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K 6269 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。

この規格は JIS K 7201 : 1995(酸素指数法による高分子材料の燃焼試験方法)の中から,ゴムに関する

規定を取り出し,新たに JIS K 6269 として制定した。

プラスチックに関する規定については,ISO 4589-2 : 1996 (Plastics−Determinaition of burning behaviour by

oxygen index

−Part 2 : Ambient-temperature test)  に整合した JIS K 7201-2(プラスチック−酸素指数法による

燃焼性の試験方法−第 2 部:室温における試験)として新たに制定した。


日本工業規格

JIS

 K

6269

: 1998

加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの

酸素指数法による燃焼性試験方法

Testing method of flammability using the oxygen index method

for rubber, vulcanized or thermoplastic

1.

適用範囲  この規格は,酸素指数法によって加硫ゴム及び熱可塑性ゴム(以下,加硫ゴムという。)の

燃焼性を測定する試験方法について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 1101

  酸素

JIS K 1107

  高純度窒素

JIS K 2240

  液化石油ガス(LP ガス)

JIS K 6200

  ゴム用語

JIS K 6250

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの物理試験方法通則

JIS Z 8401

  数値の丸め方

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 6200 によるほか,次による。

a)

酸素指数  酸素指数  (O.  I. )  とは,規定の試験条件下において,材料が燃焼を持続するのに必要な酸

素及び窒素の混合ガス中の容量パーセントで表される最低酸素濃度の数値をいう。

4.

装置及び附属品

4.1

試験装置  試験装置(以下,装置という。)は,燃焼部,ガス供給部,測定部及び点火器からなり,

次の諸条件を満たさなければならない。代表的な装置の例を

付図 に示す。

4.1.1

燃焼部  燃焼円筒及び試験片支持具で構成する。

a)

燃焼円筒  燃焼円筒は,内径 75

3
0

mm

,高さ 450±5mm の耐熱ガラス製で,直径 4±1mm のガラス粒

を底部から 100±5mm の厚さに均等に満たしたものである。燃焼中に試験片の炭化物などが落下する

ため,ガラス粒の上方に金属製の網を置かなければならない。

なお,試験時の規定混合ガス流量 11.4l/min のとき,円筒内の混合ガスの流速は 4±1cm/s となる。

b)

試験片支持具  燃焼円筒の中央部で,垂直に試験片を支持することができる構造のもの。

4.1.2

ガス供給部  ガス供給部は,酸素及び窒素ボンベ,圧力計,圧力調整器,バルブ及びホースで構成

する。使用する酸素は,JIS K 1101 又はこれと同等以上のもの,窒素は JIS K 1107 の 2 級又はこれと同等

以上のものとする。


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K 6269 : 1998

4.1.3

測定部  測定部は,酸素流量計(最小目盛 0.1l/min,流量調節バルブ付き),窒素流量計(最小目

盛 0.1l/min,流量調節バルブ付き)

,ガス混合器,圧力計,圧力調整器,清浄器及び点検バルブで構成する。

ただし,各流量計は 1 年ごとに校正しなければならない。

4.1.4

点火器  点火器の先端の内径は約 3mm で,規定の長さに炎を調節することができ,燃焼円筒の上

方から挿入して,試験片に点火することが容易な構造のものとし,熱源は,JIS K 2240 の 1 種 1 号又は同

等のものを用いる。

4.2

U

字形保持具  5.1 の表 の B 号によって試験する場合に用いるアルミニウム製保持具で,付図 

示す形状,寸法のもの。

4.3

ストップウォッチ  燃焼時間を測定するためのもので,0.2 秒まで測定できるもの。

4.4

測厚器  試験片の幅及び厚さを測定するためのもので,JIS K 6250 の 7.7.1(厚さの測定)の A 法に

規定するもの。

5.

試験片

5.1

試験片の支持方法による区分  試験片の支持方法によって二つに区分し,形状・寸法は表 のとお

りとする。

表 1  試験片

試験片の支持方法

試験片の形状・寸法

区分

記号

試験片を自立させて試験する場合

A

長さ 70 以上 150mm 以内

幅 6.5±0.5mm

厚さ 3.0±0.5mm

試験片を U 字形保持具に取り付け

て試験する場合

B

長さ 150mm

幅 60mm

厚さ  試料の厚さ

5.2

試験片の作製  試験片は,規定寸法に成形できる加硫型を用いて加硫を行い作製するか,又は製品

から機械加工によって切り取った後,研磨機などで仕上げを行う。

なお,試験片は,10 個以上準備するとよい。

6.

試験条件  試験条件は,次のとおりとする。

a)

試験室の標準状態は,JIS K 6250 の 7.1(試験室の標準状態)による。

b)

試料及び試験片の保管は,JIS K 6250 の 7.2(試料及び試験片の保管)による。

c)

試験片の状態調節は,JIS K 6250 の 7.3(試験片の状態調節)による。

備考  安全管理のため,燃焼性試験を行う際に発生する煙,すす,熱,有害な成分などを除去するた

めに,排気装置を設ける。ただし,燃焼円筒内の流量に影響を及ぼしてはならない。

7.

試験方法

7.1

装置の点検  装置の点検は,次のとおりとする。

7.1.1

試験を始める前に,点検用バルブを作動させて,接続部にガス漏れがないことを確認する。

7.1.2

照合試験片を用いて,装置の確認を行う。

参考  充てん材を含まないポリメタクリル酸メチルの注型品から,5.1 の A 号に規定する試験片の寸

法に切り出した試験片に,酸素指数の値付けをしたものを,財団法人科学技術戦略推進機構[〒


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111-0052

  東京都台東区柳橋 2-22-13,TEL03 (3862) 4841]で,頒布している。

7.2

操作

7.2.1

試験片を,次の方法に従って取り付ける。

a)

A

号は,試験片の上端部が燃焼円筒の上端部から 100mm 以上の距離に位置するように,垂直に試験

片支持具に取り付ける。

b)  B

号は,

付図 に示す U 字形保持具を用いて,2 枚の保持枠の間に試験片を挟み,上端部,中央部及

び下端部を,又は必要に応じて数箇所を,ねじ,カード止めクリップなどで固定した後,試験片の上

端部が燃焼円筒の上端部から 100mm 以上の距離に位置するように,垂直に試験片支持具に取り付け

る。

7.2.2

あらかじめ,試料の燃焼継続に必要な最低酸素濃度を推定できる場合は,

付表 から該当する酸素

流量及び窒素流量を選んで装置をセットする。推定できない場合は,試験片に空気中で点火し,燃焼状態

を調べ,このとき試験片が速やかに燃えるときは,酸素濃度を約 18%から開始するとよい。また,試験片

が着火しないときは,酸素濃度約 25%又はそれ以上の濃度から開始するとよい。濃度を変える場合は,

表 によって酸素と窒素の流量の割合を決定する。ただし,燃焼円筒内の総流量は,11.4l/min であること

を確認し,その割合の平衡を継続して保つようにしなければならない。

7.2.3

点火器の先端を上向きにして,炎の長さを 15∼20mm に調節する。

7.2.4

酸素及び窒素流量調節バルブを開き,燃焼円筒内に約 30 秒間ガスを放出した後,試験片の上端に

点火する。この場合,試験片の上端部全体が着炎し,炎状に燃えることを確認した後に点火器の炎を取り

去り,直ちに燃焼時間及び燃焼長さの測定を開始する。

7.2.5

次の a)又は b)の操作を,試験片を取り替えて繰り返し,試験片の燃焼時間が 3 分以上継続して燃

焼するか,又は着炎後の燃焼長さが 50mm 以上燃え続けるのに必要な最低の酸素流量及びそのときの窒素

流量を求める。ただし,燃焼中はそれらの流量を変えてはならない。

a)

試験片の燃焼時間が 3 分を超える場合,又は燃焼長さが 50mm を超える場合は,いずれも酸素濃度が

高すぎるので

付表 に従って酸素流量を順次下げていく。

b)

着炎後すぐに消えるか,燃焼時間が 3 分未満又は燃焼長さが 50mm 未満で消える場合は,いずれも酸

素濃度が低すぎるので,

付表 に従って酸素流量を順次上げていく。

8.

計算  7.2.5 によって試験を行い,酸素指数  (O.  I.)  は,次の式によって小数点以下 2 けたまで算出す

る。試験回数は 3 回とし,その平均値を求め,JIS Z 8401 によって小数点以下 1 けたに丸める。

[ ]

[ ] [ ]

100

.

2

2

2

×

N

O

O

I

O

ここに,

OI.

酸素指数 (%)

[O

2

]

7.2.5

で得られた酸素の流量  (l/min)

[N

2

]

上記に対応した窒素の流量  (l/min)

9.

記録

  試験成績には,次の事項を記録しなければならない。

a)

試験片の詳細(材料の種類,作製方法,区分,形状・寸法など)

b)

酸素指数を決定したときの方法(燃焼時間又は燃焼長さ)

c)

燃焼時間(秒)又は燃焼長さ (mm)

d)

酸素指数の個々の値及び平均値


4

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e)

燃焼状態(燃焼中の異常な挙動,例えば,炭化,溶融,垂れ,曲がりなどがあった場合)

f)

その他必要事項

付表 1  酸素濃度と酸素流量及び窒素流量との関係表

酸素濃度

(%)

酸素流量

(l/min)

窒素流量

(l/min)

酸素濃度

(%)

酸素流量

(l/min)

窒素流量

(l/min)

酸素濃度

(%)

酸素流量

(l/min)

窒素流量

(l/min)

5.3 0.60

10.80 21.1 2.40 9.00 36.8 4.20 7.20

5.7 0.65

10.75 21.5 2.45 8.95 37.3 4.25 7.15

6.1 0.70

10.70 21.9 2.50 8.90 37.7 4.30 7.10

6.6 0.75

10.65 22.4 2.55 8.85 38.2 4.35 7.05

7.0 0.80

10.60 22.8 2.60 8.80 38.6 4.40 7.00

7.5 0.85

10.55 23.2 2.65 8.75 39.0 4.45 6.95

7.9 0.90

10.50 23.7 2.70 8.70 39.5 4.50 6.90

8.3 0.95

10.45 24.1 2.75 8.65 39.9 4.55 6.85

8.8 1.00

10.40 24.6 2.80 8.60 40.4 4.60 6.80

9.2 1.05

10.35 25.0 2.85 8.55 40.8 4.65 6.75

9.6 1.10

10.30 25.4 2.90 8.50 41.2 4.70 6.70

10.1 1.15

10.25 25.9 2.95 8.45 41.7 4.75 6.65

10.5 1.20

10.20 26.3 3.00 8.40 42.1 4.80 6.60

11.0 1.25

10.15 26.8 3.05 8.35 42.5 4.85 6.55

11.4 1.30

10.10 27.2 3.10 8.30 43.0 4.90 6.50

11.8 1.35

10.05 27.6 3.15 8.25 43.4 4.95 6.45

12.3 1.40

10.00 28.1 3.20 8.20 43.9 5.00 6.40

12.7 1.45 9.95 28.5 3.25 8.15 44.3 5.05 6.35

13.2 1.50 9.90 28.9 3.30 8.10 44.7 5.10 6.30

13.6 1.55 9.85 29.4 3.35 8.05 45.2 5.15 6.25

14.0 1.60 9.80 29.8 3.40 8.00 45.6 5.20 6.20

14.5 1.65 9.75 30.3 3.45 7.95 46.1 5.25 6.15

14.9 1.70 9.70 30.7 3.50 7.90 46.5 5.30 6.10

15.4 1.75 9.65 31.1 3.55 7.85 46.9 5.35 6.05

15.8 1.80 9.60 31.6 3.60 7.80 47.4 5.40 6.00

16.2 1.85 9.55 32.0 3.65 7.75 47.8 5.45 5.95

16.7 1.90 9.50 32.5 3.70 7.70 48.2 5.50 5.90

17.1 1.95 9.45 32.9 3.75 7.65 48.7 5.55 5.85

17.5 2.00 9.40 33.3 3.80 7.60 49.1 5.60 5.80

18.0 2.05 9.35 33.8 3.85 7.55 49.6 5.65 5.75

18.4 2.10 9.30 34.2 3.90 7.50 50.0 5.70 5.70

18.9 2.15 9.25 34.6 3.95 7.45 50.4 5.75 5.65

19.3 2.20 9.20 35.1 4.00 7.40 50.9 5.80 5.60

19.7 2.25 9.15 35.5 4.05 7.35 51.3 5.85 5.55

20.2 2.30 9.10 36.0 4.10 7.30 51.8 5.90 5.50

20.6 2.35 9.05 36.4 4.15 7.25 52.2 5.95 5.45

52.6 6.00 5.40 60.5 6.90 4.50 68.4 7.80 3.60

53.1 6.05 5.35 61.0 6.95 4.45 68.9 7.85 3.55

53.5 6.10 5.30 61.4 7.00 4.40 69.3 7.90 3.50

53.9 6.15 5.25 61.8 7.05 4.35 69.7 7.95 3.45

54.4 6.20 5.20 62.3 7.10 4.30 70.2 8.00 3.40

54.8 6.25 5.15 62.7 7.15 4.25 70.6 8.05 3.35

55.3 6.30 5.10 63.2 7.20 4.20 71.1 8.10 3.30

55.7 6.35 5.05 63.6 7.25 4.15 71.5 8.15 3.25


5

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酸素濃度

(%)

酸素流量

(l/min)

窒素流量

(l/min)

酸素濃度

(%)

酸素流量

(l/min)

窒素流量

(l/min)

酸素濃度

(%)

酸素流量

(l/min)

窒素流量

(l/min)

56.1 6.40 5.00 64.0 7.30 4.10 71.9 8.20 3.20

56.6 6.45 4.95 64.5 7.35 4.05 72.4 8.25 3.15

57.0 6.50 4.90 64.9 7.40 4.00 72.8 8.30 3.10

57.5 6.55 4.85 65.4 7.45 3.95 73.2 8.35 3.05

57.9 6.60 4.80 65.8 7.50 3.90 73.7 8.40 3.00

58.3 6.65 4.75 66.2 7.55 3.85 74.1 8.45 2.95

58.8 6.70 4.70 66.7 7.60 3.80 74.6 8.50 2.90

59.2 6.75 4.65 67.1 7.65 3.75 75.0 8.55 2.85

59.6 6.80 4.60 67.5 7.70 3.70 75.4 8.60 2.80

60.1 6.85 4.55 68.0 7.75 3.65

試験装置の名称

No.

名称 No.

名称

1

燃焼円筒 12 18

ガス清浄器

2

試験片 13

ガス混合器

3

試験片支持具 14

酸素流量計

4

金属製金網 16

酸素圧力計

5

ガラス粒 17

酸素圧力調整器

6

もれ点検圧力計

19, 20, 27, 29

バルブ

7

閉止弁 21 22

供給圧力計

8

窒素流量計 23 24

圧力調整器

9, 15

微調節バルブ 25,

26

元圧力計

10

窒素圧力計 28

窒素ボンベ

11

窒素圧力調整器

30

酸素ボンベ

付図 1  試験装置


6

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付図 2  字形保持具

JIS K 6269

(加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの酸素指数法による燃焼性試験方法)原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

戸  原  春  彦

元・東京電機大学

(委員)

西  出  徹  雄

通商産業省基礎産業局

大  嶋  清  治

工業技術院標準部

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

當  間  満  義

日本ゴム工業会

井  田      誠

社団法人日本自動車技術会

平  田  博  之

ゴムベルト工業会

塩  野  武  男

社団法人日本電線工業会

隠  塚  裕  之

財団法人化学品検査協会

安  藤      巽

元・鬼怒川ゴム工業株式会社

相  村  義  昭

日本ゼオン株式会社

江  口  力  人 NOK 株式会社

佐  藤  親  弘

株式会社上島製作所

三田村  勝  昭

スガ試験機株式会社

三  橋  健  八

横浜ゴム株式会社

和  田  法  明

バンドー化学株式会社

(事務局)

中  川  剛  章

社団法人日本ゴム協会