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K 6398

:2005

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本ゴム工業会

(JRMA)

/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出が

あり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 6398:1997 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 2476:1996,Rubber, butadiene(BR)

−Solution-polymerized types−Evaluation procedures を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認につぃて,責任はもたない。

JIS K 6398

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)精度の結果を活用するときの指針

附属書 1(参考)測定精度

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


K 6398

:2005

(2) 

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  試料及び試験片の調製 

2

4.

  原料ゴムの物理試験及び化学試験

2

4.1

  ムーニー粘度 

2

4.2

  揮発分

2

4.3

  灰分

2

5.

  試験用配合物の調製方法 

2

5.1

  標準配合 

2

5.2

  混練手順 

3

6.

  バッチの状態調節

7

7.

  加硫試験機による加硫特性の試験方法 

7

7.1

  ディスク加硫試験機による加硫試験 

7

7.2

  ダイ加硫試験機による加硫試験

8

8.

  引張試験

8

9.

  測定精度の評価 

8

10.

  試験報告書 

8

附属書 A(参考)精度の結果を活用するときの指針

9

附属書 1(参考)測定精度 

10

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

12

 


     

日本工業規格     

JIS

 K

6398

:2005

合成ゴム−溶液重合タイプ BR−試験方法

Rubber

, butadiene(BR)

Solution-polymerized types

Test methods

序 文   こ の 規 格 は , 1996 年 に 第 4 版 と し て 発 行 さ れ た ISO 2476 ,  Rubber , butadiene(BR) −

Solution-polymerized types

−Evaluation procedures を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格で

ある。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧

表をその説明を付けて,

附属書 2(参考)に示す。

警告  この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通しているものとする。この規格は,この使用に

関連して起こるすべての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利用者は,各

自の責任において安全及び健康に対する適切な措置を取らなければならない。

1.

適用範囲  この規格は,油展タイプを含む溶液重合タイプのブタジエンゴム(以下,BR という。)の,

原料ゴムの物理試験,化学試験,加硫特性の試験,及び引張試験のための標準配合剤,標準配合,装置及

び混練方法について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 2476:1996

,Rubber, butadiene(BR)−Solution-polymerized types−Evaluation procedures (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最

新版(追補を含む)を適用する。

JIS K 6220-2

  ゴム用配合剤−試験方法−第 2 部:有機加硫促進剤及び有機加硫剤

JIS K 6228

  ゴム−灰分の定量

備考 ISO 

247:1990

,Rubber−Determination of ash からの引用事項は,この規格の該当事項と同等で

ある。

JIS K 6238

  原料ゴム−揮発分の求め方(定量)

備考 ISO 

248:1991

,Rubber,raw−Determination of volatile-matter content からの引用事項は,この

規格の該当事項と同等である。

JIS K 6250

  ゴム−物理試験方法通則


2

K 6398

:2005

備考 ISO 

471:1995

,Rubber−Temperatures,humidities and times for conditioning and testing からの引

用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS K 6251

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方

備考 ISO 

37:1994

,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of tensile stress-strain properties

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS K 6298

  原料ゴム−天然ゴム・合成ゴム−試験用試料の採取手順

備考 ISO 

1795:2000

,Rubber, raw natural and raw synthetic−Sampling and further preparative

procedures

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS K 6299

  ゴム−試験用試料の作製方法

備考 ISO 

2393:1994

,Rubber test mixes−Preparation, mixing and vulcanization−Equipment and

procedures

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS K 6300-1

  未加硫ゴム−物理特性−第 1 部:ムーニー粘度計による粘度及びスコーチタイムの求

め方

備考 ISO 

289-1:1994

,Rubber, unvulcanized−Determinations using a shearing-disc viscometer−Part 1:

Determination of Mooney viscosity

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS K 6300-2

  未加硫ゴム−物理特性−第 2 部:振動式加硫試験機による加硫特性の求め方

備考 ISO 

6502:1999

,Rubber−Guide to the use of curemeters からの引用事項は,この規格の該当事

項と同等である。

ISO 3417:1991

,Rubber−Measurement of vulcanization characteristics with the oscillating disc curemeter

3. 

試料及び試験片の調製  試験用試料約 1.5 kg は,JIS K 6298 に規定された方法によって採取する。試

験片は,JIS K 6298 に規定された方法によって調製する。

4. 

原料ゴムの物理試験及び化学試験 

4.1 

ムーニー粘度  ムーニー粘度は,JIS K 6300-1 の 5.5.2(試験片の採取・作製)の方法(切り出し法

が望ましい。

)によって作製した試験片を使用し,JIS K 6300-1 の 5.6(試験方法)の方法によって測定す

る。ロール通しが必要な場合は,ロール表面温度を 35±5  ℃とする。測定温度は 100  ℃とし,結果を

ML(1+4)100

℃として記録する。

4.2 

揮発分  揮発分は,JIS K 6238 に規定された方法によって測定する。

4.3 

灰分  灰分は,JIS K 6228 に規定された方法によって測定する。

5. 

試験用配合物の調製方法 

5.1 

標準配合  試験用配合物の標準配合は,表 による。配合剤は,日本工業規格又は国際規格に規定

された材料又はこれに相当する材料を使用する。

備考  材料の入手が困難な場合は,受渡当事者間の協定によって定めたものを用いる。


3

K 6398

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  1  試験用配合物の標準配合

配合割合(質量比)

ゴム及び配合剤

非油展ゴム

油展ゴム 1

油展ゴム 2

BR

油展 BR[油展量の質量比 Y(

1

)]

酸化亜鉛

IRB

<カーボンブラック>(

3

)

ステアリン酸

プロセス油(

4

)

硫黄

TBBS(

5

)

100.00

  −

  3.00

 60.00

  2.00

 15.00

  1.50

  0.90

  −

100.00(

2

)

  3.00

 60.00

  2.00

  −

  1.50

  0.90

  −

100.00+Y

  3.00

  0.6×(100.00+Y)

  2.00

  1.50

  0.009×(100.00+Y)

配合割合の合計

182.40 167.40 167.40+1.609Y

密度(計算値)  g/cm

3

 1.11

1.14

〜1.16(

6

)

    −

(

1

)  Y

は,ゴム中のベースポリマー100 に対するプロセス油の質量比。

(

2

油展ゴム 100 は,オイルを含んだゴム 100(質量比)を表す。

(

3

カーボンブラックは,IRB(The current Industry Reference Black)又はこれと同等の国際規格の規定に相当するもの

を用いる。

(

4

このプロセス油は,密度 0.92 g/cm

3

で ASTM 103 相当品。ASTM 103 は,次の性質をもつ。

      100  ℃の動粘度:  (16.8±1.2) mm

2

/s

 

      粘度比重恒数:    0.889±0.002 
粘度比重恒数(VGC)は,37.8  ℃におけるセイボルト粘度及び 15.5  ℃/15.5  ℃の比重から,次の式を用いて

算出する。

)

38

(

log

10

)

38

(

log

2

075

.

1

10

10

10

=

v

d

v

d

VGC

ここに

VGC

粘度比重恒数

d

15.5

℃/15.5  ℃の比重

v

37.8

℃のセイボルト粘度

(

5

)  TBBS(N-tert-butylbenzothiazole-2-sulfenamide)

  TBBS は,初期のメタノール不溶解分が 0.3  %以下の粉末状でな

ければならない。また,密閉容器中に室温で貯蔵する。TBBS のメタノール不溶解分は,6 か月ごとに確認する。

不溶解分が 0.75  %を超えた場合,廃棄又は再結晶して使用する。不溶解分の試験法は,JIS K 6220-2 による。

(

6

)  37.5

%油展ゴムの場合

5.2 

混練手順 

5.2.1 

一般事項  調製,混練,加硫の装置及び手順の一般事項は,JIS K 6299 による。

5.2.2 

混練手順  混練手順は,次の 4 種類のいずれかによる。

A

法:  密閉式混練機を 1 段練り及び 2 段練りに用いる方法

B

法:  密閉式混練機を 1 段練りに,練りロール機を 2 段練りに用いる方法

C1

法:  練りロール機を用いる方法(非油展及び油展 BR に適用する。)

C2

法:  練りロール機を用いる方法(非油展 BR に限って適用する。)

備考1.  これらの方法は,それぞれ異なった結果を示す。


4

K 6398

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2. 

BR

の練りロール機での取扱いは,他のゴムに比較して難しい。また,密閉式混練機を用い

ると最もよい混練状態を得ることができる。BR のタイプによっては,練りロール機を用い

ることによって満足できる混練状態を得られないことがある。

5.2.2.1 A

法 

a) 1

段練り  1 段練りは,表 の操作時間とし,次の順序で行う。

1) 5) 

に規定する条件を満たすために,密閉式混練機の温度及びロータの回転速度を調節する。温度は,

50

±5  ℃が望ましい。排出口を閉め,モータを始動し,ラムを上げる。

2) 

半量のゴム,酸化亜鉛,カーボンブラック,プロセス油(油展 BR の場合は不要。

)及びステアリン

酸の順に投入した後,ゴムの残量を投入し,ラムを下げる。

3) 

混練を行う。

4) 

ラムを上げ,混練機ののど(喉)部及びラムの先端部を掃除し,ラムを下げる。

5) 

170

℃に達するか,練り時間が 6 分間に達するか,どちらか早い時点で練りゴムを取り出す。

6) 

直ちに練りゴムを,間げき 5.0 mm,温度 50±5  ℃の練りロール機に 3 回通し,練りゴムの質量を

はかる(JIS K 6299 参照)

。練りゴムの質量が理論値の−1.5〜+0.5  %を外れた場合は,そのバッチ

を廃棄し,再度混練を行う。

  2  1 段練りの操作時間

単位  min

操作

5.2.2.1 a) 

操作時間

累積時間

1)

2)

3)

4)

5)

0.5

3.0

0.5

2.0

0.5

3.5

4.0

6.0

b) 2

段練り  2 段練りは,表 の操作時間とし,次の順序で行う。

1) 

ロータに十分な冷水を流し,密閉式混練機の温度を 40±5  ℃まで冷却する。モータを始動し,ラム

を上げる。

2) 

冷却水を流したままで,蒸気を止めた状態にしておく。硫黄及び TBBS の全量をマスターバッチの

半量で円筒状に巻いて包み込み,混練機に投入する。マスターバッチの残量を加えて,ラムを下げ

る。

3) 

温度が 110  ℃に達するか,又は練り時間が 3 分間に達するか,どちらか早い時点まで混練を行う。

4) 

直ちに練りゴムを,間げき 0.8 mm,温度 50±5  ℃の練りロール機に通す。

5) 

丸め通し(

7

)

を 6 回行う。

6) 

厚さ約 6 mm にシート出しを行い,質量をはかる。練りゴムの質量が理論値の−1.5〜+0.5  %を外

れた場合は,そのバッチを廃棄し,再度混練を行う。加硫試験に必要な試料を取り出す。

7) 

試験用シートの作製のために,厚さ約 2.2 mm にシート出しを行う,又は JIS K6251 の 6.1(試験片

の形状及び寸法)のリング状試験片の作製に適した厚さにシート出しを行う。

(

7

)

丸め通しとは,円筒状に巻き取ったゴムの先端をロールにかみ込ませ,ロール間を通過したゴ

ムの先端から,再び円筒状に巻き取る操作をいう。


5

K 6398

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  3  2 段練りの操作時間

単位  min

操作

5.2.2.1 b) 

操作時間

累積時間

1)

2)

3)

0.5

2.5

0.5

3.0

5.2.2.2 B

法 

a) 1

段練り  A 法の 1 段練りと同じ。

b) 2

段練り  練りロール機による 2 段練りは,表 の操作時間として,次の順序で行う。

非油展ゴムの場合は 720.0 g,37.5  %油展ゴム 1 の場合は 660.0 g 及び油展ゴム 2 の場合は配合表か

ら計算したマスターバッチの質量の(4‑0.036Y)倍を,それぞれマスターバッチから切り出す。加硫系の

配合剤を,非油展ゴム及び油展ゴム 1 の場合は,配合表の 4 倍量を計量する(

例  6.0 g の硫黄,3.6 g

の TBBS)

。油展ゴム 2 の場合は,配合表の(4‑0.036Y)倍量を計量する。

混練中は,ロール間に良好なバンクを保つ。次の条件で良好なバンクを得られない場合は,ロール

間げきの多少の調節を行う。

1)

練りロール機は,温度 35±5  ℃,ロール間げき 1.5 mm に設定する。マスターバッチをフロントロ

ールに巻き付ける。

2)

硫黄及び TBBS を,ゆっくりと練りゴムに加える。ロール下の受け皿に落下したすべての配合剤を,

掃き集めて加える。

3)

4

3

切返し(

8

)

を左右両側から各 6 回行う。

(

8

4

3

切返しとは,ロールガイド幅の

4

3

だけを切り込み,バンクが見えなくなるまでナイフを入れ,

ロールからはがれたゴムをナイフを持たない手で円筒状に巻き取り,バンクがなくなったとき,

円筒状のゴムを左右逆転させ,ロールに巻き付ける操作をいう。

4)

練りゴムをロールから切り出す。ロール間げき 0.8 mm で,丸め通し(

7

)

を 6 回行う。

5)

練りゴムを厚さ約 6 mm にシート出しを行い,質量をはかる。練りゴムの質量が理論値の−1.5〜+

0.5

%を外れた場合は,そのバッチを廃棄し,再度混練を行う。加硫試験に必要な試料を取り出す。

6)

試験用シート作製のために,厚さ約 2.2 mm にシート出しを行う,又は JIS K6251 の 6.1 に規定され

たリング状試験片作製に適した厚さにシート出しを行う。

  4  2 段練りの操作時間

単位  min

操作

5.2.2.2 b) 

操作時間

累積時間

1)

2)

3)

4)

1.0

1.0

1.5

1.5

1.0

2.0

3.5

5.0


6

K 6398

:2005

5.2.2.3 C1

法及び C2 法  C1 法及び C2 法は,次による。

BR

は,練りロール機で混練することは難しい。密閉式混練機が使用できるなら,良い分散を得られる A

法又は B 法で行うことが好ましい。そうでない場合は,次の練りロール機を用いる二つの方法のいずれか

で混練を行う。

C1

法:非油展,油展の別にかかわらず,BR に適用することができる。

C2

法:非油展 BR に限って適用する。練りやすく,配合剤の良い分散を得ることができる。

C1

法及び C2 法は,非油展 BR について必ずしも同一の結果は得られない。したがって,試験室でのク

ロスチェック及び一連の試験では,同一の方法を用いる。

a)

C1

法  C1 法は,表 の操作時間とし,次の順序で行う。

試験室での標準配合倍率は,標準配合の 3 倍で行う。

  182.40 g×3=547.20 g    167.40 g×3=502.20 g

練りロール機の冷却条件を,混練中 35±5  ℃に調節する。

混練中は,ロール間に良好なバンクを保つ。次の条件で良好なバンクを得られない場合には,ロー

ル間げきの多少の調節を行う。

1)

ロール間げき 1.3 mm で,ゴムを巻き付ける。

備考  非油展ゴムでは,良い巻付き状態を得るには,更に長い時間が必要な場合がある。

2)

酸化亜鉛及びステアリン酸を,ロール上に均一に加える。

4

3

切返し(

8

)

を左右両側から各 2 回行う。

3)

カーボンブラックを,ロール上に均一に一定速度で加える。カーボンブラックの約半量が混じり合

ったら,ロール間げきを 1.8 mm に広げ,カーボンブラックの残量を加える。

4

3

切返し(

8

)

を左右両側

から 30 秒の間隔を置いて各 2 回行う。ロール受け皿に落ちたカーボンブラックは必ず加える。

4)

プロセス油をゆっくり滴下する(油展 BR の場合は除く。

5)

硫黄及び TBBS を加える。ロール受け皿に落ちた配合剤は,掃き集めて,練りゴムに添加する。

6)

4

3

切返し(

8

)

を左右両側から連続的に各 6 回行う。

7)

練りゴムをロールから切り出す。ロール間げき 0.8 mm で,丸め通し(

7

)

を 6 回行う。

8) 

練りゴムを厚さ約 6 mm にシート出しを行い,質量をはかる。練りゴムの質量が理論値の−1.5〜+

0.5

%を外れた場合は,そのバッチを廃棄し,再度混練を行う。加硫試験に必要な試料を取り出す。

9) 

試験用シート作製のために,厚さ約 2.2 mm にシート出しを行う,又は JIS K6251 の 6.1 に規定され

たリング状試験片作製に適した厚さにシート出しを行う。

  5  C1 法の操作時間

単位  min

操作

5.2.2.3 a) 

操作時間

累積時間

1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

1.0

2.0

15.0

〜18.0

8.0

〜10.0

2.0

2.0

2.0

1.0

3.0

18.0

〜21.0

26.0

〜31.0

28.0

〜33.0

30.0

〜35.0

32.0

〜37.0

b)

  C2

法  C2 法は,表 の操作時間とし,次の順序で行う。


7

K 6398

:2005

試験室での標準配合倍率は,標準配合の 2 倍で行う。

  182.40 g×2=364.80 g

練りロール機の冷却条件を,混練中 35±5  ℃とする。配合剤を,ゆっくりとロール上に均一に添加

する。すべての配合剤が混ざり合う前に切返しを行ってはならない。

混練中には,ロール間に良好なバンクを保つ。次の条件で良好なバンクを得られない場合には,ロ

ール間げきの多少の調節を行う。

1)

ロール間げき 0.45±0.01 mm で,ゴムを 2 回素通しした後,巻き付ける。

4

3

切返し(

8

)

を左右両側か

ら各 2 回行う。

2)

ステアリン酸及び酸化亜鉛を加える。

4

3

切返し(

8

)

を左右両側から連続して各 3 回行う。

3)

半量のプロセス油及び半量のカーボンブラックを連続的に加える。

4

3

切返し(

8

)

を左右両側から連続

して各 7 回行う。

4)

プロセス油及びカーボンブラックの残量を,連続して加える。ロール受け皿に落ちたすべてのカー

ボンブラックを加える。

4

3

切返し(

8

)

を左右両側から各 7 回行う。

5)

 TBBS

及び硫黄を加える。

4

3

切返し(

8

)

を左右両側から各 6 回行う。

6)

練りゴムをロールから切り出す。ロール間げき 0.7〜0.8 mm で,丸め通し(

7

)

を 6 回行う。

7)

練りゴムを,厚さ約 6 mm にシート出しを行い,質量をはかる。練りゴムの質量が,理論値の−1.5

〜+0.5  %を外れた場合は,そのバッチを廃棄し,再混練を行う。加硫試験に必要な試料を取り出

す。

8)

試験用シート作製のために,厚さ約 2.2 mm にシート出しを行う,又は JIS K6251 の 6.1 に規定され

たリング状試験片作製に適した厚さにシート出しを行う。

  6  C2 法の操作時間

単位  min

操作

5.2.2.3 b) 

操作時間

累積時間

1)

2)

3)

4)

5)

6)

2.0

2.0

12.0

12.0

4.0

3.0

2.0

4.0

16.0

28.0

32.0

35.0

6. 

バッチの状態調節  A 法,B 法,C1 法又は C2 法で作製したバッチを,混練後 2〜24 時間状態調節を

行う。通常,JIS K 6250 の 5.1(試験室の標準温度)及び 6.1(試験室の標準湿度)に規定された温度及び

湿度で行う。

7. 

加硫試験機による加硫特性の試験方法  加硫特性の試験方法には,用いる試験機の仕様によって,次

の二つの方法がある。

7.1 

ディスク加硫試験機による加硫試験  ディスク加硫試験機による加硫試験は,ISO 3417 に規定され

た方法によって行い,得られた加硫曲線の解析を行う。

参考  この試験方法は,JIS K 6300-2 の 8.(ディスク加硫試験)に規定された方法と同等である。た


8

K 6398

:2005

だし,ISO 3417 の対応日本工業規格はない。

a) 

試験項目  :M

L

M

H

ts

1

tc(50),tc(90)

b) 

試験条件  試験条件は,次による。

1)

周波数  :1.7 Hz(100 回/分間)

2)

振幅角度:1°

3)

記録計レンジの選択:M

H

の値が,少なくともフルスケールの 75  %となるように選択する。

備考  ゴムの種類によっては,75  %に達しない場合がある。その場合は,受渡当事者間の協定による。

4)

ダイ温度:160.0±0.3  ℃

5)

予備加熱:なし

7.2 

ダイ加硫試験機による加硫試験  JIS K 6300-2 の 9.13.の方法によって行い,得られた加硫曲線の

解析を行う。

a) 

試験項目  :M

L

M

H

ts

1

tc(50),tc(90)

b) 

試験条件  試験条件は,次による。

1)

周波数  :1.7 Hz(100 回/分間)

2)

振幅角度:0.5°

3)

記録計レンジの選択:M

H

の値が,少なくともフルスケールの 75  %となるように選択する。

備考  ゴムの種類によっては,75  %に達しない場合がある。その場合は,受渡当事者間の協定による。

4)

ダイ温度:160.0±0.3  ℃

5)

予備加熱:なし

8. 

引張試験  シートの加硫は,加硫温度 145  ℃で,25 分間,35 分間,及び 50 分間行う。又は加硫温度

150

℃で,20 分間,30 分間,及び 50 分間としてもよい。三つの加硫時間は,加硫不足,最適加硫及び過

加硫を含む時間とする。試験報告書には,選択した加硫条件を記録する。

加硫シートは,16〜96 時間状態調節を行う。可能であれば,JIS K 6250 の 5.1 に規定された標準温度及

び 6.1 に規定する標準湿度で行う。

引張試験は,JIS K 6251 に規定された方法によって行う。

9. 

測定精度の評価  測定精度の結果を,附属書 に示す。また,精度の結果を活用するときの指針を,

附属書 に示す。

10. 

試験報告書  試験報告書には,次の事項を含む。

a) 

この規格の番号

b) 

試料を特定するために必要な事項

c) 

標準配合に使用した原材料名

d) 

ムーニー粘度測定用試料の作製方法

e) 

揮発分の試験方法(熱ロール法又はミルオーブン法)の種類

f) 

配合処方

g) 

混練方法及び配合倍率

h) 

加硫特性の試験方法

i) 

加硫温度及び時間


9

K 6398

:2005

j) 

特記事項

k) 

規格にない事項

l) 

結果及び単位

m)

試験年月日


10

K 6398

:2005

附属書 A(参考)精度の結果を活用するときの指針

1. 

精度の結果を活用する一般的な手順  精度の結果を活用する一般的な手順を,次に示す。ここで,記

号|x

1

x

2

|

は,任意の二つの測定値の差の絶対値を示す。

2. 

精度  精度は,(対象となる試験パラメータが何であれ。) 試験 対象データの平均値に最も近い(測

定パラメータの)平均値に該当する精度表の欄を参照する。この欄が,測定の手順に適用する r,(r),R

及び(R)を与える。

3. 

室内繰返し精度  及び(r)が,室内繰返し精度に関する次の一般的な定義に基づき,試験結果の判定

に使用できる。

3.1 

差の絶対値  標準の試験手順で,かつ,正確な操作の下,同一と考えられる試料を用いて得られた

二つの試験の平均値の差  |x

1

x

2

|

が,表中の室内繰返し精度 を超える確率は,平均で 20 回に 1 回以下で

ある。

3.2 

二つの試験から得られた平均値の差の百分率  標準の試験手順で,かつ,正確な操作の下,同一と

考えられる試料を用いて得られた二つの試験値の差の百分率

100

2

1

2

|

2

1

|

×

+

×

x

x

x

x

が,表中の室内繰返し精度(r)

を超える確率は,平均で 20 回につき 1 回以下である。

4. 

室間再現精度  及び(R)が,室間再現精度に関する次の一般的な定義に基づき,試験結果の判定に使

用できる。

4.1 

差の絶対値  標準の試験手順で,かつ,正確な操作の下,同一と考えられる試料を用いて,二つの

試験室において独立に測定して得られた各試験の平均値の差  |x

1

x

2

|

が,表中の室間再現精度 を超える

確率は,平均で 20 回に 1 回以下である。

4.2 

二つの試験から得られた平均値の差の百分率  標準の試験手順で,かつ,正確な操作の下,同一と

考えられる試料を用いて,二つの試験室において独立に測定して得られた各試験値の平均値の差の百分率

100

2

|

|

2

1

2

1

×

+

×

x

x

x

x

が,表中の室間再現精度(R)を超える確率は,平均で 20 回につき 1 回以下である。


11

K 6398

:2005

附属書 1(参考)測定精度

この附属書は,

1996

年に第 4 版として発行された ISO 2476

Rubber

 butadiene(BR)

−Solution-polymerized

types

−Evaluation procedures の 9.を翻訳し,内容を変更することなく作成したものであり,規定の一部では

ない。

1. 

一般  室内繰返し精度及び室間再現精度の計算は,ISO/TR 9272,Rubber and rubber product−

Determination of precision for test method standards

に従った。この規格の

附属書 には,室内繰返し精度及

び室間再現精度の使用に関する指針を示す。

2. 

試験室間試験プログラム 

a) 

試験室間試験プログラム(ITP)が 1987 年に実施された。2 種類の BR を含む配合を選定した。配合 1

は非油展 BR を含み,配合 2 は油展 BR を含む。配合物は,ITP に参加した 17 の試験室において,約

1

週間の間隔をおき,2 日間にわたって混練された。配合物の準備に当たっては,混練方法 C1 法だけ

を使用した。配合物は,試験に当たってあらかじめ各試験室に送られた必要な配合材料の試料から作

成した。各配合材料の試料は,一様で均質なロットから採取した。試験プログラムに従って,それぞ

れの配合物コンパウンドの加硫シートについて引張試験を実施した。

b) 

引張応力(300  %応力),引張強さ及び伸びは,ISO 37,Rubber, vulcanized or thermoplastic−

Determination of tensile stress -strain properties

に規定されているように,個々の 5 回の測定値の中央値を

採用した。17 か所のすべての試験室において,ダンベル試験片を用いた。この内 5 か所の試験室では,

リング試験片を用いた試験も実施した。このようにして求めた精度は,タイプ 2 精度(ISO/TR 9272

参照)であり,また,室内繰返し精度及び室間再現精度の測定間隔は,日間単位である。

3. 

精度の結果 

a) 

精度の結果について,ダンベル試験片の結果を

附属書 表 に,及びリング試験片の結果を附属書 1

表 に示す。附属書 表 及び附属書 表 に用いた記号の定義は,次による。

    r:室内繰返し精度(Repeatability)  測定単位で表示。同一試験室内での二つの測定結果の差の絶対

値が,指定の信頼限界で,この値以下に収まることが期待される。

    (r):室内繰返し精度  %(百分率)で表示。二つの測定結果は,同一とみなすことのできる試験材料

について,同一の方法を用い,同一条件(測定者,装置及び試験室が同じ場合)の下に,指定の期間

内に得られる。特に断らない限り,信頼限界は 95  %である。

    R:室間再現精度(Reproducibility)測定単位で表示。異なる試験室間二つの測定結果の差の絶対値が,

指定の信頼限界で,この値以下に収まることが期待される。

    (R):室間再現精度  %(百分率)で表示。二つの測定結果は,同一とみなすことのできる試験材料に

ついて,同一の方法を用い,異なる条件(測定者,装置及び試験室が異なる場合)の下に,指定の期

間内に得られる。特に断らない限り,信頼限界は 95  %である。

b)

ここでの精度の結果(

1

)

は,本体の 5.2.2.3  の C1

法に適用されることに留意しなければならない。

(

1

精度の結果を使用するための一般手順及び解釈については,ISO/TR 9272 を参照。


12

K 6398

:2005

附属書   1  ダンベル試験片でのタイプ 2 精度

室内

室間

配合処方

平均値

r

(r)

R

(R)

配合 1

10.9

1.37 12.6 2.61 23.8

引張応力(300  %)MPa

配合 2

13.0

1.66 12.8 2.90 22.3

配合 1

16.5

1.23 7.47 3.13 18.9

引張強さ        MPa

配合 2

17.7

1.82 10.3 3.93 22.3

配合 1

367

35.1 9.55 76.6 20.8

伸び率            %

配合 2

424

57.8 13.6 127 29.9

附属書   2  リング試験片でのタイプ 2 精度

室内

室間

配合処方

平均値

r

(r)

R

(R)

配合 1

10.3

0.82 7.98 4.13 40.2

引張応力(300  %)MPa

配合 2

11.9

0.82 6.93 4.73 39.7

配合 1

14.4

0.98 6.81 3.03 21.1

引張強さ        MPa

配合 2

15.8

1.40 8.88 4.36 27.6

配合 1

362

62.1 17.2 62.1 17.2

伸び率            %

配合 2

433

51.7 11.9 51.7 11.9


13

K 6398

:2005

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS K 6398

:2005/  合成ゴム−溶液重合タイプ BR−試験方法

ISO 2476

:1996,ブタジエンゴム(BR)−溶液重合タイプ−試験方法

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

1.

適用範囲 BR の試験方法

ISO 2476

1

JIS

に同じ

IDT

2.

引用規格  JIS K 6220-2

JIS K 6228

JIS K 6238

JIS K 6250

JIS K 6251

JIS K 6298

JIS K 6299

JIS K 6300-1

JIS K 6300-2

ISO 3417 

2

ISO 247

ISO 248

ISO 471

ISO 37

ISO 1795

ISO 2393

ISO 289-1

ISO 6502

ISO 3417

ISO/TR 9272

MOD/

追加

MOD/

変更

MOD/

変更

MOD/

変更

MOD/

変更

MOD/

変更

MOD/

変更

MOD/

変更

MOD/

変更

IDT

MOD/

削除

加硫促進剤 の試験 方
法を追加

精度を附属書(参考)

としたため削除した

加硫促進剤の試験方法の規定が必要で
ある。ISO に提案する。

日本が ITP に参加し,精度を規定した
場合には引用規格とする。

3.

試料及び

試 験 片 の

調製

JIS K 6298

に規定された

方法による

3

JIS

に同じ

IDT

4.

原料ゴム

の 物 理 試
験 及 び 化
学試験

4

JIS

に同じ

IDT


14

K 6398

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

5.

試験用配

合 物 の 調
製方法

5.1.

標準配

5.2.

混練手

3

種類の標準配合を規定

する 

4

種類の混練法を規定す

5

5.1

5.2

2

種類の標準配合を規

定する 

JIS

に同じ

MOD/

追加

IDT

日本で使用 されて い
る,油展ゴム用配合 2
を追加した

不溶解分の 試験方 法
として JIS K 6220-2
を追加

JIS

として必要なため ISO に提案する。

合成ゴムの評価項目として不溶解分の
試験方法は必要である。試験方法の追
加を ISO に提案する。

6.

バッチの

状態調節

バッチの状態調節方法を
規定する

6

JIS

に同じ

IDT

7.

加硫試験

機 に よ る
加 硫 特 性

の 試 験 方

ディスク加硫試験機及び
ダイ加硫試験機による試
験方法を規定する

7

JIS

に同じ

IDT

8.

引張試験  シートの加硫方法及び引

張試験方法を規定する

8

JIS

に同じ

IDT

9.

測定精度

の評価

測定精度の評価結果は附
属書(参考)に示す

9

MOD/

削除

日本は ITP に参加し
ておらず詳 細不明 の
ために,附属書 1(参

考)とした

次回日本が ITP に参加したときには規
定とする。

10.

試 験 験

報告書

試験報告書の記載事項を
規定

10

JIS

に同じ。ただし,

d)

ムーニー粘度測定用

試料の作製方法

h)

加硫特性評価に用い

た試験方法

はない。

MOD/

追加

MOD/

追加

JIS

として,項目を追

JIS

として,項目を追

記録として必要と考え追加した。

ISO

に提案する。

記録として必要と考え追加した。

ISO

に提案する。


15

K 6398

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

附 属 書 A
(参考)

精度の結果を活用すると
きの指針

Annex A

JIS

に同じ。 

IDT

附 属 書 1

(参考)

測定精度

MOD/

追加

参考として追加

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。 
    ―  MOD/削除………  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

2.

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。