槽は,

70

±

2

)℃の精度で保持でき,最低

6

/h

の空気の入れ替えが可能なものと

し,過熱防止装置を取り付ける。

12.3 

試験片の採取及び調製 

試験片の採取及び調製は,次による。

a)

製造から試験までの時間は,5.3 に従う。

b)

試料は,ロール引布の長さ方向の両末端から

1 m

以上離れた場所から採取する。

c)

試験片は,試料から長さ

150 mm

,幅

150 mm

のものを

6

個採取する。

d)

試験片は,試験を行う素材を代表するものでなければならない。

e)

試験片は,試料の有効幅の範囲内で,かつ,長さ方向に平行に採取する。

f)

試験片にロール引布の長さ方向及びその直角方向それぞれの印を記入する。

g)

状態調節及び試験の雰囲気は,5.1 による。

12.4 

試験温度 

試験温度は,

70

±

2

)℃とする。

12.5 

手順 

手順は,次による。

a)

試験片を

2

枚一組にし,裏どうし合わせたもの,表どうし合わせたもの,及び裏と表とを合わせたも

のの

3

種類の試験片をそれぞれガラス板[12.2 a)

参照]に挟み,一番上のガラス板におもり[12.2 b)

参照]を片寄らないように載せ,試験体を作製する。

b)

試験体を,温度(

70

±

2

)℃の恒温槽中[12.2 c)

参照]に

3

時間置く。

試験体は,槽内の全ての面から

50 mm

以上離して棚に置く。

c)

規定時間経過後恒温槽から取り出し,直ちにガラス板の間から試験片を外し

1

時間放冷する。

d)

試験片を注意深く剝がした後,粘着性と塗布(コーティング)の剝離状態とを調べる。

12.6 

試験の評価 

試験片のブロッキングの度合いは,次の基準で評価する。

a)

非粘着:接着の跡がなく,塗布(コーティング)表面が離れる。

b)

微粘着:接着の跡がところどころ見られるが,塗布(コーティング)表面に異常は認められない。

c)

粘着:剝離困難で,塗布(コーティング)表面が剝がれる。

12.7 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号及び適用した試験方法

b)

引布の識別

c)

状態調節及び試験の雰囲気

d)

試験温度

e)

12.6

の粘着性評価の結果

f)

規定試験手順から外れた内容

g)

試験年月日

13 

透湿試験 

13.1 

装置 

装置は,次による。


30

K 6404-3

:2015

13.1.1 

透湿試験装置  透湿試験装置は,試験片を装着させる透湿試験用カップとデシケータとからなる。

透湿度試験機の例を,

図 11 に示す。

13.1.2 

はかり  はかりは,

0.000 1 g

が読み取れるものを用いる。

13.2 

試験片の採取及び調製 

試料から直径

54 mm

の円形に切った試験片

3

個を採取する。

試験片の状態調節及び試験の雰囲気は,5.1 による。

13.3 

手順 

手順は,次による。

a)

透湿試験用カップを用いて,その中に約

10 mL

の蒸留水を入れる。

水蒸気が試験片を透過するカップの透湿面積は,

m

2

)で表す。この場合,直径はミリメートル単

位ではかり,小数点以下

1

桁に丸めて表面積を計算する。

b)

試験片の塗布(コーティング)面が内側になるように,カップの縁に載せ,蓋を回してねじを締め付

け,試験片を固定する。これを試験体という(

図 11 参照)。

表面が平滑でない試験片の場合は,試験片が縁に当たる部分に,封かん剤として質量比でパラフィ

ン:ポリエチレン=

90

10

の混合物を塗布しておく。

c)

デシケータの底に乾燥に十分な塩化カルシウム(無水)を入れ,最低

1

時間試験温度(

40

±

1

)℃に保

つ。水が試験片に触れないよう注意して,試験体をデシケータの中に入れる。ただし,塩化カルシウ

ム(無水)は,JIS K 8125 に規定するものを用いる。

d)

試験を開始してから

2

時間後に,デシケータから試験体を取り出して,総質量をはかる。

試験体の総質量は,

0.000 1 g

まではかり,小数点以下

3

桁に丸める。

e)

取り出した試験体の総質量をはかり,直ぐにデシケータの中に戻す。

f)

試験を開始してから

24

時間後に,デシケータから試験体を取り出して,総質量をはかる。

単位  mm

図 11−透湿度試験機(試験体)の例 

13.4 

計算及び結果の表し方 

透湿度は,式

(7)

によって算出し,試験結果は

3

個の試験片の平均値で表す。

H

24

C

C

C

T

=

  (7)

ここに,

T

透湿度(

g/m

2

C

2

時間後の試験体の質量(

g


31

K 6404-3

:2015

C

24

24

時間後の試験体の質量(

g

C

H

カップの透湿面積(

m

2

13.5 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号及び適用した試験方法

b)

引布の識別

c)

試験室の環境

d)

用いた試験条件

e)

透湿度(

g/m

2

f)

規定試験手順から外れた内容

g)

試験年月日

14 

燃焼試験 

燃焼試験は,目的に応じて JIS A 1322 又は JIS L 1091 から選択する。

15 

耐液試験 

15.1 

一般 

この試験は,時間又は温度を適切に管理しながら試験片を各種液体に浸し,試験しようとしている特性

値の浸せき前後の数値の変化又はその変化率から試験片の耐液性を評価する試験方法である。

この試験には,次の二つの方法がある。

  A

法:全面浸せき試験

  B

法:片面浸せき試験

なお,

B

法(片面浸せき試験)は,引布の片面を浸し単位面積当たりの質量変化及び厚さの変化を測定

するために行う。

15.2 A

法(全面浸せき試験) 

15.2.1 

装置 

装置は,浸せき温度,試験用液体の揮発度,試験片の大きさ又は数量に応じて適切なものを用いる。試

験用液体の沸点から十分に低い温度で浸せきが可能な場合は,ストッパ付のガラス製容器又はガラス製試

験管を用いる。試験容器の大きさは,規定量の試験用液体に試験片を浸せきしたとき,試験片が完全に液

中に浸せきされ,かつ,試験片が拘束を受けずに,満遍なく試験用液体にさらすことができるものとする。

試験用液体の沸点に近い温度で浸せきする場合は,ストッパ付のガラス製容器を用いず,還流冷却器付き

の容器又はほかの適切な方法を用い,試験用液体の気化を最小限に抑える。

15.2.2 

試験用液体 

市販の試験用液体は,次による。

a)

必ずしも組成が一定であるとは限らないため,特性既知の浸せき油,又は特性既知の物質の混合物か

ら調製した試験用液体(

附属書 参照)を用いるのが望ましい。混合の比率は,附属書 を参照する

とよい。

b)

製造業者名,組成,粘度・アニリン点などの特性値,ロット番号などの試験用液体に関する情報を可

能な限り試験報告書に記載する。

試験の本来の目的を鑑み,試験用液体は引布が実際に使用される場面で接触する可能性の高いものを選


32

K 6404-3

:2015

択する。試験用液体の濃度についても,実際の使用の場面で引布が接触し得る濃度に設定する。

警告

試験用液体の取扱いには十分な注意が必要である。発煙性又は揮発性の高い液体を取り扱うと

きは,換気性能のついたフードの下で作業するのが望ましい。腐食性の試験用液体を用いると

きは,人体又は衣服に触れないようにする。引火性の液体を取り扱うときは,火気の近くでは

行わない。また,腐食性の試験用液体を用いる場合は,試験器具(締め具など)が損なわれる

ことがあるので,注意が必要である。

15.2.3 

試験片の採取及び調製 

試験片の採取及び調製は,次による。

a)

状態調節及び試験の雰囲気は,5.1 による。

b)

製造から試験までの時間は,5.3 による。

c)

試料は,ロール引布の長さ方向の両末端から

1 m

以上離れた場所から採取する。

d)

引布が実際に使用される場面において重要となる特性[引張強度,塗布(コーティング)層の接着性,

単位面積当たりの質量,引裂強度などの変化]をこの試験で求める特性値として選択する(一つとは

限らない。

。試験を行うときには,特性値に関する試験方法規格に規定されている形状で,かつ,浸

せき前後の変化を評価するために,規定された試験個数の

2

倍を切り出して用いる。

15.2.4 

試験条件 

試験条件は,次による。

a) 

試験温度  浸せき温度

T

は,実際に使用される温度に,より近いことが望ましい。浸せきの間,温度

は,

T

±

2

)℃に保つことが必要である。推奨する試験温度

T

については,

附属書 を参照する。

b) 

浸せき時間  浸せき時間は,次のいずれかに設定するのが望ましい。 

22

±

0.25

)時間,

46

±

0.25

)時間,

72

±

2

)時間,

168

±

2

)時間,

7

日間の整数倍±

2

時間

物性の変化を正しく測定するため,十分に平衡になり得る浸せき時間をとる。この平衡点を求める

ために,浸せき時間を幾つか変えて結果をみるという予備測定を実施することが望ましい。

なお,実際には,総浸せき時間は,物性の変化が最大になる点以上に長くとるとよい。

c) 

光・照明  浸せき試験は,必ず直射光を避けて行う。

15.2.5 

手順 

手順は,次による。

a) 

方法 1−浸せきの方法及び浸せき後に余分な液体を拭き取る方法 

1) 

試験片の準備  15.2.3 によって,試験片を準備する。 

2) 

浸せき  試験片は,互いに接触しないように試験用液体に浸せきする。試験用液体は,試験片を完

全に液中に浸せきできるだけの量で,少なくとも試験片の全体積の

15

倍以上とする。

その後,還流冷却器の不要な試験においては容器のストッパを締める。浸せきの間,試験用液体

の温度は終始(

T

±

2

)℃を保つようにする。

3) 

測定のための準備  浸せき時間の経過後,必要に応じて,試験片の温度を求める物理特性の測定に

適した温度になるように調整する。

測定温度の試験用液体を別途用意し,そこへ素早く試験片を移し,

5

10

分おくのが望ましい。

試験片を試験用液体から取り出し,適切な方法で表面に残った液体を取り除く。取除き方は液体

の特性に適宜応じる。例えば,イソオクタン,トルエンなどの粘性が低く揮発性のある液体の場合,

試験片をフィルターペーパで拭く。粘性が高く揮発性のない液体の場合は,石油エーテルのような

揮発性の液体で試験片を素早くすすぎ,再度フィルターペーパを用いて完全に液体を取り除くよう


33

K 6404-3

:2015

にする。

浸せきしていない試験片と浸せきした試験片とを見比べて,外観の変化がないか確認する。変化

の有無を記録し,変化があった場合はその変化について詳しく記載する。

4) 

特性値の測定  試験用液体を取り除いた後,直ちに特性値を測定する。測定方法は該当する規格に

従う。また,測定は,浸せき前の試験片の一組と,浸せき試験後のもう一組とで,同時に行うこと

が望ましい。

b) 

方法 2−揮発性液体に浸せきする方法及び浸せき後に試験片を乾燥する方法 

1) 

試験片の準備  15.2.3 によって,試験片を準備する。

2) 

浸せき  a) 2)

によって,試験片を油に浸す。

3) 

試験片の乾燥  浸せき後,試験片を取り出し,(

70

±

2

)℃に設定した空気循環オーブンの中に(

2

±

0.1

)時間つり下げる。その後試験片を空気循環オーブンから取り出し,室温まで放冷する。

4) 

特性値測定  試験片を空気循環オーブンから取り出してから

1

時間以上

2

時間以内に測定を行う。

測定方法は,該当する試験規格による。特性値測定は,15.2.5 a) 4)

による。

15.2.6 

試験の評価 

試験の評価は,浸せき後の試験片の外観の変化(亀裂,剝離又はその他の異常の有無)

,及び測定値又は

測定値の変化率で行う。また,試験用液体の外観の変化(変色,沈殿物又はその他の異常の有無)も評価

する。

15.2.7 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号及び適用した試験方法

b)

引布の識別

c)

状態調節及び試験の雰囲気

d)

試験油に関する情報(15.2.2 参照)

e)

浸せき温度及び浸せき時間

f)

浸せき後の試験片の外観の変化(亀裂,剝離又はその他の異常の有無)

g)

浸せき後の試験用液体の外観の変化(変色,沈殿物又はその他の異常の有無)

h)

浸せき前後の特性値,又は変化率(パーセント)

i)

規定試験手順から外れた内容

j)

試験年月日

15.3 B

法(片面浸せき試験) 

15.3.1 

装置 

装置は,JIS K 6258 の 6.2.1(浸せき用の試験装置)による(

図 12 参照)。


34

K 6404-3

:2015

単位  mm

図 12−片面浸せき試験装置の例 

15.3.2 

試験用液体 

試験用液体は,15.2.2 による。

15.3.3 

試験片の採取及び調製 

試験片の採取及び調製は,次による。

a)

状態調節及び試験の雰囲気は,5.1 による。

b)

製造から試験までの時間は,5.3 による。

c)

試料の採取は,15.2.3 c)  による。

d)

試験片は,通常,JIS K 6258 の 6.3(試験片)による。

引布が実際に使用される場面において重要となる特性[引張強度,塗布(コーティング)の接着性,単

位面積当たりの質量,引裂強度など]をこの試験で求める特性値として選択する(一つとは限らない)

。試

験を行うときには,特性値に関する試験方法規格に規定されている形状で,かつ,浸せき前後の変化を評

価するために,規定された試験個数の

2

倍を切り出して用いる。

15.3.4 

試験条件 

試験条件は,15.2.4 による。

15.3.5 

片面浸せき試験の手順 

片面浸せき試験の手順は,JIS K 6258 の 6.5(試験方法)による。

15.3.6 

試験の評価 

試験の評価は,浸せき後の試験片の外観の変化(亀裂,剝離,その他の異常の有無)

,及び測定値,又は

測定値の変化の割合(パーセント)で行う。また,試験用液体の外観の変化(変色,沈殿物又はその他の

異常の有無)も評価する。

15.3.7 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。

a)

規格の番号及び適用した試験方法

b)

引布の識別

c)

状態調節及び試験の雰囲気

d)

試験用液体に関する情報(15.2.2 参照)

e)

浸せき温度及び浸せき時間


35

K 6404-3

:2015

f)

浸せき後の試験片の外観の変化

g)

浸せき後の試験用液体の外観の変化(変色,沈殿物又はその他の異常の有無)

h)

浸せき前後の特性値,又は変化率(パーセント)

i)

規定試験手順から外れた内容

j)

試験年月日


36

K 6404-3

:2015

附属書 A

(参考)

耐液試験の試験用液体

警告

試験用液体の取扱いには十分注意する。とりわけ毒性,腐食性,引火性のある液体については,

特別の注意が必要である。煙又は蒸気を発する液体を取り扱うときは,換気性能のついたフー

ドの下で作業するのが望ましい。腐食性の液体を取り扱うときは,人体又は衣服に触れないよ

うにする。引火性の液体を取り扱うときは火気の近くで行わない。

A.1 

標準模擬燃料(試験用燃料油) 

市販の燃料は,同グレード・同原料であっても組成(アンチノック価など)が大きく異なる場合がある。

炭化水素化合物が主成分の燃料には酸素化合物を含むものと含まないものとがあり,さらに,アルコール

類を主成分とした燃料も存在する。ガソリンのグレードは,一般に芳香族又は酸素化合物の添加によって

高められるが,これらの添加物は,ゴムの特性に大きな影響を及ぼす場合が多く,通常の燃料に対しては

耐性のあるゴムでも影響を受けやすい。また,市販燃料の混合構成は,ガソリン市況,地理的条件などに

よっても変化する。これらの影響を受けない,試験用液体としてふさわしい標準混合化合物を,

表 A.1 

表 A.2 に示す。各種の燃料に対応できるよう幾つかの種類を推奨している。ほかの試験用液体を作製す

る場合でも同表をガイドラインとして活用するとよい。

なお,試験用液体の作成に当たっては,必ず分析試薬級の品質の原料を用いる。また,実際の燃料にア

ルコール類が含まれていないことが分かっている場合には,アルコールを含まない標準混合化合物の構成

を選択し,用いるとよい。

表 A.1−酸素化合物を含まない試験用燃料油 

成分

混合比率

%

(体積分率)

 A

2,2,4-

トリメチルペンタン 100

 B

a)

2,2,4-

トリメチルペンタン 70

トルエン 30

 C

a)

2,2,4-

トリメチルペンタン 50

トルエン 50

 D

a)

2,2,4-

トリメチルペンタン 60

トルエン 40

 E

トルエン 100

 F

b)

直鎖状パラフィン(C

12

∼C

18

) 80

1-

メチルナフタレン 20

a)

試験用燃料油 B,C 及び D は,酸素化合物を含まない石油系燃料の代替品と
して用いる。

b)

試験用燃料油 F は,ディーゼル燃料油,家庭用灯油及び軽油の代替品として

用いる。


37

K 6404-3

:2015

表 A.2−酸素化合物(アルコール)を含む模擬燃料 

成分

混合比率

%

(体積分率)

1

2,2,4-

トリメチルペンタン 30

トルエン 50

ジイソブチレン 15

エタノール 5

2

2,2,4-

トリメチルペンタン 25.35

a)

トルエン 42.25

a)

ジイソブチレン 12.68

a)

エタノール 4.22

a)

メタノール 15.00

水 0.50

3

2,2,4-

トリメチルペンタン 45

トルエン 45

エタノール 7

メタノール 3

4

2,2,4-

トリメチルペンタン 42.5

トルエン 42.5

メタノール 15

5

2,2,4-

トリメチルペンタン 43

トルエン

43

t-

ブチルメチルエーテル 10

エタノール 2

メタノール 2

a)

これら四つの原料を混合したものは,油 1 の 84.5 %(体積分率)に相当する。

A.2 

標準オイル(試験用潤滑油) 

A.2.1 

低添加物鉱油の標準例 

A.2.1.1 No.1

油(IRM 901 

このオイルは,

“低膨張”油で,溶剤を含む鉱油・化学処理した脱ろうパラフィン残さ・中性油を厳密な

管理の下で混合したものである。

A.2.1.2 No.2

油(IRM 902 

このオイルは,

“中膨張”油で,厳選された(湾岸産出の)ナフテン酸原油を溶媒抽出し,高粘度蒸留し

たものを酸処理及び粘度処理することによって得られるものである。

A.2.1.3 No.3

油(IRM 903 

このオイルは,

“高膨張”油で,厳選された(湾岸産出の)ナフテン酸原油を真空蒸留することで得られ

る希少な潤滑油を

2

種,厳密な管理の下で混合したものである。

A.2.2 

必要条件 

標準オイル(試験用潤滑油)は,添加剤を一切含有しない。ただし,例外として,ごく微量(

0.1 %

程度)

の流動点降下剤だけ添加が認められる。また,標準オイルは,必ず

表 A.3 の特性値に従う。表 A.4 は標準

オイルの性状の代表例であるが,必ずしも供給者が保証するものではない。

標準オイルの使用が試験に必要だと認められる場合,試験の精度という観点から,必ずメーカ代理店を

通じて入手する。また,試験本来の目的を鑑み,一般に入手できる状態のものでなければならない。ただ


38

K 6404-3

:2015

し,標準オイルの入手が困難な場合には,日常行う試験だけに代替品の使用を認める。代替品の特性は,

表 A.3 に準拠し,かつ,同じゴムに対する影響が標準オイルと同等でなければならない。

表 A.3−標準オイル(試験用潤滑油)の特性値 

特性

適用

試験規格

No.1

油 No.2 油 No.3 油

アニリン点  ℃ 124±1 93±3 70±1

ISO 2977 

動粘度,

m

2

/s

(×10

6

20

±1

a)

 20

±1

a)

 33

±1

b)

ISO 3104 

引火点,℃,min.

243 240 163

ISO 2592 

密度 15  ℃,g/cm

3

 0.886

±0.002 0.933±0.006 0.921±0.006

ISO 3675 

粘度比重定数

− 0.865±0.005 0.880±0.005

ナフテン酸含有率,

c

N

,%

≧35

≧40

パラフィン含有率,

c

P

,%

≦50

≦45

a)

 99

℃にて測定

b)

 37.8

℃にて測定

表 A.4−標準オイル(試験用潤滑油)の代表的性状 

特性

適用

試験規格

No.1

油 No.2 油 No.3 油

流動点,℃

−12

−31

ISO 3016 

屈折率(20  ℃)

1.486 0

1.510 5

1.502 6

ISO 5661 

芳香族分含有率,

c

A

,%

− 12 14

硫黄含有率,% 0.3

0.3

0.3

ISO 5282 

A.3 

試験用サービス油 

試験用サービス油は,JIS K 6258 の 5.4.3(試験用サービス油)による。

A.4 

化学試薬 

化学試薬を用いて試験をする場合,実際に引布が使用される場面で接触が想定される物質を,想定され

る濃度で用いる。液体の構成が不明な場合には,ISO 175 の化学試薬リストを参照するとよい。


39

K 6404-3

:2015

附属書 B

(参考)

耐液試験の浸せき温度

推奨する試験温度

T

表 B.1 に示す。浸せき中は,温度を(

T

±

2

)℃に保つ。

表内の単位は,℃である。

表 B.1−推奨する試験温度 

−70

−55

−40

−25

−10

0

+20

+23

+27

+40

+70

+85

+100

+125

+175

+200

+225

+250

参考文献 ISO 

175

Plastics

Methods of test for the determination of the effects of immersion in liquid chemicals

ISO 2592

Determination of flash and fire points

Cleveland open cup method

ISO 2977

Petroleum products and hydrocarbon solvents

Determination of aniline point and mixed

aniline point

ISO 3016

Petroleum products

Determination of pour point

ISO 3104

Petroleum products

Transparent and opaque liquids

Determination of kinematic viscosity

and calculation of dynamic viscosity

ISO 3675

Crude petroleum and liquid petroleum products

Laboratory determination of density

Hydrometer method

ISO 5282

Aromatic hydrocarbons

Determination of sulphur content

Pitt-Ruprecht reduction and

spectrophotometric method

ISO 5661

Petroleum products

Hydrocarbon liquids

Determination of refractive index


40

K 6404-3

:2015

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS K 6404-3:2015

  ゴム引布及びプラスチック引布試験方法−第 3 部:物理試験(応

用)

ISO 1420:2001

,Rubber- or plastics-coated fabrics−Determination of resistance to

penetration by water

ISO 4675:1990

,Rubber- or plastics-coated fabrics−Low-temperature bend test

ISO 5978:1990

, Rubber- or plastics-coated fabrics − Determination of blocking

resistance

ISO 6450:2005

,Rubber- or plastics-coated fabrics−Determination of resistance to

liquids

ISO 7229:1997

,Rubber- or plastics-coated fabrics−Measurement of gas permeability

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

1

適 用 範

ISO 1420

防水試験

追加

旧規格の試験方法を追加。

五つの試験法の規格を統合し,旧

JIS

単独の規格を追加。

ISO 4675

低温曲げ試験

一致

ISO 6450

耐液試験

追加

片面浸せき試験を追加。

ISO 5978

ブロッキング試験

一致

ISO 7229

ガス透過性

変更

全面的に変更。

3

用 語 及

び定義

3.2

はっ水

3.8

片面浸せき試験

ISO 5978

3

追加

用語の定義に,

“はっ水”と“片

面浸せき試験”とを追加した。

規格使用者の利便性を考慮した

ため。技術的な差異はない。

4

試 験 の

種類

追加

試験の種類及び内容の一覧表

を追加。

規格使用者の利便性を考慮した

ため。技術的な差異はない。

40

K 64

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201

5


41

K 6404-3

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

5

試 験 の

一般条件

5.1

状態調節及び試

験の標準雰囲気

ISO 1420

5.4

標準雰囲気を,A∼E の中

から選択

変更

JIS

では,標準雰囲気を“B”

又は“D”のいずれかに指定。

引布は,引布に用いるゴム単体と

一緒に評価する場合が多いこと
を考慮し,ゴムの指定雰囲気とし

た。

国際規格の見直しのとき,提案を
行う。

ISO 4675

7

ISO 5978

7

ISO 6450

5

ISO 7229

6

6

防 水 試

6.2.2

試験片個数

ISO 1420

5.2 5

選択

ISO

規格にない A 法の試験片

の数を規定。

国際規格の見直しのとき,提案を

行う。

 6.2.3

試験片の形状

及び寸法

ISO 1420

5.3

正方形の試験片:一辺が,

約 200 mm。 
円形の試験片:直径が 130

mm

∼200 mm。

選択

ISO

規格にない A 法の試験片

の形状を規定。

国際規格の見直しのとき,提案を

行う。

 6.3

A

法(水圧が 500

kPa

以下の場合)

ISO 1420

6

JIS B

法とほぼ同じ。

選択

旧規格(JIS K 6404-7:1999)の

4.

試験方法 B を A 法として追

加。ISO 規格の試験方法を B

法とし,選択可能とした。

旧規格(JIS K 6404-7:1999)の試

験方法 B は,我が国で一般的に使
用されている試験方法であり,

ISO 1420

の試験範囲よりも高い

圧力で試験できることから,追加
する。

国際規格の見直しのとき,提案を

行う。

 6.4.3

手順

h)

ISO 1420

試験片の取り出し後も異常の
有無を調べ,試験報告書に記

載。

試験片を取り出した後も,異常の
有無を調べ,試験報告書への記載

を追加した。

7

は っ 水

試験

追加

旧規格(JIS K 6404-8:1999)の

規定内容を追加。

旧規格(JIS K 6404-8:1999)は,

我が国で,一般的に使用されてい
る試験方法である。

国際規格の見直しのとき,提案を

行う。

41

K 64

04
-3


201

5


42

K 6404-3

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

8

水 浸 試

追加

旧規格(JIS K 6404-9:1999)の

規定内容を追加。

旧規格(JIS K 6404-9:1999)は,

我が国で,一般的に使用されてい
る試験方法である。

国際規格の見直しのとき,提案を

行う。

9

ガ ス 透

過試験

9.3

試験ガス

9.4

圧力センサ法

9.5

ガスクロマトグ

ラフ法

9.5.2

差圧法

9.5.3

等圧法

ISO 7229

ガスクロマトグラフによ
る等圧法

変更

試験ガスに関する規定を追加
した。

また,ガス透過試験に圧力セン

サ法とガスクロマトグラフに
よる差圧法とを追加し,いずれ

かを選択できると規定した。

ISO 7229

は,規定内容が曖昧なた

め,加硫ゴムのガス透過試験を参

考に,この箇条全体を見直した。

我が国では,差圧法の旧規格(JIS 

K 6404-10:1999

)の試験方法 B が

一般的に使用されているが,水銀

を使用する旧式の試験機を規定
しており,実情に合わない。現在

では,差圧法として,ゴム及びプ

ラスチックの圧力センサ法が主
に使用されている。差圧法とし

て,ゴム及びプラスチックの試験

機と共通化を図り,ISO 7229 の等
圧法を追加規定した。

国際規格の見直しのとき,提案を

行う。

10

耐熱試

追加

旧規格(JIS K 6404-14:1999)
の試験方法 B を耐熱試験とし

て,追加。

旧規格(JIS K 6404-14:1999)の
試験方法 B は,我が国で,一般的

に使用されている試験方法であ

る。 
国際規格の見直しのとき,提案を

行う。

11

耐寒試

11.2  A

法  低温曲

げ試験 
図 9

ISO 4675

11.2.2.2

図 2

変更

記載寸法が曖昧なため変更。

ISO 4675

のジグ寸法に,誤りがあ

る。 
国際規格の見直しのとき,提案を

行う。

42

K 64

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-3


201

5


43

K 6404-3

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

11

耐寒試

験(続き)

11.3 B

法  低温落す

い試験

追加

旧規格(JIS K 6404-13:1999)

の試験方法 B を低温落すい試
験として,追加。

旧規格(JIS K 6404-13:1999)の

試験方法 B は,我が国で,一般的
に使用されている試験方法であ

る。

国際規格の見直しのとき,提案を
行う。

 11.4

C

法  低温ねじ

り試験

追加

旧規格(JIS K 6404-20:1999)

の規定内容を低温ねじり試験

として,追加。

旧規格(JIS K 6404-20:1999)は,

我が国で,一般的に使用されてい

る試験方法である。 
国際規格の見直しのとき,提案を

行う。

12

ブロッ

キ ン グ 試

ブロッキング試験

ISO 5978

一致

13

透湿試

透湿試験

追加

旧規格(JIS K 6404-15:1999)

を透湿試験として,追加。

旧規格(JIS K 6404-15:1999)は,

我が国で,一般的に使用されてい

る試験方法である。 
国際規格の見直しのとき,提案を

行う。

14

燃焼試

燃焼試験

追加

燃焼試験の箇条を追加し,JIS 

A 1322

又は JIS L 1091 による

とした。

一般的に使用されている試験方

法である。 
国際規格の見直しのとき,提案を

行う。

15

耐液試

15.1

一般

ISO 6450

追加

B

法(片面浸せき試験)の説明

を追加。

技術的差異はない。

 15.2.5

手順

a) 4)

特性値の測定

ISO 6450

8.5

追加

浸せき前の特性値の測定時期
を追加。

技術的差異はない。

 15.2.6

試験の評価

ISO 6450

9.6

試験結果の表記

追加

試験片及び試験用液体の外観

の変化を,追加。

試験片及び試験用液体の外観の

変化は重要な試験結果である。

国際規格の見直しの際,提案を行
う。

43

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-3


201

5


44

K 6404-3

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

15

耐液試

験(続き)

15.2.7

試験報告書

ISO 6450

10

試験報告

追加

試験片の外観の変化の詳細を

追加。

技術的差異はない。

追加

試験用液体の外観の変化を,追
加。

試験用液体の外観の変化は重要
な試験結果である。

国際規格の見直しの際,提案を行

う。

 15.3

B

法(片面浸せ

き試験)

ISO 6450

追加

ゴム引布の使用用途(液体タン
ク等)からの性能要求を検証す

る試験方法として追加。

引布では,片面だけの評価は,ゴ
ムの耐液試験(JIS K 6258

  6. 片

面浸せき試験)を採用して行われ

ていることから,これを採用し
た。

国際規格の見直しの際,提案を行

う。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:

ISO 1420:2001,ISO 4675:1990,ISO 5978:1990,ISO 6450:2005,ISO 7229:1997,MOD)

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

    −  選択……………… 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

44

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-3


201

5