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K6273:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本ゴム工業会(JRMA)/財団法人日本規格

協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の

審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 2285:2001,Rubber,vulcanized or

thermoplastic

−Determination of tension set under constant elongation,and of tension set,elongation and creep

under constant tensile load

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS K 6273

には,次に示す附属書がある。

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


K 6273

:2006

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  定義

2

4.

  試験の種類 

2

5.

  定伸長引張永久ひずみ試験 

2

5.1

  目的

2

5.2

  試験装置 

2

5.3

  試験片

3

5.4

  試験方法 

4

5.5

  計算

6

5.6

  試験結果のまとめ方

6

5.7

  記録

6

6.

  定付加力引張永久ひずみ試験

6

6.1

  目的

6

6.2

  試験装置 

6

6.3

  試験片

7

6.4

  試験方法 

8

6.5

  計算

8

6.6

  試験結果のまとめ方

9

6.7

  記録

9

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

10


日本工業規格(案)

JIS

 K

6273

:2006

加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−

引張永久ひずみ,伸び率及びクリープ率の求め方

Rubber, vulcanized or thermoplastic

Determination of tension set, elongation and creep

序文  この規格は,2001 年に第 5 版として発行された ISO 2285,Rubber,vulcanized or thermoplastic−

Determination of tension set under constant elongation

,and of tension set,elongation and creep under constant

tensile load

を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表をその説明を付けて,

附属書に示す。

警告  この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通しているものとする。この規格は,その使用に

      関連して起こるすべての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利用者は,各

      自の責任において安全及び健康に対する適切な措置を取らなければならない。

1. 

適用範囲  この規格は,加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの一定の伸長率のもとにおける引張永久ひずみ並

びに一定の付加力(定荷重)のもとにおける引張永久ひずみ,伸び率及びクリープ率を,試験室の標準温

度以上で求める方法について規定する。

  参考  一定の付加力試験は,主に薄い製品における加硫状態の測定及び品質管理に用いられる。

            一般的に永久ひずみ,クリープ及び架橋距離の減少は,加硫状態又は架橋度の増加に反映す

          る。

備考1.  この規格は,国際ゴム硬さが 20∼94 IRHD の加硫ゴムに適用する。

なお,この硬さ範囲は,デュロメータによる A10∼90 にほぼ相当する。

2.

この試験方法は,クリープの小さな試料の評価には適用できない。クリープの小さな試料の

評価及び製品設計のための試験として,圧縮又はせん断によるクリープの求め方が ISO 8013

に規定されている。

なお,この試験の結果と ISO 8013 の試験結果とは,比較することはできない。

3. 

この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 2285:2001

,Rubber,vulcanized or thermoplastic−Determination of tension set under constant

elongation

,and of tension set,elongation and creep under constant tensile load (MOD)


2

K 6273

:2006

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その

最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 6200

  ゴム用語

JIS K 6250

  ゴム−物理試験方法通則

備考  ISO 23529:2004, Rubber―General procedure for preparing and conditioning test pieces for physical

test methods

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS K 6251

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方

JIS K 6257

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−熱老化特性の求め方

備考 ISO 

188:1998

,Rubber,vulcanized or thermoplastic−Accelerated ageing and heat resistance tests

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 8401

  数値の丸め方

ISO 8013:1988

,Rubber,vulcanized−Determination of creep in compression or shear

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 6200 によるほか,次による。

a)

定伸長引張永久ひずみ  [tension set (constant elongation)]  試験片を規定時間,規定の伸びに伸長した

後,自由に収縮させたときに残留する伸びを求め,収縮した後の長さと伸長する前の長さとの差を,

伸長した後の長さと伸長する前の長さとの差で除したもの。百分率で表す。

b)

定付加力引張永久ひずみ  [tension set (constant load)]  試験片を規定時間,規定の付加力で伸長した後,

自由に収縮させ,収縮した後の長さと付加力を与える前の長さとの差を,付加力を与える前の長さで

除したもの。百分率で表す。

c) 

クリープ率 (creep)  規定の付加力のもとで,30 秒後から 60 分後までにクリープによって伸びた長さ

を,30 秒後の長さと付加力を与える前の長さとの差で除したもの。百分率で表す。

4. 

試験の種類  試験の種類は,次の 2 種類とする。

a)

定伸長引張永久ひずみ試験

b)

定付加力引張永久ひずみ試験

5.

定伸長引張永久ひずみ試験

5.1 

目的  この試験は,加硫ゴム及び熱可塑性ゴムを規定の伸びに伸長した後,自由に収縮させたとき

に残留する伸びを測定することによって,定伸長における引張永久ひずみを求めるために行う。

5.2 

試験装置  試験装置は,試験片を規定の伸びに伸長した後,保持するための引張ひずみ保持具及び

試験片を規定の温度に保つための恒温槽からなる。

5.2.1 

引張ひずみ保持具  引張ひずみ保持具は,一対の試験片取付部を備え,装着した試験片に規定の伸

びを与え,保持できるものとする。引張ひずみ保持具の試験片取付部は,通常一方が固定され,他方が移

動する方式である。

なお,引張ひずみ保持具には,試験片の伸長し過ぎを防止するための目盛又は停止装置を備えることが

望ましい。引張速度は,毎秒 2∼10 mm の間とする。試験片取付部は,用いる試験片の形状によって異な

る。短冊状試験片及び I 字状試験片には自動締付け式のクランプが望ましく,リング状試験片には直径約


3

K 6273

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10 mm

,幅約 5 mm の自由に回転できるプーリを用いるのが望ましい。

引張ひずみ保持具全体は,恒温槽に入れたとき速やかに規定の温度に達するようにできるだけ小形軽量

で,恒温槽内に装着したとき,試験片の標線間部分が槽内の空気の流れに対して直角になるように,工夫

を施したものとする。

5.2.2 

恒温槽  恒温槽は,試験を標準試験温度より高い温度で行うときに用い,JIS K 6257 に規定するも

のを用いる。

5.3

試験片

5.3.1 

試験片の形状及び寸法  試験片は,短冊状試験片,I 字状試験片又はリング状試験片から選択し,

その形状及び寸法は,次による。

a)

短冊状試験片  短冊状試験片は,厚さ 2.0±0.2 mm のシートから打ち抜いたもので,幅は 2∼10 mm

で,できれば 6 mm が望ましい。試験片長さは,選択した基準長さ及び引張装置の形により決めれば

よい。JIS K 6251 に規定するダンベル状試験片を用いてもよい。

b)  I

字状試験片  I 字状試験片は,厚さ 2.0±0.2 mm のシートから打ち抜いたもので,その形状及び寸法

を,

図 に示す。幅の狭い部分は,25.0∼50.0 mm の長さとする。

単位  mm

  1  字状試験片の形状及び寸法

c)

リング状試験片  リング状試験片は,次の大形リング状試験片又は小形リング状試験片のいずれかを

選択する。

1)

大形リング状試験片

厚さ:4.0±0.2 mm

外径:52.6±0.2 mm

内径:44.6±0.2 mm

2)

小形リング状試験片

厚さ:2.0±0.2 mm

外径:33.5±0.2 mm

内径:29.5±0.2 mm

5.3.2 

試験片の採取・作製  試験片の採取・作製は,JIS K 6250 の 8.5(試験片の採取・作製)による。

R1.0


4

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5.3.3 

試験片の数  試験片の数は,3 個以上とする。列理方向で採取した試料を標準とする。ゴムの列理

(グレーン)の影響を調べるときは,互いに 90 度の角度の 2 方向(列理の方向に対し平行と直角)でそれ

ぞれ 3 個以上の試験片を採取する。

5.3.4 

試験片の寸法の測定  試験片の寸法の測定は,JIS K 6250 の 9.(寸法測定方法)による。

5.3.5

標線間距離の設定  標線間距離は,各試験片の形状ごとに次のように設定する。標線は,試験片に

影響を与えず,試験温度に耐え得る適切なインクを用いて,試験片に正確に,かつ,鮮明に付ける。

a)

短冊状試験片  短冊状試験片は,伸び測定用の標線を試験片の平行部分に,その中央部を中心として

付ける。試験片の標線間距離は,20∼50 mm とする。

b)  I

字状試験片  I 字状試験片は,標線を付けず,幅の狭い部分の長さを標線間距離とし,50 mm が望ま

しい。

c)

リング状試験片  リング状試験片は,試験片の内径をそのまま標線間距離とする。もう一つの方法と

して大形リング状試験片の場合は,深さ 3.5 mm,幅 20 mm の溝加工されたジグを,小形リング状試

験片の場合は,深さ 1.75 mm,幅 10 mm の溝加工されたジグを用い,リング状試験片を加工されたジ

グの溝に沿って直線状に伸ばして挿入し,伸び測定用の標線を付けてもよい。

備考  リング状試験片に標線を付ける場合,大形リング状試験片は,40 mm,小形リング状試験片は,

25 mm

の間隔の標線を付けるのがよい。

5.3.6 

試験片の選別  試験片の厚さ及び幅の不均一さ(最大値と最小値との差)が 0.1 mm を超えるもの,

異物が混入したもの,気泡のあるもの及び/又はきずのあるものは,試験に用いてはならない。

5.4 

試験方法

5.4.1 

試験条件  試験条件は,次による。

a)

試験室の標準温度  試験室の標準温度は,JIS K 6250 の 5.1(試験室の標準温度)による。

b)

試料及び試験片の保管  試料及び試験片の保管は,JIS K 6250 の 8.2(試料及び試験片の保管)による。

c)

試験片の状態調節  試験片の状態調節は,JIS K 6250 の 8.3(試験片の状態調節)による。

d)

試験温度  試験温度は,JIS K 6250 の 5.2(標準試験温度)とする。その他の温度で試験を行う場合は,

JIS K 6250

の 5.3(その他の試験温度)に規定する室温以上の温度から選択する(

1

)

(

1

)

特に指定がなければ 70±1  ℃を用いる。

e)

試験時間  試験時間は,次から選択する(

2

)

24

0
2

時間,72

0
2

時間,168

0
2

時間

(

2

特に指定がなければ 24

0
2

時間を用いる。

更に長い時間が必要な場合,JIS K 6250 の 7.(試験時間)から選択する。

試験開始時間は,試験片に規定の伸びを与えてから 30 分後とする。

f)

試験片に与える伸び  試験片に与える伸びは,次から選択する(

3

)

 (15

±1.5)  %

 (20

±2.0)  %

 (25

±2.5)  %

 (50

±5.0)  %

 (75

±7.5)  %

 (100

±10)  %

 (200

±10)  %

 (300

±10)  %


5

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(

3

伸びは,加硫ゴムに関しては,特に指定がなければ 100  %を用いる。伸びは,ゴムの種類及び

製品がどの用ように使用されるかを考慮して選択する。加硫ゴムに関しては,試験温度におけ

る切断時伸びの 1/3 以下とする。降伏点をもつ熱可塑性ゴムに関しては,降伏点以下の伸びで

試験し,特に指定がなければ,20  %の伸びを用いる。

備考  伸び

λ

は,式(1)によって算出する。

(

)

100

0

0

1

×

=

l

l

l

λ

 (1)

ここに,

λ

伸び(%)

l

0

伸長する前の標線間距離 (mm)

l

1

伸長した後の標線間距離 (mm)

5.4.2 

操作方法  操作方法は,次による。

a)

標線間距離の測定  試験片の伸長前の標線間距離  (l

0

)

を,試験室の標準温度で 0.1 mm まで読み取る。

直線状の標線間距離を測定する場合及びリング状試験片の内径を測定する場合(例えば,コーンゲ

ージを用いる場合)

, 0.1 mm まで読み取る。

b)

伸びの与え方  試験室の標準温度で,試験片を引張ひずみ保持具に取り付け,毎秒 2∼10 mm の速さ

で規定の伸びに相当する長さに伸長し,保持する。このとき,規定の伸びを超えた伸長を与えないよ

うに注意する。リング状試験片の場合,プーリを手で回転させ伸びの均一化をはかる。リング状試験

片で伸び測定用の標線を付けて行う場合,標線間がプーリ間の中央部にくるようにする。

規定の伸びに伸長したまま,10∼20 分間経過後に,標線間距離  (l

1

)

を 0.1 mm まで読み取り,5.4.1 f)

で規定する伸びの許容範囲にあることを確認する。許容範囲を外れた場合,その試験片を廃棄し,新

しい試験片を用いてやり直す。

リング状試験片の内径を標線間距離として用いるとき,与える伸びは,

プーリの直径とプーリ間との軸間距離から計算する。

c)

標準試験温度における試験  規定の伸びに伸長した試験片を,規定時間,標準試験温度に維持する。

その後,直ちに毎秒 2∼10 mm の速さで収縮させ,引張ひずみ保持具から試験片を取り外し,木製な

どの平たんな非粘着性の台上に試験片を 30

3

0

+

分間静置し,試験片の標線間距離  (l

2

)

を 0.1 mm まで読み

取る。

d)

その他の試験温度における試験  その他の試験温度における試験は,次の方法による。規定の伸びに

伸長した試験片を,20∼30 分間経過後に,あらかじめ試験温度に設定された恒温槽内に規定時間維持

する。その後の操作方法は,次の 3 種類のいずれかによる。特に指定がなければ A 法を用いる。

1)  A

法  試験温度に規定時間だけ維持した後,引張ひずみ保持具を恒温槽から取り出し,試験片を引

張ひずみ保持具から直ちに毎秒 2∼10 mm の速さで収縮させて取り外し,木製などの平たんな非粘

着性の台上に,標準試験温度で 30

3

0

+

分間静置し,試験片の標線間距離  (l

2

)

を 0.1 mm まで読み取る。

2)  B

法  試験温度に規定時間維持した後,試験温度に保持された恒温槽内で毎秒 2∼10 mm の速さで

試験片の引張力を取り除き,恒温槽内に 30

3

0

+

分間静置する。引張ひずみ保持具を恒温槽から取り出

し,試験片を取り外し,木製などの平たんな非粘着性の台上に標準試験温度で 30

3

0

+

分間静置し,試

験片の標線間距離  (l

2

)

を 0.1 mm まで読み取る。

3)  C

法  試験温度に規定時間維持した後,恒温槽から引張ひずみ保持具を取り出し,試験片を伸長し

た状態のままにして標準試験温度で 30

3

0

+

分間静置し,毎秒 2∼10 mm の速さで収縮させて,試験片

を引張ひずみ保持具から取り外し,木製などの平たんな非粘着性の台上に標準試験温度で 30

3

0

+

分間

静置し,試験片の標線間距離  (l

2

)

を 0.1 mm まで読み取る。


6

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5.5 

計算

a)

定伸長引張永久ひずみ  定伸長引張永久ひずみ TS

E

は,式 (2)によって算出する。

(

)

(

)

100

0

1

0

2

E

×

=

l

l

l

l

TS

 (2)

ここに,

TS

E

定伸長引張永久ひずみ(%)

l

0

伸長する前の標線間距離 (mm)

l

1

伸長した後の標線間距離 (mm)

l

2

収縮した後の標線間距離 (mm)

5.6 

試験結果のまとめ方  試験結果のまとめ方は,3 個以上の試験片によって得られた測定値の平均値を,

JIS Z 8401

によって,丸めの幅 1 で表す。なお,丸めた平均値に対して,個々の測定値が 10%以内で一致

しない場合は,更に 3 個以上の試験片で繰り返し実験を行い,全試験片の中央値を求める。

5.7 

記録  試験成績には,次の事項を記録する。

a)

適用規格番号

b)

試料及び試験片の詳細

c)

試験片の採取・作製

d)

試験の詳細

1)

試験室温度

2)

与えた伸び

3)

試験時間及び温度

4)

その他の試験温度における,操作方法(方法 A,B 又は C)

5)

その他規定とは異なる試験条件・操作方法

e)

試験結果

1)

定伸張引張永久ひずみ

2)

もし,必要ならば,個々の値

f)

試験年月日

g)

その他必要事項

6. 

定付加力引張永久ひずみ試験

6.1 

目的  この試験は,加硫ゴム及び熱可塑性ゴムを規定の付加力で伸長し,規定時間経過後の伸び変

化からクリープ率を求め,規定時間後に付加力を解除することによって,自由に収縮させた状態での残留

する伸びから引張永久ひずみを求めるために行う。

6.2 

試験装置  試験装置は,試験片の一方を固定する固定つかみ具,他方を固定し付加力を与えるため

のおもりをつるす可動つかみ具からなる。同等の付加力を与える別の機構のものでもよい。試験装置の例

を,

図 に示す。


7

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  2  試験装置の例

6.3

試験片

6.3.1

試験片の形状及び寸法  試験片は,厚さ 2.0±0.2 mm とし,その形状及び寸法を,図 に示す。

単位  mm

  3  定付加力用試験片の形状及び寸法

固定つかみ具

試験片

可動つかみ具

おもり

R7.5

R7.5


8

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6.3.2 

試験片の採取・作製  試験片の採取・作製は,5.3.2 による。

6.3.3 

試験片の数  試験片の数は,5.3.3 による。

6.3.4 

試験片の寸法の測定  試験片の寸法の測定は,5.3.4 による。

6.3.5 

標線間距離の設定  標線間距離は,90.0±0.5 mm とする。標線は,試験片に影響を与えず,試験温

度に耐え得る適切なインクを用いて,試験片の平行部分にその中央部を中心として,正確に,かつ,鮮明

に付ける。

6.3.6 

試験片の選別  試験片の厚さ及び幅の不均一さが(最大値と最小値との差)0.1 mm を超えるもの,

異物が混入したもの,気泡のあるもの及び/又はきずのあるものは,試験に用いてはならない。

6.4 

試験方法

6.4.1 

試験条件  試験条件は,次による。

a)

試験室の標準温度  試験室の標準温度は,5.4.1 a)  による。

b)

試料及び試験片の保管  試料及び試験片の保管は,5.4.1 b)  による。

c)

試験片の状態調節  試験片の状態調節は,5.4.1 c)  による。

d)

試験温度  試験温度は,JIS K 6250 の 5.2 とする。

e)

試験片に与える付加力  試験片に与える付加力は,試験片の最初の断面積に基づいて応力 2.5±0.1

MPa (

4

)

を試験片に衝撃なしで与えるものとする。

(

4

) 2.5

MPa

の応力が大きすぎる場合には,1.0 MPa の応力を用いてもよい。

6.4.2 

操作方法

a)

標線間距離の測定  試験片の伸長前の標線間距離  (l

0

)

を,試験室の標準温度で 0.1 mm まで読み取る。

b) 

規定した応力の付加  試験片を試験装置に取り付け,試験片の最初の断面積に基づいて,6.4.1 e) 

規定する応力になる付加力を試験片に与える。

c)

定付加力伸び率を求めるための測定  試験片に付加力を与えたときから 30±2 秒間経過後に,標線間

距離  (l

3

)

を 0.1 mm まで読み取る。

d)

クリープ率を求めるための測定  試験片に付加力を与えたときから 60±1 分間経過後に,標線間距離

(l

4

)

を 0.1 mm まで読み取る。

e)

定付加力引張永久ひずみを求めるための測定  クリープ率の測定後,試験装置から取り外し収縮させ

た試験片を,木製などの平たんな非粘着性の台上に 10±1 分間,試験室の標準温度で静置し,標線間

距離  (l

5

)

を 0.1 mm まで読み取る。

6.5 

計算

a)

定付加力伸び率  定付加力伸び率 EL

L

は,式 (3)によって算出する。

(

)

100

0

0

3

L

×

=

l

l

l

EL

 (3)

ここに,

EL

L

定付加力伸び率(%)

l

0

付加力を与える前の標線間距離(mm)

l

3

付加力を与えたときから 30 秒経過後の標線間距離(mm)

b)

クリープ率  クリープ率 RC

L

は,式 (4)によって算出する。

(

)

(

)

100

0

3

3

4

L

×

=

l

l

l

l

RC

 (4)

ここに,

RC

L

クリープ率  (%)

l

0

付加力を与える前の標線間距離 (mm)

l

3

付加力を与えたときから,

30

秒経過後の標線間距離 (mm)


9

K 6273

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l

4

付加力を与えたときから,

60

分経過後の標線間距離 (mm)

c)

定付加力引張永久ひずみ  定付加力引張永久ひずみ TS

L

は,式 (5)によって算出する。

(

)

100

0

0

5

L

×

=

l

l

l

TS

 (5)

ここに,

TS

L

定付加力引張永久ひずみ  (%)

l

0

付加力を与える前の標線間距離 (mm)

l

5

長さ l

4

の測定に続いて,試験片を試験装置から取り外し,

収縮させてから 10 分経過後の標線間距離 (mm)

6.6 

試験結果のまとめ方  試験結果のまとめ方は,5.6 による。

6.7 

記録  試験成績には,次の事項を記録する。

a)

適用規格番号

b)

試料及び試験片の詳細

c)

試験片の採取・作製

d)

試験の詳細

1)

試験室温度

2)

与えた応力

3)

その他規定とは異なる試験方法

e)

試験結果

1)

定付加力伸び率

2)

クリープ率

3)

定付加力引張永久ひずみ

4)

もし,必要ならば,個々の値

f)

試験年月日

g)

その他必要事項


10

K 6273

:2006

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS K 6273

:9999  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張永久ひずみ,伸び率及びクリープ率

の求め方

ISO 2285

:2001,加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―定伸長による引張永久ひずみ

並びに定付加力による引張永久ひずみ,伸び及びクリープの求め方

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目

番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策

1.

適用範囲

加硫ゴム及び熱可塑性

ゴムの一定の伸長率の
もとにおける引張永久
ひずみ並びに一定の付

加力(定荷重)のもとに
おける引張永久ひずみ,
伸び率及びクリープ率

を試験室の標準温度以
上で求める方法につい
て規定する。

ISO 2285

1

定伸長による引張永久ひ

ずみ並びに定付加力によ
る引張永久ひずみ,

伸び及

びクリープの求め方につ

いて規定する。

IDT

2.

引用規格

JIS K 6200   

記述なし MOD/追加

ISO

規格では規定してい

ない。

JIS

として必要なため規定した。

ISO

規格とは軽微な差である。

JIS K 6250   

2

ISO 23529

ISO 471

,  ISO 4648,  ISO 

4661-1

は統合された。

IDT

JIS K 6251   

記述なし MOD/追加

ISO

規格では規定してい

ない。

ダンベル形状での測定も可能な
ように,ISO に提案予定で,技術
的な差は軽微である。

JIS K 6257 

2

ISO 188

:1998 IDT

 JIS 

8401   

記述なし MOD/追加

ISO

規格では規定してい

ない。

数値の丸め方を明確にするため,

JIS

を引用したもので,ISO 規格

とは軽微な差である。

 ISO 

8013

:1988 

2

ISO 8013

:1988 IDT

 

2

K 6273


2005


11

K 6273

:2006

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目 
番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策

3.

定義

定伸長引張永久ひずみ,
定付加力引張永久ひず

み,クリープ率 

 3

定伸長引張永久ひずみ,
定 付 加 力 引 張 永 久 ひ ず

み,クリープ

MOD/

追加

用語に関して,JIS K 6200
の引用を追加

分かりやすくするために追加し
た。技術的な差異はない。

4.

試 験 の 種

a)

定伸長引張永久ひず

み試験

b)

定付加力引張永久ひ

ずみ試験

記述なし MOD/追加

試 験 の 種 類 の 項 目 を 追
加。

試験の種類を明確にするため,

ISO

規格と構成が異なるが,試験

の種類の項を設けた。ISO 規格
は,試験装置の中で区分している
ので,技術的な差異はない。

5.

定 伸 長 引

張 永 久 ひ ず

み試験

5.1

目的

定伸長引張永久ひずみ
の求め方について

 4

4.1

試験装置 
定伸長測定

MOD/

追加

ISO

規格は,試験装置の

項で定伸長測定を規定し

ている。

ISO

規格は,試験装置のなかで,

試験 別 に記 載 して い るが , JIS

は,試験別の項目とした構成にし
て,目的を追加しただけであり,
技術的な差は軽微である。

5.2

試験装置  引張ひずみ保持具,高温

槽について

 4

引張ひずみ保持具,恒温
槽について

IDT

5.3

試験片

短冊状(JIS K 6251 に規
定するダンベル状も使
用可)

,I 字状又はリング

状及び試験片の選別に
ついて 
標線間距離 20∼50 mm

 5

短冊状,I 字状又はリング
状について 
標線間距離 25∼50 mm

MOD/

追加

ISO

規格は,ダンベル形

状を規定していない。

ISO

規格は,試験片の選

別について規定していな
い。

JIS

  3

号ダンベルでの測定も可能

なように標線間距離 20 mm とし,

ISO

規格の次回見直し時に提案

する。技術的な差は軽微である。
選別は,異常な試験片を使わない
ことを明確にしただけであり,技

術的な差は軽微である。

5.4

試 験 方

試験条件及び操作方法

5

6

試験片の状態調節 
試験方法

IDT

5.5

計算 a)

定伸長引張永久ひず

 7

結果の表示 MOD/追加

ISO

規格では,計算の項

を設けていない。

計算方法を式で明確にするため
に,計算の項を設け,式の記号を

変更した。技術的な差異はない。

2

K 6273


2005


12

K 6273

:2006

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目

番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策

5.6

試 験 結

果の ま とめ

3

個の平均値

JIS Z 8401

(数値の丸め

方)

 7

結果の表示 MOD/追加

ISO

規格は,数値の丸め

方を規定していない。

数値の丸め方を明確にするため,

JIS

を引用したので,技術的な差

は軽微である。

5.7

記録

適用規格,試験片の詳
細,試験結果,その他

 8

記録 IDT

6.

定 付 加 力

引張 永 久ひ
ずみ試験

6.1

目的

定付加力引張永久ひず

みの求め方について

 4

4.2

試験装置

定付加力測定

MOD/

追加

ISO

規格は,試験装置の

項で定付加力測定を規定
している。

ISO

は,試験装置のなかで,試験

別に記載しているが,JIS は,試
験別の項目とした構成にして,目
的を追加しただけであり,技術的

な差は軽微である。

6.2

試 験 装

4

試験装置 IDT

6.3

試験片

試験片の選別  5

試験片 MOD/追加

ISO

規格は,試験片の選

別について規定していな

い。

選別は,異常な試験片を使わない
ことを明確にしただけであり,技

術的な差は軽微である。

6.4

試 験 方

試験条件及び操作方法

5

6

試験片

試験方法

IDT

6.5

計算

定付加力伸び率,クリー
プ率及び定付加力引張

永久ひずみを求める式

 7

結果の表示 MOD/追加

計算の項を設け,式を移
動した。式の記号を変更

した。

計算方法を式で明確にするため
に,計算の項を設け,式の記号を

変更した。技術的な差異はない。

6.6

試 験 結

果の ま とめ

3

個の平均値

JIS Z 8401

 7

結果の表示 MOD/追加

ISO

規格は,数値の丸め

方を規定していない。

数値の丸め方を明確にするため,

JIS

を引用したので,技術的な差

は軽微である。

6.7

記録

適用規格,試験片の詳

細,試験結果,その他

 8

記録 IDT

 
JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

2

K 6273


2005


13

K 6273

:2006

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

    ―  IDT……………… 技術的差異がない。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

2.

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………

国際規格を修正している。

2

K 6273


2005